JP2565604Y2 - ゲッターポンプのユニット - Google Patents

ゲッターポンプのユニット

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JP2565604Y2
JP2565604Y2 JP204192U JP204192U JP2565604Y2 JP 2565604 Y2 JP2565604 Y2 JP 2565604Y2 JP 204192 U JP204192 U JP 204192U JP 204192 U JP204192 U JP 204192U JP 2565604 Y2 JP2565604 Y2 JP 2565604Y2
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bellows
getter
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JP204192U
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繁 角掛
伸夫 伊藤
一郎 大渕
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Japan Metals and Chemical Co Ltd
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Japan Metals and Chemical Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、高真空状態を発生させ
ることが要求される例えば粒子加速器、貯蔵リング等
で、密閉された容器内の気体分子を吸着させる際に用い
るゲッターポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】非蒸発性ゲッター金属、例えばTiやTa
やAl−Zr合金は減圧した容器内に残在する気体分子を
吸着して容器内を更に高真空状態とする。特公昭59−
20875号公報には、この際に用いるゲッターポンプ
が記載されている。図3はその例である。図3(A)で非
蒸発性ゲッター物質を埋設したストリップ10を直角に
曲げて多数の襞を形成する。この襞の形成によりストリ
ップは長さが減縮し、気体との接触面積が大きいゲッタ
ーモジュールが得られる。
【0003】高真空状態を形成する際はこのゲッターモ
ジュールを例えば通電により加熱する。この加熱によっ
てゲッターモジュールは膨張変形してゲッターモジュー
ルの平行な側面11は相互に接触し易くなる。図3(B)
はこの接触を防止する手段で、平行な各側面11の両端
を治具12,12'に取りつけ、12,12'には矢印1
3方向の張力を付与して平行な側面11が相互に接触す
る事を防止している。また図3(C)はこの接触を防止す
る他の手段の例で、平行な側面11を絶縁棒14に挿通
し各側面11間には環状絶縁スペーサー15(15n,
15n+1,…)を配して各側面11が相互に接触する
事を防止している。
【0004】この方法によると、加熱しても平行な側面
11が相互に接触することがないために、密に襞を形成
することができて、コンパクトなゲッターモジュールが
得られる。しかし図3(B)で平行な各側面11の両端を
治具12,12'に取りつけて12,12'に張力を付与
する構造は複雑であり、また図3(C)で平行な各側面に
絶縁棒14を挿通するための孔を形成しあるいは多数の
環状絶縁スペーサー15を配する構造も複雑であり、こ
のために特公昭59−20875号のゲッターモジュー
ルは、製造に多数の工数を要し、コストが高いという問
題点がある。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】本考案は、簡易に製造
する事が可能で、かつ加熱しても襞を形成している平行
な面が相互に接触することがないゲッターポンプのユニ
ットの提供を課題としている。本考案のユニットは複数
個を連結する事ができるが、複数個のユニットを連結す
る事により、一層高性能のゲッターポンプを作成する事
ができる。
【0006】
【課題を解決するための手段】図1は本考案のユニット
の例の説明図で、(A)は全体の斜視説明図、(B)および
(C)はベローズの構成の例の説明図である。図1に基づ
き本考案を説明する。本考案は非蒸発性のゲッター成分
が配され襞付けされた金属薄板で形成されたベローズを
有する。非蒸発性のゲッター成分とは例えば、Ti,Ta
あるいはAl−Zr合金等で、気体分子をあるいはイオン
化した気体分子を吸着する成分をいう。
【0007】本考案で金属薄板とは、例えばコンスタン
タン、金属モリブデン、あるいはNi:9%,Cr:19
%を含むニッケル−クロム系ステンレス薄板等の非磁性
物質をいう。
【0008】後で述べるがゲッター成分は高温に加熱さ
れると活発に気体分子等を吸着する。例えばニッケル−
クロム系ステンレス鋼は電気抵抗が大きく且つ高温での
強度が大きい。従ってニッケル−クロム系ステンレス鋼
の薄板を用いてベローズを形成し、ベローズを形成して
いる金属薄板に直接通電を行うと、ベローズを形成して
いる金属薄板は電気抵抗による発熱で昇温し、金属薄板
に配されたゲッター成分は加熱されて活性化する。この
ため、ニッケル−クロム系ステンレス鋼の薄板を用いた
ベローズはゲッター成分を簡易な手段で活性化すること
ができる。
【0009】図1(B)で本考案のベローズは、十分に長
い平行部1と、平行部1の両端に設けられた逆向きの傾
斜部2−1,2−2と、傾斜部の端部に設けられた接合
部3−1,3−2とよりなる多数の襞面5,5'…を有
し、隣接する襞面5と5'とは向きが異なる傾斜部2−
2と2'−2とを対面させて接合部3−2,3'−2で相
互に接合されて形成されている。尚傾斜部2−1と2−
2は平行部1に対してα>150°以上の傾斜角で逆向
きに曲げて形成されている。
【0010】ベローズは、例えば図1(B)の如く、襞面
5と襞面5'とを別個に作成し、接合部3−2と接合部
3'−2とを例えば溶接によって接合して形成すること
ができる。また例えば帯状金属板を図1(C)の如くに折
り曲げて一体物として直接に形成する事もできる。
【0011】本考案でベローズは電気絶縁性の底板4上
に、下方の接合部3を脚として載置されている。図1
(A)で示した本考案のユニットを密閉された容器内に配
すると、ベローズを形成している各襞面の表面と裏面は
容器内の気体分子等と接触し、襞面に配されているゲッ
ター成分が気体分子等を吸着する。本考案では、隣接す
る襞面の平行部の間隔dが十分に小さいベローズを用い
るが、襞面が密に形成されているために、容器内の気体
分子等との接触面積が大きく、気体分子等を高い効率で
吸着する。
【0012】使用の際に別に設けた加熱装置によってあ
るいは密閉容器の内壁面や内蔵物によって、本考案のユ
ニットが加熱されあるいは活性化される場合には必要と
するものではないが、本考案のユニットに通電用の電極
を配してベローズに通電を行うと、活性化手段のない使
用環境においてもユニットを簡易に所望の温度に活性化
することができる。この際には図1(A)で、ベローズの
長さ方向の両端部の襞5−Sと5−Eに通電用の電極6
−1と6−2をそれぞれ配する。電極6−1と6−2を
用いてベローズに通電し、ベローズの電気抵抗による発
熱でベローズを加熱すると、ベローズに配されたゲッタ
ー成分を活性化することができる。
【0013】本考案のユニットを密閉容器内に複数個配
設すると、容器内の気体分子等と接触する襞の面積が複
数倍となるために、気体分子等を更に高い効率で多量吸
着する高性能のゲッターポンプが得られる。また図1
(A)のユニットを密閉容器内に複数個配設し、それぞれ
の電極を直列にあるいは並列に連結し、通電を行うと、
活性化の手段のない使用環境においても、簡易に所望の
如くにゲッター成分を活性化することができる更に高性
能のゲッターポンプが得られる。
【0014】
【作用】図2は本考案のユニットの作用の説明図で、
(A)は比較例でストリップを直角に曲げて襞を形成した
例えば特公昭59−20875号に記載したベローズ
で、(B)は本考案の例である。図2(A)で、実線7で示
したベローズは、格別の工夫を行わないで治具8に取つ
けた、ストリップを直角に曲げて襞を形成したベローズ
の例である。このベローズ7に直接通電してベローズ7
を加熱すると、ベローズの上下面9も熱膨張する。
【0015】しかし治具8がベローズ7のX方向の延伸
を拘束しているために、ベローズ7はX軸方向に自由に
膨張できないで、例えば図2(A)の点線の如く不測な形
状に変形し、ベローズが例えば当接点16で接触するに
至る。この接触を防止するために、特公昭59−208
75では、図3(C)の環状絶縁スペーサー15を配し、
あるいは図3(B)の如く矢印13方向に張力をかける。
しかし環状絶縁スペーサー15や矢印13方向の張力の
付与は、ゲッターポンプユニットの構造を複雑にする。
【0016】図2(B)で、実線17で示したベローズ
は、格別の工夫を行わないで治具8に取つけられた本考
案のベローズである。このベローズ17に直接通電して
ベローズ17を加熱するとベローズ全体は熱膨張する。
この際、加熱されたベローズは、ベローズの先端角度β
1が、β1よりも小さいβ2になる事によってX軸方向の
熱膨張を吸収してX軸方向の延伸を防止する。従って治
具8がベローズ17のX軸方向の延伸を拘束していて
も、ベローズ17の各襞はY軸方向に延伸しX軸方向に
延伸しないために、ベローズが不測な形状に変形するこ
とがない。このために図3(C)の環状絶縁スペーサー1
5や図3(B)の矢印13方向の張力がなくても、ベロー
ズの平行部1が相互に接触する事がない。
【0017】本考案では、平行部1と傾斜部2との角度
αを150°以上とする。本考案者等の知見によると、
αが150°未満では、ベローズが熱膨張した際にX軸
方向への延伸を十分に抑制し難い。αを150°以上と
することによって、ベローズ17のX軸方向への延伸が
抑制されて、熱膨張は殆どY軸方向への延伸となる。本
考案によると平行部1がX軸方向に移動したり不測に変
形することがないために、平行部の間隔dを、図2(A)
で示した、ストリップを直角に曲げて襞を形成したベロ
ーズの場合よりも小さくする事が可能で、襞面が従来よ
りも密に形成されたベローズとする事ができ、気体分子
等を従来よりも高い効率で吸着する事が可能なゲッター
ポンプのユニットが得られる。
【0018】
【実施例】板厚:0.15mm、幅:30.0mmのJIS
SUS304の帯板を冷間成形して、全長が350mmの
本考案のベローズを作成した。各襞面は、平行部長さ:
40mm、傾斜部の長さ:5mm、平行部と傾斜部との
傾斜角度160°、接合部の長さ:5mmで平行部の間
隔dは6.4mmであった。
【0019】このベローズを図1Aの如く、アルミナ製
の底板4上に載置し、ベローズの両端の襞面に電極を配
して通電し、ベローズを800℃に30分間加熱した後
冷却した。この加熱や冷却に際して襞面のX軸方向への
移動はなく、平行部が相互に接触することもなかった。
【0020】同じ寸法のJIS SUS304の帯板を冷間で
直角に曲げ加工し、全長が350mmの図2(A)で示し
た形状の比較例のベローズを作成した。各襞面は、平行
部長さ:45mmで平行部の間隔dは60mmであっ
た。このベローズを図1Aの場合と同様に、アルミナの
底板4上に載置し、ベローズの両端の襞面に電極を配し
て通電しベローズを800℃に加熱したが、約10分間
の加熱で、平行部が4ヶ所で相互に接触し、ベローズを
均一に加熱する事ができなくなった。
【0021】比較例で述べた如く、帯板を冷間で直角に
曲げ加工して作成したベローズでは、図2(A)で示した
絶縁性のスペーサ15や矢印13方向の引張応力を付与
しないと平行部は相互に接触するが、本考案のベローズ
ではスペーサー15や矢印13方向の応力がなくても、
平行部は相互に接触する事がなかった。
【0022】
【考案の効果】本考案は、構造が従来のものよりも簡易
で、加熱しても襞を形成している平行な面が相互に接触
する事がなく、更に襞の密度を高くすることができる高
性能なゲッターポンプユニットである。本考案のユニッ
トは複数個を連結することが可能で、複数個のユニット
を連結することにより、一層高性能なゲッターポンプを
作成することができる。
【図面の簡単な説明】
図1は本考案のユニットの例の説明図、図2は本考案の
ユニットの作用の説明図、図3は公知のゲッターモジュ
ールの説明、である。
【符号の説明】
1:平行部、 2(2−1,2−2):傾斜部、 3(3
−1,3−2):接合部、 4:電気絶縁性の底板、
5(5',5−S,5−E):襞面、 6−1(6−2):
電極、 7:ベローズ、 8:治具、 9:ベローズの
上下面、 10:非蒸発性ゲッター物質を埋設したスト
リップ、 11:ベローズの平行な側面、12(1
2'):治具、 14:絶縁棒、 15:環状絶縁スペー
サー、 16:ベローズの当接点、 17:ベローズ。

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】非蒸発性のゲッター成分が配され襞付けさ
    れた金属薄板で形成されたベローズを有し、該ベローズ
    は十分に長い平行部と、平行部の両端に平行部と150
    °以上の傾斜角度で相互に逆向き傾斜を有する傾斜部
    と、傾斜部の端部に設けられた接合部とを有する多数の
    襞面が、向きが異なる傾斜部を対面させて接合部で相互
    に接合して形成され、該ベローズは電気絶縁性の底板上
    に下方の接合部を脚として載置されていることを特徴と
    するゲッターポンプのユニット。
  2. 【請求項2】請求項1のベローズの長さ方向の両端部の
    襞面に通電用の電極がそれぞれ配されていることを特徴
    とするゲッターポンプのユニット。
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