JP2566272B2 - 酸素センサー - Google Patents
酸素センサーInfo
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- oxygen sensor
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は排ガス処理等の燃焼制御に適した低温まで作
動可能な酸素センサーに関する。
動可能な酸素センサーに関する。
従来この種の酸素センサーは、酸素イオン導電性のZr
O2−Y2O3系やZrO2−CaO系の安定化ジルコニアと称され
る固体電解質を用いるもの、および、酸素欠損型の非化
学量論組成からなる酸化物半導体、たとえばTiO2-δを
用いるものである。
O2−Y2O3系やZrO2−CaO系の安定化ジルコニアと称され
る固体電解質を用いるもの、および、酸素欠損型の非化
学量論組成からなる酸化物半導体、たとえばTiO2-δを
用いるものである。
固体電解質型酸素センサーには、固体電池(酸素濃淡
電池)の起電力を利用したものと、電圧を印加しておい
て、その時固体電解質中を流れる酸素イオン電流を利用
したものとに分けられる。
電池)の起電力を利用したものと、電圧を印加しておい
て、その時固体電解質中を流れる酸素イオン電流を利用
したものとに分けられる。
一方、酸化物半導体型酸素センサーは、高温における
酸化物の化学量論組成の変化に応じた電子伝導性の変化
を利用するものである。
酸化物の化学量論組成の変化に応じた電子伝導性の変化
を利用するものである。
固体電池型の酸素センサーは、次のような酸素濃淡電
池を構成し、その起電力から P′o2,Ee/固体電解質、/Ee,P″o2(Ee:電極) 被検ガス中の酸素分圧P″o2を求めるものである。この
電池の理論起電力Eは、(1)式で表わされる。
池を構成し、その起電力から P′o2,Ee/固体電解質、/Ee,P″o2(Ee:電極) 被検ガス中の酸素分圧P″o2を求めるものである。この
電池の理論起電力Eは、(1)式で表わされる。
P′o2:既知酸素分圧,P″o2:被検ガス中の酸素分圧 T:絶対温度,R:気体定数,F:フアラデー定数 酸素センサーは、固体電解質を用いるものも、酸化物
半導体を用いるものも、電気的信号により酸素濃度を検
出するため、電極が取付けられる。電極としては従来か
ら白金が用いられている。電極は被検ガス中の酸素分圧
P″o2と固体中の酸素イオンあるいは酸素空孔との濃度
平衡を保つために酸素のやりとり(即ち電気化学的反
応)を行わしめる場としての役割を持つので、この種酸
素センサーでは極めて重要な部分である。白金電極は電
子伝導性であるため、前記固体電池型の酸素センサーの
例では、白金と固体電解質と気相の三相の界面が電気化
学反応の反応点となる。酸素センサーの反応性は、この
電気化学反応がいかに速く進行するかに係つており、白
金電極では反応点の数を増加させるため多孔性電極とさ
れる。しかしながら、従来の酸素センサーは、いずれも
約700℃以上の高温でなければ実用的な作動をしない
し、多孔性電極の導伝性(電子伝導性)を確保するため
に電極を厚くする、即ち、白金を多く使用しなければな
らないという問題がある。
半導体を用いるものも、電気的信号により酸素濃度を検
出するため、電極が取付けられる。電極としては従来か
ら白金が用いられている。電極は被検ガス中の酸素分圧
P″o2と固体中の酸素イオンあるいは酸素空孔との濃度
平衡を保つために酸素のやりとり(即ち電気化学的反
応)を行わしめる場としての役割を持つので、この種酸
素センサーでは極めて重要な部分である。白金電極は電
子伝導性であるため、前記固体電池型の酸素センサーの
例では、白金と固体電解質と気相の三相の界面が電気化
学反応の反応点となる。酸素センサーの反応性は、この
電気化学反応がいかに速く進行するかに係つており、白
金電極では反応点の数を増加させるため多孔性電極とさ
れる。しかしながら、従来の酸素センサーは、いずれも
約700℃以上の高温でなければ実用的な作動をしない
し、多孔性電極の導伝性(電子伝導性)を確保するため
に電極を厚くする、即ち、白金を多く使用しなければな
らないという問題がある。
また酸素センサーを高温下で使用する時には次のよう
な問題も生じて来る。
な問題も生じて来る。
