JP2563390Y2 - 振動締固め機 - Google Patents
振動締固め機Info
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- JP2563390Y2 JP2563390Y2 JP3464892U JP3464892U JP2563390Y2 JP 2563390 Y2 JP2563390 Y2 JP 2563390Y2 JP 3464892 U JP3464892 U JP 3464892U JP 3464892 U JP3464892 U JP 3464892U JP 2563390 Y2 JP2563390 Y2 JP 2563390Y2
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- Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)
- Road Paving Machines (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、盛土を締固める振動締
固め機に関し、詳細には自走可能で機動性を有する振動
締固め機に関する。
固め機に関し、詳細には自走可能で機動性を有する振動
締固め機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、構造物を構築するのに不都合な軟
弱地盤を締め固める装置が種々提案され、実施されてい
る。その代表的な装置として、例えば特開昭和63−1
67805号公報は振動クローラ式締固め装置50を開
示する。この装置50はクローラシュー53間の自走車
両のフレーム52上に起振機54を搭載し、この起振機
54を作動し、発生した振動をフレーム52を介してク
ローラシュー53へ与え、地盤51を締め固める(図1
4参照)。また、図9は他の代表的な装置として、振動
締固め装置40を示す。この装置40はブルトーザー型
の牽引機41と、これによって移動し、地盤42を連続
的に締め固める大型の振動機43と、牽引機41及び振
動機43を連結する牽引金具44とからなる。振動機4
3は、例えば2.5m×3.5mの底板43aと、この
底板43aに乗載した起振機43bとからなり、この起
振機43bの起振力は、例えば容量75KW、自重16
トンの起振機では約41.8トンであり、また振動の片
振幅は1cmになる。従って、この振動機の振動が牽引
機41に伝播するのを防止するために牽引金具44はダ
ンパー(図示せず)を内包し、これによって振動を吸収
する。
弱地盤を締め固める装置が種々提案され、実施されてい
る。その代表的な装置として、例えば特開昭和63−1
67805号公報は振動クローラ式締固め装置50を開
示する。この装置50はクローラシュー53間の自走車
両のフレーム52上に起振機54を搭載し、この起振機
54を作動し、発生した振動をフレーム52を介してク
ローラシュー53へ与え、地盤51を締め固める(図1
4参照)。また、図9は他の代表的な装置として、振動
締固め装置40を示す。この装置40はブルトーザー型
の牽引機41と、これによって移動し、地盤42を連続
的に締め固める大型の振動機43と、牽引機41及び振
動機43を連結する牽引金具44とからなる。振動機4
3は、例えば2.5m×3.5mの底板43aと、この
底板43aに乗載した起振機43bとからなり、この起
振機43bの起振力は、例えば容量75KW、自重16
トンの起振機では約41.8トンであり、また振動の片
振幅は1cmになる。従って、この振動機の振動が牽引
機41に伝播するのを防止するために牽引金具44はダ
ンパー(図示せず)を内包し、これによって振動を吸収
する。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、振動締
固め装置40では、その走行時地盤42から比較的大き
い抵抗を受けると傾き、さらに振動機43によってその
傾きが助長される。図10は図9の振動機43とこれに
連結した牽引金具44との付近を拡大して示した概略図
である。この図に示すように、牽引金具44によって底
板43aをA方向へ引っ張ると、地盤42から反力45
を受け、これによって底板43aの後部43a2が持ち
上がる。このため、起振機43bの、地盤42に対して
垂直な起振力に水平方向の分力が生じ、底板43aをさ
らに傾斜させる。次いで、さらに牽引すると底板43a
の前部43a1は牽引金具44によって持ち上がり、底
板43aは後方へ傾斜する。従って、前方及び後方へ傾
斜を繰返す、いわゆるピッチング運動が生じ、しかもこ
の運動がしばらく続くので、均一な締固め力で地盤42
を締め固めることができないという問題がしばしば生じ
た。
固め装置40では、その走行時地盤42から比較的大き
い抵抗を受けると傾き、さらに振動機43によってその
傾きが助長される。図10は図9の振動機43とこれに
連結した牽引金具44との付近を拡大して示した概略図
である。この図に示すように、牽引金具44によって底
板43aをA方向へ引っ張ると、地盤42から反力45
を受け、これによって底板43aの後部43a2が持ち
上がる。このため、起振機43bの、地盤42に対して
垂直な起振力に水平方向の分力が生じ、底板43aをさ
らに傾斜させる。次いで、さらに牽引すると底板43a
の前部43a1は牽引金具44によって持ち上がり、底
板43aは後方へ傾斜する。従って、前方及び後方へ傾
斜を繰返す、いわゆるピッチング運動が生じ、しかもこ
の運動がしばらく続くので、均一な締固め力で地盤42
を締め固めることができないという問題がしばしば生じ
た。
【0004】図11(a)〜(c)は図4の振動締固め
装置が軟弱な部分を有する地盤を締固めた状態の説明図
である。図11(a)に示すように、地盤42に柔らか
い部分42aと硬い部分42bとがある場合、底板43
aは振動機43の重量とその起振力とによって柔らかい
部分42aに沈む(ローリング)(図11(b)参
照)。この状態でさらに振動機43を引っ張ると、柔ら
かい部分42aの抵抗を受けて回転(ヨーイング)し
(図11(c))、地盤42の所定の走行レーンから外
れるという問題もあった。また、振動機43は牽引金具
44によって牽引されるので、振動機43を良好に規制
できず、所定の走行レーンを繰返し走行させ、地盤42
を締め固めることができないという問題も生じた。
装置が軟弱な部分を有する地盤を締固めた状態の説明図
である。図11(a)に示すように、地盤42に柔らか
い部分42aと硬い部分42bとがある場合、底板43
aは振動機43の重量とその起振力とによって柔らかい
部分42aに沈む(ローリング)(図11(b)参
照)。この状態でさらに振動機43を引っ張ると、柔ら
かい部分42aの抵抗を受けて回転(ヨーイング)し
(図11(c))、地盤42の所定の走行レーンから外
れるという問題もあった。また、振動機43は牽引金具
44によって牽引されるので、振動機43を良好に規制
できず、所定の走行レーンを繰返し走行させ、地盤42
を締め固めることができないという問題も生じた。
【0005】図12は図9の振動締固め装置40が前進
及び後進した時、走行レーンからのずれ(変位量)すな
わち装置40の直進性を測定している状態説明図であ
る。この図に示すように、牽引金具44によって振動機
43を牽引した場合、走行レーン46上に操行ブレすな
わち走行レーン46からの変位量Hが生じ、装置40の
直進性に問題があった。このことは本出願人の実験によ
れば、全長10.7mの振動締固め装置40を基点Kか
ら40mの距離を前進走行(走行平均速度2km/H)
を2回及び後進走行(走行平均速度2km/H)を1回
行った結果前進時には15cm、後進時には7cmの最
大変位量Hが生じ、従って、狭あいな場所やある程度傾
斜のある場合では細かい走行操作ができず、正確な締め
固めができないという問題もあった。特に、地盤の法面
付近においては、その締め固めが施工品質上重要であ
り、振動機43が走行レーンを外れると、滑落するなど
安全上にも問題があった。
及び後進した時、走行レーンからのずれ(変位量)すな
わち装置40の直進性を測定している状態説明図であ
る。この図に示すように、牽引金具44によって振動機
43を牽引した場合、走行レーン46上に操行ブレすな
わち走行レーン46からの変位量Hが生じ、装置40の
直進性に問題があった。このことは本出願人の実験によ
れば、全長10.7mの振動締固め装置40を基点Kか
ら40mの距離を前進走行(走行平均速度2km/H)
を2回及び後進走行(走行平均速度2km/H)を1回
行った結果前進時には15cm、後進時には7cmの最
大変位量Hが生じ、従って、狭あいな場所やある程度傾
斜のある場合では細かい走行操作ができず、正確な締め
固めができないという問題もあった。特に、地盤の法面
付近においては、その締め固めが施工品質上重要であ
り、振動機43が走行レーンを外れると、滑落するなど
安全上にも問題があった。
【0006】また別の振動締固め装置40による締固め
時の土圧(kgf/cm2)測定実験によると、前進時
と後進時とには土圧値が異なり、締め固め性能が異なる
ことが判った。このことは、前進時には牽引金具44に
より振動機43を引っ張り、これを後進時には押し込む
ので、底板43aの動作が異なり、これによって土中に
与える締付け力の伝播が変化するためであり、従って均
一な締固め力で地盤42を締め固めることができないと
いう問題があった。
時の土圧(kgf/cm2)測定実験によると、前進時
と後進時とには土圧値が異なり、締め固め性能が異なる
ことが判った。このことは、前進時には牽引金具44に
より振動機43を引っ張り、これを後進時には押し込む
ので、底板43aの動作が異なり、これによって土中に
与える締付け力の伝播が変化するためであり、従って均
一な締固め力で地盤42を締め固めることができないと
いう問題があった。
【0007】また、振動締固め装置40は牽引機41を
必要とするので、装置40全長が長く、締固めレーンの
端部から牽引機41の長さまで締め固めできないという
おそれもあった。また、全長が12.2mの場合、その
旋回半径は約7mと大きいので、走行レーンから次の走
行レーンへ折り返すスペースを十分確保しなければなら
ない。図13は図9の振動締固め装置40が走行レーン
を切り換える時の状態説明図である。この図に示すよう
に、振動締固め装置40は前進または後進することによ
って走行した走行レーン48から2mの距離離れた次の
走行レーン47へ移行するが、振動締固め装置40の全
長が長く、完全に移行するまで移行距離Lを必要とする
ので、機動性に乏しく、従ってこの距離のレーンやその
端部に十分な締め固めができないという問題もあった。
さらに、切り換え誤差が生じ、その修正も困難であると
いう問題もあった。本出願人の走行レーン切り換え実験
によれば、前進時、2mの切り換えに39秒で0.6m
の誤差5を生じ、かつ19.6mの移行距離L 1 が必要
だった。また、後進時には、46秒で0.5mの誤差S
2 を生じ、かつ22mの移行距離L 2 が必要だった。
必要とするので、装置40全長が長く、締固めレーンの
端部から牽引機41の長さまで締め固めできないという
おそれもあった。また、全長が12.2mの場合、その
旋回半径は約7mと大きいので、走行レーンから次の走
行レーンへ折り返すスペースを十分確保しなければなら
ない。図13は図9の振動締固め装置40が走行レーン
を切り換える時の状態説明図である。この図に示すよう
に、振動締固め装置40は前進または後進することによ
って走行した走行レーン48から2mの距離離れた次の
走行レーン47へ移行するが、振動締固め装置40の全
長が長く、完全に移行するまで移行距離Lを必要とする
ので、機動性に乏しく、従ってこの距離のレーンやその
端部に十分な締め固めができないという問題もあった。
さらに、切り換え誤差が生じ、その修正も困難であると
いう問題もあった。本出願人の走行レーン切り換え実験
によれば、前進時、2mの切り換えに39秒で0.6m
の誤差5を生じ、かつ19.6mの移行距離L 1 が必要
だった。また、後進時には、46秒で0.5mの誤差S
2 を生じ、かつ22mの移行距離L 2 が必要だった。
【0008】一方、図14に示すように、前述の振動ク
ローラ式締固め装置50は牽引によるものではなく自走
でき、従って操向性が良好なので、上記問題は生じない
ものの、クローラシュー53(履帯)を起振機54によ
って直接振動させることによって地盤を締め固めるの
で、装置自体は安定性に欠け、正確な操作ができないと
いう問題があった。また、耐久性を向上させるために、
複雑な防振対策や防塵対策が要求されるという問題もあ
った。
ローラ式締固め装置50は牽引によるものではなく自走
でき、従って操向性が良好なので、上記問題は生じない
ものの、クローラシュー53(履帯)を起振機54によ
って直接振動させることによって地盤を締め固めるの
で、装置自体は安定性に欠け、正確な操作ができないと
いう問題があった。また、耐久性を向上させるために、
複雑な防振対策や防塵対策が要求されるという問題もあ
った。
【0009】従って、本考案は上記問題を全て解消すべ
くなされたもので、その目的は自走可能であり、かつ機
動性を有する振動締固め機を提供することにある。
くなされたもので、その目的は自走可能であり、かつ機
動性を有する振動締固め機を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本考案の要旨は、少くと
も2機の履帯を有する自走車と、当該自走車の履帯間に
振動緩衝機構を介して設けたプレートと、当該プレート
に設置され、前記プレートを上下方向に振動する振動駆
動部とを備え、前記プレートの振動により地盤の締め固
めを行なう振動締固め機にある。 前記振動緩衝機構とし
ては、ダンパーを組み込んだシリンダを適用することが
できる。 また、前記振動緩衝機構は、上下方向に延びた
長穴を前後に有する前記プレートと、当該長穴を通して
前記プレートを貫通し、前記自走車に固定された支持シ
ャフトと、前記プレートと前記支持シャフトとの間およ
び前記自走車と前記プレートとの間にそれぞれ設置した
緩衝部とからなる構造としても良い。 前記長穴は、前記
プレートのピッチング運動や、ヨーイング運動、ローイ
ング運動等の不具合な現象を、これを貫通する前記支持
シャフトによる前記プレートの自由度の拘束により軽減
するためのものである。
も2機の履帯を有する自走車と、当該自走車の履帯間に
振動緩衝機構を介して設けたプレートと、当該プレート
に設置され、前記プレートを上下方向に振動する振動駆
動部とを備え、前記プレートの振動により地盤の締め固
めを行なう振動締固め機にある。 前記振動緩衝機構とし
ては、ダンパーを組み込んだシリンダを適用することが
できる。 また、前記振動緩衝機構は、上下方向に延びた
長穴を前後に有する前記プレートと、当該長穴を通して
前記プレートを貫通し、前記自走車に固定された支持シ
ャフトと、前記プレートと前記支持シャフトとの間およ
び前記自走車と前記プレートとの間にそれぞれ設置した
緩衝部とからなる構造としても良い。 前記長穴は、前記
プレートのピッチング運動や、ヨーイング運動、ローイ
ング運動等の不具合な現象を、これを貫通する前記支持
シャフトによる前記プレートの自由度の拘束により軽減
するためのものである。
【0011】
【作用】本考案の振動締め固め機は、自走車によって地
盤上を自由に移動できると共に、振動駆動部に付勢され
て上下に振動するプレートにより地盤の締め固めを行な
うものである。また、プレートは、振動緩衝機構を介し
て自走車に設置されたものであり、プレートの振動は振
動緩衝機構によって減衰するので、自走車にその影響は
及ばない。従って、ピッチング運動などの不具合な現象
も防止することができる。
盤上を自由に移動できると共に、振動駆動部に付勢され
て上下に振動するプレートにより地盤の締め固めを行な
うものである。また、プレートは、振動緩衝機構を介し
て自走車に設置されたものであり、プレートの振動は振
動緩衝機構によって減衰するので、自走車にその影響は
及ばない。従って、ピッチング運動などの不具合な現象
も防止することができる。
【0012】
【実施例】以下、本考案に係る振動締固め機の一実施例
を添付図面に基づいて説明する。
を添付図面に基づいて説明する。
【0013】図1,2は各々、本考案に係る振動締固め
機の一実施例の全体を示す概略斜視図と、その平面図と
である。これらの図に示すように、振動締固め機1は一
対の履帯2によって走行する自走車3と、履帯2間に緩
衝材4を介して取付けた傾斜プレート5と、このプレー
ト5を昇降する昇降装置6と、傾斜プレート5に振動を
与える振動機7とからなる。
機の一実施例の全体を示す概略斜視図と、その平面図と
である。これらの図に示すように、振動締固め機1は一
対の履帯2によって走行する自走車3と、履帯2間に緩
衝材4を介して取付けた傾斜プレート5と、このプレー
ト5を昇降する昇降装置6と、傾斜プレート5に振動を
与える振動機7とからなる。
【0014】自走車3は履帯2を駆動するエンジン部8
と、自走車3を操作する運転室9とを備える。傾斜プレ
ート5は振動締固め機1の前進方向Bに対して下り勾配
に傾斜する傾斜面5aを有する。振動機7は起振器とし
ての1対のカウンターウェイト10と、カウンターウェ
