JP2570282B2 - 走行制御装置 - Google Patents

走行制御装置

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JP2570282B2
JP2570282B2 JP62067269A JP6726987A JP2570282B2 JP 2570282 B2 JP2570282 B2 JP 2570282B2 JP 62067269 A JP62067269 A JP 62067269A JP 6726987 A JP6726987 A JP 6726987A JP 2570282 B2 JP2570282 B2 JP 2570282B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はスロットル開度の制御により車速を維持すべ
く制御する定速走行制御装置、自動変速制御装置等の走
行制御装置に関するものである。
[従来の技術] この種のスロットル開度の制御により車速を維持すべ
く制御する走行制御装置として、定速走行制御装置の従
来例で説明する。
従来の定速走行制御装置は、現在の走行車速を定速走
行する定速設定車速として、これを維持するようにスロ
ットルバルブの開度を制御するものであり、道路の状況
に応じた制御を行っている。
この種の定速走行制御装置については、特開昭60−76
429号公報等に記載の技術がある。
上記技術は、車速検出手段と、所定の車速を記憶する
手段と、スロットルの開閉を制御するアクチュエータ手
段と、該アクチュエータ手段に負圧を供給する負圧源及
びバキュームポンプと、前記記憶車速と現車速とを比較
し、該車速差をなくする方向に前記アクチュエータ手段
を制御する電子制御手段と、現車速の車速偏差が所定値
以上となったときに前記バキュームポンプを駆動するポ
ンプ駆動手段とを具備するものである。
[発明が解決しようとする問題点] しかし、上記従来の定速走行制御装置においては、種
々の制御要素、例えば、車速検出手段、スロットル、ア
クチュエータ手段等の特性及び精度から、定速設定車速
と実際に制御目的の走行速度との間には差が生じ、自動
変速機の変速段を選択する車速または回転数出力及びエ
ンジン負荷またはスロットル開度等にその影響が及び、
車輌の走行条件に合致した効率の良い高精度の制御が行
えないという問題点があった。このため、例えば、車輌
が登坂路に差し掛かっても、その登坂路を検出できない
から自動変速制御装置でその道路条件に応じた制御がで
きないという問題点があった。
ところが、走行車速が正確に検出されるようになる
と、所定の車速偏差付近で変速段が変更され、特に、昇
り勾配のある道路での走行状態によっては、ハンチング
が起り易くなることが予想される。
一方、他の先行技術として、特開昭62−61831号公報
に掲載の技術を挙げることができる。即ち、当該公報に
は、定速走行制御時において設定車速と実車速との差が
所定値以上になった状態が所定期間継続したとき、自動
変速機の変速段が高速段から低速段に切替えられ、ま
た、設定車速と実車速との差が所定値未満となった状態
が所定期間継続されたとき、自動変速機の変速段が低速
段から高速段に切替えられ、自動変速機の変速段の切替
頻度を低減する技術が開示されている。
しかし、この技術は、定速走行制御時において設定車
速と実車速との差が所定値以上または所定値未満になっ
たとき、その状態が所定期間継続したときのみ、自動変
速機の変速段を切替えるものであるから、設定車速と実
車速との差が所定値未満になったときでも、所定時間経
過するまで変速を行わないから、変速を行ったときに
は、変速ショックを受けることになる。
そこで、本発明は上記問題点を解決すべくなされたも
ので、所定の車速偏差付近の走行に対しても、変速ショ
ックを受けることなく、かつ、ハンチングを起すことな
く走行制御できる走行制御装置の提供を目的とするもの
である。
[問題点を解決するための手段] 特許請求の範囲第1項に記載の走行制御装置は、車速
または回転数出力及びエンジン負荷またはスロットル開
度に応じた変速段を、車速偏差によって変速制御する走
行制御装置において、ダウンシフトする車速偏差の条件
のときダウンシフトを許可し、アップシフトする車速偏
差の条件が所定の時間間隔で複数回以上満たされるとき
アップシフトを許可するように変速制御すると共に、前
記車速偏差を、定速設定車速と所定の時間間隔内の平均
車速偏差との車速偏差によって決定するものである。
特許請求の範囲第2項に記載の走行制御装置は、車速
または回転数出力及びエンジン負荷またはスロットル開
度に応じた変速段を、車速偏差によって変速制御する走
行制御装置において、ダウンシフトする車速偏差の条件
のときダウンシフトを許可し、アップシフトする車速偏
差の条件が所定の時間間隔で複数回以上満たされるとき
アップシフトを許可するように変速制御すると共に、前
記車速偏差を、定速設定車速と所定の時間間隔内の平均
車速との差によって決定した今回の車速の偏差と、それ
までの学習によって得た定速設定車速と所定の時間間隔
内の平均車速との車速の偏差によって決定したものであ
る。
特許請求の範囲第3項に記載の走行制御装置は、車速
または回転数出力及びエンジン負荷またはスロットル開
度に応じた変速段を、車速偏差によって変速制御する走
行制御装置において、ダウンシフトする車速偏差の条件
のときダウンシフトを許可し、アップシフトする車速偏
差の条件が所定の時間間隔で複数回以上満たされるとき
アップシフトを許可するようにすると共に、前記車速偏
差を、定速設定車速と所定の時間間隔内の平均車速との
差によって決定した今回の車速の偏差と、それまでの学
習によって得た定速設定車速と所定の時間間隔内の平均
車速との車速の偏差との重み付けによって決定したもの
である。
[作用] 特許請求の範囲第1項においては、自動変速機を車速
または回転数出力及びエンジン負荷またはスロットル開
度に応じた変速段を、車速偏差によって変速制御する走
行制御装置において、ダウンシフトする車速偏差の条件
のとき、早急に変速段をダウンシフトして加速力を得
る。また、アップシフトする車速偏差の条件のときに
は、その車速偏差の条件が所定の時間間隔で複数回以上
満されているときのみ、変速段をアップシフトしてもす
ぐにダウンシフトに変速し直す必要が生じないとして、
変速段をアップシフトするように変速制御すると共に、
前記車速偏差を、定速設定車速と所定の時間間隔内の平
均車速偏差との車速偏差によって決定する。
特許請求の範囲第2項においては、自動変速機を車速
または回転数出力及びエンジン負荷またはスロットル開
度に応じた変速段を、車速偏差によって変速制御する走
行制御装置において、ダウンシフトする車速偏差の条件
のとき、早急に変速段をダウンシフトして加速力を得
る。また、アップシフトする車速偏差の条件のときに
は、その車速偏差の条件が所定の時間間隔で複数回以上
満されているときのみ、変速段をアップシフトしてもす
ぐにダウンシフトに変速し直す必要が生じないとして、
変速段をアップシフトするように変速制御すると共に、
前記車速偏差を、定速設定車速と所定の時間間隔内の平
均車速との差によって決定した今回の車速の偏差と、そ
れまでの学習によって得た定速設定車速と所定の時間間
隔内の平均車速との車速の偏差によって決定する。
特許請求の範囲第3項においては、自動変速機を車速
または回転数出力及びエンジン負荷またはスロットル開
度に応じた変速段を、車速偏差によって変速制御する走
行制御装置において、ダウンシフトする車速偏差の条件
のとき、早急に変速段をダウンシフトして加速力を得
る。また、アップシフトする車速偏差の条件のときに
は、その車速偏差の条件が所定の時間間隔で複数回以上