センサーおよびその雰囲気を高温にするための加熱
用の熱源を必要とする。
用の熱源を必要とする。
高温であるが故に外界温度による影響を受け易く、
一定温度に維持することが困難となる。その結果、酸素
センサー素子に温度勾配を生じ、測定精度を低下させる
ことになる。
一定温度に維持することが困難となる。その結果、酸素
センサー素子に温度勾配を生じ、測定精度を低下させる
ことになる。
熱損失も大きい。
電解質および電極の劣化が促進され、その寿命が短
かくなる。
かくなる。
そこで本発明者らは、特開昭63−98557号公報におい
て、電極としてA1-xA′xBO3-δ(A:La,A′:アルカリ土
類金属,B:遷移金属)で表わされるペロブスカイト型複
合酸化物を用いた低温作動型酸素センサーを提案した。
この発明の実施例で示すように、固体電解質として酸化
セリウム(CeO2)に酸化カルシウム(CaO)を10モル%
添加したものを用い、電極としてLa0.4Sr0.4CoO3-δを
用いたセンサーは約300℃という低温まで理論起電力を
示し、応答速度も早い。一方同一の固体電解質を用い、
電極として白金をスパツタ法で取り付けたセンサーでは
約600℃までしか理論起電力を示さない。
て、電極としてA1-xA′xBO3-δ(A:La,A′:アルカリ土
類金属,B:遷移金属)で表わされるペロブスカイト型複
合酸化物を用いた低温作動型酸素センサーを提案した。
この発明の実施例で示すように、固体電解質として酸化
セリウム(CeO2)に酸化カルシウム(CaO)を10モル%
添加したものを用い、電極としてLa0.4Sr0.4CoO3-δを
用いたセンサーは約300℃という低温まで理論起電力を
示し、応答速度も早い。一方同一の固体電解質を用い、
電極として白金をスパツタ法で取り付けたセンサーでは
約600℃までしか理論起電力を示さない。
本発明は上記の低温作動型酸素センサーよりも更に低
温で十分に速い応答速度で確実に作動する酸素センサー
を提供しようとするものである。
温で十分に速い応答速度で確実に作動する酸素センサー
を提供しようとするものである。
〔課題を解決するための手段〕 本発明は、本発明者等が先に提案したA1-xA′xBO3-δ
で表わされるペロブスカイト型複合酸化物電極よりも更
に電気化学反応を速かに進め得る電極を得ようとするも
ので、上記ペロブスカイト型複合酸化物のBも他の遷移
金属でその一部を置換したA1-xA′xB1-yB′yO3-δで表
わされる電極を固体電解質両面に陽極及び陰極として用
いることによってセンサーの作動温度を更に低下させ得
る事を見い出し、本発明を完成するに至つた。
で表わされるペロブスカイト型複合酸化物電極よりも更
に電気化学反応を速かに進め得る電極を得ようとするも
ので、上記ペロブスカイト型複合酸化物のBも他の遷移
金属でその一部を置換したA1-xA′xB1-yB′yO3-δで表
わされる電極を固体電解質両面に陽極及び陰極として用
いることによってセンサーの作動温度を更に低下させ得
る事を見い出し、本発明を完成するに至つた。
即ち、本発明は、酸素イオン導電性固体電解質両面
に、陽極及び陰極としてそれぞれ、La1-xSrxCo1-yB′yO
3-δ(B′=Ni,Fe,Cu,Mn、x=0.1〜0.5、y=0.01〜
0.1)で表されるペロブスカイト型複合酸化物電極を有
することを特徴とする酸素センサーである。
に、陽極及び陰極としてそれぞれ、La1-xSrxCo1-yB′yO
3-δ(B′=Ni,Fe,Cu,Mn、x=0.1〜0.5、y=0.01〜
0.1)で表されるペロブスカイト型複合酸化物電極を有
することを特徴とする酸素センサーである。
xの範囲は、Srの固溶範囲であり、これを越えるとX
線回折によればペロブスカイト相の外に、他の相が析出
することが確認されている。
線回折によればペロブスカイト相の外に、他の相が析出
することが確認されている。
yの範囲は、0.01が置換量の最低有効値であり、好ま
しくは0.02以上とすることがよい。また、上限の0.1
は、これ以上置換すると逆効果が出て来る。
しくは0.02以上とすることがよい。また、上限の0.1
は、これ以上置換すると逆効果が出て来る。
酸素イオン導電体としては、CeO2−CaO系、CeO2−Gd2
O3系、ZrO2−Y2O3系、ZrO2−CaO系およびBi2O3系の中の
いずれか1つを使用することができる。特にCeO2に10〜
40モル%のCaOを添加したものが好ましい。
O3系、ZrO2−Y2O3系、ZrO2−CaO系およびBi2O3系の中の
いずれか1つを使用することができる。特にCeO2に10〜
40モル%のCaOを添加したものが好ましい。
La1-xSrxCo1-yB′yO3-δは、A1-xA′xBO3-δと同様に
酸素欠損型のペロブスカイト型複合酸化物であり、酸素
欠損による酸素イオン伝導性と電子伝導性とを兼ね備え
た混合導電性の機能性材料である。従つて、酸素イオン
伝導性を有する固体電解質に上記複合酸化物を電極とし
て取り付ければ、(気相/複合酸化物/固体電解質)と
いう構造が得られる。まず、(気相/複合酸化物)界面
では、複合酸化物の触媒作用によつて気相中の酸素の吸
着又は気相中への酸素の脱離が、低温でも可逆的に行わ
れる。(複合酸化物/固体電解質)界面は、複合酸化物
が酸素イオン伝導性を有するため、固体電解質中へ酸素
イオンを移行させるための通路になり得る。勿論、白金
電極の場合と同様に気相,電極,電解質の三相の界面が
あれば、そこも電気化学反応の反応点になるが、三相の
界面が無くても複合酸化物電極は、前述のように混合導
電性を有するため、電子も流れ、酸素イオンも流れるこ
とから、電極表面に吸着された酸素は、電極表面のどの
部分でも電子を受け取り酸素イオンとなつて、電極バル
ク内を移動し、電解質中へは入つて行くことが可能であ
る。
酸素欠損型のペロブスカイト型複合酸化物であり、酸素
欠損による酸素イオン伝導性と電子伝導性とを兼ね備え
た混合導電性の機能性材料である。従つて、酸素イオン
伝導性を有する固体電解質に上記複合酸化物を電極とし
て取り付ければ、(気相/複合酸化物/固体電解質)と
いう構造が得られる。まず、(気相/複合酸化物)界面
では、複合酸化物の触媒作用によつて気相中の酸素の吸
着又は気相中への酸素の脱離が、低温でも可逆的に行わ
れる。(複合酸化物/固体電解質)界面は、複合酸化物
が酸素イオン伝導性を有するため、固体電解質中へ酸素
イオンを移行させるための通路になり得る。勿論、白金
電極の場合と同様に気相,電極,電解質の三相の界面が
あれば、そこも電気化学反応の反応点になるが、三相の
界面が無くても複合酸化物電極は、前述のように混合導
電性を有するため、電子も流れ、酸素イオンも流れるこ
とから、電極表面に吸着された酸素は、電極表面のどの
部分でも電子を受け取り酸素イオンとなつて、電極バル
ク内を移動し、電解質中へは入つて行くことが可能であ
る。
上述のように、複合酸化物電極は、触媒作用の点や、
酸素イオンの通路の点で白金電極よりも優れ、センサー
の低温作動性をもたらすものと考えられる。
酸素イオンの通路の点で白金電極よりも優れ、センサー
の低温作動性をもたらすものと考えられる。
本発明は、La1-xSrxCoO3-δのCoの一部を遷移金属元
素B′で置換したLa1-xSrxCo1-yB′yO3-δで表わされる
電極を用いるが、CoをB′で一部置換することにより前
記触媒作用が更に高まり、電気化学反応がより速く進行
するため、200℃以下の低温でも作動するという画期的
な酸素センサーの出現を可能にしたのである。
素B′で置換したLa1-xSrxCo1-yB′yO3-δで表わされる
電極を用いるが、CoをB′で一部置換することにより前
記触媒作用が更に高まり、電気化学反応がより速く進行
するため、200℃以下の低温でも作動するという画期的
な酸素センサーの出現を可能にしたのである。
酸素セリウム(CeO2)に酸化カルシウム(CaO)を10
モル%添加した酸素イオン導電性の固体電解質((Ce
O2)0.9(CaO)0.1で示す)を第1図に示す構造のセン
サーの素子として用いた。次に1μm以下まで微粒子化
したペロブスカイト型複合酸化物をテレピン油等の有機
溶剤でペースト化し、さらに希釈剤として酢酸n−ブチ
ルを少量混ぜ合わせたものを準備し、これを固体電解質
素子1の内外表面に塗布し、空気中、800℃で焼きつけ
て電極3を形成した。固体電解質素子1をアルミナ磁製
管2に取り付け、接続部を銀シールド(図示しない)し
た。
モル%添加した酸素イオン導電性の固体電解質((Ce
O2)0.9(CaO)0.1で示す)を第1図に示す構造のセン
