JP2560679Y2 - スローアウェイチップ - Google Patents
スローアウェイチップInfo
- Publication number
- JP2560679Y2 JP2560679Y2 JP1991107386U JP10738691U JP2560679Y2 JP 2560679 Y2 JP2560679 Y2 JP 2560679Y2 JP 1991107386 U JP1991107386 U JP 1991107386U JP 10738691 U JP10738691 U JP 10738691U JP 2560679 Y2 JP2560679 Y2 JP 2560679Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cutting edge
- central hole
- breaker
- edge
- insert
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
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- Milling Processes (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本考案は、フライスカッターやエ
ンドミルなどの工具本体の外周部分に、着脱自在に装着
されるスローアウェイチップに関するものである。
ンドミルなどの工具本体の外周部分に、着脱自在に装着
されるスローアウェイチップに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来から隅削り加工または溝入れ加工に
スローアウェイチップを装着したフライスカッターやエ
ンドミルが使用されている。この種のスローアウェイチ
ップには次のものがある。図４に示す平行四辺形の板状
体の鋭角部に切刃101を備え、ブレーカをどこにも設け
てないブレーカなしタイプのスローアウェイチップがあ
る。
スローアウェイチップを装着したフライスカッターやエ
ンドミルが使用されている。この種のスローアウェイチ
ップには次のものがある。図４に示す平行四辺形の板状
体の鋭角部に切刃101を備え、ブレーカをどこにも設け
てないブレーカなしタイプのスローアウェイチップがあ
る。
【０００３】また、図５に示す平行四辺形の板状体の鋭
角部に切刃201を備え、上面長辺に沿った同一断面の研
磨により形成した研磨ブレーカ面202を備えた研磨ブレ
ーカタイプのスローアウェイチップがある。さらに、図
６に示す平行四辺形の板状体の鋭角部に切刃301を備
え、上面の全周にブレーカ面302を備えた全周ブレーカ
タイプのスローアウェイチップがある。
角部に切刃201を備え、上面長辺に沿った同一断面の研
磨により形成した研磨ブレーカ面202を備えた研磨ブレ
ーカタイプのスローアウェイチップがある。さらに、図
６に示す平行四辺形の板状体の鋭角部に切刃301を備
え、上面の全周にブレーカ面302を備えた全周ブレーカ
タイプのスローアウェイチップがある。
【０００４】
【考案が解決しようとする課題】上記のスローアウェイ
チップには次のような問題点があった。まず、ブレーカ
なしタイプのスローアウェイチップは、被削材への食込
み時、接触部分の面積が大きくなるので切削抵抗が大き
くなる。また、切屑がほぼ水平方向に排出されるので、
加工径の約10倍以上の長さの連続した直線の溝加工を行
うと、切屑が溝外部に排出されにくくなり、やがて工具
近傍まで切屑が溜り、切刃と被削材間に食い込み、スロ
ーアウェイチップの欠損および仕上面への傷の発生原因
となっている。
チップには次のような問題点があった。まず、ブレーカ
なしタイプのスローアウェイチップは、被削材への食込
み時、接触部分の面積が大きくなるので切削抵抗が大き
くなる。また、切屑がほぼ水平方向に排出されるので、
加工径の約10倍以上の長さの連続した直線の溝加工を行
うと、切屑が溝外部に排出されにくくなり、やがて工具
近傍まで切屑が溜り、切刃と被削材間に食い込み、スロ
ーアウェイチップの欠損および仕上面への傷の発生原因
となっている。
【０００５】次に、研磨ブレーカタイプのスローアウェ
イチップでは、切削抵抗は小さいが、切屑が小さく巻き
