JP2570033Y2 - 観賞魚用装置およびそのコンセント - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この考案は、熱帯魚などを主とし
て観賞用に飼育するための観賞魚用装置およびそのコン
セントに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】観賞魚用装置は、水槽、蓋、照明機構、
濾過機構などで構成されている。そして、水槽の開放し
た上面を覆う蓋に照明機構および濾過機構を設けたり、
照明機構および濾過機構を蓋として利用している。な
お、照明機構および濾過機構には、コンセントにプラグ
で接続された電源コードを介して電力が供給される。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】従来のコンセントは、
水槽の近傍に位置させ、プラグが差し込まれるレセプタ
クルを上に向けた状態とされている。したがって、水槽
の近傍にコンセントが放置されたような状態で配置され
ることになるので、水槽の周囲が雑然とし、美観を損な
う原因となる。また、水槽の近傍にレセプタクルを上に
向けた状態でコンセントが配置されているので、水槽を
清掃したり、熱帯魚などに餌を与えるために蓋を開放す
ると、コンセントのレセプタクルに水がはねとばされた
り、手に付着した水が落ちることによってショートする
恐れがある。

【０００４】この考案は、上記したような不都合を解消
するためになされたもので、水槽の周囲を整然とさせて
美観を向上させることができるとともに、水によるショ
ートをコンセントに発生させないようにすることのでき
る観賞魚用装置およびそのコンセントを提供するもので
ある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この考案にかかる観賞魚
用装置は、水槽または蓋に係止部を設け、この係止部に
係合する被係止部をコンセントに設けたものである。ま
た、他の考案にかかる観賞魚用のコンセントは、一側面
のみが開放したコンセント箱の開放端から内側へ所定長
後退した位置にコンセント蓋を配置してレセプタクルを
収容させたコンセント本体と、コンセント箱に水平部が
取り付けられ、垂直部がコンセント箱の開放した側面側
へコンセント本体から離れて所定長延びたホルダとを備
えたものである。そして、コンセント本体の開放した側
面は、係止状態で下側に向くのが好ましい。

【０００６】

【作用】この考案におけるコンセントは、被係止部また
はホルダを水槽または蓋に設けた係止部に係合させるこ
とにより、水槽または蓋に係止する。そして、係止状態
のコンセントは、レセプタクルを設けた面、すなわち開
放した側面が下側を向くことになる。

【０００７】

【実施例】以下、この考案の実施例を図に基づいて説明
する。図１はこの考案の一実施例である観賞魚用装置の
概略を示す背面側からの分解斜視図、図２はコンセント
の一部を破断した正面図、図３はコンセントの要部を示
す部分斜視図、図４（ａ），（ｂ），（ｃ）はホルダの
状態を示す説明図である。

【０００８】これらの図において、１は上面が開放した
水槽、１１は水槽１の開放した上面を閉塞する蓋を示
し、この蓋１１は、下面に照明用の蛍光灯を配置した照
明機構部分１２Ａと、水の濾過を行う濾過機構部分１２
Ｂとに分割されている。そして、照明機構部分１２Ａを
構成するケーシング１２ａｃが水槽１の上面前側を覆う
ように配置され、濾過機構部分１２Ｂを構成するケーシ
ング１２ｂｃが水槽１の上面後ろ側を覆うように配置さ
れている。

【０００９】また、ケーシング１２ｂｃは、濾過機構を
収容する下部ケーシング１２ｂｃｄと、この下部ケーシ
ング１２ｂｃｄの開放した上面を覆う蓋として機能する
上部ケーシング１２ｂｃｕとで構成されている。なお、
下部ケーシング１２ｂｃｄには、背面の上側で、ポンプ
などが収容される側に切り欠き１２ｂｃｄｎが設けられ
ている。そして、切り欠き１２ｂｃｄｎから引き出され
る両機構部分１２Ａ，１２Ｂの電源コード、下部ケーシ
ング１２ｂｃｄから下側に突出するパイプおよびストレ
ーナなどの図示は省略してある。

【００１０】２１はコンセント、３１はコンセント２１
の開放した側面からは引き出された電源コード、４１は
電源コード３１の先端に接続されたプラグを示す。そし
て、コンセント２１は、コンセント本体２２Ａと、この
コンセント本体２２Ａに取り付けたホルダ２２Ｂとで構
成されている。また、上記したコンセント本体２２Ａ
は、一側面（下面）のみが開放したコンセント箱２３Ａ
と、このコンセント箱２３Ａに収容され、電源コード３
１にリード線２４Ａおよび銅線２５Ａで接続された複数
のレセプタクル２６Ａと、このレセプタクル２６Ａをコ
ンセント箱２３Ａ内に位置決めして固定するコンセント
蓋２７Ａとで構成されている。なお、コンセント蓋２７
Ａは、コンセント箱２３Ａの開放した側面から所定長後
退した位置にビス２８Ａで固定されている。

