JP2565406Y2 - 自動車のフードパネルセイフティ装置 - Google Patents

自動車のフードパネルセイフティ装置

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JP2565406Y2
JP2565406Y2 JP2188592U JP2188592U JP2565406Y2 JP 2565406 Y2 JP2565406 Y2 JP 2565406Y2 JP 2188592 U JP2188592 U JP 2188592U JP 2188592 U JP2188592 U JP 2188592U JP 2565406 Y2 JP2565406 Y2 JP 2565406Y2
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panel
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保明 渡辺
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、自動車のフードパネル
セイフティ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図5は自動車の外観を示す斜視図であ
り、その前部にはエンジンルームを覆うフードパネル1
が付設され、該パネル1は車体2に矢印A方向に開閉可
能に枢支されている。図5はフードパネル1が全閉位置
を占めたときの状態を示し、図6はフードパネル1を全
開位置に開放させた状態を示しており、図6ではエンジ
ンルーム内の各要素を簡略化して示してある。またこの
例では、フードパネル1が図示していないばねによって
開方向に向けて付勢されており、フードパネル1を開放
する際、その操作力を軽減できるように構成されてい
る。
【0003】上述のフードパネル1は、図7に示すよう
にアウタパネル3と、これに一体に固定されたインナパ
ネル4と、インナパネル4に固着された補強部材5とを
有し、補強部材5によって補強されたフードパネル1の
内側部分には、ほぼU字形に形成されたストライカ8の
基部が固着されている。
【0004】一方、図6乃至図8に示す如く車体2の一
部を構成するクロスメンバ2aには、フードパネル1用
のロック装置9を支持するベースプレート10が固着さ
れ、フードパネル1を図5に示すように全閉させたと
き、ピン11を介してベースプレート10に回動可能に
支持されたロックプレート20が、フードパネル1に固
着されたストライカ8に係合し、フードパネル1をその
全閉位置にロックする。このとき、枢ピン21を介して
ベースプレート10に回動可能に支持されたポール22
の係止爪23がロックプレート20の爪部24に係合し
ている。また、ポール22とベースプレート10には引
張ばね25の各端部が係止され、これによってポール2
2が枢ピン21のまわりに図8における反時計方向に付
勢され、しかもロックプレート20とベースプレート1
0にも他の引張ばね26の各端部が係止されていて、ロ
ックプレート20がピン11のまわりに図8における時
計方向に付勢されており、これによって係止爪23と爪
部24とが互いに圧接し、ロックプレート20とポール
22が図8の位置に不動に保持され、フードパネル1が
全閉位置に不動にロックされる。
【0005】フードパネル1を開くときは、車内に設け
られた図示していないオープナレバーを引く。これによ
り一端をポール22に係止されたワイヤ27が図8に矢
印Bで示した方向に引かれ、該ポール22が図示してい
ないストッパに当るまで枢ピン21を中心として時計方
向に所定の角度を回動し、係止爪23と爪部24の係合
が解除される。このため、引張ばね26の作用でロック
プレート20がピン11を中心として図8における時計
方向に回動し、該プレート20はベースプレート10に
突設されたストッパー28に当って停止する。ワイヤ2
7への引張力の解除に伴って、ポール22は引張ばね2
5の作用で反時計方向に回動し、図8に示した位置より
極くわずかに反時計方向に回動した位置で、図示してい
ないストッパに当って停止する。
【0006】このようにしてロック装置9のロック状態
が解除されるのであるが、このときロックプレート20
の回動によって、このプレート20の部分20aが、ス
