JP2567558Y2 - 化粧用壁板の取付構造 - Google Patents

化粧用壁板の取付構造

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JP2567558Y2
JP2567558Y2 JP118192U JP118192U JP2567558Y2 JP 2567558 Y2 JP2567558 Y2 JP 2567558Y2 JP 118192 U JP118192 U JP 118192U JP 118192 U JP118192 U JP 118192U JP 2567558 Y2 JP2567558 Y2 JP 2567558Y2
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正次 高岡
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Nippon Kouatsu Electric Co
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、躯体を構成する鉄骨等
に組付けられた支柱等の取付用部材に対しセラミックス
製或いは石製等の化粧用壁板を取付ける場合の取付構造
の改良に関するものである。
【0002】
【従来技術】セラミックス製あるいは石製の化粧用壁板
の端面を斜状に形成し、これを傾斜部を備えたクサビ形
の連結金具によりネジ締め付して建築物のコンクリ−ト
壁や鉄骨の支柱等の取付用部材に対し取付けるようにし
たものは、本件出願人が実開昭62−61834号公報
によって先に提案した。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】上記従来の取付構造に
おいては、建築物のコンクリ−ト外壁あるいは鉄骨の支
柱等の取付用部材に対し矩形の化粧用壁板を取付ける場
合、同壁板の上、下各辺つまり上下2辺の端面のみを支
持する取付構造のため、激しい振動や衝撃等が加わった
りすると外れたりして取り付けが不安定になると言う問
題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本考案は上記の問題点を
解決するためのもので、第1の考案は、表面(2e)側
が鈍角となる斜状の端面(2a)、(2b)、(2
c)、(2d)を各辺に形成すると共に該各端面に係止
溝(2h)、(2i)、(2j)、(2k)を形成した
矩形の化粧用壁板(2)と、中央部(4a)に取付穴
(4b)を備えさらに同中央部(4a)の両側には前記
化粧用壁板(2)における斜状の端面に嵌合する傾斜部
(4c)、(4d)を対称的に備えた断面がクサビ形で
かつその傾斜部(4c)、(4d)の先端に前記化粧用
壁板(2)の端面に形成した係止溝(2h)、(2
i)、(2j)、(2k)に係止する係止部(4j)、
(4k)を設けた連結金具(4)とよりなり、連結金具
(4)の傾斜部(4c)、(4d)を上記化粧用壁板
(2)の斜状の端面(2a)、(2b)、(2c)、
(2d)に密着係合すると共に係止部(4j)、(4
k)を係止溝(2h)、(2i)、(2j)、(2k)
に係止して、この連結金具(4)をその取付穴(4b)
に備えたネジ(5)を取付部材(1)に一体的にネジ着
して化粧用壁板(2)を取付部材(1)に取付けること
を特徴とする化粧用壁板の取付構造を提案するものであ
る。
【0005】また、第2の考案は、前記連結金具(4)
が、長尺のレール状に形成され、かつその軸方向の長さ
(4L)が上記化粧用壁板2の一辺の長さと同等ないし
はそれより長い長さに形成したものである。
【0006】さらに、第3の考案は、上記連結金具
(4)がステンレス等のバネ部材からなることを特徴と
するものである。
【0007】
【実施例】以下、本考案の実施例について説明する。図
中、1は建築物のコンクリ−ト壁あるいは鉄骨に一体に
組付けられた支柱等の取付用部材、2は一般にガラス−
セラミックスと称する矩形の化粧用壁板或いは石製等の
化粧用壁板(以下化粧用壁板という)であり、同壁板2
の上下並びに左右の各辺の端面2a、2b、2c、2d
はその表面2e側が鈍角となるように斜状に形成されさ
らに各辺の端面2a、2b、2c、2dにはその端面の
長手方向に沿って係止溝2h、2i、2j、2kが形成
されている。上記端面加工は焼成後、例えばダイヤモン
ドカッタ−等を使用して行う。なお、同壁板2はその裏
面2f側にシ−ト状のガラス繊維、ゴム等の補強材3を
接着材で貼着したり、樹脂あるいはゴム等の補強材3を
吹き付けたり、さらには網状のステンレスやカ−ボン繊
維等の補強材3を成形時に材料中にサンドイツチ状に挟
み込みかかる状態で同時焼成したりして強度アップが図
られている。
【0008】4は例えばステンレス板等のバネ性部材を
プレス等により折り曲げて作った横断面がクサビ形の連
結金具であり、図1のような取付状態で鉛直になる中央
部には取付穴4bが形成されている。また同穴4bを挟
んで取付状態での上下の両側には対称的に前方へ拡開的
に傾斜する傾斜部4c、4dが折曲形成されている。同
両傾斜部4c、4dのさらに先端側には、取付状態にお
いて上下方向へ突出する係止部4k、4jが折曲形成さ
れ、該係止部4k、4jが上記化粧用壁板2の各端面2
a、2b、2c、2dに形成した係止溝2h、2i、2
j、2kに対し嵌入係止する係止部ようになっている。
なお、連結金具4の中央部4aの横幅は大略目地幅に形
成されている。
【0009】なお、連結金具4は図6のような短尺形状
のものヽ外、図4並びに図5のように縦方向の長さ4L
を少なくとも上記壁板2の上下辺並びに左右辺の長さと
同等ないしはそれより長い長さにしたレ−ル形状のもの
が使用され、また同金具4の上記傾斜部4c、4dの中
央部4aに対する傾斜角度(開き具合)は上記壁板2の
各辺の端面2a、2b、2c、2dの傾斜(傾斜角度)
と同等かあるいはそれより若干広くなっていて壁板2の
取付用部材1への取付時、上記壁板2の端面2a、2
b、2c、2dに対し該傾斜部4c、4dが適確に押圧
密着するようになっている。
【0010】次ぎに5は、連結金具4の上記取付穴4b
に備えたた溝付のネジであり、ネジ5を取付用部材であ
る支柱1側の雌ネジ1aあるいはコンクリ−ト壁の場合
は固設したアンカ−の雌ネジ1a、つまり袋ナットに対
してネジ着して化粧用壁板2を取付部材1に取り付ける
ためのもので、ネジ5も上記連結金具4と同様ステンレ
ス製のものが使用される。
【0011】また6は耐水性、耐候性に優れたゴムある
いは合成樹脂さらには無機系の目地材であり、同目地材
6は上下並びに左右に位置して隣接する壁板2、2の端
面間で形成する隙間gに対し化粧用壁板2の表面2e側
から同壁板の取付用部材1への取付後に充填される。
【0012】次に化粧用壁板2の取付用部材1への取り
付け、つまり図4乃至図6の連結金具4を使用した乾式
工法の1例について説明する。躯体を構成する鉄骨に対
し井桁又は格子状に組み付けた断面が[形の各支柱1に
は適宜間隔で雌ネジ1a(ナツトを固設してよい)が形
成されている。なお、縦および横方向に組付けられた上
記の支柱の表面側は同一面になっている。この支柱1に
対し矩形の化粧用壁板2を連結金具4を使用してネジ5
により取り付ける。
【0013】この実施例では、化粧用壁板1の形状が図
8に示すように左右辺より上下辺の長さが長い横長矩形
のため、上下辺に使用する連結金具4は同壁板の上下辺
の長さよりさらに長い長さの図4の連結金具4を水平方
向(係止部4kを上向き)にした状態で使用する。
【0014】まず連結金具4を所定位置において水平に
配置して、その取付穴4bにネジ5を挿通し、取付部材
1に仮締めして取り付ける。仮締めされた上記の連結金
具4の上方側の斜面部4cに対し次に壁板2の下辺側の
端面2bを差し込み端面2bと斜面部4cを当接させ、
ネジ5にて本締めする。なお、かかる場合、上記壁板2
の係止溝2iを連結金具4の係止部4kに対し嵌入係止
させた状態で本締めし、同時に同壁板2の下方に位置す
る別の壁板2についてもその上辺側の端面2aを下方側
の斜面部4dに対し当接させかつ同端面に形成した係止
溝2hを係止部4jに嵌入係止した状態でネジ5により
ネジ着する(図1参照)。
【0015】その下辺側の端面2bを上記のごとく取り
付けたならば、次に同壁板の左、右辺の各端面2c、2
dを連結金具4により取り付ける。この左、右辺の取付
けに際して使用する連結金具4は化粧用壁板の左、右辺
の長さとほぼ同等の長さ4Lのもの、つまり図5に示す
ものを使用するか或いは図6のような短尺なものを垂直
方向(例えば係止部4kを左方向)にした状態で使用す
る。 まず、連結金具4を上記壁板の左辺の端面2cに
沿って支持部材1に取り付ける。そして連結金具4の係
止部4jを端面2cの係止溝2jに嵌入係止した状態で
斜面部4dと端面2cを当接する。かかる状態でネジ5
により仮締めする。次に右辺側の端面2dの取り付けに
ついても上記左辺側の端面2cと同様に取り付けする。
【0016】上記のようにして化粧用壁板2の下辺側、
左辺側、右辺側の各端面2b、2c、2dの計3カ所の
端面を取り付けたならば、次に用意した別の化粧用壁板
2を該壁板の右側へ隣接して取り付ける。隣接して取り
付ける化粧用壁板2はまずその下辺側の端面2bの係止
溝2iを連結金具4の係止部4kに嵌入係止した状態で
端面2bと斜面部4dを当接させネジ5により仮締めす
る。かかる状態において、次に化粧用壁板2の左辺側の
端面2cを取り付けるのであるが、左辺側についてはす
でに上記のごとく連結金具4が仮締めされた状態で取り
付けられているため同金具の右方の斜面部4dに対し端
面2cを当接させ、かかる状態においてネジ5により本
締めする。なお、この場合、係止部4jが端面2cの係
止溝2jに嵌入係止している。つまり、図1の状態にお
いて時計方向に90度回転させた状態になる。
【0017】上記取り付けた壁板2について次にその右
辺側の端面2dを連結金具4を使用してネジ5により仮
締めする。このようにして右(横)方向へ壁板2を順次
取り付けながら順次移動して行く(図7参照)。
【0018】上記のようにして横方向への取り付けが済
んだならば次ぎに図4の長い連結金具4を使用し、その
係止部4jを係止溝2hに嵌入係止させた状態で端面2
aを斜面部4dに当接し、ネジ5により仮締めする。左
右(横)並びに上下(縦)方向に化粧用壁板2、2を順
次並設しさらには積み上げながら取付面積を順次拡大し
て行き、そして施工予定部分の取り付けが終わったなら
ば、最後に隣接する壁板2、2間で形成する隙間gに対
し壁板2の表面2e側から目地材6の充填を行い取付作
業を終了する。
【0019】なお、上記の取り付けにおいて、特に図示
されてはいないが、最下部に位置した化粧用壁板あるい
は最上部に位置した同壁板さらには最左部あるいは最右
部に位置した化粧用壁板については、その1辺(または
2辺)の端面、つまり仮に最下部に位置する化粧用壁板
の場合であればその下辺側の端面の取り付けは、上方側
にのみ傾斜部と係止部を備えた変則的な連結金具によっ
て取り付けるようになっている。
【0020】また上記の取付けは、化粧用壁板2の上、
下辺の各端面に対してはそれより長い図4の連結金具4
を使用し、また左、右辺については図5のような同辺の
長さと同等の長さからなる連結金具4を使用したりさら
には図6のような短尺なものを使用して取り付けるよう
にしたが、これらは化粧用壁板2の形状に合わせて任意
に変更できるもので、例えば図9のように同壁板2が正
方形の場合は同じ長さのものを使用し全周の端面2a、
2b、2c、2dについて額縁状に取り付けるようにし
てもよい。
【0021】なお上記の連結金具4の取付穴4bの形状
をバカ穴または長穴にしておけば支柱2側の雌ネジ1a
に対する位置合わせが簡単になり取り付け時の作業性が
向上するのは勿論である。なお、上記の取付けはネジ5
を支柱1側の雌ネジ(ナット)に対し化粧用壁板1の表
面1e側からネジ着するのであるが、図3に示すように
ネジ5を壁板2の表面2e側から挿入し、それを支柱1
の裏面1b側からナツト7により締め上げて取り付ける
構造にしてもよく、またこの場合支柱1側の取付穴1c
をバカ穴にすれば連結金具4の位置合わせが容易になっ
て取付作業がより簡単に行える。8はスプリングワッシ
ャ−、9は平ワッシャ−を示す。
【0022】また、図11乃至図13の取付構造は、本
考案の異なった実施例を示す。図11の取付構造におい
ては、上記の取付構造と比較して、化粧用壁板2の係止
溝2h、2iの溝の深さが浅くさらに連結金具4の係止
部4j、4kが係止溝2h、2iの段部2m、2nに圧
接した状態の取付構造になっている。また図12の取付
構造においては、係止溝2h、2iが壁板の表面2e側
も開口する形状に形成され、係止部4j、4kが係止溝
2h、2iの段部2m、2nに圧接するようになってい
る。また図13の取付構造においては、係止溝2h、2
iが、壁板の表面2eも開口し、かつ表面2e側が拡開
する斜面で形成され、同様に係止部4j、4kが係止溝
2h、2iの段部2m、2nに対し押圧密着した取付構
造になっている。
【0023】
【考案の効果】上記したように本考案は、化粧用壁板の
斜状の端面と連結金具の傾斜部との係合及び化粧用壁板
の係止溝と連結金具の傾斜部との係合の2重の取付関係
によって化粧用壁板が取付用部材1に対し強固に取り付
けられるため、強い振動が加わった時等にも化粧用壁板
が簡単に外れたりしない。
【0024】また、セラミックス製の化粧用壁板の場合
には、その化粧用壁板の各辺の端面の形状は、同端面を
斜状に形成した後、さらに同端面に係止溝を形成するの
であるが、このいずれもがダイヤモンドカッタ−等によ
る切削加工のみで行えるため熟練作業者でなくとも簡単
かつ素早く端面部の加工ができる。
【0025】また、連結金具4をバネ部材により形成す
ることにより、同金具側の傾斜部と化粧用壁板側の斜状
の端面との密着性、さらには金具側の係止部と化粧用壁
板側の端面に形成した係止溝との密着性が良くなり取付
後において、振動等によっても緩んだり外れたりしにく
い。
【0026】また、化粧用壁板の端面と同壁板の表面と
が交叉する角部を鈍角に形成したものにおいては、同壁
板の取付時あるいは取付後に衝突などによっても、表面
側の端部が欠損しにくい。
【0027】また、連結金具を化粧用壁板の一辺の長さ
と同等ないしはそれより長い長さからなるレ−ル状の連
結金具に形成することにより、化粧用壁板はその全周の
全面で支承されるため強固な取り付けができると同時に
傾きなどがが生じにくくさらに作業性が良くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】化粧用壁板を上下方向に隣接して取付けた状態
の断面図である。
【図2】化粧用壁板を上下(縦)方向に取り付けた場合
の状態を示す正面図で、目地材は除かれている。
【図3】連結金具のネジを化粧用壁板の裏面側からナツ
トによって締め上げて取り付けた場合の断面図。
【図4】長い連結金具の斜視図である。
【図5】中間の長さの連結金具の斜視図である。
【図6】短尺な長さの連結金具の斜視図である。
【図7】化粧用壁板を取付部材に取り付けて行く途中の
状態を示すものである。
【図8】横長の化粧用壁板の正面図である。
【図9】正方形の化粧用壁板の同じく正面図である。
【図10】化粧用壁板の左右(横)方向の取り付け状態
を示す正面図で、目地材は除かれている。
【図11】係止溝の形状を一部変更した場合の取付状態
を示す断面図。
【図12】同じく係止溝の形状を一部変更した場合の取
付状態を示す断面図。
【図13】同じく係止溝の形状を変更した場合の取付状
態を示す断面図。
【符号の説明】
1 取付用部材 2 化粧用壁板 2a、2b、2c、2d 端面 2e 表面 2h、2i、2j、2k 係止溝 4 連結金具 4a 中央部 4b 取付穴 4c、4d 傾斜部 4j、4k 係止部 4L 長さ 5 ネジ

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面(2e)側が鈍角となる斜状の端面
    (2a)、(2b)、(2c)、(2d)を各辺に形成
    すると共に該各端面に係止溝(2h)、(2i)、(2
    j)、(2k)を形成した矩形の化粧用壁板(2)と、
    中央部(4a)に取付穴(4b)を備えさらに同中央部
    (4a)の両側には前記化粧用壁板(2)における斜状
    の端面に嵌合する傾斜部(4c)、(4d)を対称的に
    備えた断面がクサビ形でかつその傾斜部(4c)、(4
    d)の先端に前記化粧用壁板(2)の端面に形成した係
    止溝(2h)、(2i)、(2j)、(2k)に係止す
    る係止部(4j)、(4k)を設けた連結金具(4)と
    よりなり、連結金具(4)の傾斜部(4c)、(4d)
    を上記化粧用壁板(2)の斜状の端面(2a)、(2
    b)、(2c)、(2d)に密着係合すると共に係止部
    (4j)、(4k)を係止溝(2h)、(2i)、(2
    j)、(2k)に係止して、この連結金具(4)をその
    取付穴(4b)に備えたネジ(5)を取付部材(1)に
    一体的にネジ着して化粧用壁板(2)を取付部材(1)
    に取付けることを特徴とする化粧用壁板の取付構造。
  2. 【請求項2】 前記連結金具(4)が、長尺のレール状
    に形成され、かつその軸方向の長さ(4L)が上記化粧
    用壁板2の一辺の長さと同等ないしはそれより長い長さ
    に形成されている請求項1記載の化粧用壁板の取付構
    造。
  3. 【請求項3】 上記連結金具(4)がステンレス等のバ
    ネ部材からなることを特徴とする請求項1ならびに請求
    項2に記載の化粧用壁板の取付構造。
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