JP2567959C - - Google Patents

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JP2567959C
JP2567959C JP2567959C JP 2567959 C JP2567959 C JP 2567959C JP 2567959 C JP2567959 C JP 2567959C
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日本アエラ株式会社
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は流体流量制御弁の及びその製造方法並びにこの制御弁に使用される弁
体に関するものである。 (従来の技術) 従来の流体流量制御弁としては、第11図に示されるような構造が知られている
。基台部1には流体供給源より到来する流体が通過する一次側通路2及び流体を
送出する二次側通路3が形成されている。基台部1の上面中央部には、弁座4及
び弁室壁部5を収納する円筒穴が形成されている。弁室壁部5の上端部と弁体6
の上端部との間はベローズ7により接続され、流体が上部のピエゾスタック8へ
到らぬように封止している。有蓋円筒状のケース9は、内部にピエゾスタック8
を収納する。ケース9の蓋部に設けられた保持部10によってピエゾスタック8が
保持されている。ピエゾスタック8にはリード線11a,11bを介して電圧が印加
される。ピエゾスタック8は、ピエゾ素子が積層されたもので、リード線11a,
11bから電圧を与えると図の縦方向に変位し、スペーサ12を介して弁体6を下方
へ押し下げる。弁座4には一次側通路2に連通する通路及び二次側通路3に連通
する通路が形成され、これら通路の連通部分がOリング13,14により封止されて
いる。また、弁室壁部5の下端面と基台3との間には流体の封止及び弁室壁部5
と基台3との緩衡作用を持つリング15が介挿されている。弁体6の弁頭16はテー
パーとなっており、常態においては弁体6がベローズ7によって吊り下げられ、
ノーマリーオープン型の制御弁を実現する。このような構成の流体流量制御弁で
は、リード線11a,11bを介して印加される電圧の電圧値に応じて弁頭16と弁座
4とによって形成されるオリフィス17の調整が行われる。上記ピエゾスタック8
による変位は、最大で40ミクロンから50ミクロン程度である。第12図に上記オリ
フィス17の近傍の拡大図を示す。このように変位が少ない制御弁では、流量Qは
、第12図のようにオリフィス17の近傍を示したとき、ギャップと弁座4の口径D
とに比例し、以下の(1)式によって表わされる。 Q=KπD√2g・(P1−P2)/γ… (1) ここに、K;定数,g ;重力加速度 γ;流体の比重,P1;一次側圧力 P2;二次側圧力 である。 (発明が解決しようとする課題) 従って、流体の流量Qを大きくするためには、ギャップ1が弁頭16の変位が僅
かであることからギャップ1を大きくできず、口径Dを大きくしなければならな
い。従って、弁体の大きさを変える必要があり、これに応じて制御弁のハウジン
グ全体を変えて、流量の異なる制御弁を製造しなければならぬことになった。 また、一次側と二次側との圧力差を大きくすることで、流量を大きくすること
も考えられる。しかし、圧力差が過大になると、弁頭が弁座側に吸引され、流量
が逆に減少し、的確な流量制御を行い得なくなる。 しかも、上記吸引によりアクチュエータに無理な力が加わる。また、口径Dを
大とした場合にも一次側より弁体が受ける圧力が増加し、アクチュエータに無理
な力が加わる。いずれの場合にもアクチュエータとしてピエゾスタック等の脆い
部材を採用すると、破壊が生じ易いという問題もあった。 更に、特開昭62−204088号公報に示されるように弁体に流通路を形成し、弁体
の下面周縁部に2重に突条を設けて、この突条間から流通路へ流体を導出して流
量の制御範囲を増大するようにした制御弁も知られている。しかし、この制御弁
においては内突条内の平面の面積を大とすることで効果を大とするもので、やは
り、大流量の流体制御用とするためには流通路の位置など制御弁の構成を変えな
