JP2566127Y2 - 減衰力可変式ショックアブソーバ - Google Patents

減衰力可変式ショックアブソーバ

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JP2566127Y2
JP2566127Y2 JP4894890U JP4894890U JP2566127Y2 JP 2566127 Y2 JP2566127 Y2 JP 2566127Y2 JP 4894890 U JP4894890 U JP 4894890U JP 4894890 U JP4894890 U JP 4894890U JP 2566127 Y2 JP2566127 Y2 JP 2566127Y2
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piston rod
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は電気粘性流体と電極を備え、減衰力を変化さ
せることのできる車両用ショックアブソーバに関する。
[従来の技術] 例えば実開昭60−142334号公報に、従来の減衰力可変
ショックアブソーバが開示されている。このショックア
ブソーバは電気粘性流体が充填されたシリンダチューブ
と、同シリンダチューブ中を摺動するピストンを備え、
同ピストンには多数の電極板が固定されている。同電極
板はその間の間隙によってピストン上下室が連通される
ように配置され、電極板間に電圧が印加されない状態で
はピストンがシリンダチューブ中を比較的自由に移動で
きる。
一方電極板間に電圧が印加されると電極板間の電気粘
性流体の粘性が増大し、ピストンを摺動させるときに大
きな抵抗が生じる。これにより大きな減衰力が得られ
る。
[考案が解決しようとする課題] ここで用いられる電気粘性流体は誘電体微粉末が液中
に分散されたものであり、長時間静置されると誘電体微
粉末が沈澱し易い。
このため車両を長時間静置した後に走行させ始める
と、ピストンの上下動に従動してショックアブソーバの
底部近くに沈澱していた誘電体微粉末の沈澱物も上下動
を始め、やがて液中全体に分散することになるが、ピス
トンに作動する振動の振幅が比較的小さいと、誘電体微
粉末はシリンダチューブの底部近くで細かく往復動する
だけでなかなか電極部に到着しない。このため走行開始
直後には電極に電圧を印加しても充分な減衰力を確保で
きず、走行開始直後の走行安定性に問題を生じるおそれ
があった。
そこで本考案では、車両が長期間静置されて誘電体微
粉末が沈澱してしまっても、走行を開始すると速やかに
必要な減衰力を確保できる状態を実現するショックアブ
ソーバの構造を新たに提案するものである。
[課題を解決するための手段] 上記課題は、請求項1に記載の構造すなわちシリンダ
にピストンロッドが進退する際に生じる抵抗を電気粘性
流体を挟んで対向している電極間に印加する電圧によっ
て可変とし、通常制御時に高減衰力状態を実現するとき
には大電圧を印加し、低減衰力状態を実現するときには
小電圧を印加する形式の車両用ショックアブソーバにお
いて、該車両のイグニッションスイッチをオンしたのち
所定条件が成立するまでの間、該電極間に印加する電圧
を通常制御時に印加する電圧よりも増大させる手段を有
することを特徴とする減衰力可変式ショックアブソーバ
によって解決される。
また請求項2に記載の構造すなわち前記形式の車両用
ショックアブソーバにおいて、該ショックアブソーバの
底部に設置されて該電気粘性流体を攪拌するファンと、
該ファンの駆動手段と、該車両のイグニッションスイッ
チをオンしたのち所定条件が成立するまでの間、該駆動
手段を運転させる手段とを付加した減衰力可変式ショッ
クアブソーバによっても解決される。
[作用] さて請求項1に記載のショックアブソーバによると、
イグニッションスイッチがオンされて後所定条件が成立
するまでの間は(例えば所定時間が経過するまで、ある
いは作動流体の温度が所定温に上昇上昇するまでは)、
それ以外のとき(すなわち通常制御時)に印加される電
圧よりも大きな電圧が印加される。このため車両が長期
間静止されて誘電体微粉末が沈澱し、電極間に分散して
いる誘電体微粉末の濃度が小さい場合には、電極に通常
時より大きな電圧が印加されることによって減衰力が不
充分になることが補償され、誘電体微粉末が均一に分散
