JP2569602Y2 - 機器の伸縮機構を覆う多重筒型テレスコープカバー - Google Patents

機器の伸縮機構を覆う多重筒型テレスコープカバー

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JP2569602Y2
JP2569602Y2 JP1991070204U JP7020491U JP2569602Y2 JP 2569602 Y2 JP2569602 Y2 JP 2569602Y2 JP 1991070204 U JP1991070204 U JP 1991070204U JP 7020491 U JP7020491 U JP 7020491U JP 2569602 Y2 JP2569602 Y2 JP 2569602Y2
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cylinder
telescopic mechanism
outer cylinder
stopper
inner cylinder
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JP1991070204U
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JPH0592578U (ja
Inventor
義久 鶴巻
幸嘉 金子
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東京精密発条株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、工作機械、産業機械、
溶接機、ロボット、金型等の機器のシャフト、シリンダ
ーロッド、ガイドポスト、ボールねじ、送りねじ等の伸
縮機構を覆う多重筒型テレスコープカバーに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、前述した各種の機器には種々の伸
縮機構があり、この機器の伸縮機構が裸で露出している
と、切り粉、スパッター等の異物や塵芥が付着、混入し
やすく、場合によっては、機器の伸縮機構のスムースな
動きに支障がでたり、機器の伸縮機構が摩耗するなどの
問題があるほか、デザイン的にも見栄えがよくなく、安
全性の観点からも問題があるために、機器の伸縮機構の
全体を伸縮性のあるカバーで覆うことが多かった。
【0003】そして、この種のカバーとしては、例えば
布やビニール製の蛇腹状のカバーで機器の伸縮機構を覆
ったものがあるが、布やビニール製の蛇腹状のカバーは
物理的強度が弱いために、使用中に破れやすく、耐熱性
や対薬品性がない等の欠点があった。また、図1に示す
ように、機器の伸縮機構1に摺動可能に挿入する内筒2
の一端にストッパー3を設け、他端に取付板4を設け、
この内筒2の外側に、内筒2の外径より若干大きい内径
を有する外筒5aを摺動可能に取り付け、かつ外筒5a
の両端にストッパー3を設け、さらに外筒5aの外側
に、外筒5bを摺動可能に取り付けるが、この外筒5b
内径は、外筒5aの外径より若干大きくし、かつ、外筒
5bの一端にストッパー3を設け、他端に取付板4を設
けたスライド式の多重筒型のカバーによって機器の伸縮
機構1を覆ったものもある。しかし、この種のスライド
式の多重筒型のカバーは、各筒2、5a、5bのストッ
パー3と各筒の側面の摩擦抵抗によりに、これらのスト
ッパー3が各筒の側面ひっかかり、摺動操作が円滑に行
かず、故障をすることが多く、特に機器の伸縮機構1が
長い場合には、外筒の設置個数が多くなる場合は、この
傾向が強かった。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】本考案は、まず当然の
ことであるが、工作機械、産業機械、溶接機、ロボッ
ト、金型等の機器のシャフト、シリンダーロッド、ガイ
ドポスト、ボールねじ、送りねじ等の伸縮機構に、切り
粉、スパッター等の異物や塵芥が付着、混入することを
防ぎ、機器の伸縮機構のスムースな動きを確保すること
にある。次に、本考案の最も肝腎なことは、物理的強
度、耐熱性や対薬品性を持たせるとともに、従来のスラ
イド式の多重筒型のカバーの前述した欠点を解消、すな
わち、スライド式多重筒型カバーを構成する各筒2、5
a、5bのストッパー3と各筒の側面の摩擦抵抗によっ
て発生するストッパー3の各筒の側面ひっかかり、摺動
操作の不具合を解消し、故障を防止することにあり、特
に機器の伸縮機構1が長くて外筒の設置個数が多くなっ
た場合においても、障害がでないようにすることにあ
る。さらに、本考案は、スライド式の多重筒型のカバー
のデザインをスマートにし、かつ安全性をも一段と高め
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本考案は、機器の伸縮機
構を覆う多重筒型テレスコープカバーであって、機器の
伸縮機構に摺動可能に挿入する、長さ5〜30cm、外
径3〜20cmの内筒の一端にストッパーを設け、この
内筒の外側に、長さ5〜30cmであって、内筒が互い
に異なる1〜15個程度の外筒を、内径の小さなものか
ら順に摺動可能に外挿するとともに、これらの外筒の一
端にストッパーを設け、さらに内筒の外側面と内径の一
番小さい外筒の内側面および互いに隣接し合う外筒の外
側面と外筒の内側面によって構成される0.5〜1cm
間隔の間隙部であって、内筒と内径の一番小さい外筒
のストッパーの間および互いに隣接し合う外筒と外筒
ストッパーの間に、3〜15の巻数、5〜50cmの長
さであって、析出硬化処理をしたステンレス鋼等の特殊
ステンレス鋼製の1本のバネを摺動可能に嵌め込み、各
筒の伸展につれてバネを圧縮するようにしたことに特徴
がある。
【0006】
【実施例】図2は、三筒を重ねた多重筒型テレスコープ
カバーであり、機器の伸縮機構1に摺動可能に挿入する
内筒2の外側に、内筒2の外径より若干大きい内径を有
する外筒5aを摺動可能に取り付け、さらに外筒5aの
外側に、外筒5aの外径より若干大きい内径を有する外
筒5bを摺動可能に取り付ける。内筒2の一端にストッ
パー3を設けるとともに他端に取付板4を設け、内側の
外筒5aの両端にストッパー3を設け、さらに外側の外
筒5bの一端にストッパー3を設けるとともに他端に取
付板4を設ける。内筒2の外側面と外筒5aの内側面に
よって構成される間隙部7であって、内筒2と外筒5a
に設けたのストッパー3の間に、バネ6を摺動可能に嵌
め込み、さらに内側の外筒5aの外側面と外側の外筒5
bの内側面によって構成される空隙部7であって、両外
筒に設けたのストッパー3の間に、バネ6を摺動可能に
嵌め込むが、これらのバネ6は、内筒2および外筒5a
の外側面に巻き付くような状態に取り付けることにな
る。
【0007】内筒2と外筒5a、外筒5bの材質は、ス
テンレス、その他セラミック等の物理的強度が強く、耐
熱性、対薬品性を有するものであれば、どうようなもの
でもよい。外筒の設置個数は、機器の伸縮機構1の長
さ、スライド操作性に応じて適宜決定するが、通常の場
合においては、1〜15個程度であり、好ましくは5〜
10個程度が適当であり、これらの外筒5は内径の異な
るものを内径の小さなものから順に摺動可能に内筒2に
外挿するそして、これらの外筒5の一端にストッパー
3を設け、さらに内筒2の外側面と内径の一番小さい外
筒5の内側面および互いに隣接し合う外筒5の外側面と
外筒5の内側面によって構成される0.5〜1cmの間
隔の間隙部7であって、内筒2と内径の一番小さい外筒
5のストッパー3の間および互いに隣接し合う外筒5と
外筒5のストッパー3の間に、1本のバネ6を摺動可能
に嵌め込む。内筒2と外筒5a、外筒5bの長さおよび
外径は、カバーする機器の伸縮機構1の機能、形状等の
条件に応じて適宜決定するが、通常の場合においては、
長さは5〜30cm、好ましくは10〜20cm、外径
は3〜20cm、好ましくは5〜10cmにするとよ
い。
【0008】間隙部7の間隔は、嵌め込むバネ6の大き
さ、形状等に合わせて適宜決定するが、通常の場合にお
いては、0.5〜1cmが適当であり、このような間隔
になるようにストッパー3の長さを設定すればよい。バ
ネ6は、内筒2と外筒5aの表面に巻き付いて摺動可能
に取り付けるが、バネ6の巻数が多く、長さが長いと、
摺動動作は円滑に安定したものになるが、反面において
各筒の摺動動作の範囲(スライド・ストローク幅)が狭
くなり、また巻数が少なく、長さが短いと、その反対に
なるので、使用条件、各筒の長さに応じて適宜決定する
が、通常の場合は、3〜15の巻数、5〜50cmの長
さであればよい。また、バネ6の材質は、析出硬化処理
(たとえば日新製鋼株式会社のサブゼロ(商標)硬化処
理)をした特殊ステンレス鋼であるSUS630、63
1が望ましく、これ以外にも弾力性が強く、物理的強度
のあるものであれば、使用することができる。
【0009】以上のように構成した本考案の多重筒型テ
レスコープカバーの内筒2を、機器の伸縮機構1に摺動
可能に挿入し、内筒2の一端に設けた取付板4を機器の
伸縮機構1の一端の固定具(図示せず)に取り付け、さ
らに外筒5bの一端に設けた取付板4を機器の伸縮機構
1の他端の固定具(図示せず)に取り付ける。
【0010】機器の伸縮機構1が収縮している場合は、
本考案の多重筒型テレスコープカバーの内筒2、外筒5
aおよび外筒5bは、図2のように、各筒は重なった状
態にあり、またバネ6は伸びた状態(無負荷状熊)にあ
る。機器の伸縮機構1の伸展につれて、外筒5aおよび
外筒5bも、バネ6の弾性力に抗して、テレスコープ状
に内筒2より次第にスライドして伸展し、機器の伸縮機
構1の伸展が止まったときに、外筒5aおよび外筒5b
は、内筒2のストッパー3と外筒5aのストッパー3の
間および外筒5aのストッパー3と外筒5bのストッパ
ー3の間に、バネ6が圧縮されて摺動できない状態また
は摺動しにくい状態になり、外筒5aおよび外筒5bの
伸展は止まる。そして、機器の伸縮機構1の収縮につれ
て、外筒5aおよび外筒5aは、バネ6の弾性力も伴っ
て、テレスコープ状に次第にスライドして収縮し、機器
の機構1の収縮が止まったとき、図2のように、各筒が
重なった最初の状態になり、またバネ6は伸びた状態
(無負荷状態)になる。
【0011】
【考案の効果】以上述べたように、本考案の多重筒型テ
レスコープカバーは、機器の伸縮機構1の伸展または収
縮につれて、外筒5aおよび外筒5bは、テレスコープ
状にスライドして伸展または収縮するが、外筒5aおよ
び外筒5bの伸展の際には、バネ6の弾性力が働くため
に、また外筒5aおよび外筒5aの収縮の際には、バネ
6の弾性力が働くために、外筒5aおよび外筒5bのス
トッパー3と各筒の側面に生ずる摩擦抵抗を排除して摺
動するので、ストッパー3が各筒の側面にひっかかるこ
とはなく、テレスコープ状のスライド操作が格段にスム
ースになり、かつ安定性も飛躍的に向上する。特に、機
器の伸縮機構1が長くて外筒の設置個数が多い場合に、
バネ6が効果的に作用するために、最も適している。ま
た、本考案は、従来の布やビニール製の蛇腹状のカバー
のように、物理的強度が弱いために、使用中に破れたり
することはなく、耐熱性や対薬品性も備えており、かつ
デザインをスマートにすることができ、安全性も一段と
高めることができる。さらに、当然のことであるが、機
器の伸縮機構1に、切り粉、スパッター等の異物や塵芥
が付着、混入するこはなく、機器の伸縮機構1のスムー
スな動きを確保することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の多重筒型テレスコープカバーの断面図で
ある。
【図2】本考案の多重筒型テレスコープカバーの断面図
である。
【図3】本考案の多重筒型テレスコープカバーが伸展し
た状態を示す一部切欠斜視図である。
【符号の説明】
1 伸縮機構 2 内筒 3 ストッパー 4 取付板 5a、5b 外筒 6 バネ 7 間隙部

