JP2567358Y2 - 光アイソレータ - Google Patents

光アイソレータ

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JP2567358Y2
JP2567358Y2 JP7462291U JP7462291U JP2567358Y2 JP 2567358 Y2 JP2567358 Y2 JP 2567358Y2 JP 7462291 U JP7462291 U JP 7462291U JP 7462291 U JP7462291 U JP 7462291U JP 2567358 Y2 JP2567358 Y2 JP 2567358Y2
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一穂 山田
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Tokin Corp
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は光通信、光計測等の分野
において使用される光アイソレータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、光アイソレータはレーザ光の反射
戻り光を防止する目的で使用され、光通信分野では光信
号の発生源である半導体レーザの直後に設置することが
多い。この場合、一般に半導体レーザ、光アイソレー
タ、光結合レンズ等を一括して筐体中に組み込み、半導
体レーザモジュールの形で使用される。光アイソレータ
の組立方法としては、一般に密封構造である半導体レー
ザモジュールの長期信頼性を確保する目的で、脱ガスの
危険のある有機接着剤等は一切使用せず低融点ガラス、
はんだ材等の無機材料のみで行う場合が多い。はんだ付
接合方法による光アイソレータの一般例を図2の(a)
及び図2の(b)に示す。図2の(a)ははんだ付接合
方法による光アイソレータの斜視図。図2の(b)は正
面断面図である。図2においてホルダA12に永久磁石
10とガラス偏光子A31とを半田付け接合し、ホルダ
B13にファラデー回転子9をガラス偏光子B32とホ
ルダC14とを半田付けし接合しホルダB13の突出部
をホルダA12に永久磁石10を介して嵌合接合する。
【0003】ところで、光アイソレータを無機材料によ
る接合で組立を行う場合には接合する各部品の熱膨張係
数差が問題となる。例として、光アイソレータの筐体で
あるホルダの材質としてステンレス材(SUS304
材)、光学素子としてガラス偏光子を用いる場合につい
て記す。両者の常温付近での熱膨張係数はステンレス材
で約17×10-6/℃、ガラス偏光子では6×10-6
℃であり大幅に異なる。よって、両者をじかに接合する
と、接合時の昇温温度と常温との温度差により接合部に
応力ひずみが生じ、相対的に弱いガラス偏光子側が破損
してしまうこととなる。
【0004】しかしながら、光アイソレータの筐体であ
るホルダとして、ステンレスはそのYAGレーザ溶接の
容易性のため一般的に必要不可欠である。これは、
(1)として光アイソレータの構成に必要な2枚の偏光
子の相対角を光学的に調整したのち、永久固定するため
にはYAGレーザ溶接がすぐれている。(2)として光
アイソレータをユーザが使用する光学系内に永久固定す
る方法として、YAGレーザ溶接が多く用いられること
の2つの理由による。一方前述の通り偏光子としてガラ
ス偏光子を用いるとすると、両者の熱膨張係数の差によ
り接合部に生じるひずみ応力を、何らかの方法で解消し
てやる必要がある。
【0005】従来はこの解決策として、無機接合材料と
して低融点かつ軟質の錫−鉛半田を使用し、前記の熱膨
張係数差による応力ひずみを錫−鉛半田にて吸収させる
ことで解決を回っていた。しかし、近年光アイソレータ
に対しより信頼性の高い製品が要求され、錫−鉛半田は
軟質、低融点であること自体が耐熱性、長期安定性の面
で問題とされ、より高融点、硬質の接合材により組み立
てられた光アイソレータが求められている。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】耐熱性、長期信頼性の
面で、光アイソレータの組立に用いることに適する接合
材料としては金−錫半田及び低融点ガラスが知られてい
る。これらを以降、高信頼性接合材料で呼称することと
する。これらの材料はいずれも融点が錫−鉛半田に比べ
高く(金−錫半田280℃、低融点ガラス400℃以
上)かつ、非常に硬質の材料である。よって、従来の錫
−鉛半田を用いる光アイソレータの構造を変えずに接合
材のみを置き換えると、接合時の温度上昇の為に生じた
光アイソレータ構成材料間の熱膨張係数差に由来するひ
ずみを接合材が吸収しないので、接合部で構造上最も弱