した状態に近い減衰力に調整される。
また請求項2の考案によると、イグニッションスイッ
チがオンされた直後からファンによって誘電体微粉末が
攪拌され、電極間空間には誘電体微粉末が均一に分散さ
れた電気粘性流体が存在することになり、車両走行開始
直後から必要な減衰力が確保される。
[実施例] 次に請求項1に記載の考案を具現化した実施例を第1
図を参照して説明する。
この例はシリンダ16とピストンロッド4を主体として
構成される車両用ショックアブソーバを示し、ピストン
ロッド4は上端ねじ部により車体側メンバに連結され、
シリンダ16はその下部に固定されたブラケット36を介し
てサスペンション側メンバに連結されて用いられ、車体
とサスペンションメンバ間の相対振動を減衰させる。
ピストンロッド4は略有蓋円筒状をなし、その上部に
はフリーピストン6が摺動可能に収容されている。フリ
ーピストン6の上室Aには圧縮性の気体が封入されてお
り、シール8によってフリーピストン6の上下室A,B間
が油密に分離される。
ピストンロッド2の下方には、ピストン17が固定され
ている。ピストン17はピン34に対し下方から順に円板3
2、カラー30、板ばね28、ピストン本体26、板ばね24、
カラー22、円板20が挿通され、これらがプレート18によ
って固定されたものであり、ピストン本体26がピストン
ロッド4に固定されている。
ピストン本体26にはそれぞれ複数のオリフィス26a,26
bが周上に設けられており、オリフィス26aの側は板ばね
24により作動流体がピストン上室Bから下室Cへ流れる
ことを禁止する。一方オリフィス26bの側は板ばね28に
よって流体がピストン下室Cから上室Bへ流れることを
禁止している。
ピストンロッド4が下降する場合、すなわち流体がピ
ストン下室Cから上室Bに流れるときには、板ばね24が
上方へ撓んでオリフィス26aを流動し、そこで流動抵抗
が発生する。一方ピストンロッド4が上昇する場合、す
なわち流体がピストン上室Bから下室Cへ流動する際に
は板ばね28が下方へ撓んでオリフィス26bを流動し、そ
こで流動抵抗が発生する。
ピストンロッド4の下端にはフランジ4bが形成され、
そこに複数のポート4aが形成されている。フランジ4bの
外径はピストンロッド4の外径よりも僅かに大きな関係
に設定されている。
シリンダ16は略有底円筒状をなしその内径はピストン
ロッド4のフランジ4bの外径に等しく、ピストンロッド
4がシリンダ16内を進退すると、フランジ4bがシリンダ
内面を摺動する。またシリンダ16の上部には、ロッドガ
イド14とオイルシール12がカバー10によって固定されて
いる。
ピストン上室B、ピストン下室C及びピストンロッド
4とシリンダ16との間に形成される空間Dには、電気粘
性流体が充填されている。
さてこの構造の単筒式ショックアブソーバによると、
ピストンロッド4が下降する場合には、オリフィス26a
で流動抵抗が発生し、フリーピストン6は上昇して気体
が圧縮される。一方、ピストンロッド4が上昇する場合
には、オリフィス26bで流動抵抗が発生し、フリーピス
トン6は下降して気体が膨張する。
さてこのショックアブソーバはシリンダ16がリード線
38により接地され、一方ピストンロッド4にはリード線
46によりプラス電位が付与できる構造となっている。こ
の構造によると、ピストンロッド4の外周とシリンダ16
の内周間に形成される空間Dにも電気粘性流体が充填さ
れるため、ピストンロッド4に印加する電圧を大きくす
るほど空間D中の電気粘性流体の粘性が増大し、ピスト
ンロッド4とシリンダ16とを相対振動させる際に生じる
抵抗が増大して大きな減衰力に調整される。そしてこの
実施例では、ピストンロッド4に加える電圧がコントロ
ーラ44によって調整可能となっている。またコントロー
ラ44にはリード線42を介してシリンダ外壁に固定された
温度センサ40の信号が入力されまたイグニッションスイ
ッチ50を介してバッテリ48に接続されている。
この形式のショックアブソーバの場合、車両が長期間
静置させれば作動流体の油温は常温のそれになる。そし
て車両が走行を開始してオリフィス26aまたは26bで流動
抵抗が生じるようになるとその分作動流体の温度が上昇
する。すなわちシリンダ外壁の温度が常温程度であれば
車両が長時間静置されたために誘電体微粉末が沈澱して
いる可能性があり、それが所定温に上昇すればショック
アブソーバが作動を開始して作動流体が攪拌されてお
り、たとえ誘電体微粉末が沈澱していたとしてもすでに
均一に分散されるに至っている。
このためコントローラ44はイグニッションスイッチ50
がオンされて後、温度センサ40の信号が所定温度に相当
する信号に達するまでの間は、電極(ピストンロッド)
4に加える電圧値を増大するように工夫されている。こ
のため、車両が走行を開始した直後で誘電体微粉末が沈
澱し通常の電圧では必要な減衰力が得られない場合に
は、それを補償するために大電圧が印加され、誘電体微
粉末がほぼ均一に分散された状態において得られる減衰
力に調整される。このため走行開始直後から高い操縦安
定性を確保することができる。
次に第2図を参照して請求項2に記載の考案を具現化
した第2実施例について説明する。この説明では第1実
施例と異なるところのみを説明する。
さてこの実施例ではショックアブソーバの底部にファ
ン60が取付けられており、このファン60はモータ62によ
って回転駆動され、そのモータ62はコントローラ66によ
って運転が制御される。コントローラ66はタイマを内蔵
しており、イグニッションスイッチ50を介してバッテリ
48に接続されている。タイマはイグニッションスイッチ
がONされたときからの時間を計時する。そしてコントロ
ーラ66はイグニッションスイッチ50がオンされた後、タ
イマによって所定時間が経時されるまでの間、モータ62
に駆動電流を流しモータ62とファン60を回転させる。
このためイグニッションスイッチがオンされた直後に
ショックアブソーバの底部近くに沈澱していた誘電体微
粉末は拡散され、電極間空間Dは誘電体微粉末が均一に
分散された状態の電気粘性流体で充填される。
このため車両が走行を開始した直後から所定の減衰力
を実現できる状態に調整され、走行開始直後から良好な
操縦安定性を確保することができる。
[考案の効果] さて請求項1に記載の考案によると、車両が長期間静
置されて電気粘性流体中から誘電体微粉末が沈澱し、電
極間空間中に充填されている誘電体微粉末の濃度が小さ
い間は通常時よりも大きな電圧が印加される。このため
誘電体微粉末の濃度低下が電圧の増大によって補償さ
れ、必要な減衰力が確保される。
また請求項2の考案によると、車両が走行のためにイ
グニッションスイッチがオンされた直後に電気粘性流体
は攪拌されて誘電体微粉末が分散された状態となる。こ
のため電極間に所期の電圧を印加すると所期の減衰力が
得られる。
このように本考案によると、車両の走行開始直後から
必要な減衰力を得、必要な操縦安定性が確保できること
になり、電気粘性流体を利用したショックアブソーバの
実用化を阻害している問題点の一つが有効に解決される
のである。
【図面の簡単な説明】
第1図は請求項1の考案の実施例、第2図は請求項2の
考案の実施例を示す。 4……ピストンロッド電極対 16……シリンダ電極対 44……コントローラ・電圧増大手段 60……ファン 62……ファン駆動モータ 66……モータコントローラ

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリンダにピストンロッドが進退する際に
    生じる抵抗を、電気粘性流体を挟んで対向している電極
    間に印加する電圧によって可変とし、通常制御時に高減
    衰力状態を実現するときに大電圧を印加し、低減衰力状
    態を実現するときに小電圧を印加する形式の車両用ショ
    ックアブソーバにおいて、 該車両のイグニッションスイッチをオンしたのち所定条
    件が成立するまでの間、該電極間に印加する電圧を前記
    の通常制御時に印加する電圧よりも増大させる手段を有
    することを特徴とする減衰力可変式ショックアブソー
    バ。
  2. 【請求項2】シリンダにピストンロッドが進退する際に
    生じる抵抗を、電気粘性流体を挟んで対向している電極
    間に印加する電圧によって可変とする形式の車両用ショ
    ックアブソーバにおいて、 該ショックアブソーバの底部に設置されて該電気粘性流
    体を攪拌するファンと、 該ファンの駆動手段と、 該車両のイグニッションスイッチをオンしたのち所定条
    件が成立するまでの間、該駆動手段を運転させる手段と
    を有することを特徴とする減衰力可変式ショックアブソ
    ーバ。
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