JP2569237B2

JP2569237B2 - 洗剤組成物

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Publication number: JP2569237B2
Application number: JP3134343A
Authority: JP
Inventors: ジエフアリ・ハリ・コナ; ロバート・ドナルドサン; デイビド・ジヨージ・エバンズ; アンドルー・テイマスイ・ハイツ; マイクル・ウイリアム・ハリンズワース; ドナルド・ピーター; イアン・フランク・ホワイト
Original assignee: ユニリーバー・ナームローゼ・ベンノートシヤープ
Priority date: 1990-06-06
Filing date: 1991-06-05
Publication date: 1997-01-08
Anticipated expiration: 2012-01-08
Also published as: EP0460925B2; ES2114877T3; CA2043542A1; GB9012612D0; EP0460925A2; DE69129133D1; AU7811191A; DE69129133T2; CA2043542C; BR9102333A; JPH04363397A; KR920005737A; DE69129133T3; IN172490B; ZA914329B; KR950008981B1; EP0460925B1; AU633438B2; EP0460925A3

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は微粒状洗剤組成物、特に
第１級アルコールサルフェート（ＰＡＳ）と、アルカリ
金属アルミノシリケートと、任意の炭酸ナトリウムとを
含んでいる、嵩密度の高い洗剤組成物に関する。

【０００２】

【従来の技術】ゼオライトをビルダーとして有し、アル
キルベンゼンスルホネートとＰＡＳとを含んでいる洗剤
組成物は、日本特許第６２２４０３９７Ａ（Ｋａ
ｏ）、日本特許第６２２７３３００Ａ（Ｋａｏ）、
ヨーロッパ特許第２１９３１４Ａ（Ｐｒｏｃｔｅｒ
＆Ｇａｍｂｌｅ）及びヨーロッパ特許第２２００２
４Ａ（Ｐｒｏｃｔｅｒ＆Ｇａｍｂｌｅ）に開示され
ている。

【０００３】日本特許第０１１４２０００Ａ（Ｎｉ
ｐｐｏｎＧｏｓｅｎＳｅｎｚａｉ）はＰＡＳ酸を炭
酸ナトリウム及びゼオライトで中和して製造した嵩密度
の高い洗剤組成物を開示している。

【０００４】ヨーロッパ特許第３４２９１７Ａ（Ｕｎ
ｉｌｅｖｅｒ）は鎖長の分布が特殊なＰＡＳを含んでい
る洗剤組成物を開示している。

【０００５】当社が１９９１年１月２１日に出願したヨ
ーロッパ同時係属特許第９１３００４５６．０号
は、ゼオライトと炭酸ナトリウムと分枝鎖状ＰＡＳとを
含んでいる洗剤組成物を開示している。

【０００６】ヨーロッパ特許第３４００１３Ａ（Ｕｎ
ｉｌｅｖｅｒ）は適量から多量の界面活性剤（特にアニ
オン界面活性剤）と、比較的多量のゼオライトビルダー
とを含んでいる嵩密度の高い洗剤粉末に関する。好まし
い例示的なアニオン界面活性剤はアルキルベンゼンスル
ホネートである。撹拌作用及び切断作用を有する高速ミ
キサー／グラニュレーターでの噴霧乾燥した粉末の造粒
及び稠密化（densification）からなる方法により粉末
を製造するのが好ましい。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、ヨーロッパ特
許第３４００１３Ａ（Ｕｎｉｌｅｖｅｒ）に開示され
ている一般的な型の洗剤組成物で、アルキルベンゼンス
ルホネートの代わりに部分的又は全体的にＰＡＳを使用
すると、存在する炭酸ナトリウムの量を調整することに
より洗浄性を驚くほど改善することができるという観察
結果に基づいている。

【０００８】従って、本発明は、（ａ）主に、（ｉ）第
１級アルコールサルフェート［（ｉ）の１０〜１００重
量％］と任意のアルキルベンゼンスルホネート［（ｉ）
の０〜９０重量％］とからなる５〜３５重量％のアニオ
ン界面活性剤成分、（ｉｉ）０〜１０重量％の任意の非
イオン界面活性剤及び（ｉｉｉ）第１級アルコールサル
フェート又はアルキルベンゼンスルホネート以外の０〜
１０重量％の任意のアニオン界面活性剤からなる１７〜
３５重量％の非石鹸洗剤の活性材料と、（ｂ）０〜１０
重量％の任意の脂肪酸石鹸と、（ｃ）２５〜４５重量％
（無水物をベースとする）の結晶質又は非晶質アルカリ
金属アルミノシリケートと、（ｄ）アニオン界面活性剤
成分（ａ）（ｉ）が１０〜６０重量％の第１級アルコー
ルサルフェートを含んでいるならば０〜１０重量％の炭
酸ナトリウム、アニオン界面活性剤成分（ａ）（ｉ）が
６０〜８０重量％の第１級アルコールサルフェートを含
んでいるならば０〜２０重量％の炭酸ナトリウム、アニ
オン界面活性剤成分（ａ）（ｉ）が８０〜１００重量％
の第１級アルコールサルフェートを含んでいるならば１
０〜２０重量％の炭酸ナトリウムと、（ｅ）１００重量
％までの任意の他の洗剤成分とからなる微粒状洗剤組成
物を提供する。

【０００９】本発明の目的は、第１級アルコールサルフ
ェートを主成分とするか又は単一成分とする適量から多
量のアニオン界面活性剤と、比較的多量のアルミノシリ
ケートビルダーと、量がゼロから適度に多いという範囲
の中で適切に選択された炭酸ナトリウムとからなること
を特徴とする微粒状洗剤組成物である。

【００１０】アルミノシリケートビルダー（ｃ）と、全
ての非石鹸界面活性剤（ａ）との重量比は好ましくは
０．９：１〜２．６：１であり、更に好ましくは１．
２：１〜１．８：１である。

【００１１】これらの量及び比率により優れた洗浄性が
得られ、また組成物の嵩密度が高い本発明の好ましい実
施例では、加工性及び粉末特性が改善されることが判明
した。

【００１２】界面活性剤系本発明の洗剤組成物は、特定のアニオン界面活性剤成分
を主成分とする１７〜３５重量％の非石鹸洗剤の活性材
料を含んでいる。組成物全体の５〜３５重量％を構成す
る特定のアニオン界面活性剤成分は、単に第１級アルコ
ールサルフェート（ＰＡＳ）からなるか又はＰＡＳと線
状アルキルベンゼンスルホネート（ＬＡＳ）との混合物
からなる。ＬＡＳとＰＡＳとの両方が存在する場合、Ｐ
ＡＳはこれら２つの混合成分の少なくとも１０重量％、
好ましくは少なくとも２０重量％を構成せねばならない
が、ＬＡＳは混合成分の９０重量％まで、好ましくは８
０重量％までを構成し得る。

【００１３】これから更に詳しく説明するように、存在
するＬＡＳの量及びＬＡＳとＰＡＳとの相対的な比率が
存在する炭酸ナトリウムを量を決定する。

【００１４】第１級アルコールサルフェート界面活性剤系の主成分は、アルキルサルフェートとして
も知られている第１級アルコールサルフェート（ＰＡ
Ｓ）である。ＰＡＳは本発明の組成物の主要アニオン界
面活性剤成分の１０〜１００重量％を構成している。ア
ニオン界面活性剤成分自体は組成物全体の５〜３５重量
％を構成している。

【００１５】これらのアニオン界面活性剤は、環境問題
のためにアルキルベンゼンスルホネートの潜在的な代替
物として最近非常に注目されるようになったが、広範な
洗濯条件下では若干全般的な洗浄性能に欠けていた。

【００１６】アルコールサルフェートは、約８〜２２個
の炭素原子を含んでいる合成アルコール及び天然アルコ
ールの両者から得られる。ＰＡＳの製造に使用し得る適
切なアルコールの例としては、デシルアルコール、ラウ
リルアルコール、ミリスチルアルコール、パルミチルア
ルコール及びステアリルアルコール、並びに牛脂油及び
ヤシ油のグリセリドを還元して得られる脂肪アルコール
の混合物が挙げられる。天然アルコール（例えば牛脂ア
ルコール又はヤシアルコール）では直鎖状（線状）ＰＡ
Ｓが得られるが、合成アルコール（例えばオキソ法によ
り生成されるアルコール）では線状又は分枝鎖状ＰＡＳ
が得られる。線状ＰＡＳも分枝鎖状ＰＡＳも本発明で使
用するのに適している。

【００１７】最も多く市販されているＰＡＳは広範な鎖
長を含んでいる混合物である。本発明の組成物で使用す
るＰＡＳは好ましくは鎖長が比較的短く、即ちＰＡＳは
全体的に又は主にアルキル鎖長がＣ₁₆以下の材料からな
っており、更に好ましくは全体的に又は主にアルキル鎖
長がＣ₁₄以下の材料からなっている。鎖長の短いＰＡＳ
は、低温（２５℃以下）の洗濯条件下で単独に又は主成
分として使用する生成物に特に適している。

【００１８】天然源の好ましいＰＡＳはヤシ油、パーム
核油、ババスーヤシ油又はマカウバ（macauba）油から
得られる。

【００１９】主に線状Ｃ₁₂アルコール及び線状Ｃ₁₄アル
コールからなり、更にそれより鎖長の短い材料及び長い
材料をアルコールより少量含んでいる天然材料として
の、又は分別により得られるＣ₁₂アルコール及びＣ₁₄ア
ルコールに富む“細く切断した（narrow-cut）”材料と
してのヤシアルコールＰＡＳ（ｃｏｃｏＰＡＳ）が特に
好ましい。ｃｏｃｏＰＡＳは低温洗浄性に優れ、再生し
得る天然源からなり、またバイオ分解性である。

【００２０】低温の洗濯条件下で単独に又は主成分とし
て使用する生成物中で、鎖長の長いＰＡＳ（例えば牛脂
ＰＡＳ）は低温での洗濯性能が低いので、存在しないか
又は比較的少量で存在するのが好ましい。

【００２１】線状アルキルベンゼンスルホネート前述した如く、組成物の５〜３５重量％を構成する主要
アニオン界面活性剤成分は、ＰＡＳがＰＡＳとＬＡＳと
の混合成分の少なくとも１０重量％、好ましくは少なく
とも２０重量％を構成するならば、ＰＡＳの他に線状ア
ルキルベンゼンスルホネート（ＬＡＳ）を含み得る。

【００２２】線状アルキルベンゼンスルホネートは繊維
製品洗濯用洗剤組成物の非常によく知られた成分であ
る。アルキル鎖長は一般にＣ₈−Ｃ₁₅の範囲内にある。
これらの材料は、参考文献、例えば“Ｓｕｒｆａｃｅ−
ＡｃｔｉｖｅＡｇｅｎｔｓａｎｄＤｅｔｅｒｇｅｎ
ｔｓ”（ＶｏｌｕｍｅｓＩａｎｄＩＩ，ｂｙＳｃｈ
ｗａｒｔｚ，ＰｅｒｒｙａｎｄＢｅｒｃｈ）に完
全に記載されている。

【００２３】任意の非イオン界面活性剤本発明の組成物は更に、１０重量％までの非イオン界面
活性剤を含み得る。使用し得る非イオン界面活性剤とし
ては、第１級及び第２級アルコールエトキシレート、特
にアルコール１モル当たり平均３〜２０モルのエチレン
オキシドでエトキシル化した脂肪族Ｃ₁₂−Ｃ₁₅の第１級
及び第２級アルコール、並びにアルキルポリグリコシド
が挙げられる。

【００２４】任意のアニオン界面活性剤組成物は非イオン界面活性剤の代わりに又はその他に、
ＬＡＳ及びＰＡＳ以外の１種以上のアニオン界面活性剤
を１０重量％まで含み得る。適切なアニオン界面活性剤
の例としては、アルキルエーテルサルフェート、アルキ
ルキシレンスルホネート、オレフィンスルホネート、ジ
アルキルスルホスクシネート及び脂肪酸エステルスルホ
ネートが挙げられる。