ければならぬものである。 本発明は上記のような流体流量制御弁に関し、流量の制御範囲を変えるときに
生じる制御弁自体の構造の改変を極力行わずに済ませることを目的とし、一次側
と二次側との差圧が小さくても、弁体の径を大きくすることなく必要な制御範囲
を有する流体流量制御弁を提供し、かつ、この流体流量制御弁を簡単に製造する
方法を提供し、更に、上記流体流量制御弁に用いられると好適な弁体を提供する
。 (課題を解決するための手段) 本発明の流体流量制御弁は、弁室と、この弁室に流体供給側から流体を導入す
る一次側通路と、前記弁室から流体を導出する二次側通路と、前記流体の流量を
制御する制御力を発生する制御力発生手段と、前記弁室の前記一次側通路口に 形成された弁座と、前記弁室内で前記弁座に対向配置されるとともに前記制御力
発生手段から制御力を受けて前記弁座との間でオリフィスを形成する弁体とを備
えた流体流量制御弁であって、 前記弁体と前記弁座とのいずれか一方に、前記一次側通路と前記二次側通路と
を隔絶すると共に、隣接する部分の間隙が全範囲に亘って前記弁座と前記弁体と
のギャップより幅広に構成された隔壁であって、弁座の周縁部位置から中央部側
に対して入り組みながら連続する閉曲線を描くように立設形成される隔壁を設け
たことを特徴とする。 本発明に係る流体流量制御弁の製造方法は、流体供給源から一次側通路を介し
て到来する流体を二次側通路へ送出する所定形状の弁室に設けられ、前記流体の
流量を制御する制御力を受ける本体部と、この本体部に閉曲線を描くように立設
形成され前記一次側通路と前記二次側通路とを隔絶する隔壁とを有する弁体と、 この弁体の前記隔壁の端面に対向し、この端面との間で前記流体の流量に対応
する間隙を形成する面を有する弁座とを備える流体流量制御弁の製造方法であっ
て、 前記所定形状の弁室に合致した本体部と、小流量から大流量までの流量制御に
応じて描かれた閉曲線の長さが異なると共に、隣接する部分の間隙が全範囲に亘
って前記弁座と前記弁体とのギャップより幅広に構成された隔壁であって、周縁
部側から中央部側に対して入り組みながら連続する閉曲線を描くように立設形成
されている隔壁とを有する弁体を複数用意し、必要とする流量に応じて前記閉曲
線の長さが所要の弁体を選択して前記弁室内に設けることを特徴とする。 本発明に係る弁体は、流体供給源から一次側通路を介して到来する流体を二次
側通路へ送出する所定形状の弁室内に設けられる弁体であって、 この所定形状の弁室に合致する形状を有し、前記流体の流量を調整する制御力
を受ける本体部と、この本体部の弁座に対向した面に、当該面の周縁部から中央
へ入り組む部分を有した連続する閉曲線を描くように立設形成され、前記一次側
通路と前記二次側通路とを前記弁座に接したとき隔絶すると共に、隣接する部分
の間隙が全範囲に亘って前記弁座と前記弁体とのギャップより幅広に構成された
隔壁とを有する。 本発明に係る弁体は、流体供給源から一次側通路を介して到来する流体を二次
側通路へ送出する所定形状の弁室内に設けられる弁体であって、 この所定形状の弁室に合致する形状を有し、前記流体の流量を調整する制御力
を受ける本体部と、この本体部の弁座に対向した面に、当該面の周縁部が描く閉
曲線とは異なる形状の連続する閉曲線を描くように立設形成され、前記一次側通
路と前記二次側通路とを前記弁座に接したとき隔絶すると共に、隣接する部分の
間隙が全範囲に亘って前記弁座と前記弁体とのギャップより幅広に構成された隔
壁とを有する。 本発明に係る弁体は、流体供給源から一次側通路を介して到来する流体を二次
側通路へ送出する所定形状の弁室内に設けられる弁体であって、 この所定形状の弁室に合致する形状を有し、前記流体の流量を調整する制御力
を受ける本体部と、 この本体部の弁座に対向した面であって、当該面の周縁部を除く内側部分に周
縁部側から中央部側に対して入り組みながら連続する閉曲線を描くように立設形
成され、前記一次側通路と前記二次側通路とを前記弁座に接したとき隔絶すると
共に、隣接する部分の間隙が全範囲に亘って前記弁座と前記弁体とのギャップよ
り幅広に構成された隔壁とを有する。 (作用) 上記の流体流量制御弁によると、弁体または弁座に設けられた隔壁が入り組ん
だ形状とされているため、従来と同じ径を有する弁座を用いた場合には、小さな
