JP2569693Y2 - 軸流送風機 - Google Patents

軸流送風機

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JP2569693Y2
JP2569693Y2 JP1993037360U JP3736093U JP2569693Y2 JP 2569693 Y2 JP2569693 Y2 JP 2569693Y2 JP 1993037360 U JP1993037360 U JP 1993037360U JP 3736093 U JP3736093 U JP 3736093U JP 2569693 Y2 JP2569693 Y2 JP 2569693Y2
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JP
Japan
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impeller
motor
noise
axial
axial blower
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JP1993037360U
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JPH078599U (ja
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英己 河崎
清和 河野
喜昭 池口
秀信 大塚
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Kawasaki Motors Ltd
Original Assignee
Kawasaki Jukogyo KK
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、複数段の羽根車を有
する軸流送風機の改良にかかり、特に、道路トンネル内
の換気用として好適な低騒音で高効率の軸流送風機に関
する。
【0002】
【従来の技術】道路トンネル内の換気用としてその天井
に配備されるこの種の軸流送風機は、低騒音で高効率、
しかもメンテナンスができる限り少なくて済むような構
造簡素なものであることが望ましい。しかも、道路トン
ネル内の換気機能上から正逆両方向の吐出容量等の性能
面に差があってはならないことが要求される。そのた
め、従来の軸流送風機の基本的構造は図4に示すような
ものになっている(例えば特開平1-177500号、特開平2-
13245 号、実公昭62-18720号、実開平2-96490 号公報参
照)。
【0003】図4に示すように、円筒状のサイレンサケ
ーシング21内の中央部に可逆式の電動機22が配置さ
れ、この電動機22の両軸端にそれぞれ羽根車23、2
3aが設けられ、各羽根車23、23aの前部にケーシ
ング21に沿って軸方向に長く延びた円錐状の内筒2
4、24aが流れの円滑化のために設けてある。この内
筒24はケーシング21内面に支柱25、25aによっ
て支持されている。羽根車を左右二段に設けているの
は、トンネル内の交通状況や自然風の流れ方向によって
迅速に換気ができるようトンネル内の風向きに合わせて
吐出方向が選択しうるようにするためである。そのため
電動機22は可逆式となっている。なお、ケーシング2
1の内面は有孔鋼板で形成され、ケーシング21内部に
充填された吸音材によって軸流送風機の騒音を低減する
ようにしてある。内筒24も同様な構成で吸音機能を持
たせている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】 従来の軸流送風機は騒音が大きい。
【0005】この種軸流送風機は昇圧力によって強制的
に換気する方式であるため、吐出風速も30m/sec と非常
に高く、そのため電動機22の回転数が高く、従って騒
音が大きくならざるを得ない。また、換気性能上、大き
な吐出風速が要求されるため羽根車23の前方に支柱2
5等の余分な部材があると、渦の発生等の気流の乱れを
生じ、このため大きな気流音を生じ、これが騒音増大の
一因となったり、同時に圧力損失も増大させるため効率
低下を招く要因にもなっている。
【0006】 従来の軸流送風機は仕事量が低い。
【0007】特に後段(下流側) となる羽根車の仕事量
が低い。前後段の羽根車23、23aの仕事量に大きな
差異が生じ、全体の仕事量が低くなっている。
【0008】この理由を図4において説明すると、例え
ば今左方向から空気が吸引されて右方向に吐出される場
合を考えると、前段(上流側)の羽根車23の回転によ
って昇圧された気流はその羽根車23の回転方向と同一
の旋回流となって後方に流れていき、後段側の羽根車2
3aに入り込んでいく。この時、前記旋回流は後段の羽
根車23aと同方向に旋回して入り込んでいくため、後
段の羽根車23aでは十分な仕事ができない(つまり、
後段の羽根車23aでは一種の空回り運転のような状態
となる)。この結果、全体として仕事量は低下する。こ
れは、逆方向に気流を吐出した場合にも同様である。従
って、従来の軸流送風機では電動機の容量が大きいも
の、つまり、回転数の高いものが必要となり、これが結
果的に騒音の増大にもつながっている。
【0009】本考案の目的は、低騒音で高効率の、特に
道路トンネルの換気用として好適な軸流送風機を提供す
ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のため、本
考案にかかる軸流送風機は、円筒ケーシング内に可逆式
電動機を有し、該電動機に複数段の羽根車を設けた軸流
送風機において、羽根車と羽根車との間に複数枚の静翼
を放射状に設けるとともに、最端部に位置する羽根車に
はドーム状のスピナを設けたことを特徴とする。上記構
成において、放射状に設けた静翼で可逆式電動機を円筒
ケーシングに支持するとよい。
【0011】
【作用】上記構成においては、円筒ケーシング内に吸引
され上流側の羽根車を通過した気流は羽根車と同じ方向
の旋回流となって後方に流れて行こうとするが、上流側
と下流側の間に放射状に設けた静翼によって旋回流が整
流されて気流の方向が元の軸方向に戻され、下流側の羽
根車へ流入して行くように作用する。従って、下流側の
羽根車の負荷が上昇し、その分下流側でも大きな仕事を
することができるようになる。すなわち、静翼により気
流方向から見て下流側の羽根車への気流の流入角度を軸
方向に戻してやって下流側の羽根車の昇圧力を増やすこ
とにより、羽根車の回転数を減じた場合の昇圧力の低下
を回復させ、全体として所定の昇圧力を確保させ、その
結果として、騒音の低減作用を発揮する。
【0012】ドーム状のスピナを取り付けた羽根車構造
とすることにより、羽根車の前方に支柱等の部材が存在
しなくなるため、気流の乱れが取り除かれるとともに、
圧力損失も小さくなることから、騒音の減少作用および
効率の上昇が得られる。実験によれば、本考案により、
騒音の減少は5dB(A特性)、効率の上昇は3〜5%
となった。
【0013】
【実施例】以下、本考案の実施例を図面に基づき説明す
る。図1は、本考案にかかる軸流送風機の一部を切り欠
いて示した全体斜視図である。図1に示すように、軸方
向に長く延びる円筒ケーシング1内の中央部には軸流送
風機Mが内蔵されている。この円筒ケーシング1はサイ
レンサーとしての機能をもたせるために二重ケーシング
に構成されており、内面2は有孔鋼板で形成され、内外
面の間の空間に吸音材2aが充填されている(図2参
照)。
【0014】上記軸流送風機Mは左右両方向に同一の性
能を有するよう左右対称的な構造を有している。すなわ
ち、円筒ケーシング1内の中央位置に可逆式電動機3が
配置されており、この電動機3の両軸端に羽根車4、4
aを備えている。つまり、こ実施例では羽根車は左右二
段に設けられた形になっており、電動機3の回転方向に
よって気流を左右いずれかの方向に吐出できるようにな
っている。そして、各羽根車4、4aの前部には、気流
の流れをスムーズにするためにドーム状のスピナ6、6
aが装着してある。更に、電動機3の胴体には複数の静
翼5が円筒ケーシング1の半径方向に放射状に突設され
ており、その先端は円筒ケーシング内面2に固着されて
いる。図3にも示す如く、通常、静翼5の一部は電動機
3の取付台7と円筒ケーシング1の間に介装され、電動
機3を支持するようになっている。もっとも、取付台7
を有していない電動機の場合には、直接静翼5で支持す
る形になる。いずれにしても放射状に設けた静翼5によ
って電動機3は円筒ケーシング1内にしっかり固定され
るようになっている。図1中、8は円筒ケーシングを道
路トンネルの天井に吊り下げるための金具である。
【0015】本考案の上記軸流送風機の構成によれば、
例えば気流が左(上流側)から右(下流側)へ流れる場
合を考えてみると、上流側(前段)の羽根車4を通過し
た気流は羽根車4と同じ方向の旋回流となって後方に流
れて行こうとするが、静翼5によって旋回流が整流さ
れ、気流の方向が元の軸方向に戻され、下流側(後段)
の羽根車4aへ流入して行くようになる。従って、下流
側の羽根車4aの負荷が上昇し、その分下流側の羽根車
4aでも大きな仕事をすることができるようになる(こ
の点、従来は旋回流となって流入するため後段の羽根車
が空転状態に近い状態であり、十分な仕事を果たしてい
なかった)。この状況は、電動機を逆転しても同じであ
り、気流がいずれの方向に流れる場合にも同一性能を発
揮しうる。
【0016】また、可逆式電動機3を支持する静翼5に
より気流方向から見て下流側の羽根車4aへの気流の流
入角度を軸方向に戻してやることにより、下流側の羽根
車4aの昇圧力を増やすことにより、羽根車4aの回転
数を減じた場合の昇圧力の低下を回復させ、全体として
所定の昇圧力を得ることができ、その結果として、騒音
を低減させることができるものである。
【0017】実験結果によると、所定の吐出風速30m/s
および吐出風量25m3/sを得るのに、従来の軸流送風機で
