JP2562828B2 - 内燃機関の弁強制開閉装置 - Google Patents

内燃機関の弁強制開閉装置

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JP2562828B2
JP2562828B2 JP63075666A JP7566688A JP2562828B2 JP 2562828 B2 JP2562828 B2 JP 2562828B2 JP 63075666 A JP63075666 A JP 63075666A JP 7566688 A JP7566688 A JP 7566688A JP 2562828 B2 JP2562828 B2 JP 2562828B2
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亨 吉村
茂 亀ケ谷
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、内燃機関の吸気弁や排気弁を強制的に開
閉させる弁強制開閉装置に関する。
(従来の技術) 吸、排気弁の高速時の追従性を向上するために、回転
するカムシャフトに開弁用カムと閉弁用カムとを形成
し、バルブスプリングの助けをかりずに、これらのカム
により吸、排気弁を強制的に開閉させるようにしたデス
モドロミック式の弁開閉装置が知られている。
第3図はこの種の弁開閉装置の1例を示すもので、カ
ムシャフト1に形成した開弁用カム2と閉弁用カム3に
対応してロッカシャフト4にそれぞれロッカアーム5,6
が枢支され、開弁用カム2に摺接する開弁用ロッカアー
ム5の先端がアジャストスクリュー7を介して上方から
吸気弁(または排気弁)8の弁軸端9に、閉弁用カム3
に摺接する閉弁用ロッカアーム6の先端が弁軸10に止着
されたリテーナ11に下方から当接される。
したがって、カムシャフト1が回動すると、開弁用カ
ム2、閉弁用カム3に追従してまずロッカアーム5,6の
先端が下動し、開弁用ロッカアーム5に押されて吸気弁
8が開かれると共に、次にロッカアーム5,6の先端が上
動し、閉弁用ロッカアーム6に引かれて吸気弁8が閉じ
るようになっている。
また、第4図に示すものは、開弁用カム12に摺接する
第1のロッカアーム13が弁軸14に螺着された上下にフラ
ンジを有するリテーナ15を介して吸気弁(または排気
弁)16と係合されるもので、閉弁用カム17に摺接する第
2のロッカアーム18は第1のロッカアーム13に弁閉方向
に当接される。
したがって、カムシャフト19が回動すると、開弁用カ
ム12に追従して第1のロッカアーム13が下動し、まず吸
気弁16が開かれると共に、次に閉弁用カム17に追従する
第2のロッカアーム18により第1のロッカアーム13が上
動し、吸気弁8が閉じられるようになっている(実開昭
61−6611号、特開昭60−32910、32911号、実公昭53−51
928号公報等参照)。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、このような従来例は、吸気弁または排
気弁のいずれか一方のみを開閉作動するためのもので、
吸気弁と排気弁の両方を開閉作動するためには、それぞ
れ同様の構造のものを2系統形成しなければならない。
このため、部品点数が多くなり、コストアップが避けら
れないという問題がある。また、このような従来例だ
と、大きな設置スペースを必要とするため、例えば吸気
弁と排気弁の交角が小さい場合には両弁の間に設置する
ことができず、両弁のそれぞれ外側に設置しなければな
らないので、シリンダヘッドの幅等も大きくなってしま
うという問題がある。
この発明はこのような問題点を解決した弁強制開閉装
置を提供することを目的としている。
(課題を解決するための手段) この発明は、開弁用カムと閉弁用カムにより吸、排気
弁を強制的に開閉するようにした内燃機関の弁強制開閉
装置において、吸気弁の弁軸上に配置した第1のカムシ
ャフトに吸気弁を直接開作動する開弁用カムを、排気弁
の弁軸上に配置した第2のカムシャフトに排気弁を直接
開作動する開弁用カムをそれぞれ形成すると共に、第1
のカムシャフトにロッカアームを介して排気弁を閉作動
