JP2569480B2 - 重合体フイルムの延伸方法 - Google Patents

重合体フイルムの延伸方法

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JP2569480B2
JP2569480B2 JP4183786A JP4183786A JP2569480B2 JP 2569480 B2 JP2569480 B2 JP 2569480B2 JP 4183786 A JP4183786 A JP 4183786A JP 4183786 A JP4183786 A JP 4183786A JP 2569480 B2 JP2569480 B2 JP 2569480B2
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公夫 佐藤
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  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、重合体フィルムの延伸方法に関するもので
ある。
〔従来の技術〕
互いの周速が異なるロール間で、重合体フィルムを延
伸する方法は一般によく知られている。
例えば、第3図に示すように、搬送フィルムを低速ロ
ール2と高速ロール3との間で周速比による延伸倍率で
延伸する方法である。この際、ロール上でフィルムが延
伸されるとロール表面周速とロールに接触するフィルム
面の速度に差が生じ、即ちロール表面でフィルムがすべ
ることにより、フィルム表面に傷がつく問題が生ずる。
一般的には前述の問題を避けるために、延伸張力がロー
ル上のフィルムに伝播しないよう、第3図に示したよう
に低速ロールでは、ロールからフィルムが離れる線およ
び高速ロールではロールにフィルムが接触する線それぞ
れになるべく近い線で接触するような対向ロール4,5を
設け、ロール2,4間、3,5間で挟圧しロール上のフィルム
への張力の伝播をカットする。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、前述の方法では第4図に示したように
フィルムに随伴した気流が、フィルムとロールの間にた
まり、いわゆる“エアバンク”を生じ易い。このエアバ
ンクはフィルムにしわを発生させ、しわが挟圧されるこ
とにより、折れじわとして固定され欠点となる。また、
エアバンクがロール間をすり抜け、目的とする張力カッ
トが不充分となりフィルム表面にすり傷等の欠点を生ず
る。さらに低速ロールは多くの場合、加熱ロールであ
り、フィルムとロール間のエアバンクにより伝熱が不均
一となり、フィルムの物性ムラとなる等の問題があっ
た。
エアバンクを解消する方法としては第5図に示したよ
うに、対向ロールをフィルムの接触する線および離れる
線の両方に設ける方法が考えられるが、しわの発生、固
定による折れじわ問題は依然として残りまた、設備的に
も複雑なものとなり、スペース上の制約がある場合不利
である。さらにはこういったロールの接触による方法
は、接触するロールからフィルムへのコンタミ等の問題
が発生し、付着物によるコンタミを嫌うフィルムの製造
工程では好ましくないものであった。
本発明の目的は、重合体フィルムを延伸する際にエア
バンクの発生を防止する方法を提供するものである。
本発明の更に別な目的は、重合体フィルムを延伸する
際に折れじわの発生を防止する方法を提供するものであ
る。
本発明の更に別な目的は、前述のフィルムへのコンタ
ミなしにエアバンク発生を防止する方法を提供するもの
である。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、重合体フィルムを互いの周速が異なるロー
ル間で延伸する方法において、低速ロール側に設けられ
た電極と該低速ロール間に電圧を印加し、フィルムを該
低速ロールに静電的に密着させ、かつフィルムの搬送方
向に関して該電極により下流側に設けられた対向ロール
により、フィルムを上記低周速ロールに密着させつつ延
伸することを特徴とする重合体フィルムの延伸方法に関
する。
本発明における重合体フィルムとは、静電的な密着効
果を得るために搬送フィルムの体積固有抵抗が109Ω・c
m以上のものを用いるのが特に好ましい。従って本発明
の方法は多くの種類の電気絶縁性熱可塑性重合体フィル
ムに適用可能であり、ポリエチレン、ポリプロピレン等
のポリオレフィン類、ポリエチレンテレフタレヘート等
のポリエステル類、ナイロン等のポリアミド類、ポリイ
ミド類、フィルムとして成型される多くの重合体物質が
含まれる。
本発明で、互いの周速が異なるロール間で延伸すると
は、低周速のロール(低速ロール)と高周速のロール
(高速ロール)からなる少なくとも一対のロール間で周
速比に応じた倍率でフィルムの延伸を行なう公知の方法
を指す。周速比すなわち倍率は、目標とする任意の値が
可能であり、フィルムにより異なるが、1.0倍から10.0
倍程度の値を取る。
低速ロールは、必要に応じて熱媒の通液により、ある
いは電気的に加熱され、また高速ロールは、延伸の終了
点以降のものは必要に応じて冷却される。即ち、2本の
ロール間で延伸される場合には1本目は加熱され、2本
目は冷却される。n本のロールで延伸される場合には、
1〜n−1本目までは加熱、n本目が冷却となり、周速
は1〜n本目まで順を追って高くなる。
本発明での電極とは、フィルムに対し非接触で、電
極近傍の雰囲気をイオン化し、そのイオンをフィルムに
付与することにより、フィルムをロールに対して、静電