【００２５】これらの例が全てではなく、他の例につい
ては、標準的な参考文献、例えば“Ｓｕｒｆａｃｅ−Ａ
ｃｔｉｖｅＡｇｅｎｔｓａｎｄＤｅｔｅｒｇｅｎ
ｔｓ”（ＶｏｌｕｍｅｓＩａｎｄＩＩ，ｂｙ
Ｓｃｈｗａｒｔｚ，ＰｅｒｒｙａｎｄＢｅｒｃ
ｈ）を参照のこと。

【００２６】任意の石鹸非石鹸洗剤と同様に、本発明の組成物は１０重量％まで
の脂肪酸石鹸を含んで、泡調整を行うと共に、更なる洗
浄性及びビルダー力を提供し得る。非石鹸界面活性剤は
１７〜３５重量％であるが、石鹸は存在するとしてもこ
の１７〜３５重量％の範囲内にはない。

【００２７】アルミノシリケート洗浄性ビルダー本発明の組成物中に存在するアルキル金属（好ましくは
ナトリウム）のアルミノシリケートビルダーは、結晶質
若しくは非晶質のアルミノシリケート又はこれらの混合
物であり得る。ナトリウム塩は一般式：０．８−１．５Ｎａ₂Ｏ．Ａｌ₂Ｏ₃．０．８−６ＳｉＯ₂ で表される。

【００２８】これらの材料は若干の結合水を含み、また
少なくとも約５０ｍｇＣａＯ／ｇのカルシウムイオン
交換容量を有さねばならない。好ましいアルミノシリケ
ートは（上記式中）１．５〜３．５のＳｉＯ₂単位を含
み、粒度は約１００ミクロンを越えず、好ましくは約２
０ミクロンを越えない。非晶質アルミノシリケートも、
結晶質アルミノシリケートも、参考文献に詳細に記載さ
れているように、ケイ酸ナトリウムとアルミン酸ナトリ
ウムとを反応させれば簡単に製造できる。

【００２９】本発明で使用するには結晶質アルミノシリ
ケート（ゼオライト）が好ましい。適切な材料は例えば
英国特許第１４７３２０１号（Ｈｅｎｋｅｌ）及び
英国特許第１４２９１４３号（Ｐｒｏｃｔｅｒ＆
Ｇａｍｂｌｅ）に記載されている。この型の好ましい
アルミノケイ酸ナトリウムはよく知られている市販のゼ
オライトＡ及びＸ、並びにこれらの混合物である。４Ａ
型のゼオライトが本発明で使用するのに特に好ましい。

【００３０】ヨーロッパ特許第３８４０７０Ａ（Ｕｎ
ｉｌｅｖｅｒ）に開示されている新規ゼオライト（最大
アルミニウムゼオライトＰ）も興味深い。

【００３１】２５〜４５重量％（無水物をベースとす
る）の量の、好ましくは２８〜４５重量％と比較的多量
のアルミノシリケート洗浄性ビルダーが存在する。これ
により、嵩密度の高い組成物の処理上の利点（以下参
照）及び良好な洗浄性能が得られることが判明した。

【００３２】任意の補足的洗浄性ビルダー所望とあれば、補足的ビルダーを加えてもよい。好まし
い補足的ビルダーは有機金属イオン封鎖剤ビルダーであ
る。例としては、ポリカルボキシレートポリマー（例え
ばポリアクリレート、アクリル／マレインコポリマー及
びアクリルホスフィネート）、モノマーポリカルボキシ
レート（例えばシトレート、グルコネート、オキシジス
クシネート、グリセロールモノスクシネート、グリセロ
ールジスクシネート、グリセロールトリスクシネート、
カルボキシメチルオキシスクシネート、カルボキシメチ
ルオキシマロネート、ジピコリネート及びヒドロキシエ
チルイミノジアセテート）が挙げられる。あるいは、有
機沈澱剤ビルダー（例えばアルキルマロネート、アルケ
ニルマロネート、アルキルスクシネート、アルケニルス
クシネート及びスルホン化脂肪酸塩）を使用してもよ
い。

【００３３】特に好ましい補足的ビルダーはポリカルボ
キシレートポリマー（とりわけ０．５〜１５重量％、特
に１〜１０重量％の量で好適に使用されるポリアクリレ
ート及びアクリル／マレインコポリマー）並びにモノマ
ーポリカルボキシレート（とりわけ３〜２０重量％、更
に好ましくは５〜１５重量の量で好適に使用されるクエ
ン酸及びその塩）である。

【００３４】本発明の組成物は好ましくは、５重量％を
越える無機ホスフェートビルダーを含まず、実質的にホ
スフェートビルダーがないことが所望される。

【００３５】炭酸ナトリウム存在する炭酸ナトリウムの量は本発明の主要特徴であ
る。

【００３６】主要アニオン界面活性剤成分（ａ）（ｉ）
が８０〜１００重量％のＰＡＳと、０〜２０重量％のＬ
ＡＳとからなるならば、本発明の組成物は１０〜２０重
量％の量の炭酸ナトリウムを主成分として含んでいる。
驚くべきことに、炭酸ナトリウムがこの程度存在する
と、少量の炭酸ナトリウムを含んでいるか又は炭酸ナト
リウムを含んでいない同様の組成物に比べて洗浄性の点
で利点があるが、ＬＡＳだけを含んでいる同様の組成物
に炭酸ナトリウムの量はそれほど影響しないことが判明
した。

【００３７】他方、主要アニオン界面活性剤成分（ａ）
（ｉ）が１０〜６０重量％のＰＡＳと、４０〜９０重量
％のＬＡＳとからなるならば、炭酸ナトリウムの量は洗
浄性を最適にするために０〜１０重量％と、少量となる
か又はゼロになるべきである。驚くべきことにこの範囲
では、ＰＡＳとＬＡＳとを組み合わせて得られる洗浄性
能は一方の界面活性剤だけから得られる洗浄性能より良
好である。

【００３８】炭酸ナトリウムの量が少ないことが所望さ
れる、この範囲内での好ましいアニオン界面活性剤成分
は、２０〜５０重量％のＰＡＳと５０〜８０重量％のＬ
ＡＳとを含んでおり、更に好ましくは３０〜４０重量％
のＰＡＳと６０〜７０重量％のＬＡＳとを含んでいる。

【００３９】ＰＡＳが６０〜８０重量％、ＬＡＳが２０
〜４０重量％の範囲を越えると、炭酸ナトリウムの量
は、洗浄性にそれほど顕著に作用するようには思えず、
従って０〜２０重量％の範囲内となり得る。しかしなが
ら、特に６０〜７５重量％のＰＡＳと２５〜４０重量％
のＬＡＳとからなる界面活性剤成分では、０〜１０重量
％と少量の炭酸ナトリウムが好ましい。

【００４０】高嵩密度本発明の好ましい実施例では、組成物の嵩密度は少なく
とも６５０ｇ／リットル、更に好ましくは少なくとも７
００ｇ／リットルである。粒子の多孔度は好ましくは
０．２５を越えず、更に好ましくは０．２０を越えな
い。

【００４１】本発明の高嵩密度組成物を種々の方法（回
分法又は連続法）で製造してもよい。噴霧乾燥した粉末
の塔処理後の稠密化（post-tower densification）から
なる方法もあれば、全く塔を使用しない処理からなる方
法もある。

【００４２】ある型の方法は、粒状出発材料（実際には
従来の嵩密度の粒状洗剤）に造粒／稠密化処理を施すこ
とからなる。出発材料自体は噴霧乾燥法又は塔を使用し
ない方法（例えば乾燥混合又は造粒）で製造してもよ
い。

【００４３】ヨーロッパ特許第３４００１３Ａ号（Ｕ
ｎｉｌｅｖｅｒ）に記載の如く、撹拌作用と切断作用と
を有する高速バッチミキサー／グラニュレーターでこの
処理を実施してもよい。好ましくは撹拌機と切断機とを
互いに別個に、別々に変動する速度で操作してもよい。
このようなミキサーは高エネルギー撹拌入力を切断作用
と組み合わせることができるが、他に切断機を作動させ
て又は作動させないでより穏やかな撹拌方式を提供する
ために使用することもできる。従って、このミキサーは
装置の多用性及び柔軟性に優れた部品である。

【００４４】好ましい型の高速バッチミキサー／グラニ
ュレーターはボール型であり、好ましくは撹拌機の軸が
実質的に垂直である。日本のＦｕｋａｅＰｏｗｔｅｃ
ｈＫｏｇｙｏＣｏ．，製Ｆｕｋａｅ（登録商標）ＦＳ
−Ｇシリーズのミキサーが特に好ましい。この装置は主
に、上方ポートを介して材料が導入されるボール型容器
の形態であり、実質的に垂直な軸を有する撹拌機と、側
壁上に位置する切断機とを装置の底部付近に備えてい
る。撹拌機と切断機とを互いに別個に、個々に変動する
速度で操作してもよい。

【００４５】Ｆｕｋａｅミキサーを使用して、本発明の
組成物を高速混合及び造粒で原料から直接生成してもよ
い。ＰＡＳ及びＬＡＳを例えば粉末状、フレーク状、麺
状又はペースト状でミキサー内に導入してもよい。例え
ばヨーロッパ特許第３５２１３５Ａ（Ｕｎｉｌｅｖｅ
ｒ）及び当社のヨーロッパ同時係属特許第９１３００
４２２．２号に記載の如く、ＰＡＳ若しくはＬＡＳ又
はこれらの両方をその場で中和して製造する方法を使用
することも可能である。

【００４６】前述した如く、Ｆｕｋａｅミキサーは回分
操作を必要とする。あるいは例えばＬｏｅｄｉｇｅ（登
録商標）再循環器のような連続高速ミキサー／グラニュ
レーターを使用し、その後場合によってＬｏｅｄｉｇｅ
Ｐｌｏｕｇｈｓｈａｒｅのような中速連続ミキサー／
グラニュレーターを使用する連続法を採用してもよい。
Ｆｕｋａｅミキサーの場合と同様に、その場で中和する
方法を含めて、塔後処理法及び塔を使用しない方法のた
めにこの装置を使用することができる。好適な方法はヨ
ーロッパ特許第３６７３３９Ａ号、ヨーロッパ特許第
３９０２５１Ａ号、ヨーロッパ特許第４２０３１７
Ａ号（Ｕｎｉｌｅｖｅｒ）及び当社のヨーロッパ同時係
属特許第９１２００７４０．８号に開示されてい
る。

【００４７】ミキサー／グラニュレーターで得られた粒
状物をまさに完全な洗浄組成物として使用してもよい。
あるいは、得られた粒状物を他の成分又は別個に製造し
た混合物と混合して、最終生成物の主要部分又は些少部
分を形成してもよい。

【００４８】他の成分本発明の洗浄組成物は所望とあれば又は好適に他の機能
成分を含み得る。これらの幾つか、例えばケイ酸ナトリ
ウム、無機塩（例えば硫酸ナトリウム）及び蛍光剤は造
粒／稠密化工程及びその前の任意の段階に耐えることが
できるが、その後、他の成分、例えば漂白成分、泡調整
剤、酵素及び香料を加えるのが更に好適である。当業者
は、完全に調製された洗剤組成物を構成する種々の成分
をいつ、どのように混入させるべきかを容易に判断す
る。

【００４９】

【実施例】以下の実施例は本発明を例示している。番号
で示す例は本発明の範囲内にあるが、アルファベットで
示す例は比較例である。特に明記しない限り、重量部及
び重量％で表す。

【００５０】実施例１〜５、比較例Ａ〜Ｅ表１及び表２に示す組成の洗剤粉末を製造した。使用し
たＰＡＳは、細く切断した（Ｃ₁₂／Ｃ₁₄に富む）ｃｏｃ
ｏＰＡＳ（ナトリウム塩）である、Ａｌｂｒｉｇｈｔ
＆Ｗｉｌｓｏｎ製Ｅｍｐｉｃｏｌ（登録商標）ＬＸで
あった。

【００５１】表１の実施例１，２，Ａ，Ｂ，Ｃは炭酸ナ
トリウムの含量が多い組成物であり、表２の実施例Ｄ，
３，４，５，Ｅは炭酸ナトリウムを含まない組成物であ
った。

【００５２】炭酸ナトリウム、硫酸ナトリウム及び酵素
以外の全ての成分を含む水性スラリーを噴霧乾燥して、
共通の基礎粉末を生成し、次いでヨーロッパ特許第３４
００１３Ａ号（Ｕｎｉｌｅｖｅｒ）に記載の如くＦｕｋ
ａｅＦＳ−１００高速ミキサー／グラニュレーターを
使用してこの基礎粉末を稠密化し、次いで適切な無機塩
（炭酸ナトリウム又は硫酸ナトリウム）と酵素とを混合
して、ＬＡＳだけを含む比較用粉末Ｃ，Ｅを製造した。

【００５３】（粉末状の）ＰＡＳをＦｕｋａｅミキサー
内で、炭酸ナトリウム、硫酸ナトリウム及び酵素以外の
他の全ての成分と乾燥混合して基礎材料を生成し、次い
で稠密化し、次いで適切な無機塩（炭酸ナトリウム又は
硫酸ナトリウム）と酵素とを混合して、ＰＡＳだけを含
む粉末１，Ｄを製造した。

【００５４】実施例Ｃ，ＥのＬＡＳベースの粉末と、実
施例１，ＤのＰＡＳベースの粉末とを適量ずつ混合し、
次いで他の実施例と同様に処理して、ＬＡＳ／ＰＡＳ粉
末（実施例２，Ａ，Ｂ，３，４，５）を製造した。

【００５５】最終粉末の嵩密度は７２０ｇ／リットルを
越えていた。これらの粉末はさらさらとしており、ケー
クとなる傾向は示さなかった。

【００５６】２つの異なる試験布を使用して洗浄性を測
定した。試験布１は脂肪と微粒状物の汚れとの混合物を
含んでおり、試験布２は脂肪の汚れと、微粒状物の汚れ
と、カゼインとの混合物を含んでいた。日本製（ナショ
ナル（登録商標）ＥｌｅｃｔｒｏｎｉｃＷ１００）洗
濯機の３５リットルの水（Ｃａ²⁺を含んでいる５°のフ
ランス硬水、Ｍｇ²⁺を含んでいる２°のフランス硬水）
中に、０．９６ｇ／リットルの粉末を投入した。試験布
を２．０ｋｇの汚れた綿の洗濯物と一緒に洗濯した。洗
濯時間は８分で、濯ぎ時間も８分であった（流水による
濯ぎ）。

【００５７】Ｍｉｃｒｏｍａｔｃｈ（登録商標）反射計
を使用して、洗濯した試験布の４６０ｎｍでの反射率デ
ータを測定した。その結果も表１，２に示す。

【００５８】実施例１を比較例Ｄと比較すると、ｃｏｃ
ｏＰＡＳが存在して、ＬＡＳが存在しないときには、炭
酸ナトリウムの不在下よりも１５．５１重量％の炭酸ナ
トリウムの存在下での方が洗浄性がかなり良かったこと
がわかる。

【００５９】ＰＡＳが７５重量％で、ＬＡＳが２５重量
％の場合（実施例２，３）には、炭酸ナトリウムの量が
多くても、ゼロでも良好な洗浄性が得られた。

【００６０】ＰＡＳが５０重量％で、ＬＡＳが５０重量
％の場合（比較例Ａ，実施例４）及びＰＡＳが２５重量
％で、ＬＡＳが７５重量％の場合（比較例Ｂ，実施例
５）には、炭酸ナトリウムの不在下で洗浄性がかなり良
くなった。

【００６１】ＬＡＳが存在して、ＰＡＳが存在しない
（比較例Ｃ，Ｅ）ときには、炭酸ナトリウムの量は洗浄
性に影響しなかった。

【００６２】実施例３，４，５と比較例Ｄ，Ｅとの比較
も相乗的な利点を示している。即ち、炭酸ナトリウムの
不在下では、ＰＡＳ／ＬＡＳ混合物から得られる洗浄性
はいずれか一方の界面活性剤のみを使用して得られる洗
浄性より良好であった。

【００６３】

【表１】

【００６４】

【表２】

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号庁内整理番号ＦＩ技術表示箇所Ｃ１１Ｄ 1:825 1:04 3:10 3:12） (72)発明者ロバート・ドナルドサンイギリス国、マージーサイド・エル・ 42・８・エル・エフ、ウイラル、プレントン、プロスペクト・ロード・16 (72)発明者デイビド・ジヨージ・エバンズイギリス国、マージーサイド・エル・ 43・２・エヌ・エス、ウイラル、オツクストン、ピクトン・クロウス・14 (72)発明者アンドルー・テイマスイ・ハイツイギリス国、マージーサイド・エル・ 63・９・エル・ワイ、ウイラル、ベビントン、スピトル、ビーナブルズ・ドライブ・11・エイ (72)発明者マイクル・ウイリアム・ハリンズワースイギリス国、マージーサイド・エル・ 63・０・エイチ・イー、ウイラル、ベビントン、ポウルトン、デイビンズ・ヘイ・129 (72)発明者ドナルド・ピーターイギリス国、マージーサイド・エル・ 63・９・エイチ・デイー、ウイラル、ソーントン・ホク、イートン・ドライブ・ 74 (72)発明者イアン・フランク・ホワイトイギリス国、チエシヤー・エル・64・０・テイー・ピー、サウス・ウイラル、ネストン、ハンプトン・クレセント・82 (56)参考文献特開平２−145699（ＪＰ，Ａ) 特開平２−49099（ＪＰ，Ａ)

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】（ａ）（ｉ）１０〜１００重量％の第１
級アルコールサルフェートと９０重量％以下の任意のア
ルキルベンゼンスルホネートとからなる５〜３５重量％
のアニオン界面活性剤成分、及び（ｉｉ）１０重量％以下の任意の非イオン界面活性剤か
ら本質的になる１７〜３５重量％の非石鹸洗剤活性材料
と、（ｂ）１０重量％以下の任意の脂肪酸石鹸と、（ｃ）３５〜４５重量％（無水物をベースとする）の結
晶質又は非晶質アルカリ金属アルミノシリケートと、（ｄ）（ｉ）アニオン界面活性剤成分（ａ）（ｉ）が１
０〜６０重量％の第１級アルコールサルフェートを含ん
でいるならば１０重量％未満の任意の炭酸ナトリウム、
又は（ｉｉ）アニオン界面活性剤成分（ａ）（ｉ）が６０〜
８０重量％の第１級アルコールサルフェートを含んでい
るならば２０重量％以下の任意の炭酸ナトリウム、又は（ｉｉｉ）アニオン界面活性剤成分（ａ）（ｉ）が８０
〜１００重量％の第１級アルコールサルフェートを含ん
でいるならば１０〜２０重量％の炭酸ナトリウムと、（ｅ）１００重量％までの任意の他の洗剤成分とからな
る微粒状洗剤組成物。
【請求項２】アニオン界面活性剤成分（ａ）（ｉ）が
６０〜７５重量％の第１級アルコールサルフェートと、
２５〜４０重量％の線状アルキルベンゼンスルホネート
とを含み、組成物が１０重量％未満の任意の炭酸ナトリ
ウムを含んでいることを特徴とする請求項１に記載の洗
剤組成物。
【請求項３】アニオン界面活性剤成分（ａ）（ｉ）が
２０〜５０重量％の第１級アルコールサルフェートと、
５０〜８０重量％の線状アルキルベンゼンスルホネート
とを含み、組成物が１０重量％未満の任意の炭酸ナトリ
ウムを含んでいることを特徴とする請求項１に記載の洗
剤組成物。
【請求項４】第１級アルコールサルフェートが全体的
に又は主に、Ｃ_１４以下のアルキル鎖長を有する材料か
らなることを特徴とする請求項１に記載の洗剤組成物。