JP2568921B2 - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物

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JP2568921B2 JP1231989A JP23198989A JP2568921B2 JP 2568921 B2 JP2568921 B2 JP 2568921B2 JP 1231989 A JP1231989 A JP 1231989A JP 23198989 A JP23198989 A JP 23198989A JP 2568921 B2 JP2568921 B2 JP 2568921B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、成形品外観および耐薬品性に優れたポリア
ミドとスチレン系樹脂との複合系の熱可塑性樹脂組成物
に関するものである。
<従来の技術> ポリアミド樹脂は、成形性、耐熱性、機械的強度、耐
薬品性、耐摩耗性等に優れることから、機械部品、電気
・電子部品および自動車部品等に広く使われているが、
乾燥状態でのノッチ付衝撃強度の低下、吸湿による寸法
変化の問題点がある。一方、ゴム強化スチレン系樹脂で
あるハイインパクトポリスチレン(HIPS)、アクリロニ
トリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)
や、ABS樹脂のゴム成分をエチレン−プロピレン系ゴム
やアクリル系ゴムへ置換したAES樹脂およびAAS樹脂も自
動車部品、電気機器部品、事務機器部品等に多用されて
おり、耐衝撃性および寸法安定性は優れるが、耐薬品性
が相対的に劣るという問題がある。
これらの問題を改良するためにポリアミドおよびABS
樹脂等のスチレン系樹脂を溶融混合することが提案され
ている(特公昭38−23476等)が、ポリアミドとスチレ
ン系樹脂の相溶性が悪く、成形品が層状剥離状態を示
し、衝撃強度の低い材料しか得られないことが知られて
いる。
ポリアミドとスチレン系樹脂の相溶性を向上させるた
めに、ポリアミドと反応性又は親和性を有するカルボン
酸、アミド基等の官能基をABS系樹脂に導入・変性する
ことが提案されている(特開昭54−11159、特開昭58−3
2656、特開昭58−93745等)が、官能基の導入により衝
撃強度や層状剥離は改良されるが、成形品表面にフロー
マークが発生し外観を損うという問題が発生する。
<発明が解決しようとする問題点> 本発明者らは、ポリアミド−スチレン系樹脂組成物に
おける上記品質上の問題点の改良について鋭意検討した
結果、スチレン系樹脂に変性モノマーとしてビニルイミ
ダゾールおよび/またはビニルイミダゾリンを導入し、
これをポリアミドと特定の割合で混合することにより、
成形品外観および耐薬品性に極めてすぐれた材料が得ら
れることを見出し、本発明に到達した。
<問題点を解決するための手段> すなわち、本発明は、 (A) ポリアミド、 (B) ゴム状重合体(b−1)の存在下に、芳香族ビ
ニル系単量体10〜100重量%と共重合可能な他のビニル
系単量体90〜0重量%からなる単量体(b−2)を共重
合してなるグラフト共重合体、 (C) ゴム状重合体(c−1)の存在下に、芳香族ビ
ニル系単量体10〜99.9重量%と、ビニルイミダゾールお
よび/またはビニルイミダゾリン0.1〜30重量%と共重
合可能な他のビニル系単量体89.9〜0重量%からなる単
量体(c−2)を共重合してなるグラフト共重合体、 (D) 芳香族ビニル系単量体10〜100重量%と共重合
可能な他のビニル系単量体90〜0重量%を共重合してな
る共重合体、 (E) 芳香族ビニル系単量体10〜99.9重量%、ビニル
イミダゾールおよび/またはビニルイミダゾリン0.1〜3
0重量%と共重合可能な他のビニル系単量体89.9〜0重
量%を重合してなる共重合体とを、 (A),(B),(C),(D)および(E)の合計
量を100重量部として(A)5〜90重量部、(B)およ
び/または(D)90〜0重量部と(C)および/または
(E)0.1〜95重量部の割合で混合してなる成形品外観
および耐薬品性に極めてすぐれた材料を提供するもので
ある。
以下、本発明につき詳細に説明する。
本発明で用いられるポリアミド(A)としては、エチ
レンジアミン、ジアミノブタン、ヘキサメチレンジアミ
ン、デカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、
2,2,4−および2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミ
ン、1,3および1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサ
ン、ビス(P−アミノシクロヘキシル)メタン、メタキ
シリレンジアミン、パラキシリレンジアミンなどの脂肪
族、脂環族、芳香族ジアミンとアジピン酸、スベリン
酸、セバシン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、テレフ
タル酸、イソフタル酸などの脂肪族、脂環族、芳香族ジ
カルボン酸とから導かれるポリアミド;ε−カプロラク
タム、ω−ドデカラクタムなどのラクタム類の開環重合
によってえられるポリアミド、6−アミノカプロン酸、