サーの素子として用いた。次に1μm以下まで微粒子化
したペロブスカイト型複合酸化物をテレピン油等の有機
溶剤でペースト化し、さらに希釈剤として酢酸n−ブチ
ルを少量混ぜ合わせたものを準備し、これを固体電解質
素子1の内外表面に塗布し、空気中、800℃で焼きつけ
て電極3を形成した。固体電解質素子1をアルミナ磁製
管2に取り付け、接続部を銀シールド(図示しない)し
た。
上記酸素センサーを被検ガス中にさらし、その時の起
電力を電極3に接続した導電性金属リード端子4より測
定した。
電力を電極3に接続した導電性金属リード端子4より測
定した。
被検ガスには酸素ガスを1容量%および10容量%混合
した窒素ガスを用い全流量300〜500ml/minで供給した
(大気圧下)。参照ガスには純酸素ガスを用い500ml/mi
nで供給した(大気圧下)。
した窒素ガスを用い全流量300〜500ml/minで供給した
(大気圧下)。参照ガスには純酸素ガスを用い500ml/mi
nで供給した(大気圧下)。
この酸素センサーの構成は次のとおりである。
P′o2(O2),MO/CeO2)0.9(CaO)0.1/MO,P″o2(O2+
N2) MO:ペロブスカイト型複合酸化物電極 実施例1 La0.6Sr0.4CoO3-δのCoをNiおよびMnで2モル%置換
した材料、即ちLa0.6Sr0.4Co0.98Ni0.02O3-δ(A)とL
a0.6Sr0.4Co0.98Mn0.02O3-δ(B)を電極とした時の酸
素センサーの作動試験を実施した。そのうちセンサー起
電力(Electro Motive Force・・・EMF)の測定結果を
第2図に(A)および(B)として示した。第2図中の
左上りの直線は、上記(1)式より得られる各被検酸素
分圧(P″o2)における論理起電力Eと温度の関係を示
している。なお、同図中の(C)はLa0.6Sr0.4CoO
3-δ、(D)は白金ペーストを焼き付けて電極とした酸
素センサーの起電力測定結果で、比較例として示したも
のである。各電極の焼き付け温度は(A)(B)(C)
では800℃、(D)は1000℃である。
N2) MO:ペロブスカイト型複合酸化物電極 実施例1 La0.6Sr0.4CoO3-δのCoをNiおよびMnで2モル%置換
した材料、即ちLa0.6Sr0.4Co0.98Ni0.02O3-δ(A)とL
a0.6Sr0.4Co0.98Mn0.02O3-δ(B)を電極とした時の酸
素センサーの作動試験を実施した。そのうちセンサー起
電力(Electro Motive Force・・・EMF)の測定結果を
第2図に(A)および(B)として示した。第2図中の
左上りの直線は、上記(1)式より得られる各被検酸素
分圧(P″o2)における論理起電力Eと温度の関係を示
している。なお、同図中の(C)はLa0.6Sr0.4CoO
3-δ、(D)は白金ペーストを焼き付けて電極とした酸
素センサーの起電力測定結果で、比較例として示したも
のである。各電極の焼き付け温度は(A)(B)(C)
では800℃、(D)は1000℃である。
この比較例から明らかなように一般に用いられている
白金電極を取付けた酸素センサーの起電力が論理起電力
に従うのは、(CeO2)0.9(CaO)0.1で表わされるセリ
ア系固体電解質を用いた場合では約600℃以上(D)、
本発明者等の先願発明にあるLa0.6Sr0.4Co3-δ電極を取
付けたものでは300℃以上(C)であつた。
白金電極を取付けた酸素センサーの起電力が論理起電力
に従うのは、(CeO2)0.9(CaO)0.1で表わされるセリ
ア系固体電解質を用いた場合では約600℃以上(D)、
本発明者等の先願発明にあるLa0.6Sr0.4Co3-δ電極を取
付けたものでは300℃以上(C)であつた。
これに対し本実施例のLa0.6Sr0.4Co0.98Ni0.02O3-δ
(A)電極を用いた酸素センサーは、第2図の中の
(A)に示すとおり190℃台まで理論起電力に従つた。
このことは実用的作動温度をおよそ200℃まで低温化で
きることを意味している。
(A)電極を用いた酸素センサーは、第2図の中の
(A)に示すとおり190℃台まで理論起電力に従つた。
このことは実用的作動温度をおよそ200℃まで低温化で
きることを意味している。
La0.6Sr0.4Co0.98Mn0.02O3-δ(B)電極は(A)ほ
