JP2569320Y2 - スラッシュ成形靴 - Google Patents

スラッシュ成形靴

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JP2569320Y2
JP2569320Y2 JP1993047918U JP4791893U JP2569320Y2 JP 2569320 Y2 JP2569320 Y2 JP 2569320Y2 JP 1993047918 U JP1993047918 U JP 1993047918U JP 4791893 U JP4791893 U JP 4791893U JP 2569320 Y2 JP2569320 Y2 JP 2569320Y2
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thickness
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JP1993047918U
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重男 久保
繁樹 山本
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Achilles Corp
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Achilles Corp
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  • Footwear And Its Accessory, Manufacturing Method And Apparatuses (AREA)
  • Moulding By Coating Moulds (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、スラッシュ成形により
製造され、履口の品位に優れた短靴に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、スラッシュ成形により製造される
パンプスやカジュアルシューズ等の短靴70は、図7
(a)に示すように靴本体71をスラッシュ成形により
形成した後、余分な脚筒72の部分を切断して短靴に形
成されていた。そして靴本体の切断面73が直接履口部
分の表面に露出すると見苦しいため、同図(b)に示す
ように、一般にバイアステープ74等を縫い付けて切断
面73が直接履口の表面に露出しないように処理されて
いた。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、バイア
ステープを使用すると履口部分が厚くなり、ゴロゴロ感
が出てすっきりした外観に形成できず、バイアステープ
が切断面履口表面に露出し、本革の靴等と比較して品位
に劣るという欠点があった。また、履口の形状が長靴の
ような単純な形状の場合にはバイアステープの処理は比
較的容易であるが、ファッション性の必要なパンプス等
の短靴のように履口部分が複雑な形状の場合、バイアス
テープを縫い付けて切断面を処理するのが困難であり、
バイアステープの使用にはデザイン上の制約があるた
め、ファッション性が高く且つ高品位なスラッシュ成形
靴は従来できなかった。
【0004】本考案は、上記の欠点を解消するためにな
されたものであり、履口部分の外観品位に優れ、デザイ
ン上の制約がなく、且つ製造の容易なスラッシュ成形靴
を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本考案は、スラッシュ成
形により形成した靴本体の脚筒部を切断して履口部を形
成してなるスラッシュ成形靴において、履口部の端部を
折り曲げ溝から折り曲げて靴本体に固定一体化した縁取
りを設け、履口部の上方に靴本体の切断面が露出しない
ように形成されており、折り曲げ前の履口部の厚みが靴
本体の厚みよりも肉薄に形成され、折り曲げ溝がスラッ
シュ形成の金型に設けた凸条により靴本体のスラッシュ
成形と同時に設けられたものであり、縁取りが履口部を
靴本体の内側に折り曲げて形成したものであることを特
徴とするスラッシュ成形靴、を要旨とするものである。
【0006】
【0007】
【0008】
【実施例】以下、本考案の実施例を図面に基き説明す
る。図面は本考案のスラッシュ成形靴の実施例を示し、
図1は本考案のスラッシュ成形靴の1例の外観を示し
(a)は平面図、(b)は側面図を示し、図2は図1に
おけるII−II線縦断面図である。
【0009】本考案のスラッシュ成形靴1は図1に示す
ように、スラッシュ成形により形成した靴本体3の脚筒
部を切断して履口部2を形成してなるスラッシュ成形靴
において、履口部2の上方に靴本体3の脚筒部を切断し
た後の切断面が露出しないように履口部2の端部を折り
曲げてなる縁取り4を形成したものであり、本実施例の
スラッシュ成形靴1は図2に示すように、靴本体3の内
部側に裏布5と中底6が設けられてなる。
【0010】図3は縁取りの態様を示す断面図である。
本考案スラッシュ成形靴1の縁取り4は、例えば図3
(a)に示すように、靴本体3の端部に形成した折り曲
げ部分8を裏布5と共にミシンにより糸9で縫着して靴
本体3と固定一体化することができる。尚、折り曲げ部
分8の靴本体3への固定一体化は上記の糸による縫着以
外に、接着剤による接着手段のみを用いてもよい〔同図
(a′)〕。更に、接着と縫着を併用してもよい。ま
た、裏布5の端部の処理は、折り曲げ部分8の中に挟ん
で固定することもできる。
【0011】例えば図3(b)に示すように、縁取り4
は靴本体3と折り曲げ部分8との間に裏布5を挟んで、
糸9を用い折り曲げ部分8を該裏布5と共に靴本体3に
ミシンで縫着して固定一体化することができる。また、
同図(c)に示すように裏布5を靴本体3と折り曲げ部
分8との間に挟み、縫着せずに接着剤のみで固定しても
よい。以上の説明〔図3(a)〜(c)〕は、いずれも
折り曲げ部分8は靴本体3の内側に折り曲げて固定する
ものである。また、同図(e)に示すように、裏布5を
履口部の折り曲げ部分と同じ長さに形成して、折り曲げ
部分と共に折り曲げて縁取り内部に固定一体化してもよ
い。尚、外観の品位の点からは図3(a)〜(c)、
(e)のように靴本体の内側に折り曲げるのが好まし
い。
【0012】縁取り4の折り曲げ部分8の幅は通常3〜
10mmに形成され、好ましくは3〜7mm程度である。折
り曲げ部分の幅は短い程外観が良好であるが、3mm未満
ではミシン作業や接着の際の作業が困難であり、また1
0mmを越えると外観の品位が低下する。
【0013】尚、縁取り4は折り曲げ部分の1回の折り
曲げのみならず、特に図示しないが2回以上の折り曲げ
により形成してもよい。その場合、縁取り4が厚く形成
されるの避けるために、折り曲げ部分の厚みを薄く形成
したり、又、折り込み方向を脚筒の切断面が履口上方に
露出しないようにする。
【0014】図4は縁取り形成前の靴本体の履口部の態
様を示す断面図である。図4(イ)、(エ)に示すよう
に縁取り4は履口部2の端部の折り曲げ部分8を折り返
して形成される。この履口部2は同図(イ)に示すよう
に、履口部の端部の折り曲げ部8との境界Aに凹溝とし
て折り曲げ溝7を設け、折り曲げ溝により折り返され
る。また、同図(エ)に示すように折り曲げ溝を形成
し、境界Aから履口端部方向の折り曲げ部分8を薄肉に
形成して折り返してもよい。
【0015】本考案のスラッシュ成形靴の厚みは、例え
ば靴本体の厚み(履口部を除く甲被等の一般的な部分)
は本考案において特に限定されるものではなく、従来か
ら使用されているものと全く同様に3〜5mmに形成でき
る。履口部2の部分は図4(ア)及び(イ)等の場合、
1〜3mmの厚みに形成され、折り曲げ部8を折り返した
場合に縁取り4の全体の厚みが靴本体の厚みと略同等と
なるような厚みに形成するのが好ましい。更に、図4
(ウ)、(エ)に示したように履口部の端部の折り曲げ
部8の厚みを薄肉に形成する場合には、折り曲げ部分8
の厚みは0.8 〜1.3 mmに形成するのが好ましい。特に履
口部の品位という点では折り曲げ部分8の厚みはより薄
肉に形成するのが好ましい。
【0016】上記の折り曲げ溝7の形状は、例えば、図
4に示すように円弧状の凹部や、図6(A)に示すよう
にV字形、同図(B)に示すようにU字形、同図(C)
のようにL字形等いずれの形状でもよいが、凹部の境界
部分は角をとったアール状に形成するのが好ましい。
又、凹部の底部を鋭角に形成すると脱型時に凹部の底か
ら引き裂かれ易くなるため、鈍角に形成するか、又は上
記の如くアールを付けるのが好ましい。折り曲げ溝7の
深さ及び幅は、靴本体3の厚み等に応じて形成される
が、例えば折り曲げ溝7の深さは、0.5 〜0.7 mmに形成
するのが好ましい。
【0017】靴本体3はスラッシュ成形により形成さ
れ、靴本体3の成形と同時に上記の折り曲げ溝7が設け
られる。靴本体3を製造するには例えば、所望の靴形状
に形成した金型の内部に、ポリ塩化ビニルやゴムラテッ
クス等のプラスチゾルを注入し、金型を加熱することに
より、金型と接触して加熱された部分のプラスチゾルを
一定の厚みでゲル化させスキン層を形成し余分なゾルを
流し出した後、金型よりゲル化した部分を取り出して靴
本体1が得られる。この場合、靴本体1の履口部分は脚
筒部分10(図4参照)が付いた長靴として形成し、余
分な脚筒10を切断して折り曲げ部分8のみが長く形成
された短靴として形成される。
【0018】図5は折り曲げ溝の形成状態を説明するた
めの金型の断面図である。図5に示すように上記のスラ
ッシュ成形に用いられる金型11には、折り曲げ溝7を
設けるための凸条12が、折り曲げ溝7の形状に対応し
た断面形状に設けられている。スラッシュ成形により形
成した靴本体3は、折り曲げ溝7の裏側13が半円の弧
状(又はそれに類似した弧状の曲線)に盛り上がった形
状で、頂部の厚みが薄くなるように形成される。この靴
本体3の折り曲げ溝7の表面(金型11と接触する面)
の形状は金型通りに形成されるが、折り曲げ溝7の裏側
13は、スラッシュ成形時によって内部側が流されるた
め、表面側のような金型形状にシャープに対応した形状
には形成されず、折り曲げ溝7の形状に係わらず凸部の
肩と頂点が滑らかな凸条として形成される。
【0019】尚、図6は折り曲げ溝の態様を示す金型の
部分断面図であり、金型12と靴本体の折り曲げ部分8
の状態は、折り曲げ溝をV字形とした場合には同図
(A)に示すようになり、またU字形の場合は同図
(B)のように、またL字形の場合は同図(C)に示す
ようになる。
【0020】上記の図1及び図2に示すスラッシュ成形
靴の製造は例えば下記の順序により行うことができる。
靴本体をスラッシュ成形により形成する。履口部2