11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸などか
ら導かれるポリアミドおよびこれらの共重合ポリアミ
ド、混合ポリアミドなどが挙げられる。
工業的に安価かつ大量に製造されているという意味で
ポリカプロアミド(ナイロン6)、ポリドデカアミド
(ナイロン12)、ポリテトラメチレンアジパミド(ナイ
ロン46)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン6
6)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン610)、
およびこれらの共重合体、たとえばナイロン6/66(“/"
印は共重合体であることを意味する)ナイロン6/610、
ナイロン6/12、ナイロン66/12、ナイロン6/66/610/12、
およびこれらの混合体などが有用である。また、ビス
(p−アミノシクロヘキシル)メタン/テレフタル酸/
イソフタル酸系のポリアミドも有用である。
なお、用いられるポリアミドの重合度には制限はな
く、濃硫酸相対粘度(ポリマー1gを98%濃硫酸100mlに
溶解し、25℃で測定、以下同じ)が1.0〜6.0の範囲内に
あるポリアミドを任意に選択できる。
ポリアミドの分子構造についても制限はなく、線状ポ
リアミド、分岐ポリアミドなどいづれを用いても構わな
い。線状ポリアミドは通常の方法によって製造される
が、分岐ポリアミドは原料中にポリアミド形成可能な官
能基を3つ以上有する分岐剤、たとえばビス(ω−アミ
ノヘキシル)アミン、ジエチレントリアミン、トリメシ
ン酸、ビスラクタムなどを少量添加して重合する。重合
方法は溶融重合、界面重合、溶液重合、塊状重合、固相
重合およびこれらの方法を組合せた方法が利用され、一
般的には溶融重合が最も適当である。また特にポリアミ
ド原料がラクタム類の場合にはアニオン重合によってポ
リマーを得てもよい。
本発明におけるグラフト共重合体(B)に用いられる
ゴム状重合体としては、ポリブタジエン、ブタジエン−
スチレン共重合体、ブタジエン−アクリロニトリル共重
合体等のジエン系ゴム状重合体およびエチレン−プロピ
レン共重合体、エチレン−プロピレン−非共役ジエン共
重合体、アクリル系ゴム状重合体、塩素化ポリエチレン
等の非ジエン系ゴム状重合体が例示され、一種又は二種
以上使用することができる。これらのゴム状重合体は乳
化重合、溶液重合、塊状重合、懸濁重合等により製造さ
れる。
なお、乳化重合により製造する場合におけるゴム状重
合体の粒子径およびゲル含有率については特に制限はな
いが、粒子径0.1〜1μmおよびゲル含有率0〜95%で
あることが好ましい。
芳香族ビニル系単量体としては、スチレン、α−メチ
ルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレ
ン、p−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、α−メ
チルビニルトルエン、ジメチルスチレン、クロルスチレ
ン、ジクロルスチレン、ブロムスチレン、ジブロムスチ
レン、ビニルナフタレン等が例示され、一種又は二種以
上使用することができる。
芳香族ビニル系単量体と共重合可能な他のビニル単量
体としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、
フマロニトリル等のシアン化ビニル系単量体、メチルメ
タクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタク
リレート、ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシル
メタクリレート、ラウリルメタクリレート、シクロヘキ
シルメタクリレート等のメタアクリル酸エステル系単量
体、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチル
アクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート等のア
クリル酸エステル系単量体、マレイミド、N−フェニル
マレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等のイミド
系単量体が例示され、それぞれ一種または二種以上使用
することができる。
グラフト共重合体(B)はゴム状重合体(b−1)の
存在下で、芳香族ビニル系単量体10〜100重量%と共重
合可能な他のビニル系単量体90〜0重量%からなる単量
体(b−2)を共重合させることにより得られる。
グラフト共重合体(B)におけるゴム状重合体(b−
1)と単量体(b−2)との比率については特に制限は
ないが、ゴム状重合体(b−1)20〜80重量%、単量体
(b−2)80〜20重量%であることが好ましい。
又、単量体(b−2)の組成は、芳香族ビニル系単量
体30〜100重量%、他のビニル系単量体70〜0重量%が
好ましい。
本発明におけるグラフト共重合体(C)とは、グラフ
ト共重合体(B)と基本的に同一のものであるが、ビニ
ルイミダゾールおよび/またはビニルイミダゾリンによ
って変性されている点が異なる。
グラフト共重合体(C)は、ゴム状重合体(c−1)
の存在下で、芳香族ビニル系単量体10〜99.9重量%、ビ
ニルイミダゾールおよび/またはビニルイミダゾリン0.
1〜30重量%と他のビニル系単量体89.9〜0重量%から
なる単量体(c−2)を共重合させることにより得られ
る。
グラフト共重合体(C)におけるゴム状重合体(c−
1)と単量体(c−2)との比率については特に制限は
ないが、ゴム状重合体(b−1)20〜80重量%、単量体
(c−2)80〜20重量%であることが好ましい。
又、単量体(c−2)の組成は、芳香族ビニル系単量
体30〜99.9重量%、ビニルイミダゾールおよび/または
ビニルイミダゾリン0.1〜20重量%、他のビニル系単量
体0〜69.9重量%が好ましい。
尚、グラフト共重合体(C)に用いられるゴム状重合
体(b−1)、芳香族ビニル系単量体および他のビニル
系単量体としては、グラフト共重合体(B)の項におい
て例示されたものと同一のものが挙げられ、各々単独ま
たは二種以上使用できる。
本発明で用いられるビニルイミダゾールとしては、1
−ビニルイミダゾリン、2−ビニルイミダゾール、1−
メチル−2−ビニルイミダゾール、1−ビニル−2−メ
チルイミダゾール、1−メチル−5−ビニルイミダゾー
ル、1−エチル−5−ビニルイミダゾール、1−プロプ
ル−5−ビニルイミダゾール、1−ブチル−5−ビニル
イミダゾール、4(5)−ビニルイミダゾール、1−ヘ
プタノイル4(5)−ビニルイミダゾール、1−ビニル
−2,4−ジメチルイミダゾール等のイミダゾールを持つ
ビニル系単量体が、ビニルイミダゾリンとしては、1−
ビニル−2−イミダゾリン、1−ビニル−2−メチル−
2−イミダゾリン、2−ビニル−3−メチル−2−イミ
ダゾリン等のイミダゾリンを持つビニル系単量体がそれ
ぞれ例示され、一種または二種以上使用することができ
る。
特に1−ビニルイミダゾール、1−ビニル−2−メチ
ルイミダゾール、1−ビニル−2−イミダゾリン、1−
ビニル−2−メチル−2−イミダゾリンが好ましい。
本発明における共重合体(D)とは、芳香族ビニル系
単量体10〜100重量%および共重合可能な他のビニル系
単量体90〜0重量%よりなる単量体を共重合させること
により得られるが、特に芳香族ビニル系単量体15〜100
重量%および共重合可能な他のビニル系単量体85〜0重
量%からなる共重合体が好ましい。
尚、共重合体(D)で用いられる単量体はグラフト共
重合体(B)の項において例示されたものと同一のもの
が挙げられ、各々単独または二種以上使用できる。
本発明における共重合体(E)は、共重合体(D)と
基本的に同一なものであるが、ビニルイミダゾールおよ
び/またはビニルイミダゾリンで変性される点が異な
る。
共重合体(E)は芳香族ビニル系単量体10〜99.9重量
%、ビニルイミダゾールおよび/またはビニルイミダゾ
リン0.1〜30重量%、共重合可能な他のビニル系単量体8
9.9〜0重量%よりなる単量体を共重合させることで得
られるが、特に芳香族ビニル系単量体15〜99.9重量%、
ビニルイミダゾールおよび/またはビニルイミダゾリン
20〜0.1重量%、他のビニル系単量体84.9〜0重量%か
ら成る共重合体が好ましい。
尚、共重合体(E)で用いられる芳香族ビニル系単量
体および共重合可能な他のビニル系単量体はグラフト共
重合体(B)の項において例示されたものと同一のもの
が挙げられ、各々単独または二種以上使用できる。
また、ビニルイミダゾールおよびビニルイミダゾリン
としては、グラフト共重合体(C)の項において例示さ
れたものと同一のものが挙げられ、各々単独または二種
以上で用いられる。
尚、グラフト共重合体(B)、(C)および共重合体
(D)、(E)のそれぞれの組成が上に示した範囲外で
は最終的に得られる組成物の成形品の外観または耐薬品
性が低下する。
グラフト共重合体(B)、(C)および共重合体
(D)、(E)の製造方法としてはそれぞれ公知の乳化
重合、懸濁重合、溶液重合、塊状重合又はこれらを組み
合わせた方法が用いられる。
本発明において、ポリアミド(A)、グラフト共重合