【００１１】そして、コンセント箱２３Ａの開放した側
面と対向する側面には、ホルダ２２Ｂの水平部２２ｂｈ
の肉厚にほぼ等しい深さで、水平部２２ｂｈの幅に等し
い幅の凹部２３ａｄが設けられるとともに、この凹部２
３ａｄから上方に水平部２２ｂｈの肉厚にほぼ等しい高
さで延びたボス２３ａｂが２本設けられている。また、
上記したホルダ２２Ｂはコンセント箱２３Ａのボス２３
ａｂがそれぞれ挿入される長孔２２ｂｈｈを有する水平
部２２ｂｈと、この水平部２２ｂｈと直交する垂直部２
２ｂｖとで構成され、垂直部２２ｂｖの中心部分には、
丸孔２２ｂｖｈと、この丸孔２２ｂｖｈの中心から丸孔
２２ｂｖｈの幅よりも狭い幅で上下に延びた長孔２２ｂ
ｖｈｕ，２２ｂｖｈｄとからなる被係止孔２２ｂｓが設
けられている。

【００１２】そして、ホルダ２２Ｂは、ボス２３ａｂに
螺合するフランジ付きビス２３Ｂでコンセント箱２３Ａ
に取り付けられている。Ｗは壁、Ｖは壁Ｗに取り付けら
れたフランジ付きビスを示し、このフランジ付きビスＶ
のフランジと壁Ｗとの間隔は、ホルダ２２Ｂの垂直部２
２ｂｖの肉厚とほぼ同じにされている。

【００１３】次に、コンセントの取り付けについて説明
する。まず、ホルダ２２Ｂはコンセント箱２３Ａにボス
２３ａｂ、長孔２２ｂｈｈおよびフランジ付きビス２３
Ｂでスライド可能に取り付けられているので、ホルダ２
２Ｂをスライドさせることにより、垂直部２２ｂｖをコ
ンセント本体２２Ａに対して図４（ａ），（ｂ）のよう
に接離させることができる。したがって、図４（ａ）の
ように垂直部２２ｂｖをコンセント本体２２Ａから離し
た状態にした後、垂直部２２ｂｖを濾過機構部分１２Ｂ
を構成する下部ケーシング１２ｂｃｄの切り欠き１２ｂ
ｃｄｎに挿入して下部ケーシング１２ｂｃｄにホルダ２
２Ｂを係止させることにより、コンセント２１を位置決
めした状態で濾過機構部分１２Ｂに係止させて固定する
ことができる。

【００１４】そして、ホルダ２２Ｂの垂直部２２ｂｖの
向きを変更してコンセント箱２３Ａに取り付け直し、壁
Ｗに取り付けたフランジ付きビスＶを被係止孔２２ｂｓ
の丸孔２２ｂｖｈから長孔２２ｂｖｈｄに挿通させるこ
とにより、図４（ｃ）に示すようにビスＶにコンセント
２１を係止させることができる。なお、図４（ｂ）に示
す状態のコンセント２１も、図４（ｃ）と同様に、フラ
ンジ付きビスＶに係止させることができる。

【００１５】上記したように、この考案の一実施例によ
れば、ホルダ２２Ｂでコンセント２１を濾過機構部分１
２Ｂに位置決めして係止させることができるので、水槽
１の周囲が整然とするため、美観が向上するとともに、
コンセント２１を見えない位置に配置させることができ
る。そして、レセプタクル２６Ａは下側を向き、レセプ
タクル２６Ａよりも下側に延びたコンセント箱２３Ａの
側面で周囲を囲まれているので、水がレセプタクル２６
Ａまで到達しなくなるため、水によるショートが発生し
なくなる。

【００１６】また、ホルダ２２Ｂはスライド可能に取り
付けられているので、コンセント本体２２Ａと垂直部２
２ｂｖとの間隔を調整することにより、濾過機構部分１
２Ｂを構成する下部ケーシング１２ｂｃｄの肉厚が異な
るものであっても係止させることができる。さらに、ホ
ルダ２２Ｂの垂直部２２ｂｖに被係止孔２２ｂｓが設け
られているので、観賞魚用装置以外のところにもコンセ
ント２１を係止させることができる。

【００１７】なお、上記した実施例では、蓋１１を照明
機構部分１２Ａと濾過機構部分１２Ｂに分割したが、一
体構成にしてもよい。そして、ホルダ２２Ｂをスライド
可能にコンセント箱２３Ａに取り付けたが、ホルダ２２
Ｂは固定した状態で取り付けられていてもよい。また、
切り欠き１２ｂｃｄｎを濾過機構部分１２Ｂに設けた
が、照明機構部分１２Ａまたは水槽１の上端部分に設け
てもよい。さらに、係止部を切り欠き１２ｂｃｄｎと
し、被係止部をホルダ２２Ｂとしたが、係止部は係止さ
せることができるもの、例えば係止片、孔、穴などであ
ってもよく、被係止部は係止部に係合できるものであれ
ばよい。

【００１８】

【考案の効果】以上のように、この考案によれば、水槽
または蓋に係止部を設け、コンセントに被係止部を設け
てコンセントを水槽または蓋に係止させることのできる
構成としたので、係止部に被係止部を係止させることに
よってコンセントを位置決めした状態に係止させること
ができる。そして、コンセントの係止状態では、水槽の
周囲が整然とするため、美観が向上する。

【００１９】また、コンセントをホルダで係止させる
と、レセプタクルは下側を向き、レセプタクルよりも下
側に延びたコンセント箱の側面で周囲を囲む構成とした
ので、水がレセプタクルまで到達しなくなるため、水に
よるショートが発生しなくなる。そして、ホルダはスラ
イド可能に取り付けられているので、コンセント本体と
垂直部との間隔を調整することにより、肉厚の異なると
ころにも係止させることができる。さらに、ホルダの垂
直部に被係止孔が設けられているので、観賞魚用装置以
外のところにもコンセントを係止させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一実施例である観賞魚用装置の概略
を示すを背面側からの分解斜視図である。

【図２】コンセントの一部を破断した正面図である。

【図３】コンセントの要部を示す部分斜視図である。

【図４】（ａ），（ｂ），（ｃ）はホルダの状態を示す
説明図である。

【符号の説明】

１ 水槽 １１ 蓋 １２Ａ 照明機構部分 １２Ｂ 濾過機構部分 １２ｂｃ ケーシング １２ｂｃｄｎ 切り欠き ２１ コンセント ２２Ａ コンセント本体 ２３Ａ コンセント箱 ２３ａｄ 凹部 ２３ａｂ ボス ２６Ａ レセプタクル ２７Ａ コンセント蓋 ２２Ｂ ホルダ ２２ｂｈ 水平部 ２２ｂｖ 垂直部 ２２ｂｓ 被係止孔 ２２ｂｖｈ 丸孔 ２２ｂｖｈｕ，２２ｖｈｄ 長孔 ３１ 電源コード ４１ プラグ

Claims (7)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 開放した水槽の上面を、照明機構および
   濾過機構を設けた蓋で覆い、コンセントに接続した電源
   コードで前記照明機構および前記濾過機構に電力を供給
   する観賞魚用装置において、 前記水槽または前記蓋に係止部を設け、 この係止部に係合する被係止部を前記コンセントに設け
   た、 ことを特徴とする観賞魚用装置。
2. 【請求項２】 請求項１に記載の観賞魚用装置におい
   て、 前記蓋を照明機構部分と濾過機構部分とに分割し、 後ろ側配置される前記濾過機構部分に前記係止部を設け
   た、 ことを特徴とする観賞魚用装置。
3. 【請求項３】 請求項１または請求項２に記載の観賞魚
   用装置において、 前記係止部は切り欠きである、 ことを特徴とする観賞魚用装置。
4. 【請求項４】 一側面のみが開放したコンセント箱の開
   放端から内側へ所定長後退した位置にコンセント蓋を配
   置してレセプタクルを収容させたコンセント本体と、 前記コンセント箱に水平部が取り付けられ、垂直部が前
   記開放した側面側へ前記コンセント本体から離れて所定
   長延びたホルダと、 を備えた観賞魚用装置のコンセント。
5. 【請求項５】 請求項４に記載の観賞魚用装置のコンセ
   ントにおいて、 電源コードが前記コンセント蓋から前記コンセント箱の
   開放端側へ引き出されている、 ことを特徴とする観賞魚用装置のコンセント。
6. 【請求項６】 請求項４または請求項５に記載の観賞魚
   用装置のコンセントにおいて、 前記ホルダの水平部は、前記垂直部と前記コンセント本
   体との間隙が調整できるように前記コンセント箱の開放
   した側面と対向する側面にスライド可能に取り付けられ
   ている、 ことを特徴とする観賞魚用装置のコンセント。
7. 【請求項７】 請求項４から請求項６のいずれかに記載
   の観賞魚用装置のコンセントにおいて、 前記ホルダの垂直部は、丸孔の中心位置から上側へ長孔
   が延びた鍵孔状の被係止孔を有する、 ことを特徴とする観賞魚用装置のコンセント。