込むため、ブレーカなしタイプと同様連続した直線の溝
加工を行うと同様の現象が出る。さらに、全周のブレー
カタイプのスローアウェイチップでは、図７に示す底刃
ブレーカ303の影響により、切屑は上方方向に排出する
ので、連続した直線の溝加工では溝外部に切屑が出るの
で、スローアウェイチップの欠損および仕上面への傷発
生は減少する。
イチップでは、切削抵抗は小さいが、切屑が小さく巻き
込むため、ブレーカなしタイプと同様連続した直線の溝
加工を行うと同様の現象が出る。さらに、全周のブレー
カタイプのスローアウェイチップでは、図７に示す底刃
ブレーカ303の影響により、切屑は上方方向に排出する
ので、連続した直線の溝加工では溝外部に切屑が出るの
で、スローアウェイチップの欠損および仕上面への傷発
生は減少する。
【０００６】しかし、主切刃稜304から底刃稜305へのス
クイ角は、ブレーカなしタイプのスローアウェイチップ
と同じなので、切削抵抗は削減できない。従来のスロー
アウェイチップは、上述のように、切屑の排出性が良く
て、切削抵抗を削減した両効果を十分有するスローアウ
ェイチップがなかったので、切屑の排出が良くて同時に
切削抵抗を削減したスローアウェイチップの開発が待た
れている。
クイ角は、ブレーカなしタイプのスローアウェイチップ
と同じなので、切削抵抗は削減できない。従来のスロー
アウェイチップは、上述のように、切屑の排出性が良く
て、切削抵抗を削減した両効果を十分有するスローアウ
ェイチップがなかったので、切屑の排出が良くて同時に
切削抵抗を削減したスローアウェイチップの開発が待た
れている。
【０００７】
【課題を解決するための手段】そこで、本考案は、上記
の事情に鑑み、スローアウェイチップのブレーカ溝を改
善し、良好な切屑排出性と切削抵抗削減の２つの性能を
備えたブレーカ形状を有するスローアウェイチップを提
供すべく、平行四辺形の板状体の中央に中央孔部２を刻
設し、鋭角のコーナー部９に切刃を形成し、上面の一対
の対向する稜辺部に主切刃稜１を形成し、対向する一対
の主切刃稜１に連なる底刃稜１０を形成し、主切刃稜１
から中央孔部２に向かう下り傾斜面を形成し、底刃稜１
０より中央孔部２に向かう下り傾斜面７を形成してなる
全周ブレーカタイプのスローアウェイチップにおいて、
コーナー部９近傍で主切刃稜１に垂直方向に底刃稜１０
の長さの１／１０〜１／２の長さの上り傾斜面６を備え
る凹部を形成したスローアウェイチップとした。
の事情に鑑み、スローアウェイチップのブレーカ溝を改
善し、良好な切屑排出性と切削抵抗削減の２つの性能を
備えたブレーカ形状を有するスローアウェイチップを提
供すべく、平行四辺形の板状体の中央に中央孔部２を刻
設し、鋭角のコーナー部９に切刃を形成し、上面の一対
の対向する稜辺部に主切刃稜１を形成し、対向する一対
の主切刃稜１に連なる底刃稜１０を形成し、主切刃稜１
から中央孔部２に向かう下り傾斜面を形成し、底刃稜１
０より中央孔部２に向かう下り傾斜面７を形成してなる
全周ブレーカタイプのスローアウェイチップにおいて、
コーナー部９近傍で主切刃稜１に垂直方向に底刃稜１０
の長さの１／１０〜１／２の長さの上り傾斜面６を備え
る凹部を形成したスローアウェイチップとした。
【０００８】図１、図２に示すように、平行四辺形の板
状体で鋭角部に切刃を形成する。切屑の排出性が良くて
同時に切削抵抗を削減するために、主切刃稜１から中央
孔部２に向かってスクイ角αの下り傾斜面３とそれに連
続するスクイ角βの下り傾斜面４により形成された主切
刃幅Ｈ1 が上面部５となす段差Ｈ2を有するように形成
する。
状体で鋭角部に切刃を形成する。切屑の排出性が良くて
同時に切削抵抗を削減するために、主切刃稜１から中央
孔部２に向かってスクイ角αの下り傾斜面３とそれに連
続するスクイ角βの下り傾斜面４により形成された主切
刃幅Ｈ1 が上面部５となす段差Ｈ2を有するように形成
する。
【０００９】また、コーナー部９近傍において、主切刃
稜１に垂直方向に主切刃幅Ｈ1からスクイ角γで上り傾
斜面６を形成し、その高さは段差Ｈ2と同一である。底
刃稜10より中央孔部２に向かいスクイ角δの下り傾斜面
７で、幅と高さはそれぞれ幅Ｈ3 と段差Ｈ2 となるスロ
ーアウェイチップにおいて、 20°≦α≦30°、10°≦β≦25°、５°≦γ≦30°、0.
2mm ≦Ｈ2 ≦0.615°≦δ≦25° に設定する。
稜１に垂直方向に主切刃幅Ｈ1からスクイ角γで上り傾
斜面６を形成し、その高さは段差Ｈ2と同一である。底
刃稜10より中央孔部２に向かいスクイ角δの下り傾斜面
７で、幅と高さはそれぞれ幅Ｈ3 と段差Ｈ2 となるスロ
ーアウェイチップにおいて、 20°≦α≦30°、10°≦β≦25°、５°≦γ≦30°、0.
2mm ≦Ｈ2 ≦0.615°≦δ≦25° に設定する。
【００１０】図２は上述の本考案のスローアウェイチッ
プの斜視図である。
プの斜視図である。
【００１１】
【作用】切屑は下り傾斜面７を滑ることにより上方へす
くい上げられるので、溝加工時の切屑排出性は改善され
る。また、切削抵抗はコーナー部９の近傍に切欠きを設
けることにより、回転方向への実スクイ角がブレーカな
しタイプまたは全周ブレーカタイプと比較して大きく付
いているので、切削抵抗低減に効果を奏する。
くい上げられるので、溝加工時の切屑排出性は改善され
る。また、切削抵抗はコーナー部９の近傍に切欠きを設
けることにより、回転方向への実スクイ角がブレーカな
しタイプまたは全周ブレーカタイプと比較して大きく付
いているので、切削抵抗低減に効果を奏する。
【００１２】
【実施例】本考案を添付する図１、図２、図３に示す具
体的一実施例に基づいて、以下詳細に説明する。図１、
図２に示すように平行四辺形の薄板体で鋭角部に切刃を
形成する。切屑の排出性が良くて、同時に切削抵抗を削
減するために、切刃稜１から中央孔部２に向かってスク
イ角αの下り傾斜面３と、それに連続するスクイ角βの
下り傾斜面４により形成され、その段差Ｈ2 を有し、こ
底刃稜10側のコーナー部９近傍において、主切刃稜１に
垂直方向にスクイ角γの上り傾斜面６を形成する。
体的一実施例に基づいて、以下詳細に説明する。図１、
図２に示すように平行四辺形の薄板体で鋭角部に切刃を
形成する。切屑の排出性が良くて、同時に切削抵抗を削
減するために、切刃稜１から中央孔部２に向かってスク
イ角αの下り傾斜面３と、それに連続するスクイ角βの
下り傾斜面４により形成され、その段差Ｈ2 を有し、こ
底刃稜10側のコーナー部９近傍において、主切刃稜１に
垂直方向にスクイ角γの上り傾斜面６を形成する。
【００１３】ここで、 α＝10〜30°、β＝10〜25°、γ＝５〜30°、δ＝15〜
25°、Ｈ2 ＝0.2〜0.6mmに設定する。これはスクイ角α
が30°を越すと、切削抵抗はより少なくなるが、主切刃
稜１にカケまたはチッピングが発生しやすくなり、実用
的でない。また、スクイ角αが10°より小さくなると、
切削抵抗の削減量が小さくなる。
25°、Ｈ2 ＝0.2〜0.6mmに設定する。これはスクイ角α
が30°を越すと、切削抵抗はより少なくなるが、主切刃
稜１にカケまたはチッピングが発生しやすくなり、実用
的でない。また、スクイ角αが10°より小さくなると、
切削抵抗の削減量が小さくなる。
【００１４】図３は本考案品のスローアウェイチップと
従来品との比較を示す。切削条件は、切削抵抗を縦軸
に、切込みｄと送りｆを横軸にとって示す。従来品より
本考案品の方が切削抵抗が少ないのが分かる。スクイ角
αの違いによる切削性能を表１に示す。
従来品との比較を示す。切削条件は、切削抵抗を縦軸
に、切込みｄと送りｆを横軸にとって示す。従来品より
本考案品の方が切削抵抗が少ないのが分かる。スクイ角
αの違いによる切削性能を表１に示す。
【００１５】
【表１】
【００１６】
【考案の効果】本考案は、上述のように、平行四辺形の
板状体の中央に中央孔部２を刻設し、鋭角のコーナー部
９に切刃を形成し、上面の一対の対向する稜辺部に主切
刃稜１を形成し、対向する一対の主切刃稜１に連なる底
刃稜１０を形成し、主切刃稜１から中央孔部２に向かう
下り傾斜面を形成し、底刃稜１０より中央孔部２に向か
う下り傾斜面７を形成してなる全周ブレーカタイプのス
ローアウェイチップにおいて、コーナー部９近傍で主切
刃稜１に垂直方向に底刃稜１０の長さの１／１０〜１／
２の長さの上り傾斜面６を備える凹部を形成したスロー
アウェイチップであるので、切屑の排出性が良くて、同
時に切削抵抗を削減できる。
板状体の中央に中央孔部２を刻設し、鋭角のコーナー部
９に切刃を形成し、上面の一対の対向する稜辺部に主切
刃稜１を形成し、対向する一対の主切刃稜１に連なる底
刃稜１０を形成し、主切刃稜１から中央孔部２に向かう
下り傾斜面を形成し、底刃稜１０より中央孔部２に向か
う下り傾斜面７を形成してなる全周ブレーカタイプのス
ローアウェイチップにおいて、コーナー部９近傍で主切
刃稜１に垂直方向に底刃稜１０の長さの１／１０〜１／
２の長さの上り傾斜面６を備える凹部を形成したスロー
アウェイチップであるので、切屑の排出性が良くて、同
時に切削抵抗を削減できる。
【図１】本考案のスローアウェイチップの具体的一実施
例の平面、側面、正面の３面図と、Ａ−Ａ断面図、Ｂ−
Ｂ断面図、Ｃ−Ｃ断面図である。
例の平面、側面、正面の３面図と、Ａ−Ａ断面図、Ｂ−
Ｂ断面図、Ｃ−Ｃ断面図である。
【図２】本考案のスローアウェイチップの斜視図であ
る。
る。
【図３】本考案のスローアウェイチップと従来のスロー
アウェイチップとの溝加工時における切削抵抗の合成力
を示す図である。
アウェイチップとの溝加工時における切削抵抗の合成力
を示す図である。
【図４】ブレーカなしタイプのスローアウェイチップの
３面図である。
３面図である。
【図５】研磨ブレーカタイプのスローアウェイチップの
３面図である。
３面図である。
【図６】全周ブレーカタイプのスローアウェイチップの
３面図である。
３面図である。
【図７】全周ブレーカタイプのスローアウェイチップの
底刃部を示す斜視図である。
底刃部を示す斜視図である。
１…主切刃稜 ２…中央孔部 ３…スクイ角αの下り傾斜面 ４…スクイ角βの下り傾斜面 ５…上面部 ６…スクイ角γの上り傾斜面 ７…スクイ角δの下り傾斜面 ９…コーナー部 10…底刃稜
Claims (1)
- 【請求項１】 平行四辺形の板状体の中央に中央孔部２
を刻設し、鋭角のコーナー部９に切刃を形成し、上面の
一対の対向する稜辺部に主切刃稜１を形成し、対向する
一対の主切刃稜１に連なる底刃稜１０を形成し、主切刃
稜１から中央孔部２に向かう下り傾斜面を形成し、底刃
稜１０より中央孔部２に向かう下り傾斜面７を形成して
なる全周ブレーカタイプのスローアウェイチップにおい
て、コーナー部９近傍で主切刃稜１に垂直方向に底刃稜
１０の長さの１／１０〜１／２の長さの上り傾斜面６を
備える凹部を形成したスローアウェイチップ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1991107386U JP2560679Y2 (ja) | 1991-12-26 | 1991-12-26 | スローアウェイチップ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1991107386U JP2560679Y2 (ja) | 1991-12-26 | 1991-12-26 | スローアウェイチップ |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0553822U JPH0553822U (ja) | 1993-07-20 |
| JP2560679Y2 true JP2560679Y2 (ja) | 1998-01-26 |
Family
ID=14457817
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1991107386U Expired - Fee Related JP2560679Y2 (ja) | 1991-12-26 | 1991-12-26 | スローアウェイチップ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2560679Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP5357096B2 (ja) * | 2010-03-31 | 2013-12-04 | 日本特殊陶業株式会社 | スローアウェイチップ、切削工具 |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| AU1875583A (en) * | 1982-09-29 | 1984-04-05 | Kennametal Inc. | Milling cutter and indexable cutting insert |
| IL93883A (en) * | 1989-04-12 | 1993-02-21 | Iscar Ltd | Cutting insert for a milling cutting tool |
-
1991
- 1991-12-26 JP JP1991107386U patent/JP2560679Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0553822U (ja) | 1993-07-20 |
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| JPH0513453Y2 (ja) | ||
| JP2556384Y2 (ja) | スローアウェイチップ |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |