JP2560220B2 - 徐放性粒状体とその製造方法 - Google Patents

徐放性粒状体とその製造方法

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英一 安部
英晴 広末
博 立山
修 石橋
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、徐放性の医薬、農薬又は肥料として有用な
徐放性粒状体とその製造方法に関するものである。
従来の技術 有効成分の効力を長期間にわたって持続させるため
に、多孔質担体に活性物質を吸着させたり、活性物質を
芯材とし、その周囲をセルロース系物質やラテックス系
材料のような有機高分子物質でコーティングすることが
行われている。これらの方法によれば、かなりの効力持
続性が保たれるが、経時的な効力の低下や期間的な限度
があり、用途に制限があるのを免れなかった。また、有
機高分子物質でコーティングしたものは、コーティング
の際に有機溶媒を用いる必要があるが、この有機溶媒が
製品中に残存し、人体や土壌に対し有害な影響を与える
上に、コーティングされる有機高分子物質は耐熱性を欠
き、機械的強度も低いので取り扱いにくいという欠点が
あった。
一方、ガラスビーズのようは非浸透性粒子の表面にコ
ロイド状無機微粒子の多重層を設けて多孔質状に形成し
た粒子も提案されているが(特開昭59−222224号公
報)、このものを担体とした場合、活性物質の吸着が表
面だけで行われ、しかもなんら放出を制御する手段が施
されていないため、長期間にわたり、一定の効力を維持
することができない。
発明が解決しようとする課題 本発明は、従来の徐放性物質をさらに改善し、より長
期間にわたって、均一な効力を維持可能な新らしい構造
をもった徐放性粒状体を提供することを目的としてなさ
れたものである。
課題を解決するための手段 通常、粒子懸濁液を噴霧乾燥する際、粒子が偏析して
不均一な粒状体を生じることが知られ、これが均質な粉
体を得る場合の障害となっている。
本発明者らは、この偏析現象を利用して、担体粒子と
活性物質粒子と無機質微粒子とを液体中に懸濁し、これ
を噴霧乾燥することにより、担体粒子及び活性物質粒子
が多数結合した集合体を形成しうるとともに、その集合
体の表面に無機質微粒子の被覆層を形成しうることを見
出し、この知見に基づいて本発明をなすに至った。すな
わち、本発明は、ほぼ等しい粒径範囲を有する担体粒子
と活性物質粒子の集合体を芯材とし、その周囲が担体粒
子及び活性物質粒子の粒径の1/5以下の粒径をもつ、無
機質粒子の多重層で被覆された構造を有することを特徴
とする徐放性粒状体を提供するものである。
このような徐放性粒状体は、ほぼ等しい粒径範囲を有
する担体粒子と活性物質粒子及びこれらの粒子の粒径の
1/5以下の粒径をもつ無機質微粒子とを液体媒質中に懸
濁させ、この懸濁液を噴霧乾燥することにより製造され
る。
本発明において用いる担体粒子と活性物質粒子として
は、ミクロンオーダーの粒径を有するものが適当であ
る。また、被覆用の無機質微粒子としては、担体粒子及
び活性物質粒子の粒径の1/5以下のものを用いることが
必要である。この粒径が1/5よりも大きいものを用いる
と、噴霧乾燥の際、芯材となる担体粒子及び活性物質粒
子と、被覆層となる無機質粒子とが完全に分離すること
ができず、所望の構造が形成されない。
次に、本発明の徐放性粒状体の形成過程を模式図の第
1図に従って説明すると、担体粒子及び活性物質粒子か
ら成る大粒子群と無機質微粒子から成る小粒子群とが混
在した懸濁液(イ)を噴霧乾燥すると、(ロ)の形態を
経由しながら、最終的に(ロ)に示すように小粒子群が
大粒子群を取り囲んだ形態になる。
このようにして、大粒子群を芯材とし、小粒子群を被
覆層とする構造が形成される。
実施例 次に実施例により本発明をさらに詳細に説明する。
参考例 第1表に示すように粒径10μmの炭化ケイ素と粒径1
μmの炭化ケイ素を組み合せ、その懸濁液を噴霧乾燥し
た場合の製品について細孔径分布を測定した。その結果
を第2図に示す。
S−0からS−5の各製品の走査電子顕微鏡観察によ
ると、S−2では不十分だがS−3では十分な小粒子に
よる被膜が得られていることが分った。また、第2図に
示す水銀圧入ポロシメーターによる細孔分布の測定結果
よりS−3以上の体積分率で大粒子から成る構造の示す
細孔径がなくなり、小粒子から成る構造の示す細孔径が
主体となっていることが分る。
中心部と表面層のみかけ密度が等しいとすると、S−
3で表面層の厚さと中心部の直径との比は約0.2とな
り、製品径が40μmのとき表面層の厚さは約6μmであ
る。第1表に示したS−5以外の各体積分率での製品の
空隙率はいずれも0.51〜0.53となっており、これは大小
の各成分粒子が混在することなく、それぞれ別々の位置
を占めていることを示唆している。すなわち、これらの
製品は大粒子で構成された芯部材と小粒子で構成された
殻部分とから成るものであることが実験的に確認され
た。S−5の結果からは、製品の内部に空孔が形成され
ていることが示唆される。
次に10μmと5μmの炭化ケイ素、及び10μmと2μ
mの炭化ケイ素の組合せについて同様に製品の細孔径分
布状態を測定した結果をそれぞれ第3図及び第4図に示
すが、これらの結果から大粒子径と小粒子径の比が5以
上ないとそれらが十分に別れないことが分る。
実施例 この実施例では、担体粒子として、市販の研磨剤であ
る不二見研磨剤工業(株)の炭化ケイ素を、被覆用の無
機質微粒子として、触媒化成工業(株)のコロイダルシ
リカSi500(6nm)及びSi80P(80nm)を用いた。また、
活性質粒子としては、徳山曹達(株)の炭酸マグネシウ
ムを用いた。これらの粒子を含んだ懸濁液を塔径1.6m、
円筒部高さ0.9mの噴霧乾燥装置により乾燥した。乾燥条
件は入口温度120℃、予熱時出口温度約90℃、操作時温
度約80℃とした。回転円板は直径7cmで回転数12000rp
m、風量は4.4m3/min、供給液量70ml/minとした。
乾燥された粒子は主として本体下部より回収し、これ
の74μmふるい下を主品とし、サイクロンで回収したも
のの74μmふるい下をサイクロン品とし、100℃の乾燥
器で再乾燥したものを実験試料とした。さらに、一部の
製品は電気炉により最高400℃まで加熱した。
なお、活性物質の溶出試験は、製品0.1gを、pH2の緩
衝溶液500mlに懸濁浮遊させ、溶出したMgイオンを経時
的に原子吸光分光光度計により測定するというものであ
る。
その際に用いた配合及び得られた粒状体の比表面積を
第2図に示す。
この例では、被覆用微粒子として2種のコロイダルシ
リカの未混合物を用いているが、これは乾燥を促進する
ために混合したのであり、1種類で用いても差しつかえ
ない。
このようにして得た徐放性粒状体のそれぞれMgの溶出
率と時間との関係を示すグラフを第5図及び第6図に示
す。これによるとコロイダルシリカSi500(6μm)を
比較的多く用いたC−1及びC−2が強い徐放性を示し
ていることが分る。なお第6図中C−21(300℃)とし
ているのはC−21をさらに300℃まで加熱したもので、
この様に加熱すると溶出抑制能がさらに強化される。
発明の効果 本発明の徐放性粒状体は、担体と活性物質とから成
る、粒子集合体を芯材としていて、芯材自体が多孔質で
ある上に、被覆層も、無機質微粒子の多重層という多孔
質構造を有するため、非常に優れた徐放作用を有し、長
期間にわたって安定した効力を持続することができる。
また、被覆層が無機質のため耐熱性も良好であり、医
薬、農薬多び肥料などとして、好適に使用することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の粒状体が形成される過程を示す模式
図、第2図は、粒径10μmの炭化ケイ素と粒径1μmの
炭化ケイ素の組合せにおける粒状体の細孔径と微分空孔
容積との関係を示すグラフ、第3図は、粒径10μmの炭
化ケイ素と粒径5μmの炭化ケイ素の組合せによる粒状
体の細孔径と微分空孔容積との関係を示すグラフ、第4
図は、粒径10μmの炭化ケイ素と粒径2μmの炭化ケイ
素の組合せによる粒状体の細孔径と微分空孔容積との関
係を示すグラフ、第5図は、本発明の徐放性粒状体の1
例の徐放特性を示すグラフ、第6図は、本発明の徐放性
粒状体の別例の徐放特性を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 広末 英晴 佐賀県鳥栖市宿町字野々下807番地1 九州工業技術試験所内 (72)発明者 立山 博 佐賀県鳥栖市宿町字野々下807番地1 九州工業技術試験所内 (72)発明者 石橋 修 佐賀県鳥栖市宿町字野々下807番地1 九州工業技術試験所内 (56)参考文献 特開 昭59−222224(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ほぼ等しい粒径範囲を有する担体粒子と活
    性物質粒子の集合体を芯材とし、その周囲が担体粒子及
    び活性物質粒子の粒径の1/5以下の粒径をもつ無機質微
    粒子の多重層で被覆された構造を有することを特徴とす
    る徐放性粒状体。
  2. 【請求項2】ほぼ等しい粒径範囲を有する担体粒子と活
    性物質粒子及びこれらの粒子の粒径の1/5以下の粒径を
    もつ無機質微粒子とを液体媒質中に懸濁させ、この懸濁
    液を噴霧乾燥して、担体粒子及び活性物質粒子の集合体
    を芯材とし、その周囲が無機質微粒子の層で被覆された
    粒状体を形成させることを特徴とする徐放性粒状体の製
    造方法。
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