JP2560215B2 - 磁気パルス圧縮回路 - Google Patents
磁気パルス圧縮回路Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、エキシマレーザ,CO2レーザのようなガス
レーザ等に用いられる磁気パルス圧縮回路に関する。
レーザ等に用いられる磁気パルス圧縮回路に関する。
第5図は例えば電気学会研究会資料OQD-85-13(1985
年3月20日)に示された、エキシマレーザ励起電源等に
使用される従来の磁気パルス圧縮回路の構成図である。
図において、(1)は所定の電圧Vを発生する電源、
(2)は充電抵抗、(3)はパルスを発生させるための
ギャップスイッチ、(4)は低電圧パルスを高電圧パル
スに変換するためのパルストランス、(5)〜(8)は
コンデンサ、(9)〜(11)はコアの磁性材料として米
国アライド化学社の非晶質金属磁性体薄膜Metglas2605S
C(商品名)を使用した可飽和リアクトル、(12)は負
荷として用いた抵抗(負荷抵抗)である。
年3月20日)に示された、エキシマレーザ励起電源等に
使用される従来の磁気パルス圧縮回路の構成図である。
図において、(1)は所定の電圧Vを発生する電源、
(2)は充電抵抗、(3)はパルスを発生させるための
ギャップスイッチ、(4)は低電圧パルスを高電圧パル
スに変換するためのパルストランス、(5)〜(8)は
コンデンサ、(9)〜(11)はコアの磁性材料として米
国アライド化学社の非晶質金属磁性体薄膜Metglas2605S
C(商品名)を使用した可飽和リアクトル、(12)は負
荷として用いた抵抗(負荷抵抗)である。
次に動作について説明する。第5図及び第6図におい
て、電源(1)−充電抵抗(2)−コンデンサ(5)−
パルストランス(4)のループに充電電流が流れて、コ
ンデンサ(5)が所定の電圧Vに充電される。次いで、
ギャップスイッチ(3)をスイッチングすると、コンデ
ンサ(5)−ギャップスイッチ(3)−パルストランス
(4)のループにパルス電流i1が流れる。その結果、
パルストランス(4)−コンデンサ(6)のループにパ
ルス電流i2がτ1の時間流れて、コンデンサ(6)に高
電圧パルスv2が発生する。高電圧パルスv2が波高値ま
で立ち上がった時点で可飽和リアクトル(9)がスイッ
チングを行なうと、コンデンサ(6)−コンデンサ
(7)−可飽和リアクトル(9)のループにパルス電流
i3が流れて、コンデンサ(7)に高電圧パルスv3が発
生する。スイッチング後におけるコンデンサ(6)−コ
ンデンサ(7)−可飽和リアクトル(9)のループのイ
ンダクタンスは極めて小さくなるよう設計されているの
で、パルス電流i3の通電時間τ2はパルス電流i2の通
電時間τ1よりも短くなる。即ち、第1段階のパルス圧
縮が行なわれる。高電圧パルスv3が波高値に達した時
点で可飽和(10)がスイッチングを行なうと、コンデン
サ(7)−コンデンサ(8)−可飽和リアクトル(10)
のループにパルス電流i4が流れて、コンデンサ(8)
に高電圧パルスv4が発生する。スイッチング後におけ
るコンデンサ(7)−コンデンサ(8)−可飽和リアク
トル(10)のループのインダクタンスは、可飽和リアク
トル(9)のスイッチング後におけるコンデンサ(6)
−コンデンサ(7)−可飽和リアクトル(9)のループ
のインダクタンスよりも小さくなるよう設計されている
ので、パルス電流i4の通電時間τ3はパルス電流i3の
通電時間τ2よりも短くなる。即ち、第2段階のパルス
圧縮が行なわれる。高電圧パルスv4が波高値まで立上
がった時点で可飽和リアクトル(11)がスイッチングを
行なうと、コンデンサ(8)−負荷抵抗(12)−可飽和
リアクトル(11)のループにパルス電流iLが流れる。
スイッチング後におけるコンデンサ(8)−負荷抵抗
(12)−可飽和リアクトル(11)のループのインダクタ
ンスは、可飽和リアクトル(10)のスイッチング後にお
けるコンデンサ(7)−コンデンサ(8)−可飽和リア
クトル(10)のループのインダクタンスよりも十分小さ
くなるように設計されているので、パルス電流iLの通
電時間τLはパルス電流i4の通電時間τ3よりも短くな
る。即ち、第3段階のパルス圧縮が行なわれる。
て、電源(1)−充電抵抗(2)−コンデンサ(5)−
パルストランス(4)のループに充電電流が流れて、コ
ンデンサ(5)が所定の電圧Vに充電される。次いで、
ギャップスイッチ(3)をスイッチングすると、コンデ
ンサ(5)−ギャップスイッチ(3)−パルストランス
(4)のループにパルス電流i1が流れる。その結果、
パルストランス(4)−コンデンサ(6)のループにパ
ルス電流i2がτ1の時間流れて、コンデンサ(6)に高
電圧パルスv2が発生する。高電圧パルスv2が波高値ま
で立ち上がった時点で可飽和リアクトル(9)がスイッ
チングを行なうと、コンデンサ(6)−コンデンサ
(7)−可飽和リアクトル(9)のループにパルス電流
i3が流れて、コンデンサ(7)に高電圧パルスv3が発
生する。スイッチング後におけるコンデンサ(6)−コ
ンデンサ(7)−可飽和リアクトル(9)のループのイ
ンダクタンスは極めて小さくなるよう設計されているの
で、パルス電流i3の通電時間τ2はパルス電流i2の通
電時間τ1よりも短くなる。即ち、第1段階のパルス圧
縮が行なわれる。高電圧パルスv3が波高値に達した時
点で可飽和(10)がスイッチングを行なうと、コンデン
サ(7)−コンデンサ(8)−可飽和リアクトル(10)
のループにパルス電流i4が流れて、コンデンサ(8)
に高電圧パルスv4が発生する。スイッチング後におけ
るコンデンサ(7)−コンデンサ(8)−可飽和リアク
トル(10)のループのインダクタンスは、可飽和リアク
トル(9)のスイッチング後におけるコンデンサ(6)
−コンデンサ(7)−可飽和リアクトル(9)のループ
のインダクタンスよりも小さくなるよう設計されている
ので、パルス電流i4の通電時間τ3はパルス電流i3の
通電時間τ2よりも短くなる。即ち、第2段階のパルス
圧縮が行なわれる。高電圧パルスv4が波高値まで立上
がった時点で可飽和リアクトル(11)がスイッチングを
行なうと、コンデンサ(8)−負荷抵抗(12)−可飽和
リアクトル(11)のループにパルス電流iLが流れる。
スイッチング後におけるコンデンサ(8)−負荷抵抗
(12)−可飽和リアクトル(11)のループのインダクタ
ンスは、可飽和リアクトル(10)のスイッチング後にお
けるコンデンサ(7)−コンデンサ(8)−可飽和リア
クトル(10)のループのインダクタンスよりも十分小さ
くなるように設計されているので、パルス電流iLの通
電時間τLはパルス電流i4の通電時間τ3よりも短くな
る。即ち、第3段階のパルス圧縮が行なわれる。
以上のように3段階でパルス圧縮が行なわれる。
この場合、可飽和リアクトル(9)(10)(11)のコ
アの磁性材料として使用されている米国アライド化学社
の非晶質金属薄膜Metglas2605SC(商品名)の磁束密度
の変化量ΔBは、各可飽和リアクトルとも飽和磁束密度
Bs=16.1KGと残留磁束密度Br=14.2KGの合計値30.3KG
(飽和磁束密度Bsのほぼ2倍)になるように設計されて
いる。
アの磁性材料として使用されている米国アライド化学社
の非晶質金属薄膜Metglas2605SC(商品名)の磁束密度
の変化量ΔBは、各可飽和リアクトルとも飽和磁束密度
Bs=16.1KGと残留磁束密度Br=14.2KGの合計値30.3KG
(飽和磁束密度Bsのほぼ2倍)になるように設計されて
いる。
一方、可飽和リアクトル(9)(10)(11)に印加さ
れる電圧の立上がり周波数は、パルスを順次圧縮して行
くので、可飽和リアクトル(9)が最も低く、次いで、
可飽和リアクトル(10)が低く、可飽和リアクトル(1
1)が最も高くなる。
れる電圧の立上がり周波数は、パルスを順次圧縮して行
くので、可飽和リアクトル(9)が最も低く、次いで、
可飽和リアクトル(10)が低く、可飽和リアクトル(1
1)が最も高くなる。
また、上記のような金属磁性体薄膜の磁性材料におけ
る1サイクル当り、単位体積当りの鉄損Pは、高周波に
おける表皮効果を考慮すると、(1)式に示すように磁
束密度の変化量ΔBの2乗に比例し、周波数fの0.5乗
に比例する。
る1サイクル当り、単位体積当りの鉄損Pは、高周波に
おける表皮効果を考慮すると、(1)式に示すように磁
束密度の変化量ΔBの2乗に比例し、周波数fの0.5乗
に比例する。
P∝(ΔB)2・f0.5 ……(1) 従って、従来の複数段の磁気パルス圧縮回路において
は、可飽和リアクトル(9)(10)(11)のコアには同
じ磁性材料が使用されており、かつ、磁束密度の変化量
ΔBが同じ値(2Bs)になるように設計されているの
で、可飽和リアクトル(9)(10)(11)のコアに使用
されている磁性材料の1サイクル当り、単位体積当りの
鉄損Pは、負荷抵抗(12)に近い可飽和リアクトル(1
1)が最も大きく、次いで可飽和リアクトル(10)が大
きく、可飽和リアクトル(9)が最も小さくなる。
は、可飽和リアクトル(9)(10)(11)のコアには同
じ磁性材料が使用されており、かつ、磁束密度の変化量
ΔBが同じ値(2Bs)になるように設計されているの
で、可飽和リアクトル(9)(10)(11)のコアに使用
されている磁性材料の1サイクル当り、単位体積当りの
鉄損Pは、負荷抵抗(12)に近い可飽和リアクトル(1
1)が最も大きく、次いで可飽和リアクトル(10)が大
きく、可飽和リアクトル(9)が最も小さくなる。
従来の磁気パルス圧縮回路は以上のように構成されて
いるので、負荷抵抗に近い出力側の可飽和リアクトルに
おける磁性材料の1パルス当り、単位体積当りの鉄損が
大きくなるので、長時間にわたる高繰返しのパルス圧縮
が困難であるという問題点があった。
いるので、負荷抵抗に近い出力側の可飽和リアクトルに
おける磁性材料の1パルス当り、単位体積当りの鉄損が
大きくなるので、長時間にわたる高繰返しのパルス圧縮
が困難であるという問題点があった。
この発明は上記のような問題点を解消するためになさ
れたもので、負荷に近い可飽和リアクトルのコアの鉄損
を低減して、高繰返しで長時間パルス圧縮が可能な磁気
パルス圧縮回路を得ることを目的とする。
れたもので、負荷に近い可飽和リアクトルのコアの鉄損
を低減して、高繰返しで長時間パルス圧縮が可能な磁気
パルス圧縮回路を得ることを目的とする。
この発明に係る磁気パルス圧縮回路は、負荷に近い可
飽和リアクトルのコアの磁束密度の変化量を先にパルス
圧縮を行なう前段の可飽和リアクトルのコアの磁束密度
の変化量より小さくなるようにしたものである。
飽和リアクトルのコアの磁束密度の変化量を先にパルス
圧縮を行なう前段の可飽和リアクトルのコアの磁束密度
の変化量より小さくなるようにしたものである。
この発明における磁気パルス圧縮回路は、負荷に近い
可飽和リアクトルのコアの磁束密度の変化量ΔBが小さ
くなるように構成されているので、1パルス当り、単位