の余分な脚筒部分10を切断する。中底及び裏布等を
取りつける。折り曲げ溝7から折り曲げ部分を折り曲
げる。裏布5の余分な部分を切断除去し、裏布5を折
り曲げ部分8と共にミシンにより縫い取り、靴本体3に
固定する。
【0021】本考案のスラッシュ成形靴1の裏布とし
て、例えば、編布、織布、不織布、合成皮革、塩ビレザ
ー、又はこれらの材質とウレタンフォーム等をラミネー
トした積層材等からなるものが用いられる。
【0022】また、本考案のスラッシュ成形靴の中底6
としては、例えば、硬質ボール紙、不織布、革チップ圧
縮材、合成樹脂板状体、又はこれらの粉砕混合圧縮材、
EVA、スポンジゴム等の発泡弾性材等が用いられる。
【0023】本考案のスラッシュ成形靴は、履口部の形
状の複雑なファッション性に富んだパンプスやカジュア
ルシューズ等の短靴として最適である。
【0024】
【考案の効果】以上説明したように本考案のスラッシュ
成形靴は、履口部の端部を折り曲げて靴本体に固定一体
化した縁取りを設け、履口部の上方に靴本体の切断面が
露出しないように形成したことにより、靴本体の脚筒部
の切断面が直接表に露出している従来のスラッシュ成形
靴と比較して、外観品位に優れたものが得られる。更
に、バイアステープ等の処理を施した従来のスラッシュ
成形靴と比較して、本考案のスラッシュ成形靴はバイア
ステープを使用しないため、履口部分が厚くなってゴロ
ゴロ感が出る不具合がなく、また、履口の複雑な形状の
短靴であっても容易に形成可能でありデザインの自由度
が拡大して、従来不可能であったファッション性が高く
且つ高品位なスラッシュ成形靴が得られる。
【0025】更に、バイアステープのような別部材を使
用しないため、履口処理のための材料調達が不要であ
り、またテープ縫い等の作業が省略できるため、製造コ
ストが低下する利点がある。
【0026】また、本考案のスラッシュ成形靴の縁取り
を靴本体の履口部端部付近に折り曲げ溝を設け、該折り
曲げ溝から折り返してなる折り曲げ部分を靴本体に固定
一体化した場合、履口部分を更にすっきりと形成可能で
あり、優れた外観品位を有し本革と同等の品位が得られ
る。この場合、折り曲げ溝はスラッシュ成形の金型に設
けた凸条により靴本体のスラッシュ成形と同時に形成さ
れているため、折り曲げ溝を正確な位置にきわめて容易
に形成可能であり、履口部の高品位なスラッシュ成形靴
を安定した品質で量産可能である。
【0027】また、折り曲げ線から履口端部方向の厚み
を靴本体の履口部よりも薄肉に形成した場合には、更に
良好な履口部の外観品位を与えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案のスラッシュ成形靴の1例の外観を示
し、(a)は平面図、(b)は側面図である。
【図2】図1におけるII−II線縦断面図である。
【図3】縁取りの態様を示す断面図である。
【図4】縁取り形成前の靴本体の履口部分の態様を示す
断面図である。
【図5】折り曲げ溝の形成状態を説明するための金型の
断面図である。
【図6】折り曲げ溝の態様を示す金型の部分断面図であ
る。
【図7】従来のスラッシュ成形により製造される短靴を
示す断面図である。
【符号の説明】
1 スラッシュ成形靴 2 履口部 3 靴本体 4 縁取り 7 折り曲げ溝 8 折り曲げ部分 11 スラッシュ成形用金型 12 折り曲げ溝を形成するための凸条
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−143403(JP,A) 実開 昭63−73008(JP,U) 実公 昭3−835(JP,Y1) 実公 昭9−11977(JP,Y1) 実公 昭39−5640(JP,Y1)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スラッシュ成形により形成した靴本体の
    脚筒部を切断して履口部を形成してなるスラッシュ成形
    靴において、履口部の端部を折り曲げ溝から折り曲げて
    靴本体に固定一体化した縁取りを設け、履口部の上方に
    靴本体の切断面が露出しないように形成されており、折
    り曲げ前の履口部の厚みが靴本体の厚みよりも肉薄に形
    成され、折り曲げ溝がスラッシュ形成の金型に設けた凸
    条により靴本体のスラッシュ成形と同時に設けられたも
    のであり、縁取りが履口部を靴本体の内側に折り曲げて
    形成したものであることを特徴とするスラッシュ成形
    靴。
JP1993047918U 1993-08-11 1993-08-11 スラッシュ成形靴 Expired - Lifetime JP2569320Y2 (ja)

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JPH0712229U JPH0712229U (ja) 1995-02-28
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0141286Y2 (ja) * 1986-10-31 1989-12-07
JPH03835U (ja) * 1989-05-26 1991-01-08
JPH03143403A (ja) * 1989-10-31 1991-06-19 Achilles Corp 靴の製造方法

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