JP2567611B2 - ターボチャージャハウジングの製造方法 - Google Patents

ターボチャージャハウジングの製造方法

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JP2567611B2
JP2567611B2 JP62137889A JP13788987A JP2567611B2 JP 2567611 B2 JP2567611 B2 JP 2567611B2 JP 62137889 A JP62137889 A JP 62137889A JP 13788987 A JP13788987 A JP 13788987A JP 2567611 B2 JP2567611 B2 JP 2567611B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、自動車用のターボチャージャハウジングの
製造方法に係り、特に、そのターボチャージャハウジン
グを鋳造法により製造するものに関するもので、鋳造後
の切削加工が容易に行えるようにしたものである。
(従来の技術) 近年、自動車のエンジンの出力増強と排気効率をよく
するために、また、燃費を低減させるとともに、騒音お
よびNOxを減少させるために、ターボチャージャが重用
されている。
このターボチャージャのターボチャージャハウジング
のスクロールは、巻貝状の空洞をなしていて、一方向か
ら他方向に向って空洞の断面積が増大している複雑な形
状を呈している。そして、一般に、このターボチャージ
ャハウジングは、鋳物合金で鋳造されたのち、切削仕上
されて製造されている。
上述のように、ターボチャージャハウジングのスクロ
ールは、巻貝状の空洞を有し、その空洞は、一方向から
他方向に向って空洞の面積が増大しているような複雑な
形状をなしているので、スクロールを旋盤などによる切
削加工で形成することが困難なため、中子を用いた鋳造
でその形状が形成されている。
ターボチャージャのコンプレッサ側は、このスクロー
ルに囲まれた空間中心のホイール部にコンプレッサホイ
ールを配置して、吸気を吐出側に圧送する構造であるた
め、吸気口からスクロールの空洞へと連通している部分
は、コンプレッサホイールが近接し、気体がここから流
入して次第に圧縮されていく構造の部分であり、気流を
円滑にしないと、性能に大きな影響を与える部分である
から、精度の良い切削仕上げが必要となる。この部分が
性能に大きな影響を与えることは、タービン側も同様で
ある。
(発明が解決しようとする問題点) ところで、コンプレッサホイールに近接していて気流
がスクロール内へ流入する部分、また、タービンホイー
ルに近接していてスクロールからタービンホイールに気
流が噴射される部分の切削仕上げを切削バイトをもって
行なうと、切削屑が円環形状の線条(螺旋状)になって
スクロール空洞内に残置していまうという不都合が発生
してしまう。ところが、スクロール内とコンプレッサホ
イールの収容部分とを連通している部分の隙間は僅少で
あり、円環形状の切削屑をピンセットなどで僅少の隙間
から取出す作業は容易でないという欠点がある。
そこで、本発明は、上記欠点を除去するためになされ
たものであって、その目的は、スクロール内の気流の流
れを損なわずに、しかも、切削屑を排出しやすくしたタ
ーボチャージャハウジングの製造方法を提供することに
ある。
(問題点を解決するための手段) 本発明に係るターボチャージャハウジングの製造方法
は、上記目的を達成するために、鋳造法によりターボチ
ャージャハウジングを製造するターボチャージャハウジ
ングの製造方法において、鋳造後に切削加工を受ける側
の前記ターボチャージャハウジングのスクロールの内壁
に、ターボチャージャ組立時に配設されるホイールの回
転軸の軸線位置から放射方向で、かつ、その回転軸の軸
線方向と直交方向の断面形状が半丸となる半丸凹溝を鋳
造により刻設する、ことを特徴としている。
(実施例と作用) 第1図は本発明方法により得られたターボチャージャ
ハウジング(1)の平面図、第2図は、第1図のA−A
線断面図である。
ターボチャージャハウジング(1)は、コンプレッサ
ホイール(3)(図示ではホイール)を取巻いてスクロ
ール(2)が設けられていて、そのスクロール(2)内
壁のコンプレッサホイール(3)寄りに、そのコンプレ
ッサホイール(3)の回転軸(4)の軸線(軸心線)か
ら放射状方向で、その軸線方向と直交方向に断面したと
きの形状が半丸となる半丸凹溝(5)が鋳造により刻設
されている。この半丸凹溝(5)の設けられているスク
ロール(2)の部分は、コンプレッサホイール(3)側
から切削バイトを挿入して切削加工される。
第2図に示されるように、スクロール(2)は、内面
に膨湾部を有し、この膨湾部の一部に外部(コンプレッ
サホイール(3)の設けられる部分)に連通する狭間部
が設けられていて、この狭間部側のスクロール(2)の
部分が切削加工されるように構成されている。そして、
この切削加工されるスクロール(2)の内壁面に半丸凹
溝(5)が設けられている。この半丸凹溝(5)は、タ
ーボチャージャハウジング(1)を鋳造する際に、スク
ロール(2)を形成する中子の表面に半丸凹溝(5)の
形状に対応した凸部を設けることにより容易に刻設する
ことができる。
半丸凹溝(5)の数は、スクロール(2)の回転直径
の大きさによって一様でないが、切削加工時にスクロー
ル(2)内に入った切削屑が、上述の狭間部からターボ
チャージャハウジング(1)を振って排出できる長さと
なるように決められ、通常、半丸凹溝(5)の数を等間
隔に3〜4本とするのが望ましい。
また、半丸凹溝(5)の深さは、円環形状の線条とな
る切削屑を、半丸凹溝(5)によって分断できる程度の
深さにすれば良く、略々切削代と同程度の1〜3mmであ
り、幅は1mm程度であることが望ましい。
(実験例) ターボチャージャハウジング(1)のスクロール
(2)内のホイール寄りの内壁に、コンプレッサホイー
ル(3)の回転軸の軸線から放射状方向に幅1mm程度で
(鋳造品であるため厳密に1mmとすることはできな
い)、1〜3mmの深さの半丸凹溝(5)を4本等間隔に
刻設したコンプレッサハウジング(1)を鋳造した。
スクロール(2)の内壁をコンプレッサホイール
(3)側から切削バイトをスクロール(2)内に向って
挿入し、スクロール(2)内壁のコンプレッサホイール
(3)よりの部分を切削加工したところ、従来の半丸凹
溝がないときには、切削屑は円環形状の線条となった
が、半丸凹溝(5)によって切削屑は分断された。
切削加工後、ターボチャージャハウジング(1)を手
に持って振ると、スクロール(2)内の切削屑はターボ
チャージャハウジング(1)の外に落下した。また、ス
クロール(2)内に圧縮エヤを吹込んだところ、切削屑
を吹き飛ばしてスクロール(2)内をきれいに清掃する
ことができた。
(発明の効果) 本発明に係るターボチャージャハウジングの製造方法
は、鋳造後に切削加工を受ける側の前記ターボチャージ
ャハウジングのスクロールの内壁に、ターボチャージャ
組立時に配設されるコンプレッサホイールの回転軸の軸
線位置から放射方向で、かつ、その回転軸の軸線方向と
直交方向の断面形状が半丸となる半丸凹溝を鋳造により
刻設するようにしたので、切削加工時の切削屑を分断で
き、スクロール内から容易に排出することができる。し
かも、半丸凹溝は、断面形状が半丸なのでスクロール内
の気流に悪影響を与えることがないという特長を有して
いる。
【図面の簡単な説明】
第1図は鋳造されたターボチャージャハウジングの平面
図、第2図は第1図のA−A線断面図である。 1:ターボチャージャハウジング;2:スクロール;3:コンプ
レッサホイール;4:回転軸;5:半丸凹溝

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋳造法によりターボチャージャハウジング
    を製造するターボチャージャハウジングの製造方法にお
    いて、 鋳造後に切削加工を受ける側の前記ターボチャージャハ
    ウジングのスクロールの内壁に、ターボチャージャ組立
    時に配設されるホイールの回転軸の軸線位置から放射方
    向で、かつ、その回転軸の軸線方向と直交方向に断面形
    状が半丸となる半丸凹溝を鋳造により刻設する、ことを
    特徴とするターボチャージャハウジングの製造方法。
JP62137889A 1987-06-01 1987-06-01 ターボチャージャハウジングの製造方法 Expired - Lifetime JP2567611B2 (ja)

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JPS63306801A JPS63306801A (ja) 1988-12-14
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US8220805B2 (en) 2005-08-05 2012-07-17 Kitagawa Iron Works Co., Ltd. Gripping method for turbocharger housing and work gripping device
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JPS58126001A (ja) * 1982-01-22 1983-07-27 Hitachi Ltd 素材の切削方法
JPS6219564A (ja) * 1985-07-18 1987-01-28 Sagami Chem Res Center N−トリフルオロメチル−n−ニトロソトリフルオロメタンスルホンアミドの単離方法

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