JP2569102Y2 - パイロット操作式流量制御弁 - Google Patents

パイロット操作式流量制御弁

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JP2569102Y2
JP2569102Y2 JP7774891U JP7774891U JP2569102Y2 JP 2569102 Y2 JP2569102 Y2 JP 2569102Y2 JP 7774891 U JP7774891 U JP 7774891U JP 7774891 U JP7774891 U JP 7774891U JP 2569102 Y2 JP2569102 Y2 JP 2569102Y2
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優 杉山
浩平 山本
弘将 杉浦
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Toyooki Kogyo Co Ltd
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Toyooki Kogyo Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は液圧回路中に設置して液
体の流量制御を行なうパイロット操作式流量制御弁に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、このようなパイロット操作式流量
制御弁として、特公昭56−44317号公報に記載の
如きものがある。すなわち、スプール状の弁体にはパイ
ロット弁となる電磁比例式圧力制御弁によりそのソレノ
イドに通電する電流に応じて生じる圧力を開き方向に作
用させると共に、制御ばねによりこの圧力による押圧力
と対向方向のばね力を作用させ、かかる両者の力の平衝
位置へと弁体を移動して位置決めするよう設け、弁体の
ランド縁に形成した全周テーパ部により、ポンプポート
と出力ポート間に弁体変位に応じた流通面積の絞りを形
成するようにしている。そして、この絞り前後の差圧を
一定制御するための圧力補償弁を設けて、負荷圧力の変
動力が生じてもこの影響を受けることなく、絞りの流通
面積に応じた一定流量を出力ポートへ流通させるよう有
している。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】この従来のパイロット
操作式流量制御弁は圧力補償弁を設けているため、構成
が複雑となると共に弁の全体形状の大形化がまぬがれな
い問題点があった。ところで、本考案者は、このような
パイロット操作式流量制御弁について、圧力補償弁を機
能させずに流量特性の確認試験を行なった過程で、次の
ような知見を得た。すなわち、図5の実線Aは、弁体に
作用させるパイロット弁からの圧力をある一定値に保っ
て絞り前後の差圧Pを変化させた場合の流量Qの特性を
示すが、鎖線Bで示す流通面積が一定と想定した場合に
予測される特性とは大きく異なり、差圧Pがある値以上
に増大すると、これに応じ流量Qが大きく減少する。こ
れは、パイロット弁からの圧力による押圧力と、制御ば
ねのばね力以外に、絞りへの流通で生じる流体力が弁体
に作用しており、この三者の力の平衡位置へと弁体が変
位することによるものであることがわかった。つまり、
流体力は周知のように絞りにおける差圧と流通面積の積
に比例して絞りを閉じる方向へと弁体に作用するため、
差圧が増大するとこれに伴なって増大する流体力に応じ
弁体が新たな平衡位置へと変位することで絞りの流通面
積が減少する結果、流量の大きな減少が生じたのであ
る。そして本考案者は、このように差圧に応じ流通面積
が変化するのであれば、図5に示される特性Aの如き差
圧増大に応じた流量の大きな減少を抑えることで圧力補
償弁を用いることなく実質的な圧力補償作用を得ること
も不可能ではないとの認識に達した。本考案は、このよ
うな認識に基づき従来の問題点を解決するもので、圧力
補償弁を設けることなく圧力補償作用を得られるように
して構成の簡単な小形状のパイロット操作式流量制御弁
を実現しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】このため本考案は、軸方
向に移動自在でその軸方向移動に応じた流通面積の絞り
を形成するよう制御ランドを設けたスプール状の弁体
と、弁体へその絞りの開度増大方向への押圧力を生じる
ようパイロット圧力を作用させるパイロット室と、パイ
ロット室へ導くパイロット圧力を可調整に制御するパイ
ロット弁とを有し、液体の絞りへの流通で弁体に生じる