一次圧力で大きな流量を制御できる。 また、上記の流体流量制御弁の製造方法では、弁体のみを変える。ここに、本
体部は所定形状の弁室に合致するから、制御弁のハウジング等の構造を変える要
素となり得ない。一方、隔壁が描く閉曲線の長さが変えられるだけであり、一次
側通路と二次側通路とを隔絶する隔壁を有しているものであるから、制御弁の流
体通路の位置等を変える必要がない。隔壁の長さは、従来の口径Dを実質上大き
くするように働く。即ち先の(1)式を変形すると、 Q=KS1√2g(P1−P2)/γ…(2)となる。この(2)式から、流体の種類
、流体圧力及びギャップ1を固定すると、隔壁周長Sの長短により流量を 変化させることができると理解できる。つまり、弁体自体の口径Dを変えること
なく、隔壁周長Sが様々な弁体を作製して、適宜な隔壁周長Sを有する弁体を選
択することにより、流量制御範囲を大幅に変更することができる。 また、弁体では、上記の隔壁が、周縁部から内側へ入り込んで立設形成され
てる、あるいは、周縁部の形状と異ならされて立設形成されている、また、
周縁部を除く内側部分に閉曲線を描くように立設形成されている、のいずれかで
あり、隔壁の長さが様々なものを実現する。 (実施例) 以下、図面を参照して本発明の一実施例を説明する。第3図に本発明によって
製造されたノーマリーオープン型の流体流量制御弁を示す。基台100 には一次側
通路101,二次側通路102 が形成されている。基台100 の上部には、バルブベー
ス103 が例えば、固定ネジ104 等の固定手段によって、基台100 に固定されてい
る。バルブベース103 の内側にはダイヤフラム105 が設けられ、ダイヤフラム10
5 と基台100 との間はOリング106 によりシールされている。ダイヤフラム105
の真下には弁体200 が設けられている。この弁体200 は、一次側通路101 の終端
部に形成されたバネ止め穴に設けられているバネ107 によって常時、上方へ押圧
されている。ダイヤフラム105 と基台 100 の上部とにより囲まれた部分は弁室
を構成する。バルブベース103 の頭部にはケース108 がネジにより固定される。
ケース108 は円筒状をなし、上部には袋ナットからなる調整ネジ109 が螺合され
ている。ケース108 内にはアクチュエータであるピエゾスタック110 が設けられ
、上端と下端とから、それぞれスペーサ111,112 により挟まれている。スペー
サ111 の周囲部とケース108 の上端部とはベローズ113 により接続され、スペー
サ112 のフランジの下端部とケース108 の下端部とはベローズ114 により接続さ
れている。スペーサ112 はピエゾスタック110 の押圧力をダイヤフラム105 へ伝
達する。また、スペーサ111 は調整ネジ109 のしめ込み量が多くなるに応じてピ
エゾスタック110 を下方に位置付けるように働く。従って、調整ネジ109 のしめ
込み量を調整し、スペーサ112,ダイヤフラム105,弁体200 を下方へ移動させる
ことで、オリフィスの初期設定を行うことができる。ケースの周囲中央部の穴に
はハーメチックシール端子115 が嵌合され、リード線116 がこのハーメチ ックシール端子115 を介してピエゾスタック110 の端子117 に接続されている。
従って、ピエゾスタック110 は、ベローズ113,114及びハーメチック端子115 を
用いることによって気密なケース108 内部に設けられる。そして、ケース108 の
周囲下部にはガス封入を行って封止した端部118 が残される。つまり、ピエゾス
タック110 はピエゾ素子を積層して形成したものであり、湿気によって電極の絶
縁不良となるため、当初に、ケース108 内部をベークして不活性ガスを端部118
の部分から導入し、端部118 で封止する。かかる構成の流体流量制御弁に用いら
れる弁体を第4図に示す。弁体2001は、ダイヤフラム105 と基台100 の上部とに
よって形成される弁室に入るような円盤状の本体部201 と、この本体部201 から
下方へ延びるように立設形成された隔壁2021とを備える。この隔壁は閉曲線を構
成し、一次側通路101 と二次側通路102 とを隔絶する。具体的には、隔壁2021