体積当りの鉄損Pが低減される。
可飽和リアクトルのコアの磁束密度の変化量ΔBが小さ
くなるように構成されているので、1パルス当り、単位
体積当りの鉄損Pが低減される。
以下、この発明の一実施例を図について説明する。第
1図において、(13)はパルスを繰返し発生させるため
のサイリスタスイッチ、(14)はコンデンサ、(15)は
コアに磁性材料として米国アライド化学社の非晶質金属
磁性体薄膜Metglas2605S-3A(商品名)を使用した可飽
和リアクトル、(16)は負荷で、レーザ発振器である。
1図において、(13)はパルスを繰返し発生させるため
のサイリスタスイッチ、(14)はコンデンサ、(15)は
コアに磁性材料として米国アライド化学社の非晶質金属
磁性体薄膜Metglas2605S-3A(商品名)を使用した可飽
和リアクトル、(16)は負荷で、レーザ発振器である。
次に動作について説明する。第1図及び第2図におい
て、電源(1)−コンデンサ(5)−パルストランス
(4)のループに充電電流が流れて、コンデンサ(5)
が所定の電圧Vに充電される。次いで、サイリスタスイ
ッチ(13)がスイッチングすると、コンデンサ(5)−
サイリスタスイッチ(13)のループにパルス電流i1が
流れる。その結果、パルストランス(4)−コンデンサ
(6)のループにパルス電流i2がτ1の時間流れて、コ
ンデンサ(6)に高電圧パルスv2が発生する。高電圧
パルスv2が波高値まで立ち上がった時点で、可飽和リ
アクトル(9)がスイッチングを行なうと、コンデンサ
(6)−(7)−可飽和リアクトル(9)のループにパ
ルス電流i3がτ2の時間流れて、コンデンサ(7)に高
電圧パルスv3が発生する。スイッチング後におけるコ
ンデンサ(6)−コンデンサ(7)−可飽和リアクトル
(9)のループのインダクタンスは極めて小さくなるよ
うに設計されているので、パルス電流i3の通電時間τ2
はパルス電流i2の通電時間τ1よりも短くなる。即ち、
第1段階のパルス圧縮が行なわれる。高電圧パルスv3
が波高値に達した時点で可飽和リアクトル(10)がスイ
ッチングを行なうと、コンデンサ(7)−コンデンサ
(8)−可飽和リアクトル(10)のループにパルス電流
i4が流れて、コンデンサ(8)に高電圧パルスv4が発
生する。スイッチング後におけるコンデンサ(7)−コ
ンデンサ(8)−可飽和リアクトル(10)のループのイ
ンダクタンスは、可飽和リアクトル(9)のスイッチン
グ後におけるコンデンサ(6)−コンデンサ(7)−可
飽和リアクトル(9)のループのインダクタンスよりも
小さくなるように設計されているので、パルス電流i4
の通電時間τ3はパルス電流i3の通電時間τ2よりも短
くなる。即ち、第2段階のパルス圧縮が行なわれる。高
電圧パルスv4が波高値まで立上がった時点で、可飽和
リアクトル(15)がスイッチングを行なうと、コンデン
サ(8)−コンデンサ(14)−可飽和リアクトル(15)
のループにパルス電流i5が流れて、コンデンサ(14)
に高電圧パルスv5が発生する。スイッチング後におけ
るコンデンサ(8)−コンデンサ(14)−可飽和リアク
トル(15)のループのインダクタンスは、可飽和リアク
トル(10)のスイッチング後におけるコンデンサ(7)
−コンデンサ(8)−可飽和リアクトル(10)のループ
のインダクタンスよりも小さくなるよう設計されている
ので、パルス電流i5の通電時間τ4はパルス電流i4の
通電時間τ3よりも短くなる。即ち、第3段階のパルス
圧縮が行なわれる。
て、電源(1)−コンデンサ(5)−パルストランス
(4)のループに充電電流が流れて、コンデンサ(5)
が所定の電圧Vに充電される。次いで、サイリスタスイ
ッチ(13)がスイッチングすると、コンデンサ(5)−
サイリスタスイッチ(13)のループにパルス電流i1が
流れる。その結果、パルストランス(4)−コンデンサ
(6)のループにパルス電流i2がτ1の時間流れて、コ
ンデンサ(6)に高電圧パルスv2が発生する。高電圧
パルスv2が波高値まで立ち上がった時点で、可飽和リ
アクトル(9)がスイッチングを行なうと、コンデンサ
(6)−(7)−可飽和リアクトル(9)のループにパ
ルス電流i3がτ2の時間流れて、コンデンサ(7)に高
電圧パルスv3が発生する。スイッチング後におけるコ
ンデンサ(6)−コンデンサ(7)−可飽和リアクトル
(9)のループのインダクタンスは極めて小さくなるよ
うに設計されているので、パルス電流i3の通電時間τ2
はパルス電流i2の通電時間τ1よりも短くなる。即ち、
第1段階のパルス圧縮が行なわれる。高電圧パルスv3
が波高値に達した時点で可飽和リアクトル(10)がスイ
ッチングを行なうと、コンデンサ(7)−コンデンサ
(8)−可飽和リアクトル(10)のループにパルス電流
i4が流れて、コンデンサ(8)に高電圧パルスv4が発
生する。スイッチング後におけるコンデンサ(7)−コ
ンデンサ(8)−可飽和リアクトル(10)のループのイ
ンダクタンスは、可飽和リアクトル(9)のスイッチン
グ後におけるコンデンサ(6)−コンデンサ(7)−可
飽和リアクトル(9)のループのインダクタンスよりも
小さくなるように設計されているので、パルス電流i4
の通電時間τ3はパルス電流i3の通電時間τ2よりも短
くなる。即ち、第2段階のパルス圧縮が行なわれる。高
電圧パルスv4が波高値まで立上がった時点で、可飽和
リアクトル(15)がスイッチングを行なうと、コンデン
サ(8)−コンデンサ(14)−可飽和リアクトル(15)
のループにパルス電流i5が流れて、コンデンサ(14)
に高電圧パルスv5が発生する。スイッチング後におけ
るコンデンサ(8)−コンデンサ(14)−可飽和リアク
トル(15)のループのインダクタンスは、可飽和リアク
トル(10)のスイッチング後におけるコンデンサ(7)
−コンデンサ(8)−可飽和リアクトル(10)のループ
のインダクタンスよりも小さくなるよう設計されている
ので、パルス電流i5の通電時間τ4はパルス電流i4の
通電時間τ3よりも短くなる。即ち、第3段階のパルス
圧縮が行なわれる。
以上のように3段階でパルス圧縮が行なわれて、高電
圧パルスv5が負荷であるレーザ発振器(15)内に設け
られた主放電電極間のブレークダウン電圧に達すると、
主放電電極間にグロー放電が生じ、コンデンサ(14)−
レーザ発振器(16)のループにパルス電流i6が流れ
る。その結果、レーザ発振器(16)からレーザ光が出力
される。
圧パルスv5が負荷であるレーザ発振器(15)内に設け
られた主放電電極間のブレークダウン電圧に達すると、
主放電電極間にグロー放電が生じ、コンデンサ(14)−
レーザ発振器(16)のループにパルス電流i6が流れ
る。その結果、レーザ発振器(16)からレーザ光が出力
される。
この場合、可飽和リアクトル(9)(10)のコアの磁
性材料として使用されている米国アライド化学社の非晶
質金属薄膜Metglas2605SC(商品名)の磁束密度変化量
ΔBは、各可飽和リアクトルとも飽和磁束密度Bs=16.1
KGのほぼ2倍となるように設計されている。一方、可飽
和リアクトル(15)のコアの磁性材料として使用されて
いる米国アライド化学社の非晶質金属薄膜Metglas2605S
-3A(商品名)の磁束密度変化量ΔBは、残留磁束密度B
r(≒2.8KG)と飽和磁束密度Bs(≒1.4KG)の合計値16.
9KGに設計されている。
性材料として使用されている米国アライド化学社の非晶
質金属薄膜Metglas2605SC(商品名)の磁束密度変化量
ΔBは、各可飽和リアクトルとも飽和磁束密度Bs=16.1
KGのほぼ2倍となるように設計されている。一方、可飽
和リアクトル(15)のコアの磁性材料として使用されて
いる米国アライド化学社の非晶質金属薄膜Metglas2605S
-3A(商品名)の磁束密度変化量ΔBは、残留磁束密度B
r(≒2.8KG)と飽和磁束密度Bs(≒1.4KG)の合計値16.
9KGに設計されている。
従って、(1)式から明らかなように磁性材料の1パ
ルス当り、単位体積当りの鉄損Pは磁束密度変化量ΔB
の2乗に比例するので、可飽和リアクトル(15)のコア
に用いられている磁性材料2605S-3A(商品名)の1パル
ス当り、単位体積当りの鉄損Pは、従来例における可飽
和リアクトル(11)のコアに用いられている磁性材料と
比べて低減される。その結果、磁性材料の冷却が容易と
なるので、高繰返しのパルス圧縮を長時間にわたって行
なうことが可能となる。
ルス当り、単位体積当りの鉄損Pは磁束密度変化量ΔB
の2乗に比例するので、可飽和リアクトル(15)のコア
に用いられている磁性材料2605S-3A(商品名)の1パル
ス当り、単位体積当りの鉄損Pは、従来例における可飽
和リアクトル(11)のコアに用いられている磁性材料と
比べて低減される。その結果、磁性材料の冷却が容易と
なるので、高繰返しのパルス圧縮を長時間にわたって行
なうことが可能となる。
第3図は他の実施例を示す構成図である。図におい
て、(17)〜(19)は各可飽和リアクトル(9)(10)
(15)に設けたリセット巻線で、直流電流Idを流してス
イッチング後のコアの磁化状態をスイッチング前の状態
に戻す。(20)は直流電源、(21)は抵抗、(22)はリ
アクトルである。上記構成において、各可飽和リアクト
ル(9)(10)(15)のコアとして同一特性のものを使
用して、可飽和リアクトル(15)のリセット巻線(19)
の巻線数n′を他の可飽和リアクトル(9)(10)のリ
セット巻線(17)(18)の巻線数nよりも減らしても良
い。この場合、第4図に示すように可飽和リアクトル
(15)のコアの磁化状態をスイッチング前の状態に戻す
磁界H′Rの大きさが可飽和リアクトル(9)(10)の
コアの磁化状態をスイッチング前の状態に戻す磁界HR
の大きさよりも小さくなる。したがって、可飽和リアク
トル(15)のコアの磁束密度変化量ΔB′が他の可飽和
リアクトル(9)(10)のコアの磁束密度変化量ΔBよ
りも小さくなるからである。
て、(17)〜(19)は各可飽和リアクトル(9)(10)
(15)に設けたリセット巻線で、直流電流Idを流してス
イッチング後のコアの磁化状態をスイッチング前の状態
に戻す。(20)は直流電源、(21)は抵抗、(22)はリ
アクトルである。上記構成において、各可飽和リアクト
ル(9)(10)(15)のコアとして同一特性のものを使
用して、可飽和リアクトル(15)のリセット巻線(19)
の巻線数n′を他の可飽和リアクトル(9)(10)のリ
セット巻線(17)(18)の巻線数nよりも減らしても良
い。この場合、第4図に示すように可飽和リアクトル
(15)のコアの磁化状態をスイッチング前の状態に戻す
磁界H′Rの大きさが可飽和リアクトル(9)(10)の
コアの磁化状態をスイッチング前の状態に戻す磁界HR
の大きさよりも小さくなる。したがって、可飽和リアク
トル(15)のコアの磁束密度変化量ΔB′が他の可飽和
リアクトル(9)(10)のコアの磁束密度変化量ΔBよ
りも小さくなるからである。
また、磁界H′Rは磁路長lとして(2)式で示され
るので、リセット巻線(19)の直流電流 Idを減らすか、磁路長lを長くすることによって、巻
線数n′を減らしたのと同様の効果が得られる。
るので、リセット巻線(19)の直流電流 Idを減らすか、磁路長lを長くすることによって、巻
線数n′を減らしたのと同様の効果が得られる。
以上のように、この発明によれば、負荷に近い可飽和
リアクトルのコアの磁束密度変化量ΔBを低減したの
で、1パルス当り、単位体積当りの鉄損が低減される。
リアクトルのコアの磁束密度変化量ΔBを低減したの
で、1パルス当り、単位体積当りの鉄損が低減される。
第1図はこの発明の一実施例を示す構成図、第2図は第
1図におけるパルス圧縮の状態を示す説明図、第3図は
この発明の他の実施例を示す構成図、第4図は第3図に
おける可飽和リアクトルのコアの磁界の状態を示す説明
図、第5図は従来の磁気パルス圧縮回路を示す構成図、
第6図は第5図におけるパルス圧縮の状態を示す説明図
である。 図において、(6)〜(8)、(14)はコンデンサ、
(9)(10)(15)は可飽和リアクトル、(17)〜(1
9)はリセット巻線である。 なお、各図中、同一符号は同一、又は相当部分を示す。
1図におけるパルス圧縮の状態を示す説明図、第3図は
この発明の他の実施例を示す構成図、第4図は第3図に
おける可飽和リアクトルのコアの磁界の状態を示す説明
図、第5図は従来の磁気パルス圧縮回路を示す構成図、
第6図は第5図におけるパルス圧縮の状態を示す説明図
である。 図において、(6)〜(8)、(14)はコンデンサ、
(9)(10)(15)は可飽和リアクトル、(17)〜(1
9)はリセット巻線である。 なお、各図中、同一符号は同一、又は相当部分を示す。
Claims (2)
- 【請求項1】可飽和リアクトルとコンデンサからなる回
路を複数段接続してパルス圧縮を行うものにおいて、少
なくとも最終段の上記可飽和リアクトルのコアのパルス
圧縮における磁束密度の変化量が先にパルス圧縮を行う
前段の上記可飽和リアクトルのコアの磁束密度の変化量
より小さくなるように構成されていることを特徴とする
磁気パルス圧縮回路。 - 【請求項2】可飽和リアクトルとコンデンサとからなる
回路を複数段接続してパルス圧縮を行うものにおいて、
少なくとも最終段の上記可飽和リアクトルのパルス圧縮
における磁束密度の変化量を、先にパルス圧縮を行う前
段の上記可飽和リアクトルのコアの磁束密度の変化量よ
り小さくし、上記各可飽和リアクトルのパルス圧縮にお
ける磁束と逆向きの磁束を発生させるリセット巻線を上
記各可飽和リアクトルに備えたことを特徴とする磁気パ
ルス圧縮回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63137513A JP2560215B2 (ja) | 1988-06-06 | 1988-06-06 | 磁気パルス圧縮回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63137513A JP2560215B2 (ja) | 1988-06-06 | 1988-06-06 | 磁気パルス圧縮回路 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01306908A JPH01306908A (ja) | 1989-12-11 |
JP2560215B2 true JP2560215B2 (ja) | 1996-12-04 |
Family
ID=15200425
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63137513A Expired - Lifetime JP2560215B2 (ja) | 1988-06-06 | 1988-06-06 | 磁気パルス圧縮回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2560215B2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6248274A (ja) * | 1985-08-27 | 1987-03-02 | Nec Corp | パルス圧縮回路 |
JPH066526Y2 (ja) * | 1986-02-17 | 1994-02-16 | 日本電気株式会社 | パルス圧縮回路 |
-
1988
- 1988-06-06 JP JP63137513A patent/JP2560215B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01306908A (ja) | 1989-12-11 |
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