流体力と共にパイロット圧力による押圧力とは逆方向で
弁体にばね力を付与するよう制御ばねを設け、弁体の制
御ランドにはそのランド縁部に絞りを形成するための切
欠溝を周方向に隔てて複数設け、制御ばねのばね定数と
絞り前後差圧の単位量当りにおける流体力の開度に対す
る変化率との比を3.5MPa以上に設定した。
【0005】
【作用】本考案は、このような構成によって、絞り前後
の差圧の変化に伴なった弁体移動により、絞りの流通面
積が適度に変化して流量の変化が小さくなり、このた
め、圧力補償弁を設けずに、差圧の変化の影響を実質的
に受けない流量制御作用が得られる。
【0006】
【実施例】以下本考案の一実施例を図面により説明す
る。図1および図2において、1は弁本体で、内部に貫
設した弁孔3にスプール状の弁体2を軸方向に移動自在
に収容し、弁孔3の開口する両端面に端蓋1A、1Bを
固着させて有している。弁孔3には、図示しない液圧源
に接続する供給ポートP、アクチュエータに接続する出
力ポートA1、A2、タンクに接続する戻りポートT
1、T2がそれぞれ軸方向に間隔を有して連通し、戻り
ポートT2は内部通路T3により戻りポートT1と連通
している。そして弁体2は、制御ランド4A、4Bを有
し、図1に示す中立位置では出力ポートA1、A2と供
給ポートP、戻りポートT1、T2との連通を断ち、中
立位置から左方への移動により出力ポートA1と供給ポ
ートP間、出力ポートA2と戻りポートT2間をそれぞ
れ連通し、中立位置から右方への移動で出力ポートA1
と戻りポートT1間、出力ポートA2と供給ポートP間
をそれぞれ連通させるよう設けている。5A、5Bは、
出力ポートA1、A2と供給ポートPとの連通をはかる
切欠溝で、それぞれ弁体3の軸方向移動に応じた流通面
積を得るよう制御ランド4A、4Bの内側ランド縁に、
周方向に180°隔てて二つ設けている。
【0007】6A、6Bは、弁体2を右方、左方へ押圧
するようパイロット圧力を弁体2に作用させるパイロッ
ト室であり、各パイロット室6A、6Bには、ばね受け
8A、8Bを介し中立位置からの移動に応じて弁体2に
ばね力を作用させるよう制御ばね7A、7Bが設置され
ている。9はパイロット弁で、減圧弁10と絞り11
A、11B及び電磁制御式のリリーフ弁12A、12B
を有し、供給ポートPからの液体を減圧弁10で減圧し
たのち各絞り11A、11Bを介しリリーフ弁12A、
12Bに導き、絞り11A、11Bとリリーフ弁12
A、12Bとの間の圧力を通路13A、13Bによりパ
イロット室6A、6Bに導き、これによって各パイロッ
ト室6A、6Bの圧力を、各リリーフ弁12A、12B
へ通電する電流値に応じて可変制御できるよう設けてい
る。
【0008】ここで圧力補償作用を得るための処置につ
いて説明する。いま、パイロット室6Aの圧力は零と
し、パイロット室6Bに所定圧力が導入されてFの力で
押圧されることにより弁体2がFの力で押圧されて左方
に移動し図2の如く開度xで切欠溝5Aが供給ポートP
と出力ポートA1間を連通したとして、制御ばね7Aの
ばね力をF1、流体力をF2として、弁体2における力
の平衡式は次のとおりである。
【数1】 また、切欠溝5Aにより供給ポートPと出力ポートA1
間が連通するまでのオーバラップ量をx1 、制御ばね7
Aのばね定数をK、その初期たわみ量をx2 とすると、
【数2】 そして、流体力は流量と流速の積にほぼ比例し、一方、
流量は切欠溝5A前後の差圧の1/2乗と切欠溝5Aに
よる流通面積Sの積に比例し、流速は前記差圧の1/2
乗に比例することから、差圧をP、比例定数をCとし
て、
【数3】 さらに流通面積は、近似的に開度xに比例するとし、そ
の比例定数をDとすると流体力F2 は次のようになる。
【数4】 数2と数4より数1は、
【数5】 また流量Qは、前記の如く差圧Pの1/2乗と流通面積
Dxの積に比例することより比例定数をEとして、
【数6】 数5より数6は次のように変形される。
【数7】 そして、流量Qの変化dQと差圧Pの変化dPの関係は
次のようになる。
【数8】 数8よりPがK/CDのときQは最大値となる極値を有
し、PがK/CD以下ではPの増大に対しQも増大し、
PがK/CD以上ではPの増大に対しQは減少するこ
と、またK/CDが大きい程、そしてPが大きい程Pの
変化に対するQの変化は小さいことがわかる。
【0009】ここでK/CDの値と流量Qと差圧Pの関
係をみる。数7を変形して
【数9】 これより次のようにHを定める。
【数10】 K/CDをパラメータとしてHとPの関係を示したのが
図3である。なお、HはFが定まれば流量Qに比例し流
量Qの変化の状態をそのまま示す量となることは明らか