体(B)、グラフト共重合体(C)、共重合体(D)、
共重合体(E)の混合組成は、(A),(B),
(C),(D)および(E)の合計量を100重量部とし
て、(A)5〜90重量部、好ましくは10〜80重量部、
(B)および/または(D)90〜0重量部、好ましくは
80〜0重量部、(C)および/または(E)0.1〜95重
量部、好ましくは1〜80重量部である。
ポリアミド(A)が5重量部未満又は90重量部を越え
るか、グラフト共重合体(C)および/または共重合体
(E)が95重量部を越えるか又は0.1重量部未満の場合
は本発明の熱可塑性樹脂組成物の特徴である極めて良好
な成形品外観および耐薬品性のバランスを達成すること
ができない。
ポリアミド(A)、グラフト共重合体(B)、(C)
および共重合体(D)、(E)の混合順序については何
ら制限はなく、以下の様な方法が例示される。
(1) 全成分の一括同時混合。
(2) ポリアミド(A)とグラフト共重合体(C)お
よび/または共重合体(E)を予備混合した後、グラフ
ト共重合体(B)および/または共重合体(D)を混
合。
(3) グラフト共重合体(C)および/または共重合
体(E)とグラフト共重合体(B)および/または共重
合体(D)を予備混合した後、ポリアミド(A)を混
合。
また混合の形態についてもラテックス、パウダー、ペ
レット等と何ら制限を受けない。
混合の方法としては、バンバリーミキサー、ロール、
押出機等の公知の方法を採用することができる。
以下実施例によってさらに詳しく本発明を説明する
が、これらの実施例によって本発明が限定されるもので
はない。尚、部数および%は重量基準に基づく。
〔ポリアミド〕
A−1:ナイロン6、濃硫酸相対粘度2.6 A−2:ナイロン6、 〃 3.1 A−3:ナイロン66、 〃 3.0 〔参考例1〕 グラフト共重合体(B)の作成 B−1:窒素置換した反応器に平均粒子径0.4μ、ゲル含
有率82%のポリブタジエンラテックス(PBDE)50部(固
型分)および純水100部を仕込んだ。過流酸カリウム0.3
部を添加後68℃に昇温し、アクリロニトリル15部、スチ
レン35部およびターシャリードデシルメルカプタン0.25
部からなる単量体溶液およびロジン酸カリウム2.0部お
よび水酸化ナトリウム0.05部を含む乳化剤水溶液20部を
各々4.5時間にわたって連続添加した。その後、重合系
を70℃に昇温し、3時間熟成して重合を完結した。
B−2:エチレン−プロピレン−エチリデンノルボンネン
共重合体(EPDM、ヨウ素価21、ムーニー粘度75、プロピ
レン含量50%)50部、アクリロニトリル15部およびスチ
レン35部からなるAESグラフト共重合体を公知の溶液重
合法により作成した。
B−3:平均粒子径0.3μの架橋ポリブチルアクリレート
ラテックス(PBA)50部(固形分)の存在下に、乳化重
合法により、アクリロニトリル15部およびスチレン35部
を共重合させてAASグラフト共重合体を作成した。
〔参考例2〕 グラフト共重合体(C)の作成 C−1〜C−5:混合単量体の組成を第1表に示す様に変
えた他はグラフト共重合体(B−1)と同様にしてグラ
フト共重合体(C)を作成した。グラフト共重合体B−
1、B−3およびC−1〜C−5は、各々ラテックス固
形分100部当り酸化防止剤としてスミライザー NW1部お
よびトリスノニルフェニルホスファイト2部を添加した
後、硫酸マグネシウムを用いて塩析を行い、分離・回収
した。グラフト共重合体B−2はメタノール中へ沈澱
後、分離・回収した。
〔参考例3〕 共重合体(D)の作成 D−1:窒素置換した反応器に純水120部および過硫酸カ
リウム0.3部を仕込んだ後、撹拌下に68℃に昇温した。
その後アクリロニトリル30部、スチレン70部およびt−
ドデシルメルカプタン0.3部からなる混合単量体溶液お
よびロジン酸カリウム2.0部と水酸化ナトリウム0.05部
を含む乳化剤水溶液30部を各々5時間に亘って連続添加
