JP2560825B2 - 前後輪操舵車の後輪操舵装置 - Google Patents

前後輪操舵車の後輪操舵装置

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JP2560825B2
JP2560825B2 JP4923189A JP4923189A JP2560825B2 JP 2560825 B2 JP2560825 B2 JP 2560825B2 JP 4923189 A JP4923189 A JP 4923189A JP 4923189 A JP4923189 A JP 4923189A JP 2560825 B2 JP2560825 B2 JP 2560825B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は前輪の操舵に連動して後輪を操舵する前後輪
操舵車の後輪操舵装置に係り、特に後輪を前輪に対して
逆相及び同相に操舵制御可能な後輪操舵装置に関する。
【従来技術】
従来、この種の装置は、例えば特開昭61−163064号公
報に示されるように、ハウジングに軸回りに回転可能に
支持され前輪の操舵に連動して軸回りに回転する入力軸
と、ハウジングに軸方向に変位可能かつ軸回りに回転可
能に支持され両端にて一対のタイロッドを介して左右後
輪を操舵可能に連結したリレーロッドと、入力軸とリレ
ーロッドとの間に設けられ入力軸の回転をリレーロッド
の軸方向の変位に変換して伝達するとともに同入力軸の
回転に対するリレーロッドの変位方向及び変位量がリレ
ーロッドの軸回りの回転位置に応じて変更されるように
してなる変換機構と、ハウジングに組み付けられリレー
ロッドを軸回りに回転させるアクチュエータとを備えて
なり、入力軸に入力された回転運動を変換機構によって
リレーロッドの軸方向の往復運動に変換して左右後輪を
前輪の操舵に連動して操舵するとともに、アクチュエー
タによりリレーロッドの回転位置を制御して後輪の前輪
に対する操舵量及び操舵方向(逆相及び同相)を制御す
るようにしている。
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、上記従来の装置にあっては、車両搭載上の
問題により前記変換機構をあまり大型に構成できないの
で、回転運動を往復運動に変換する際に、リレーロッド
の最大ストロークを充分大きくすることができなかっ
た。そのため、後輪の前輪に対する逆相及び同相方向へ
の操舵量を充分大きくすることができず、該逆相操舵に
よる車両の操縦性及び該同相操舵による車両の安定性の
充分な向上を望めなかった。 本発明は前記問題に対処するためになされたもので、
その目的は、後輪の操舵制御に連動して後輪のトー変化
特性(車両旋回時における車体のロールに伴う後輪のト
ー角の変化及び前記ロールとは無関係なタイロッド内端
の前後変位に伴う後輪のトー角の変化)を制御すること
により、車両のサスペンション系による車両のステアリ
ング特性を変更して、前記変換機構を大型化することな
く前記車両の操縦性及び安定性がより良好になるように
改良した前後輪操舵車の後輪操舵装置を提供することに
ある。
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の構成上の特徴
は、入力軸に入力された回転運動を変換機構によってリ
レーロッドの軸方向の往復運動に変換して左右後輪を前
輪の操舵に連動して操舵するとともに、アクチュエータ
によりリレーロッドの回転位置を制御して後輪の前輪に
対する操舵量及び操舵方向(逆相及び同相)を制御する
ようにした上記従来装置と同種の後輪操舵装置におい
て、前記リレーロッドの回転位置が後輪を前輪に対して
逆相に操舵する位置にあるとき後輪のトー変化特性がト
ーアウト方向に変化しかつ前記リレーロッドの回転位置
が後輪を前輪に対して同相に操舵する位置にあるとき後
輪のトー変化特性がトーイン方向に変化する方向に前記
各タイロッドの中心軸を前記リレーロッドの中心軸に対
してずらして前記各タイロッドの各内側端を前記リレー
ロッドの両端にそれぞれ接続したことにある。
【発明の作用】
上記のように構成した本発明においては、各タイロッ
ドの各内側端はその中心軸をリレーロッドの中心軸から
ずらして同ロッドの両端に接続されているので、後輪の
前輪に対する操舵量及び操舵方向を変更制御するため
に、アクチュエータによってリレーロッドが軸回りに回
転されると、各タイロッドの各内側端はリレーロッドの
中心軸の回りを回転することになる。かかる場合、前記
中心軸をずらす方向は、前記リレーロッドの回転位置が
後輪を前輪に対して逆相に操舵する位置にあるとき後輪
のトー変化特性(例えば、車両旋回時における車体のロ
ールに伴う後輪のトー変化特性又は前記ロールとは無関
係なタイロッド内端の前後変位に伴う後輪のトー変化特
性)がトーアウト方向に変化し、かつ前記リレーロッド
の回転位置が後輪を前輪に対して同相に操舵する位置に
あるとき後輪の前記トー変化特性がトーイン方向に変化
する方向に設定されているので、後輪の逆相操舵時には
車両の旋回時における後輪のトー変化特性に起因したス
テアリング特性はオーバステア方向に変化し、かつ後輪
の同相操舵時には車両の旋回時における後輪のトー変化
特性に起因したステアリング特性がアンダステア方向に
変化する。
【発明の効果】
上記作用説明からも理解できるように、本発明によれ
ば、後輪の逆相操舵時には車両の旋回時における後輪の
トー変化特性に起因したステアリング特性はオーバステ
ア方向に変化し、かつ後輪の同相操舵時には車両の旋回
時における後輪のトー変化特性に起因したステアリング
特性がアンダステア方向に変化するので、上記従来装置
では不足する後輪の逆相側又は同相側への操舵量が前記
ステア特性により補われて、変換機構を大型化すること
なく該逆相操舵による車両の操縦性及び該同相操舵によ
る車両の安定性をより良好にすることができる。
【実施例】
以下、本発明の一実施例を図面を用いて説明すると、
第5図は本発明に係る前後輪操舵車の全体を概略的に示
している。この前後輪操舵車は左右前輪FW1,FW2を操舵
する前輪操舵装置Aと、該前輪FW1,FW2の操舵に連動し
て左右後輪RW1,RW2を操舵する後輪操舵装置Bとを備え
ている。 前輪操舵装置Aは操舵ハンドル11に操舵軸12を介して
ギヤボックス13内にて接続されたラックバー14を備え、
同バー14はその両端にてタイロッド15,16及びナックル
アーム17,18を介して左右前輪FW1,FW2を操舵可能に連結
している。なお、ラックバー14は操舵ハンドル11及び操
舵軸12の右方向(又は左方向)への回転に対して左方向
(又は右方向)へ変位するようになっている。 後輪操舵装置Bは、第1図及び第5図に示すように、
車体に固定したハウジング21内に軸線回りに回転可能か
つ軸線方向へ変位可能に収容されたリレーロッド22を備
え、同ロッド22の両端にはボールジョイント23,24を介
してタイロッド25,26の各内側端がそれぞれ接続されて
いる。ボールジョイント23はリレーロッド22の端面に雄
ネジ23aにより固定されたジョイント本体23bを有し、同
本体23bはボールシート23cを介してタイロッド25の内側
端に一体的に形成されたボール25aを回転可能に支持し
ている。かかる場合、ボール25aの中心位置(タイロッ
ド25の中心線L1)はリレーロッド22の中心線L2から所定
方向(第1図のように、後述するピン55が上方にあると
き、ボール25aの中心がリレーロッド22の中心線より下
側方向)に所定距離だけずらしてある。また、ボールジ
ョイント24も前記ボールジョイント25と同様に構成さ
れ、タイロッド26の内側端をリレーロッド22に接続して
いる。タイロッド25,26の各外側端には、左右後輪RW1,R
W2がナックルアーム27,28を介して操舵可能に接続され
ている。 リレーロッド22は、前輪操舵装置Aに、同装置Aから
の回転運動を伝達する回転シャフト30と、該伝達回転運
動をリレーロッド22の往復運動に変換する変換機構とを
介して接続されている。 回転シャフト30は車体(図示しない)に回転可能に支
持されて車両前後方向に延設されたメインシャフト31を
備えており、メインシャフト31はその前端にて中間シャ
フト32及びピニオンシャフト33を介してラックバー14に
動力伝達可能に接続されるとともに、その後端にて中間
シャフト34を介して前記変換機構の入力軸41に動力伝達
可能に接続されている。なお、回転シャフト30(各シャ
フト31〜34)はラックバー14の左方向(又は右方向)へ
の変位に対して左方向(又は右方向)、すなわち操舵ハ
ンドル11及び操舵軸12と反対方向へ回転するようになっ
ている。 入力軸41は、第2図及び第3図に示すようにハウジン
グ21にボールベヤリング42を介して回転可能に支持され
ており、その後端にはピニオンギヤ41aが一体的に設け
られている。このピニオンギヤ41aは回転部材43の上部
に形成したセクタギヤ43aに噛合している。この回転部
材43にはリレーロッド22を貫通させた環状の第1支持体
44が一体的に形成されており、同第1支持体44及び回転
部材43はボールベヤリング45,46を介してハウジング21
に回転可能に支持されている。なお、回転部材43は、そ
の下部に噛合されるとともに支持機構SMを介してハウジ
ング21に軸線方向に変位可能に支持されたラックバー47
と、同バー47をスプリング48の付勢力を利用して中間位
置に付勢する中立付勢機構CMとの協働により中立位置に
付勢されている。 第1支持体44の内周上には、第1図及び第3図に示す
ように、ボールベヤリング51,52を介して環状の第2支
持体53が組み付けられ、同支持体53は第1支持体44の回
転に伴い同支持体44と一体回転するとともに、第1支持
体44の内周上をリレーロッド22の軸線回りに回転可能と
なっている。第2支持体53には、同支持体53とによりボ
ールジョイントを構成するスライダ54が組み付けられて
いる。スライダ54は外周を球状に形成されるとともに中
心に孔54aを有しており、同孔54aにはリレーロッド22に
一体的に設けられて同ロッド22の軸線に直交する方向に
向けて延びたピン55の先端部が軸線方向(ピン55の延出
方向)へ摺動自在かつ回動可能に嵌合している。 リレーロッド22の外周上の一部には外スプライン部22
aが形成され、同外スプライン部22aにはホイール56の内
周上に形成した内スプライン部56aが嵌合している。ホ
イール56はボールベヤリング57,58を介してハウジング2
1に回転可能に支持されている。その結果、リレーロッ
ド22は、前記ホイール56及びボールベヤリング57,58の
作用と第1図にて左側に設けたブッシュ61の作用によ
り、ハウジング21に軸線回りに回転可能かつ軸線方向に
変位可能に支持されることになる。 このホイール56の外周上には、第1図及び第4図に示
すように、ギヤ56bが形成されており、同ギヤ56bにはウ
ォームシャフト62の外周上に形成したウォームギヤ62a
が噛合している。ウォームシャフト62はボールベヤリン
グ63,64を介してハウジング21に回転可能に支持されて
おり、同シャフト62の一端は電動モータ65の回転軸65a
に動力伝達可能に接続されている。また、ホイール56の
外周側部には補助ギヤ66が圧入固定されている。この補
助ギヤ66はホイール56及びリレーロッド21の回転角(舵
角比に対応)を検出するもので、同ギヤ66は、第2図に
示すように、舵角比センサユニットSS内に設けたポテン
ショメータ67を駆動するためのギヤ68に噛合している。 電動モータ65及び舵角比センサユニットSSは、第5図
に示すように、電気制御回路71に接続されている。電気
制御回路71は例えばマイクロコンピュータ等により構成
されており、同回路71は車速センサ72からの車速信号に
基づき低速時には左右後輪RW1,RW2を左右前輪FW1,FW2に
対して逆相に操舵しかつ高速時には同後輪RW1,RW2を同
前輪FW1,FW2に対して同相に操舵する目標舵角比を計算
するとともに、舵角比センサユニットSSと協働して電動
モータ65の回転軸65aの回転位置を前記目標舵角比に対
応した回転位置にフィードバック制御する。 次に、上記のように構成した実施例の動作を説明す
る。運転者が操舵ハンドル11を右方向(又は左方向)へ
回動すると、該回動は操舵12及びピニオン13を介してラ
ックバー14に伝達され、同バー14は左方向(又は右方
向)へ変位し、該変位に応じた左右タイロッド15,16及
び左右ナックルアーム17,18の作用により、左右前輪FW
1,FW2が右方向(又は左方向)へ操舵される。 一方、前記ラックバー14の左方向(又は右方向)への
変位はピニオンシャフト33、中間シャフト32、メインシ
ャフト31及び中間シャフト34を介して入力軸41に伝達さ
れ、同軸41は左方向(又は右方向)へ回転する。この入
力軸41の回転に伴うピニオン41aの回転は第1支持体43
のセクタギヤ43aに伝達されて、回転部材43が右方向
(又は左方向)へ回転し、この回転に伴い、第1支持体
44及び第2支持体53が第1図にて左方向(又は右方向)
へ回転する。 このとき、車両が中速状態にあってリレーロッド22の
回転位置が基準状態、すなわちピン55の回転位置が第1
図にて紙面に対して垂直手前側(第6A図の状態)にあれ
ば、第2支持体53が左方向(又は右方向)へ回転して
も、第2支持体53はピン55回りに回転するのみで、リレ
ーロッド22は基準状態に保たれるので、左右後輪RW1,RW
2は左右方向へ操舵されない。なお、このとき、タイロ
ッド25,26の中心軸L1(ボール25aの中心)は、第6A図に
示すように、リレーロッド22の中心線L2と同一高さにあ
る。 次に、かかる状態における後輪のロールステア特性に
ついて第7図及び第8図を参照しながら説明すると、内
端にて車体に回転可能に支持されかつナックルアーム28
を外端にて回転可能に支持するロワアーム81の前記外端
部の一点aは、ショックアブソーバ82及びロワアーム81
の作用により、遠方の点oを中心に実線で示すように上
下方向に回転可能となっている。一方、タイロッド26の
外端部の一点bは同ロッド26の内端の一点cを中心に破
線で示すように上下方向に回転可能となっている。今、
操舵ハンドル11の前記左方向への回動により車両が左旋
回すると、車体が右側へロール(右後輪RW2が車体に対
して上方へバウンド)し、タイロッド26の外端部の一点
bは、第9図に示すように、一点c1(第7図の一点cと
同じ)を中心に上方へ回転して点b1の位置まで移動す
る。一方、このとき、ロワアーム81の外端部の一点aは
上方へ実線上を移動し、点b1は実線より内側に入り込む
ので、第8図にてタイロッド26が内側へ引き込まれたこ
とと同じになって、右後輪RW2のトー変化特性は、第10
図の破線で示すように、トーアウト方向へ変化すること
になる。なお、かかる実施例では、車両の旋回時におけ
る車体のロールにより旋回外側の後輪のトー変化特性は
直進時に比べてトーアウト方向へ必ず変化するが、以降
の説明においては、前記第10図の破線の状態をトー変化
特性の基準とする。なお、車両の右旋回時においても、
前記トー変化特性の変化が同じである。 また、車両が低速走行している状態では、電気制御回
路71が、車速センサ72により検出された車速に基づき、
舵角比センサユニットSSとの協働により電動モータ65を
駆動制御して、ピン55の回転位置が第1図にて上方(第
6B図の状態)に来るようにリレーロッド22の回転位置を
設定制御する。かかる場合、リレーロッド22は電動モー
タ65の回転軸65aからウォームシャフト62及びホイール5
6を介して外スプライン部22aに伝達された回転力により
軸線回りに回転駆動される。その結果、前述のように、
左右前輪FW1,FW2の右方向(又は左方向)への操舵に伴
い第2支持体53が第1図にて左方向(又は右方向)へ回
転すると、ピン55がスライダ54の回転を伴いながら第1
図にて左方向(又は右方向)へ押されてリレーロッド22
が同方向へ変位するので、左右前輪RW1,RW2は左方向
(又は右方向)すなわち左右前輪FW1,FW2に対して逆相
に操舵され、車両の旋回操縦性能が向上する。 一方、このとき、タイロッド25,26の中心線L1(ボー
ル25aの中心)は、第1図及び第6B図に示すように、リ
レーロッド22の中心軸L2よりもΔLだけ下側すなわち前
記基準位置よりもΔLだけ下側へ移動することになる。
これにより、第7図及び第9図に示すように、タイロッ
ド26の外端部の一点bの回転中心cが点c2の位置まで移
動することになるので、前記一点bは第9図の一点鎖線
上を移動することになる。かかる場合、上述のような車
両の左旋回により右後輪RW2が車体を基準にして上方へ
バウンドすると、タイロッド26の外端部の一点bは第9
図の点b2の位置まで移動する。この点b2の位置は上述の
点b1の位置よりも点aに対してさらに内側に位置するの
で、上述基準状態よりも右後輪RW2のトー変化特性はト
ーアウト方向に変化して、車両旋回時における車両のス
テア特性がオーバステア方向へ変化する。なお、車両の
右旋回時においても、前記ステア特性の変化は同じであ
る。 その結果、かかる左右後輪RW1,RW2の逆相操舵制御時
には、前記後輪RW1,RW2の操舵による旋回操縦性能の向
上に対して、さらに車両旋回時における車体のロールに
起因したステア特性の変更制御が加味され、低速走行時
における車両の旋回性能が極めて良好になる。 さらに、車両が高速走行している状態では、電気制御
回路71が、車速センサ72により検出された車速に基づ
き、舵角比センサユニットSSとの協働により電動モータ
65を駆動制御して、ピン55の回転位置が第1図にて下方
(第6C図の状態)に来るようにリレーロッド22の回転位
置を設定制御する。その結果、前述のように、左右前輪
FW1,FW2の右方向(又は左方向)への操舵に伴い第2支
持体53が第1図にて左方向(又は右方向)へ回転する
と、ピン55がスライダ54の回転を伴いながら第1図にて
右方向(又は左方向)へ押されてリレーロッド22が同方
向へ変位するので、左右後輪RW1,RW2は右方向(又は左
方向)すなわち左右前輪FW1,FW2に対して同相に操舵さ
れ、車両の走行安定性が向上する。 また、かかる場合には、タイロッド25,26の中心線L1
(ボール25aの中心)は、第6C図に示すように、リレー
ロッド22の中心線L2よりもΔLだけ上側すなわち上記基
準位置よりもΔLだけ上側へ移動することになる。これ
により、第7図及び第9図に示すように、タイロッド26
の外端部の一点bの回転中心cが点c3の位置まで移動す
ることになるので、前記一点bは第9図の二点鎖線上を
移動することになる。かかる場合、上述のような車両の
左旋回により右後輪RW2が車体を基準にして上方へバウ
ンドすると、タイロッド26の外端部の一点bは第9図の
点b3の位置まで移動する。この点b3の位置は上述の点b1
の位置に対して点a側に位置するので、上述基準状態よ
りも右後輪RW2のトー変化特性はトーイン方向に変化し
て、車両旋回時における車両のステア特性がアンダステ
ア方向へ変化する。なお、車両の右旋回時においても、
前記ステア特性の変化は同じである。 その結果、かかる左右後輪RW1,RW2の同相操舵制御時
には、前記同後輪RW1,RW2の操舵による走行安定性の向
上に対して、さらに車両旋回時における車体のロールに
起因したステア特性の変更制御が加味され、高速走行時
における車両の走行安定性が極めて良好になる。 上記動作説明からも理解できるように、上記実施例に
よれば、タイロッド25,26の中心線L1とリレーロッド22
の中心線L2とをずらしてタイロッド25,26の各内側端を
リレーロッド22の両端に接続することにより、リレーロ
ッド22の回転位置の制御により左右後輪RW1,RW2の操舵
制御と車両旋回時における車体のロールに起因した左右
後輪RW1,RW2のトー変化特性の変更制御とを同時に行え
るようにしたので、リレーロッド22の軸方向への変位量
が少なくても車両の操安性がきわめて良好に制御される
ようになる。 なお、上記実施例においては、タイロッド25,26の上
下位置をリレーロッド22の回転に応じて移動させて車両
旋回時における車体のロールに起因した左右後輪RW1,RW
2のトー変化特性を変更制御するようにしたが、前記ロ
ールとは独立したタイロッド25,26内端の静的な前後変
位に応じて左右後輪RW1,RW2のトー変化特性を変更する
ようにしてもよい。かかる場合、タイロッド25,26の左
右後輪RW1,RW2の中心に対する前後位置及びタイロッド2
5,26の内外両端の前後位置にも関係するが、本件実施例
のように、タイロッド25,26が左右後輪RW1,RW2の中心に
対して後方にありかつタイロッド25,26の内端が外端よ
り後方にあれば(第8図参照)、リレーロッド22回転位
置が左右後輪RW1,RW2を左右前輪FW1,FW2に対して逆相
(又は同相)に操舵する位置にあるとき、タイロッド2
5,26の中心線L1がリレーロッド22の中心軸L2に対して後
方(又は前方)へ位置するように、前記両中心線L1,L2
をずらすようにすればよい。その結果、タイロッド25,2
6の内端が後方へ移動するに従って左右後輪RW1,RW2はト
ーアウト方向に変位されるので、上記実施例の場合と同
様に、左右後輪RW1,RW2の逆相操舵時には同後輪RW1,RW2
のトー変化特性がトーアウト方向へ変化し、かつ左右後
輪RW1,RW2の同相操舵時には同後輪RW1,RW2のトー変化特
性がトーイン方向へ変化することになり、上記と同様な
効果が達成される。 なお、上記実施例又は変形例による車両のステア特性
に対する影響はサスペンション機構の構造により決定さ
れるものであるので、上記実施例によるトー変化特性の
変更制御と上記変形例によるトー変化特性の変更制御と
を車両に搭載したサスペンション機構により選択的に利
用するようにするとよい。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す後輪操舵装置の縦断正
面図、第2図は同装置の一部破断正面図、第3図は第2
図のIII−III線に沿って見た後輪操舵装置の側面図、第
4図は第2図のIV−IV線に沿って見た後輪操舵装置の側
面図、第5図は前記後輪操舵装置を搭載した前後輪操舵
車の全体概略図、第6A図〜第6C図は第1図のリレーロッ
ド、第1支持体及びピンの作動説明図、第7図はサスペ
ンション機構を車両の背面から見た同機構の概略正面
図、第8図はサスペンション機構を上方から見た同機構
の概略平面図、第9図はサスペンション機構を背面から
見た同機構の作動説明図、第10図はサスペンション機構
を上方から見た同機構の作動説明図である。 符号の説明 A……前輪操舵装置、B……後輪操舵装置、FW1,FW2…
…前輪、RW1,RW2……後輪、SS……舵角比センサユニッ
ト、11……操舵ハンドル、21……ハウジング、22……リ
レーロッド、23,24……ボールジョイント、25,26……タ
イロッド、30……回転シャフト、41……入力軸、44……
第1支持体、53……第2支持体、55……ピン、56……ホ
イール、62……ウォームシャフト、65……電動モータ、
71……電気制御回路、72……車速センサ。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハウジングに軸回りに回転可能に支持され
    前輪の操舵に連動して前記軸回りに回転する入力軸と、
    ハウジングに軸方向に変位可能かつ軸回りに回転可能に
    支持され両端にて一対のタイロッドを介して左右後輪を
    操舵可能に連結したリレーロッドと、前記入力軸と前記
    リレーロッドとの間に設けられ前記入力軸の回転を前記
    リレーロッドの軸方向の変位に変換して伝達するととも
    に同入力軸の回転に対する前記リレーロッドの変位方向
    及び変位量が前記リレーロッドの軸回りの回転位置に応
    じて変更されるようにしてなる変換機構と、前記ハウジ
    ングに組み付けられ前記リレーロッドを軸回りに回転さ
    せるアクチュエータとを備え、前記リレーロッドの軸方
    向の変位に応じて後輪を前輪の操舵に連動して操舵する
    とともに、前記リレーロッドの回転位置に応じて後輪を
    前輪に対して逆相又は同相に操舵する前後輪操舵車の後
    輪操舵装置において、前記リレーロッドの回転位置が後
    輪を前輪に対して逆相に操舵する位置にあるとき後輪の
    トー変化特性がトーアウト方向に変化しかつ前記リレー
    ロッドの回転位置が後輪を前輪に対して同相に操舵する
    位置にあるとき後輪のトー変化特性がトーイン方向に変
    化する方向に前記各タイロッドの中心軸を前記リレーロ
    ッドの中心軸に対してずらして前記各タイロッドの各内
    側端を前記リレーロッドの両端にそれぞれ接続したこと
    を特徴とする前後輪操舵車の後輪操舵装置。
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JPS632774A (ja) * 1986-06-20 1988-01-07 Toyota Motor Corp 後輪操舵方法

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