JPH0575371U - 自動車のフードパネルセイフティ装置 - Google Patents

自動車のフードパネルセイフティ装置

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JPH0575371U
JPH0575371U JP2188592U JP2188592U JPH0575371U JP H0575371 U JPH0575371 U JP H0575371U JP 2188592 U JP2188592 U JP 2188592U JP 2188592 U JP2188592 U JP 2188592U JP H0575371 U JPH0575371 U JP H0575371U
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panel
safety
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フードパネルが全閉位置から微小角開放位置
へ回動したとき、このパネルに固着されたストライカに
セイフティフックを係合させ、次いで両者の係合を解除
してフードパネルの全開位置への回動を許容するフード
パネルセイフティ装置の操作性を向上させる。 【構成】 フードパネルが全閉位置から微小角開放位置
へ回動したとき、ストライカ8をセイフティフック11
3の係合部114に係合させてフードパネルをその位置
に停止させ、次いでフードパネルを押下してストライカ
8と係合部114の係合を外し、ばね37によりセイフ
ティフック113を回動させ、ストライカ8をフリー状
態としてフードパネルの開放を許容する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、自動車のフードパネルセイフティ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図5は自動車の外観を示す斜視図であり、その前部にはエンジンルームを覆う フードパネル1が付設され、該パネル1は車体2に矢印A方向に開閉可能に枢支 されている。図5はフードパネル1が全閉位置を占めたときの状態を示し、図6 はフードパネル1を全開位置に開放させた状態を示しており、図6ではエンジン ルーム内の各要素を簡略化して示してある。またこの例では、フードパネル1が 図示していないばねによって開方向に向けて付勢されており、フードパネル1を 開放する際、その操作力を軽減できるように構成されている。
【0003】 上述のフードパネル1は、図7に示すようにアウタパネル3と、これに一体に 固定されたインナパネル4と、インナパネル4に固着された補強部材5とを有し 、補強部材5によって補強されたフードパネル1の内側部分には、ほぼU字形に 形成されたストライカ8の基部が固着されている。
【0004】 一方、図6乃至図8に示す如く車体2の一部を構成するクロスメンバ2aには 、フードパネル1用のロック装置9を支持するベースプレート10が固着され、 フードパネル1を図5に示すように全閉させたとき、ピン11を介してベースプ レート10に回動可能に支持されたロックプレート20が、フードパネル1に固 着されたストライカ8に係合し、フードパネル1をその全閉位置にロックする。 このとき、枢ピン21を介してベースプレート10に回動可能に支持されたポー ル22の係止爪23がロックプレート20の爪部24に係合している。また、ポ ール22とベースプレート10には引張ばね25の各端部が係止され、これによ ってポール22が枢ピン21のまわりに図8における反時計方向に付勢され、し かもロックプレート20とベースプレート10にも他の引張ばね26の各端部が 係止されていて、ロックプレート20がピン11のまわりに図8における時計方 向に付勢されており、これによって係止爪23と爪部24とが互いに圧接し、ロ ックプレート20とポール22が図8の位置に不動に保持され、フードパネル1 が全閉位置に不動にロックされる。
【0005】 フードパネル1を開くときは、車内に設けられた図示していないオープナレバ ーを引く。これにより一端をポール22に係止されたワイヤ27が図8に矢印B で示した方向に引かれ、該ポール22が図示していないストッパに当るまで枢ピ ン21を中心として時計方向に所定の角度を回動し、係止爪23と爪部24の係 合が解除される。このため、引張ばね26の作用でロックプレート20がピン1 1を中心として図8における時計方向に回動し、該プレート20はベースプレー ト10に突設されたストッパー28に当って停止する。ワイヤ27への引張力の 解除に伴って、ポール22は引張ばね25の作用で反時計方向に回動し、図8に 示した位置より極くわずかに反時計方向に回動した位置で、図示していないスト ッパに当って停止する。
【0006】 このようにしてロック装置9のロック状態が解除されるのであるが、このとき ロックプレート20の回動によって、このプレート20の部分20aが、ストラ イカ8を上方に加圧して持ち上げる。これにより、フードパネル1は図7に二点 鎖線で示したようにその全閉位置から所定の微小角度を開方向に回動する。この ときのフードパネル1の位置を微小角開放位置と称することにする。
【0007】 フードパネル1がこの微小角開放位置に至ったとき、前述のベースプレート1 0に枢ピン12を介して回動可能に枢着されたセイフティフック13の係合部1 4に、フードパネル1に固着されたストライカ8が次のように係合する。
【0008】 セイフティフック13は、その一方のアーム部の先端に形成されていて車体の 前方側へ大きく突出した把手部15と、他方のアーム部の先端に形成された上記 係合部14とを有し、該フック13とベースプレート10とに各端部を係止され た引張ばね16によって、フック13が枢ピン12のまわりに図8における時計 方向に回動習性を与えられている。通常このフック13の第1の突起17がベー スプレート10に突設されたストッパ18に当り、フック13は図8に示した位 置に静止している。これに対し、上述のようにフードパネル1を開放すべくロッ ク装置9のロック状態を解除し、該パネル1がその全閉位置から図7に鎖線で示 した微小角開放位置に回動したとき、フードパネル1に固定されたストライカ8 が、図8に鎖線で示す如くセイフティフック13の係合部14に係合する。これ によりフードパネル1のそれ以上の開放動作が禁止される。
【0009】 フードパネル1が微小角開放位置に至った後、操作者は図7に示すように車体 2の前部を構成するグリル2bと、フードパネル1との間にできた隙間Gから指 を挿入し、セイフティフック13の把手部15に指を掛け、該フック13を図8 における矢印C方向に回動させ、係合部14をストライカ8から離脱させる(グ リル2bがフロントバンパよりも下方に位置しているときは、このバンパとフー ドパネル1との間に上記隙間Gが形成される)。セイフティフック13は図8に 二点鎖線で示すようにその第2の突起17aがストッパ18に当って停止する。 このようにしてフードパネル1はその拘束を解除されて開放動作を許容され、前 述の付勢力によって開放動作を行い、フードパネル1の自重と付勢力がバランス したところで該パネル1が停止し、あとは操作者がフードパネル1を全開位置ま で持ち上げる。
【0010】 フードパネル1を閉じると、ばね16の作用で既に図8の実線の位置に戻され ているセイフティフック13の上部をストライカ8が加圧し、該フックを図8に おける反時計方向に回動させる。このようにしてストライカ8がセイフティフッ ク13の上部を乗り越え、次いでこのストライカ8がロックプレート20の部分 20aを加圧してこれをピン11のまわりに反時計方向に回動させ、ストライカ 8は最終的に図8に実線でに示した位置に戻る。ロックプレート20がこのよう に回動するとき、該プレート20の爪部24の側の先端部がポール22のカム面 22aを加圧して該ポール22を枢ピン21のまわりに時計方向に回動させ、最 終的に係止爪23と爪部24が互いに係合し、ロックプレート20とポール22 が図8の位置に戻り、フードパネル1が閉位置にロックされる。
【0011】 上述のように、セイフティフック13を有するフードパネルセイフティ装置を 設けることによって、フードパネル1を開放すべくロック装置のロック状態を解 除しても、それだけではフードパネル1が全開位置へ回動しない。従って、例え ば自動車の走行時に万一ロック装置のロックが解除されるようなことがあっても 、フードパネル1は微小角度回動するだけで全開位置までは回動せず、安全性が 確保される。
【0012】 ところが、上述の従来のフードパネルセイフティ装置によると、フードパネル 1を全開させるために、車体側とフードパネル1との間の狭い隙間Gの指を入れ てセイフティフック13を回動操作する必要があるため、操作が大変煩しい。し かもセイフティフック13は、これを操作するとき、フードパネル1の内側に位 置しているので、操作者がこれを目視できず、手さぐりでセイフティフック13 の把手部15を探さなければならない。またフードパネル1の前端部に、図7に 示す如くシールゴム30が設けられるときは、隙間Gに指を挿入するとき、指先 がシールゴム30に当り、指を入れ難い。