イト10を回転駆動する電動または油圧のモーター11
とからなる。カウンターウェイト10は断面形状が一部
切り欠いた円形状の円筒体であり、傾斜プレート5の傾
斜面5a上に回転可能に固定されている。このカウンタ
ーウェイト10はモーター11によって傾斜面5a上を
互いに逆方向に回転させることによって後述のように傾
斜プレート5に振動を発生させ、振動締固め機1は所望
の締固力を得る。この時、傾斜プレート5は履帯2間に
緩衝材4を介して取付けたので、振動を緩衝材4によっ
て吸収して履帯2への伝播を防止でき、従って振動締固
め機1を安定して操作できると共に、履帯2に複雑な耐
震及び防塵設計を必要としない。
と、自走車3を操作する運転室9とを備える。傾斜プレ
ート5は振動締固め機1の前進方向Bに対して下り勾配
に傾斜する傾斜面5aを有する。振動機7は起振器とし
ての1対のカウンターウェイト10と、カウンターウェ
イト10を回転駆動する電動または油圧のモーター11
とからなる。カウンターウェイト10は断面形状が一部
切り欠いた円形状の円筒体であり、傾斜プレート5の傾
斜面5a上に回転可能に固定されている。このカウンタ
ーウェイト10はモーター11によって傾斜面5a上を
互いに逆方向に回転させることによって後述のように傾
斜プレート5に振動を発生させ、振動締固め機1は所望
の締固力を得る。この時、傾斜プレート5は履帯2間に
緩衝材4を介して取付けたので、振動を緩衝材4によっ
て吸収して履帯2への伝播を防止でき、従って振動締固
め機1を安定して操作できると共に、履帯2に複雑な耐
震及び防塵設計を必要としない。
【0015】昇降装置6は図5のような方法でプレート
5を昇降する。すなわち昇降装置は昇降ジャッキ23、
収納ジャッキ24、受け金具25からなり、昇降ジャッ
キ23、収納ジャッキ24は、履帯2を保持するトラッ
クフレーム22に取り付けられ、受け金具25はプレー
ト5に取り付けられる。振動機の締固め中は、昇降ジャ
ッキ23、収納ジャッキ24ともに縮んだ状態にあり、
プレート5は地上部に接している。締固めが終了し場内
移動する場合は、まず収納ジャッキ24を伸長し、つい
で昇降ジャッキ23を伸長することにより、昇降ジャッ
キ23の先端が受け金具25に嵌合し、プレート5を持
ち上げ図5の状態となる。昇降装置6は、図4にみるよ
うに少なくとも3箇所設置する。
5を昇降する。すなわち昇降装置は昇降ジャッキ23、
収納ジャッキ24、受け金具25からなり、昇降ジャッ
キ23、収納ジャッキ24は、履帯2を保持するトラッ
クフレーム22に取り付けられ、受け金具25はプレー
ト5に取り付けられる。振動機の締固め中は、昇降ジャ
ッキ23、収納ジャッキ24ともに縮んだ状態にあり、
プレート5は地上部に接している。締固めが終了し場内
移動する場合は、まず収納ジャッキ24を伸長し、つい
で昇降ジャッキ23を伸長することにより、昇降ジャッ
キ23の先端が受け金具25に嵌合し、プレート5を持
ち上げ図5の状態となる。昇降装置6は、図4にみるよ
うに少なくとも3箇所設置する。
【0016】以上により、昇降装置6は傾斜プレート5
を昇降できるので、振動締固め機1を所望の場所に移動
する時、傾斜プレート5を地面に接触しないように上げ
ることによって容易に移動できる。
を昇降できるので、振動締固め機1を所望の場所に移動
する時、傾斜プレート5を地面に接触しないように上げ
ることによって容易に移動できる。
【0017】図3は、傾斜プレート5を前後の位置で貫
通する支持シャフト15a,15bで保持する構造の例
である。貫通孔は、そら豆状の断面を有し、進行方向に
対してプレート5がピッチングする場合の自由度を与え
るとともに、中央部16aで小さく、端部で16bのよ
うに大きな断面とすることにより、ローリング、ヨーイ
ングに対する自由度を与えている。その反面、傾斜プレ
ート5と支持シャフト15a,15bの間には、緩衝す
る弾性体を設けて振動を防ぐとともに、過度のピッチン
グやローリング、ヨーイングを抑制する構造となってい
る。支持シャフト15a,15bはトラックフレーム2
2に固定されており、スプリングなどによる緩衝材4を
保持してプレート5の過度の横移動と振動伝播を抑制す
る。
通する支持シャフト15a,15bで保持する構造の例
である。貫通孔は、そら豆状の断面を有し、進行方向に
対してプレート5がピッチングする場合の自由度を与え
るとともに、中央部16aで小さく、端部で16bのよ
うに大きな断面とすることにより、ローリング、ヨーイ
ングに対する自由度を与えている。その反面、傾斜プレ
ート5と支持シャフト15a,15bの間には、緩衝す
る弾性体を設けて振動を防ぐとともに、過度のピッチン
グやローリング、ヨーイングを抑制する構造となってい
る。支持シャフト15a,15bはトラックフレーム2
2に固定されており、スプリングなどによる緩衝材4を
保持してプレート5の過度の横移動と振動伝播を抑制す
る。
【0018】図4は別の傾斜プレート5の保持方法であ
る。すなわち前後の位置にダンパー装置を組み込んだシ
リンダー群を設置する。前後方向の保持を4aでおこな
い、横方向の抑制を4bで行う。これらのシリンダー群
は支持シャフト15a,15bに固定する。
る。すなわち前後の位置にダンパー装置を組み込んだシ
リンダー群を設置する。前後方向の保持を4aでおこな
い、横方向の抑制を4bで行う。これらのシリンダー群
は支持シャフト15a,15bに固定する。
【0019】図6(a)〜(c)は図1,2に示した傾
斜プレートの傾斜面上を回転するカウンターウェイトが
締固力を発生する状態の説明図である。これらの図を参
照して、カウンターウェイト10の締固力発生状態を簡
単に説明する。
斜プレートの傾斜面上を回転するカウンターウェイトが
締固力を発生する状態の説明図である。これらの図を参
照して、カウンターウェイト10の締固力発生状態を簡
単に説明する。
【0020】まず、2個のカウンターウェイト10が共
に内方から上方へ回転した時、地面に対して垂直上方向
にジャンプ力を生じるが、傾斜プレート5の傾斜面5a
によって傾斜方向の合成力に変化し、傾斜プレート5は
地面から離れると共に、前進力を受ける(図6(d)か
ら図6(a)のカウンターウェイト10の動き参照)。
この前進力によって振動締固め機1はより前進できる。
に内方から上方へ回転した時、地面に対して垂直上方向
にジャンプ力を生じるが、傾斜プレート5の傾斜面5a
によって傾斜方向の合成力に変化し、傾斜プレート5は
地面から離れると共に、前進力を受ける(図6(d)か
ら図6(a)のカウンターウェイト10の動き参照)。
この前進力によって振動締固め機1はより前進できる。
【0021】次に、2個のカウンターウェイト10が共
に外方から下方へ回転した時、地面に対して垂直下方向
に締固力を生じるが、傾斜プレート5の傾斜面5aによ
って傾斜方向の合成力に変化し、傾斜プレート5は地面
を締め付けると共に、後進力を受ける(図6(b)から
図6(c)のカウンターウェイト10の動き参照)。こ
の後進力は地面に傾斜プレート5が着地しているので、
振動締固め機1に後進力を与えない。
に外方から下方へ回転した時、地面に対して垂直下方向
に締固力を生じるが、傾斜プレート5の傾斜面5aによ
って傾斜方向の合成力に変化し、傾斜プレート5は地面
を締め付けると共に、後進力を受ける(図6(b)から
図6(c)のカウンターウェイト10の動き参照)。こ
の後進力は地面に傾斜プレート5が着地しているので、
振動締固め機1に後進力を与えない。
【0022】ここで、本実施例の方法により前進力を得
る方法は、他に、図7のように、カウンターウエイト1
0aとカウンターウエイト10bを水平に取り付けて、
始動位置を垂線から一定の角度を持った位置とすること
によっても可能である。すなわち回転開始後、双方のカ
ウンターウエイトの遠心力が一致する場所は、始動位置
13aおよび対向点13bとなるので、ななめ方向のジ
ャンプ力を生じ、このため図8のように取り付けた場合
は左方への前進力12を得ることができる。
る方法は、他に、図7のように、カウンターウエイト1
0aとカウンターウエイト10bを水平に取り付けて、
始動位置を垂線から一定の角度を持った位置とすること
によっても可能である。すなわち回転開始後、双方のカ
ウンターウエイトの遠心力が一致する場所は、始動位置
13aおよび対向点13bとなるので、ななめ方向のジ
ャンプ力を生じ、このため図8のように取り付けた場合
は左方への前進力12を得ることができる。
【0023】ところで、本実施例ではカウンターウェイ
ト10を回転駆動するモーター11と、振動締固め機1
を走行させるエンジン部8とを個々に設けたが、1個の
エンジン、例えば油圧エンジンで両者の駆動動力を兼用