する閉弁用カムを、第2のカムシャフトにロッカアーム
を介して吸気弁を閉作動する閉弁用カムをそれぞれ形成
する。
(作用) したがって、吸気弁と排気弁の各弁軸上に配置した第
1,第2のカムシャフトに形成した各開弁用カムにより対
応する弁を開作動すると共に、同じく形成した各閉弁用
カムによりロッカアームを介して反対側の弁を閉作動す
る構造のため、部品点数を削減でき、構造をコンパクト
にできる。
(実施例) 第1図,第2図は本発明の実施例を示す側面図と平面
図で、30は吸気弁、31は排気弁、32は第1カムシャフ
ト、33は第2のカムシャフトである。
第1のカムシャフト32は吸気弁30の弁軸34の軸線上
に、第2のカムシャフト33は排気弁31の弁軸35の軸線上
にそれぞれシリンダ列方向に配置され、それぞれ図示し
ない軸受により支持されると共に、機関により回転駆動
される。
そして、第1のカムシャフト32には、円周方向の一個
所に高位部36aを有するプロフィールの開弁用カム36
と、このカム36から所定寸法離れた位置に円周方向の一
個所に低位部37aを有するプロフィールの閉弁用カム37
とが形成され、開弁用カム36が吸気弁30の弁軸端38に取
付けたカップ型のバルブリフタ39に当接される。
また、第2のカムシャフト33には、同様に円周方向の
一個所に高位部40aを有するプロフィールの開弁用カム4
0と、このカム40から所定寸法離れた位置に円周方向の
一個所に低位部41aを有するプロフィール閉弁用カム41
とが形成され、開弁用カム40が排気弁31の弁軸端42に取
付けたカップ型のバルブリフタ43に当接される。
なお、この場合シリンダの中心に対して吸気弁30と排
気弁31はシャフト32,33方向にオフセットされ、これに
応じて各カム36,37,40,41の位置が設定される。このよ
うにすると、燃焼室上方、特に燃焼室中心上方の空間が
ロッカアーム等の動弁系部品で占有されることがなくな
るので、当該位置に点火プラグ配置して燃焼効率のよい
中心点火が可能となる。また、閉弁用ロッカアーム44と
48をそれぞれに対応する開閉用カム40,37と36,41と略同
一面内に配置できるので、ロッカアームに対するカムの
作用点と吸排気弁の作用点とが相互に軸方向にずれてい
る場合に生じるようなロッカアームとフォロワとの片当
たりやかじり等の不都合を確実に防止でき、またロッカ
アーム形状を簡素化することができる。
そして、第1のカムシャフト32の閉弁用カム37に下方
から一端が摺接する略N字型の閉弁用ロッカアーム44
が、両カムシャフト32,33の内側のいくらか下部に配置
したロッカシャフト45に揺動自由に支承され、このロッ
カアーム44の先端部44aが第2のカムシャフト33側にあ
る排気弁31の弁軸35に係合される。この場合、ロッカア
ーム44の先端部44aは排気弁31の弁軸35にコレット46を
介して止着されたリテーナ47に下方から当接される。
他方、第2のカムシャフト33の閉弁用カム41に下方か
ら一端が摺接する略N字型の閉弁用ロッカアーム48(閉
弁用ロッカアーム44と同形である)が、両カムシャフト
32,33の内側のいくらか下部に配置したロッカシャフト4
9に揺動自由に支承され、このロッカアーム48の先端部4
8aが第1のカムシャフト32側にある吸気弁30の弁軸34
に、つまり弁軸34にコレット50を介して止着されたリテ
ーナ51に下方から当接される。
なお、ロッカシャフト45,49はそれぞれブラケット52,
53に取付けられる。また、各カム36,37,40,41の相対位
置は吸気弁30,排気弁31の開閉周期により設定される。
即ち、カムシャフト32,33が回転すると、回転に伴い
まず第2のカムシャフト33の開弁用カム40が直接バルブ
リフタ43を押動することで排気弁31が開かれ、次に第1
のカムシャフト32の閉弁用カム37に追従してロッカアー
ム44の先端部44aが上動し、リテーナ47を引動すること
で排気弁31が閉じられる。なお、排気弁31の開示にはロ
ッカアーム44の先端部44aが下動し、閉時には開弁用カ
ム40は戻り側のリフトとなる。
そして、さらに第1のカムシャフト32の開弁用カム36
が直接バルブリフタ39を押動することで吸気弁30が開か
れ、次に第2のカムシャフト33の閉弁用カム41に追従し
てロッカアーム48の先端部48aが上動し、リテーナ51を
引動すること吸気弁30が閉じられる。なお、吸気弁30の
開示にはロッカアーム48の先端部48aが下動し、閉時に
開弁用カム36は戻り側のリフトとなる。
このようにして、吸気弁30と排気弁31を強制的に開閉
するのであり、各弁30,31の弁軸上にカムシャフト32,33
を配置し、各カムシャフト32,33に対応する弁30,31を直
接開作動する開弁用カム36,40と、ロッカアーム44,48を
介して反対側の弁31,30を閉作動する閉弁用カム37,41と
を形成したため、部品点数が増加したり構造が複雑化す
るようなことはなく、極めてコンパクトな構造で吸気弁
30と排気弁31を開閉することができ、良好な開閉作動を
得ることができる。すなわち、上記構成においては、閉
弁用カム37,41はそれぞれロッカアーム44,48を介して該
カムと反対側に位置する、つまり他のカム側の弁31,30
を強制閉弁させるのであり、この場合ロッカアーム44,4
8はそれぞれの弁31,30(リテーナ47,51)に接する先端
部44a,48aがロッカシャフト45,49を挟んで反対側に位置
する端部をカム駆動されて揺動することにより強制閉弁
作動を行うことになるので、ロッカシャフト45,49の位
置やロッカアーム44,48の形状に制約を受けることが少
なく、これにより動弁機構を全体に小型化することが可
能となる。
したがって、コスト低減が図れると共に、小さな設置
スペースで良いため、例えば吸、排気弁30,31の交角が
小さい場合でも容易に設置することができ、シリンダヘ
ッド部分の高さや幅を十分に小さくすることができる。
(発明の効果) 以上のように本発明によれば、開弁用カムと閉弁用カ
ムにより吸、排気弁を強制的に開閉するようにした内燃
機関の弁強制開閉装置において、吸気弁の弁軸上に配置
した第1のカムシャフトに吸気弁を直接開作動する開弁
用カムを、排気弁の弁軸上に配置した第2のカムシャフ
トに排気弁を直接開作動する開弁用カムをそれぞれ形成
すると共に、第1のカムシャフトにロッカアームを介し
て排気弁を閉作動する閉弁用カムを、第2のカムシャフ
トにロッカアームを介して吸気弁を閉作動する閉弁用カ
ムをそれぞれ形成したので、コンパクトな構造で吸、排
気弁の良好な作動を確保することができ、コストの低減
を図れると共に、設置スペースを十分に縮小することが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図,第2図は本発明の実施例を示す側面図と平面
図、第3図,第4図は従来例の側面図である。 30……吸気弁、31……排気弁、32……第1のカムシャフ
ト、33……第2のカムシャフト、34,35……弁軸、36,40
……開弁用カム、37,41……閉弁用カム、44,48……閉弁
用ロッカアーム、45,49……ロッカシャフト。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】開弁用カムと閉弁用カムにより吸、排気弁
    を強制的に開閉するようにした内燃機関の弁強制開閉装
    置において、吸気弁の弁軸上に配置した第1のカムシャ
    フトに吸気弁を直接開作動する開弁用カムを、排気弁の
    弁軸上に配置した第2のカムシャフトに排気弁を直接開
    作動する開弁用カムをそれぞれ形成すると共に、第1の
    カムシャフトにロッカアームを介して排気弁を閉作動す
    る閉弁用カムを、第2のカムシャフトにロッカアームを
    介して吸気弁を閉作動する閉弁用カムをそれぞれ形成し
    たことを特徴とする内燃機関の弁強制開閉装置。
JP63075666A 1988-03-29 1988-03-29 内燃機関の弁強制開閉装置 Expired - Lifetime JP2562828B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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