JP2566862Y2 - ポインティングデバイス - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、表示画面上のカーソル
の操作に用いられるポインティングデバイスに関する。

【０００２】

【従来の技術】この種のポインティングデバイスは、画
像情報を処理する情報処理機器、ＴＶゲーム機器等に用
いられている。従来の一般的なポインティングデバイス
は、図３に示すように、感圧シート３と、感圧シート３
上に配置されたベース４と、ベース４上に載置されたキ
ャップ５とを含んでいる。

【０００３】そして、従来のポインティングデバイスの
場合、キャップ５は、単にベース４の上部に被せられて
いるだけであり、また、図３に示す操作ユニットが４つ
組み合わされて一つのポインティングデバイスが構成さ
れている。

【０００４】従来のポインティングデバイスでは、キャ
ップを押圧することにより、ベースの下面全体が感圧シ
ートに押し付けられ、この際の押圧力に応じて感圧シー
トの抵抗値を変化させるように成っている。そして、こ
の抵抗値の変化に応じてカーソルが移動し、また、カー
ソルのスピードが変化する。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】上述のように、従来の
ポインティングデバイスでは、ベースの下面全体で感圧
シートを押圧するように成ってるので、ベースで感圧シ
ートを強く押圧することが困難であり、また、ベースで
感圧シートを微妙に押圧することも困難であった。この
ため、従来のポインティングデバイスでは、カーソルを
早く移動させたり、また、カーソルを微妙に移動させた
りするが大変困難であった。

【０００６】それ故に、本考案の目的は、カーソルを早
く移動させたり、カーソルを微妙に移動させたりするこ
とが可能なポインティングデバイスを提供することにあ
る。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本考案によれば、感圧シ
ートと、該感圧シート上に配置されたベースと、該ベー
ス上に載置されたキャップとを含むポインティングデバ
イスにおいて、上記ベースは、一面側に上記キャップの
中央部を支持する支持杆を有し、他面側に上記支持杆を
中心にして互いに等間隔に配置された４個の突起を有
し、更に上記ベースは、上記支持杆を中心にして上記感
圧シート上で揺動自在であり、上記各突起の先端部は、
上記感圧シートを押圧するために略球面状に形成されて
おり、上記感圧シートは、上記各突起に対応させて４つ
の領域に分けられ、上記キャップは、該キャップの上記
ベースに対向する面上に、上記各突起の上方に位置し且
つ上記ベースに当接するリブを有していることを特徴と
するポインティングデバイスが得られる。

【０００８】

【作用】本考案の場合、キャップを押圧して揺動させる
と、このキャップのベース対向面に形成されたリブがベ
ースを押圧する。これにより、ベースの感圧シート対向
面に形成された突起が感圧シートを押圧する。この際、
突起はベースの感圧シート対向面の外周部に形成され、
一方、リブはベースの突起の上方、即ち、キャップの中
心部から外れた部位に形成されているので、キャップを
揺動させると、丁度テコの原理により、リブでベースを
強く押圧することができると共に、リブでベースを微妙
に押圧することもできる。従って、キャップを強く押圧
すれば、ベースの突起によって感圧シートを強く押圧で
き、また、キャップを微妙に押圧すれば、ベースの突起
によって感圧シートを微妙に押圧できる。

【０００９】

【実施例】図１は本考案の一実施例によるポインティン
グデバイスの断面図である。

【００１０】図１を参照して、プリント回路基板１の上
面に略円盤状の台座２が載置されている。この台座２
は、ラバー製である。台座２の上面には、感圧シート３
が配置されている。この感圧シート３は、圧電素子から
なる。感圧シート３上には、断面略凸状のベース４が載
置されている。更に、ベース４上には、キャップ５が配
置されている。

【００１１】図２は図１に示すポインティングデバイス
の感圧シート及びベースの平面図である。

【００１２】図２をも参照して、感圧シート３は、方形
であり、後述するベース４の突起４１，４２，４３，４
４にそれぞれ対応する４つの領域３１，３２，３３，３
４に分割されている。各領域３１，３２，３３，３４
は、これらに圧力が加わると、それぞれ、信号Ｕ（上方
向）、信号Ｄ（下方向）、信号Ｌ（左方向）、信号Ｒ
（右方向）を出力し、また、各領域３１，３２，３３，
３４は、これらに加わる押圧力に応じた強さの信号Ｕ，
Ｄ，Ｌ，Ｒをそれぞれ出力する。

【００１３】ベース４の感圧シート３に対向する面に
は、突起４１，４２，４３，４４が形成されている。こ
れらの突起４１，４２，４３，４４は、後述する支持杆
４５の中心軸を中心にして等間隔に配置され、且つ支持
杆４５よりも外方に位置する。これらの突起４１，４
２，４３，４４は、球面を有する。また、これらの突起
４１，４２，４３，４４は、それぞれ、領域３１，３
２，３３，３４に当接する。一方、ベース４のキャップ
５に対向する面には、円柱状の支持杆４５が形成されて
いる。この支持杆４５は、キャップ５の中央部を揺動自
在に支持するものである。

【００１４】キャップ５のベース４に対向する面の中央
部には、円筒部５１が形成されている。この円筒部５１
は、ベース４の支持杆４５を受けれるものである。ま
た、キャップ５のベース４に対向する面には、円筒部５
１を取り囲むようにしてリング状のリブ５２が形成され
ている。このリブ５２は、キャップ５をベース４上に載
置した時に、ベース４の突起４１，４２，４３，４４の
上方に位置し、且つベース４の上面と当接する。また、
キャップ５の外周縁には、フランジ５３が形成されてい
る。このフランジ５３の上面は、ケース６の内面と当接
するように成っている。更に、キャップ５の上面は、球
の一部分を受け入れるように窪んだ押圧操作部５４と成
っている。

【００１５】台座２、感圧シート３、及びベース４は、
ピン７によってプリント回路基板１に固定されている。

【００１６】以上のようにして構成されたポインティン
グデバイスは、キャップ５の押圧操作部５４に操作者が
指を掛けるようにして押圧することができる。また、こ
のキャップ５の押圧操作部５４の外周部を押圧すること
によりベース４の突起４１，４２，４３，４４を介して
感圧シート３を強く押圧することができ、他方、キャッ
プ５の押圧操作部５４の外周部を微妙に押圧すれば、こ
の微妙な押圧力がベース４の突起４１，４２，４３，４
４を介して正確に感圧シート３に伝わる。

【００１７】

【考案の効果】本考案のポインティングデバイスは、ベ
ースの突起に形成された略球面状の部分によって感圧シ
ートを押圧するように成っているので、キャップを押圧
すれば、ベースの突起に形成された略球面状の部分によ
って感圧シートを弱い力でも強く押圧することができ、
従って、カーソルを早く移動させることができ、操作性
に優れている。また、このように、本考案のポインティ
ングデバイスでは、ベースの突起に形成された略球面状
の部分によって感圧シートを押圧するように成っている
ため、感圧シートを強く押圧するばかりでなく、キャッ
プを微妙に押圧することにより、感圧シートを微妙に押
圧することができ、従って、カーソルを微妙に移動させ
ることもできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本考案の一実施例によるポインティング
デバイスの断面図である。

【図２】図２は図１に示すポインティングデバイスの感
圧シート及びベースの平面図である。

【図３】図３は従来のポインティングデバイスの一例の
断面図である。

【符号の説明】

３ 感圧シート ４ ベース ５ キャップ ４１ 突起 ４２ 突起 ４３ 突起 ４４ 突起 ４５ 支持杆 ５２ リブ

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 感圧シートと、該感圧シート上に配置さ
   れたベースと、該ベース上に載置されたキャップとを含
   むポインティングデバイスにおいて、上記ベースは、一
   面側に上記キャップの中央部を支持する支持杆を有し、
   他面側に上記支持杆を中心にして互いに等間隔に配置さ
   れた４個の突起を有し、更に上記ベースは、上記支持杆
   を中心にして上記感圧シート上で揺動自在であり、上記
   各突起の先端部は、上記感圧シートを押圧するために略
   球面状に形成されており、上記感圧シートは、上記各突
   起に対応させて４つの領域に分けられ、上記キャップ
   は、該キャップの上記ベースに対向する面上に、上記各
   突起の上方に位置し且つ上記ベースに当接するリブを有
   していることを特徴とするポインティングデバイス。