本体部201の下面の周縁部に立設された円環状の部分Aに対し、同心円状に円環
状の部分B,Cが立設され、各部分A〜Cの一部が切欠され、円環の直径方向に
延びるブリッジ部Eによって各部分A〜Cが接続されている。円環状の部分Cの
内部に、一次側通路101 の終端(バネ止め穴)が位置し、円環状の部分Aの下側
に二次側通路102 の始端が位置するように構成される。隔壁2021の端面及びこの
端面に対向するベース100 の上部である弁座の面は、ともに鏡面仕上げが施され
ている。この弁体2001は制御すべき流体の流量によって異なるが、例えば差圧が
1kg/cm2Gで流量が30SLM程度の場合、直径2cm、高さが1cmの本体部201
1に対し、隔壁2021の高さは1〜2mm程度で実現される。 第5図乃至第7図には弁体の他の構成が示されている。第5図乃至第7図の弁
体2002〜2004の本体部201は第4図の弁体2001と全く等しく、隔壁2022〜2024
描く閉曲線の形状が異なり、従って隔壁の長が異なる。また、一次側通路101 の
終端が本体201の下面ほぼ中央に位置することになり、二次側通路102 の始端が
本体201 の外側に位置することになり、当該隔壁2022〜2024が一次側通路101 と
二次側通路102 とを隔絶する。第5図の弁体2002の隔壁2022は、本体部201 の下
面周縁部に沿った円環状の部分を4等分して切欠し、この切欠部分から小円環が
描かれるようにして閉曲線を作る隔壁としたものである。第5図(a)のI−I
断面図及びII−II断面図が第5図(b),第5図(c)に示 されている。第6図の弁体2003の隔壁2023は、本体部201 の下面周縁部に沿った
第1の円環状の部分と、これと同心円をなす第2、第3の円環状の部分とを有し
、第1と第3の円環状の部分を4等分に切欠し、第2の円環状の部分を8等分に
切欠し、この切欠された部分を直径方向に延びるブリッジ部で接続し、閉曲線が
描かれるようにした。第6図(a)のIII−III断面図及びIV−IV断面図が第6図
(b)、第6図(c)に示されている。第7図の弁体2004は、第4図の弁体2003
とほぼ等しい隔壁2024を有する。ただ、円環状の部分Bから部分Cへ到るブリッ
ジ部に円弧を接続した張出部204が形成されている点が異なるだけである。第7
図(a)のV−V断面図、VI−VI断面図及びVII方向からの矢視図が、それぞれ
、第7図(b),第7図(c)、第7図(c)に示されている。 以上のように隔壁が描く閉曲線の長さが異なる弁体2001〜2004を複数種作成し
ておき、流量の制御範囲に応じて必要な隔壁の長さを有する弁体200 を選択して
、第3図に示した流体流量制御弁に備えさせて当該制御弁を製造する。このよう
にして製造された制御弁は、弁体200 のみが異なる。特に、隔壁202 の長さが異
なる。ここで、流体は一次側通路101 から到来して弁体200 の本体部201 の下面
中央部へ到り、隔壁202 を越えて二次側通路102 へ到る。このとき、隔壁202 の
長さが長ければ長いほど流体が越え得る範囲が長くなり、弁体200 の口径が同じ
であっても流れる流体の量が大となる。もちろん、かかる作用はオリフィスのギ
ャップが第12図で説明したように、最大で数十ミクロンの範囲において顕著であ
る。 第1図、第2図に本発明の一実施例に係る流体流量制御弁の製造方法の説明図
を示す。ここで用いる流体流量制御弁は第4図に示した弁とほぼ同様であるが、
弁室内が大きく、弁室の構成のみが異なる。このため、第1図、第2図には必要
部分のみを示す。基台100 の一次側通路101 の終端に形成されたバネ止め穴に、
このバネ止め穴の内径と同じ外径を有する円筒状の弁座ガイド121 が嵌入されて
いる。弁座122 は、中央に一次側通路 101 に連通する穴であって、下方におい
て弁座ガイド121 に嵌合する穴を有する。弁体2005の隔壁2025の端面に対向する
弁座122 の面も鏡面仕上げとなっている。弁体2005は第4図及び第2図に示され
る弁体2001と同径同高を有する本体部201 と、本体部201 の下面中央部 に円環状の隔壁2025とを有する。本体部201 の下面中央部には2ケ所が切欠され
た円環状のバネガイド203 が立設形成されている。バネガイド203 と弁座ガイド