トライカ8を上方に加圧して持ち上げる。これにより、
フードパネル1は図7に二点鎖線で示したようにその全
閉位置から所定の微小角度を開方向に回動する。このと
きのフードパネル1の位置を微小角開放位置と称するこ
とにする。
【0007】フードパネル1がこの微小角開放位置に至
ったとき、前述のベースプレート10に枢ピン12を介
して回動可能に枢着されたセイフティフック13の係合
部14に、フードパネル1に固着されたストライカ8が
次のように係合する。
【0008】セイフティフック13は、その一方のアー
ム部の先端に形成されていて車体の前方側へ大きく突出
した把手部15と、他方のアーム部の先端に形成された
上記係合部14とを有し、該フック13とベースプレー
ト10とに各端部を係止された引張ばね16によって、
フック13が枢ピン12のまわりに図8における時計方
向に回動習性を与えられている。通常このフック13の
第1の突起17がベースプレート10に突設されたスト
ッパ18に当り、フック13は図8に示した位置に静止
している。これに対し、上述のようにフードパネル1を
開放すべくロック装置9のロック状態を解除し、該パネ
ル1がその全閉位置から図7に鎖線で示した微小角開放
位置に回動したとき、フードパネル1に固定されたスト
ライカ8が、図8に鎖線で示す如くセイフティフック1
3の係合部14に係合する。これによりフードパネル1
のそれ以上の開放動作が禁止される。
【0009】フードパネル1が微小角開放位置に至った
後、操作者は図7に示すように車体2の前部を構成する
グリル2bと、フードパネル1との間にできた隙間Gか
ら指を挿入し、セイフティフック13の把手部15に指
を掛け、該フック13を図8における矢印C方向に回動
させ、係合部14をストライカ8から離脱させる(グリ
ル2bがフロントバンパよりも下方に位置しているとき
は、このバンパとフードパネル1との間に上記隙間Gが
形成される)。セイフティフック13は図8に二点鎖線
で示すようにその第2の突起17aがストッパ18に当
って停止する。このようにしてフードパネル1はその拘
束を解除されて開放動作を許容され、前述の付勢力によ
って開放動作を行い、フードパネル1の自重と付勢力が
バランスしたところで該パネル1が停止し、あとは操作
者がフードパネル1を全開位置まで持ち上げる。
【0010】フードパネル1を閉じると、ばね16の作
用で既に図8の実線の位置に戻されているセイフティフ
ック13の上部をストライカ8が加圧し、該フックを図
8における反時計方向に回動させる。このようにしてス
トライカ8がセイフティフック13の上部を乗り越え、
次いでこのストライカ8がロックプレート20の部分2
0aを加圧してこれをピン11のまわりに反時計方向に
回動させ、ストライカ8は最終的に図8に実線でに示し
た位置に戻る。ロックプレート20がこのように回動す
るとき、該プレート20の爪部24の側の先端部がポー
ル22のカム面22aを加圧して該ポール22を枢ピン
21のまわりに時計方向に回動させ、最終的に係止爪2
3と爪部24が互いに係合し、ロックプレート20とポ
ール22が図8の位置に戻り、フードパネル1が閉位置
にロックされる。
【0011】上述のように、セイフティフック13を有
するフードパネルセイフティ装置を設けることによっ
て、フードパネル1を開放すべくロック装置のロック状
態を解除しても、それだけではフードパネル1が全開位
置へ回動しない。従って、例えば自動車の走行時に万一
ロック装置のロックが解除されるようなことがあって
も、フードパネル1は微小角度回動するだけで全開位置
までは回動せず、安全性が確保される。
【0012】ところが、上述の従来のフードパネルセイ
フティ装置によると、フードパネル1を全開させるため
に、車体側とフードパネル1との間の狭い隙間Gの指を
入れてセイフティフック13を回動操作する必要がある
ため、操作が大変煩しい。しかもセイフティフック13
は、これを操作するとき、フードパネル1の内側に位置
しているので、操作者がこれを目視できず、手さぐりで
セイフティフック13の把手部15を探さなければなら
ない。またフードパネル1の前端部に、図7に示す如く
シールゴム30が設けられるときは、隙間Gに指を挿入
するとき、指先がシールゴム30に当り、指を入れ難
い。
【0013】さらに把手部15の配設スペースを確保す
るため、フードパネル1のインナパネル4に、図7に示
したような凹入部4aを形成する必要があるが、このよ
うな不自然な凹入部4aは、フードパネル1を開いたと
き大変目立ち、その見ばえが低下する。またフードパネ
ル1の微小角開放位置を、指を挿入できるだけの隙間G
が形成される位置に設定しなければならないため、その
設計自由度が狭められる不具合も免れない。
【0014】
【考案が解決しようとする課題】本考案の目的は、上記
従来の欠点を除去し、セイフティフックを手操作で回動
させなくとも、フードパネルを微小角開放位置から全開
位置まで回動させることのできる自動車のフードパネル
セイフティ装置を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本考案は上記目的を達成
するため、車体に開閉可能に枢支されたフードパネルを
開放すべく、そのロック装置のロック状態を解除し、該
パネルがその全閉位置から微小な所定の角度を回動して
微小角開放位置へ至ったとき、フードパネルに固着され
たストライカに係合して該パネルのそれ以上の開放動作
を禁止する係合部を備えたセイフティフックを有し、フ
ードパネルが前記微小角開放位置に至った後、セイフテ
ィフックの係合部と前記ストライカとを離脱させ、フー
ドパネルの開放動作を許容する自動車のフードパネルセ
イフティ装置において、前記セイフティフックが、フー
ドパネル全閉時に前記ストライカによって保持される最
下位の第1の位置と、前記ロック装置のロックを解除し
たとき、前記係合部がストライカによって押し上げられ
て上昇し、該係合部がストライカに係合したままフード
パネルを微小角開放位置に保持する第2の位置と、係合
部が前記ストライカの移動軌跡外の位置へ退避すべく、
第2の位置から回動した第3の位置とをそれぞれ占める
ように、車体に対して作動可能に支持され、セイフティ
フックを、その第2の位置に向けて上方に付勢すると共
に、セイフティフックが第2の位置を占め、かつフード
パネルが微小角開放位置を占めた状態で、該パネルを押
下することにより前記係合部とストライカの係合を解除
したとき、セイフティフックを前記第3の位置へ回動さ
せる付勢手段を設けた構成を提案する。
【0016】
【実施例】以下、本考案の実施例を図面に従って詳細に
説明する。
【0017】図1は本考案の一実施例を示す図8と同様
な正面図であり、図2及び図3は図1からの作動状態を
示す正面図である。この実施例におけるフードパネルと
これに付設されたストライカ8、及びこれらと車体2と
の関連構成、並びにロック装置9については、図5乃至
図8に示した従来の構成と実質的に変りはない。よって
図1乃至図3にはフードパネルに関しての図示は省略
し、ロック装置9に関しては、そのロックプレート20
と、これを付勢する引張ばね26だけを示してある。ま
た以下の説明においても、フードパネルと車体2との関
連構成、及びロック装置9に関しては図5乃至図8をそ
のまま参照することとし、これら自体の説明は省略する
ことにする。
【0018】従来と異なるところは、セイフティフック
113が次のように車体2に対して作動可能に支持され
ている点である。
【0019】車体2のクロスメンバ2aに固着されたベ
ースプレート10には、図1に示すように第1及び第2
ガイドスロット31,32が形成され、第1のガイドス
ロット31はほぼ上下方向に長く延びた長孔状に形成さ
れている。また第2のガイドスロット32は、ほぼ上下
方向に垂直に延びた第1ガイド部32aと、このガイド
部32aの上端から、好ましくは後述するように円弧状
に斜め上方に延びた第2ガイド部32bとから成る。
【0020】一方、セイフティフック113には、第1
及び第2ガイドスロット31,32にそれぞれ摺動自在
に嵌合した第1及び第2ガイドピン33,34が一体に
突設されている。第1ガイドピン33には、図4に示す
ようにリング35が係止され、これによって該ピン33
が第1ガイドスロット31から外れることが阻止されて
いる。第2ガイドピン34にも全く同様に図示していな
いリングが係止され、該ピン34が第2ガイドスロット
32から離脱することが阻止されている。またベースプ
レート10とセイフティフック113には引張ばね37
の各端部が係止されている。
【0021】図1に示したセイフティフック113には
図7及び図8に示した把手部15は形成されておらず、
またばね16も設けられていない。
【0022】図5に示したようにフードパネル1が全閉
位置にあるとき、該パネル1に固設されたストライカ8
は、図1に示す位置を占め、ロック装置9のロックプレ
ート20によって従来と全く同様に車体2に対して不動
に保持され、フードパネル1が車体2に対してロックさ
れている。このとき、図1に示したセイフティフック1
13は、その突起部36がストライカ8によって加圧さ
れて図1に示した最下位の第1の位置を占めている。そ
の際、第1及び第2ガイドピン33,34は図1に示す
ように第1及び第2ガイドスロット31,32の最下端
部に当接している。このようにフードパネル1の全閉時
には、セイフティフック113はストライカ8によって
最下位の第1の位置に保持され、この状態でセイフティ
フック113の係合部114は図1に示すようにストラ
イカ8の上方に位置している。
【0023】先に説明したように、車内のオープナレバ
ーを操作して図8に示したワイヤ27を矢印B方向に引
き、ポール22の係止爪23とロックプレート20の爪
部24の係合を解除してロック装置9のロック状態を解
除すると、ロックプレート20は引張ばね26の作用に
よってピン11のまわりを図1における時計方向に回動
し、図2に示すようにベースプレート10のストッパー
28に当って停止するが、このときストライカ8はロッ
クプレート20の部分20aによって加圧され、図2に
示すように上方に持ち上げられる。このときこのストラ
イカ8はセイフティフック113の係合部114に当接
し、これを上方に押し上げる。これに伴って第2ガイド
ピン34が第2ガイドスロット32の第1ガイド部32
aに案内されつつ図2に示した位置に上昇する。同様に
第1ガイドピン33が第1ガイドスロット31に案内さ
れて上昇し、図2に示すように第1ガイドスロット31
の上端部に当接して停止し、セイフティフック113は
図2に示した第2の位置で停止する。このとき係合部1
14はストライカ8に係合したままであるので、第2の
位置で停止したセイフティフック113によってストラ
イカ8も図2に示した位置に停止し、このストライカ8
と一体のフードパネル1が微小角開放位置に保持され
る。
【0024】フードパネル1を全開位置に回動させるに
は、微小角開放位置にあるフードパネル1を、その上か
ら手でゆっくりとわずか下方に押し下げ、該パネル1と
一体のストライカ8を図2に鎖線で示した位置まで下方
に移動させる。このときセイフティフック113は引張
ばね37によって上に向けて付勢されているので、セイ
フティフック113が下方へ下がることはなく、従って
ストライカ8とセイフティフック113の係合部114
との係合状態が解除される。ストライカ8が図2の鎖線
の位置に下降するとき、ロックプレート20もストライ
カ8によって加圧されて図2に鎖線で示すようにわずか
に回動する。
【0025】このようにして、セイフティフック113
はストライカ8による拘束を解除され、引張ばね37の
引張作用によって図2に矢印Cで示すように第1ガイド
ピン33を中心として図2における反時計方向に回動す
る。これにより第2ガイドピン34は第2ガイドスロッ
ト32の第2ガイド部32bに案内され、図3に示すよ
うに該ガイド部32bの先端部に当接して停止する。こ
のようにしてセイフティフック113は図2に示した第
2の位置から図3に示した第3の位置へ回動し、この位
置で停止する。このとき、セイフティフック113の係
合部114はストライカ8の移動軌跡外の位置に退避す
るので、フードパネル1から手を離せば、該パネル1は
従来と全く同様な開放動作を行い、図6に示した全開位
置へ回動することができる。これに伴い、ロックプレー
ト20は、引張ばね26の作用で、図2に実線で示した
位置に回動し、ストッパ28により止められる。
【0026】次に、フードパネル1を閉じて行くと、こ
れに付設されたストライカ8が、図3に示した第3の位
置を占めているセイフティフック113の突起部36
と、ロックプレート20の部分20aを上方から加圧す
る。これによりセイフティフック113は、第1ガイド
ピン33のまわりを図3における時計方向に回動し、次
いで下方に移動する。またロックプレート20はピン1
1を中心として反時計方向に回動し、その爪部24がポ
ール22(図8)の係止爪23に係合して図1の位置に
係止される。ロック装置9が従来と同様にロックされる
のである。ストライカ8が図1の位置に戻ったとき、セ
イフティフック113も図1に示した第1の位置へ戻
り、ストライカ8によってこの位置に保持される。この
ようにしてフードパネル1は従来と全く同様に、ロック
装置9によって車体2に対して不動にロックされるので
ある。
【0027】なお、セイフティフック113を第1の位
置から第2の位置に上昇させるとき、ロックプレート2
0がストライカ8を図1の状態から図2の状態に押し上
げる力は、引張ばね26の引張力F1(図1,図2)に
よって得られるが、ストライカ8が図2の位置まで上昇
する間、セイフティフック113はこのストライカ8に
よる押上げ力のほかに、引張ばね37による引上げ力も
受けている。すなわち、引張ばね37は、セイフティフ
ック113を、その第2の位置へ向けて上方に付勢する
働きを為し、これによって、微小角開放位置にあるフー
ドパネル1を下方に押し下げたとき、セイフティフック
113が下降することを阻止し、該フック113の係合
部114とストライカ8との係合を解除できるように構
成されているのであるが、かかる引張ばね37は、セイ
フティフック113が第1の位置から第2の位置に上昇
するとき、その上方の移動を補佐する作用も為すのであ
る。このようにセイフティフック113が上昇すると
き、仮に引張ばね37によるセイフティフック113の
引上げ力の方が、ストライカ8によるセイフティフック
13への押上げ力よりも大きいとすると、セイフティフ
ック113が図2に示した第2の位置に上昇した時点
で、ストライカ8がセイフティフック113の係合部1
14に係合した状態とならず、ストライカ8が係合部1
14に係合しない状態でセイフティフック113が図2
の第2の位置に至ってしまうおそれがある。このように
なると、セイフティフック113は第2の位置で停止せ
ずに、そのまま図3に示した第3の位置に回動してしま
い、フードパネル1を微小角開放位置で停止させること
ができなくなる。従って、セイフティフック113が第
1の位置から第2の位置に上昇するとき、ストライカ8
によるセイフティフック113の持ち上げ力の方が、引
張ばね37によるセイフティフック113の引き上げ力
よりも大きくなるように、各ばね26,37のばね力を
設定すべきである。例えば、引張ばね26の引張力F1
と、もう一方の引張ばね37の引張力F2(図1,図
2)がF1≫F2となるように各引張力を設定するのであ
る。このようにすれば、セイフティフック113が図2
の第2の位置に上昇した時、その係合部114にストラ
イカ8が確実に係合していることになり、従ってセイテ
フィフック113が第2の位置からそのまま第3の位置
へ回動してしまう不具合を阻止できる。この状態でフー
ドパネル1を押下してストライカ8とセイフティフック
113の係合部114の係合を解除すれば、セイフティ
フック113は、引張ばね37の引張力F2によって第
3の位置へ回動することは先に説明した通りである。
【0028】以上説明した構成によれば、フードパネル
1の開放動作時に、微小角開放位置にあるフードパネル
をその上からわずかに押下するだけで、セイフティフッ
ク113の係合部114とストライカ8との係合を解除
でき、フードパネル1を全開位置へ回動させることがで
きるため、その操作性を著しく高めることができる。従
来のように車体側とフードパネルとの間の隙間に指を挿
入してセイフティフックの把手部を操作する必要は全く
ないのである。
【0029】セイフティフック113を手で操作する必
要がないので、セイフティフックの把手部15(図7及
び図8)を省略できる。これによりセイフティフックの
形状を単純化でき、しかもこれを小型化することがで
き、そのコストと重量を低減することが可能となる。ま
た把手部15が不要であるため、フードパネル1のイン
ナパネル4に不自然な凹入部4a(図7)を形成する必
要がなくなり、この部分を図7に一点鎖線で示した如く
形成することができる。これによりフードパネル1を開
放したときの見ばえが向上する。
【0030】さらに、フードパネル1の微小角開放位置
を、必ずしも隙間G(図7)に指を入れることのできる
ような位置に設定する必要はなく、例えば図7の状態よ
りもフードパネル1の開放角が小さな位置をその微小角
開放位置に設定してもよい。このように設計自由度を拡
大できるのである。
【0031】図1乃至図4に示した実施例では、セイフ
ティフック113の側に第1及び第2ガイドピン33,
34を突設し、車体側のベースプレート10に第1及び
第2ガイドスロットを形成したが、これを逆にしてセイ
フティフック113側にガイドスロットを、またベース
プレート10の側にガイドピンを突設するようにしても
よい。或いはガイドスロットやガイドピン以外の各種の
手段によって、セイフティフックを第1乃至第3の位置
に案内するように構成することも可能である。
【0032】また図示した実施例では、セイフティフッ
クを、その第2の位置に向けて上方に付勢すると共に、
セイフティフックが第2の位置を占め、かつフードパネ
ルが微小角開放位置を占めた状態で、該パネルを押下す
ることにより前記係合部とストライカの係合を解除した
とき、セイフティフックを前記第3の位置へ回動させる
付勢手段を、1つの引張ばね37によって構成したが、
セイフティフックを第2の位置に向けて上方に付勢する
引張ばねと、セイフティフックを第2の位置から第3の
位置に回動させる引張ばねの2つのばねによって、この
付勢手段を構成したり、引張ばね以外の各種形式のばね
により付勢手段を構成することもできる。
【0033】
【考案の効果】本考案によれば、フードパネルをその微
小角開放位置から全開位置へ回動させるときの操作を著
しく簡素化でき、またセイフティフックを小型化し、か
つフードパネルセイフティ装置の設計自由度を拡大する
ことが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係るフードパネルセイフティ装置の一
例を示す、図8と同様な正面図であって、ロック装置の
一部を省略し、セイフティフックが第1の位置にあると
きの様子を示した図である。
【図2】セイフティフックが第2の位置に上昇したとき
の様子を示す、図1と同様な正面図である。
【図3】セイフティフックが第3の位置に回動したとき
の、図1と同様な正面図である。
【図4】図1のIV−IV線拡大断面図である。
【図5】自動車前部の外観斜視図である。
【図6】フードパネルを開いたときの自動車前部の外観
斜視図である。
【図7】従来のフードパネルセイフティ装置を示す、図
5のVII−VII線断面図である。
【図8】ロック装置とフードパネルセイフティ装置を図
7の左方から見ると共に、ストライカを断面で示した正
面図である。
【符号の説明】
1 フードパネル 2 車体 8 ストライカ 9 ロック装置 113 セイフティフック 114 係合部

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体に開閉可能に枢支されたフードパネ
    ルを開放すべく、そのロック装置のロック状態を解除
    し、該パネルがその全閉位置から微小な所定の角度を回
    動して微小角開放位置へ至ったとき、フードパネルに固
    着されたストライカに係合して該パネルのそれ以上の開
    放動作を禁止する係合部を備えたセイフティフックを有
    し、フードパネルが前記微小角開放位置に至った後、セ
    イフティフックの係合部と前記ストライカとを離脱さ
    せ、フードパネルの開放動作を許容する自動車のフード
    パネルセイフティ装置において、 前記セイフティフックが、フードパネル全閉時に前記ス
    トライカによって保持される最下位の第1の位置と、前
    記ロック装置のロックを解除したとき、前記係合部がス
    トライカによって押し上げられて上昇し、該係合部がス
    トライカに係合したままフードパネルを微小角開放位置
    に保持する第2の位置と、係合部が前記ストライカの移
    動軌跡外の位置へ退避すべく、第2の位置から回動した
    第3の位置とをそれぞれ占めるように、車体に対して作
    動可能に支持され、 セイフティフックを、その第2の位置に向けて上方に付
    勢すると共に、セイフティフックが第2の位置を占め、
    かつフードパネルが微小角開放位置を占めた状態で、該
    パネルを押下することにより前記係合部とストライカの
    係合を解除したとき、セイフティフックを前記第3の位
    置へ回動させる付勢手段を設けたことを特徴とするフー
    ドパネルセイフティ装置。
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