い材質の部材が破損してしまう。たとえば、前述のステ
ンレス材(SUS304)によるホルダとガラス偏光子
との接合の場合では、通常相対的に最も脆弱なガラス偏
光子の内部で破壊が生じる。このようなことが生じぬよ
う形状面で工夫を行い、内部破損の生じぬ光アイソレー
タの構造が求められている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本考案によれば、光学素
子としての複数のガラス偏光子及びファラデー回転子
と、ファラデー回転子のための永久磁石とを複数のホル
ダーらなる筐体に収容してなる光アイソレータにおい
て、前記各光学素子を保持するホルダーが、筒状ホルダ
ーと、該筒状ホルダー内に嵌合・接着され、かつ前記光
学素子を接合されたドーナッツ板状ホルダーからなり、
前記筒状ホルダーは、径方向に変形可能なようにスリッ
ト部を形成されていることを特徴とする光アイソレータ
が得られる。前記ドーナッツ板状ホルダーは、セラミッ
クス材料で構成されることが好ましい。
【0008】
【作用】光アイソレータの組立接着材料として金−錫半
田や低融点ガラスを使用するのであれば、すでに述べた
通り、ステンレス製の光アイソレータ筐体に直接光学素
子を接着固定することは無理である。よって、本考案で
は、セラミックスやコバール等、熱膨張係数が光学素子
に近い素材でドーナッツ板状の緩衝板を作り、それに光
学素子をとりつけることとする。このドーナッツ板状の
緩衝板をステンレス製筺体に接着固定を行う。この方法
により各光学素子をステンレス製筺体に固定することが
可能となる。この方法による光アイソレータの実施例を
図1の(a)に記す。この場合、ステンレス製筺体(図
ではステンレスの円筒状Αホルダ2)に緩衝板(同セラ
ミックスのドーナッ板状Αホルダ1)を無対策のまま接
着固定すると、図1の(b)に記すように、緩衝板であ
るセラミックスのドーナツ板状Αホルダ1が、接着され
る両素材の熱膨張係数差が原因で、たわみ、結果とし
て、光学素子(同ガラス偏光子Α31)の接着部にひび
割れ8が発生し剥離が生じてしまう。これは、両素材の
接着部に熱膨張係数差に由来するひずみ応力が作用し、
その向き7が、緩衝板であるセラミックスのドーナツ板
状Aホルダ1を内側に押し付ける方向となるためであ
る。この解決のため、本考案では、図1の(c)に記す
ように、ステンレス製の円筒状Αホルダ2の筺体の接着
部に、図1の(a)では合計4ケ所のスリット部5とし
て示す、切込みを入れて接着を行う構成とする。これに
より、図1の(c)に示すように、前記の熱膨張係数差
によるひずみ応力が、ステンレス製の円筒状Aホルダ2
の筐体側の変形によって吸収され、緩衝板であるセラミ
ックスのドーナツ板状Αホルダlのたわみを防ぐことに
なる。以上のように、本考案によれば、光学素子の内部
破損が生じない金一錫半田、低融点ガラス等の接合材を
用いて光アイソレータを組み立てることが可能である。
【0009】
【実施例】本考案の光アイソレータの実施例を図1に示
す。図1の(a)は光アイソレータの組立て斜視図であ
る。図1の(b)は、比較例として、セラミックスのド
ーナツ板状Aホルダlとステンレス製の円筒状Aホルダ
2の分割型の筺体を使用するが、ステンレス製の円筒状
Aホルダ2にはスリット部がない場合の断面図を示して
おり、、ステンレス製の円筒状Aホルダ2のひず応力の
向き7が矢印のようになってガラス偏光子3に応力がか
かり、ガラス偏光3に割れ8が入ったことを示してい
る。図1の(c)は、ステンレス製の円筒状Αホルダ2
にスリフト部が設けられたの断面図で、ガラス偏光子に
割れが入らないことを示している。図1の(b)を参照
して、US304のステンレス製の円筒状Aホルダ2と
ガラス偏光子A31の接合方法として、両者間にセラミ
ックスのドーナツ板状Aホルダ1を緩衝材として用い、
このセラミックスのドーナツ板状Αホルダ1にガラス偏
光子31を付けることによって、ステンレス製の円筒状
Aホルダ2とガラス偏光子Α31の直接接合を避けてい
る。なお、ガラス偏光子31の熱膨張係数は6×10-6
/℃であり、セラミックスの熱膨張係数は実施例の場合
は約8×10-6/℃である。この場合、セラミックスの
ドーナツ板状Αホルダ1とガラス偏光子31との熱膨張
係数差はわずかである。したがって、両者のみの接合で
は接合部に破損が生じることはないが、これをステンレ
ス製の円筒状Αホルダ2(スリット部がない)に取り付
けると、図1の(b)に示す様に、セラミックスのドー
ナツ板状ホルダ1が、ステンレス製の円筒状Aホルダ2
との熱膨張係数差により、ひずみ応力を内側に向かう向
き7のひずみ応力受け、内側にたわみ、結果としてガラ
ス偏光子31の接合部に剥離応力が生じて割れ8が生じ
る。よって、この解決のために、本考案では、ステンレ
ス製の円筒状Αホルダ2側にスリット部5の切込みを入
れる。図1の(a)の例では4本のスリット部5を入
れ、このスリット部5でステンレス製の円筒状Aホルダ
2とセラミックスのドーナツ板状Αホルダ1との高信頼
性接合材による接合を行う。この構成では、図1の
(c)に示す通り、ステンレス製の円筒状Αホルダ2と
セラミクスのドーナツ板状Αホルダ1の接合部に生じる
ひずみ応力は、スリット部5の存在により、ステンレス
の円筒状Αホルダ2を外側に広げる方向、すなわちひず
み応力の向き71に、作用し、そのためセラミックスの
ドーナツ板状ホルダ1は変形することがない。よって、
ガラス偏光子31の接合部にも破損は生じないこととな
り、目的が連成される。ここで、接合材として融点28
0℃の金一錫半田を使用したとすると、ステンレス製の
円筒状Αホルダのスリット部の外側へのふくらみは片側
4μm程度(光アイソレータ外径が約φ5mmの場合)
である。尚セラミックスのドーナツ板状Aホルダ1にコ
バールを使用しても同様なことが言える。コパールの熱
膨張係数は約4×10-6/℃である。すなわちガラス偏
光子との熱膨張係数の差がきわめて少ない材質を使用す
ればよいことがわかる。またこの原理は円筒状Bホルダ
4とファラディ回転子9とド一ナツ板状Bホルダ11の
間でも上述と同じことが言えるので、説明は省略する。
【0010】
【考案の効果】以上述べたように、光アイソレータの外
側筐体部で使用光学素子の熱膨張係数に差があり、高信
頼性接合材による昇温組立では光アイソレータの接合部
のいずこかに内部破壊を生じる場合には、使用光学素子
に近い熱膨張係数の緩衝材を構造中に加え、更に外側筐
体部側の該緩衝材との接合部にスリット部を設け、両者
の熱膨張係数に由来するひずみ応力を吸収させる。この
ことにより、金−錫半田や低融点ガラスの様な高信頼性
接合材料を使用しても、内部破損の生じない光アイソレ
ータの組立が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1の(a)は本考案の光アイソレータの実施
例の組立て斜視図であり、図1の(b)は図1の(c)
のステンレスの円筒状Aホルダ2のスリット部のない場
合を示し、それぞれセラミックスホルダのふるまい、接
合部の応力の向き、生じる割れの位置を示している縦断
面図。図1の(c)は図1の(a)の光アイソレータ左
側の分解部位の組立後の縦断面図。
【図2】図2の(a)及び図2の(b)は、はんだ付接
合による光アイソレータの従来の説明図である。図2の
(a)は外観斜視図、図2の(b)は同縦断面図であ
る。
【符号の説明】
1 ドーナツ板状Aホルダ 2 円筒状Aホルダ 3 ガラス偏光子 4 円筒状Bホルダ 5 スリット部 6 光軸 7,71 ひずみ応力の向き 8 割れ 9 ファラデー回転子 10 永久磁石 11 ドーナツ板状Bホルダ 12 ホルダA 13 ホルダB 14 ホルダC 31 ガラス偏光子A 32 ガラス偏光子B

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学素子としての複数のガラス偏光子及
    びファラデー回転子と、ファラデー回転子のための永久
    磁石とを複数のホルダーらなる筐体に収容してなる光ア
    イソレータにおいて、前記各光学素子を保持するホルダ
    ーが、筒状ホルダーと、該筒状ホルダー内に嵌合・接着
    され、かつ前記光学素子を接合されたドーナッツ板状ホ
    ルダーからなり、前記筒状ホルダーは、径方向に変形可
    能なようにスリット部を形成されていることを特徴とす
    る光アイソレータ。
  2. 【請求項2】請求項1の光アイソレータにおいて、前記
    ドーナッツ板状ホルダーがセラミックス材料で構成され
    ていることを特徴とする光アイソレータ。
JP7462291U 1991-08-22 1991-08-22 光アイソレータ Expired - Lifetime JP2567358Y2 (ja)

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US5872652A (en) 1995-12-18 1999-02-16 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Optical isolator and optical part having heat-resistant anti-reflection coating

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JPH064735U (ja) 1994-01-21

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