は、電動機の回転数を1800 rpm に設定しなければなら
なかったのが、本考案では1200 rpm とすればよく、ま
た、ファン効率( 全圧空気動力/ 軸動力) も64% から70
% に上昇した。
【0018】図3は同じく実験結果に基づく騒音比較図
である。点線は従来、実線は本考案の場合である。縦軸
に騒音レベルdB、横軸に周波数をとって示してある。A
特性では従来より5dBの低下が見られた。また、周波数
分析結果も従来のもの( 点線) より本考案のものが周波
数全域にわたって低下することが確認された。これは、
主に電動機の回転数を低下できたことと、羽根車の上流
側の部材の減少によって気流音が減少したことによるも
のと考えられる。以上のように、本考案を採用すれば、
低騒音で高効率の軸流送風機が得られることが判明し
た。
【0019】なお、上記実施例では、一つの電動機の両
軸端に羽根車を設けた例(羽根車4+電動機3+羽根車
4aの構成)を示したが、これ以外にも、例えば羽根車
+電動機+羽根車+電動機+羽根車のような構成を有す
る軸流送風機にも適用できる。この場合にも各羽根車の
間に静翼を配設し、また、最端部に位置する羽根車にド
ーム状のスピナを設ければ上記実施例と同様の作用効果
が得られる。
【0020】
【考案の効果】 上流側の羽根車と下流側の羽根車と
の間に静翼を配設することにより、下流側の羽根車への
気流の流入角度を軸方向に戻して、下流側の羽根車の昇
圧力を増加しうることから、電動機の回転数を減じても
所定の性能を確保することが可能となる。つまり、静翼
を設けることで電動機の回転数を下げることができるの
で騒音を低減させることができる。
【0021】 内部構造をスピナを取り付けた羽根車
構造とすることにより、内筒の支柱がなくなり、気流の
乱れが取り除かれると共に、圧力損失も低下させること
ができる結果、気流音を減じて騒音を低下させ、同時に
効率を高めることもできる。
【0022】 実験によれば、本考案により、騒音の
減少は5dB(A特性)、効率の上昇は3〜5%となる等
の大きな効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例であって、軸流送風機の一部を
切り欠いて示した全体斜視図である。
【図2】電動機の位置での概略正面図である。
【図3】本考案と従来の騒音レベルの比較図である。
【図4】従来の軸流送風機の断面図である。
【符号の説明】
M…軸流送風機 1…内筒ケーシング 3…(可逆式)電動機 4、4a…羽根車 5…静翼 6、6a…スピナ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 池口 喜昭 兵庫県神戸市中央区東川崎町3丁目1番 1号 川崎重工業株式会社 神戸工場内 (72)考案者 大塚 秀信 兵庫県神戸市中央区東川崎町3丁目1番 1号 川崎重工業株式会社 神戸工場内 (56)参考文献 特開 平4−175500(JP,A)

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒ケーシング内に可逆式電動機を有
    し、該電動機に複数段の羽根車を設けた軸流送風機にお
    いて、羽根車と羽根車との間に複数枚の静翼を放射状に
    設けるとともに、最端部に位置する羽根車にはドーム状
    のスピナを設けたことを特徴とする軸流送風機。
  2. 【請求項2】 静翼で可逆式電動機を円筒ケーシングに
    支持したことを特徴とする請求項1記載の軸流送風機。
JP1993037360U 1993-07-08 1993-07-08 軸流送風機 Expired - Lifetime JP2569693Y2 (ja)

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JP1993037360U JP2569693Y2 (ja) 1993-07-08 1993-07-08 軸流送風機

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JP1993037360U JP2569693Y2 (ja) 1993-07-08 1993-07-08 軸流送風機

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JPH078599U JPH078599U (ja) 1995-02-07
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2712800B2 (ja) * 1990-07-18 1998-02-16 富士電機株式会社 正逆双方向型軸流送風機

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Publication number Publication date
JPH078599U (ja) 1995-02-07

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