どの効果はないが、第2図に示すとおり、(C)よりや
や低温まで理論起電力に従つた。
どの効果はないが、第2図に示すとおり、(C)よりや
や低温まで理論起電力に従つた。
次にセンサー応答性の測定結果を第3図と第4図に示
した。第3図は、被検ガス中の酸素濃度(分圧)P″o2
を1atmから0.1atmに急変させた時、電極(A)を取付け
たセンサーが198℃において(1)式で表わされる理論
起電力Eに到達する経時的状況を示したもので、約20分
を要している。(EMF≒−22mVに引かれた水平な線がこ
の条件下でのEを示す)。電極(C)を取付けたセンサ
ーについても、比較のために併記した。第4図は、電極
(A)並びに(B)を取付けたセンサーの300℃におけ
る応答性を示したもので、酸素分圧P″o2の変化は、第
3図の場合と同様(1atm→0.1atm)である。またEMF≒
−27mVに引かれた水平な線は、この条件下でのEを示し
ている。電極(A)を取付けたセンサーは1分以内、電
極(B)では2分以内で理論起電力Eに到達している。
電極(C)では、第3図でみるように198℃では理論起
電力に到達しないし、300℃においては第4図の電極
(A)(B)に比べて更に長時間を要することは第3図
の例からも明らかである。また電極(D)では、198℃,
300℃いずれにおいても理論起電力に到達しない。
した。第3図は、被検ガス中の酸素濃度(分圧)P″o2
を1atmから0.1atmに急変させた時、電極(A)を取付け
たセンサーが198℃において(1)式で表わされる理論
起電力Eに到達する経時的状況を示したもので、約20分
を要している。(EMF≒−22mVに引かれた水平な線がこ
の条件下でのEを示す)。電極(C)を取付けたセンサ
ーについても、比較のために併記した。第4図は、電極
(A)並びに(B)を取付けたセンサーの300℃におけ
る応答性を示したもので、酸素分圧P″o2の変化は、第
3図の場合と同様(1atm→0.1atm)である。またEMF≒
−27mVに引かれた水平な線は、この条件下でのEを示し
ている。電極(A)を取付けたセンサーは1分以内、電
極(B)では2分以内で理論起電力Eに到達している。
電極(C)では、第3図でみるように198℃では理論起
電力に到達しないし、300℃においては第4図の電極
(A)(B)に比べて更に長時間を要することは第3図
の例からも明らかである。また電極(D)では、198℃,
300℃いずれにおいても理論起電力に到達しない。
実施例2 La0.6Sr0.4CoO3-δのCoをNi,CuおよびFeで置換した材
料、即ち、La0.6Sr0.4Co0.95Ni0.05O3-δ(E)、La0.6
Sr0.4Co0.9Ni0.1O3-δ(F)、La0.6Sr0.4Co0.98Cu0.02
O3-δ(G)、La0.6Sr0.4Co0.98Fe0.02O3-δ(H)を電
極とした時の酸素センサーの作動試験を実施例1と同様
に実施した。
料、即ち、La0.6Sr0.4Co0.95Ni0.05O3-δ(E)、La0.6
Sr0.4Co0.9Ni0.1O3-δ(F)、La0.6Sr0.4Co0.98Cu0.02
O3-δ(G)、La0.6Sr0.4Co0.98Fe0.02O3-δ(H)を電
極とした時の酸素センサーの作動試験を実施例1と同様
に実施した。
第5図に電極(E)と(F)のEMF測定結果を電極
(A)(C)と対比して示した。電極(E)と(F)の
場合は電極(A)より劣るものの210〜220℃までは理論
起電力に従い電極(C)よりも低温作動性に優れてい
る。
(A)(C)と対比して示した。電極(E)と(F)の
場合は電極(A)より劣るものの210〜220℃までは理論
起電力に従い電極(C)よりも低温作動性に優れてい
る。
第6図は電極(E)と(F)の応答性を電極(A)と
対比して示したもので300℃でP″o2を1atmから0.1atm
に急変させた時の測定例である。P″o2変化の初期段階
で応答性は(A)>(E)>(F)の順となつている
が、理論起電力に到達する時間はほぼ同等である。
対比して示したもので300℃でP″o2を1atmから0.1atm
に急変させた時の測定例である。P″o2変化の初期段階
で応答性は(A)>(E)>(F)の順となつている
が、理論起電力に到達する時間はほぼ同等である。
第7図は電極(G)と(H)のEMF測定結果を電極
(A)と対比して示したものである。電極(A)より劣
るものの250℃まで理論起電力に従い電極(C)よりも
低温作動性に優れている。
(A)と対比して示したものである。電極(A)より劣
るものの250℃まで理論起電力に従い電極(C)よりも
低温作動性に優れている。
実施例3 La0.8Sr0.2CoO3-δのCoをNiで2モル%置換した材
料、即ちLa0.8Sr0.2Co0.98Ni0.02O3-δ(I)を電極と
した時の酸素センサーの作動試験を実施例1と同様にし
て実施した。
料、即ちLa0.8Sr0.2Co0.98Ni0.02O3-δ(I)を電極と
した時の酸素センサーの作動試験を実施例1と同様にし
て実施した。
第8図に電極(I)と比較例としてのLa0.8Sr0.2CoO
3-δ(J)のEMF測定結果を示した。電極(J)が360℃
程度まで理論起電力に従うのに対し電極(I)では約25
0℃まで理論起電力に従つており、100℃程度の作動温度
の低温化が達成されている。
3-δ(J)のEMF測定結果を示した。電極(J)が360℃
程度まで理論起電力に従うのに対し電極(I)では約25
0℃まで理論起電力に従つており、100℃程度の作動温度
の低温化が達成されている。
本発明は、上記構成を採用することにより、200〜300
℃で作動可能となり従来のものより作動温度範囲を低温
側に更に拡大し、用途の拡大を可能とした。なお酸素セ
ンサーを高温で使用する際の上記問題点〜が解消さ
れることは言うまでもない。
℃で作動可能となり従来のものより作動温度範囲を低温
側に更に拡大し、用途の拡大を可能とした。なお酸素セ
ンサーを高温で使用する際の上記問題点〜が解消さ
れることは言うまでもない。
第1図は本発明の実施例で使用した一端封じチユーブ型
酸素センサーの断面模式図、第2図〜第8図は実施例で
用いた酸素センサーの特性を示す図である。 第1図において1は固体電解質素子、2はアルミナ磁製
管、3は電極、4は導電性金属リード端子である。
酸素センサーの断面模式図、第2図〜第8図は実施例で
用いた酸素センサーの特性を示す図である。 第1図において1は固体電解質素子、2はアルミナ磁製
管、3は電極、4は導電性金属リード端子である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 沢田 明宏 神奈川県横浜市金沢区幸浦1丁目8番地 の1 三菱重工業株式会社基盤技術研究 所内 (72)発明者 荒井 弘通 福岡県福岡市西区十郎川団地18―101 (56)参考文献 特開 昭63−158451(JP,A) 特開 平1−97854(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】酸素イオン導電性固体電解質両面に、陽極
及び陰極としてそれぞれ La1-xSrxCo1-yB′yO3-δ (B′=Ni,Fe,Cu,Mn、x=0.1〜0.5、y=0.01〜0.1) で表されるペロブスカイト型複合酸化物電極を有するこ
とを特徴とする酸素センサー。
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Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP63053765A JP2566272B2 (ja) | 1988-03-09 | 1988-03-09 | 酸素センサー |
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JPH01227956A JPH01227956A (ja) | 1989-09-12 |
JP2566272B2 true JP2566272B2 (ja) | 1996-12-25 |
Family
ID=12951911
Family Applications (1)
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-
1988
- 1988-03-09 JP JP63053765A patent/JP2566272B2/ja not_active Expired - Lifetime
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