JP2563080B2 - マクロライドの糖誘導体 - Google Patents

マクロライドの糖誘導体

Info

Publication number
JP2563080B2
JP2563080B2 JP5515662A JP51566293A JP2563080B2 JP 2563080 B2 JP2563080 B2 JP 2563080B2 JP 5515662 A JP5515662 A JP 5515662A JP 51566293 A JP51566293 A JP 51566293A JP 2563080 B2 JP2563080 B2 JP 2563080B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
independently
benzyl
occurrence
alkyl
phenyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP5515662A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07500352A (ja
Inventor
コウチ,ケビン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Pfizer Inc
Original Assignee
Pfizer Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Pfizer Inc filed Critical Pfizer Inc
Publication of JPH07500352A publication Critical patent/JPH07500352A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2563080B2 publication Critical patent/JP2563080B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07HSUGARS; DERIVATIVES THEREOF; NUCLEOSIDES; NUCLEOTIDES; NUCLEIC ACIDS
    • C07H19/00Compounds containing a hetero ring sharing one ring hetero atom with a saccharide radical; Nucleosides; Mononucleotides; Anhydro-derivatives thereof
    • C07H19/01Compounds containing a hetero ring sharing one ring hetero atom with a saccharide radical; Nucleosides; Mononucleotides; Anhydro-derivatives thereof sharing oxygen
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
    • A61P31/04Antibacterial agents

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Communicable Diseases (AREA)
  • Oncology (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Saccharide Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 本発明は医学分野で有用な新規化合物に関する。より
特定的には、本発明は免疫抑制剤として哺乳動物、特に
ヒトに投与するのに有用な新規化合物に関する。これら
の新規免疫抑制剤は米国特許第4,894,366号により詳細
に記載されているFK−506及びFK−520として知られるマ
クロライドに匹敵し得る。本発明の新規化合物は特に皮
膚又は器官移植手術後の移植片拒否反応の予防又は治
療、並びに慢性関節リウマチ及び乾癬のような自己免疫
疾患の予防又は治療に適用すると特に有用である。更
に、これらのマクロライド誘導体は真菌類に起因する感
染症の予防又は治療にも使用される。
移植手術後の移植片又は移植器官拒否反応は一般に、
外来抗原が宿主の免疫応答系により認識される場合に発
生する。宿主の免疫応答系は外来組織から自己自身を
「保護する」ために細胞及び体液貯蔵分を放出する。抗
体は外来組織を攻撃し、その結果、合併症を誘発し、該
組織の拒否反応をもたらすことが多い。
同様に、自己免疫及び慢性炎症性疾患における免疫調
節不全の発生も周知である。状態の病院に関係なく、種
々の自己抗体及び自己反応性リンパ球が状態を合併する
ことが多い。
免疫応答系をターゲットとする治療は系の完全な機能
停止をもたらすことが多く、身体の感染防御能を低下さ
せる。これは機能停止の原因となった元の状態と同様に
危険であり得る。
現在、移植片拒否反応の予防又は治療用の主要な医療
物質は、1983年に米国食品医薬品局により認可されたシ
クロスポリンAである。この薬剤は身体の免疫応答系が
移植片の外来タンパク質を拒絶するために天然保護物質
の貯蔵分を移動させないようにすることにより作用す
る。シクロスポリンは移植片拒否反応には有効である
が、腎不全、肝損傷及び潰瘍を誘発し得るという欠点が
あり、これらは多くの場合は非常に重度であり得る。免
疫応答系に作用する能力においてより選択的であり且つ
副作用の少ないより安全な薬剤は不断の要求である。
米国特許第4,894,366号は、「移植抵抗」、自己免疫
疾患及び感染症の治療を始めとする免疫抑制剤として特
にマクロライドFK−506及びFK−520を開示している。国
際特許公開第WO91/02736号は、FK−506、FK−520及び関
連マクロライドの誘導体を開示している。ヨーロッパ特
許出願公開第428,365 A1号はFK−506、FK−520及び関
連マクロライドの種々の他の誘導体を開示している。
発明の要約 本発明は式: [式中、 nは1又は2であり; 破線はR2がHである場合には任意の二重結合を表し; A及びBは別々にAがHであり且つBがH又はOHであ
るか、あるいはA及びBは一緒になって=Oを形成し; R2はH、(C2−C5)アルカノイルオキシ又は−OR0
あり; R3は(C1−C3)アルキル又はアリルであり; R1及びR0は各々H、 であり; R4は出現毎に独立して−CO2R8、−CO2H、−CH2OH、
H、−CH3、−CONH2、−CONHR8、−CONR2 8、−CH2OC
R8、−CH2OCO2R8、−CH2OCONHR8、−CH2OCONR2 8又は−C
H2OR8であり; R5、R6及びR7は出現毎に独立して(C1−C4)アルコキ
シ、ベンジルオキシ、−OH、−OCOR8、−OCO2R8又は−O
Si(R9であり; R8は(C1−C6)アルキル;(C3−C6)シクロアルキ
ル;アリル;ピリジル;チエニル;ベンジル;1〜5個の
ハロゲン原子、−OH基もしくは(C1−C4)アルコキシ基
で種々に置換されたベンジル;フェニル;又は1〜5個
のハロゲン原子、−OH基もしくは(C1−C4)アルコキシ
基で種々に置換されたフェニルであり; R9は出現毎に独立して(C1−C4)アルキル、フェニル
又はベンジルであり; 但しR1とR0が同時にHになることはなく、R0であるとき、R1はH以外のものである] の化合物又は医薬的に許容可能なその塩に関する。
本発明の化合物の好適群は、破線が非結合を表し且つ
R2が−OHである式(I)の化合物の群である。
好適化合物群のうちで本発明の化合物のより好適な化
