JP2564049B2 - トルクセンサの温度補償装置 - Google Patents

トルクセンサの温度補償装置

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JP2564049B2 JP3064161A JP6416191A JP2564049B2 JP 2564049 B2 JP2564049 B2 JP 2564049B2 JP 3064161 A JP3064161 A JP 3064161A JP 6416191 A JP6416191 A JP 6416191A JP 2564049 B2 JP2564049 B2 JP 2564049B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トルクセンサの温度補
償装置に関する。
【0002】
【従来の技術】公知のトルクセンサとして、トルク伝達
軸の外周に一対の磁気異方性部を形成し、この軸にトル
クが印加されたときの各磁気異方性部の透磁率の変化
を、これら磁気異方性部の近傍に配置された一対の検出
コイルで検出し、両検出信号の差から、軸に作用するト
ルクの大きさを電気信号に変換するようにしたものが、
たとえば特許第169326号明細書において開示されてい
る。
【0003】この種のトルクセンサでは、磁気異方性部
が形成された軸部分や検出コイルや励磁コイルなどによ
ってセンサ部が構成されるが、このセンサ部に温度変化
が生じると、その磁気特性や電気特性が変化する。この
結果、センサのトルク検出特性が変化して、その検出精
度に変動が生じる。特に、自動車のエンジンからの動力
取出軸などのように、トルク伝達軸の一端側と他端側と
の温度差が大きく、軸に温度勾配がある場合に問題とな
る。
【0004】トルクセンサ軸に温度勾配がある場合にお
いてもセンサ出力を安定に保つようにしたものとして、
ヨーロッパ特許出願公開第0 309 979号公報に開示され
るものがある。このヨーロッパ公報においては、図4
(b) に示すように、トルク伝達軸1に取り付けられたス
リーブ2に、同方向に傾斜する一対の磁気異方性部3、
4と、これら磁気異方性部3、4どうしの間に位置して
反対方向に傾斜する磁気異方性部5とが形成されてい
る。磁気異方性部3、4は互いに等しい幅で形成され、
また磁気異方性部5は、磁気異方性部3、4の2倍の幅
で形成されている。6、7、8は検出コイルで、各磁気
異方性部3、4、5に対応してそれぞれ設けられてい
る。各検出コイル6、7、8は直列に接続され、検出コ
イル6、7は同特性に、また検出コイル8は逆特性にな
るように結線されている。
【0005】このような構成によれば、軸1にトルクが
印加していない状態において、センサ部に温度勾配が存
在しない場合には、検出コイル6、7の出力は同極性で
等しい値となり、また検出コイル8の出力は反対の極性
で2倍の値となる。このため、それらの総和は零にな
り、センサ部全体に温度変化があったとしても、その影
響が除去された零点出力が得られる。一方、軸1にトル
クが印加していない状態において、センサ部に同図(a)
に示すような温度勾配が存在すると、各検出コイル6、
7、8の出力は、同図(c) のように、この温度勾配の影
響を受けたものとなる。しかし、このような場合であっ
ても、各検出コイル6、7、8の出力の総和は同図(d)
に示すように零になり、温度勾配の影響を取り除いた零
点出力が得られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この図4に示
したヨーロッパ特許出願公開第0 309 979 号公報のもの
では、センサ各部の磁気特性がセンサ全体でバランスし
ていることが必要である。さもなければ、センサ部に温
度変化や温度勾配が生じたときに、理論通りに零点補償
が機能しないという問題点がある。言い換えると、セン
サ製造工程などで磁気的なアンバランスが生じ、これが
原因して各検出コイル6、7、8からの出力電圧がバラ
ンスされなくなると、温度変化や温度勾配が生じたとき
に、この温度変化や温度勾配に起因する零点出力変化を
補償しきれなくなり、零点出力に変化が生じてしまうと
いう問題点がある。
【0007】以下、このことを簡単な例にもとづいて説
明する。図5は、先に説明した特許第169326号明細書な
どにおいて用いられているトルクセンサのセンサ部の構
造を示す。ここでは、トルク伝達軸1に一対の磁気異方
性部11、12が形成され、各磁気異方性部11、12の周囲に
は、励磁コイル13、14と検出コイル15、16とがそれぞれ
設けられている。励磁コイル13、14は、励磁電流を供給
するための交流電源17に接続され、また検出コイル15、
16は、これら検出コイル15、16の検出信号の差からトル
ク検出出力を求めるため、低域通過フィルタ19、20を経
由して演算器18に接続されている。検出コイル15、16か
らの信号を低域通過フィルタ19、20に通して直流にした
検出電圧をVA、VBとすると、演算器18の出力電圧V0は、 V0 = VA - VB となる。
【0008】図6は、励磁電流が変化したときのVA、VB
の変化の特性を示す。図5の両センサ部が磁気的にバラ
ンスしている場合にはVA、VBの変化の特性が一致する筈
であるが、現実には図示のように特性が相違するのが常
である。励磁電流はセンサ部の温度にしたがって変化す
るため、結局図6は、センサ部の温度変化にともなうV
A、VBの変化の様子をも示すことになる。
【0009】この図6において、零点の出力電圧 V0 =
VA - VB は、動作点1と動作点2とで変化する。すな
わち、温度変化によりセンサの動作点が動作点1から動
作点2に変化すると、そのときの零点の出力電圧はV01
からV02 に変化する。そして、その差 ΔV0 = V01 - V02 が、温度変化にともなう零点変化となって現れる。
【0010】これを実際のセンサでテストした結果を図
7および図8に示す。図7は励磁電流を変化させたとき
の零点の出力電圧の変化を示しており、また図8は同じ
く励磁電流を変化させたときの正規化された零点の出力
電圧の変化を示している。ここで正規化された零点の出
力電圧とは、零点の出力電圧の値をキャリア電圧( VA
+ VB )の値で正規化した値、すなわち ( VA − VB )/( VA + VB ) をいう。このように正規化することで、何らかの原因に
もとづく出力変動を補正したデータを得ることができ
る。
【0011】いずれにしても、これら図7および図8よ
り、製造過程でセンサに磁気的アンバランスを生じた場
合には、温度変化や温度勾配によってその励磁電流が変
化することなどにより動作点が変化すれば、その結果と
して零点が変化することがわかる。そして実際の製造工
程においては、センサに磁気的なアンバランスが全く生
じないようにすることはまず不可能で、このため零点の
変化が避けられないという問題点がある。
【0012】また一般には、軸1の磁歪定数、透磁率、
電気抵抗率や、コイルを収容するシールドヨークの透磁
率、電気抵抗率や、センサを構成する部材の透磁率、電
気抵抗率などの温度特性がセンサ全体としてバランスし
ていないために、前述のセンサの零点のみならず、その
感度が温度変化するという問題点がある。たとえば、軸
1の材料として一般にトルクセンサ用軸として適当なニ
ッケルクロムモリブデン鋼を用い、またシールドヨーク
にPCパーマロイ(商品名)を用いたときのセンサ感度の
温度特性を図9に示す。ところが、前述のヨーロッパ特
許出願公開第0309 979 号公報では、この感度変化につ
いての温度補償は、何らなされていないという問題点も
ある。
【0013】一方、このヨーロッパ公報では磁気異方性
部を3箇所設けているが、これに代えて、特開平1-1708
23号公報に開示されるように磁気異方性部を4箇所とす
ると、温度勾配の影響を取り除くことができるととも
に、検出感度を倍加させることができる利点がある。し
かし、この特開平1-170823号公報においてもセンサに当
然存在する磁気的なアンバランスについては考慮されて
おらず、その点においてセンサのトルク検出精度があま
り高くないという問題点がある。
【0014】そこで本発明はこのような問題点を解決し
て、磁歪式トルクセンサにとって避けられない磁気的ア
ンバランスにもとづく零点出力や感度の変動をことごと
く補償できるようにし、しかも特開平1-170823号公報と
同様に検出感度を向上させた場合においても、なおこれ
ら零点出力や感度の変動を補償できるようにすることを
目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、トルク伝達軸の外周面に形成された磁気異方
性部と、この磁気異方性部に対応して設けられた検出コ
イルとを備えて、前記トルク伝達軸に印加されるトルク
の大小に応じた検出信号を前記検出コイルから出力する
ようにした磁歪式のトルクセンサにおいて、前記磁気異
方性部をトルク伝達軸の長さ方向の少なくとも3箇所の
位置に形成し、各磁気異方性部にそれぞれ対応して検出
コイルを設け、各検出コイルの検出信号から、軸に生じ
る温度変化および温度勾配にもとづく出力の零点の誤差
成分を相殺して除去する手段を設け、かつ、任意の一対
の検出コイルからの検出信号の電圧の和が一定になるよ
うに、前記検出コイルを励磁するための励磁電流を制御
する手段を設けたものである。
【0016】
【作用】このような構成によれば、任意の一対の検出コ
イルからの検出信号電圧の和が一定になるように制御し
ているため、換言すると、センサの全磁束を一定にし
て、温度が変化してもセンサの磁気異方性領域全体の動
作点が一定になるようにしているため、温度変化や温度
勾配が生じても、それにともなう零点の変動が最小にな
る。
【0017】すなわち、一般に商業的大量生産工程にお
いては、どんなに工程を管理しても、センサ出力の零点
は10%FS 程度のばらつきが生じるのが通例てある。それ
以上のレベルでバランスをとることは、極端なコストア
ップを招き、商業生産を阻害する要因となる。これに対
し本発明は、トルクセンサには通常磁気的なアンバラン
スが必ず存在するという前提にもとづいて、温度変化や
温度勾配への対策をたてたものであり、前述のように温
度が変化しても検出信号電圧の和を常に一定に保つよう
にして、センサの動作点を一定にすることで、零点の変
動を最小にしたものである。
【0018】
【実施例】図1は、本発明の第1実施例を示す。同図
(b) において、トルク伝達軸1には、その長さ方向に距
離をおいた3箇所に磁気異方性部21、22、23が順に形成
され、磁気異方性部21と磁気異方性部22とは同方向に傾
斜し、また磁気異方性部23はこれらとは逆方向に傾斜し
ている。各磁気異方性部21、22、23の周囲には、励磁コ
イル24A 、24B 、24C と検出コイル27A 、27B 、27C と
がそれぞれ設けられている。励磁コイル24A 、24B 、24
C は、励磁電流を供給するための交流電源30に接続さ
れ、また検出コイル27A 、27B 、27C は、それぞれ整流
フィルタ31A 、31B 、31C に接続されている。
【0019】一端側の検出コイル27A に対応した出力ラ
インと、中央の検出コイル27B に対応した出力ラインと
は、減算のための第1の演算器34の入力側に接続されて
いる。また中央の検出コイル27B に対応した出力ライン
と、他端側の検出コイル27Cに対応した出力ラインと
は、減算のための第2の演算器35の入力側に接続されて
いる。さらに、これら第1の演算器34の出力側と第2の
演算器35の出力側とは、減算のための第3の演算器36の
入力側に接続されている。37は第3の演算器36の出力端
子である。
【0020】一方、一端側の検出コイル27A に対応した
出力ラインと、他端側の検出コイル27C に対応した出力
ラインとは、加算のための第4の演算器38の入力側に接
続されている。この第4の演算器38の出力側は、基準電
圧Vrefとの比較のための差し引き点39に接続され、その
比較結果がオートゲインコントローラ40に入力されるよ
うになっている。オートゲインコントローラ40の出力側
は交流電源30に接続され、励磁回路へ供給する電力を制
御可能である。
【0021】このような構成において、各検出コイル27
A 、27B 、27C からの出力をそれぞれVA、VB、VCとする
と、これら出力VA、VB、VCは、それぞれ次のようにな
る。 VA = V0 + v + Δv VB = V0 + Δv VC = V0 - v - Δv ここで、 V0 は室温下でトルク零のときのコイル出力、
v は軸1に温度勾配が生じたときのアンバランスにもと
づくコイル出力、そしてΔv は軸1に印加されるトルク
にもとづくコイル出力である。トルクゼロのとき、これ
ら各コイルからの出力VA、VB、VCは、図1(c) に示す通
りとなる。
【0022】これら出力VA、VB、VCにもとづき、演算器
34には出力v が現れ、また演算器35には出力 v + 2Δv
が現れる。そして演算器36の出力端子37には、V0および
v の影響を取り除いた出力 2Δv のみが現れる。すなわ
ち、軸1に図1(a) に示すような温度勾配があった場合
でも、この温度勾配に起因する出力v が取り除かれた出
力 2Δv のみが出力端子37に現れるため、この温度勾配
にもとづく誤差が除去されることになる。
【0023】演算器38には、両端の磁気異方性部21、23
に対応した検出コイル27A 、27C からの出力VA、VCが入
力される。そして、これら出力の和 VA + VCが基準電圧
Vrefと等しい一定値となるように、交流電源30を含む励
磁回路がオートゲインコントローラ40によって制御され
る。
【0024】すなわち、図1(b) に示されるセンサ部に
磁気的なアンバランスがあった場合には、このセンサ部
に温度変化や温度勾配が生じると、図6で説明したよう
に各出力VA、VB、VCはまちまちに変化しようとするた
め、検出誤差の原因となる。しかし、上述のように VA
+ VCが一定になるように制御しているため、センサ全体
の動作点が一定に保たれ、このような検出誤差の発生が
極力防止されて、零点を有効に安定させることができ
る。なお、図示のように両端側の出力VA、VCを用いて制
御することで、センサ部全体の温度変化の平均値を正確
に検知することが可能となる。しかし、中央部の出力VB
を利用し、 VB + VCを一定にする制御も、もちろん可能
である。
【0025】また図4(b) に示した従来のものでは、磁
気異方性部3、4、5および検出コイル6、7、8の幅
を正確に1:1:2に形成しなければならず、これには
多少の商業的問題点があるが、図1(b) に示すようにこ
れを1:1:1にすることで、商業上の製造可能性を飛
躍的に向上させることができる。ヨーロッパ特許出願公
開第0 309 979 号公報では、図4(b) の検出コイル8を
二分してこの点の解決を図ろうとしたものも開示されて
いるが、まだ十分でなく、図1(b) の構成の方が格段に
すぐれている。
【0026】図2は、本発明の第2実施例を示す。ここ
では、軸1の長さ方向の4箇所に磁気異方性部41、42、
43、44が形成され、両端の磁気異方性部41、44は同方向
に傾斜されている。中央の磁気異方性部42、43は、とも
に両端の磁気異方性部41、44とは反対の方向に傾斜され
ている。 24A〜24D は励磁コイル、27A〜27D は検出コ
イルである。 31A〜31D は整流フィルタである。
【0027】第1の演算器34の入力側には、互いに傾斜
方向が逆であるが、しかし隣合わない磁気異方性部41、
43に対応した検出コイル 27A、27C からの出力ラインが
接続されている。同様に、第2の演算器35の入力側に
は、磁気異方性部42、44に対応した検出コイル 27B、27
D からの出力ラインが接続されている。また、第4の演
算器38の入力側には、第2の演算器35と同様に、磁気異
方性部42、44に対応した検出コイル 27B、27D からの出
力ラインが接続されている。
【0028】このような構成において、各検出コイル 2
7A〜27D からの出力VA〜VDは、それぞれ次のようにな
る。 VA = V0 + 2v + Δv VB = V0 + v - Δv VC = V0 - Δv VD = V0 - v + Δv これら各コイルからの出力VA〜VDは、図2(c) に示す通
りとなる。
【0029】これら出力VA〜VDにもとづき、演算器34、
35には、ともに出力2v + 2Δv が現れ、また演算器36の
出力端子37には、V0およびv の影響を取り除いた出力 4
Δvのみが現れる。すなわち、この図2の例の場合に
は、図1の場合と同様に、図2(a) に示すような温度勾
配があった場合でも、この温度勾配にもとづく誤差が除
去される。のみならず、出力端子37には出力 4Δv が現
れるため、図1のように出力 2Δv しか現れないものに
比べ、2倍の感度を得ることができる。
【0030】この図2の場合も、出力の和 VB + VD が
一定となるように制御しているため、センサ部にアンバ
ランスがあった場合にも、センサ全体の動作点が一定に
保たれて、零点の安定化を図ることが可能となる。
【0031】図3は、本発明の第3実施例を示す。ここ
では、零点の補償のみならず、感度の補償も行われてい
る。すなわち、ここでは、図2の構成に加え、励磁コイ
ル24のための励磁回路に、励磁電流検出用抵抗46が設け
られている。47は励磁電流検出回路で、抵抗46の両端に
それぞれ接続された一対の整流フィルタ48、49と、両整
流フィルタ48、49の出力の差をとる演算器50とで構成さ
れている。一方、第3の演算器36と出力端子37との間に
はオートゲインコントローラ51が設けられ、演算器50の
出力側がこのオートゲインコントローラ51に接続されて
いる。
【0032】このような構成によると、図2の場合と同
様にセンサの動作点を一定に保つことができて零点の安
定を図ることができるのみならず、検出感度の温度補償
もが可能となる。詳細には、抵抗46を利用して励磁電流
を検出することにより、前述のようにこの励磁電流はセ
ンサ部の温度と相関関係を有することから、このセンサ
部全体の平均的な温度が検出される。この検出結果にも
とづき、演算器50から温度補償信号が出力され、オート
ゲインコントローラ51の増幅率が調整されることで、こ
のオートゲインコントローラ51からは、温度変化や温度
勾配の存在にもとづく感度変化が補償されたトルク検出
信号が出力される。
【0033】なお、励磁電流検出用抵抗46に代えて、セ
ンサ部に適当な温度センサを設けても、同様に感度の補
償を行うことができる。また、図1の回路に同様の感度
補償回路を設置することもできる。
【0034】
【発明の効果】以上述べたように本発明によると、トル
ク伝達軸の長さ方向の少なくとも3箇所の位置に磁気異
方性部を形成し、各磁気異方性部に対応して設けられた
検出コイルの検出信号から、軸に生じる温度変化および
温度勾配にもとづく出力の零点の誤差成分を相殺して除
去する手段を設け、かつ、任意の一対の検出コイルから
の検出信号の電圧の和が一定になるように、前記検出コ
イルを励磁するための励磁電流を制御する手段を設けた
ことから、トルセンサに磁気的なアンバランスがあって
も、センサ部の温度変化や温度勾配にかかわらずその動
作点が一定になるように制御することができ、零点の変
動を最小限度に抑えることができる。
【0035】また本発明によると、測定感度を温度補償
することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例のトルクセンサの温度補償
装置の概略構成およびその動作特性を示す図である。
【図2】本発明の第2実施例のトルクセンサの温度補償
装置の概略構成およびその動作特性を示す図である。
【図3】本発明の第3実施例のトルクセンサの温度補償
装置の概略構成を示す図である。
【図4】従来のトルクセンサの温度補償装置の概略構成
およびその動作特性を示す図である。
【図5】従来の他のトルクセンサの温度補償装置の概略
構成を示す図である。
【図6】図5に示された装置の理論的な動作特性を示す
図である。
【図7】図5に示された装置の実際の動作特性の測定結
果を示す図である。
【図8】図5に示された装置についての正規化された実
際の動作特性の測定結果を示す図である。
【図9】図4に示された装置の感度の温度特性を示す図
である。
【符号の説明】
1 トルク伝達軸 21 磁気異方性部 22 磁気異方性部 23 磁気異方性部 24A 励磁コイル 24B 励磁コイル 24C 励磁コイル 27A 検出コイル 27B 検出コイル 27C 検出コイル 30 交流電源 34 演算器 35 演算器 36 演算器 38 演算器 40 オートゲインコントローラ

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トルク伝達軸の外周面に形成された磁気
    異方性部と、この磁気異方性部に対応して設けられた検
    出コイルとを備えて、前記トルク伝達軸に印加されるト
    ルクの大小に応じた検出信号を前記検出コイルから出力
    するようにした磁歪式のトルクセンサにおいて、前記磁
    気異方性部をトルク伝達軸の長さ方向の少なくとも3箇
    所の位置に形成し、各磁気異方性部にそれぞれ対応して
    検出コイルを設け、各検出コイルの検出信号から、軸に
    生じる温度変化および温度勾配にもとづく出力の零点の
    誤差成分を相殺して除去する手段を設け、かつ、任意の
    一対の検出コイルからの検出信号の電圧の和が一定にな
    るように、前記検出コイルを励磁するための励磁電流を
    制御する手段を設けたことを特徴とするトルクセンサの
    温度補償装置。
  2. 【請求項2】 磁気異方性部がトルク伝達軸の長さ方向
    の3箇所に形成されるとともに、各磁気異方性部に対応
    した第1〜第3の検出コイルが設けられ、誤差成分を相
    殺して除去する手段は、第1の検出コイルと第2の検出
    コイルとの検出信号の差を演算する第1の演算手段と、
    第2の検出コイルと第3の検出コイルとの検出信号の差
    を演算する第2の演算手段と、これら第1および第2の
    演算手段の出力信号の差を演算する第3の演算手段とを
    有することを特徴とする請求項1記載のトルクセンサの
    温度補償装置。
  3. 【請求項3】 励磁電流を制御する手段は、トルク伝達
    軸の長さ方向の両端側に位置する一対の磁気異方性部に
    それぞれ対応した検出コイルからの検出信号の和が一定
    になるように励磁電流を制御可能とされていることを特
    徴とする請求項2記載のトルクセンサの温度補償装置。
  4. 【請求項4】 磁気異方性部がトルク伝達軸の長さ方向
    の4箇所に形成されるとともに、各磁気異方性部に対応
    した4つの検出コイルが設けられ、誤差成分を相殺して
    除去する手段は、任意の一対の検出コイルの検出信号の
    差を演算する第1の演算手段と、残りの他の一対の検出
    コイルの検出信号の差を演算する第2の演算手段と、こ
    れら第1および第2の演算手段の出力信号の差を演算す
    る第3の演算手段とを有することを特徴とする請求項1
    記載のトルクセンサの温度補償装置。
  5. 【請求項5】 磁気異方性部およびその周囲の平均的な
    温度を検出する手段と、この温度を検出する手段からの
    温度検出信号にもとづき検出コイルからの検出信号を修
    正することでトルク検出感度を温度補償する手段とを有
    することを特徴とする請求項1から4までのいずれか1
    項記載のトルクセンサの温度補償装置。
JP3064161A 1991-03-28 1991-03-28 トルクセンサの温度補償装置 Expired - Lifetime JP2564049B2 (ja)

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