JP2561662Y2 - 張力制御装置 - Google Patents

張力制御装置

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JP2561662Y2
JP2561662Y2 JP1991049238U JP4923891U JP2561662Y2 JP 2561662 Y2 JP2561662 Y2 JP 2561662Y2 JP 1991049238 U JP1991049238 U JP 1991049238U JP 4923891 U JP4923891 U JP 4923891U JP 2561662 Y2 JP2561662 Y2 JP 2561662Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は,各種フィルム,ある
いは細線の加工工程または処理工程において行われる,
巻出し心管に巻かれた上記フイルム等の巻出し物を巻出
し,または,上記フイルム等を巻取り心管に巻き取る作
業において用いられる張力制御装置に係わり,特に,所
望の精度を有する性能を低価格で得ることのできる張力
制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】各種フィルム製品を心管に巻かれたロー
ルから巻出しまたは心管に巻き取る作業,あるいは細線
を巻出しまたは巻き取る作業においては,これらの製品
類がたるんだり又は過大な張力がかからないように常に
一定の張力にして巻出しまたは巻き取るために張力制御
が行われている。これらの張力制御には手動式,半自動
式,自動式があり,自動式には巻径比例方式,ダンサロ
−ル方式,微変位式がある。上記したこれらの張力制御
の方式には,巻出しの制御においては固定部と巻出し心
管との間にヒステリシスブレーキ又はパウダブレーキ等
の制御可能なブレーキを装着し,該ローラから巻き出さ
れる巻出し物を挟むピンチローラ等に設けたテンション
センサの検出値によって上記ブレーキのブレーキ力を制
御するようにしているものがある。又,上記方式に対応
した巻取りの制御方式には,巻取りモータと巻取り心管
との間にヒステリシスクラッチ又はパウダクラッチ等の
伝達トルクの制御可能なクラッチを装着し,該心管に巻
き取られる巻取り物を挟むピンチローラ等に設けたテン
ションセンサの検出値によって上記クラッチの伝達トル
クを制御するようにしている。また,巻取りの制御方式
の中には,上記巻取りモータにサーボモータを用い,こ
のモータの出力軸を制御可能なクラッチを介さずに,直
接又は減速のためのギヤ等の伝達機構を介して巻取り心
管に結合し,該心管に巻き取られる巻取り物を挟むピン
チローラ等に設けたテンションセンサの検出値によって
上記サーボモータの制御をするようにしているものもあ
る。
【0003】次に,巻取りの張力制御にヒステリシスク
ラッチを用いた従来例を図9によって説明する。図9に
おいて,10は巻取り心管9に巻き取られるフイルム,
11,12はこのフィルムを巻取り心管9の前で張力を
与えるピンチローラ,35はピンチローラ12に装着し
たテンションセンサである。このテンションセンサ35
の計測値は計測信号線36によって制御装置32に入力
している。制御装置32においては予め設定された制御
条件によって処理されて得られた制御出力が制御信号線
38を介してヒステリシスクラッチ34のコイルに電流
を流している。ヒステリシスクラッチ34の入力軸はモ
ータ33によって駆動され,出力軸は前記巻取り心管9
に結合し回転力を与えている。上述の構成において,ヒ
ステリシスクラッチの出力トルクと必要な張力との関係
は 次式に示すような特性である。即ち,出力トルクを
T,張力をF,巻取り心管9に巻かれた巻取りロールの
直径をDとし,効率を無視すると,一般に,T=F×D
/2によって表される。また,ヒステリシスクラッチは
コイルへの励磁電流の20〜100%の範囲において,
励磁電流に対して伝達トルクがほぼ比例している。従っ
て,この制御装置32の有する制御条件に対応して,予
め,この巻き取り物の制御に必要な所定の条件を設定入
力して制御を開始すると,テンションセンサ35の計測
値を入力した制御装置32は,巻取りロールの径に対応
して巻取り物が所定の張力になるようにヒステリシスク
ラッチ34の出力が適切なトルクになるようにトルク値
を算出し,さらに,このヒステリススクラッチ34がこ
のトルクを伝達するに必要な電流値を算出してこのヒス
テリシスクラッチ34に出力する。この出力の結果変動
した張力がテンションセンサ35の計測値を変動し,制
御装置32は上記電流値を変化し,よって上述した制御
装置32の働きが継続される。巻出し心管の張力制御に
おいては,図9に示した巻取り心管の制御に対して,巻
出し心管に結合したヒステリシスブレーキのロータ側を
固定し,巻取り心管の制御同様の手段によってヒステリ
シスブレーキに要求するブレーキ力を発揮する電流をこ
のヒステリシスブレーキに流すようにしている。従来の
張力制御には,上述したように直接テンションを計測し
て制御する手段の他,巻取りロール又は巻出しロールの
直径,即ち,上述したDを直接又は間接に計測し,張力
またはブレーキ力を算出する手段も実行されている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】上述した,例えば,巻
取り心管における従来の張力制御方式において,張力F
を直接計測制御する手段においても,直径Dに対応して
制御する手段においても,ヒステリシスクラッチを用い
た方式においては,ヒステリシスクラッチに流す電流制
御が必要であって,クラッチ制御に必要な電流値を制御
するには価格の高い制御装置が必要であるが,価格の割
りには制御精度を高めるのは困難である。また,制御電
流に対して張力が一定であるということは,巻取り心管
の回転速度の変化に対して張力を変化させることができ
ないという問題がある。また,ヒステリシスクラッチの
代わりにパウダクラッチを用いた場合は,パウダクラッ
チが磁性粉体を用いた接触式であるため張力制御のよう
な継続的にスリップを用いた張力制御には過酷な用法で
あり制御精度が落ちる。また,サーボモータを使用する
と,張力と回転数を同時に制御するのは困難であって,
制御装置の価格も高いものになるという問題点があっ
た。巻出し心管の制御においても同様の問題があった。
本考案は上記の問題点を解決して,所望の精度を有する
性能を低価格で得ることのできる張力制御装置を提供す
ることを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本考案における張力制御装置においては,巻出し心管
に巻かれ,または,巻取り心管に巻き取るフイルム等の
巻取り物を所定の張力で巻出し,または,所定の張力で
巻取るようにした張力制御装置において,巻取り心管の
制御においては,巻取り心管を回転駆動するモータと,
該モータの回転力を前記巻取り心管に伝達する永久磁石
式の渦電流クラッチと,巻取り心管が所定角度回転毎に
信号を出力する第1の回転検出器と,当該巻取り物の巻
取りを補助するピンチローラと,該ピンチローラが所定
角度回転毎に信号を出す第2の回転検出器と,当該張力
制御装置の作業条件を設定記憶する作業条件設定記憶
能と,当該張力制御装置の制御条件を設定記憶する制御
条件設定記憶機能と,演算処理装置と,該演算処理装置
の出力信号を増幅して上記モータを駆動するモータドラ
イバとを備え,上記制御条件設定記憶機能に設定記憶
た制御条件に従い,上記作業条件設定記憶機能に記憶さ
れたデータと,第1及び第2の回転検出器出力信号を用
いて上記モータの指令回転速度を演算処理装置によって
演算算出し,上記モータドライバを介して上記指令回転
速度で上記モータを駆動するようにした。上記制御条件
設定記憶機能に設定記憶した制御条件は,前記第1の回
転検出器から得られる巻取り心管の所定角度回転毎に出
力される回転角度信号と,該角度回転間において前記第
2の回転検出器から所定回転角度毎に得られる信号とか
ら,該瞬間における巻取り心管に巻取られた巻取りロー
ル径を算出し,前記作業条件設定記憶機能に記憶した当
該巻取り物の材質に対応した巻取り張力に基づいて前記
作業条件設定記憶機能に記憶した該ロール径における巻
取り心管に対するトルクを算出し前記制御条件設定記憶
機能に設定記憶した永久磁石式の渦電流クラッチの特性
に対応して前記モータの回転速度を制御するようにする
ことが効果的である。さらに,前記モータドライバは当
該モータの回転速度指令値と,当該モータに装着した回
転速度センサからの信号とを比較増幅するサーボ機能を
有することが望ましい。
【0006】また,巻出し心管に巻かれたフイルム等の
巻出し物を所定のブレーキ力で巻出すようにした張力制
御装置においては,巻出し心管を回転駆動する巻出しモ
ータと,該巻出しモータの回転力を前記巻き出し心管に
伝達する永久磁石式の渦電流ブレーキと,巻出し心管が
所定角度回転毎に信号を出力する第1の回転検出器と,
当該フィルムの巻き出しを補助するピンチローラと,該
ピンチローラが所定角度回転毎に信号を出す第2の回転
検出器と,当該張力制御装置の作業条件を設定記憶する
作業条件設定記憶機能と,当該張力制御装置の制御条件
を設定記憶する制御条件設定記憶機能と,演算処理装置
と,該演算処理装置の出力信号を増幅して上記巻出しモ
ータを駆動するモータドライバとを備え,上記制御条件
設定記憶機能に設定記憶した制御条件に従い,作業条件
設定記憶機能に記憶されたデータと,第1及び第2の回
転検出器出力信号を用いて上記巻出しモータの指令回転
速度を演算処理装置によって演算算出し,上記モータド
ライバを介して上記指令回転速度で上記巻出しモータを
駆動するようにした。上記制御条件設定記憶機能に設定
記憶した制御条件は,前記第1の回転検出器から得られ
る巻出し心管の所定角度回転毎に出力される回転角度信
号と,該角度回転間において前記第2の回転検出器から
所定回転角度毎に得られる信号とから,該瞬間における
巻出しロール径を算出し,前記作業条件設定記憶機能に
記憶した当該巻出し物の材質に対応した巻出し張力に基
づいて前記作業条件設定記憶機能に記憶した該ロール径
における巻出し心管に対するブレーキトルクを算出し前
記制御条件設定記憶機能に設定記憶した永久磁石式の渦
電流ブレーキの特性に対応して前記巻出しモータの回転
速度を制御するようにすることが効果的である。さら
に,前記モータドライバは当該巻出しモータの回転速度
指令値と,当該巻出しモータに装着した回転速度センサ
からの信号とを比較増幅するサーボ機能を有することが
望ましい。
【0007】
【作用】上述したように,この考案に基づく張力制御装
置は,巻出し心管に巻かれ,または,巻取り心管に巻き
取るフイルム等の巻取り物を所定の張力で巻出し,また
は,所定の張力で巻取るようにした張力制御装置におい
て,巻取り心管の制御においては,巻取り心管を回転駆
動するモータと,該モータの回転力を前記巻取り心管に
伝達する永久磁石式の渦電流クラッチと,巻取り心管が
所定角度回転毎に信号を出力する第1の回転検出器と,
当該巻取り物の巻取りを補助するピンチローラと,該ピ
ンチローラが所定角度回転毎に信号を出す第2の回転検
出器と,当該張力制御装置の作業条件を設定記憶する作
業条件設定記憶機能と,当該張力制御装置の制御条件を
設定記憶する制御条件設定記憶機能と,演算処理装置
と,該演算処理装置の出力信号を増幅して上記モータを
駆動するモータドライバとを備え,上記制御条件設定
機能に設定記憶した制御条件に従い,上記作業条件設
記憶機能に記憶されたデータと,第1及び第2の回転
検出器出力信号を用いて上記モータの指令回転速度を演
算処理装置によって演算算出し,上記モータドライバを
介して上記指令回転速度で上記モータを駆動するように
した。また,巻出し心管に巻かれたフイルム等の巻出し
物を所定のブレーキ力で巻出すようにした張力制御装置
においては,巻出し心管を回転駆動する巻出しモータ
と,該巻出しモータの回転力を前記巻き出し心管に伝達
する永久磁石式の渦電流ブレーキと,巻出し心管が所定
角度回転毎に信号を出力する第1の回転検出器と,当該
フィルムの巻き出しを補助するピンチローラと,該ピン
チローラが所定角度回転毎に信号を出す第2の回転検出
器と,当該張力制御装置の作業条件を設定記憶する作業
条件設定記憶機能と,当該張力制御装置の制御条件を設
定記憶する制御条件設定記憶機能と,演算処理装置と,
該演算処理装置の出力信号を増幅して上記巻出しモータ
を駆動するモータドライバとを備え,上記制御条件設定
記憶機能に設定記憶した制御条件に従い,作業条件設定
記憶機能に記憶されたデータと,第1及び第2の回転検
出器出力信号を用いて上記巻出しモータの指令回転速度
を演算処理装置によって演算算出し,上記モータドライ
バを介して上記指令回転速度で上記巻出しモータを駆動
するようにしたので低価格で精度のよい張力制御をおこ
なうことができる。
【0008】また,巻取り心管の制御においては,上記
制御条件設定記憶機能に設定記憶した制御条件は,前記
第1の回転検出器から得られる巻取り心管の所定角度回
転毎に出力される回転角度信号と,該角度回転間におい
て前記第2の回転検出器から所定回転角度毎に得られる
信号とから,該瞬間における巻取り心管に巻取られた巻
取りロール径を算出し,前記作業条件設定記憶機能に記
憶した当該巻取り物の材質に対応した巻取り張力に基づ
いて前記作業条件設定記憶機能に記憶した該ロール径に
おける巻取り心管に対するトルクを算出し前記制御条件
設定記憶機能に設定記憶した永久磁石式の渦電流クラッ
チの特性に対応して前記モータの回転速度を制御するよ
うにし,巻出し心管の制御においては,上記制御条件設
記憶機能に設定記憶した制御条件は,前記第1の回転
検出器から得られる巻出し心管の所定角度回転毎に出力
される回転角度信号と,該角度回転間において前記第2
の回転検出器から所定回転角度毎に得られる信号とか
ら,該瞬間における巻出しロール径を算出し,前記作業
条件設定記憶機能に記憶した当該巻出し物の材質に対応
した巻出し張力に基づいて前記作業条件設定記憶機能に
記憶した該ロール径における巻出し心管に対するブレー
キトルクを算出し前記制御条件設定記憶機能に設定記憶
した渦電流ブレーキの特性に対応して前記巻出しモータ
の回転速度を制御するようにすることによって,上記計
測と制御をより容易確実に実行できる。
【0009】さらに,巻取り心管の制御においては,上
記モータドライバは当該モータの回転速度指令値と,当
該モータに装着した回転速度センサからの信号とを比較
増幅するサーボ機能を有するようにし,巻出し心管の制
御においても,上記モータドライバは当該巻出しモータ
の回転速度指令値と,当該巻出しモータに装着した回転
速度センサからの信号とを比較増幅するサーボ機能を有
することによって,上記制御性能がより向上できる。
【0010】
【実施例】次に,この考案に基づく張力制御装置を巻取
り心管へのロール巻取りに適用した実施例を図1ないし
図8を参照して詳細に説明する。図1において,1は巻
取りロール部で,2は制御装置である。巻取りロール部
1は,巻取り心管9,巻取り心管9を回転駆動するモー
タである直流モータ3,(以下モータと記す)このモー
タの出力回転を所定のトルクに変換して巻取り心管に伝
達する永久磁石式の渦電流クラッチ(以下単に渦電流ク
ラッチという)4,上記モータ3とこの渦電流クラッチ
4とを連結する渦電流クラッチ4の入力軸7,渦電流ク
ラッチ4と巻取り心管9とを連結する渦電流クラッチ4
の出力軸8,及びこの出力軸8と巻取り心管9との連結
部に結合された第1の回転検出器5によって構成されて
いる。巻取り心管9には巻取り物であるフイルム10
(以下フイルムと記す)が巻き取られている。このフイ
ルム10は巻取られる前にピンチローラ11,12によ
って保持されている。2本のピンチローラの内の1本の
ピンチローラ12には第2の回転検出器13が結合され
ており,ピンチローラ12の回転角度に対応してパルス
列を出力し,第1の信号線14によって前記制御装置2
に入力している。上記第1の回転検出器5は巻取り心管
9の所定の回転角毎にパルスを出力し,第2の信号線1
5によって制御装置2に伝送している。この制御装置2
は詳細を後述する予め設定された制御条件と,上記第1
の回転検出器5及び第2の回転検出器13からの入力信
号等とによって演算し,演算によって得られた回転速度
で上記モータを回転するための指令信号をモータドライ
バ6に出力する。モータドライバ6はサーボ増幅器とし
ての機能を有していて,上記制御装置からの送られた指
令信号と,モータ3に装着されたタコメータ18から第
3の信号線17を経由して送られるこのモータ3の回転
速度信号を比較し,比較結果得られる偏差信号に対応す
るモータ3の駆動電流を出力線19を経由してモータ3
に送り駆動する。
【0011】図2は,上記の構成における張力制御装置
2の動作を説明するブロック線図である。図2におい
て,第2の回転検出器13と,第1の回転検出器5から
の信号が,それぞれ,第1の信号線14,第2の信号線
15を経由して制御装置2に入力している。制御装置2
には上述した入力信号をうけて内部処理に適した信号に
変換する入力インタフェース20,この制御装置2が演
算処理した結果を外部対象回路に適した信号に変換出力
する出力インタフェース21,詳細を後述する処理用の
作業条件データ,及び,本制御を実行する演算プログラ
ム等各種制御条件設定信号を,手動又は外部記憶装置か
らの読み取り装置等によって入力する設定機能と所定の
信号を表示する表示機能を備えた操作パネル22,上記
操作パネルから入力される所定の作業条件を示すデータ
又は/及び演算条件を記憶する第1の記憶装置23,本
制御装置2の制御条件を示す基本演算処理プログラム及
び数値を記憶する第2の記憶装置24,演算過程のデー
タを記憶する第3の記憶装置25,及び,上記各入力デ
ータと各記憶装置に記憶させた記憶内容によって演算処
理を実行する演算処理装置26等を内部信号バスライン
27によって相互に結合して設けられている。上記出力
インタフェース21はモータドライバ6に結合してい
る。モータドライバ6は前述したように,上記制御装置
2からの送られた指令信号と,モータ3に装着されたタ
コメータ18から第3の信号線17を経由して送られる
このモータ3の回転速度信号を比較し,比較結果得られ
る偏差信号に対応するモータ3の駆動電流を出力線19
を経由してモータ3に送り駆動する。
【0012】次に,図3ないし図6によって本張力制御
装置の主要機能装置である渦電流クラッチ4の概要機能
を説明する。図3は,渦電流クラッチ4の1例の概要構
造を示す断面図であって,対称構造をなしているので上
半部のみを示している。また,図4には,図3における
A,A断面の一部を拡大展開して示している。図3,図
4において,28は,この渦電流クラッチ4の入力軸7
に結合する,少なくとも周囲部を磁性材によって成型さ
れた円盤状の入力クラッチ板である。入力クラッチ板2
8の周囲部には,図3のB,B矢視部を示す図5のよう
に円周状にマグネット29がN極29-NとS極29-Sが
等間隔に配設されている。ただし,図において,8はこ
の渦電流クラッチ出力軸の断面が示されている。上記入
力クラッチ板28に対向して,この渦電流クラッチ4の
出力軸8に結合する,少なくとも周囲部を磁性材によっ
て成型される円盤状の出力クラッチ板30が設けられて
いる。出力クラッチ板30には,上記入力クラッチ板2
8に配設したマグネット29に対向して固有抵抗の小さ
い導電体31がリング状に装着されている。上記の構造
におけるマグネット29の配設によって,図4に示すよ
うに磁束φが,N極のマグネット29-N,入力クラッチ
板28の磁性材部,S極のマグネット29-S,出力クラ
ッチ板30の磁性材部を循環して存在する。上記の構造
による渦電流クラッチ4の入力軸7が駆動されて入力ク
ラッチ板28が回転すると,出力クラッチ板30に装着
した導電体31に,渦電流ECを図4に示すように発生
する。従って,出力クラッチ板30は,上記磁束φと渦
電流ECとの相互作用によって回転力を受けるので,こ
の出力クラッチ板30は,入力クラッチ板28の回転に
対して渦電流クラッチ4の特性に従った回転比で追従回
転し,出力軸8にこの渦電流クラッチ4の特性に従った
トルクを伝達する。
【0013】回転する渦電流クラッチ4の出力軸8は,
巻取り心管9を駆動して所定の張力でフイルム10を巻
き取る。上記の原理に基づく渦電流クラッチの伝達トル
クはその構成理論から概略図6に示すように比例特性を
有している。即ち,図6において横軸には入力クラッチ
板28と出力クラッチ板30との回転速度比N,縦軸に
はその回転数比における伝達トルクTを示している。次
に,上述の構成と要素装置の特性に基づく張力制御装置
の動作作用を説明する。この張力制御装置の構成と各要
素装置の機能特性によって定まる演算処理用の制御条件
データ及び演算プログラム等各種設定信号を,予め,制
御装置2の操作パネル22等この制御装置に予め定めら
れた手段によって入力し,第2の記憶装置24に記憶さ
せる。また,作業前に,その作業内容と巻取りフイルム
の巻取りに最適な張力その他,その作業条件を示す必要
データ等を操作パネル22から入力して第1の記憶装置
23に記憶させる。
【0014】上述の作業の後,巻取り作業を始めると,
制御装置2の出力インタフェース21からモータ3の回
転速度を設定する指令信号がモータドライバ6に出力さ
れる。この指令信号によってモータドライバ6から出力
される駆動電流により,上記指令信号に従った回転速度
で直流モータ3が回転する。この直流モータ3の回転速
度がタコメータ18によって計測されてモータドライバ
6にフィードバックされ,モータドライバ6で前記回転
速度指令信号と比較されてモータ3への駆動電流を補正
する。このモータドライバのサーボ機能としては積分機
能をもたせることによって残留偏差をなくし,必要な場
合は微分機能をもたせることによって所定の応答性をも
たせることができる。モータ3により駆動される渦電流
クラッチ4は,前述した特性に従って,巻取り心管9に
必要な出力トルクでこの巻取り心管9を回転駆動する。
巻取り心管9に結合されている第1の回転検出器5はこ
の巻取り心管9の所定の回転角度毎にパルス信号を出力
して,制御装置2の入力インタフェース20に入力す
る。巻取り心管9が回転するとフイルム10を巻き取
る。フイルム10はピンチローラ11,12に密着して
いるので,フイルム10の移動によってピンチローラ1
1,12が回転する。ピンチローラ12が回転すると,
このピンチローラ12の回転軸に結合した第2の回転検
出器13からピンチローラの所定の回転角度毎にパルス
が出力されて制御装置2の入力インタフェース20に入
力する。制御装置2においては前記第2の記憶装置24
に記憶した演算プログラムに従い,上記第1の回転検出
器5と第2の回転検出器13との入力信号によって,巻
取り心管9への現在のフイルム巻取り径を演算算出す
る。
【0015】図7は第1の回転検出器5と第2の回転検
出器13それぞれからの出力パルスの関係を示してい
る。即ち,横軸には時間,縦には上段に第1の回転検出
器5からのパルス出力,下段に第2の回転検出器13か
らのパルス出力を記している。第1の回転検出器5が,
例えば,結合している巻取り心管9の1回転,即ち,3
60度毎に1パルス出力し,第2の回転検出器13から
はその間にn個のパルスが出力されると,このピンチロ
ーラ12の円周長さに対する第2の回転検出器13から
出力されるパルス間隔とから,巻取り心管9の1回転中
に進むフイルムの長さが把握される。即ち,巻取り心管
9の1回転における円周が把握されるので,予め第1の
記憶装置23に記憶された演算プログラムによって現在
の巻取り心管に形成されている巻取りロールの現在径D
が算出されて第3の記憶装置25に記憶される。上述の
演算結果必要とする張力に対応する渦電流クラッチ4に
必要な入力出力回転数比は,図8に示すような特性にな
る。図8は横軸に巻取りロールの現在径D,縦軸に,必
要トルクに対応する渦電流クラッチに必要な入力出力回
転数比Nを示している。また,この渦電流クラッチ特性
から,図8に示す縦軸の単位を変換することによって,
巻取りロールの現在径Dに対応するこの渦電流クラッチ
の伝達トルクTを示していると見なすこともできる。上
述した演算条件においては,これら機械系の損失,即
ち,効率を無視して説明したが,予め,効率を演算条件
に含めることによって精度のよい制御が可能になる。
【0016】上述の演算処理の後,予め第2の記憶装置
24に設定記憶した,上述した渦電流クラッチ4の特性
から逆算した演算プログラムによって,モータ3に必要
な回転速度を指令する駆動電流指令信号を演算処理機能
26が算出して出力インタフェース21を介してモータ
ドライバ6に出力する。即ち,上述した演算処理の結果
によって,巻取り心管9へのフイルム10の巻取り量に
対応して常に所定の張力でこのフイルム10を巻き取
る。上述の説明は本考案についての一実施例を説明した
ものであって,その他応用改変することが可能である。
例えば,作業条件を第1の記憶装置23に記憶させ,演
算過程で得られた数値を第3の記憶装置25に一時記憶
させる等,それぞれ別個の記憶装置に記憶するように説
明したが,同一の記憶装置に番地を設定し,また演算装
置のもつレジスタに記憶させるようにしてもよい。ま
た,この張力制御装置として必要な固定される制御条件
を設定記憶させるには,外部入力装置で書き込んだフロ
ッピディスクを読取り装置で読み取って記憶装置26に
記憶するようにしてもよく,また,記憶装置26を所定
の情報を書き込んだROMで構成するようにしてもよ
い。また,上述した回路例以外の回路構成に対してもそ
の構成回路と回路を構成する要素部品に対応して活用す
ることができる。例えば,作業条件,制御条件を記憶装
置に記憶させ,演算処理装置によって所定の演算処理を
行うように説明したが,ハードウエアによって構成した
設定記憶機能や演算機能によって行うようにしてもよ
い。また,直流モータ3の回転速度をタコメータ18に
よって計測して,サーボ増幅器の機能を備えたモータド
ライバ6にフィードバックするように説明したが,タコ
メータ18は,アナログ値を出力するものでもディジタ
ル値を出力するものでもサーボ増幅器の回路構成によっ
ていずれでもよい。また,タコメータ18の計測値をモ
ータドライバに戻さず,制御装置2に入力して制御装置
2にサーボ増幅器としての機能を持たせるようにしても
よい。また,3を直流モータと記したが,回転速度が制
御できればどのようなモータでもよく,サーボモータの
ように被制御性能はよいが高価なモータである必要はな
い。また,第1の回転検出器5を巻取り心管1回転即
ち,360度回転毎に1パルス出力する,即ち,巻取り
心管1回転毎に,第1の回転検出器から2個のパルス出
力がでる間に第2の回転検出器から出力されるパルス数
を数えて巻取りロールの径を算出するように説明した
が,この張力制御装置の所望性能に対応して巻取り心管
の所定回転角度または回転数毎に算出するようにし,ま
た,第1及び第2回転検出器はパルスを出力するもので
はなく,任意の構造機能の回転検出器を用い,その検出
器の特性に対応した算出手段,例えば,第1及び第2回
転検出器からの出力比から計算する等任意の演算手段を
とることができる。また,本考案を,巻取り心管に適用
する場合について説明したが,図1を巻出し軸に適用し
た図に置き換えて,即ち,巻き取り心管9をフイルムを
巻き込んだ巻出し心管,永久磁石式の渦電流クラッチ4
を永久磁石式の渦電流ブレーキに置き換え,モータ3の
回転方向とフイルム10を巻取り物から巻出し物に換え
てその流れる方向を逆方向に見なし,さらに,このフイ
ルム10の反対側に設けた巻出し心管を巻取り心管とし
て,所定の性能を備えた駆動モータを結合してこの巻取
り心管を駆動し,渦電流ブレーキに結合したモータを上
述と同様の制御を行うことによって実行することができ
る。
【0017】
【考案の効果】上述したように,この考案に基づく張力
制御装置においては,巻出し心管に巻かれ,または,巻
取り心管に巻き取るフイルム等の巻取り物を所定の張力
で巻出し,または,所定の張力で巻取るようにした張力
制御装置において,巻取り心管の制御においては,巻取
り心管を回転駆動するモータと,該モータの回転力を前
記巻取り心管に伝達する永久磁石式の渦電流クラッチ
と,巻取り心管が所定角度回転毎に信号を出力する第1
の回転検出器と,当該巻取り物の巻取りを補助するピン
チローラと,該ピンチローラが所定角度回転毎に信号を
出す第2の回転検出器と,当該張力制御装置の作業条件
を設定記憶する作業条件設定記憶機能と,当該張力制御
装置の制御条件を設定記憶する制御条件設定記憶機能
と,演算処理装置と,該演算処理装置の出力信号を増幅
して上記モータを駆動するモータドライバとを備え,上
記制御条件設定記憶機能に設定記憶した制御条件に従
い,上記作業条件設定記憶機能に記憶されたデータと,
第1及び第2の回転検出器出力信号を用いて上記モータ
の指令回転速度を演算処理装置によって演算算出し,上
記モータドライバを介して上記指令回転速度で上記モー
タを駆動するようにした。また,巻出し心管に巻かれた
フイルム等の巻出し物を所定のブレーキ力で巻出すよう
にした張力制御装置においては,巻出し心管を回転駆動
する巻出しモータと,該巻出しモータの回転力を前記巻
き出し心管に伝達する永久磁石式の渦電流ブレーキと,
巻出し心管が所定角度回転毎に信号を出力する第1の回
転検出器と,当該フィルムの巻き出しを補助するピンチ
ローラと,該ピンチローラが所定角度回転毎に信号を出
す第2の回転検出器と,当該張力制御装置の作業条件を
設定記憶する作業条件設定記憶機能と,当該張力制御装
置の制御条件を設定記憶する制御条件設定記憶機能と,
演算処理装置と,該演算処理装置の出力信号を増幅して
上記巻出しモータを駆動するモータドライバとを備え,
上記制御条件設定記憶機能に設定記憶した制御条件に従
い,作業条件設定記憶機能に記憶されたデータと,第1
及び第2の回転検出器出力信号を用いて上記巻出しモー
タの指令回転速度を演算処理装置によって演算算出し,
上記モータドライバを介して上記指令回転速度で上記巻
出しモータを駆動するようにしたので低価格で精度のよ
い張力制御をおこなうことができる。
【0018】また,巻取り心管の制御においては,上記
制御条件設定記憶機能に設定記憶した制御条件は,前記
第1の回転検出器から得られる巻取り心管の所定角度回
転毎に出力される回転角度信号と,該角度回転間におい
て前記第2の回転検出器から所定回転角度毎に得られる
信号とから,該瞬間における巻取り心管に巻取られた巻
取りロール径を算出し,前記作業条件設定記憶機能に記
憶した当該巻取り物の材質に対応した巻取り張力に基づ
いて前記作業条件設定記憶機能に記憶した該ロール径に
おける巻取り心管に対するトルクを算出し前記制御条件
設定記憶機能に設定記憶した永久磁石式の渦電流クラッ
チの特性に対応して前記モータの回転速度を制御するよ
うにし,巻出し心管の制御においては,上記制御条件設
記憶機能に設定記憶した制御条件は,前記第1の回転
検出器から得られる巻出し心管の所定角度回転毎に出力
される回転角度信号と,該角度回転間において前記第2
の回転検出器から所定回転角度毎に得られる信号とか
ら,該瞬間における巻出しロール径を算出し,前記作業
条件設定記憶機能に記憶した当該巻出し物の材質に対応
した巻出し張力に基づいて前記作業条件設定記憶機能に
記憶した該ロール径における巻出し心管に対するブレー
キトルクを算出し前記制御条件設定記憶機能に設定記憶
した永久磁石式の渦電流ブレーキの特性に対応して前記
巻出しモータの回転速度を制御するようにすることによ
って,上記計測と制御をより容易確実に実行できる。さ
らに,巻取り心管の制御においては,上記モータドライ
バは当該モータの回転速度指令値と,当該モータに装着
した回転速度センサからの信号とを比較増幅するサーボ
機能を有するようにし,巻出し心管の制御においても,
上記モータドライバは当該巻出しモータの回転速度指令
値と,当該巻出しモータに装着した回転速度センサから
の信号とを比較増幅するサーボ機能を有することによっ
て,上記制御性能がより向上できる。従って,本考案に
よれば,価格の低廉な制御装置によって精度のよい張力
制御が実行できるという優れた効果が得られる。
【0019】上記のように本考案の張力制御装置は,当
該張力制御装置の作業条件を設定記憶する作業条件設定
記憶機能と,当該張力制御装置の制御条件を設定記憶す
る制御条件設定記憶機能と,演算処理装置と,該演算処
理装置の出力信号を増幅して上記モータを駆動するモー
タドライバとを備え,上記制御条件設定記憶機能に設定
記憶した制御条件に従い,上記作業条件設定記憶機能に
記憶されたデータと,第1及び第2の回転検出器出力信
号を用いて上記モータの指令回転速度を演算処理装置に
よって演算算出し,上記モータドライバを介して上記指
令回転速度で上記モータを駆動するようにし,また,当
該張力制御装置の作業条件を設定記憶する作業条件設定
記憶機能と,当該張力制御装置の制御条件を設定記憶す
る制御条件設定記憶機能と,演算処理装置と,該演算処
理装置の出力信号を増幅して上記巻出しモータを駆動す
るモータドライバとを備え,上記制御条件設定記憶機能
に設定記憶した制御条件に従い,作業条件設定記憶機能
に記憶されたデータと,第1及び第2の回転検出器出力
信号を用いて上記巻出しモータの指令回転速度を演算処
理装置によって演算算出し,上記モータドライバを介し
て上記指令回転速度で上記巻出しモータを駆動するよう
にした。従って,本考案の張力制御装置はその適用装置
の構成条件や稼働条件に対応して共通して使用でき,使
用時間経過に伴う特性変化や機器の交換にも容易に対応
できる。この結果,張力制御装置の共通化が実現できる
とともに,保守作業を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に基づく張力制御装置を巻取り心管の制
御に適用した一実施例を示す斜視図である。
【図2】本考案を巻取り心管の制御に適用した図1に示
す構成における制御回路のブロック線図である。
【図3】本考案に基づく張力制御装置を構成する1要素
装置である永久磁石式の渦電流クラッチの構造を示す半
部縦断正面図である。
【図4】図3に示した永久磁石式の渦電流クラッチにお
けるA−A方向で見た要部の拡大展開図である。
【図5】図3に示した永久磁石式の渦電流クラッチのB
−B方向に見た側面図である。
【図6】図3に示した永久磁石式の渦電流クラッチの入
力回転と出力回転との回転速度比と,伝達トルクとの関
係を示す特性図である。
【図7】本考案に基づく張力制御装置を適用した図1に
示す構成における巻取り心管の直径を算出する理論を説
明する第1の回転検出器と第2の回転検出器との関係を
示す特性図である。
【図8】本考案に基づく張力制御装置を適用した図1に
示す構成における作用を説明する,巻取りロール径と,
永久磁石式の渦電流クラッチの入力回転と出力回転との
回転速度比との関係を示す特性図である。
【図9】従来の張力制御装置を巻取り心管の制御に適用
した1例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1:巻取りロール部(巻出しロール部) 2:制御装置 3:モータ 4:永久磁石式の渦電流クラッチ(永久磁石式の渦電流
ブレーキ) 5,13:回転検出器 6:モータドライバ 9:巻取り心管 10:フイルム(巻取り物)(巻出し物) 11,12:ピンチローラ 18:タコメータ

Claims (6)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 巻出し心管に巻かれ,または,巻取り心
    管に巻き取るフイルム等の巻取り物を所定の張力で巻出
    し,または,所定の張力で巻取るようにした張力制御装
    置において,巻取り心管を回転駆動するモータと,該モ
    ータの回転力を前記巻取り心管に伝達する永久磁石式の
    渦電流クラッチと,巻取り心管が所定角度回転毎に信号
    を出力する第1の回転検出器と,当該巻取り物の巻取り
    を補助するピンチローラと,該ピンチローラが所定角度
    回転毎に信号を出す第2の回転検出器と,当該張力制御
    装置の作業条件を設定記憶する作業条件設定記憶機能
    と,当該張力制御装置の制御条件を設定記憶する制御条
    件設定記憶機能と,演算処理装置と,該演算処理装置の
    出力信号を増幅して上記モータを駆動するモータドライ
    バとを備え,上記制御条件設定記憶機能に設定記憶した
    制御条件に従い,上記作業条件設定記憶機能に記憶され
    たデータと,第1及び第2の回転検出器出力信号を用
    いて上記モータの指令回転速度を演算処理装置によって
    演算算出し,上記モータドライバを介して上記指令回転
    速度で上記モータを駆動するようにしたことを特徴とす
    る張力制御装置。
  2. 【請求項2】 前記制御条件設定記憶機能に設定記憶
    た制御条件は,前記第1の回転検出器から得られる巻取
    り心管の所定角度回転毎に出力される回転角度信号と,
    該角度回転間において前記第2の回転検出器から所定回
    転角度毎に得られる信号とから,該瞬間における巻取り
    心管に巻取られた巻取りロール径を算出し,前記作業条
    件設定記憶機能に記憶した当該巻取り物の材質に対応し
    た巻取り張力に基づいて前記作業条件設定記憶機能に記
    憶した該ロール径における巻取り心管に対するトルクを
    算出し前記制御条件設定記憶機能に設定記憶した永久磁
    石式の渦電流クラッチの特性に対応して前記モータの回
    転速度を制御するようにしたことを特徴とする請求項1
    記載の張力制御装置。
  3. 【請求項3】 前記モータドライバは当該モータの回転
    速度指令値と,当該モータに装着した回転速度センサか
    らの信号とを比較増幅するサーボ機能を有することを特
    徴とする請求項1又は2記載の張力制御装置。
  4. 【請求項4】 巻出し心管に巻かれ,または,巻取り心
    管に巻き取るフイルム等の巻取り物を所定の張力で巻出
    し,または,所定の張力で巻取るようにした張力制御装
    置において,巻出し心管を回転駆動する巻出しモータ
    と,該巻出しモータの回転力を前記巻き出し心管に伝達
    する永久磁石式の渦電流ブレーキと,巻出し心管が所定
    角度回転毎に信号を出力する第1の回転検出器と,当該
    フィルムの巻き出しを補助するピンチローラと,該ピン
    チローラが所定角度回転毎に信号を出す第2の回転検出
    器と,当該張力制御装置の作業条件を設定記憶する作業
    条件設定記憶機能と,当該張力制御装置の制御条件を設
    定記憶する制御条件設定記憶機能と,演算処理装置と,
    該演算処理装置の出力信号を増幅して上記巻出しモータ
    を駆動するモータドライバとを備え,上記制御条件設定
    記憶機能に設定記憶した制御条件に従い,作業条件設定
    記憶機能に記憶されたデータと,第1及び第2の回転検
    出器出力信号を用いて上記巻出しモータの指令回転速度
    を演算処理装置によって演算算出し,上記モータドライ
    バを介して上記指令回転速度で上記巻出しモータを駆動
    するようにしたことを特徴とする張力制御装置。
  5. 【請求項5】 前記制御条件設定記憶機能に設定記憶
    た制御条件は,前記第1の回転検出器から得られる巻出
    し心管の所定角度回転毎に出力される回転角度信号と,
    該角度回転間において前記第2の回転検出器から所定回
    転角度毎に得られる信号とから,該瞬間における巻出し
    ロール径を算出し,前記作業条件設定記憶機能に記憶し
    た当該巻出し物の材質に対応した巻出し張力に基づいて
    前記作業条件設定記憶機能に記憶した該ロール径におけ
    る巻出し心管に対するブレーキトルクを算出し前記制御
    条件設定記憶機能に設定記憶した永久磁石式の渦電流ブ
    レーキの特性に対応して前記巻出しモータの回転速度を
    制御するようにしたことを特徴とする請求項4記載の張
    力制御装置。
  6. 【請求項6】 前記モータドライバは当該巻出しモータ
    の回転速度指令値と,当該巻出しモータに装着した回転
    速度センサからの信号とを比較増幅するサーボ機能を有
    することを特徴とする請求項4又は5記載の張力制御装
    置。
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