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機器の伸縮機構に摺動可能に挿入する、
    長さ5〜30cm、外径3〜20cmの内筒の一端にス
    トッパーを設け、この内筒の外側に、長さ5〜30cm
    であって、内筒が互いに異なる1〜15個程度の外筒
    を、内径の小さなものから順に摺動可能に外挿するとと
    もに、これらの外筒の一端にストッパーを設け、さらに
    内筒の外側面と内径の一番小さい外筒の内側面および互
    いに隣接し合う外筒の外側面と外筒の内側面によって構
    成される0.5〜1cmの間隔の間隙部であって、内筒
    と内径の一番小さい外筒のストッパーの間および互いに
    隣接し合う外筒と外筒のストッパーの間に、3〜15の
    巻数、5〜50cmの長さであって、析出硬化処理をし
    た特殊ステンレス鋼製の1本のバネを摺動可能に嵌め込
    み、各筒の伸展につれてバネを圧縮するようにしたこと
    を特徴とする機器の伸縮機構を覆う多重筒型テレスコー
    プカバー。
JP1991070204U 1991-08-08 1991-08-08 機器の伸縮機構を覆う多重筒型テレスコープカバー Expired - Lifetime JP2569602Y2 (ja)

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JP5225063B2 (ja) * 2008-12-26 2013-07-03 麒麟麦酒株式会社 軸用カバー
JP6639794B2 (ja) * 2015-03-24 2020-02-05 住友重機械工業株式会社 スライドカバー
JP7032841B1 (ja) * 2021-10-06 2022-03-09 株式会社ジャバラ テレスコピックカバー

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