JP2563395B2 - セメントの凝結遅延方法 - Google Patents

セメントの凝結遅延方法

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    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B24/00Use of organic materials as active ingredients for mortars, concrete or artificial stone, e.g. plasticisers
    • C04B24/24Macromolecular compounds
    • C04B24/38Polysaccharides or derivatives thereof

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はセメントの凝結遅延方法に関する。
〔従来の技術および問題点〕
暑中コンクリートの打設やマスコンクリートの打設で
は、セメントの水和反応が活性となり、セメントの硬化
が速くなり、そのために、打設に支障をきたしたり、硬
化後にコールドジョイントや熱応力によるひびわれなど
の原因となっている。この防止策として、遅延剤や超遅
延剤として知られるグルコン酸塩やケイフッ化物等を添
加して凝結を遅延させる方法が取られている。
しかし、これら遅延剤は添加量が比較的微量でかつ遅
延効果が大きいために、凝結調節が難しく、添加量を誤
ると不便になったり、強度が発現しないことがあり、問
題点が多い。また、これらの遅延剤のセメントに対する
効果は、あまり温度に依存せず、一旦セメントの水和が
始まると急激に硬化し、さらに、温度が高いとその効果
は著しく劣る。一方、コンクリート製品の中には、セメ
ントを長時間硬化させたくない場合があるが、この場
合、遅延剤の効果が不十分であると、急激に水和発熱を
生じ硬化し使用不能となることなどが問題となってい
る。
〔問題を解決するための手段〕
本発明者らは、前記従来の問題点を解決するために鋭
意研究を重ねたところ、次のような知見を得るに至っ
た。
セメントの水和遅延剤は従来から数多く知られている
が、実際にはクエン酸、ショ糖、グルコン酸塩やケイフ
ッ化物などが用いられている。これらの遅延剤を用いた
場合、遅延効果は温度にあまり影響されず、一旦水和が
始まると急激に硬化する。
これに対し、本発明者は、種々の遅延剤を検討した結
果、加水分解性タンニン化合物は温度により、セメント
の硬化に及ぼす影響が大きく異なることを見い出した。
従来、遅延効果の程度は遅延剤の添加量を変化させて対
応してきたが、この加水分解性タンニン化合物の性質を
利用することにより、加水分解性タンニン化合物をセメ
ントモルタルやセメントコンクリートに添加、混練し、
所定の温度に加熱することによりセメントの凝結硬化を
自由に制御できる。このように、加水分解性タンニン化
合物のセメント水和遅延効果が温度により大きく異なる
のは、加水分解性タンニン化合物がセメントペーストの
ような強アルカリ中で加熱養生により加水分解し、水和
遅延性の大きい低分子量のフェノール性カルボン酸や糖
などが生成するためである。このようなメカニズムによ
りセメントの水和を著しく遅延させることができる。従
来、タンニン酸を遅延剤としてセメントに添加した例は
2、3あるが、このような温度を因子とするタンニン酸
の性質は知られていない。そのため、遅延剤としての特
徴が生かされなかったと考えられる。
本発明は、かかる知見をさらに検討し、加水分解性タ
ンニン化合物の配合量および混練後の加熱温度を特定し
て発明に至ったものである。
すなわち、本発明は、セメント100重量部に対して加
水分解性タンニン化合物を0.01〜3重量部含有するセメ
ントコンクリートまたはセメントモルタルを混練中また
は/および混練後に30℃〜100℃に加熱することを特徴
とするセメントの凝結遅延方法である。
以下に本発明をさらに詳しく説明する。
用いられる加水分解性タンニン化合物とは、第1図に
示すように、フェノール性カルボン酸と糖とがエステル
結合したgallotannin(1)やcorilagin(2)chebulag
ic acid(3),chebulinic acid(4)などの物質を主
成分とする物質や、タンニン酸として知られるm−ガロ
イル没食子酸などである。これらの物質は加水分解によ
る没食子酸やエラーグ酸や糖になることが知られてい
る。また、これらの物質は酸性およびアルカリ性で加水
分解を起こしやすいことがよく知られている。さらに、
この添加剤は他の混和剤すなわち、リグニン系のAE減水
剤、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物等の減水剤
やリグニン系、オキシカルボン酸塩系、ケイフッ化物な
どの従来から知られている遅延剤と併用しても良い。
用いることのできるセメントとしては、普通ポルトラ
ンドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、早強ポル
トランドセメント、耐硫酸塩ポルトランドセメント、白
色ポルトランドセメントやシリカセメント、フライアッ
シュセメント、高炉セメントなどの混合セメント、ある
いは、モノカルシウムアルミネートを主成分とするアル
ミナセメントやC11A7CaF2を主成分とする超速硬セメン
ト、カルシウムスルフォアルミネートを主成分とする特
殊セメントなどである。また、本発明による添加剤(加
水分解性タンニン化合物)は、セメント100重量部に対
して0.01〜3重量部添加する。好ましい添加量はセメン
トの種類により大きく異なるが普通ポルトランドセメン
トで0.1〜1.0重量部の範囲である。
本発明においては、加水分解性タンニン化合物は粉体
であるので、前もってセメントと混合してもよいし、水
溶性なので混練水に溶解して使用してもよい。
混練により気泡を生じる場合にはシリコーン系泡消
剤、アルコール系泡消剤を添加することもできる。
さらに、メチルセルロース、その他のポリマーと併用
してもよい。
本発明の凝結遅延方法においては、セメントと骨材と
加水分解性タンニン化合物の溶液を混練してから、成型
後に型枠ごと加熱してもよいし、すべての材料を加熱し
ておいて混練してもよい。この時にセメントモルタルあ
るいはコンクリートの温度により、凝結硬化を日単位で
遅延させることができる。加熱方法はモルタルあるいは
コンクリートが加熱できればどのような方法でもよい。
〔作用〕
加水分解性タンニン化合物の水和遅延作用は、20℃に
おいてセメントに添加した場合は比較的小さいが、高温
になるに従い著しく大きくなる。本発明はこの加水分解
性タンニン化合物の水和遅延作用を利用したものであ
る。
すなわち、一定量の加水分解性タンニン化合物を添加
したセメントモルタルやセメントコンクリートを目的と
する遅延の程度により、所定の温度に加熱する。これに
よって、任意の条件に凝結調節することができるセメン
トモルタルあるいはセメントコンクリートを得ることが
できる。加熱は成型後に行なっても、加熱後に成型して
もよい。また、硬化するまでの時間はセメントの種類と
加水分解性タンニン化合物の量により異なるが、硬化後
の硬化体の強度は無添加の硬化体より大きくなり、長期
強度も大きくなる。
〔実施例1〕 20℃において、市販普通ポルトランドセメント520g
と豊浦標準砂1040gとを、タンニン酸(市販品)および
グルコン酸ナトリウムを溶解した混練水で混練(W/C:55
%)したものと、市販普通ポルトランドセメント520g
と豊浦標準砂1040gとを、タンニン酸(市販品)を溶解
した混練水で混練(W/C:55%)したものを作成し、これ
らをそれぞれ、4×4×16cm型枠に成型した。この各々
を20℃、30℃、40℃、50℃、60℃の恒温槽に入れ、硬化
の確認と、3日、7日、28日強度の測定を行なった。
これに対し、対照例として、無添加のセメントモル
タルと、グルコン酸ナトリウムのみを添加したセメン
トモルタルとを作成し、同様に強度を測定した。硬化状
態の結果を表1に示し、強度試験の結果を第2図、第3
図、第4図に示す。
〔実施例2〕 B種高炉セメント520gと豊浦標準砂1040gとを、タ
ンニン酸およびグルコン酸ナトリウムを添加した混練水
で混練し(W/C:55%)したものと、B種高炉セメント
520gと豊浦標準砂1040gとを、タンニン酸およびグルコ
ン酸ナトリウムを添加した混練水で混練し(W/C:55%)
したものを作成し、これらをそれぞれ、4×4×16cm型
枠に成型した。得られた各成型品を60℃の恒温槽に入
れ、一定時間ごとに取りだし、20℃の恒温槽に移して、
硬化の状態を観察した。
これに対し、対照例として、無添加のセメントモル
タルと、グルコン酸ナトリウムのみを添加したセメン
トモルタルとを作成し、同様にして強度を測定した。
硬化状態の結果を表2に示す。また、強度試験結果を
表3に示す。
〔発明の効果〕 以上説明したように、本発明に係るセメントの凝結遅
延方法は、セメント100重量部に対して加水分解性タン
ニン化合物を0.01〜3重量部含有するセメントコンクリ
ートまたはセメントモルタルを混練中または/および混
練後に30℃〜100℃に加熱することを特徴とするもので
あり、本発明によれば、目的とする遅延程度に応じて、
所定の温度に混練中または/および混練後のセメントコ
ンクリートやセメントモルタルを加熱することにより凝
結硬化を自由に制御することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に使用される加水分解性タンニン化合物
の代表例の化学構造式、第2図ないし第4図は本発明の
第1の実施例を説明するためのもので、第2図は実施例
における3日後強度を示すグラフ、第3図は同7日後強
度を示すグラフ、第4図は同28日後強度を示すグラフで
ある。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セメント100重量部に対して加水分解性タ
    ンニン化合物を0.01〜3重量部含有するセメントコンク
    リートまたはセメントモルタルを、混練中または/およ
    び混練後に30℃〜100℃に加熱することを特徴とするセ
    メントの凝結遅延方法。
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