である。そしてK/CDは、差圧Pと同じ次元で、制御
ばね7Aのばね定数と、数4の流体力の係数であるCD
xの開度xに対する変化率CDとの比、すなわち単位差
圧当りの流体力の開度xに対する変化率との比を示す。
図3では、MPaを単位として上から順にK/CDが
0.5、1.5、2.5、3、3.5、4、4.5、
5、6、8、10、12、14の場合を示している。そ
してK/CDが3.5(MPa)以上であれば図5のA
に示す如き差圧Pの増大に対し流量Qの大きな減少がな
く、差圧Pの変化に対して流量Qの変化が小さな領域が
得られることがわかる。
【0010】以上のことから、本実施例の制御ばね7
A、7Bのばね定数は、K/CDが3.5MPa以上と
なるように選定されている。なお、各ばね7A、7Bの
ばね定数は等しく、また切欠溝5A、5Bの形状も等し
く設けている。
【0011】次に本実施例の作動を述べる。図1の状態
において、リリーフ弁12Aへ通電せずパイロット室6
Aの圧力を零とし、リリーフ弁12Bへ通電してパイロ
ット室6Bの圧力を適宜定めると、弁体2は左方へ移動
し、切欠溝5Aにより入口ポートPと出力ポートA1間
が絞り連通され、また出力ポートA2が戻りポートT2
に連通される。そして弁体2は、制御ばね7Aのばね力
と切欠溝5Aによる流体力とがパイロット室6Bに導入
されるパイロット圧力による押圧力とが平衡する位置に
移動し、たとえば切欠溝5A前後の差圧が大きくなれば
弁体開度xを減少するよう、またこの差圧が小さくなれ
ば弁体開度xを増大するよう軸方向へ移動して、出力ポ
ートA1への流量Qと切欠溝5A前後の差圧Pの関係
は、図4の如き差圧Pの変化に対し流量変化がきわめて
小さな領域が得られて、実質的な、圧力補償作用が得ら
れる。また、リリーフ弁12Bへ通電せず、リリーフ弁
12Aへ通電すれば、弁体2の右方移動で切欠溝5Bに
より入口ポートPと出力ポートA2間が絞り連通し、出
口ポートA2が戻りポートT1に連通され、出口ポート
A2への流量が同様に圧力補償される。そして本実施例
では、制御ランド4A、4Bの切欠溝5A、5Bにより
絞りを形成するので、従来例の如き全周テーパ部による
ものと比較すればK/CDにおけるDの値を小さくする
ことが容易にでき、このため制御ばね7A、7Bをばね
定数の格別大きな大形のものに選定しなくても良くて弁
の小形化に寄与できる。なお、メータインで流量制御を
行なっているが、メータアウト制御に適用しても良いこ
とは勿論である。
【0012】
【考案の効果】このように本考案では、パイロット圧力
の可調整によってスプール状の弁体を軸方向移動するパ
イロット操作式流量制御弁において、弁体に付与する制
御ばねのばね定数と、弁体の移動で形成される絞りの前
後差圧の単位量当りにおける弁体への流体力の開度に対
する変化率との比を適当に選んだことにより、圧力補償
弁を設置することなく圧力補償作用を良好に得ることが
でき、このため、弁の構成を簡単にできると共に、制御
ランドの切欠溝で絞りを形成することで制御ばねの格別
な大形化をさけることができることとあいまって弁の小
形化をはかることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を一部シンボル表示して示す
断面図。
【図2】弁体移動時における図1の線x−xに沿った部
分拡大断面図。
【図3】H−P特性を示す線図。
【図4】本考案の一実施例の特性図。
【図5】従来例の特性図。
【符号の説明】
2弁体 4A、4B制御ランド 5A,5B切欠溝 6A、6Bパイロット室 7A、7B制御ばね 9パイロット弁

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸方向に移動自在でその軸方向移動に応
    じた流通面積の絞りを形成するよう制御ランドを設けた
    スプール状の弁体と、弁体へその絞りの開度増大方向へ
    の押圧力を生じるようパイロット圧力を作用させるパイ
    ロット室と、パイロット室へ導くパイロット圧力を可調
    整に制御するパイロット弁とを有し、液体の絞りへの流
    通で弁体に生じる流体力と共にパイロット圧力による押
    圧力とは逆方向で弁体にばね力を付与するよう制御ばね
    を設け、弁体の制御ランドにはそのランド縁部に絞りを
    形成するための切欠溝を周方向に隔てて複数設け、制御
    ばねのばね定数と絞り前後差圧の単位量当りにおける流
    体力の開度に対する変化率との比を3.5MPa以上に
    設定したパイロット操作式流量制御弁。
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