121 との間にはコイルバネ123 が介装され、ノーマリーオープン型の制御弁が構
成される。上記のような弁体2005を弁室に備えさせることにより、流体の供給源
から一次側通路101、弁座ガイド121 の内部及び弁座122 の穴を介して到来する
流体は、弁体2005の隔壁内部に到り、バネガイド203 の切欠部分を通り隔壁2025
の端部を越えて、弁体2005及び弁座122 の外周の弁室空隙を介して、二次側通路
102 へ流れる。上記弁体2005の隔壁2025はその長さが短く、第12図における口径
Dを小さくした場合に相当することが理解される。 このような従来周知の制御弁に対し、大流量で流体を流すことが要求される制
御弁を製造する場合には、第2図に示すように、第1図の弁体2005を第4図に示
した弁体2001に代える。コイルバネ123 は隔壁2021の円環状の部分Cに介装され
る。このようにして製造された制御弁では、流体の供給源から送られた流体は、
一次側通路 101 、弁座ガイド121 の内部及び弁座122 の穴を介して弁体2001
隔壁2021の内部へ到る。そして、流体は隔壁2021の端部を越えて弁体2001及び弁
座122 の外周の弁室空隙を介して二次側通路102 へ流出する。この弁体2001は弁
体2005よりはるかに隔壁2021の長さが長く、この隔壁2021の全ての部分を越えて
流体が二次側通路102 へ流出する。従って、流体が隔壁を越える範囲が長くなっ
ただけ、大きな流量となる。なお、第1図(b)、第2図(b)は弁体2005、弁体2
001の底面図を示している。 第8図には、熱膨張方式のアクチュエータを用いたノーマリーオープン型の流
体流量制御弁を本発明の弁体200 を採用して製造した構成が示されている。同図
において、第3図の構成要素と同一構成要素には同一符号を付しその説明を省略
する。基台100 の上面にはダイヤフラム301 が設けられ、ダイヤフラム301 の上
にバルブベース 302 が積層されている。ダイヤフラム302 及びバルブベース30
2 は基台100 に固定ネジ104 によって固定されている。バルブベース103 の頭部
にはケース303 を立設する穴が形成され、ケース303 がネジにより固定される。
ケース303 は円筒状をなし、上部にはナットからなるロックネジ304 が螺合され
ている。ケース303 内にはアクチュエータ305 が設けられている。アクチュエ ータ305 は、第9図に示されるように、熱膨張する棒体306 にヒーター線307 が
巻回され、下端にスペーサ308 が設けられ、上端に調整ネジ体309 が設けられた
構成となっている。棒体306 とスペーサ308 、調整ネジ体309 とは溶接部310 ,3
11 の部分で溶接され固定されている。リード線312 は調整ネジ体309 内を介し
て棒体306 上の溶接部313 で溶接され、ヒーター線307 と接続されている。 このような構成の制御弁を製造するに当っても、第1図、第2図を用いて説明
したように、弁体 200 のみを交換して、所望の流量の制御弁を提供するように
する。かかる熱膨張方式の制御弁では、リード線312 を介して電圧を印加するこ
とにより、ヒーター線307 が発熱し、棒体306 が熱膨張する。このため、スペー
サ308 がダイヤフラム301 を押下げ弁体200 が押下げられる。この結果、弁体20
0 の隔壁端面とこれに対向する基台100 上の弁座部分との間隙が狭くなり、オリ
フィスの調整がなされる。従って、必要な流量に応じて印加する電圧を変えれば
よい。なお、、オリフィスの初期設定は調整ネジ体309 のネジ込み量により調整
する。 第10図には本発明の他の実施例に係る流体流体制御弁要部構成図を示す。この
実施例は第10図 (a)に第3図と同一の符号が付されて示された第3図と同一の
構成を多く有するため、異なる構成部分を説明する。一次側通路101 Aと二次側
通路102 Aとが形成された基台100 A上にリング状の結合体151 が設けられ、更
に、この結合体151 の上にバルブベース103 Aが載置され、これらが固定ネジ10
4 によって固定されている。弁体2001は第4図に示されたと同じ弁体であり、こ
の弁体2001の上部外端縁部と結合体151 の上部内端縁部との間に第10図(a)に平
面図が示される如き中央部に穴153 が形成されたリング状のダイヤフラム152 が
溶接により固定されている。このダイヤフラム152 は縁環部の中央が突部154 と
されており、弁体2001を弾性を有した状態で保持している。一方、弁体2001の隔
壁の所定の部分には板バネ155 が介装され、弁座156 に抗して板バネ155 は弁体
2001を上方向へ持ち上げ、ノーマリーオープン型の流体流量制御弁を実現してい
る。ダイヤフラム152 の中央部が穴153 となっているため、ピエゾスタック110
の変位によりスペーサ112 が直接に弁体2001を下方へ押し下げることになる。従
って、弁体2111ダ イヤフラムにより間接的に制御力発生手段であるピエゾスタック110 等の制御力
を受ける第3図に示された構成でなくとも、この第10図に示されたようなダイヤ
フラム152 を介することなく直接に制御力を受ける構成であっても、本発明に係
る流体流量制御弁を提供できることが判る。 以上の実施例では、アクチュエータをピエゾスタックを用いた場合と熱膨張方
式として説明したが、そのほか、電磁方式や磁歪素子を用いたものであってもよ
い。また、制御弁の型式もノーマリーオープン型のほかノーマリークローズ型で
あってもよい。更に、弁体に立設形成される隔壁によって描かれる閉曲線の形状
は多角形や星形、または花弁状など様々な形状とできる。 なお、本発明の弁体における隔壁の長さは長ければ長い程、流量を大とできる プが数十ミクロンであるから、このようなことは起こり得ないが)、隔壁を長く
した効果が現われなくなると考えられる。 また、本実施例の流体流量制御弁では、弁体側に隔壁を設けたが、弁座に実施
例で説明したような隔壁を設け、弁体の対向する面を平坦にして一次側通路と二
次側通路とを隔絶するように構成しても良い。 [発明の効果] 以上説明したように本願発明に係る流体流量制御弁は、隔壁が周縁部側から中
央部側に対して入り組みながら連続する閉曲線を描くように立設形成されている
ことにより、湾曲した曲線状の隔壁であり、単に円を描くように隔壁を形成した
場合に比べ、隔壁の長さを長くでき、長さの長い隔壁を越えて流出する流量が大
きなる。つまり、弁体または弁座の径が同じであっても、大流量の流体流量制御
弁を構築できるという効果がある。しかも、本発明では上記の隔壁の隣接する部
分の間隙が全範囲に亘って弁座と弁体とのギャップより幅広に構成されているの
で、隔壁を長くしたことにより大流量の流体流量制御弁を構築できる効果を完璧
に保持できるものである。 また、本願発明に係る流体流量制御弁の製造方法は、外形や径等の基本的な形
状が同じであるが、上記隔壁の長さの異なる弁体を用意して、所望の流量を制御 する流体流量制御弁を容易に製造でき、弁室の大きさ(特に径)の異なる流体流
量制御弁自体を数多く用意する必要がなくなる。つまり、部品としての弁体の交
換により様々な流量を制御する流体流量制御弁を容易に製造できる効果を奏する
。 更に、本願発明に係る弁体は、流体流量制御弁の本体側の形状を変えることな
く、隔壁の長さの長いものにより、大流量の流体流量制御弁を構築できるという
効果がある。また、様々な流量を制御する流体流量制御弁を構成する部品として
便利なものである。
【図面の簡単な説明】 第1図と第2図は本発明に係る流体流量制御弁の製造方法により流体流量制御
弁を製造する過程を示し、第1図は従来例に係る弁体を用いて構成された流体流
量制御弁の構成図、第2図は第1図の従来例に係る弁体を本発明の実施例の弁体
に代えた後の流体流量制御弁の構成図、第3図、第8図は本発明の弁体を用いて
構成した流体流量制御弁の構成の一実施例を示す断面図、第4図乃至第7図は本
発明の弁体の構成図、第9図は第8図に示された流体流量制御弁の要部の斜視図
、第10図は本発明の他の実施例の構成図、第11図は従来の流体流量制御弁の構成
を示す断面図、第12図は流体流量制御弁による流量制御の原理を説明するための
図である。 100 …基台 101 …一次側通路 102 …二次側通路 105,301 …ダイヤフラム 200,2001〜2005…弁体 201 …本体部 2021〜2025…隔壁 121 …弁座ガイド 122 …弁座 123 …コイルバネ

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1) 弁室と、この弁室に流体供給側から流体を導入する一次側通路と、前記弁
    室から流体を導出する二次側通路と、前記流体の流量を制御する制御力を発生す
    る制御力発生手段と、前記弁室の前記一次側通路口に形成された弁座と、前記弁
    室内で前記弁座に対向配置されるとともに前記制御力発生手段から制御力を受け
    て前記弁座との間でオリフィスを形成する弁体とを備えた流体流量制御弁であっ
    て、 前記弁体と前記弁座とのいずれか一方に、前記一次側通路と前記二次側通路と
    を隔絶すると共に、隣接する部分の間隙が全範囲に亘って前記弁座と前記弁体と
    のギャップより幅広に構成された隔壁であって、弁座の周縁部位置から中央部側
    に対して入り組みながら連続する閉曲線を描くように立設形成される隔壁を設け
    たことを特徴とする流体流量制御弁。 (2) 流体供給源から一次側通路を介して到来する流体を二次側通路へ送出する
    所定形状の弁室に設けられ、前記流体の流量を制御する制御力を受ける本体部と
    、この本体部に閉曲線を描くように立設形成され前記一次側通路と前記二次側通
    路とを隔絶する隔壁とを有する弁体と、 この弁体の前記隔壁の端面に対向し、この端面との間で前記流体の流量に対応
    する間隙を形成する面を有する弁座とを備える流体流量制御弁の製造方法であっ
    て、 前記所定形状の弁室に合致した本体部と、小流量から大流量までの流量制御に
    応じて描かれた閉曲線の長さが異なると共に、隣接する部分の間隙が全範囲に亘
    って前記弁座と前記弁体とのギャップより幅広に構成された隔壁であって、周縁
    部側から中央部側に対して入り組みながら連続する閉曲線を描くように立設形成
    されている隔壁とを有する弁体を複数用意し、必要とする流量に応じて前記閉曲
    線の長さが所要の弁体を選択して前記弁室内に設けることを特徴とする流体流量
    制御弁の製造方法。 (3) 流体供給源から一次側通路を介して到来する流体を二次側通路へ送出する
    所定形状の弁室内に設けられる弁体であって、 この所定形状の弁室に合致する形状を有し、前記流体の流量を調整する制御力
    を受ける本体部と、 この本体部の弁座に対向した面に、当該面の周縁部から中央へ入り組む部分を
    有した連続する閉曲線を描くように立設形成され、前記一次側通路と前記二次側
    通路とを前記弁座に接したとき隔絶すると共に、隣接する部分の間隙が全範囲に
    亘って前記弁座と前記弁体とのギャップより幅広に構成された隔壁とを有する弁
    体。 (4) 流体供給源から一次側通路を介して到来する流体を二次側通路へ送出する
    所定形状の弁室内に設けられる弁体であって、 この所定形状の弁室に合致する形状を有し、前記流体の流量を調整する制御力
    を受ける本体部と、 この本体部の弁座に対向した面に、当該面の周縁部が描く閉曲線とは異なる形
    状の連続する閉曲線を描くように立設形成され、前記一次側通路と前記二次側通
    路とを前記弁座に接したとき隔絶すると共に、隣接する部分の間隙が全範囲に亘
    って前記弁座と前記弁体とのギャップより幅広に構成された隔壁とを有する弁体
    。 (5) 流体供給源から一次側通路を介して到来する流体を二次側通路へ送出する
    所定形状の弁室内に設けられる弁体であって、 この所定形状の弁室に合致する形状を有し、前記流体の流量を調整する制御力
    を受ける本体部と、 この本体部の弁座に対向した面であって、当該面の周縁部を除く内側部分に周
    縁部側から中央部側に対して入り組みながら連続する閉曲線を描くように立設形
    成され、前記一次側通路と前記二次側通路とを前記弁座に接したとき隔絶する
    共に、隣接する部分の間隙が全範囲に亘って前記弁座と前記弁体とのギャップよ
    り幅広に構成された隔壁とを有する弁体。

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