JP2562713Y2 - ドラグ機構のシール構造 - Google Patents

ドラグ機構のシール構造

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JP2562713Y2 JP1989149833U JP14983389U JP2562713Y2 JP 2562713 Y2 JP2562713 Y2 JP 2562713Y2 JP 1989149833 U JP1989149833 U JP 1989149833U JP 14983389 U JP14983389 U JP 14983389U JP 2562713 Y2 JP2562713 Y2 JP 2562713Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、ドラグ機構のシール構造に関し、詳しく
は、スピニングリールのフロントドラグのシール技術に
関するものである。
〔従来の技術〕
従来、フロントドラグをシールするための技術として
は、実開昭63-68773号公報に示されるものが存在し、こ
の引例では、スプールの前面と金属板とで制動板を挟み
込み、かつ、金属板に対して作用する押圧力の変更によ
ってドラグ機構の制動力を調節するよう構成されてい
る。又、金属板の外周部に嵌め込み支持した弾性シール
のリップを、ドラグ操作具としての押圧部材への操作に
よってスプールの前面に接触させることで、制動板に対
する水等の侵入を阻止するよう構成されている。
〔考案が解決しようとする課題〕
ここで、前記引例のシール技術について考えるに、こ
の引例では、比較的大径の弾性シールが用いられるた
め、弾性シールのリップとスプール前面との接触長さも
比較的大きいものとなることから、接触長さの小さい弾
性シールと比較して水等の侵入を生じやすいばかりで無
く、スプールが回転した場合には、小径の弾性シールと
比較して、リップに接触する部位とのスプールの回転速
度が高く、しかも、相対的な回転量も大きくなることか
ら、長期に亘って使用した場合には、リップを摩損させ
シール効果を低下させることもある。
又、このように、弾性シールの接触長さの大きいもの
では、弾性シールそのものがスプールに制動力を作用さ
せることもあり、ドラグ力と弾性シールの接触圧力とが
スプールに対する制動力として作用することになる。し
たがって、弾性シールの接触圧力が大きくなると、例え
ば、ドラグ機構の制動力を小さい値に設定したい場合で
も、ドラグ機構の制動力以上の制動力が作用することに
なって、スプールの滑りを生ずるタイミングが遅れて、
糸切れ等を招来することになり、適切な制動力が得られ
ないこともある。
本考案の目的は、長期に亘って使用した場合でも、シ
ール効果を低下させることが少なく、しかも、ドラグ機
構の制動力を小さい値に設定しても、適切な制動力を得
ることが可能となるようシール系を構成する点にある。
〔課題を解決するための手段〕
本考案の特徴は、支軸に遊転支承されるスプールに、
釣り糸を巻き付ける環状凹部より小径の内面径を有し、
前方に向けて開放し、かつ、支軸が貫通する空間を形成
し、この空間に収められる摩擦板に押圧力を作用させる
回動操作型の押圧部材を、その回転作動に伴って前記ス
プールに対して前記支軸軸芯方向で相対移動可能に前記
支軸の前端に備えてドラグ機構を構成すると共に、前記
空間の前部開口の開口縁に近接するスプール前面と、前
記押圧部材後面との間に弾性シールを挟み込み配置し、
前記押圧部材の前記スプールに対するドラグ力を大きく
する調節移動で前記スプール前面との間隔を小さく変更
するように構成し、前記弾性シールに、前記スプール前
面又は押圧部材後面とのいずれか一方に、前記間隔が小
さくなる程変形撓みを大きくするリップ部を形成してあ
る点にあり、その作用、及び、効果は次の通りである。
〔作用〕
押圧部材でドラグ力を所望値に設定すると、自動的に
弾性シールがスプール前面と押圧部材後面とに押し付け
られて、摩擦板収納空間に通じるスプール前面と押圧部
材後面との間隙部分を閉塞して、摩擦板収納空間への海
水や砂等の異物の進入を阻止する。
摩擦板が収められる空間の開口の径を釣り糸を巻き付
ける環状凹部より小径にできることから、この開口の開
口縁に近接するスプール前面に接触する弾性シールの径
を、前記引例の弾性シールの径より小さいものにでき
る。これによって、弾性シールのリップ部の接触長さの
低減、及び、スプールが回転した際における、スプール
と、弾性シールとの相対速度の低減が可能となり、シー
ルの摩耗による損傷を回避できる。
しかも、シール性能を発揮させる必要な接触圧を同一
にした場合でもリップ部の作用位置を小径位置にできる
ので、スプールに対する制動トルクを小さくできて、ド
ラグ機構のみによるドラグ力だけでスプールに対する制
動トルクを制動でき、シールを設けることによるドラグ
作用への影響を抑えることができる。
〔考案の効果〕
従って、ドラグ力を設定するだけで、弾性シールをス
プール前面と押圧部材後面とに圧接することができ、押
圧部材の押圧力をシールリップ部の接触圧として利用で
き、シールが経年変化による弾性力の低下を来したとし
ても、押圧部材の押圧力で接触圧を補うことができ、シ
ール性能を長期に亘って維持できる。
それでいて、シールの作用位置を小径部位にしたもの
であるから、長期に亘って使用した場合でも、摩損によ
るシール効果の低下を発生させ難い。
ここで、問題となるのは、弾性シールリップ部の接触
圧がドラグ機構のドラグ力と同時にスプールに作用し
て、そのスプールが釣り糸の繰り出し方向に回転作動す
る際の回転抵抗となるのであるが、シールの作用位置を
小径部位にしたものであるから、弾性シールがドラグ機
構だけの制動トルクにさらにシール自身の上乗せする制
動トルク量を少なくできる。それによって、ドラグ機構
のドラグ力を小さくした場合においても、ドラグの作動
を弾性シールが阻害することはなくドラグ作動を適切に
することができる。
〔実施例〕
以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。
第2図に示すように、リール本体(1)の前部にスプ
ール(2)、及び、ベール(3)を有するロータ(4)
夫々を配置すると共に、リール本体(1)の側部にロー
タ(4)を回転操作するハンドル(5)を備えてスピニ
ングリールを構成する。
第1図に示すように、このリールでは、ハンドル
(5)の回転操作時に前後方向に往復移動する支軸
(6)に対して、スプール(2)を遊転支承すると共
に、スプール(2)の回転時に、このスプール(2)に
制動力を作用させるドラグ機構(D)が備えられてい
る。
つまり、スプール(2)には前方に向けて開放し、か
つ、支軸(6)が貫通する空間(S)を形成してあり、
この空間(S)に収める複数の摩擦板(7)‥と、この
摩擦板(7)‥に押圧力を作用させる押圧部材(A)と
で前記ドラグ機構(D)が構成されている。
又、摩擦板(7)‥は支軸(6)に回り止め状態で支
持されるものと、スプール(2)に回り止め状態で支持
されるものとを有して成り、押圧部材(A)は、摩擦板
(7)‥に押圧力を作用させる筒状部(8a)が一体形成
された部材本体(8)と、部材本体(8)にスライド移
動自在に嵌合支持され、かつ、支軸前端のネジ部(6a)
に螺合するシフト部材(9)と、シフト部材(9)の位
置変位により付勢力が変更されるコイルバネ(10)とを
有して成り、ドラグ機構(D)の制動力の調節を行う場
合には、部材本体(8)を回動操作するようになってい
る。
更に、このドラグ機構(D)では、前記空間(S)の
前部開口(2a)の開口縁に近接するスプール前面(2s)
と、押圧部材(A)の部材本体(8)の後面(8s)との
間に弾性シール(11)を挟み込み配置することで摩擦板
(7)‥夫々の間への水分の侵入、あるいは、塵埃の侵
入を防止するようになっている。
尚、この弾性シール(11)は、前記筒状部(8a)に外
嵌させて配設位置の保持を行い、又、そのリップ(11
a)をスプール前面(2s)に接触させてある。
〔別実施例〕
本考案は上記実施例以外に、例えば、第3図に示すよ
うに、弾性シール(11)をスプール(2)の側に支持
し、弾性シール(11)のリップ(11a)を部材本体
(8)の後面(8s)に接触させることで、同図に示す如
く、リップ(11a)の接触長さを一層低減するよう実施
することも可能である。
因みに、前記実施例と等しい機能を有するものには実
施例と共通するる番号、符号を附している。
尚、実用新案登録請求の範囲の項に図面との対照を便
利にする為に符号を記すが、該記入により本考案は添付
図面の構造に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
図面は本考案に係るドラグ機構のシール構造の実施例等
を示し、第1図は該構造を表す断面図、第2図はスピニ
ングリールの全体側面図であり、第3図はシール構造の
別実施例を表す断面図である。 (2)……スプール、(2a)……前部開口、(2s)……
スプール前面、(6)……支軸、(7)……摩擦板、
(8s)……押圧部材後面、(11)……弾性シール、
(A)……押圧部材、(D)……ドラグ機構、(S)…
…空間。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】支軸(6)に遊転支承されるスプール
    (2)に、釣り糸を巻き付ける環状凹部より小径の内面
    径を有し、前方に向けて開放し、かつ、支軸(6)が貫
    通する空間(S)を形成し、この空間(S)に収められ
    る摩擦板(7)に押圧力を作用させる回動操作型の押圧
    部材(A)を、その回転作動に伴って前記スプール
    (2)に対して前記支軸軸芯方向で相対移動可能に前記
    支軸(6)の前端に備えてドラグ機構(D)を構成する
    と共に、前記空間(S)の前部開口(2a)の開口縁に近
    接するスプール前面(2s)と、前記押圧部材後面(8s)
    との間に弾性シール(11)を挟み込み配置し、前記押圧
    部材(A)の前記スプール(2)に対するドラグ力を大
    きくする調節移動で前記スプール前面(2s)との間隔を
    小さく変更するように構成し、前記弾性シール(11)
    に、前記スプール前面(2s)又は押圧部材後面(8s)と
    のいずれか一方に、前記間隔が小さくなる程変形撓みを
    大きくするリップ部(11a)を形成してあるドラグ機構
    のシール構造。
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