的に密着させ、随伴する気流をカットするもの、及び
フィルムに接触し、かつ、フィルムを挟んでロールとの
間に高電位差を保ち、フィルムを静電的にロールに密着
させるもの、いずれもが含まれる。
前者の非接触の電極形状は、公知のワイヤ、ナイフ、
バンド等が含まれ、後者の接触する電極形状は、ロール
状のものが好ましい。第1図にロール状の電極を用いた
例、第2図にワイヤー状の電極を用いた例を示した。
電極の材質は、導電性であることが必要である。ここ
で導電性とは、体積固有抵抗108Ω・cm以下であること
を指す。
従って、非接触の電極は、金属、カーボン等、接触す
るロール状電極は、フィルム表面へのダメージおよびコ
ンタミの点から弾性体で耐摩耗性の優れたものが好まし
く、JIS K6301−1975で硬度90度以下が良い。また前述
のフィルムのコンタミの問題から非接触電極が好ましい
が、非接触電極の場合、広幅化による電極とロール間の
間隙の調整の困難化等の問題があること、高速化された
際には、ロール状電極の方が静電的な密着力の付与能力
に優れることから、場合に応じて電極を選択するのが良
い。
この場合、接触するロール状電極でも、随伴する気流
をカットするのは、フィルムとロールの静電的な密着力
であり、コンタミ等の問題が著しく少なくなる。ロール
状電極を用いる場合は、該電極と低周速ロールの接圧は
巾当り1kg/cm以下が好ましい。
本発明での電極位置は、フィルムが低速ロールに接触
を始める接線(接線I)より更に上流側30゜の位置か
ら、対向ロールがフィルムに接する線(接線II)までの
範囲(第6図A)が好ましい。より好ましくは接線Iを
中心に上下流にそれぞれ30゜の範囲(第6図B)、更に
好ましくは接線Iを中心に上下流それぞれ15゜の範囲
(第6図C)である。
ワイヤ、バンド、ナイフ等の非接触電極の場合、電極
と該ロール面との距離は5〜20mmが好ましく印加電圧は
3〜20KVが好ましい。いずれにせよ、火花放電が発生し
ない条件でかつ速度、延伸倍率、フィルム厚み等により
適性に調整するのが良い。
ロール等の接触電極の場合、印加電圧は、好ましくは
0.1KV以上、10KV以下、より好ましくは、0.3KV以上、3K
V以下である。しかし、これも前述のように諸条件によ
り適性に調整するのがよい。
本発明における低速ロール及び対向ロールの材質は問
わず、一般公知のロールが使用できるが、低速ロールの
表面は剛体、対向ロールは弾性体が好ましい。ここで剛
体とは、ビッカーズ硬度500以上のものをいい、弾性体
とは、JIS K6301−1975で硬度90度以下のものをいう。
さらに、低速ロールの表面は、フィルムが静電的に密
着するために、導電性であることが必要である。
前述した印加電圧とは、該電極とこの延伸ロール表面
の電位差を指す。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明の効果を具体的に説明す
る。
実施例1 縦方向に3.5倍、横方向に3.5倍のの条件で、二軸に延
伸された厚さ20μのポリエチレンテレフタレートフィル
ムを、第1図の装置に供給した。
低速ロール2は、表面が硬質クロムメッキしたものを
用い、電極6は、硬度70゜、体積固有抵抗105Ω・cmの
エラストマーロールを用い、低速ロールとの接触圧は、
0.5kg/cm、印加電圧は、1.0KVとした。
対向ロールは、硬度80゜のエラストマロールを用い
た。
このときの延伸倍率と折れジワの発生、フィルム表面
傷の発生状況は表の通りであった。
比較例 電極を除いた以外は実施例と同じ装置、条件で、同様
な延伸を行なったところ、傷の発生状況は表の通りであ
った。
これらの結果から明らかなように、本発明の方法は、
従来の方法に比べ、キズ、折れジワの発生のない優れた
延伸方法であることがわかる。
〔発明の効果〕 本発明の方法を用いると、ロール上のエアバンクの発
生が防止され、折れジワ、フィルム表面のすり傷、物性
ムラが生じることなく、重合体フィルムを延伸すること
ができる。
特に本発明の方法は、エアバンクによるトラブルが生
じ易い場合、即ち、既に幅方向にも延伸された広幅の薄
いフィルムを再延伸する場合に有効である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の実施態様を示す図、 第2図は、本発明の他の実施態様を示す図、 第3図は、従来の延伸方法を示す図、 第4図は、従来例におけるエアバンク発生状況を示す
図、 第5図は、従来の他の延伸方法を示す図、 第6図は、本発明における電極位置の説明図である。 1:フィルム、2:延伸ローラー 3:冷却ロール、4,5:対向ローラー 6:電極

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重合体フィルムを互いの周速が異なるロー
    ル間で延伸する方法において、低速ロール側に設けられ
    た電極と該低速ロールとの間に電圧を印加し、フィルム
    を該低速ロールに静電的に密着させ、かつフィルムの搬
    送方向に関して該電極より下流側に設けられた対向ロー
    ムにより、フィルムを上記低速ロールに密着させつつ延
    伸することを特徴とする重合体フィルムの延伸方法。
JP4183786A 1986-02-28 1986-02-28 重合体フイルムの延伸方法 Expired - Lifetime JP2569480B2 (ja)

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