合物群は、nが2であり、破線が非結合を表し、AとB
が一緒になって=Oを形成し、R2が−OHであり、R3がエ
チルであり、R1 であり、R4が−CH2OH、−CH3、−CH2OCOCH3、−CH2OCOC
H2C6H5又は−CO2CH3であり、R5、R6及びR7が各々独立し
て−OH、−OCOCH3又は−OCOCH2C6H5である化合物であ
る。
この群のうちではR1 である化合物が特に好適である。
本発明の化合物の第2の好適群は、nが2であり、A
及びBが別々に各々Hであり、破線が非結合を表し、R2
が−OHであり且つR3がエチルである式(I)の化合物群
である。
式(I)の化合物は免疫抑制剤として活性である。こ
の活性により、これらの化合物は移植片拒否反応の治療
及び予防に有用である。更に、この活性により、これら
の化合物は哺乳動物、特にヒトにおける慢性関節リウマ
チ及び乾癬のような自己免疫疾患の予防及び治療に有用
である。
従って、本発明は更に、治療を要する哺乳動物に式
(I)の化合物又は医薬的に許容可能なその塩を投与す
ることからなる、治療を要する哺乳動物における移植抵
抗の治療方法も包含する。
上記及び下記に有用する「移植」なる用語は、同一固
体の別の部分又は別の固体から抽出した組織もしくは器
官(臓器)を固体の一部に移植することを意味する。典
型的且つ非限定的な移植の例としては、骨髄、心臓、腎
臓、腱及び膵臓十二指腸移植を挙げることができる。
上記及び下記に使用する「移植片」なる用語は、移植
に使用される任意の非結合組織又は器官(臓器)を意味
する。典型的且つ非限定的な移植片の例としては、皮
膚、骨、脂肪及び神経移植片を挙げることができる。
更に、本発明は治療を要する哺乳動物に式(I)の化
合物又は医薬的に許容可能なその塩を投与することから
なる、治療を要する哺乳動物における自己免疫疾患(例
えば慢性関節リウマチ又は乾癬)の治療方法も包含す
る。
更に、本発明は移植抵抗治療に有効な量の式(I)の
化合物及び医薬的に許容可能なキャリヤーを含有する医
薬組成物も包含する。
更に、本発明は自己免疫疾患(例えば慢性関節リウマ
チ又は乾癬)の治療に有効な量の式(I)の化合物及び
医薬的に許容可能なキャリヤーを含有する医薬組成物も
包含する。
更に、本発明の式(I)の化合物は抗真菌活性を有す
る。従って、これらの化合物は真菌類に起因する哺乳動
物の感染を治療又は予防するために使用することができ
る。
従って、本発明は治療を要する哺乳動物に有効量の式
(I)の化合物又は医薬的に許容可能なその塩を投与す
ることからなる、治療を要する哺乳動物における真菌類
に起因する疾患の治療方法を包含する。
更に、本発明は真菌類感染症の治療に有効な量の式
(I)の化合物及び医薬的に許容可能なキャリヤーを包
含する医薬組成物も包含する。
詳細な説明 本発明の式(I)の化合物は容易に製造される。最も
一般的には下式(IV)又は(V): のマクロライドを式: (式中、Xはブロモ又はクロロのようなハロである)の
適当な糖ハロゲン化物誘導体とカップリングさせる。カ
ップリング(即ちグリコシル化)したマクロライドを以
下のように更に修飾する。
式(IV)及び(V)のマクロライドの製造は文献から
周知である。これらのマクロライドの一般に公的な製造
経路はストレプトミセス属に属する微生物の生物学的発
酵である。R3がアリルである式(IV)及び(V)の化合
物はStreptomyces tsukubaensis No.9993(Ferm BP
−927)の発酵により得られる。R3がエチルである式(I
V)の化合物及びR3がメチルである式(IV)の化合物はS
treptomyces hygroscopicus subsp.ascomyceticus A
TCC 14891の発酵により得られる。
Streptomyces hygroscopicus subsp.ascomyceticus
ATCC 14891の凍結乾燥サンプルはブタペスト条約の
規定に基づき、1992年1月13日付けで米国、12301 Par
clawn Drive,Rockville,Maryland,20852に所在のAmeri
can Type Culture Collectonに寄託された。この新
寄託託培養物は新寄託番号ATCC55276を付与された。
Streptomyces tsukubaensis No.9993(Ferm BP−9
27)は、ブダペスト条約の規定に基づき、工業技術院微
生物工業技術研究所(日本国茨城県筑波郡谷田部町東1
丁目1−3)に現在寄託中である。ブダペスト条約の規
定に基づき、微生物の新鮮なサンプルをAmerican Type
Culture Collectionに寄託する予定である。
上記微生物を水性栄養培地に別々に置くと、式IV及び
Vの上記化合物を生成する。該微生物を発酵させてこれ
らのマクロライドを生成するには、参考資料として本発
明の一部とする米国特許第4,894,366号の開示に実質的
に従う。既存の施設装置を適応させるように開示手順を
任意に変更することができ、このような変更については
下記製造例1及び2に記載する。
R0がHであり且つR1が式(II)又は(III)の糖置換
基である式(I)の化合物を製造するためには、式(I
V)又は(V)のマクロライドを式(VI)又は(VII)の
糖ハロゲン化物とカップリングさせる。
式(VI)又は(VII)の糖ハロゲン化物と式(IV)又
は(V)のマクロライドとのカップリング(即ちグリコ
シル化)反応は、当業者に周知の化学反応を使用して簡
単に実施される。カップリング反応は一般に糖の過アセ
チル化形態を使用して実施される。反応不活性溶剤中で
式(VI)又は(VII)の適当な糖ハロゲン化物約2〜4
モル当量を式(IV)又は(V)のマクロライドと混合す
る。この型の反応に有用な反応不活性溶剤としては、塩
素化溶剤(例えばクロロホルム、塩化メチレン及び二塩
化エチレン)、エーテル溶剤(例えばジエチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン、ジオキサン及びジメトキシエ
タン、芳香族溶剤(例えばベンゼン、トルエン及びキシ
レン)及び双極性非プロトン性溶剤(例えばN,N−ジメ
チルホルムアミド、アセトニトリル及びN−メチルピロ
リドン)を挙げることができる。好適溶剤は塩素化溶剤
であり、特に好適な溶剤は塩化メチレンである。一般
に、反応体が溶剤により溶解又は懸濁されるように十分
な溶剤を使用することが望ましい。典型的には、溶剤の
使用量は10-1〜10-3モルのマクロライド溶液を与えるよ
うな量とし、10-1モルが好適である。無水溶剤を使用
し、反応混合物に脱水剤を加えることにより、反応工程
中脱水条件を維持する。この目的に使用するのに典型的
な脱水剤はモレキュラーシーブ、硫酸カルシウム及び硫
酸マグネシウムである。好適な脱水剤は4Åモレキュラ
ーシーブである。試薬の初期混合は約−78℃〜約70℃の
温度で実施する。好適温度は約−78℃〜約0℃である。
製造を容易にするには反応温度を−78℃に維持する冷却
浴を使用すると特に好適である。
上記反応体を混合し、温度を−78℃に平衡後、反応混
合物を炭酸水銀、炭酸銀、硝酸水銀又は硝酸銀のような
適切な塩基で処理する。この反応に好適な塩基は炭酸銀
である。該塩基の添加後、反応混合物を触媒で処理す
る。この反応に典型的な触媒としては、使用される特定
塩基に会合したカチオンのトリフルオロメタンスルホン
酸塩、過塩素酸塩及びテトラフルオロホウ素酸塩を挙げ
ることができる。好適触媒はトリフルオロメタンスルホ
ン酸銀である。
全反応体及び試薬の添加後、反応混合物を0℃に昇温
させ、0℃で0.5〜24時間攪拌した後、室温までゆっく
りと昇温させる。反応混合物を室温で更に0.5〜24時間
攪拌する。一般に、反応混合物を0℃で5時間攪拌し、
3時間かけて室温まで昇温させた後、室温で16時間攪拌