【0013】 さらに把手部15の配設スペースを確保するため、フードパネル1のインナパ ネル4に、図7に示したような凹入部4aを形成する必要があるが、このような 不自然な凹入部4aは、フードパネル1を開いたとき大変目立ち、その見ばえが 低下する。またフードパネル1の微小角開放位置を、指を挿入できるだけの隙間 Gが形成される位置に設定しなければならないため、その設計自由度が狭められ る不具合も免れない。
【0014】
【考案が解決しようとする課題】
本考案の目的は、上記従来の欠点を除去し、セイフティフックを手操作で回動 させなくとも、フードパネルを微小角開放位置から全開位置まで回動させること のできる自動車のフードパネルセイフティ装置を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本考案は上記目的を達成するため、車体に開閉可能に枢支されたフードパネル を開放すべく、そのロック装置のロック状態を解除し、該パネルがその全閉位置 から微小な所定の角度を回動して微小角開放位置へ至ったとき、フードパネルに 固着されたストライカに係合して該パネルのそれ以上の開放動作を禁止する係合 部を備えたセイフティフックを有し、フードパネルが前記微小角開放位置に至っ た後、セイフティフックの係合部と前記ストライカとを離脱させ、フードパネル の開放動作を許容する自動車のフードパネルセイフティ装置において、前記セイ フティフックが、フードパネル全閉時に前記ストライカによって保持される最下 位の第1の位置と、前記ロック装置のロックを解除したとき、前記係合部がスト ライカによって押し上げられて上昇し、該係合部がストライカに係合したままフ ードパネルを微小角開放位置に保持する第2の位置と、係合部が前記ストライカ の移動軌跡外の位置へ退避すべく、第2の位置から回動した第3の位置とをそれ ぞれ占めるように、車体に対して作動可能に支持され、セイフティフックを、そ の第2の位置に向けて上方に付勢すると共に、セイフティフックが第2の位置を 占め、かつフードパネルが微小角開放位置を占めた状態で、該パネルを押下する ことにより前記係合部とストライカの係合を解除したとき、セイフティフックを 前記第3の位置へ回動させる付勢手段を設けた構成を提案する。
【0016】
【実施例】
以下、本考案の実施例を図面に従って詳細に説明する。
【0017】 図1は本考案の一実施例を示す図8と同様な正面図であり、図2及び図3は図 1からの作動状態を示す正面図である。この実施例におけるフードパネルとこれ に付設されたストライカ8、及びこれらと車体2との関連構成、並びにロック装 置9については、図5乃至図8に示した従来の構成と実質的に変りはない。よっ て図1乃至図3にはフードパネルに関しての図示は省略し、ロック装置9に関し ては、そのロックプレート20と、これを付勢する引張ばね26だけを示してあ る。また以下の説明においても、フードパネルと車体2との関連構成、及びロッ ク装置9に関しては図5乃至図8をそのまま参照することとし、これら自体の説 明は省略することにする。
【0018】 従来と異なるところは、セイフティフック113が次のように車体2に対して 作動可能に支持されている点である。
【0019】 車体2のクロスメンバ2aに固着されたベースプレート10には、図1に示す ように第1及び第2ガイドスロット31,32が形成され、第1のガイドスロッ ト31はほぼ上下方向に長く延びた長孔状に形成されている。また第2のガイド スロット32は、ほぼ上下方向に垂直に延びた第1ガイド部32aと、このガイ ド部32aの上端から、好ましくは後述するように円弧状に斜め上方に延びた第 2ガイド部32bとから成る。
【0020】 一方、セイフティフック113には、第1及び第2ガイドスロット31,32 にそれぞれ摺動自在に嵌合した第1及び第2ガイドピン33,34が一体に突設 されている。第1ガイドピン33には、図4に示すようにリング35が係止され 、これによって該ピン33が第1ガイドスロット31から外れることが阻止され ている。第2ガイドピン34にも全く同様に図示していないリングが係止され、 該ピン34が第2ガイドスロット32から離脱することが阻止されている。また ベースプレート10とセイフティフック113には引張ばね37の各端部が係止 されている。
【0021】 図1に示したセイフティフック113には図7及び図8に示した把手部15は 形成されておらず、またばね16も設けられていない。
【0022】 図5に示したようにフードパネル1が全閉位置にあるとき、該パネル1に固設 されたストライカ8は、図1に示す位置を占め、ロック装置9のロックプレート 20によって従来と全く同様に車体2に対して不動に保持され、フードパネル1 が車体2に対してロックされている。このとき、図1に示したセイフティフック 113は、その突起部36がストライカ8によって加圧されて図1に示した最下 位の第1の位置を占めている。その際、第1及び第2ガイドピン33,34は図 1に示すように第1及び第2ガイドスロット31,32の最下端部に当接してい る。このようにフードパネル1の全閉時には、セイフティフック113はストラ イカ8によって最下位の第1の位置に保持され、この状態でセイフティフック1 13の係合部114は図1に示すようにストライカ8の上方に位置している。
【0023】 先に説明したように、車内のオープナレバーを操作して図8に示したワイヤ2 7を矢印B方向に引き、ポール22の係止爪23とロックプレート20の爪部2 4の係合を解除してロック装置9のロック状態を解除すると、ロックプレート2 0は引張ばね26の作用によってピン11のまわりを図1における時計方向に回 動し、図2に示すようにベースプレート10のストッパー28に当って停止する が、このときストライカ8はロックプレート20の部分20aによって加圧され 、図2に示すように上方に持ち上げられる。このときこのストライカ8はセイフ ティフック113の係合部114に当接し、これを上方に押し上げる。これに伴 って第2ガイドピン34が第2ガイドスロット32の第1ガイド部32aに案内 されつつ図2に示した位置に上昇する。同様に第1ガイドピン33が第1ガイド スロット31に案内されて上昇し、図2に示すように第1ガイドスロット31の 上端部に当接して停止し、セイフティフック113は図2に示した第2の位置で 停止する。このとき係合部114はストライカ8に係合したままであるので、第 2の位置で停止したセイフティフック113によってストライカ8も図2に示し た位置に停止し、このストライカ8と一体のフードパネル1が微小角開放位置に 保持される。
【0024】 フードパネル1を全開位置に回動させるには、微小角開放位置にあるフードパ ネル1を、その上から手でゆっくりとわずか下方に押し下げ、該パネル1と一体 のストライカ8を図2に鎖線で示した位置まで下方に移動させる。このときセイ フティフック113は引張ばね37によって上に向けて付勢されているので、セ イフティフック113が下方へ下がることはなく、従ってストライカ8とセイフ ティフック113の係合部114との係合状態が解除される。ストライカ8が図 2の鎖線の位置に下降するとき、ロックプレート20もストライカ8によって加 圧されて図2に鎖線で示すようにわずかに回動する。
【0025】 このようにして、セイフティフック113はストライカ8による拘束を解除さ れ、引張ばね37の引張作用によって図2に矢印Cで示すように第1ガイドピン 33を中心として図2における反時計方向に回動する。これにより第2ガイドピ ン34は第2ガイドスロット32の第2ガイド部32bに案内され、図3に示す ように該ガイド部32bの先端部に当接して停止する。このようにしてセイフテ ィフック113は図2に示した第2の位置から図3に示した第3の位置へ回動し 、この位置で停止する。このとき、セイフティフック113の係合部114はス トライカ8の移動軌跡外の位置に退避するので、フードパネル1から手を離せば 、該パネル1は従来と全く同様な開放動作を行い、図6に示した全開位置へ回動 することができる。これに伴い、ロックプレート20は、引張ばね26の作用で 、図2に実線で示した位置に回動し、ストッパ28により止められる。
【0026】 次に、フードパネル1を閉じて行くと、これに付設されたストライカ8が、図 3に示した第3の位置を占めているセイフティフック113の突起部36と、ロ ックプレート20の部分20aを上方から加圧する。これによりセイフティフッ ク113は、第1ガイドピン33のまわりを図3における時計方向に回動し、次 いで下方に移動する。またロックプレート20はピン11を中心として反時計方 向に回動し、その爪部24がポール22(図8)の係止爪23に係合して図1の 位置に係止される。ロック装置9が従来と同様にロックされるのである。ストラ イカ8が図1の位置に戻ったとき、セイフティフック113も図1に示した第1 の位置へ戻り、ストライカ8によってこの位置に保持される。このようにしてフ ードパネル1は従来と全く同様に、ロック装置9によって車体2に対して不動に ロックされるのである。
【0027】 なお、セイフティフック113を第1の位置から第2の位置に上昇させるとき 、ロックプレート20がストライカ8を図1の状態から図2の状態に押し上げる 力は、引張ばね26の引張力F1(図1,図2)によって得られるが、ストライ カ8が図2の位置まで上昇する間、セイフティフック113はこのストライカ8 による押上げ力のほかに、引張ばね37による引上げ力も受けている。すなわち 、引張ばね37は、セイフティフック113を、その第2の位置へ向けて上方に 付勢する働きを為し、これによって、微小角開放位置にあるフードパネル1を下 方に押し下げたとき、セイフティフック113が下降することを阻止し、該フッ ク113の係合部114とストライカ8との係合を解除できるように構成されて いるのであるが、かかる引張ばね37は、セイフティフック113が第1の位置 から第2の位置に上昇するとき、その上方の移動を補佐する作用も為すのである 。このようにセイフティフック113が上昇するとき、仮に引張ばね37による セイフティフック113の引上げ力の方が、ストライカ8によるセイフティフッ ク13への押上げ力よりも大きいとすると、セイフティフック113が図2に示 した第2の位置に上昇した時点で、ストライカ8がセイフティフック113の係 合部114に係合した状態とならず、ストライカ8が係合部114に係合しない 状態でセイフティフック113が図2の第2の位置に至ってしまうおそれがある 。このようになると、セイフティフック113は第2の位置で停止せずに、その まま図3に示した第3の位置に回動してしまい、フードパネル1を微小角開放位 置で停止させることができなくなる。従って、セイフティフック113が第1の 位置から第2の位置に上昇するとき、ストライカ8によるセイフティフック11 3の持ち上げ力の方が、引張ばね37によるセイフティフック113の引き上げ 力よりも大きくなるように、各ばね26,37のばね力を設定すべきである。例 えば、引張ばね26の引張力F1と、もう一方の引張ばね37の引張力F2(図1 ,図2)がF1≫F2となるように各引張力を設定するのである。このようにすれ ば、セイフティフック113が図2の第2の位置に上昇した時、その係合部11 4にストライカ8が確実に係合していることになり、従ってセイテフィフック1 13が第2の位置からそのまま第3の位置へ回動してしまう不具合を阻止できる 。この状態でフードパネル1を押下してストライカ8とセイフティフック113 の係合部114の係合を解除すれば、セイフティフック113は、引張ばね37 の引張力F2によって第3の位置へ回動することは先に説明した通りである。
【0028】 以上説明した構成によれば、フードパネル1の開放動作時に、微小角開放位置 にあるフードパネルをその上からわずかに押下するだけで、セイフティフック1 13の係合部114とストライカ8との係合を解除でき、フードパネル1を全開 位置へ回動させることができるため、その操作性を著しく高めることができる。 従来のように車体側とフードパネルとの間の隙間に指を挿入してセイフティフッ クの把手部を操作する必要は全くないのである。
【0029】 セイフティフック113を手で操作する必要がないので、セイフティフックの 把手部15(図7及び図8)を省略できる。これによりセイフティフックの形状 を単純化でき、しかもこれを小型化することができ、そのコストと重量を低減す ることが可能となる。また把手部15が不要であるため、フードパネル1のイン ナパネル4に不自然な凹入部4a(図7)を形成する必要がなくなり、この部分 を図7に一点鎖線で示した如く形成することができる。これによりフードパネル 1を開放したときの見ばえが向上する。
【0030】 さらに、フードパネル1の微小角開放位置を、必ずしも隙間G(図7)に指を 入れることのできるような位置に設定する必要はなく、例えば図7の状態よりも フードパネル1の開放角が小さな位置をその微小角開放位置に設定してもよい。 このように設計自由度を拡大できるのである。
【0031】 図1乃至図4に示した実施例では、セイフティフック113の側に第1及び第 2ガイドピン33,34を突設し、車体側のベースプレート10に第1及び第2 ガイドスロットを形成したが、これを逆にしてセイフティフック113側にガイ ドスロットを、またベースプレート10の側にガイドピンを突設するようにして もよい。或いはガイドスロットやガイドピン以外の各種の手段によって、セイフ ティフックを第1乃至第3の位置に案内するように構成することも可能である。
【0032】 また図示した実施例では、セイフティフックを、その第2の位置に向けて上方 に付勢すると共に、セイフティフックが第2の位置を占め、かつフードパネルが 微小角開放位置を占めた状態で、該パネルを押下することにより前記係合部とス トライカの係合を解除したとき、セイフティフックを前記第3の位置へ回動させ る付勢手段を、1つの引張ばね37によって構成したが、セイフティフックを第 2の位置に向けて上方に付勢する引張ばねと、セイフティフックを第2の位置か ら第3の位置に回動させる引張ばねの2つのばねによって、この付勢手段を構成 したり、引張ばね以外の各種形式のばねにより付勢手段を構成することもできる 。
【0033】
【考案の効果】
本考案によれば、フードパネルをその微小角開放位置から全開位置へ回動させ るときの操作を著しく簡素化でき、またセイフティフックを小型化し、かつフー ドパネルセイフティ装置の設計自由度を拡大することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係るフードパネルセイフティ装置の一
例を示す、図8と同様な正面図であって、ロック装置の
一部を省略し、セイフティフックが第1の位置にあると
きの様子を示した図である。
【図2】セイフティフックが第2の位置に上昇したとき
の様子を示す、図1と同様な正面図である。
【図3】セイフティフックが第3の位置に回動したとき
の、図1と同様な正面図である。
【図4】図1のIV−IV線拡大断面図である。
【図5】自動車前部の外観斜視図である。
【図6】フードパネルを開いたときの自動車前部の外観
斜視図である。
【図7】従来のフードパネルセイフティ装置を示す、図
5のVII−VII線断面図である。
【図8】ロック装置とフードパネルセイフティ装置を図
7の左方から見ると共に、ストライカを断面で示した正
面図である。
【符号の説明】
1 フードパネル 2 車体 8 ストライカ 9 ロック装置 113 セイフティフック 114 係合部

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体に開閉可能に枢支されたフードパネ
    ルを開放すべく、そのロック装置のロック状態を解除
    し、該パネルがその全閉位置から微小な所定の角度を回
    動して微小角開放位置へ至ったとき、フードパネルに固
    着されたストライカに係合して該パネルのそれ以上の開
    放動作を禁止する係合部を備えたセイフティフックを有
    し、フードパネルが前記微小角開放位置に至った後、セ
    イフティフックの係合部と前記ストライカとを離脱さ
    せ、フードパネルの開放動作を許容する自動車のフード
    パネルセイフティ装置において、 前記セイフティフックが、フードパネル全閉時に前記ス
    トライカによって保持される最下位の第1の位置と、前
    記ロック装置のロックを解除したとき、前記係合部がス
    トライカによって押し上げられて上昇し、該係合部がス
    トライカに係合したままフードパネルを微小角開放位置
    に保持する第2の位置と、係合部が前記ストライカの移
    動軌跡外の位置へ退避すべく、第2の位置から回動した
    第3の位置とをそれぞれ占めるように、車体に対して作
    動可能に支持され、 セイフティフックを、その第2の位置に向けて上方に付
    勢すると共に、セイフティフックが第2の位置を占め、
    かつフードパネルが微小角開放位置を占めた状態で、該
    パネルを押下することにより前記係合部とストライカの
    係合を解除したとき、セイフティフックを前記第3の位
    置へ回動させる付勢手段を設けたことを特徴とするフー
    ドパネルセイフティ装置。
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JP2188592U Expired - Lifetime JP2565406Y2 (ja) 1992-03-12 1992-03-12 自動車のフードパネルセイフティ装置

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101538170B1 (ko) * 2008-12-19 2015-07-20 두산인프라코어 주식회사 건설기계 보닛의 잠금 구조
JP2022026063A (ja) * 2020-07-30 2022-02-10 三井金属アクト株式会社 車両用フードロック装置

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JP2022026063A (ja) * 2020-07-30 2022-02-10 三井金属アクト株式会社 車両用フードロック装置

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JP2565406Y2 (ja) 1998-03-18

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