し、その後重合系を70℃に昇温し、3時間熟成して重合
を完結した。塩化カルシウムを用いて塩析後、分離・回
収した。
〔参考例4〕 共重合体(E)の作成 E−1〜E−6:混合単量体の組成を第2表に示す様に変
えた他は共重合体(D)と同様にして共重合体(E)を
作成した。
〔参考例5〕 無水マレイン酸変性共重合体(F)の作
成 F−1:スチレン60部、アクリロニトリル35部および無水
マレイン酸5部から成る変性共重合体(F)を開始剤に
ベンゾイルパーオキシド、溶媒にメチルエチルケトンを
用いた溶液重合法にて作成した。
E−1〜E−6は塩化カルシウムを用いて塩析後、分離
・回収した。無水マレイン酸変性共重合体F−1はメタ
ノール中へ沈澱後、分離回収した。
〔実施例〕
ポリアミド(A)、参考例で作成したグラフト共重合
体および共重合体を第3表に示す配合割合で混合し、40
mm径の二軸押出機を用いて溶融混合、造粒した。なお、
造粒温度は、ナイロン6を使用した場合には250℃、ナ
イロン66を使用した場合には280℃に設定した。
得られた樹脂組成物の物性を以下の方法により測定
し、その結果を第3表に示した。
○成形品外観:150mm×150mm×3.18mmの成形品を成形し
て、その外観(フロマークの有無)を目視評価した。又
同一成形品について接着テープを用いたクロスカット試
験により、層状剥離の有無を目視判定した。
○耐薬品性:150mm×20mm×3mmの成形品を片持ちばりの
治具に固定し、30mmのたわみをかけた後、各種薬品中に
24時間浸漬してクラックの有無を判定した。
なお、上記の品質評価用の試験片は3.5オンス射出成
形機を用いて、シリンダー温度を各々、ナイロン6ブレ
ンド系では250℃、ナイロン66ブレンド系では280℃に設
定して成形した。
<実施例1〜9および比較例1〜3> 第3表のとおり、ビニルイミダゾールあるいはビニル
イミダゾリンの品質に及ぼす影響を示す。
<実施例10〜11> 第3表のとおり、各種のグラフト共重合体(B)を用
いた例を示す。
<実施例12〜13> 第3表のとおり、各種のナイロンを用いた例を示す。
<実施例14〜15および比較例4> 第3表のとおり、ポリアミド(A)の量の品質に及ぼ
す影響を示す。
<発明の効果> 本発明の熱可塑性樹脂組成物は、耐薬品性に優れると
共に成形品の外観が良好であり、各種の工業部品用材料
として実用的価値が極めて高い。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A) ポリアミド、 (B) ゴム状重合体の存在下に、芳香族ビニル系単量
    体10〜100重量%と共重合可能な他のビニル系単量体90
    〜0重量%からなる単量体を共重合してなるグラフト共
    重合体、 (C) ゴム状重合体の存在下に、芳香族ビニル系単量
    体10〜99.9重量%、ビニルイミダゾールおよび/または
    ビニルイミダゾリン0.1〜30重量%と共重合可能な他の
    ビニル系単量体89.9〜0重量%からなる単量体を共重合
    してなるグラフト共重合体、 (D) 芳香族ビニル系単量体10〜100重量%と共重合
    可能な他のビニル系単量体90〜0重量%を重合してなる
    共重合体、 (E) 芳香族ビニル系単量体10〜99.9重量%、ビニル
    イミダゾールおよび/またはビニルイミダゾリン0.1〜3
    0重量%と共重合可能な他のビニル系単量体89.9〜0重
    量%を重合してなる共重合体とを、 (A),(B),(C),(D)および(E)の合計量
    を100重量部として、(A)5〜90重量部、(B)およ
    び/または(D)90〜0重量部と(C)および/または
    (E)0.1〜95重量部の割合で混合してなる熱可塑性樹
    脂組成物。
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