すれば、振動締固め機1全体を構成上コンパクトにでき
る。また、油圧モータであれば、振動機7の振動数を容
易に変更でき、より緊密な締め固めができる。
ト10を回転駆動するモーター11と、振動締固め機1
を走行させるエンジン部8とを個々に設けたが、1個の
エンジン、例えば油圧エンジンで両者の駆動動力を兼用
すれば、振動締固め機1全体を構成上コンパクトにでき
る。また、油圧モータであれば、振動機7の振動数を容
易に変更でき、より緊密な締め固めができる。
【0024】また、本実施例では振動締固め機1に運転
室9を設け、直接振動締固め機1を運転操作したが、無
線等によって履帯2の正転、逆転及びその速度や振動機
7の始動、停止及び振動数の変更等を遠隔操作すること
ができる。
室9を設け、直接振動締固め機1を運転操作したが、無
線等によって履帯2の正転、逆転及びその速度や振動機
7の始動、停止及び振動数の変更等を遠隔操作すること
ができる。
【0025】さらに、本実施例では一対の履帯2を振動
締固め機1に設けたが、操行性や斜面部での施工性を向
上させるために、別途履帯を設けたり、履帯取付け位置
を変更することができる。
締固め機1に設けたが、操行性や斜面部での施工性を向
上させるために、別途履帯を設けたり、履帯取付け位置
を変更することができる。
【0026】さらにまた、本実施例ではプレートとして
傾斜プレート5を使用し、これに沿って振動機7として
のカウンターウェイト10を傾斜プレート5に取付け傾
斜させたが、プレートを傾斜させずにカウンターウェイ
ト10のみを傾斜させてプレートに取付けることもでき
る。
傾斜プレート5を使用し、これに沿って振動機7として
のカウンターウェイト10を傾斜プレート5に取付け傾
斜させたが、プレートを傾斜させずにカウンターウェイ
ト10のみを傾斜させてプレートに取付けることもでき
る。
【0027】また、振動機としては少なくとも2個のカ
ウンターウェートを使用し、これらを地盤に対して振動
締固め機の前進方向に傾斜してプレートに取付ければ、
カウンターウェートによってプレートに前進力を発生す
ることができ、これを振動締固め機の前進力に利用する
ことができる。
ウンターウェートを使用し、これらを地盤に対して振動
締固め機の前進方向に傾斜してプレートに取付ければ、
カウンターウェートによってプレートに前進力を発生す
ることができ、これを振動締固め機の前進力に利用する
ことができる。
【0028】
【考案の効果】以上説明したように、本考案の振動締固
め機は、自走車に振動緩衝機構を介してプレートを設置
したので、その振動の自走車への伝播を防止し、振動締
固め機を安定して操作できる。また、履帯によって軟弱
地盤、不整地、泥ねい地及び斜面でも走行できるので、
これらの地盤の締め固めも容易にできる。さらに、履帯
はスピンターンもできるので、走行レーンに切り換え時
や折り返し部での走行が容易であり、機動性に富んだ地
盤の締め固めができる他、法肩部や狭あい部でも容易に
締め固めができる。
め機は、自走車に振動緩衝機構を介してプレートを設置
したので、その振動の自走車への伝播を防止し、振動締
固め機を安定して操作できる。また、履帯によって軟弱
地盤、不整地、泥ねい地及び斜面でも走行できるので、
これらの地盤の締め固めも容易にできる。さらに、履帯
はスピンターンもできるので、走行レーンに切り換え時
や折り返し部での走行が容易であり、機動性に富んだ地
盤の締め固めができる他、法肩部や狭あい部でも容易に
締め固めができる。
【図1】本考案に係る振動締固め機の一実施例の全体を
示す概略斜視図である。
示す概略斜視図である。
【図2】図1の平面図である。
【図3】傾斜プレートを緩衝材を介して保持した状態の
概略斜視図。
概略斜視図。
【図4】別の方法による傾斜プレートを緩衝材を介して
保持した状態の平面図。
保持した状態の平面図。
【図5】昇降装置の詳細(プレートの持ち上げ時)。
【図6】(a)〜(d)は振動機が前進力を発生する状
態の説明図である。
態の説明図である。
【図7】別の前進力を発生する方法の始動前の状態図で
ある。
ある。
【図8】図7の方法による前進力の発生状態である。
【図9】従来の振動締固め装置の概略構成図である。
【図10】図9の要部拡大図である。
【図11】(a)〜(c)は図9の振動締固め装置が軟
弱な部分を有する地盤を締め固めた状態の説明図であ
る。