満されているときのみ、変速段をアップシフトしてもす
ぐにダウンシフトに変速し直す必要が生じないとして、
変速段をアップシフトするように変速制御すると共に、
前記車速偏差を、定速設定車速と所定の時間間隔内の平
均車速との差によって決定した今回の車速の偏差と、そ
れまでの学習によって得た定速設定車速と所定の時間間
隔内の平均車速との車速の偏差との重み付けによって決
定する。
[実施例] 第1図は本発明の実施例の走行制御装置の電子制御手
段を構成する制御回路図である。
図において、マイクロコンピュータCPUはマイコン、
或いは1チップマイクロコンピュータ、或いはマイクロ
プロセッサ等の呼称されているもので、制御部及び演算
部及びレジスタから構成されるものである。バッテリBE
は車載用の直流電源、定電圧電源回路CONはマイクロコ
ンピュータCPUの電源及び入力インターフェース回路IP
及び出力インターフェース回路OPの電源を供給するもの
で、イグニッションスイッチIGのオンにより動作状態と
なる。メモリバックアップ電源BACは小容量の電源、例
えば、電池等で、前記バッテリBEを車輌から取外したと
き、マイクロコンピュータCPUの第9図のエアコンがオ
フ状態である場合のエアコンオフ時の旧補正値マップ及
び第10図のエアコンがオン状態である場合のエアコンオ
ン時の旧補正値マップに相当するメモリの記憶を保持す
るものである。なお、バッテリBE及びメモリバックアッ
プ電源BACが同時に遮断された場合には、マイクロコン
ピュータCPUのメモリの電源フラグを降ろす(“L"とす
る)ことにより、電源状態を監視している。
スピードセンサSP1はスピードメータのケーブルに接
続したマグネットと対をなすことで構成する、スピード
に比例したパルス数を得るリードスイッチである。スピ
ードセンサSP2は自動変速機の出力軸に取付けた出力軸
と一体になって回転するマグネットと対をなすことで構
成する出力軸の回転数に比例したパルス数を得るリード
スイッチである。前記スピードセンサSP1のリードスイ
ッチはダイオードD1及び抵抗R1を介してトランジスタQ1
のベースに接続されており、スピードセンサSP1のリー
ドスイッチのオンのとき、トランジスタQ1がオンとなり
抵抗R3の端子に電圧が印加され、マイクロコンピュータ
CPUの入力ポートP1は“H"となる。また、スピードセン
サSP1のリードスイッチがオフのとき、抵抗R2によって
トランジスタQ1がオフとなり抵抗R3の端子はアース単位
となり、マイクロコンピュータCPUの入力ポートP1は
“L"となる。そして、前記スピードセンサSP2のリード
スイッチは抵抗R5を介してトランジスタQ2のベースに接
続されており、スピードセンサSP2のリードスイッチの
オンのとき、トランジスタQ2がオンとなり抵抗R7の端子
に電圧が印加され、マイクロコンピュータCPUの入力ポ
ートP2は“H"となる。また、スピードセンサSP2のリー
ドスイッチがオフのとき、抵抗R4及び抵抗R6によってト
ランジスタQ2がオフとなり抵抗R7の端子はアース電位と
なり、マイクロコンピュータCPUの入力ポートP2は“L"
となる。
シフトポジションスイッチSPSはシフトレバーの位置
を検出するスイッチで、Nはニュートラルレンジにシフ
トレバーがあることを、Dはドライブレンジ、2は2速
レンジ、Lは1速レンジにそれぞれシフトレバーがある
ことを検出する検出スイッチで、前記ニュートラルレン
ジ検出スイッチSPS−N、2速レンジ検出スイッチSPS−
2、1速レンジ検出スイッチSPS−1は各々プルダウン
抵抗R8,R9,R10に接続されており、シフトレバーが夫々
の位置にないとき、バッファアンプDR1,DR2,DR3の出力
は“L"となり、マイクロコンピュータCPUの入力ポートP
3,P4,P5は“L"となる。また、シフトレバーが所定の位
置に止まり、ニュートラルレンジ検出スイッチSPS−
N、2速レンジ検出スイッチSPS−2、3速レンジ検出
スイッチSPS−3がオンとなると、バッテリ電源BEがバ
ッファアンプDR1,DR2,DR3の入力となり、その出力は
“H"となり、マイクロコンピュータCPUの入力ポートP3,
P4,P5は“H"となる。
モードスイッチMSは、E,P位置で自動変速制御モード
に、A位置で自動変速−定速走行制御モードに切替える
スイッチである。P位置でバッテリBEが抵抗R11を介し
てバッファアンプDR4の入力となり、その出力は“H"と
なり、マイクロコンピュータCPUの入力ポートP6は“H"
となる。P位置でバッテリBEが抵抗R12を介してバッフ
ァアンプDR5の入力となり、その出力は“H"となり、マ
イクロコンピュータCPUの入力ポートP7は“H"となる。
モードスイッチMSが停止状態にないP位置、A位置では
プルダウン抵抗R13またはプルダウン抵抗R14によって、
バッファアンプDR4またはDR5の入力となり、その出力は
“L"となり、マイクロコンピュータCPUの入力ポートP6
またはP7は“L"となる。
スロットル開度センサSSはアクセルペタルの踏込量ま
たはスロットル開度を検出するもので、本実施例では、
スロットル開度をコード盤の3ビットの接点L1,L2,L3の
“H(ハイレベル)”、“L(ローレベル)”信号とし
て、0〜7段階のスロットル開度を出力する。なお、接
点IDLはスロットルから足を離していることを検出する
信号を供給するものである。即ち、コード盤の3ビット
の接点L1,L2,L3がオン状態のとき、直列抵抗R15,R16,R1
7を介してバッファアンプDR6,DR7,DR8の入力となり、そ
の出力は“L"となり、マイクロコンピュータCPUの入力
ポートP8,P9,P10は“L"となる。また、コード盤の3ビ
ットの接点L1,L2,L3がオフ状態のとき、プルアップ抵抗
R18,R19,R20により直列抵抗R15,R16,R17を介してバッフ
ァアンプDR6,DR7,DR8の入力は“H"となり、マイクロコ
ンピュータCPUの入力ポートP8,P9,P10は“H"となる。共
通接点IDLがオンのとき、ダイオードD2及び抵抗R21を
介してトランジスタQ3のベース電流が流れ、トランジス
タQ3がオンとなり抵抗R23の端子に電圧が印加され、マ
イクロコンピュータCPUの入力ポートP11は“H"となる。
また、共通接点IDLがオフのとき、抵抗R22によってト
ランジスタQ3がオフとなり抵抗R23の端子はアース電位
となり、マイクロコンピュータCPUの入力ポートP11は
“L"となる。
入力ポートP12にはバッテリBEの電圧がヒューズFUを
介して印加されており、抵抗R24及び抵抗R25により、ト
ランジスタQ4をオン状態とし、マイクロコンピュータCP
Uの入力ポートP12を“L"とする。そして、ヒューズFUが
ブレーキ系等の異常によって溶断した場合、トランジス
タQ4がオフ状態となり、マイクロコンピュータCPUの入
力ポートP12を“H"とする。
ブレーキスイッチBSはブレーキを踏込んだときに動作
するもので、このとき、ブレーキランプBLを点灯する。
即ち、ブレーキを踏圧し、ブレーキスイッチBSがオン状
態となると、バッテリBEの電圧は抵抗R27及び抵抗R28に
より、トランジスタQ5をオン状態とし、マイクロコンピ
ュータCPUの入力ポートP13を“L"とする。そして、ブレ
ーキの踏圧を解除し、ブレーキスイッチBSがオフ状態と
なると、トランジスタQ5がオフ状態となり、マイクロコ
ンピュータCPUの入力ポートP13を“H"とする。
パーキングスイッチPKはシフトレバーがパーキング位
置にあることを検出する検出スイッチで、シフトレバー
がパーキング位置あるときにオンするスイッチである。
パーキングスイッチPKのオンにより、抵抗R30並びに抵
抗R31及び抵抗R32、ダイオードD3によりトランジスタQ6
がオンし、抵抗R33に電圧降下が生じマイクロコンピュ
ータCPUの入力ポートP14が“H"となる。また、パーキン
グスイッチPKのオフにより、トランジスタQ6がオフし、
抵抗R33によりマイクロコンピュータCPUの入力ポートP1
4が“L"となる。
セットスイッチSPは定速走行制御手段を所定の速度に
設定すべく設定速度をセットするもので、セットスイッ
チSPのオンにより、現在の走行速度を定速走行速度とし
て設定する。即ち、セットスイッチSPのオンのとき、ダ
イオードD4及び抵抗R34を介してトランジスタQ7のベー
ス電流が流れ、トランジスタQ7がオンとなり抵抗R36の
端子に電圧が印加され、マイクロコンピュータCPUの入
力ポートP15は“H"となる。また、セットスイッチSPの
オフのとき、抵抗R35によってトランジスタQ7がオフと
なり抵抗R36の端子はアース電位となり、マイクロコン
ピュータCPUの入力ポートP15は“L"となる。
リジュームスイッチRSは定速走行制御手段を所定の速
度に設定すべく設定速度をセットした後、一旦定速走行
を脱した後、再び、設定速度で定速走行制御するもの
で、リジュームスイッチRSのオンにより、再度、定速走
行制御に入る。即ち、リジュームスイッチRSのオンのと
き、ダイオードD5及び抵抗R37を介してトランジスタQ8
のベース電流が流れ、トランジスタQ8がオンとなり抵抗
R39の端子に電圧が印加され、マイクロコンピュータCPU
の入力ポートP16は“H"となる。また、リジュームスイ
ッチRSのオフのとき、抵抗R38によってトランジスタQ8
がオフとなり抵抗R39の端子はアース電位となり、マイ
クロコンピュータCPUの入力ポートP16は“L"となる。
バキュームスイッチVSは定速走行制御手段を制御する
負圧を蓄積するサージタンクの圧力状態を検出し、圧力
の低下で動作するものである。即ち、後述するリリース
バルブRV及びコントロールバルブCVによって制御される
サージタンクの負圧は、バキュームポンプ用モータMに
よって駆動されるバキュームポンプVPによって供給され
ており、その供給圧力はバキュームスイッチVSによって
検出される。バキュームスイッチVSのオンのとき、ダイ
オードD6及び抵抗R40を介してトランジスタQ9のベース
電流が流れ、トランジスタQ9がオンとなり抵抗R42の端
子に電圧が印加され、マイクロコンピュータCPUの入力
ポートP17は“H"となる。また、バキュームスイッチVS
のオフのとき、抵抗R41によってトランジスタQ9がオフ
となり抵抗R42の端子はアース電位となり、マイクロコ
ンピュータCPUの入力ポートP17は“L"となる。
定速走行メインスイッチADSはその接点ON側で定速走
行機能を持たせ、接点OFF側で定速走行機能を解除する
ものである。定速走行メインスイッチADSが接点ON側に
あるとき、ダイオードD7及び抵抗R43を介してトランジ
スタQ10のベース電流が流れ、トランジスタQ10がオンと
なり抵抗R45の端子に電圧が印加され、マイクロコンピ
ュータCPUの入力ポートP18は“H"となる。また、定速走
行メインスイッチADSが接点OFF側にあるとき、抵抗R44
によってトランジスタQ10がOFFとなり抵抗R45の端子は
アース電位となり、マイクロコンピュータCPUの入力ポ
ートP18は“L"となる。
エアコンスイッチACはエアコンを駆動する場合にオン
とし、停止させる場合にオフとするものである。即ち、
エアコンスイッチACのオンのとき、ダイオードD8及び抵
抗R46を介してトランジスタQ11のベース電流が流れ、ト
ランジスタQ11がオンとなり抵抗R48の端子に電圧が印加
され、マイクロコンピュータCPUの入力ポートP19は“H"
となる。また、エアコンスイッチACのオフのとき、抵抗
R47によってトランジスタQ11がオフとなり抵抗R48の端
子はアース電位となり、マイクロコンピュータCPUの入
力ポートP19は“L"となる。
マイクロコンピュータCPUの出力側は、次のように接
続されている。
シフトソレノイドSL1及びシフトソレノイドSL2は、自
動変速機の変速段を決定するアクチュエータで、シフト
ソレノイドSL1、シフトソレノイドSL2の励磁・非励磁に
よって、1速からOD(オーバードライブ)までの4段変
速を可能にしている。次表はその例を示す。
また、ロックアップソレノイドSL3は、自動変速機の
変速段を決定するアクチュエータで、その励磁・非励磁
によってロックアップ制御を行うものである。ロックア
ップソレノイドSL3の励磁状態で、ロックアップし、非
励磁状態でロックアップ解除する。
マイクロコンピュータCPUの出力ポートP21が“H"のと
き、バッファアンプDR11の出力は“H"、トランジスタQ2
1はオフとなり、シフトソレノイドSL1を非励磁状態とす
る。出力ポートP21が“L"のとき、バッファアンプDR11
の出力は“L"、トランジスタQ21はオンとなり、シフト
ソレノイドSL1を励磁状態とする。シフトソレノイドSL1
が非励磁状態のとき、バッファアンプDR12の入力は高イ
ンピーダンスのプルアップ抵抗R54が低インピーダンス
のシフトソレノイドSL1によってアース電位に引き込ま
れ、マイクロコンピュータCPUの入力ポートP22に“L"が
入力される。また、シフトソレノイドSL1が励磁状態の
とき、バッファアンプDR12の入力は低インピーダンスの
抵抗R51からシフトソレノイドSL1に電流が供給され、そ
の電圧降下が高くなり、マイクロコンピュータCPUの入
力ポートP22に“H"が入力される。
シフトソレノイドSL1が異常状態のとき、例えば、断
線状態のとき、シフトソレノイドSL1が非励磁状態でバ
ッファアンプDR12の出力は高インピーダンスのプルアッ
プ抵抗R54により、高電圧状態となり、マイクロコンピ
ュータCPUの入力ポートP22に“H"が入力される。また、
短絡状態とのき、シフトソレノイドSL1が励磁状態であ
ると、その電圧降下が低くなり、マイクロコンピュータ
CPUの入力ポートP22に“L"が入力される。
したがって、シフトソレノイドSL1が異常状態のとき
には、マイクロコンピュータCPUの入力ポートP22の入力
が正常状態の信号に比べて反転する。故に、マイクロコ
ンピュータCPUの出力ポートP21の状態と入力ポートP22
の状態の判断により、シフトソレノイドSL1の異常が判
別できる。
マイクロコンピュータCPUの出力ポートP23が“H"のと
き、バッファアンプDR13の出力は“H"、トランジスタQ2
2はオフとなり、シフトソレノイドSL2を非励磁状態とす
る。出力ポートP23が“L"のとき、バッファアンプDR13
の出力は“L"、トランジスタQ22はオンとなり、シフト
ソレノイドSL2を励磁状態とする。シフトソレノイドSL2
が非励磁状態のとき、バッファアンプDR14の入力は高イ
ンピーダンスのプルアップ抵抗R55が低インパーダンス
のシフトソレノイドSL2によってアース電位に引き込ま
れ、マイクロコンピュータCPUの入力ポートP24に“L"が
入力される。また、シフトソレノイドSL2が励磁状態の
とき、バッファアンプDR14の入力は低インピーダンスの
抵抗R52からシフトソレノイドSL2に電流が供給され、そ
の電圧降下が高くなり、マイクロコンピュータCPUの入
力ポートP24に“H"が入力される。
マイクロコンピュータCPUの出力ポートP25が“H"のと
き、バッファアンプDR15の出力は“H"、トランジスタQ2
3はオフとなり、ロックアップソレノイドSL3を非励磁状
態とする。出力ポートP25が“L"のとき、バッファアン
プDR15の出力は“L"、トランジスタQ23はオンとなり、
ロックアップソレノイドSL3を励磁状態とする。ロック
アップソレノイドSL3が非励磁状態のとき、バッファア
ンプDR16の入力は高インピーダンスのプルアップ抵抗R5
6が低インピーダンスのロックアップソレノイドSL3によ
ってアース電位に引き込まれ、マイクロコンピュータCP
Uの入力ポートP26に“L"が入力される。また、ロックア
ップソレノイドSL3が励磁状態のとき、バッファアンプD
R16の入力は低インピーダンスの抵抗R53からロックアッ
プソレノイドSL3に電流が供給され、その電圧降下で高
くなり、マイクロコンピュータCPUの入力ポートP26に
“H"が入力される。
シフトソレノイドSL2及びロックアップソレノイドSL3
についても、シフトソレノイドSL1と同様に、ソレノイ
ドの短絡または断線等の異常判断ができる。
なお、ダイオードD11,D12,D13はフライホイールダイ
オードである。また、バッファアンプDR11〜DR20は、駆
動回路として機能する。
リリースバルブRV及びコントロールバルブCVは負圧ア
クチュエータによりスロットルバルブを開閉する開度を
決定するもので、定速走行制御時に設定車速とその時の
車速とが比較され、その差が等しくなるように、前記コ
ントロールバルブCVはそのソレノイドが励磁状態のと
き、サージタンクの負圧を負圧アクチュエータ側に送出
する経路を形成し、非励磁状態のとき、その経路を遮断
するものである。また、リリースバルブRVはそのソレノ
イドが非励磁状態のとき、負圧アクチュエータの負圧を
大気側に排出し、励磁状態のとき、その経路を遮断する
ものである。
即ち、マイクロコンピュータCPUの出力ポートP27が
“H"及び出力ポートP29が“L"のとき、トランジスタQ24
及びトランジスタQ26がオンとなり、リリースバルブRV
のソレノイドが励磁状態となる。出力ポートP27が“L"
及び出力ポートP29が“H"のとき、トランジスタQ24及び
トランジスタQ26がオフとなり、リリースバルブRVのソ
レノイドが非励磁状態となる。マイクロコンピュータCP
Uの出力ポートP28が“H"及び出力ポートP29が“L"のと
き、トランジスタQ25及びトランジスタQ26がオンとな
り、コントロールバルブCVのソレノイドが励磁状態とな
る。出力ポートP28が“L"及び出力ポートP29が“H"のと
き、トランジスタQ25及びトランジスタQ26がオフとな
り、コントロールバルブCVのソレノイドが非励磁状態と
なる。
なお、リリースバルブRV及びコントロールバルブCVに
よって制御されるサージタンクの負圧は、バキュームポ
ンプVPによって供給され、前記バキュームポンプVPはバ
キュームポンプ用モータMによって駆動される。前記バ
キュームポンプ用モータMは、マイクロコンピュータCP
Uの出力ポートP30が“L"のとき、バッファアンプDR20の
出力は“L"となり、トランジスタQ27がオンとなり駆動
状態となる。また、出力ポートP30が“H"のとき、バッ
ファアンプDR20の出力は“H"となり、トランジスタQ27
がオフとなり停止状態となる。
また、出力ポートP31は図示しないエアコン制御回路
に接続されていて、出力ポートP31が“H"のとき、バッ
ファアンプ及びリレー等により、エアコンが駆動状態と
なり、出力ポートP31が“L"のとき停止状態となる。
このように構成された本実施例の速度制御装置の制御
回路は、次のように制御される。
第2図から第7図は本実施例の速度制御装置を制御す
るゼネラルフローチャートである。
まず、この制御を開始すると、ステップS1からステッ
プS5のイニシャライズに入る。即ち、ステップS1で図示
しないI/Oポートの設定、ステップS2で出力ポートの初
期設定、ステップS3でこの処理に使用するRAMの初期設
定を行う。そして、ステップS4で電源フラグが降りてい
る(“L")か判断する。バッテリBE及びメモリバックア
ップ電源BACが遮断された場合では、電源フラグが降り
ているから、ステップS5で第9図のエアコンがオフ状態
である場合の車速に応じたエアコンオフ時の旧補正値マ
ップ及び第10図のエアコンがオン状態である場合の車速
に応じたエアコンオン時の旧補正値マップをクリアし、
学習されていない状態に戻す。
イニシャライズを終了すると、ステップS6で各入力ポ
ートの状態を取込み、ステップS7で車速を計算し、ステ
ップS8で加速度を計算する。ステップS9で変速判断に入
るべくOD(オーバードライブ=第4速)カットフラグが
立っているか判断し、ODカットフラグが立っていないと
き、ステップS10で変速マップから現在の変速段をサー
チし、ステップS11で現在の変速段を判断する。ODカッ
トフラグが立っているとき、変速段のサーチ及び判断を
しない。そして、ステップS12でロックアップマップデ
ータから現在の車速に応じたロックアップクラッチの状
態をサーチし、ステップS13で現在のロックアップクラ
ッチ状態の適否を判断する。
次に、定速走行制御時のロックアップクラッチの制御
に入る。
ステップS14で定速制御フラグが立っている(“H")
か判断し、定速制御フラグが立っているとき、ステップ
S15で車速偏差が所定の閾値以上であるか判断し、車速
偏差が所定の閾値以上のとき、ステップS16で自動変速
機のトルクコンバータの機能によりトルクを得るべくロ
ックアップを解除する。即ち、定速走行制御時には変速
線に関係なく所定の車速偏差が大きくなった場合にトル
クコンバータのロックアップを解除する。
また、ステップS14で定速制御フラグが立っていると
判断し、ステップS15で車速偏差が所定の閾値より小と
判断したとき、ステップS17で前記車速偏差がロックア
ップ状態を維持できるほど小であるか判断し、車速偏差
が小のとき、ステップS18でロックアップ許可を行う。
そして、ステップS14で定速制御フラグが立っていな
いとき、即ち、定速走行制御時と判断できないとき、ス
テップS15からステップS18のルーチンを迂回する。
次に、実際の変動動作に入り、変速を行うタイミング
を得るタイマの設定を行う。
ステップS19でステップS10からステップS18のルーチ
ンの処理の結果、変速の必要ありと判断された場合、ス
テップS20で変速しようとする変速段をセットする。ス
テップS21で変速タイマの設定時限をサーチし、ステッ
プS22で全変速タイマが初期値の状態で動作していない
と判断されたときには、ステップS23で変速タイマをス
タートさせる。また、ステップS19でステップS10からス
テップS18のルーチンの処理の結果、変速の必要なしと
判断された場合には、前記ステップS20からステップS23
の処理を迂回する。そして、ステップS24で変速タイマ
のタイムアップを判断し、前記変速タイマがタイムアッ
プしたとき、ステップS25で変速段及びロックアップク
ラッチの状態を出力する。
次に、定速走行制御に入る判断に入る。
ステップS26で定速走行メインスイッチADSがオンか、
オフか判断し、定速走行メインスイッチADSがオンのと
き、ステップS27で現在定速走行速度がセットされてい
るか判断する。定速走行セットスイッチSPまたはリジュ
ームスイッチRSがオンとなって設定車速がセットされて
いるとき、ステップS28で定速走行セットスイッチSPま
たはジュームスイッチRSがオンとなって設定車速がセッ
トされているとき、ステップS28で定速走行セットスイ
ッチSPが現在オン状態で定速走行制御に入った初期を判
断し、ステップS28で定速走行セットスイッチSPがオン
状態のとき、ステップS29で定速設定車速に現車速をセ
ットし、ステップS30で平均車速を算出するのに使用す
るインターバルタイマをクリアする。ステップS31で平
均車速を計算する際に使用する平均車速計算用タイマT
A及び平均車速計算用タイマTBをスタートする。そし
て、ステップS32で定速走行制御に入るべく定速制御フ
ラグを立てる。リジュームスイッチRSがオンのときに
は、平均車速設定を既に終了していることから、ステッ
プS29からステップS31のルーチンを迂回し、ステップS3
2で定速走行制御に入るべく定速制御フラグを立てる
(“H")。
ステップS33で定速制御フラグが立っているか判断
し、定速制御フラグが立っているとき、定速走行制御ル
ーチンの処理に入る。
定速走行制御ルーチンは、第8図に示すように処理さ
れる。
まず、ステップS101で定速走行制御できる状態とすべ
くリリースバルブRVをオンとし、アクチュエータを動作
可能な状態とする。ステップS102で偏差がないときのイ
ニシャルセットデューティ比DOを次式で計算する。
DO=VM×d+K 但し、前式において、VMは定速走行車速を所定の速
度に設定すべく、セットスイッチSPのオンにより設定し
た記憶速度[Km/h]で、定速設定速度である。dは定数
でイニシャルセットデューティ比ゲイン[%/Km/h]、
Kはアクチュエータとの特性で決定される定数[%]で
オフセット値である。
そして、ステップS103で前記車速偏差による補正を急
激に行わず、滑らかに行うように、応答用補正値を次式
で計算する。
応答用補正値={(15×補正値)+旧補正値}/16 ステップS104で車速偏差が生じた場合の出力デューテ
ィ比Dを次式で計算する。
D=DO+GV{VM+応答用補正値 −(VO+TG×a)} 但し、前記式において、GVは定数で偏差ゲイン[%/
Km/h]であるVOは現車速[Km/h]である。TGは定数で
補償時間[Sec]である。aは現加速度[Km/Sec2]であ
る。即ち、定速設定車速VMよりも現車速VOが低下した
場合には、その車速の落込み量を出力デューティ比Dを
大きくすることで補償し、加速度aがある場合には、速
度が戻る応答速度が速くなるから、その加速度の影響分
だけ出力デューティ比Dを抑える。そして、学習によっ
て得た応答用補正値を加える。
ステップS105でこの計算で得た出力デューティ比Dが
100%以上と判断されたとき、デューティ比Dが100%上
はあり得ないことから、ステップS106で出力デューティ
比Dを100%に設定し、また、ステップS107でこの計算
で得た出力デューティ比Dが0%以下と判断されたと
き、デューティ比Dが0%以下はあり得ないことから、
ステップS108で出力デューティ比Dを0%に設定する。
そして、ステップS109でコントロールバルブCVを駆動す
るデューティ比Dを出力する。
次に、定速走行制御の解除条件の判断に入る。
ステップS35でブレーキスイッチBSまたはパーキング
スイッチPKがオン、またはステップS36でDレンジにな
いこと、またはステップS37で定速走行の最低設定走行
速度の40Km/h〜100Km/hの範囲でないことが確認される
と、ステップS38で定速制御フラグを降ろし(“L")、
また、ステップS39でコントロールバルブCV及びリリー
スバルブRVをオフ状態とする。
なお、ステップS26で定速走行メインスイッチADSがオ
フのとき、ステップS40で定速制御フラグを降ろし
(“L")、また、ステップS41でコントロールバルブCV
及びリリースバルブRVをオフ状態とする。
次に、ステップS42で定速制御フラグが立っている
(“H")か判断し、定速制御フラグが立っているとき、
平均車速の算出ルーチンに入る。なおステップS42で定
速制御フラグが立っていないと判断されたとき、定速走
行制御に入っていないときであるから、常時、ステップ
S85で平均車速計算カウンタをクリアし、ステップS90
(第7図)でODカットフラグを降ろし(“L")た状態
で、ステップS6からのルーチンの処理に入る。
ステップS42で低速制御フラグが立っていると判断し
たとき、定速設定車速に対して実際に走行している制御
目標値である平均車速等の車速の平均を算出するルーチ
ンに入る。
ステップS42で定速制御フラグが立っていると判断し
たとき、ステップS43で平均車速計算開始検出用の平均
車速計算用タイマTAが、その時限ta、例えば、3秒程
度の時限がタイムアップしているか判断し、定速走行セ
ットスイッチSPがオンされ、ステップS43で平均車速計
算用タイマTAがタイムアップしたとき、ステップS44で
平均車速計算終了検出用の平均車速計算用タイマTB
が、その時限tb、例えば、6秒程度の時限がタイムア
ップしているか判断する。平均車速計算終了検出用の平
均車速計算用タイマTBがタイムアップしていないと
き、ステップS45でインターバルタイマのタイムアップ
を判断し、ステップS46でインターバルタイマのタイム
アップ毎に加算する車速の和に、現車速を加算する。ス
テップS47でインターバルタイマのタイムアップ毎に加
算する車速の和をとる回数を車速加算カウンタに加算す
る。ステップS48で再びインターバルタイマをスタート
させる。そして、ステップS44で平均車速計算終了検出
用の平均車速計算用タイマTBのタイムアップが判断さ
れると、ステップS49で平均車速を 平均車速=車速の和/車速加算カウンタ値 として算出する。ステップS50で算出した平均車速と、
ステップS29でセットした定速設定車速との差の絶対値
を、 |定速設定車速−平均車速|≧閾値 を計算する。即ち、その差の絶対値が所定の閾値以上で
あるか判断し、その差の絶対値が所定の閾値の範囲外の
場合には、平均車速計算のルーチンに入ってから、車速
が急激に変化したことを意味することから、そのデータ
は採用しない。ステップS50で算出した平均車速が所定
の閾値内に入っているとき、ステップS51で今回の補正
値を 補正値=定速設定車速−平均車速 として算出する。
ステップS52でエアコンがオン状態であるか判断し、
ステップS53で第9図のエアコンがオフ状態である場合
の車速に応じたエアコンオフ時の旧補正値マップの選択
を行うか、或いは、ステップS54で第10図のエアコンが
オン状態である場合の車速に応じたエアコンオン時の旧
補正値マップの選択を行う。そして、ステップS55で補
正値を 補正値={7×旧補正値+補正値}/8 として計算して更新する。即ち、更新する補正値を新規
に計算した平均車速の重みを1/8とし、旧補正値マップ
のデータの旧補正値を7/8の重みとする。ステップS56
で、再度、エアコンがオン状態であるか判断し、ステッ
プS55で計算した補正値を修正するエアコンオフ時の旧
補正値マップまたはエアコンオン時の旧補正値マップの
選択を行い、その選択に従ってステップS57で計算した
補正値をエアコンオフ時の旧補正値マップに、またはス
テップS58でエアコンオン時の旧補正値マップに、今回
計算した補正値を、旧補正値の代りに置換える。即ち、
エアコンオフ時の旧補正値マップ、またはエアコンオン
時の旧補正値マップの更新を行う。
そして、ステップS59でエアコンがオン状態であるか
判断し、ステップ60でステップS57で更新した第9図の
エアコンがオフ状態である場合の車速に応じたエアコン
オフ時の旧補正値マップから旧補正値をサーチする。ま
たは、ステップS61でステップS58で更新した第10図のエ
アコンがオン状態である場合の車速に応じたエアコンオ
ン時の旧補正値マップから旧補正値をサーチする。
なお、平均車速計算を行うまでは、ステップS43から
ステップS59に入るルーチンにより、ステップS60で前回
計算した第9図のエアコンがオフ状態である場合の車速
に応じたエアコンオフ時の旧補正値マップから旧補正
値、またはステップS61で第10図のエアコンがオン状態
である場合の車速に応じたエアコンオン時の旧補正値マ
ップから旧補正値をサーチする。
ステップS62でステップS60またはステップS61でサー
チした旧補正値を基に、ステップS29で設定された定速
設定車速から、現在実際に定速走行制御に入っている電
気的制御目的値である定速速度を補正定速設定車速とし
て算出する。即ち、補正定速設定車速を 補正定速設定車速=定速設定車速−旧補正値 として求める。ステップS63で実際に電気的な信号処理
の目的値としてセットされた補正定速設定車速と現車速
との差、即ち、 車速偏差=補正定速設定車速−現車速 =定速設定車速−旧補正値−現車速 から、電気的制御に必要な制御量を算出すべく車速偏差
を算出し、ステップS64で車速偏差が負であるか正であ
るか判断する。車速偏差が負のとき、ステップS65で絶
対値化すべく処理を行う。
ステップS66で車速偏差の平均を一定間隔のタイミン
グで算出する平均車速偏差算出用タイマのタイムアップ
を判断し、平均車速偏差算出用タイマがタイムアップし
たとき、ステップS67で車速偏差の平均を算出する。平
均車速偏差は次式で計算する。
平均車速偏差={(n-1)×旧平均車速偏差+車速偏差}/n 但し、nは車速偏差の平均算出回数 として計算する。即ち、車速偏差のふらつきによりチャ
タリングが生じないように、平均車速偏差算出用タイマ
にセットされた時限毎に、前回までに計算してメモリに
格納しておいた旧平均車速偏差を(n−1)/nの重みと
し、新たに計算した平均車速偏差を1/nの重みとし、そ
の和をとることにより、平均車速偏差を算出し、その算
出した車速偏差を旧平均車速偏差として所定のメモリに
格納する。そして、ステップS68で一定間隔で平均車速
偏差の計算に入るタイミングを得る平均車速偏差算出用
タイマに時限をセット(200ms程度の時限)すると共に
スタートさせる。
ステップS69でODレンジをカットする条件である車速
偏差が、4km/hより大であるか判断する。なお、本実施
例では、この車速偏差としてステップS63で算出された
車速偏差を使用する。しかし、ステップS67で計算して
メモリに格納した旧平均車速偏差としてもよい。ステッ
プS69で車速偏差が4km/hより大のとき、ステップS70で
現変速段がODレンジであるか判断する。現変速段がODレ
ンジであるとき、ステップS71で変速段を第3速に設定
し、ステップS72でODカットフラグを立て(“H")と
し、ステップS73でODカットタイマに所定の時限、例え
ば、14秒程度をセットして、第3速からODレンジに復帰
する車速が前述した車速の平均の値との差が小さい値で
あることから、車速の平均の計算にエラーが生じた場合
に、車速偏差に左右されず、第3速からODレンジに強制
的に戻す時限を設定及びスタートする。ステップS74でO
D復帰用カウンタをクリアし、ステップS75で旧平均車速
偏差を車速偏差に置き替える。
また、ステップS69で車速偏差が4km/hより大でないと
判断されたとき、または、ステップS70で現変速段がOD
レンジ(第4速)でないと判断されたとき、ODレンジに
復帰の準備に入る。
ステップS76でOD復帰偏差準備完了フラグが立ってい
る(“H")か判断し、OD復帰偏差準備完了フラグが立っ
ていないとき、ステップS77でODカットタイマがT1、例
えば、1秒程度の経過を判断し、ODカットタイマがT1と
なる前では、ステップS78でODカットタイマがT2、例え
ば、2秒程度の経過前と判断されるから、ステップS79
でOD復帰偏差を格納するメモリをクリアし、ステップS7
7でODカットタイマがT1と判断されるとき、ステップS84
で安定車速を算出すべく、メモリVAに現車速を設定
し、更に、ステップS78でODカットタイマがT2、例え
ば、2秒程度の経過を判断し、ODカットタイマがT2とな
ったとき、ステップS80で安定車速を算出すべく、メモ
リVBに現車速を設定する。ステップS81で車速の応答が
指数関数的であることを前提に安定車速を 安定車速=(VA)2/(2VA−VB) として計算する。ステップS82でOD復帰偏差の計算を OD復帰偏差=(補正定速設定車速−安定車速)/2 =(定速設定車速−旧補正値−安定車速)/2 として算出する。即ち、ここでは、ODレンジから第3速
にダウンシフトした場合にトルクが大きくなり、車速が
指数関数的に上昇することから、この上昇の仕方からOD
レンジに復帰できる車速を予測するもので、このOD復帰
偏差を(補正定速設定車速−安定車速)/2としたもので
ある。しかし、本実施例のOD復帰偏差の(補正定速設定
車速−安定車速)/2は、これに限定されるものではな
く、安定車速と車速の平均との間に設定すればよく、例
えば、安定車速に零でない正の値を加算することによっ
ても、OD復帰偏差の設定が可能である。
そして、ステップS83でOD復帰偏差準備完了フラグを
立てる(“H")。ステップS76でOD復帰偏差準備完了フ
ラグが立っていることが判断されると、ステップS77か
らステップS83のルーチンの処理を終了する。
次に、ODレンジの復帰を許可する条件判断に入る。
ステップS86でODカットタイマの設定された14秒がタ
イムアップしたかを判断し、ODカットタイマがタイムア
ップする前には、ステップS87で旧車速偏差がOD復帰偏
差より小であるか判断し、旧車速偏差がOD復帰偏差より
小のとき、ステップS88でOD復帰用カウンタに1を加算
し、ステップS89で前記OD復帰用カウンタの値が所定の
閾値NTHより大であるか判断する。OD復帰用カウンタの
値が所定の閾値NTHより大のとき、即ち、所定のOD車速
偏差付近をふらついていても、所定の閾値NTHの回数だ
け車速偏差がOD復帰偏差より小と判断されたとき、また
はステップS86でODカットタイマがタイムアップしたと
き、ステップS90でODレンジに復帰すべく、ODカットフ
ラグを降ろし(“L")、ステップS6からのルーチの処理
に入る。また、ステップS87で旧車速偏差がOD復帰偏差
より小でないと判断されたとき、または、ステップS89
でOD復帰用カウンタの値が所定の閾値NTHより大と判断
されないとき、繰り返し、ステップS6からのルーチンの
処理に入る。
ここで、更に、本発明の実施例の定速走行制御装置の
車速の平均の検出について、第11図のタイミングチャー
トを用いて詳述する。
車輌が通常の道路条件下、即ち、勾配0%の道路を走
行中であるとする。そこで、車速を上昇させ、定速走行
に入るべくセットスイッチSPをオンとする。フローチャ
トのステップS27及びステップS28、ステップS29の実行
により、セットスイッチSPがオンとなることにより、現
車速が定速設定車速として記憶される。このセットスイ
ッチSPがオンとなることにより、ステップS31で平均車
速計算用タイマTA及びTBがスタートする。通常、前記
平均車速計算用タイマTAの時限taは制御系により定速
設定車速の走行状態となるに足りる所定の時間として、
3秒程度に設定される。平均車速計算用タイマTBの時
限tbは平均車速を検出する所定の時間の範囲として6
秒程度に設定される。即ち、セットスイッチSPがオンと
なり、前記平均車速計算用タイマTAの時限taの経過が
平均車速の測定開始となり、平均車速計算用タイマTB
の時間tbで平均車速の測定終了となる。
平均車速計算用タイマTAの時限taは、制御系により
定速設定車速の走行状態となるに足りる時間で、この時
間内では第11図にも示すように、車速を増加させながら
セットスイッチSPをオンとすると、その間の加速度を抑
えるべくデューティ比Dが変化し、定速設定車速と実際
の走行車速、即ち、現車速との差は大となり、その後、
序々に現車速が一定値となる。
ステップS43で平均車速計算用タイマTAの時限taの
タイムアップが判断されると、平均車速の検出に入る。
即ち、ステップS45でインターバルタイマのタイムアッ
プを判断する。前記インターバルタイマはステップS30
でクリアされており、タイムアップの場合と同様にゼロ
となっている。したがって、ステップS46で現車速を検
出し、平均車速計算用タイマTAの時限taから平均車速
計算用タイマTBの時限tbの間の、インターバルタイマ
のタイムアップ毎にその現車速を加算する。また、ステ
ップS47で、その間にインターバルタイマのタイムアッ
プにより、ステップS46のルーチンに入った回数を車速
加算カウンタで計数する。
得られた車速の和を車速加算カウンタの値で割り、平
均車速を得る。この平均車速がセットスイッチSPをオン
として定速設定車速をセットした場合の実際の制御目的
となる車速である。しかし、セットスイッチSPをオンと
して定速設定車速をセットした道路条件が勾配を有して
いる場合には、前記平均車速は平坦路の場合と異なるこ
とから、平坦路の道路条件を基準とするために、ステッ
プS50でセットスイッチSPをオンとした定速設定車速か
ら平均車速を減算したその絶対値が、所定の閾値以内で
あるか判断し、所定の閾値以内のときのみ、基準となる
道路条件の平均速度を検出したとして、その平均速度を
取り込み、ステップS55で今回計算した平均速度の値を1
/8の重みで、それまでに学習してきた旧補正値を7/8の
重みで加算し、今回の補正値を算出する。
即ち、学習機能により、1回の定速走行制御に入った
車速の平均速度の重みを1/8とし、たまたま、車輌の走
行条件がよくないにもかかわらず、低速走行制御に入っ
た場合の車速の平均速度の値の影響力を少なくするもの
で、8回の車速の平均速度の平均以上の平均値を得るこ
とになり、信頼性を向上させることができる。
なお、この平均速度はエアコンの使用状態によっても
エンジン負荷によって変化するものであるから、前記補
正値はエアコンの使用状態によって格納するメモリを変
更している。
このようにして、セットスイッチSPをオンとして定速
設定車速と、実際の制御目的となる平均速度が決定され
れば、ステップS62で定速設定車速から平均速度である
エアコンオフ時の旧補正値マップまたはエアコンオン時
の旧補正値マップからステップS60またはステップS61で
サーチした旧補正値を減算すれば、制御目標の車速を補
正定速設定車速として得ることができる。即ち、補正定
速設定車速は 補正定速設定車速=定速設定車速−旧補正値 で算出される。
したがって、車速偏差はステップS63で計算されるよ
うに、 車速偏差=補正定速設定車速−現車速 となり、実際に制御すべき制御量を正確に得ることがで
きる。
以上のように、本発明の実施例の走行制御装置は、ス
ロットル開度の制御により車速を維持すべく制御する走
行制御装置において、セットスイッチSPの操作により現
在の走行車速を記憶した定速設定車速と、セットスイッ
チSPの操作が行われた後の所定の時間経過後に、実際に
走行している車速を所定の時間の範囲で検出して得た平
均車速から求めた車速の平均を制御目標値とし、前記定
車速の平均と現車速との車速偏差が、所定の閾値以上の
ときダウンシフトして、前記車速偏差をなくするように
制御を行うものである。このとき、ダウンシフトする車
速偏差の条件のときには、早急に変速段をダウンシフト
して加速力を得る。また、アップシフトする車速偏差の
条件のときには、その車速偏差の条件が所定の時間間隔
で複数回以上満されているときのみ、変速段をアップシ
フトしてもすぐにダウンシフトに変速し直す必要が生じ
ないとして、変速段をアップシフトするように変速制御
するものである。
なお、この車速偏差を得る制御目標値は、上記実施例
では、定速設定車速と平均車速との差を算出して補正値
とし、学習機能により今までの補正値と所定の重み付け
により、車速の制御目標値の車速の平均を得ているが、
最も簡単な使用方法からすれば、車速を所定の時間の範
囲で検出して得た平均車速を直接用いて、その平均速度
によって、定速設定車速と平均車速との差を算出し、そ
の差によって定速走行制御する車速の制御目標値を得る
こともできる。しかし、上記実施例のように、学習機能
を使用すると、前記車速の平均の信頼性を高めることが
できる。
また、上記実施例の車速偏差を得る制御目標値は、セ
ットスイッチの操作が行われた後の所定の時間経過後
に、実際に走行している車速を所定の時間の範囲で検出
して得た平均車速は、所定の時間の範囲内で繰り返し検
出した車速を、検出の繰り返し数で除した値としたもの
であるが、本発明を実施する場合には、この繰り返し数
を1回とすることもできる。しかし、この繰り返し数を
複数回にし、更に、その数を増加すれば、増加するほど
それだけ安定した車速の平均の検出を行うことができ
る。また、ここでは、平均車速を得るものであるから、
複数回車速を検出し、その値の分布状態から平均車速を
得てもよい。
そして、上記実施例では、定速設定車速と車速の平均
との差を用いて、学習機能により今までの補正値、即
ち、旧補正値と所定の重み付けによって補正値を算出
し、それを定速設定車速から減算することにより、補正
定速設定車速を得てそれを制御目標値としている。しか
し、自動制御系からすれば、前記定速設定車速と車速の
平均との車速偏差が判断できれば、制御目標値をどこに
するかは制御方法により自由に選択できる。例れば、上
記実施例からすれば、車速の平均をステップS49の平均
車速、車速の平均をステップS49の平均車速からステッ
プS50の所定の閾値以下のもののみとした平均車速、或
いは、ステップS51からステップS55の処理を、ステップ
S49で算出した平均車速の値を旧平均車速と新たな平均
車速との重み付けにより得た平均車速等とすることがで
きる。
更に、第12図に示すように、上記実施例のダウンシフ
トする車速偏差の条件のときダウンシフトを許可し、ア
ップシフトする車速偏差の条件が所定の時間間隔で複数
回以上満されるときアップシフトを許可する変速制御
は、ステップS87で旧車速偏差がOD復帰偏差より小のと
き、ステップS88でOD復帰用カウンタに1を加算し、ス
テップS89で前記OD復帰用カウンタの値が所定の閾値NT
Hより大であるか判断し、OD復帰用カウンタの値が所定
の閾値NTHより大のとき、ステップS90でODに復帰すべ
く、ODカットフラグを降ろし(“L")、ステップS6から
のルーチンを実行するとき、ステップS9でそれが判断さ
れ変速されるものであり、ステップS87からステップS89
のルーチンに入る毎にOD復帰用カウンタに1を加算して
いる。しかし、本発明を実施する場合には、タイマによ
って所定の時間間隔毎にOD復帰用カウンタの値を加算し
てもよい。また、OD復帰用カウンタの所定の閾値NTH
は、任意に2以上の値を設定することができるが、通常
状態でOD復帰用カウンタの所定の閾値NTHに達するまで
の時間が長すぎると、シフトアップするまでの時間が長
くなり効率的でない。
そして、上記実施例の実際に走行している車速を所定
の時間の範囲で複数回検出する車速の平均は、自動変速
制御装置のみに使用する場合には、所定の時間間隔毎ま
たはスロットル開度の状態により、車速の平均を求める
ことができる。
[発明の効果] 以上の様に、特許請求の範囲第1項の走行制御装置
は、自動変速機を車速または回転数出力及びエンジン負
荷またはスロットル開度に応じた変速段を、車速偏差に
よって変速制御する走行制御装置において、ダウンシフ
トする車速偏差の条件のときダウンシフトを許可し、ア
ップシフトする車速偏差の条件が所定の時間間隔で複数
回以上満されるときアップシフトを許可するように変速
制御するものであるから、加速力が必要でダウンシフト
する車速偏差の条件のときには、早急に変速段をダウン
シフトし、アップシフトする車速偏差の条件のときに
は、その車速偏差の条件が所定の時間間隔で複数回以上
満されているときのみ、変速段をアップシフトしてもす
ぐにダウンシフトに変速し直す必要が生じないとして、
変速段をアップシフトするように変速制御すると共に、
前記車速偏差を、定速設定車速と所定の時間間隔内の平
均車速偏差との車速偏差によって決定することができ
る。したがって、定速設定車速と所定の時間間隔内の平
均車速偏差との車速偏差によって定速設定車速に導くも
のであるから、定速設定車速と実際の車速との差がふら
ついても、車速偏差が変速段を変更する境界をふらつい
ても、ダウンシフト及びアップシフトを繰り返さないか
ら、所定の車速偏差付近の走行に対しても、ハンチング
を起すことなく走行制御でき、安定した定速走行を行う
ことができる。
特許請求の範囲第2項の先行制御装置は、自動変速機
を車速または回転数出力及びエンジン負荷またはスロッ
トル開度に応じた変速段を、車速偏差によって変速制御
する走行制御装置において、ダウンシフトする車速偏差
の条件のときダウンシフトを許可し、アップシフトする
車速偏差の条件が所定の時間間隔で複数回以上満される
ときアップシフトを許可するように変速制御するもので
あるから、加速力が必要でダウンシフトする車速偏差の
条件のときには、早急に変速段をダウンシフトし、アッ
プシフトする車速偏差の条件のときには、その車速偏差
の条件が所定の時間間隔で複数回以上満されているとき
のみ、変速段をアップシフトしてもすぐにダウンシフト
に変速し直す必要が生じないとして、変速段をアップシ
フトするように変速制御すると共に、前記車速偏差を定
速設定車速と所定の時間間隔内の平均車速との差によっ
て決定した今回の車速の偏差と、それまでの学習によっ
て得た定速設定車速と所定の時間間隔内の平均車速との
車速の偏差によって決定することができる。したがっ
て、定速設定車速と所定の時間間隔内の平均車速との差
によって決定した今回の車速の偏差と、それまでの学習
によって得た定速設定車速と所定の時間間隔内の平均車
速との車速の偏差によって決定するものであるから、実
際に走行している車速が変速段を変更する境界をふらつ
いても、ダウンシフト及びアップシフトを繰り返さない
から、所定の車速偏差付近の走行に対しても、ハンチン
グを起すことなく走行制御でき、安定した定速走行を行
うことができる。
特許請求の範囲第3項の走行制御装置は、自動変速機
を車速または回転数出力及びエンジン負荷またはスロッ
トル開度に応じた変速段を、車速偏差によって変速制御
する走行制御装置において、ダウンシフトする車速偏差
の条件のときダウンシフトを許可し、アップシフトする
車速偏差の条件が所定の時間間隔で複数回以上満される
ときアップシフトを許可するように変速制御するもので
あるから、加速力が必要でダウンシフトする車速偏差の
条件のときには、早急に変速段をダウンシフトし、アッ
プシフトする車速偏差の条件のときには、その車速偏差
の条件が所定の時間間隔で複数回以上満されているとき
のみ、変速段をアップシフトしてもすぐにダウンシフト
に変速し直す必要が生じないとして、変速段をアップシ
フトするように変速制御すると共に、前記車速偏差を定
速設定車速と所定の時間間隔内の平均車速との差によっ
て決定した今回の車速の偏差と、それまでの学習によっ
て得た定速設定車速と所定の時間間隔内の平均車速との
車速の偏差との重み付けによって決定することができ
る。したがって、定速設定車速と所定の時間間隔内の平
均車速との差によって決定した今回の車速の偏差と、そ
れまでの学習によって得た定速設定車速と所定の時間間
隔内の平均車速との車速の偏差との重み付けによって車
速偏差を決定するものであるから、実際に走行している
車速が変速段を変更する境界をふらついても、ダウンシ
フト及びアップシフトを繰り返さないから、所定の車速
偏差付近の走行に対しても、ハンチングを起すことなく
走行制御でき、安定した定速走行を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例の走行制御装置の電子制御手段
を構成する制御回路図、第2図から第7図は本発明の実
施例の走行制御装置を制御するフローチャート、第8図
は本発明の実施例の走行制御装置の動作を説明する定速
走行制御ルーチンのフローチャート、第9図は本発明の
実施例で使用するエアコンがオフ状態である場合の車速
に応じたエアコンオフ時の旧補正値マップ、第10図は本
発明の実施例で使用するエアコンがオン状態である場合
の車速に応じたエアコンオン時の旧補正値マップ、第11
図は本発明の実施例の走行制御装置の動作を説明するタ
イミングチャート、第12図は本発明の実施例の走行制御
装置のアップシフト許可を説明するタイミングチャート
である。 図において、 CPU:マイクロコンピュータ、 SPS:シフトポジションスイッチ、 SS:スロットル開度センサ、 BS:ブレーキスイッチ、 PK:パーキングスイッチ、 SP:セットスイッチ、 RS:リジュームスイッチ、 ADS:定速走行メインスイッチ、 SL1,SL2:シフトソレノイド、 SL3:ロックアップソレノイド、 RV:リリースバルブ、 CV:コントロールバルブ、 VP:バキュームポンプ、 である。 なお、図中、同一符号及び同一記号は、同一または相当
部分を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−61831(JP,A) 実開 昭60−26247(JP,U)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車速または回転数出力及びエンジン負荷ま
    たはスロットル開度に応じた変速段を、車速偏差によっ
    て変速制御する走行制御装置において、 ダウンシフトする車速偏差の条件のときダウンシフトを
    許可し、アップシフトする車速偏差の条件が所定の時間
    間隔で複数回以上満たされるときアップシフトを許可す
    るように変速制御すると共に、前記車速偏差を、定速設
    定車速と所定の時間間隔内の平均車速偏差との車速偏差
    によって決定することを特徴とする走行制御装置。
  2. 【請求項2】車速または回転数出力及びエンジン負荷ま
    たはスロットル開度に応じた変速段を、車速偏差によっ
    て変速制御する走行制御装置において、 ダウンシフトする車速偏差の条件のときダウンシフトを
    許可し、アップシフトする車速偏差の条件が所定の時間
    間隔で複数回以上満たされるときアップシフトを許可す
    るように変速制御すると共に、前記車速偏差を、定速設
    定車速と所定の時間間隔内の平均車速との差によって決
    定した今回の車速の偏差と、それまでの学習によって得
    た定速設定車速と所定の時間間隔内の平均車速との車速
    の偏差によって決定したことを特徴とする走行制御装
    置。
  3. 【請求項3】車速または回転数出力及びエンジン負荷ま
    たはスロットル開度に応じた変速段を、車速偏差によっ
    て変速制御する走行制御装置において、 ダウンシフトする車速偏差の条件のときダウンシフトを
    許可し、アップシフトする車速偏差の条件が所定の時間
    間隔で複数回以上満たされるときアップシフトを許可す
    るように変速制御すると共に、前記車速偏差を、定速設
    定車速と所定の時間間隔内の平均車速との差によって決
    定した今回の車速の偏差と、それまでの学習によって得
    た定速設定車速と所定の時間間隔内の平均車速との車速
    の偏差との重み付けによって決定したことを特徴とする
    走行制御装置。
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