JP2569197Y2 - 自動販売機の商品展示装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は自動販売機の薄型化に貢
献する商品サンプルの展示装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】最近屋外に設置される自動販売機の道路
ハミ出し問題がクローズアップされ、自動販売機の薄型
化が社会的要件となって来ている。

【０００３】薄型化の為には、ドア構造の薄型が必要条
件となって来る。ドア構造の薄型化を大きく左右する構
成部の１つとして展示サンプル缶の配列される商品展示
室がある。そして商品展示室の薄型化とともに自動販売
機の中身商品の売上アップの為には従来以上の美しいサ
ンプル展示をしなければならない。

【０００４】ところで自動販売機の正面構成部は一般に
図５に示す如きである。

【０００５】すなわち、庫内に商品を冷却保存して収納
した本体１の前面に開閉可能な扉２を備え、扉２には下
部に商品取出口３や返却口４を設けると共に、客が投入
するコイン投入口５、そして希望する商品を選択する商
品選択釦６を複数個横に並べたものを上下に複数列配し
ている。また商品選択釦６と対応して商品サンプル、例
えばサンプル缶７を展示配置している。サンプル缶７は
図３、図４に示すように底面に光導入のために穴を明け
られた円筒形の樹脂製のものが用いられ、扉２内の商品
展示室９内に設置される。商品展示室９内には、展示用
背壁１１を備え、かつ上面壁に円形の光導入口１２を形
成されたサンプル展示台１３が設けられており、サンプ
ル缶７はこのサンプル展示台１３上に載置されて展示さ
れる。

【０００６】そして、サンプル展示台１３内に収納した
蛍光灯１４により、その光を光導入口１２を通してサン
プル缶７を内面より照らし、かつサンプル缶７より外部
へ透光させて照明を行っている。なお、１５はアクリル
等の透光性樹脂より成り、商品展示室９の前面を被う透
明パネルである。

【０００７】上述の商品展示では、商品と同一形態の円
筒形のサンプル缶７を展示しているので、商品展示室９
を奥行きのあるものとしなければならない不利がある。

【０００８】そこで実開平２−６３８３号公報に示すよ
うに半切りサンプル缶を使用したサンプル展示方法が提
案されている。

【０００９】

【考案が解決しようとする課題】この半切りサンプル缶
による展示方法によって省スペースが図れ、商品展示室
の奥行きが少なくて済むが、一方奥行きが浅くなること
によって暗いサンプル展示となる問題が残る。

【００１０】本考案はこの問題に鑑み成されたもので、
従来の暗くなる半切りサンプル缶の欠点を簡易な構成で
明るく展示できるよう改善し、かつサンプルの展示され
る商品展示室全体を明るくできる商品展示装置を提供す
ることを目的とする。

【００１１】

【課題を解決するための手段】本考案は、自動販売機の
本体の前面扉内に設けられ、前面を透明パネルで被われ
た商品展示室と、前記商品展示室の背面側に設けられた
展示用背壁と、透過性樹脂にて半切り缶型に形成され、
前記展示用背壁と光漏れ用の隙間を隔てて展示用背壁に
展示可能とする間隔保持用片を背面に有する商品サンプ
ルと、前記展示用背壁の後方に設けられ該商品サンプル
の内部を照明する照明手段とを備えたことを特徴とした
ものである。

【００１２】

【作用】商品サンプルを商品サンプルの展示用背壁との
間に隙間を有させて展示させ、商品サンプルを照らす光
をこの隙間から漏らすようにしたので、この漏れ出た光
は展示用背壁に反射し、商品展示室全体を明るく照明す
ることができる。勿論この反射光は商品サンプルの外側
からの照明ともなる。

【００１３】こうして商品サンプルの照明は勿論、商品
展示室内を従来より明るく確保できる展示照明を実現で
きる。

【００１４】

【実施例】以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明
する。

【００１５】なお、従来装置と同一又は同等の構成部は
同一番号を付す。

【００１６】２０は透過性の白色樹脂で形成され、表面
には商品飲料名やその図案等を描いた透過フィルムから
なるラベル２１を貼着した半切り缶の商品サンプルであ
る。この商品サンプルには、下方から光を導入させてこ
の商品サンプル２０を照らさせる半円形の光導入口２２
と、背部から光を導入させて照らすために明けた矩形の
光導入口２３とが設けられている。そしてこの商品サン
プル２０の背面部２４には、該商品サンプル２０を商品
展示室９の展示用背壁１１とすき間ｄを空けて展示させ
るようにする間隔保持用片２５が前記光導入口２３を枠
状に取り囲むように突設形成されている。そして、前記
間隔保持用片２５の上下には、前記展示用背壁１１側に
設けた係止孔２６、２６に係止して該商品サンプル２０
をワンタッチで取付可能とする取付瓜片２７、２７が一
対ずつ設けられている。

【００１７】前記商品サンプル２０の載るサンプル展示
台１３は、例えば透光性樹脂で形成されていて、かつそ
の内部に蛍光灯１４が配設されている。そして、蛍光灯
１４の光を商品サンプル２０内に導入させるために前記
光導入口２２と対応してサンプル展示台１３の上壁には
同じ半円形の穴部２８が形成されている。また、商品サ
ンプル２０を背部からの照明を可能とさせるために展示
用背壁１１の後方には別の蛍光灯３１を配置可能として
いる。そして、この蛍光灯３１の光を商品サンプル２０
内に同様に導入させるために、前記光導入口２３と対応
させて矩形の穴部が展示用壁１１には形成されている。

【００１８】以上の構成となっており、これによって図
２に示すように半切り缶の商品サンプル２０は展示用背
壁１１に直接取り付けされないで、展示用背壁１１とは
少し離し、すき間ｄをつくってサンプル展示台１３の上
に載って展示される。

【００１９】そして、サンプル展示台１３内の蛍光灯１
４により商品サンプル２０の下方よりの照明を行う場
合、蛍光灯１４の光は半円形の光導入口２２を介して入
光し商品サンプル２０を内部から透光してその照明が行
われると共に、蛍光灯１４の光は一部、前記すき間ｄよ
り横へ漏れ出る。この漏れ出た光は展示用背壁１１に当
たり反射する状況となって商品展示室９を全体的に明る
くする。また、反射する光はサンプル缶自身をも照らす
こととなり、透過フィルムのラベル２１面にも散乱して
商品サンプル２０のよりくっきりとした照明を行える。

【００２０】又、蛍光灯３１による商品サンプル２０の
背部照明の場合にも、すき間ｄより光が漏れ出て、展示
用背壁１１に反射し、商品展示室９内を明るくすること
ができる。

【００２１】こうして商品展示室９の奥行きを浅くし自
動販売機自体の薄型化に貢献し、しかも半切りサンプル
缶を使用しても従来のように暗くならず明るくでき、商
品サンプルを際立たせて照らし、美しい展示を簡易な構
成で達成できる。

【００２２】

【考案の効果】以上のように本考案によれば、商品サン
プルを商品サンプルの展示用背壁との間に隙間を有させ
て展示させ、商品サンプルを照らす光をこの隙間から漏
らすようにしたので、この漏れ出た光は展示用背壁に反
射し、商品展示室全体を照明することができる。勿論こ
の反射光は商品サンプルの外側からの照明ともなり、商
品サンプルの内側からの照明と相俟って個々の商品サン
プルをムラ無く明るく照明できる。そして、従来の半切
りサンプルを使用した展示室に対して、大幅な構造変更
を必要とせず、展示室の薄型化を実現しつつ広い汎用性
を持つ商品展示装置を低コストで提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る半切り型サンプル缶の外観斜視
図。

【図２】商品展示装置の要部側面断面図。

【図３】従来の円筒形サンプル缶を用いた商品展示装置
の外観構造斜視図。

【図４】従来の商品展示装置の要部縦断側面図。

【図５】自動販売機の正面外観図。

【符号の説明】

９ 商品展示室 １１ 展示用背壁 １３ サンプル展示台 １４ 蛍光灯 ２０ 商品サンプル ｄ すき間

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 自動販売機の本体の前面扉内に設けら
   れ、前面を透明パネルで被われた商品展示室と、前記商
   品展示室の背面側に設けられた展示用背壁と、透過性樹
   脂にて半切り缶型に形成され、前記展示用背壁と光漏れ
   用の隙間を隔てて展示用背壁に展示可能とする間隔保持
   用片を背面に有する商品サンプルと、前記展示用背壁の
   後方に設けられ該商品サンプルの内部を照明する照明手
   段とを備えたことを特徴とする自動販売機の商品展示装
   置。