弱な部分を有する地盤を締め固めた状態の説明図であ
る。
【図12】図9の振動締固め装置が前進及び後進した
時、走行レーンからのずれ(変位量)を発生している状
態説明図である。
時、走行レーンからのずれ(変位量)を発生している状
態説明図である。
【図13】図9の振動締固め装置が走行レーンを切り換
える時の状態説明図である。
える時の状態説明図である。
【図14】図9とは異なる従来の振動締固め装置の概略
構成図である。
構成図である。
1 振動締固め機 2 履帯 3 自走車 4 緩衝材 5 プレート(傾斜プレート) 5a 傾斜面 7 振動機 10 カウンターウェイト 11 駆動装置(モーター)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 麻生 公裕 東京都港区北青山2丁目5番8号 株式 会社間組内 (72)考案者 苗村 康造 東京都台東区台東1丁目2番1号 不動 建設株式会社内 (72)考案者 谷口 利久 東京都台東区台東1丁目2番1号 フド ウ技研株式会社内 (72)考案者 町 俊輔 東京都港区北青山2丁目5番8号 青山 機工株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−167805(JP,A) 実開 平3−25628(JP,U) 実開 昭56−125420(JP,U)
Claims (2)
- 【請求項1】 少くとも2機の履帯を有する自走車と、
当該自走車の履帯間に振動緩衝機構を介して設けたプレ
ートと、当該プレートに設置され、前記プレートを上下
方向に振動する振動駆動部とを備え、前記プレートの振
動により地盤の締め固めを行なう振動締固め機。 - 【請求項2】 前記振動緩衝機構が、上下方向に延びた
長穴を前後に有する前記プレートと、当該長穴を通して
前記プレートを貫通し、前記自走車に固定された支持シ
ャフトと、前記プレートと前記支持シャフトとの間およ
び前記自走車と前記プレートとの間にそれぞれ設置した
緩衝部とからなることを特徴とする請求項1記載の振動
締固め機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3464892U JP2563390Y2 (ja) | 1992-05-25 | 1992-05-25 | 振動締固め機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3464892U JP2563390Y2 (ja) | 1992-05-25 | 1992-05-25 | 振動締固め機 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0744766U JPH0744766U (ja) | 1995-11-28 |
JP2563390Y2 true JP2563390Y2 (ja) | 1998-02-18 |
Family
ID=12420266
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3464892U Expired - Fee Related JP2563390Y2 (ja) | 1992-05-25 | 1992-05-25 | 振動締固め機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2563390Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114059522A (zh) * | 2021-12-28 | 2022-02-18 | 铜仁学院 | 一种公路边坡整修机 |
-
1992
- 1992-05-25 JP JP3464892U patent/JP2563390Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0744766U (ja) | 1995-11-28 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19970930 |
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LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |