JP2560064B2 - 半導体膜の形成方法 - Google Patents

半導体膜の形成方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、基板表面の光励起によってゲルマニウム半
導体膜の形成方法に関する。
〔従来の技術〕
従来、例えばGeやSiなどの元素の周期表IV族の元素か
らなる半導体膜を基板上の所望の領域に形成される場合
に、(1)通常のLSIプロセスのように、フォトリソグ
ラフィやエッチングなどの多段の工程を経る方法、
(2)Si3N4,SiO2などのマスク膜を形成し、所望の領域
のみエッチングによって削除して基板面を露出させた
後、Si膜であれば、例えばSi2H6ガスを用いて選択的に
成長させる方法が、エフ.ミエノらのエクステンディド
アブストラクト第18回(1986年インタナショナル)コ
ンファレンス オン ソリッドステート デバイス ア
ンド マテリアルス,東京,1986年,第49〜52頁〔F.Mie
no et al.,Extended Abstracts of the 18th(1986 Int
ernational)Conf.on Solid State Devices and Materi
als,Tokyo,1986,pp49−52〕において論じられており、
またSiHCl3ガスを用いて選択的に成長させる方法が、ワ
イ.フルムラらのジャーナル オブ エレクトロケミカ
ル ソサイティ133巻(1986年)第379頁〔Y.Furumura e
t al.,J.Electrochem.Soc.133(1976)379〕において提
案されており、これらの方法は、基板上の露出された部
分のみにSi膜を選択的に成長させる方法である。一方、
Ge膜の場合については、本発明者らがすでに先願発明と
して提案している基板上にマスク膜を形成し、所望の領
域をエッチングして基板面を露出させた後、GeH4ガスな
どを用いて選択的に成長させる方法(特願昭60−44379
号)またはGeCl4−H2ガスなどを用いた選択的成長法
(特願昭61−20283号)がある。
上記(1)の方法の場合は、成膜工程が多段で複雑に
なる欠点があり、また上記(2)の選択的成長を用いる
方法においては、セルフアラインプロセスとなるので
(1)の方法と比較すれば成膜工程数を減らすことがで
き、より容易に所望する領域に半導体膜形成が可能とな
る。しかし、依然として、基板上にマスクウ膜を形成
し、これをエッチングする工程が必要であり、なおか
つ、選択的成長を再現性良く持続させるためには反応容
器内の温度、圧力などの成膜条件の厳しいコントロー
ル、および反応容器の頻繁な清浄化が必要であった。一
方所望する領域に半導体膜を形成させるために、上記
(1)および(2)の方法とは異なりマスク膜を用いな
い方法として光CVD法を利用する方法がある。これは、C
VD反応容器に光照射用窓を設け、通常のCVD反応条件下
でSiH4,Si2H6ガスあるいはGeH4ガスを導入しながら紫外
光あるいは赤外光を基板上の所望の領域にのみ照射する
ことにより、光照射した部分にのみSi膜あるいはGe膜を
成膜させる方法であって、マスク膜の形成とパターニン
グの工程を省いてプロセスを簡素化できる利点はある
が、気相分子の光励起に基づく方法であるので、第7図
に示すように励起した分子がガス流れ方向4に沿って流
れ光照射部分以外の所に、励起状態を保ったまま失活せ
ずに到達した分子が付着して半導体膜3′が成膜される
という欠点があった。また、励起された気相分子が光照
射窓にも付着して成膜し、そのため励起用の光が透過し
なくなるという欠点があった。他方、気相分子の励起で
はなく、基板を光で加熱することにより、基板上の所望
の領域に成膜させることも考えられるが、この方法にお
いても基板の熱伝導により光照射部分以外の部分も加熱
されるので第8図に示すように必ず所望の領域以外に半
導体膜3′が成膜してしまうという欠点があった。
〔発明が解決しようとする課題〕
上述したごとく、従来の技術によって基板上の所望の
領域に半導体膜を形成させる場合においては、マスクパ
ターンを必要としたり、かつ成膜工程が多段で成膜操作
が極めて複雑になるという欠点があり、また気相分子の
光励起法あるいは光による基板の加熱法などにおいて
は、所望する領域以外の領域にまで半導体膜が成膜され
てしまうという欠点があった。
本発明の目的は、上記従来技術の欠点を解消し、半導
体膜を基板上の所望する領域に形成させる場合におい
て、マスクパターンを用いることなく、極めて簡単な工
程および操作で、所望する領域にゲルマニウム半導体膜
を形成させる方法を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記本発明の目的は、化学気相反応容器内に設けられ
た基板上に、半導体膜の構成元素であるゲルマニウム元
素を含み、この元素と炭化水素基もしくはハロゲン化炭
化水素基のうちより選ばれる少なくとも1種の基と結合
した化合物を気相で導入し、基板上に吸着された吸着種
のみを光励起し、光を照射した所望の領域のみに半導体
膜を成膜させることにより、達成される。
本発明のゲルマニウム半導体膜の形成方法において、
基板上に導入する炭化水素基もしくはハロゲン化炭化水
素基と結合した半導体膜構成元素を含む化合物は、気相
では光分解せず、基板の表面に吸着したときにのみ光分
解する性質をもつガス分子を原料とするものである。
本発明の半導体膜の形成方法は、化学気相反応容器内
に設けられた基板上に、半導体膜の構成元素であるゲル
マニウム元素を含み、該IV族元素と、炭化水素基もしく
はハロゲン化炭化水素基のうちより選ばれる少なくとも
1種の基と結合した化合物を気相で導入して、上記化合
物の炭化水素基もしくはハロゲン化炭化水素基が上記基
板の最表層に配列するように吸着させた後、 (1)上記化合物を構成するゲルマニウム元素と炭化水
素基もしくはハロゲン化炭化水素基との結合を切断し得
るエネルギーを有する光を上記化合物を吸着させた基板
上に照射して、該光を照射した部分のみ上記化合物の結
合を切断してIV族元素のダングリングボンドを形成さ
せ、 (2)ついで上記ゲルマニウム元素のダングリングボン
ドを形成させた部分に、上記化合物の炭化水素基もしく
はハロゲン化炭化水素基が基板の最表層に配列するよう
に上記化合物を吸着させ、連続的に光を照射した部分の
みに周期表IV族元素からなる半導体膜を形成させる方法
である。
そして、本発明の半導体膜の形成方法において用いる
ゲルマニウム元素を含み炭化水素基と結合した化合物
は、例えばジメチルゲルマン〔Ge(CH32H2〕ガス,ジ
エチルゲルマン〔Ge(C2H52H2〕ガスなどを用いるこ
とができ、これらの化合物ガスを基板上に導入して、所
定の波長領域の光の照射と上記化合物ガスの導入を、繰
り返すことにより所望する膜厚のGe半導体膜を形成する
ことができる。
本発明の半導体膜の形成方法において、ゲルマニウム
元素を含み炭化水素基と結合した化合物ガスを基板上に
導入し、基板上に照射する光は230〜310nmの波長成分を
含む紫外光が望ましく、この波長領域の光を照射すると
吸着層からメチル基,エチル着などの炭化水素着の脱離
が効果的に行われ、Ge半導体膜を高率的に形成させるこ
とができる。
〔実施例〕
以下に本発明の一実施例を挙げ、図面に基づいてさら
に詳細に説明する。本実施例においては、ジメチルゲル
マン〔Ge(CH32H2〕ガスを用いた場合を例にとり説明
する。
第1図(a)〜(e)は、本発明の半導体膜の形成方
法において、Ge半導体膜の成膜過程を模式的に示したも
ので、成膜過程を素反応過程に分けて示してある。
基板1として、例えばSi,Ge,GaAsなどの(100)面を
用い、この基板上の半導体膜を形成しようとする所望の
領域に光(光束2)を照射する〔第1図(a)〕。次に
Ge(CH32H2ガスを導入する〔第1図(b)〕。ここ
で、図中のMeはメチル(CH3)基を表わす。このとき、G
e(CH32H2ガスは基板1上に、室温から約400℃の温度
範囲でGe−H間結合が解離しCH3基を最表層に出した形
で吸着する。そして、光が照射されていない部分では上
記のCH3基によってGeの表面側の本来ならばダングリン
グボンドとなるべき結合がターミネートされているので
さらなる成膜は生じない。一方、光が照射されている部
分では、Ge(CH3の形で吸着した直後Ge−C間の結
合が光励起によって切断され、CH3基によってターミネ
ートされていたダングリングボンドが表面に出る〔第1
図(c)〕。このダングリングボンドの部分にGe(C
H32H2ガスが吸着反応によりGe(CH3の形で吸着す
る〔第1図(d)〕。また吸着直後に光励起によってGe
−C間の結合が光励起を受けて切断されCH3基が脱離す
る。そして再び表面のダングリングボンドとGe(CH32
H2ガスのGe−H結合が相互作用を持ちGe(CH3の形
で吸着する。このようにして、光照射部分にのみGe(CH
32H2ガスの吸着反応、吸着種の光励起によるCH3基の
脱離のサイクルが繰り返されるので連続的にGe膜を成膜
させることができる〔第1図(e)〕。
次に、本実施例における成膜の原理を実験的に検証し
た例を具体的に説明する。
基板としてSi(100)面を用い、これに薄い酸化膜を
形成させた後、10-9Torr台以下に排気された超高真空反
応容器中にて加熱するという一般的な方法で清浄化し
た。次に、基板温度を210℃として、Ge(CH32H2ガス
を導入した。この導入後反応容器内のGe(CH32H2ガス
を排気して超高真空とした後、基板を大気にさらすこと
なく移動して、通常用いられているX線光電子分光法
(XPS法)によって基板上のGeの吸着量を調べた。第2
図は、Si基板に吸着したGeのGe(CH32H2ガス導入量依
存性を示す図である。この図では、ガス導入量をラング
ミュアL単位(L=1×10-6Torr・sec)で表わしてあ
る。この図から、約1×105L以上ではGeの吸着量は一定
となり、Ge(CH32H2ガス導入量をいくら増やしても飽
和吸着、すなわちほぼ1原子層のGe層形成で膜成長は止
まることがわかる。第3図に、Ge(CH32H2ガス導入量
を2.4×106Lとして基板上のGe吸着量の温度依存性をXPS
によって調べた結果を示す。この図から明らかなごと
く、室温から約400℃までの吸着量は一定であり、ほぼ
1原子層分であることがわかる。このように、広いガス
導入量、広い温度範囲にわたってGeの吸着量が1原子層
の一定値となるのはGeが吸着層を形成する際に、Ge(CH
3の形で吸着して最表層側にCH3基を出しており、こ
のCH3基によってGe自身のダングリングボンドがターミ
ネートされているからである。このことを確認した結果
を第4図に示す。すなわち、清浄化したSi(100)基板
にGe(CH32H2ガスを基板温度210℃にて2.4×106L導入
して残留するGe(CH32H2ガスを排気した後、昇温脱離
法によって基板から飛び出してくる化学種を四重極型質
量分析計を使って調べた。昇温脱離法は、基板温度を上
昇させてゆき基板から出てくる化学種の同定、吸着の仕
方などを調べる方法であり、表面科学の分野で広く用い
られる表面分析法の一つである。第4図においては、昇
温速度50℃/minのときのCH3基の脱離特性を示してい
る。昇温するにしたがって、450℃を超える温度でCH3
の離脱が急激に始まり、570℃にピークを持つことがわ
かる。これは、表面最表層にCH3基が存在し、したがっ
てGeのダングリングボンドがターミネートされているこ
とを示している。次に、光励起によってCH3基を脱離さ
せ、この上にGe層を形成できることを説明する。Si(10
0)基板を上述の方法で超高真空中で清浄化した後、基
板温度210℃にて、0.04Torr5秒間(2×105L)Ge(C
H32H2ガスを反応容器に導入する。この後、残留ガス
をターボモレキュラポンプにて15秒間排気したところで
(1×10-7Torr以下の真空になる)、超高圧水銀灯によ
る紫外光を5秒間照射する。そして、さらに40秒間排気
する(5×10-8Torr以下の真空になる)。このプロセス
を、1サイクルとして数回繰り返したときと、このプロ
セスで光照射プロセスを除いたプロセスを1サイクルと
して数回繰り返したときの基板上のGe量をXPSでGeの光
電子の強度をモニタすることによって調べた。第5図に
この結果を示す。光照射を含むサイクル(A)ではGe量
はサイクル数に対応して増えてゆくが、光照射を含まな
いサイクル(B)では全くGe量の増加は無い。このこと
は、紫外線照射によって吸着種を励起することによって
CH3基を脱離させてGe膜の成長が可能なことを示してい
る。また、基板を反応容器内に置いて、Ge(CH32H2
スを0.04Torr導入して光を照射し続けた場合、反応容器
の全圧は2倍の0.08Torrとなる。これは、成膜反応がGe
(CH32H2→Ge+2CH4なる反応で進行することを示して
いる。一方、基板を反応容器内に置かず、Ge(CH32H2
ガスを0.04Torr導入し光照射を行っても、圧力増加は見
られなかった。この実験で用いた圧力計の指示精度から
計算すると、たとえ気相分解が起こったとしても、分解
したガス分子は2×10-9モル以下となる。この値は、分
解した分がすべて基板上にGeとして堆積したと考えて膜
厚に換算すると、0.035Å以下であり充分に無視できる
量である。以上の事実は、光照射によって、Ge(CH32
H2ガスは気相分解しないことを示している。さらに、こ
のことは以下の実験によっても確かめられた。すなわ
ち、Ge(CH32H2ガスを真空反応容器に導入して光照射
した場合と、光照射しない場合に、検出されるCH3基な
どの炭化水素基のH2Oに対するフラグメントレシオ(Fra
gment Ratio)が変化しない。このとき、反応容器内のH
2O量は光照射の有無にかかわらず一定であることを確認
している。以上の事実は、光照射によってGe(CH32H2
ガスが気相分解しないことを示している。また、たとえ
若干の気相励起種や分解種が生成していたとしても、本
方法では基板上の光照射のない領域ではGe(CH3
吸着してCH3基がGeのダングリングボンドをターミネー
トしているので、気相励起種や分解種が光照射領域外に
おいて成膜に寄与することはない。
さらに、超高圧水銀灯によるCH3基の光脱離の波長依
存性について調べた。波長の選択に当って、次に示す3
種類の光学フィルタを用い、上述の光照射を含むサイク
ルを行ってGe膜の成膜量をXPSによって評価した。実験
に用いた光学フィルタは、透過率1%を有効透過率とし
たときに、波長230〜410nmを透過する光学フィルタ〔コ
ーニング(CORNING)社製ガラスコードナンバー9863〕,
310〜410nmを透過する光学フィルタ(コーニング社製ガ
ラスコードナンバー5970)、そして420nm以下をカット
する光学フィルタ(コーニング社製ガラスコードナンバ
ー3389)の3種である。その結果、第6図のサイクル
(a)に示すごとく、Ge膜の成長は230〜410nmの光を透
過する光学フィルタを用いた場合にのみ起こり、第6図
のサイクル(b)に示すように、310〜410nmの光を透
過、420nm以下をカットする光学フィルタを用いた場合
においてはGe膜の成長は起こらないことが分かった。こ
のことは、吸着層からのCH3基の脱離に有効な最良の波
長領域は、紫外領域の230〜310nmにあることを示してい
る。このことから、吸着層におけるCH3基の解離性の励
起は、1光子吸収を仮定すれば4.0〜5.4eV程度のエネル
ギーギヤップに対応する電子遷移によって生じているこ
とが分かる。したがって、基板上にGe(CH32H2ガスを
導入して、少なくとも230〜310nmの波長を含む光を照射
すれば、このガスの表面吸着層を励起することができ、
Ge膜の光CVDが可能となる。
このような吸着種の光励起による成膜用原料ガスとし
ては、Ge(C2H52H2(ジエチルゲルマン)もGe(CH3
2H2と同様に使用可能であることを確認している。ただ
し、このガスを用いる場合は、C2H5基がCH3基に比べて
熱脱離し易いので、基板温度を室温から350℃程度とす
ることが必要になる。なお、光照射中に基板温度は350
℃を超えないことを確認している。したがって、Ge(CH
32H2ガスでもGe(C2H52H2ガスでも吸着種のCH3基,C
2H5基は熱脱離ではなく光励起で脱離していることは明
らかである。また、用いる光源は気相を励起せず吸着種
を励起できる波長の光を出せるものであれば低圧水銀灯
であっても、レーザ光であってもよく、あるいはシンク
ロトロン放射光のようなものであっても良いことは言う
までもない。低圧水銀灯やシンクロトロン放射光は、適
当なフィルタや分光器を用いて必要な波長成分をもつ光
をとり出すことができる。本発明の方法では、光が照射
された領域外にも、Ge(CH32,Ge(C2H5の1分子
層が形成されるが、空気中に取り出せば酸化されて飛散
してしまうので実用上の問題は生じない。本発明の方法
の特徴の一つは、Ge(CH32H2ガス,Ge(C2H52H2ガス
が超高圧水銀灯による紫外線照射によって著しい気相分
解をせず、基板の表面に吸着した場合にのみ分解される
ところにあることは上述した通りである。
また本実施例で用いたGe(CH32H2ガス,Ge(C2H52
H2ガスはSiO2あるいはSi3N4などの絶縁膜上には吸着せ
ず、Si,Ge,GaAsなどの基板上にのみ吸着される選択性が
ある。したがって、例えばSiO2膜をマスク膜として用い
ることによって基板上の所望の領域にのみ成膜できるこ
とはもちろんである。さらに、SiO2膜には吸着しないの
で当然、光照射用窓への吸着はない。したがって、光照
射用窓への成膜がないので照射用の光透過効率が減衰す
ることもない。また原料ガスとしてはGeRR′H2(ここ
で、R,R′は種類の異なる炭化水素基あるいは種類の異
なるハロゲン化炭化水素基を表わす)が使えることは、
Ge(CH32H2,Ge(C2H52H2の結果から考えて、本発明
の技術分野に属する当業者であれば容易に推察すること
ができる。ただし、R,R′がCH3基やC2H5基より大きな炭
化水素基であれば、当然熱脱離しやすくなるので基板温
度を低くしなければならないことはもちろんである。ま
た基板は(100)面以外にも他の面、例えば(110)面,
(111)面を用いてもよい。さらに、原料ガスについて
も基板表面に吸着して、その最表面側にダングリングボ
ンドをターミネートするような基が保護基として残れば
良いことになるので、GeRH3,GeRR′R″H(ここで、R,
R′,R″は種類の異なる炭化水素基あるいは種類の異な
るハロゲン化炭化水素基を表わす)を用いても良いこと
は言うまでもない。さらに付け加えるならば、上述し
た、例えばレーザ光やシンクロトロン放射光を集光する
などの手法によって微小面積を照射できるようにし、例
えばGe(CH32H2ガスを基板上に供給して、光を走査し
て、マスク膜を形成させることなく、Ge膜を光を走査し
た部分にのみ成膜させることも可能である。このとき、
もちろんSiO2膜やSi3N4膜をマスク膜として用いれば、G
e(CH32H2ガスやGe(C2H52H2ガスは先に述べたよう
に選択的成長するので、この選択的成長を光を走査する
方法と併用しても良いことは言うまでもない。また、例
えばグレーティングなどを用いる従来の方法によって光
の干渉パターンを作り、本発明の方法を応用すれば、干
渉縞の明の部分にのみ成膜し暗の部分には成膜しないの
で、光の干渉パターンと同様のパターンの半導体膜を形
成させることができることは言うまでもない。また、ホ
トマスクを用いれば、ホトマスクのパターンと同様のパ
ターンの半導体膜を形成させることもできる。
〔発明の効果〕
以上詳細に説明したごとく、本発明のゲルマニウム半
導体膜の形成方法は、半導体膜の構成元素と炭化水素基
あるいはハロゲン化炭化水素基と結合した成膜原料ガス
の基板表面の吸着種のみを光励起して、その最表面側の
炭化水素基あるいはハロゲン化炭化水素基を脱離させる
ことにより成膜できる完全な基板表面光励起に基づく半
導体膜の成膜法であるので、成膜する領域を基板上に光
照射された所望する領域にのみ限定することができ、確
実な半導体膜のパターニングが得られる利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1図(a),(b),(c),(d),(e)は、本
発明の実施例であるGe半導体膜の成膜過程を模式的に示
した図、第2図は実施例におけるGe吸着量のGe(CH32
H2ガス導入量依存性を示すグラフ、第3図は実施例にお
けるGe吸着量の温度依存性を示すグラフ、第4図は実施
例におけるCH3基の昇温脱離特性を示すグラフ、第5図
は実施例におけるGe膜成長量のサイクル数依存性を示す
グラフ、第6図は実施例における光の透過波長をパラメ
ータとするGe膜成長量のサイクル数依存性を示すグラ
フ、第7図は従来の気相光分解法による成膜状態を示す
説明図、第8図は従来の光による基板加熱法による成膜
状態を示す説明図である。 1……基板 2……光束 3,3′……半導体膜 4……ガス流れ方向
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−124123(JP,A) 特開 昭61−245519(JP,A) 特開 昭60−219734(JP,A) 特開 昭61−228633(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】化学気相反応容器内に設けられた基板上
    に、ジメチルゲルマン〔Ge(CH32H2〕もしくはジエチ
    ルゲルマン〔Ge(C2H52H2〕のうちの少なくとも1種
    の化合物を気相で導入し、上記基板の最表層に上記化合
    物を吸着させた後に、230〜310nmの波長成分を含む紫外
    光を照射して、上記化合物の結合を切断してゲルマニウ
    ムのダングリングボンドを形成させ、ついでゲルマニウ
    ムのダングリングボンドを形成した部分に、上記化合物
    を吸着させ、連続的に光を照射した部分のみにゲルマニ
    ウム半導体膜を成膜することを特徴とする半導体膜の形
    成方法。
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