JP2569321B2 - 気相成長用トレ−及び気相成長方法 - Google Patents

気相成長用トレ−及び気相成長方法

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JP2569321B2 JP62058199A JP5819987A JP2569321B2 JP 2569321 B2 JP2569321 B2 JP 2569321B2 JP 62058199 A JP62058199 A JP 62058199A JP 5819987 A JP5819987 A JP 5819987A JP 2569321 B2 JP2569321 B2 JP 2569321B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は半導体基板の表面に気相成長層を形成せしめ
るための気相成長用トレーに関し、特に600℃以下の低
温、かつ常圧付近の条件下にて基板上に気相成長層を形
成せしめる、いわゆる低温、常圧CVD用に好適なトレー
に関するものである。
従来の技術のその問題点 最近の技術の進歩に伴いLSIについても、その嵩密度
化、高集積度化が益々要求されるようになり、このため
の高品質、高安定性の装置が要求されるようになって来
た。また、このようなLSIの製造工程の一つたる層間絶
縁物例えばシリコン窒化膜、シリコン酸化膜、リンシリ
ケートガラス(PSG)等の不動態膜の気相成長工程(以
下パッシベーションということがある)に於いても、こ
れに使用するトレーの品質として益々高品質のものが要
求されるようになっている。
そしてこの気相成長工程に於いては、得られる単結晶
の品質向上のため、並びに熱経済的理由により、その温
度が益々低下する傾向にあり、たとえば従来800℃〜100
0℃で行われた気相成長が、最近では600℃以下で行われ
る試みも提案されるに至っている。尚温度を低温で行う
ことは気相成長した単結晶の品質面に於いては、次の様
な利点がある。(イ)高温下で発生する恐れのある結晶
歪の発生が大きく抑制されること、(ロ)使用するドー
ピング剤の析出、再析出等に基づく難点が低温では生じ
難く、また周知の通り低温処理が熱経済、その装置面、
管理等高温処理に際し極めて有利であるという利点もあ
る。
而してこのような600℃以下の低温での気相の成長に
用いられるトレーとしては従来インコネル系合金トレー
が専ら使用されている。
しかしながらこのインコネル系合金トレーは、合金自
体の熱膨張率が大きく、使用中温度の変化により歪やそ
り等が著しく、またトレーの移動等に際しては、きしみ
が生じる。またこと温度ムラや移動ムラのため製品の膜
厚が不均一となる場合がある。更に加えてインコネル系
合金自体は耐食性の高い材料の一つではあるが、気相成
長という特殊な雰囲気に於いては、その耐食性もなお不
充分であり、また反応容器内には反応性の大きい各種金
属化合物が存在しているために、これ等化合物とインコ
ネル系合金との間での反応生成物の生成、更にはこの生
成物のトレーへの付着、脱落等に基づく汚染が生じ、こ
の結果電気抵抗の不均一化やパーティクルの混在による
外観不良等を惹起する難点がある。
このようなインコネル系合金トレーの難点を解消する
ために、最近焼結炭化珪素製のトレーも開発されてい
る。しかしながらこのトレーは炭化珪素の粉末を焼結し
たものであって、炭化珪素自体硬度が大きく加工性が悪
いため、得られる焼結トレーは寸法精度が悪く、精密な
形状、大きく複雑な仕上加工が要求されるトレーの基材
としてはなお不充分なものである。しかも炭化珪素自体
高価であり、また製造面でも経済性が悪く、極めて高価
なものであるという難点も生ずる。
発明が解決しようとする問題点 本発明が解決しようとする問題点は、従来の気相成長
用トレーの有する各難点を解消することであり、更に詳
しくは従来のインコネル、または焼結炭化珪素製トレー
に代って、(1)精密な加工が可能で、(2)温度変化
に対する膨張係数も小さく、歪、返りの発生がほとんど
なく、(3)耐食性が高く、(4)価格も安価な材質の
トレーを開発しようとするものである。
問題点を解決するための手段 この問題点は、異方性黒鉛材料就中異方比1.2以下の
黒鉛材料から成るトレーを、更には必要に応じ該トレー
の表面の一部乃至全面に炭化珪素系被覆層を設けたトレ
ーを、気相成長用トレーとして使用することによって解
決される。
発明の構成並びに作用 本発明に於いて基材として用いる等方性黒鉛材料と
は、材料の塊(ブロック)の全ての方向において物理的
諸性質、例えば熱膨張率、電気抵抗、機械的性質、熱伝
導率等が略々均一な性質を有する特殊な黒鉛材料をい
う。したがって異方的な性状を有する従来の黒鉛材料と
は異なり、平面切削、ザグリ等の機械的加工が極めて容
易であり、半導体製造用トレーのごとき、緻密、高精度
な加工と仕上げを要する基材として最適である。この等
方性黒鉛材料としてはx、y、z方向に対して、最大値
と最小値の比が1.2以下、望ましくは1.15以下、最適に
は1.1以下の高度な等方性黒鉛材料が用いられる。この
際、異方比が1.2よりも大きい黒鉛材料では、所期の目
的が充分に達成されない。またこの等方性黒鉛自体、そ
の固有の性質として3000℃前後の耐熱性を有し、化学的
にも極めて安定で且つ熱膨張係数も4〜6×10-6/℃程
度と非常に低く、たとえば従来のインコネル系合金の13
〜16(×10-6/℃)程度と比べても著しく低い。
従って、本発明に於いては、このような特定の異方比
を有する等方性黒鉛製トレーを用いるので、従来のイン
コネル系合金製トレーに生ずる各難点、即ち温度変化に
基づくトレーの歪や反り等の発生、化学的安定性が比較
的小さいことによる腐蝕、反応生成物の発生等に基づく
難点が解消される。また炭化珪素製の従来の難点たる寸
法精度が悪いこと、加工性(切削性)が悪いこと、高価
なこと等の各難点も解消される。
本発明に於いて使用する等方性黒鉛材料としては上記
異方比が所定の範囲のものであるかぎり各種のものが使
用出来、たとえば石油系のものでも、石炭系のものでも
よい。
トレーの形状としても特に限定させず従来からこの種
分野において使用されて来た各種の形状ばかりでよく、
適宜に最適の形状とすることが出来る。
本発明に於いては、またその表面に炭化珪素被覆層を
設けても良い。この際の膜厚は黒鉛材の細孔を埋め、表
面をわずかに被覆する程度で良く、通常20〜200μm程
度で良い。このような膜厚では黒鉛基材の精度を実質的
に殆ど損う恐れはない。炭化珪素の膜厚が20μmに達し
ない場合は被覆効果が充分に発揮されないが、実用上何
等支障はなく、また逆に200μmよりも極端に大きくな
ると、表面の炭化珪素結晶が発達しすぎて表面が凹凸に
なったり、ヒビ割れが生じたりする傾向が生ずる。特に
超LSI製造工程の層間絶縁物形成用としては好適である
とは云い難い。炭化珪素被膜はトレーの一部でも良い
が、全面に設けることが特に好ましい。
この炭化珪素層を形成せしめる手段自体は何等重要で
はなく、要は所望の膜厚で炭化珪素層が形成出来る手段
であれば良く、たとえば炭化珪素粉末を常法に従って焼
結する方法を例示することが出来る。特にこの炭化珪素
は黒鉛基材と熱膨張係数が近似しているために、剥離、
反り等が発生する恐れがなく極めて好適である。
本発明のトレーは気相成長用トレーとして使用するこ
とが出来るが、特に低温通常600℃以下での低温度に於
ける気相成長用トレーとして好適である。
実施例 実施例1 第1図に示す形状のトレーを黒鉛材(異方比1.1:東洋
炭素製「IG610」を用いて製造した。また第1図中
(1)はトレー、(2)はざぐり部を示す。
実施例2 実施例1のトレーのすべての表面に厚さ100μmで炭
化珪素層を全面に形成した。
比較例1 第2図に示す形状のトレーをインコネル系合金を用い
て製造した(従来品)。但し第2図の番号は第1図と同
じことを示す。
比較例2 実施例1の黒鉛に代えて炭化珪素粉末を用い、これを
焼結して製造した(従来品)。
<実験例1> 上記実施例1及び比較例1のトレーを用い、400℃〜5
00℃の窒素ガス雰囲気下、モノシラン(SiH4)と酸素ガ
スを全圧500mmHgで反応させてSiO2膜を気相成長させて
各種の特性を測定した。この結果を第1表に示す。な
お、歪量の測定は三次元測定で行った。
第1表に示すように、本発明にかかるトレー(実施例
1)は、68回使用後、取り出した状態での永久歪量は21
μm、その間における良品歩留率は84%であったのに対
して、従来トレー(インコネル、比較例1)は、より少
ない使用回数54回で、より大きな歪量58μmを示し、か
つ歩留率はより低い数値69%を示した。
<実験例2> 上記実施例1と実施例2及び比較例1のトレーを用
い、400℃〜450℃の窒素ガス雰囲気中において、モノシ
ランと酸素ガスを反応させSiO2膜を気相成長させる際
に、フォスフィン(PH3)をドーピングガスとして添加
共用し、リンシリケートガラス層(PSG)を形成せしめ
て各種トレーの物性を測定した。この結果を第2表に示
す。
第1表及び第2評の結果から明らかなように、実施例
1〜2のトレーは反りや歪がなく、円滑な動作と、それ
による均質な膜の形成が行われ、剥離パーティクルの欠
無による汚染が無い。その結果、良品の歩留が向上して
いることが一見される。
<実験例3> 実施例2のトレー及び比較例2のトレーを用いて、そ
の他はすべて実験例1と同様に処理した。この結果を下
記第3表に示す。
上記第3表中の使用開始前の平均寸法較差とは、第3
図に示すざぐり深さで、1個のざぐりについての最高値
(h1)から最低値(h2)を引いた値の平均値である。但
し第3図中(3)はざぐり部、(4)は平均面を示す。
第3表から明らかなように実施例2では切削加工性の
良い基材を用い、精密成形加工を行った後炭化珪素被覆
を施しているので、加工性の悪い炭化珪素粉を圧縮焼結
した比較例2のトレーに比し、寸法的に精度の高いトレ
ーとなっている。
<実験例4> 上記実施例1及び実施例2のトレーを用い、950℃〜1
000℃の窒素ガス雰囲気で実験例1と同様にして処理し
た結果を第4表に示す。
発明の効果 本発明に於いては、500℃〜600℃と低い温度で気相成
長を行うので黒鉛材料単味から成るトレーとすることが
できるだけでなく、製造時の加工が容易で加工精度が高
く、高温攪拌条件下での歪や反りの発生がない。しかも
平均寸法較差を小さくすることによって良品歩留が向上
する。また炭化珪素層を等方性黒鉛基材上に被覆するこ
とによって、黒鉛基材中に含まれる不純物が気相成長時
に放出されて、炉内部品或いは製品を汚染することもな
い。さらに、安価な気相成長用トレーを提供出来るの
で、産業上に大きく寄与するものである。
【図面の簡単な説明】 第1図、第2図はいずれも気相成長用トレーを、第3図
はこれを用いて平均寸法較差を測定する際のざぐり部の
深さを示す図面である。 (1)……トレー (2)……ざぐり部 (3)……ざぐり部 (4)……平均面 (h1)……最高値 (h2)……最低値

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】異方比が1.2以下の等方性黒鉛材料から成
    ることを特徴とする気相成長用トレー。
  2. 【請求項2】超LSI製造工程中、層間絶縁物成形に使用
    されるものである請求項1に記載の気相成長用トレー。
  3. 【請求項3】超LSI製造工程中、層間絶縁物形成に使用
    され、異方比が1.2以下の等方性黒鉛の表面に緻密な炭
    化珪素層を形成せしめた気相成長用トレー。
  4. 【請求項4】超LSI製造工程中、層間絶縁物形成に使用
    され、使用開始前の平均寸法較差が21μm以下である請
    求項3に記載の気相成長用トレー。
  5. 【請求項5】超LSI製造工程中、層間絶縁物形成に際
    し、異方比1.2以下の等方性黒鉛から成る気相成長用ト
    レーを使用することを特徴とする気相成長方法。
  6. 【請求項6】超LSI製造工程中、層間絶縁物形成に際
    し、異方比が1.2以下の等方性黒鉛の表面に緻密な炭化
    珪素層が形成され、且つ使用開始前の平均寸法較差が21
    μm以下の気相成長用トレーを使用することを特徴とす
    る請求項5に記載の気相成長方法。
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