する。次に当業者に公知の技術を使用して生成物を反応
混合物から単離する。例えばCelite(登録商標)のよう
な濾過助剤で単なる濾過後、蒸発させて得た残渣をカラ
ムクロマトグラフィーにより精製する。当業者に承知の
通り、カラムクロマトグラフィーはシリカゲルのような
固相成分と、混合物ら化合物を分離精製するための有利
な溶剤混合物から構成される液相成分とを使用する。ク
ロマトグラフィー後に溶剤を除去するとグリコシルマク
ロライドが得られる。
一般に、カップリング反応はマクロライドの3つのア
ルコール部分のただ1つでしか行われず、この部位はC
−46″アルコール官能基である(式IV参照)。この選択
性は、マクロライドの好適配座ではこの位置のヒドロキ
シル基を極めて利用し易いためであると思われる。しか
しながら、特に反応性の糖ハロゲン化物の場合などのよ
うに、少量のジグリコシル化物質(式中、R2=OR0)が
形成される場合がある。この物質は反応の進行のモニタ
ー中に検出され、一般に常法に従って薄層クロマトグラ
フィーにより実施される。ジグリコシル化物質はモノグ
リコシル化物質について記載したと同様に単離及び精製
されるが、大きな相違点として、ジグリコシル化物質は
クロマトグラフィーから単離される最初の物質であり、
モノグリコシル化物は後期フラクションとし単離され
る。付加当量の糖塩化物を使用するか、又は溶剤、塩基
もしくは触媒のような他のパラメーターを変更してもジ
グリコシル化物質の収率に影響し得る。
R1がHであり且つR0が式(II)又は(III)の糖置換
基である式(I)の化合物を製造するためには、式(I
V)又は(V)のマクロライドをまず最初にC−4″位
でヒドロキシル保護基で保護する。この目的に適切なヒ
ドロキシル保護基の非限定的な例としてはアルコールの
炭酸エステル、カルボキシルエステル及びシリルエーテ
ルのような基を挙げることができる。保護基は周知の有
機化学方法を使用してアルコールに付加される。選択
性、結合し易さ及び脱離し易さでは崇高なシリルエーテ
ルが好適である。簡便な方法としては、式(IV)又は
(V)のマクロライドを約0℃〜約30℃の温度の反応不
活性溶剤に溶解する。この種の反応の反応不活性溶剤の
例としては、双極性非プロトン性溶剤(例えばジメチル
ホルムアミド、アセトニトリル及びN−メチルピロリド
ン)、塩素化溶剤(例えばクロロホルム、ジクロロメタ
ン及び1,2−ジクロロエタン)及びエーテル溶剤(例え
ばジエチルエーテル、ジオキサン及びテトラヒドロフラ
ン)を挙げることができる。選択溶剤は多くの場合はジ
メチルホルムアミドである。シリル化剤、通常はシリル
トリフルオロメタンスルホネート(例えばt−ブチルジ
メチルシリルトリフルオロメタンスルホネート)又は塩
化シリル(塩化ジメチル−t−ブチルシリル、トリメチ
ルクロロシラン又はトリフェニルクロシラン)を有機ア
ミン(例えばトリエチルアミン、トリメチルアミン又は
イミダゾール)と共に加える。一般にはイミダゾールが
好適塩基である。反応混合物を典型的には室温で約1時
間〜約24時間攪拌した後、生成物を当業者に周知の方法
で反応ブロスから単離する。
こうしてC−4″位を保護したマクロライドを上述の
ように式(VI)又は(VII)の糖ハロゲン化物とカップ
リングすることができる。このようなカップリング反応
の生成物は式(I)の化合物の誘導体であり、C−14位
には酸素により糖誘導体が結合しており、C−4″位は
保護されている。当業者に周知の標準有機化学方法を使
用することにより、C−4″位を脱保護して遊離ヒドロ
キシル化合物を得ることができる。典型的には、好適シ
リルエーテル保護基を単離するためには、式(I)のC
−4″シリル保護化合物を約0℃〜30℃の温度の反応不
活性溶剤(例えばアセトニトリル)又はエーテル溶剤
(例えばテトラヒドロフラン又はジエチルエーテル)に
溶解し、弗化水素又は弗化テトラ−N−ブチルアンモニ
ウムのようなフッ素源で処理する。反応物を約1時間〜
約24時間攪拌した後、当業者に周知の標準有機化学方法
を使用することにより生成物を単離する。
A及びBが別々に各々Hである式(I)の本発明の化
合物(以下、C−2デスオキソマクロライドと呼称す
る)を製造するためには、α−ケトアミドの還元のため
の標準条件を使用して、A及びBが一緒になって=Oで
ある式(I)の化合物を還元する。この還元法は、分子
中の他のカラボニルに作用せずにアミドに隣接するカル
ボニルを選択的に還元するものである。一般に、式
(I)のC−2オキソマクロライドを反応不活性溶剤又
は溶剤混合物に溶解し、硫化水素ガスを室温で6〜24時
間混合物に発泡する。簡便のために、一般にはガスを反
応混合物に一晩発泡する。この反応に適切な反応不活性
溶剤の非限定的に例としては、有機塩基(例えばジエチ
ルアミン、トリエチルアミン、ジメチルアミン、トリメ
チルアミン、ピペリジン、モルホリン及びアニリン)双
極性非プロトン性溶剤(例えばN,N−ジメチルホルムア
ミド、ジメチルスルホキシド及びN−メチルピロリド
ン)及びアルコール溶剤(例えばメタノール、エタノー
ル及びプロパノール)を挙げることができる。最適収率
に達するため又は還元工程を変更するためにこれらの溶
剤の2種以上を組み合わせて使用する場合もある。例え
ば、AがHであり且つBがOHであるマクロライドは、溶
剤としてメタノールを使用することにより製造される。
C−2デスオキソマクロライドを提供するために特に好
適な溶剤系は等量のピリジン及びN.N−ジメチルホルム
アミドである。反応が完了したら、当業者に理解される
ように標準有機化学技術を使用して生成物を単離する。
あるいは、上記手順を使用してグリコシル化前に式
(IV)又は(V)のマクロライドを還元してもよい。還
元後、マクロライドを上述のようにグリコシル化するこ
とができる。
破線が結合を表し且つR2が水素である式(I)の本発
明の化合物を製造するためには、R2が−OHであり且つ破
線が非結合を表す式(I)の化合物(以下、β−ヒドロ
キシケトンと呼称する)をヨーロッパ特許出願第323042
号に開示されているように脱水する。一般には、触媒量
の有機酸を含有する反応不活性溶剤にβ−ヒドロキシケ
トンを溶解する。適切な反応不活性溶剤はベンゼン、ト
ルエン、キシレン等のような芳香族溶剤であり、トルエ
ンが好適である。有機酸は一般にトルエンスルホン酸、
樟脳スルホン酸等のような酸から選択され、トルエンス
ルホン酸が好適である。反応混合物を約5分間〜約1時
間約50℃〜約120℃に加熱する。一般には蒸気浴温度
(約100℃)が好適であり、完全な反応のためには5分
間で一般に十分である。当業者により十分理解される方
法に従って反応生成物を単離する。反応は一般に既にグ
リコシル化された化合物で実施される。
R5、R6及びR7がヒドロキシであり且つR4がヒドロキシ
メチルである式(I)の本発明の化合物を製造するため
には、下記のような当業者に公知の標準条件を使用し
て、R5、R6及びR7がアセトキシであり且つR4がアセトキ
シメチルである式(I)の化合物を脱アセチル化する。
この選択的脱アセチル化は存在するアミドに影響せず、
0℃のアルコール溶剤中で脱アセチル化すべき物質の溶
液にアルコキシド塩基を加えることにより容易に実施さ
れる。一般には触媒量(例えば0.01当量)の塩基を使用
する。通常、使用される特定アルコール溶剤のアルコキ
シド塩基が好適である。使用し易さと反応性の点では、
メタノールが溶剤であり且つナトリウムメトキシドが塩
基である系が最適である。生成物の単離は、当業者に周
知の常法により施される。
式(VI)及び(VII)の糖ハロゲン化物誘導体を容易
に入手できない場合には、当業者に周知の標準ハロゲン
化方法を使用することにより、式(VIII)及び(IX): [式中、R10はH、(C1−C4)アルキル又は(C2−C4
アルカノイルである]の容易に入手可能な糖から製造す
ると簡便である。臭素化が選択方法であり、場合によっ
ては塩素化を使用してもよい。臭素化は式(VIII)又は
(IX)の1−ヒドロキシ、アルコキシ又はアルカノイル
オキシ糖誘導体を酢酸のような有機酸溶剤に溶解するこ
とにより実施される。糖が1−ヒドロキシ又は1−アル
コキシ糖である場合には、一般に1〜10当量の酢酸無水
物を加える。好適基質は1−アセトキシ糖誘導体であ
る。温度が約−20℃〜約0℃となるように反応混合物を
冷却する。一般に好適な温度は約0℃である。冷却反応
混合物を臭化水素酸の酸溶剤溶液で処理する。一般に多
量(例えば10〜40モル当量)の臭化水素酸を使用する。
反応混合物を室温に昇温させ、反応が完了するまで攪拌
する。一般には簡便さの理由で反応混合物を一晩攪拌し
たままにする。臭素化物の単離は当業者に周知の簡単な
方法で実施される。多くの場合、単に溶剤を減圧下に除
去する。場合によってはより完全に溶剤を除去するため
に、反応溶剤を共沸するトルエンのような補助溶剤を使
用する。カラムクロマトグラフィーを使用して更に精製
してもよい。
R4が−CH2OCOR8であり、R5、R6及びR7が−OCOR8であ
り、R10が−COR8である式(VIII)及び(IX)の化合物
を製造するためには、R4が−CH2OHであり、R5、R6及びR
7が−OHであり且つR10がHである式(VIII)又は(IX)
の化合物を標準アシル化反応で基質として使用する。典
型的には該基質を約0℃〜約25℃で適切な溶剤(例えば
酢酸)中で適切なアシル化剤(非限定的な例として酢酸
無水物)と反応させる。当業者に周知の標準有機化学技
術を使用して生成物を単離する。
式(VIII)又は(IX)の糖誘導体は一般に容易に入手
可能であり、大部分は天然に存在する糖である。
R4が−COOHである式(VIII)及び(IX)の糖誘導体は
容易に入手可能であり、対応する糖の天然に存在するウ
ロン酸誘導体である。R4が−CONH2、−CONHR8、−CONR2
8又は−CO2R8である式(VIII)及び(IX)の糖誘導体は
容易に入手可能でない場合でも、当業者に公知の周知エ
ステル化又はアミド化方法を使用して容易に製造され
る。
R4が−COOHである式(I)の化合物を製造するために
は、式(VI)又は(VII)の糖ハロゲン化物を上述のよ
うに式(IV)又は(V)のマクロライドとカップリング
する。カップリング後、当業者に公知の有機化学法の標
準脱エステル化法を使用してR8基を除去し、R4が−COOH
である式(I)の化合物を得る。
R4が−CO2Hである場合のような本発明の式(I)の化
合物が酸である場合には、本発明は更に式(I)の該化
合物の医薬的に許容可能な塩も包含する。
このような用途のための典型的な医薬的に許容可能な
カチオン塩としては、アルカリ金属塩(例えばナトリウ
ム及びカリウム)、アルカリ土類金属塩(例えばマグネ
シウム及びカルシウム)、アルミニウム塩、アンモニウ
ム塩及び有機アミン(例えばベンザチン(N,N′−ジベ
ンジルエチレンジアミン)、コリン、ジエタノールアミ
ン、エチレンジアミン、メグルミン(N−メチルグルカ
ミン)、ベネタミン(N−ベンジルフェネチルアミ
ン)、ジエチルアミン、ピペラジン、トロメタミン(2
−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオ
ール)及びプロカイン)との塩を挙げることができる。
特に好適なこのような塩はナトリウム塩である。
本発明の医薬的に許容可能なカチオン塩は補助溶剤中
で酸形態を通常1当量の適当な塩基と反応させることに
より容易に製造される。典型的な塩基は水酸化ナトリウ
ム、ナトリウムメトキシド、水酸化マグネシウム、水酸
化カルシウム、ベンザチン、コリン、ジエタノールアミ
ン、ピペラジン及びトロメタミンである。塩は濃縮乾涸
又は非溶剤の添加により単離される。多くの場合、塩は
好ましくは酸の溶液をカチオンの種々の塩(ナトリウム
エチルヘキサノエート、カリウムエチルヘキサノエー
ト、マグネシウムオレエート)の溶液と混合し、溶剤
(例えば酢酸エチル)を使用して所望のカチオン塩沈殿
を析出させるか、又は濃縮及び/又は非溶剤の添加によ
り単離することができる。
本発明の式(I)のマクロライドについては、不斉炭
素原子及び二重結合により光学異性体及び幾何異性体の
ような配座異性体又は立体異性体形が存在すると理解す
べきであり、このような異性体も本発明の範囲に含まれ
る。
こうして製造された式(I)の化合物は移植抵抗及び
慢性関節リウマチ又は乾癬のような自己免疫疾患の治療
に有用である。移植抵抗の治療において、式(I)の化
合物は予防的に使用してもよいし、移植器官又は組織を
移植する患者による有害反応に応答して使用してもよ
い。予防的に使用する場合には、式(I)の化合物を移
植手術前に患者又は移植すべき組織もしくは器官に投与
する。予防処置は更に、移植手術後で移植に対する有害
反応の徴候が観察される前の医薬投与も含み得る。有害
反応に応答して投与する場合には、移植抵抗の外見的徴
候が現れた後に式(I)の化合物を患者に直接投与し、
該移植抵抗を治療する。
ヒトを含む哺乳動物における移植抵抗及び慢性関節リ
ウマチ又は乾癬のような自己免疫疾患の治療に使用する
ためには、疾患治療に有効な量を含有する適切な医薬組
成物に式(I)の化合物を製剤化する。投与する式
(I)の特定化合物の力価に依存して、約0.05mg/kg体
重/日〜約30mg/kg体重/日を治療すべき哺乳動物に1
日1回又は数回に分けて投与する。より好適な範囲は0.
1mg/kg体重/日〜約20mg/kg体重/日であるが、特別の
場合には臨床医の裁量で広い範囲外の用量が必要な場合
もある。好適投与経路は一般に経口であるが、該当ター
ゲットに経口投与が不適切な場合や、患者が種々の理由
で薬剤を摂取できない場合など特殊な場合には非経口投
与(例えば静脈内、筋肉内、皮下又は髄内)が好適であ
る。患者が乾癬のような皮膚疾患に罹患している場合
や、組織又は器官の表面に薬剤を投与するのが最適であ
ると臨床医が判断した場合には、局所投与でもよい。
こうして製造された式(I)の化合物は、真菌類に起
因する感染の治療にも有用である。ヒトを含む哺乳動物
における該真菌類感染の治療に使用する際には、疾患治
療に有効な量を含有する医薬組成物に式(I)の化合物
を製剤化する。投与する式(I)の特定化合物の力価に
依存して、約0.05mg/kg体重/日〜約30mg/kg体重/日を
被治療哺乳動物に1日1回又は数回に分けて投与する。
より好適な範囲は0.1mg/kg体重/日〜約20mg/kg体重/
日であるが、特定の場合には臨床医の裁量で広い範囲外
の用量が必要な場合もある。好適投与経路は一般に経口
であるが、該当ターゲットに経口投与が不適切な場合
や、患者が種々の理由により薬剤を摂取できない場合な
ど特殊な場合には、非経口投与(例えば静脈内、筋肉
内、皮下又は髄内)が好適である。組織又は器官の表面
に薬剤を投与するのが裁量であると臨床医が判断した場
合には、局所投与でもよい。
本発明の化合物は一般に、医薬的に許容可能なビヒク
ル又は希釈剤と共に少なくとも1種の式(I)の化合物
を含有する医薬組成物形態で投与される。このような組
成物は一般に、投与法に応じて固体又は液体ビヒクル又
は希釈剤を使用して常法で製剤化され、経口投与の場合
には、タブレット、硬軟ゼラチンカプセル、懸濁液、顆
粒、粉末等であり、非経口投与の場合には注射可能溶液
又は懸濁液等であり、局所投与の場合には溶液、ローシ
ョン、軟膏、ロウ膏等である。
移植抵抗及び慢性関節リウマチ又は乾癬のような自己
免疫疾患の治療における薬剤としての本発明の化合物の
効用は、下記生物学的スクリーンにおける該化合物の活
性により立証される。該生物学的スクリーンは、式
(I)の化合物の活性を他の公知化合物の活性と比較す
ることが可能な手段も提供する。これらの比較の結果
は、移植抵抗並びに慢性関節リウマチ及び乾癬のような
自己免疫疾患の治療用としてヒトを含む哺乳動物におけ
る用量レベルを決定するために有用である。
ヒト混合リンパ球反応(MLR)を使用してin vitro免
疫応答を発生し、3H−チミジン取り込みにより測定す
る。このスクリーンは、修正2方向MLRで末梢血液単核
細胞を使用する。HLA型D抗原の相違を確保し、こうし
て刺激を最大にするためには、凍結ドナー細胞のプール
を刺激種集団として使用し、新しく単離した細胞を応答
種集団として使用する。
0.5%MEM非必須アミノ酸(100×)溶液、1%L−グ
ルタミン(200mM)、1%MEMビタミン(100×)、1%
ペニシリンストレプトマイシン溶液(10,000単位/mL)
及び15%熱失活ヒトAB血清(NABI)を加えたRPMI−1640
に新たに取り出した単核細胞を懸濁する。細胞を計数
し、密度を5×105細胞/mLに調整する。次に溶液を丸底
96穴プレートに100μL/ウェルの割合で移す。これらの
プレートはこうして応答種細胞を含む。
刺激種細胞は数種の異なる個体から収集した単核細胞
をプールすることにより調製される。細胞を90%ヒトAB
血清及び10%DMSOに懸濁し、細胞計数が2×107細胞/mL
となるようにする。細胞を液体窒素中で保存する。MLR
のために生存可能な細胞を5×105細胞/mLに希釈し、応
答種細胞を含むプレートに100μL/ウェルを加える。応
答種細胞及び刺激種細胞の混合物を含む各ウェルに化合
物溶液50μLを加える。各用量毎に3つのウェルを使用
する。プレートを5%CO2雰囲気下に37℃でインキュベ
ートし、5日間給湿する。各ウェルに3H−チミジン1μ
Ciを加え、更に18時間インキュベーションを続ける。LK
Bβプレートシステムを使用して集菌する。
刺激対照の阻害百分率は下式を使用して得られる。
cpmなる略称はカウント毎分として定義される。RPMI
−1640はSigma社から市販されている組織培地である。
上記MLRスクリーンにおける活性は、移植抵抗並びに
慢性関節リウマチ及び乾癬のような自己免疫疾患の治療
における活性化合物の有用性の指標となる。
種々の真菌類に対する本発明のマクロライドの抗菌活
性は、サブロー寒天中の系列寒天希釈法により決定され
る。30℃で24時間インキュベーション後に最小阻止濃度
(MIC)が得られる。
以下、実施例により本発明を説明する。しかしなが
ら、本発明はこれらの実施例の具体的内容に限定されな
いものと理解されたい。特に指定しない限り、全反応は
窒素のような不活性雰囲気下で実施される。THF、DMS
O、DAST、DMAP及びAcなる略称を使用する場合には、テ
トラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、ジメチルア
ミノ三フッ化硫黄、4−ジメチルアミノピリジン及びア
セチルを夫々意味する。糖ハロゲン化物は、特に指定し
ない限り、Sigma又はAldrichのような信頼できる販売業
者から糖のまま購入した。無水溶剤を使用したが、無水
とは実質的に水を含まないものと定義される。
下記に「反応不活性溶剤」なる表現を使用する場合に
は、所望の生成物の収率を悪化させるように出発物質、
試薬、中間体又は生成物と反応しない溶剤を意味する。
製造例1及び2に使用する用語又は頭文字語を以下に
詳述する。
PYEA寒天はDifcoマルトース(10g)、Difco酵母エキ
ス(4g)、デキストロース(4g)、Difco寒天(15g)及
びフレッシュココナツミルク(50mL)を十分な脱イオン
水に溶解して1リットル溶液とすることにより調製し、
溶液を1N NaOHでpH7.3に調整する。
ATCC1722培地は、グルコース(10g)、可溶性澱粉(2
0g)、酵母エキス(5g)、NZ−アミンA(Difco、5g)
及び炭酸カルシウム(1g)を十分な脱イオン水に溶解
し、1リットル溶液とすることにより調製し、溶液を1N
KOHでpH7.0に調整する。
JDYTT培地は、セレロース(10g)、トウモロコシ澱粉
(5g)、コーンスティープリカー(5g)、NZ−アミンYT
T(5g)、塩化コバルト(0.002g)及び炭酸カルシウム
(3g)を十分な脱イオン水に溶解して1リットル溶液と
することにより調製し、溶液を1N NaOHでpH7.2に調整
する。
NZ−アミンA及びNA−アミンYTTは上記培地の成分の
ほとんどと同様にDifcoの市販品である。
上記MLRプロトコルにおいて、RPMI−1640はMLR試験の
標準培地であり、MEMは最小必須培地として定義され、N
ABIは製造元である。
実施例1 17−エチル−1,14−ジヒドロキシ−12−[2′−(4″
−(2,3′4−トリ−O−アセチル−α−D−フ
コピラノシルオキシ)−3″−メトキシシクロヘキシ
ル)−1′−メチルビニル]−23,25−ジメトキシ−13,
19,21,27−テトラメチル−11,28−ジオキサ−4−アザ
トリシクロ[22.3.1.O4.9]−オクタコス−18−エン−
2,3,10,16−テトラオン 製造例1の標記化合物(6.41g,0.0081mmol)、α−L
−アセトクロフコース(Sigma,5.0g,0.016mmol)及び4
Åモレキュラーシーブ(粉砕、5.0g)を−78℃塩化メチ
レン(無水、150mL)に懸濁してなるスラリーを攪拌し
ながら、このスラリーに炭酸銀(13.36g,0.0324mmo
l)、次いでトリフルオロメタンスルホン酸銀(0.83g,
0.0032mmol)を加えた。反応混合物を8時間かけて室温
まで昇温させた後、更に5時間攪拌した。得られた黄褐
色スラリーをCeliteで濾過し、濾液を減圧下に蒸発させ
た。ヘキサン/酢酸エチル(2/1)を溶離剤として残渣
をシリカゲル上で精製し、アノマーの混合物(9.0g,52
%)として生成物を得た。
実施例2〜11 α−L−アセトクロロフコース各モル当量を適当な糖
塩化物1モル当量に置き換えた以外は実施例1の方法を
使用して以下の化合物を調製した。
実施例12 メタノール(100mL)中の実施例1の標記化合物(1.0
g,mmol)の攪拌溶液にナトリウムメトキシド(20mg,mmo
l)を加えた。反応混合物を0℃で8時間攪拌した後、
酢酸1滴で処理した。溶剤を減圧下に除去し、THFを溶
離剤として残渣をシリカゲルで精製し、泡状物610mgを
得た(72%)。質量スペクトル(FAB):m/z=960.6(分
子イオン+Na+)。
実施例13〜21 実施例1の標記化合物各モル当量を実施例2〜11の適
当な標記化合物1モル当量で置き換えた以外は実施例12
と同様の方法により、以下の化合物を調製した。
実施例21 17−エチル−1,14−ジヒドロキシ−12−[2′−(4″
−(2,3′,4−トリ−O−アセチル−α−D−ラ
ムノピラノシルオキシ)−3″−メトキシシクロヘキシ
ル)−1′−メチルビニル]−23,25−ジメトキシ−13,
19,21,27−テトラメチル−11,28−ジオキサ−4−アザ
トリシクロ[22.3.1.O4.9]−オクタコス−18−エン−
3,10,16−トリオン 実施例3の標記化合物(1.0g)をDMF(15mL)及びピ
リジン(15mL)に溶解し、硫化水素ガスを室温で16時間
反応混合物に発泡した。Chlorox(登録商標)トラップ
により過剰の硫化水素が大気中に漏れないようにした。
16時間後、反応混合物をトルエン(50mL)で希釈し、ブ
ライン(50mL)で洗った。溶剤をMgSO4で脱水し、溶剤
を減圧下に除去した。残渣をシリカゲルパッドに通し、
酢酸エチル/ヘキサン(2/1)で溶離し、標記化合物を
得た。質量スペクトル(FAB):m/z=1072.7(分子イオ
ン+Na+)。13C−NMR:δ215.3,174.0,170.3,170,1.169.
4,141.1及び132.6。
製造例1 17−エチル−1,14−ジヒドロキシ−12−[2′−(4″
−ヒドロキシ−3″−メトキシシクロヘキシル)−1′
−メチルビニル]−23,25−ジメトキシ−13,19,21,27−
テトラメチル−11,28−ジオキサ−4−アゾトリシクロ
[22.3.1.O4.9−オクタコス−18−エン−2,3,10,16−テ
トラオン Streptmaces hygroscopicus subsp.ascomyceticus
培養物ATCC14891をPYEA寒天斜面培地(Difcoマルトース
10g/L、Difco酵母エキス4g/L、デキストロース4g/L、Di
fco寒天15g/L及びフレッシュココナスミルク50mLを脱イ
オン水で1リットルまで希釈した後、1N NaOHでpH7.3
に調整)に接種した。調製物を28℃で10〜12日間インキ
ュベートした後、ATCC172培地(グルコース10g/L、可溶
性澱粉20g/L、酵母エキス5g/L、NZ−アミンA5g/L及び炭
酸カルシウム1g/L)10mLを入れた無菌1×6振盪チュー
ブに移した。pHを1N KOHで7.0に調整した。チューブを
28℃でインキュベートし、回転振盪機で約150〜200サイ
クル/分で振盪した。4〜5日後、ブロスをグリセロー
ル及びATCC172培地で40%に希釈した後、無菌状態で冷
凍チューブに移した。各チューブにブロス1/2mLを充填
した。チューブを保存中−80℃で凍結した。
300mL容振盪フラスコ中の無菌JDYTT培地50mL当たり1
チューブの割合で超冷温ストックからのチューブを種子
接種物として使用して接種フラスコを調製した。JDYTT
培地の組成はセレロース10g/L、NZ−アミンYTT5g/L、塩
化コバルト0.002g/L及び炭酸カルシウム3g/Lであった。
JDYTT培地のpHを1N NaOHでpH7.2に調整した。振盪フラ
スコを回転振盪機で約150〜200サイクル/分及び28℃で
振盪及びインキュベートした。
約3〜5日齢振盪フラスコ接種物2mLを使用して3L容
ジャーファーメンター中でJDYTT培地80mLを含む第2段
フラスコ接種物を接種した。発酵培地はトウモロコシ澱
粉45g/L、コーンスティープリカー10g/L、アンバー又は
パン乾燥酵母10g/L、炭酸カルシウム3g/L及び塩化コバ
ルト0.005g/Lであった。pHを1N NaOHで約6.4〜6.8に調
整した。消泡剤P−2000 1mLを大豆油100mLと共にジャ
ーファーメンターに加えた。pHを1N NaOHで約6.4〜6.8
に調整し、材料を1700rpmで攪拌した。温度は28℃に維
持し、無菌空気を1容量/容量/分の割合で培地に通し
た。
接種後、消泡のために無菌大豆油を使用した。より長
時間の発酵では使用培地に依存して糖含有量をモニター
し、糖補給を40、60及び90時間毎に使用して還元糖濃度
を0.05%以上に維持した。発酵は46時間続けた。
標準薄層クロマトグラフィー及びHPLC方法を使用して
発酵ブロスをモニターし、相対力価を計算した。
生成物は主に菌糸中に見いだされたが、全ブロスの精
製が好適である。そこで、発酵工程の終了後、全ブロス
をその容量の1/3〜1/2のメチルイソブチルケトン(MIB
K)で2回抽出した。Delavalセパレーター又はPodbieln
ack抽出器により層を分離した。溶剤層を清澄化し、ま
ず真空炉、次いでロータリーエバポレーターで濃縮し
た。ヘプタン/アセトニトリル10/1システムカーボイ当
たり上層10リットル及び下層1リットルを使用して20リ
ットル容カーボイ内で濃縮物を4チューブ向流分配し
た。活性な下層を収集した合わせ、濃縮した。材料をFl
orisilで濾過することにより更に精製した(塩化メチレ
ンを漸増させながらヘキサン、ヘキサン/塩化メチレン
及び塩化メチレンで順次洗った)。活性の大部分は塩化
メチレンフラクション中に検出された。これらのフラク
ションを合わせて濃縮した。シリカゲル(ヘプタン、塩
化メチレン、塩化メチレン/酢酸エチル及び酢酸エチル
で洗浄)を使用して第2の濾過ステップを実施した。活
性は大部分が塩化メチレン/酢酸エチル混合物を含有す
るフラクションと、酢酸エチルのみを含有するフラクシ
ョン中に検出された、これらのフラクションをあわせて
濃縮し、塩化メチレンに再溶解し、DARCO G60で処理し
た。次にサンプルを12〜15g部分に分割し、100%塩化メ
チレン→100%酢酸エチルの直線勾配を容離剤とし、シ
リカゲルカラムを使用して各サンプルをPrep500液体ク
ロマトグラフィーにかけた。活性フラクションをあわせ
て濃縮し、アセトン→100%水の直線勾配を容離剤と
し、逆相(18C)シリカゲルを使用してPrep500上でクロ
マトグラフィーにかけた。カラムから単離される最終成
分として透明な生成物を得た。
下記バイオアッセイを使用して上記発酵手順における
活性フラクションを決定した。
12.5mmディスクを寒天表面に直接当てた。Candda al
bicans ATCC14053,Saccharomyces pastorianus FD37
37並びにByssochlamys fulva FM10,300(S)及びFM1
0,464(R)の感受性株を使用した。Candida及びSaccha
romycesプレートを37℃で18時間インキュベートした
後、プレートの活性を試験した。Byssochlamysを28℃で
インキュベートし、18時間後に読み取った。FK506及びF
K520(CP−105051)のみを含むプレートがByssochlamys
株に対して活性であった。(ナイジェリシンを含有す
る)不純物フラクションも同様に他の株に対して活性で
あった。
フラクションの純度を決定するためにもHPLC法を使用
した。該方法はDupont Zorbax CNカラム(4.6mm×25c
m)、55/45水/アセトニトリルからなるアイソクラチッ
クシステム及び流速1mL/分を使用した。検出は214nmで
実施した。ブロスサンプル(20mL)をMIBK(20mL)と混
合し、約4〜5分間振盪した。層を分離し、溶剤を濃縮
してほぼ乾涸させた。残渣を純アセトニトリル1mLにと
り、5μLサンプルをHPLCに注入した。FK520の滞留時
間はこれらの条件下で約12.7分である。
製造例2 17−アリル−1,14−ジヒドロキシ−12[2′−(4″−
ヒドロキシ−3″−メトキシシクロヘキシル)−1′−
メチルビニル]−23,25−ジメトキシ−13,19,21,27−テ
トラメチル−11,28−ジオキサ−4−アゾトリシクロ[2
2.3.1.O4.9]−オクタコス−18−エン−2,3,10,16−テ
トラオン Streptomyces tsukubaensis No.9993 FMRM BP−9
27をPYEA寒天傾瀉培地(Difcoマルトース10g/L、Difco
酵母エキス4g/L、デキストロース4g/L、Difco寒天15g/L
及びフレッシュココナツミルク50mLを脱イオン水で1リ
ットルまで希釈し、1N NaOHでpH7.3に調整)に接種し
た。調製物を28℃で10〜12日間インキュベートした後、
ATCC172培地(グルコース10g/L、可溶性澱粉20g/L、酵
母エキス5g/L、NZ−アミンA 5g/L及び炭酸カルシウム
1g/Lから調製し、pHを1N KOHで7.0に調整)10mlを入れ
た無菌1×6振盪チューブに胞子を移した。チューブを
回転振盪機で約150〜200サイクル/分で28℃で振盪培養
した。4〜5日後、ブロスをグリセロール及びATCC172
培地では40%に希釈した後、冷凍チューブに無菌的に移
した。各チューブにブロス1/2mLを充填した。チューブ
を保存中−80℃で凍結した。
300mL容振盪フラスコ中の無菌JDYTT培地50mL当たり1
チューブの割合で超冷温ストックからのチューブを種子
接種物として使用し、接種フラスコを調整した。JDYTT
培地の組成はセレロース10g/L、NZ−アミンYTT5g/L、塩
化コバルト0.002g/L及び炭酸カルシウム3g/Lであった。
JDYTT培地のpHはN NaOHでpH7.2に調整した。振盪フラ
スコを回転振盪機で150〜200サイクル/分及び28℃で振
盪し、インキュベートした。
約3〜5日齢振盪フラスコ接種物2mLを使用して、3L
ジャーファーメンター中にJDYTT培地80mLを含む第2段
階フラスコ接種物を接種した。発酵培地はトウモロコシ
澱粉45g/L、コーンスティープリカー10g/L、アンバー又
はパン乾燥酵母10g/L、炭酸カルシウム3g/L及び塩化コ
バルト0.005g/Lであった。pHを1N NaOHで約6.4〜6.8に
調整した。消泡剤P−2000 1mLを大豆油100mLと共にジ
ャーファーメンターに加えた。pHを1N NaOHで約6.4〜
6.8に調整し、材料を1700rpmで攪拌した。温度を28℃に
維持し、無菌空気を1容量/容量/分の割合で培地に散
布した。
接種後、消泡のための無菌大豆油を使用した。より長
時間の発酵では、使用する培地に依存して糖含有量をモ
ニターし、40、60及び90時間舞に糖補給を使用し、還元
糖濃度を0.05%以上に維持してもよい。発酵は46時間続
けた。
標準薄層クロマトグラフィー及びHPLC法を使用して発
酵ブロスをモニターし、相対力価を計算した。
ファーメンターを停止し、その容量の1/2のメチルイ
ソブチルケトン(MIBK)で2回抽出した。溶剤層を吸引
及び減圧下濃縮により分離し、粘性油とした。油状物に
ヘキサン、ジエチルエーテル及び塩化メチレンを加えて
粉砕し、活性フラクション(ジエチルエーテルフラクシ
ョン)をフロリジル上でクロマトグラフィーにかけた。
フロリジルをジエチルエーテル、塩化メチレン、酢酸エ
チル及びアセトンで順次溶離した。溶離液を濃縮し、活
性炭で処理した。濃縮物を濾過し、酢酸エチルに溶解し
た。ヘキサンを加え、生成物を結晶化させた。
Byssochlamys fulva株を使用してブロス及びその後
の回収流の生物活性をモニターした。純酢酸エチルを溶
離剤として使用するAnaltechシリカゲルGF(商標)プレ
ート上のクロマトグラフィーによりブロス及び回収流中
の成分を可視化した。展開したプレートにバニリン試薬
(エタノール75mL及び85%リン酸25mL中バニリン3g)を
噴霧し、80℃に加熱した。生成物は紫色スポットとして
出現した。
製造例3 2,3,5−トリ−O−ベンジル−β−アラビノフラノシル
ブロミド 2,3,5−トリ−O−ベンジル−1−O−p−ニトロベ
ンゾイル−β−アラビノフラノシド(Sigma,5.69g,10mm
ol)を0℃塩化メチレン(25mL)に溶解し、酢酸(Fluk
a,25mL)中33%HBrで処理した。混合物を室温で2時間
攪拌した。溶剤を減圧下に除去し、残渣をトルエンから
共沸させ、茶色がかった油状物を得(収率98%)、その
まま使用した。
製造例4〜6 Kartha,K.P.R.及びH.J.Jennings,Journal of Carbo
hydrate Chemistry,9,777,781(1990)により記載され
ている手順を実施することにより、下記化合物を調製し
た。
4. 2,3,4−トリ−O−アセチル−β−アラビノシルブ
ロミド 5. 2,3,4−トリ−O−アセチル−α−アラビノシルブ
ロミド 6. 2,3,4−トリ−O−アセチル−β−ラムノシルブロ
ミド。

Claims (18)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式: [式中、 nは1又は2であり; 破線はR2がHである場合には任意の二重結合を表し; A及びBは別々に各々独立してH又はOHであるか、ある
    いはA及びBは一緒になって=Oを形成し; R2はH、(C2−C5)アルカノイルオキシ又は−OR0であ
    り; R3は(C1−C3)アルキル又はアリルであり; R1及びR0は各々H、 であり; R4は出現毎に独立して−CO2R8、−CO2H、−CH2OH、H、
    −CH3、−CONH2、−CONHR8、−CONR8 2、−CH2OCR8、−C
    H2OCO2R8、−CH2OCONHR8、−CH2OCONR8 2又は−CH2OR8
    あり; R5、R6及びR7は出現毎に独立して(C1−C4)アルコキ
    シ、ベンジルオキシ、−OH、−OCOR8、−OCO2R8又は−O
    Si(R9であり; R8は(C1−C6)アルキル;(C3−C6)シクロアルキル;
    アリル;ピリジル;チエニル;ベンジル;1〜5個のハロ
    ゲン原子、−OH基もしくは(C1−C4)アルコキシ基で種
    々に置換されたベンジル;フェニル;又は1〜5個のハ
    ロゲン原子、−OH基もしくは(C1−C4)アルコキシ基で
    種々に置換されたフェニルであり; R9は出現毎に独立して(C1−C4)アルキル、フェニル又
    はベンジルであり; 但しR1とR0が同時にHになることはなく、R0であるとき、R1はH以外のものである] の化合物又は医薬的に許容可能なその塩。
  2. 【請求項2】破線が非結合を表し且つR2が−OHで請求項
    1に記載の化合物。
  3. 【請求項3】nが2であり且つAとBが一緒になって=
    Oを形成する請求項2に記載の化合物。
  4. 【請求項4】R3がメチル、エチル又はアリルである請求
    項3に記載の化合物。
  5. 【請求項5】R3がエチルである請求項4に記載の化合
    物。
  6. 【請求項6】R1 である請求項5に記載の化合物。
  7. 【請求項7】R4が−CH2OH、−CH3、−CH2OCOCH3、−CH2
    OCOCH2C6H5又は−CH2CH3であり、R5、R6及びR7が各々独
    立して−OH、−OCOCH3又は−OCOCH2C6H5である請求項6
    に記載の化合物。
  8. 【請求項8】R1である請求項7に記載の化合物。
  9. 【請求項9】R4が−CH3であり、R5が−OCOCH3であり、R
    6が−OCOCH3であり且つR7が−OCOCH3である請求項8に
    記載の化合物。
  10. 【請求項10】R4が−CH3であり、R5が−OHであり、R6
    が−OHであり且つR7が−OHである請求項8に記載の化合
    物。
  11. 【請求項11】R1である請求項7に記載の化合物。
  12. 【請求項12】R4が−CH2OCOCH3であり且つR5、R6及びR
    7が各々−OCOCH3である請求項11に記載の化合物。
  13. 【請求項13】R4が−CH2OCOCH3であり且つR5、R6及びR
    7が各々−OHである請求項11に記載の化合物。
  14. 【請求項14】nが2であり、AとBが別々に各々Hで
    あり、破線が非結合を表し、R2が−OHであり且つR3がエ
    チルである請求項1に記載の化合物。
  15. 【請求項15】R1である請求項14に記載の化合物。
  16. 【請求項16】nが2であり、AとBが一緒になって=
    Oを形成し、破線が非結合を表し、R2がOR0であり、R3
    がエチルであり且つR0及びR1が各々 である請求項1に記載の化合物。
  17. 【請求項17】式: [式中、 nは1又は2であり; R2は(C2−C5)アルカノイルオキシ又は−OR0であり; R3は(C1−C3)アルキル又はアリルであり; R1及びR0は各々H、 であり; R4は出現毎に独立して−CO2R8、−CO2H、H、−CH3、−
    OCNH2、−CONHR8、−CH2OCOR8、−CH2OCO2R8、−CH2OCO
    NR8 2、−CH2OCONR8 2又は−CH2OR8であり; R5、R6及びR7は出現毎に独立して(C1−C4)アルコキ
    シ、ベンジルオキシ、−OCOR8、−OCOCH2R8又は−OSi
    (R9であり; R8は(C1−C6)アルキル;(C3−C6)シクロアルキル;
    アリル;ピリジル;チエニル;ベンジル;1〜5個のハロ
    ゲン原子、−OH基もしくは(C1−C4)アルコキシ基で種
    々に置換されたベンジル;フェニル;又は1〜5個のハ
    ロゲン原子、−OH基もしくは(C1−C4)アルコキシ基で
    種々に置換されたフェニルであり; R9は出現毎に独立して(C1−C4)アルキル、フェニル又
    はベンジルであり; 但しR1とR0が同時にHになることはない] の化合物の製造方法であって、約−78℃〜約−70℃の反
    応不活性溶剤中、モレキュラーシーブ、硫酸カルシウム
    及び硫酸マグネシウムから成る群から選ばれた脱水剤
    と、炭酸水銀、炭酸銀、硝酸水銀及び硝酸銀から成る群
    から選ばれた塩基と、トリフルオロメタンスルホン酸
    銀、過塩素酸銀、テトラフルオロ硼酸銀、トリフルオロ
    メタンスルホン酸水銀、過塩素酸水銀及びテトラフルオ
    ロ硼酸水銀から成る群から選ばれた触媒の存在下で約0.
    5〜約24時間かけて約0℃まで昇温させながら、式: [式中、R3は(C1−C3)アルキル又はアリルであり、n
    は1又は2である]の化合物を、 [式中、 Xはハロであり; R4は出現毎に独立して−CO2R8、−CO2H、H、−CH3、−
    CONH2、−CONHR8、−CONR8 2、−CH2OCOCR8、−CH2OCO2R
    8、−CH2OCONHR8、−CH2OCONR8 2又は−CH2OR8であり; R5、R6及びR7は出現毎に独立して(C1−C4)アルコキ
    シ、ベンジルオキシ、−OCOR8、−OCO2R8又は−OSi
    (R9であり; R8は(C1−C6)アルキル;(C3−C6)シクロアルキル;
    アリル;ピリジル;チエニル;ベンジル;1〜5個のハロ
    ゲン原子、−OH基もしくは(C1−C4)アルコキシ基で種
    々に置換されたベンジル;フェニル;又は1〜5個のハ
    ロゲン原子、−OH基もしくは(C1−C4)アルコキシ基で
    種々に置換されたフェニルであり; R9は出現毎に独立して(C1−C4)アルキル、フェニル又
    はベンジルである] から成る群から選ばれた化合物2〜4モル当量と反応さ
    せる段階と、その後、室温で約0.5〜24時間攪拌する段
    階とを含む方法。
  18. 【請求項18】式: [式中、 nは1又は2であり; R2は(C2−C5)アルカノイルオキシ又は−OR0であり; R3は(C1−C3)アルキル又はアリルであり; R1及びR0は各々H、 であり; R4出現毎に独立して−CO2R8、−CO2H、−CH2OH、H、−
    CH3、−CONH2、−CONR8 2、−CH2OCO2H8、−CH2OCONH
    R8、−CH2OCONR8 2又は−CH2OR8であり; R5、R6及びR7は出現毎に独立して(C1−C4)アルコキ
    シ、ベンジルオキシ、−OH、−OCO2R8又は−OSi(R9
    であり; R8は(C1−C6)アルキル;(C3−C6)シクロアルキル;
    アリル;ピリジル;チエニル;ベンジル;1〜5個のハロ
    ゲン原子、−OH基もしくは(C1−C4)アルコキシ基で種
    々に置換されたベンジル;フェニル;又は1〜5個のハ
    ロゲン原子、−OH基もしくは(C1−C4)アルコキシ基で
    種々に置換されたフェニルであり; R9は出現毎に独立して(C1−C4)アルキル、フェニル又
    はベンジルであり; 但しR1とR0が同時にHになることはない] の化合物の製造方法であって、式: [式中、 nは1又は2であり; R2は(C2−C5)アルカノイルオキシ又は−OR0であり; R3は(C1−C3)アルキル又はアリルであり; R1及びR0は各々H、 であり; R4は出現毎に独立して−CO2R8、−CO2H、H、−CH3、−
    CONH2、−CONHR8、−CH2OCOR8、−CH2OCO2R8、−CH2OCO
    NR8 2、−CH2OCONR8 2又は−CH2OR8であり; R5、R6及びR7は出現毎に独立して(C1−C4)アルコキ
    シ、ベンジルオキシ、−OCOR8、−OCOCH2R8又は−OSi
    (R9であり; R8は(C1−C6)アルキル;(C3−C6)シクロアルキル;
    アリル;ピリジル;チエニル;ベンジル;1〜5個のハロ
    ゲン原子、−OH基もしくは(C1−C4)アルコキシ基で種
    々に置換されたベンジル;フェニル;又は1〜5個のハ
    ロゲン原子、−OH基もしくは(C1−C4)アルコキシ基で
    種々に置換されたフェニルであり; R9は出現毎に独立して(C1−C4)アルキル、フェニル又
    はベンジルであり; 但しR1R0が同時にHになることはない] の化合物を0℃アルコール溶剤中で触媒量のアルコキシ
    ド塩基と反応させることからなる方法。
JP5515662A 1992-03-02 1993-01-28 マクロライドの糖誘導体 Expired - Fee Related JP2563080B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US84433192A 1992-03-02 1992-03-02
US844,331 1992-03-02
PCT/US1993/000470 WO1993018050A1 (en) 1992-03-02 1993-01-28 Sugar derivatives of macrolides

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07500352A JPH07500352A (ja) 1995-01-12
JP2563080B2 true JP2563080B2 (ja) 1996-12-11

Family

ID=25292419

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5515662A Expired - Fee Related JP2563080B2 (ja) 1992-03-02 1993-01-28 マクロライドの糖誘導体

Country Status (14)

Country Link
US (1) US5747465A (ja)
EP (1) EP0629209B1 (ja)
JP (1) JP2563080B2 (ja)
AT (1) ATE153027T1 (ja)
AU (1) AU3586293A (ja)
CA (1) CA2131372C (ja)
DE (1) DE69310721T2 (ja)
DK (1) DK0629209T3 (ja)
ES (1) ES2102642T3 (ja)
FI (1) FI107535B (ja)
GR (1) GR3024048T3 (ja)
IL (1) IL104817A0 (ja)
MX (1) MX9301060A (ja)
WO (1) WO1993018050A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AUPP584198A0 (en) * 1998-09-14 1998-10-08 Fujisawa Pharmaceutical Co., Ltd. New use
US20110104186A1 (en) 2004-06-24 2011-05-05 Nicholas Valiante Small molecule immunopotentiators and assays for their detection
EP1817314A1 (en) * 2004-12-01 2007-08-15 Teva Gyógyszergyár Zártköruen Muködo Részvenytarsaság Non-hygroscopic and powdery amorphous pimecrolimus

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB1467383A (en) * 1974-06-12 1977-03-16 Farmaceutici Italia Daunomycin analogues
US4894366A (en) * 1984-12-03 1990-01-16 Fujisawa Pharmaceutical Company, Ltd. Tricyclo compounds, a process for their production and a pharmaceutical composition containing the same
EP0323042A1 (en) * 1987-12-09 1989-07-05 FISONS plc Process to macrocyclic compounds
WO1991002736A1 (en) * 1989-08-18 1991-03-07 Fisons Plc Macrocyclic compounds
IE904050A1 (en) * 1989-11-13 1991-05-22 Merck & Co Inc Aminomacrolides and derivatives having immunosuppressive¹activity
EP0466365A3 (en) * 1990-07-03 1992-04-15 Merck & Co. Inc. Novel immunosuppressant fermentation products of a microorganism

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07500352A (ja) 1995-01-12
DE69310721D1 (de) 1997-06-19
IL104817A0 (en) 1993-06-10
DK0629209T3 (da) 1997-10-13
ES2102642T3 (es) 1997-08-01
EP0629209B1 (en) 1997-05-14
MX9301060A (es) 1993-09-01
DE69310721T2 (de) 1997-09-04
ATE153027T1 (de) 1997-05-15
FI107535B (fi) 2001-08-31
CA2131372A1 (en) 1993-09-16
FI944017A (fi) 1994-09-01
AU3586293A (en) 1993-10-05
US5747465A (en) 1998-05-05
FI944017A0 (fi) 1994-09-01
GR3024048T3 (en) 1997-10-31
CA2131372C (en) 1998-07-14
WO1993018050A1 (en) 1993-09-16
EP0629209A1 (en) 1994-12-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3098032B2 (ja) イミダゾリジルマクロライド類
KR930010707B1 (ko) 트리사이클로 화합물의 제조방법
US5284840A (en) Alkylidene macrolides having immunosuppressive activity
US5064835A (en) Hydroxymacrolide derivatives having immunosuppressive activity
EP0629203B1 (en) Desosamino derivatives of macrolides as immunosuppressants and antifungal agents
JPH06104669B2 (ja) 免疫抑制活性を有するアミノマクロライドおよび誘導体
JP3039780B2 (ja) 免疫抑制剤の生産法
US5493019A (en) Tetrahydropyran derivatives
EP0480623A1 (en) New halomacrolides and derivatives having immunosuppressive activity
JP2564765B2 (ja) マクロライド系抗生物質のフルオロ糖誘導体
JPH04230288A (ja) 免疫抑制マクロライドの拮抗剤
JP2563080B2 (ja) マクロライドの糖誘導体
AU2825495A (en) Aryl, alkyl, alkenyl, and alkynylmacrolides
JP2562001B2 (ja) マクロライド系抗生物質の2−アミノ糖誘導体
US5359060A (en) Phosponated derivatives of macrolides
CA2040551A1 (en) Deoxymacrolide derivatives having immunosuppressive activity

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees