JP2559836Y2 - 飲料ディスペンサの注出調整装置 - Google Patents

飲料ディスペンサの注出調整装置

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JP2559836Y2
JP2559836Y2 JP1992056319U JP5631992U JP2559836Y2 JP 2559836 Y2 JP2559836 Y2 JP 2559836Y2 JP 1992056319 U JP1992056319 U JP 1992056319U JP 5631992 U JP5631992 U JP 5631992U JP 2559836 Y2 JP2559836 Y2 JP 2559836Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、コーヒー、ジュース等
の飲料を供給する飲料ディスペンサにおいて、濃度およ
び量を調整する調整装置に関し、特に、単一の指定手段
を介して、注出される飲料の濃度および注出量を指定で
きる調整装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、コーヒー、ジュース等の飲料を供
給する飲料ディスペンサにおいては、装置内に水または
湯と原材料(粉末、濃縮液等)を貯蔵し、供給指令があ
るとそれらを適量混合して、紙コップ等に提供する方式
のものが使用されている。この方式の飲料ディスペンサ
では、例えば缶入り飲料を提供するものと比較して、サ
ンプル缶を陳列するスペースを節約できること、提供し
た飲料が飲まれた後のゴミが空き缶でなく紙コップなの
で環境上の問題が少ないこと等の利点がある。そしてこ
の種の飲料ディスペンサでは、飲料をその場で調製する
ので、例えば同じコーヒーでも、濃淡、注出量等を調整
することが可能であり、それを個々の使用者の嗜好に応
じて行うための調整スイッチが設けられているものが多
い。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
た従来の飲料ディスペンサでは、濃淡の調整および注出
量の調整を別々の調整器で行っている。図7(a)は、
従来の飲料ディスペンサにおける注出量調整ツマミと濃
度調整ツマミの説明図であり、注出量調整用のツマミ3
1と濃度調整用のツマミ32とが設けられている。図7
(b)は、飲料ディスペンサ内部に設けられている信号
回路図であり、ツマミ31に連動する可変抵抗33から
の電圧信号およびツマミ32に連動するスイッチ34か
らの電圧信号を受け取るコントローラ35が、電磁弁3
6と駆動モータ37に指令を出して、指示された飲料を
注出するようになっている。そのため、各調整ツマミ3
1、32、コントローラ35への信号線、およびコント
ローラ35の入力ピンが調整ツマミ31、32の数に応
じた個数必要となる。したがって装置構成上より多くの
スペースを要し、その分コストも必要である。また、使
用者の立場からは2つのスイッチを操作する手間がかか
り、操作間違いが起こりやすいという問題がある。
【0004】本考案は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、濃淡の調整および注出量の調整
を単一の調整スイッチで行うことにより、部品点数を減
らしてコストダウンを図り、操作性を向上して操作間違
いを起こりにくくした飲料ディスペンサを提供すること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本考案は、原材料を収容する材料収容器と、水または
湯を貯留する貯留タンクと、前記材料収容器から原材料
を送出する材料送出手段と、前記貯留タンクから水また
は湯を送水する送水手段と、前記材料収容器から前記材
料送出手段により送出される原材料と前記貯留タンクか
ら前記送水手段により送水される水または湯とを混合す
る混合器と、飲料の濃度および量の両方を指定する単一
の指定手段と、前記単一の指定手段からの指令に基づい
て前記材料送出手段および送水手段の駆動制御を行うこ
とにより前記材料収容器からの原材料供給量と前記貯留
タンクからの水または湯供給量とを調整する制御部とを
備え、前記単一の指定手段は、飲料の濃度と量との一方
を指定する複数の区間と、その区間内にそれぞれ設けら
れ他方を指定する指定点とを有し、予め定められた原材
料供給量と水または湯供給量との組合せに対応して飲料
の濃度および量を指定するものである飲料ディスペンサ
の注出調整装置とされる。
【0006】
【作用】上記の構成を有する本考案の飲料ディスペンサ
の注出調整装置では、単一の指定手段で区間と指定点と
を選択することにより飲料の濃度および量の両方が指定
されると、その指令に基づいて制御部により材料送出手
段および送水手段の駆動制御が行われる。この駆動制御
により原材料と水または湯とが混合器に送られる。それ
らの供給量は、予め定められた原材料供給量と水または
湯供給量との組合せであって指定に対応する供給量であ
る。かくして、指定された濃度および量の飲料が混合さ
れ注出される。
【0007】
【実施例】以下、本考案を具体化した一実施例を図面を
参照して説明する。図1は飲料ディスペンサの斜視図で
ある。飲料ディスペンサ本体1の内部には後述する材料
収容器、貯留タンク、コントローラ、ミキシングボウル
等が内蔵されている。飲料ディスペンサの前面には、操
作パネル2が設けられている。ミキシングボウルにて調
整された飲料はAで示す場所に置かれる紙コップBに注
出され、飲用に供される。
【0008】図2は本飲料ディスペンサの構成概念図で
ある。図2において、材料収容器3には、原料たる粉末
コーヒーが収容されている。コントローラ17から指令
があると、駆動モータ4によりスクリュー5が駆動さ
れ、材料収容器3からシュータ6を通して粉末コーヒー
がミキシングボウル7に供給される。このときの粉末コ
ーヒーの供給量は、スクリュー5が駆動された時間によ
り決まる。一方、貯湯タンク8には給水弁9を経由して
供給された水が、ヒータ10により加熱されて湯として
収納されている。コントローラ17から指令があると、
電磁弁11が開いて湯がミキシングボウル7に供給され
る。このときの湯の供給量は、電磁弁11が開放されて
いた時間により決まる。ミキシングボウル7では、供給
された粉末コーヒーと湯とが混合され、コーヒー飲料と
してコップ12に注出される。
【0009】貯湯タンク8には、水位検知素子13、湯
温検知素子14が設けられている。水位検知素子13が
検知した水位は、水位検出器15により検出され、その
検出信号としてコントローラ17に送られる。コントロ
ーラ17は、水位が所定の値より低いと判断したときに
は給水弁9に給水指令を出して給水弁9を開放し、水位
が所定の値に達するまで水を補給する。湯温検知素子1
4が検知した湯温は、湯温検出器16により検出され、
その検出信号としてコントローラ17に送られる。コン
トローラ17は、湯温が所定の値より低いと判断したと
きにはヒータ電源回路18に加熱指令を出し、湯温が所
定の値に達するまでヒータ10により湯を加熱する。コ
ントローラ17にはROM19が設けられ、ROM19
には調整指令器20からの印加信号により、駆動モータ
4の駆動時間と電磁弁11の開放時間とを決定する後述
のテーブルが記憶されている。
【0010】かかる飲料ディスペンサの前面の操作パネ
ル2には、図3(a)に示す調整指令ツマミ21が設け
られており、丸印22の位置により好みの注出量および
濃淡を選ぶようになっている。調整指令ツマミ21に連
動する図3(b)の可変抵抗(飲料ディスペンサ内部に
設けられている)が前記の調整指令器20として、コン
トローラ17に電圧信号を印加する。調整指令器20か
ら電圧信号を受け取ったコントローラ17は、ROM1
9に記憶されたテーブルに基づき、駆動モータ4の駆動
時間と電磁弁11の開放時間とを決定し、駆動モータ4
と電磁弁11とに指令する。
【0011】調整指令器20からの信号電圧と注出され
るコーヒー飲料の濃淡および量の関係を、図4のグラフ
に示す。図4によれば、信号電圧が1.2V未満のとき
は濃いコーヒー飲料が90cc、信号電圧が1.2V以
上2.2V未満のときは濃いコーヒー飲料が120c
c、信号電圧が2.2V以上2.5V未満のときは濃い
コーヒー飲料が150cc、信号電圧が2.5V以上
3.7V未満のときは淡いコーヒー飲料が90cc、信
号電圧が3.7V以上4.7V未満のときは淡いコーヒ
ー飲料が120cc、および信号電圧が4.7V以上の
ときは淡いコーヒー飲料が150cc、それぞれ注出さ
れる。
【0012】このため、ROM19には、上記信号電圧
毎に駆動モータ4の駆動時間と電磁弁11の開時間を指
定するテーブルが記憶されている。さらに、駆動モータ
4が交流式であるときは、その駆動時間は電源周波数に
応じて変える必要があり、また、電磁弁11の開放時間
は貯湯タンク8の水位に応じて変える必要があるため、
前記テーブルには、このことも記憶されている。このテ
ーブルの記憶内容の一部を図5に示す。図5には信号電
圧毎に、2種類の電源周波数に応じて駆動モータ4の駆
動時間と、貯湯タンク8が満水であるときの電磁弁11
の開放時間とを、注出されるコーヒー飲料の濃淡および
量とともに示す。
【0013】そして、本飲料ディスペンサを60Hz電
源で使用する場合の飲料注出動作を図6のフローチャー
トに基づき説明する。まず、ステップ(以下S)1で、
水位検出器15により検出された貯湯タンク8の水位が
必要な所定水位以上であるかどうかを判断し、所定水位
未満である場合(S1:NO)は、S2で給水弁9を開
とし、S1へ戻る。S1で所定水位以上であると判断さ
れた場合(S1:YES)は、S3において給水弁9を
閉とし、S4へ移る。
【0014】S4では、湯温検出器16による貯湯タン
ク8の湯温が必要な所定湯温以上であるかどうかを判断
し、所定湯温未満である場合(S4:NO)は、S5に
おいてヒータ10をオンし、S4へ戻る。S4で所定湯
温以上であると判断された場合(S4:YES)は、S
6においてヒータ10をオフし、S7へ移る。S7で
は、飲料注出指示があったかどうかを判断する。飲料注
出指示がない場合(S7:NO)は、S1へ戻り、S1
〜S6の動作を繰り返しながら、飲料注出指示があるま
で待機する。飲料注出指示があると(S7:YES)、
S8へ移行する。S8では、指示された飲料注出量が1
50ccか120ccか90ccかを判断する。指示さ
れた飲料注出量が150ccである場合(S8:150
cc)は、S9において電磁弁11を3.4秒間開放し
てミキシングボウル7に貯湯タンク8の湯を150cc
供給する。そしてS10において、指示された濃度が濃
であるか淡であるかを判断する。濃である場合(S1
0:濃)は、S11で駆動モータ4を3.63秒オンし
てミキシングボウル7に材料収容器3に粉末コーヒーを
供給する。こうして、150ccの濃いコーヒーがコッ
プ12に注出される。
【0015】S10において、指示された濃度が淡であ
る場合(S10:淡)は、S12で駆動モータ4を2.
89秒オンしてミキシングボウル7に材料収容器3に粉
末コーヒーを供給する。こうして、150ccの淡いコ
ーヒーがコップ12に注出される。S8において、指示
された飲料注出量が120ccである場合(S8:12
0cc)は、S13において電磁弁11を2.7秒間開
放してミキシングボウル7に貯湯タンク8の湯を120
cc供給する。そしてS14において、指示された濃度
が濃であるか淡であるかを判断する。濃である場合(S
14:濃)は、S12で駆動モータ4を2.89秒オン
してミキシングボウル7に材料収容器3に粉末コーヒー
を供給する。こうして、120ccの濃いコーヒーがコ
ップ12に注出される。
【0016】S14において、指示された濃度が淡であ
る場合(S14:淡)は、S15で駆動モータ4を2.
29秒オンしてミキシングボウル7に材料収容器3に粉
末コーヒーを供給する。こうして、120ccの淡いコ
ーヒーがコップ12に注出される。
【0017】S8において、指示された飲料注出量が9
0ccである場合(S8:90cc)は、S16におい
て電磁弁11を2.2秒間開放してミキシングボウル7
に貯湯タンク8の湯を90cc供給する。そしてS18
において、指示された濃度が濃であるか淡であるかを判
断する。濃である場合(S18:濃)は、S19で駆動
モータ4を2.14秒オンしてミキシングボウル7に材
料収容器3に粉末コーヒーを供給する。こうして、90
ccの濃いコーヒーがコップ12に注出される。S18
において、指示された濃度が淡である場合(S18:
淡)は、S20で駆動モータ4を1.69秒オンしてミ
キシングボウル7に材料収容器3に粉末コーヒーを供給
する。こうして、90ccの淡いコーヒーがコップ12
に注出される。
【0018】以上の動作において、電源周波数が50H
zであった場合には、駆動モータ4の駆動時間は図5の
表のモータ駆動時間の各欄の上段に記載されている時間
に変更される。また、この説明での電磁弁11の開放時
間は貯湯タンク8が満水である場合のものであり、貯湯
タンク8が満水でない場合(ただし前記した必要な所定
水位以上)は、その水位に応じてそれぞれROM19の
テーブルに記憶されている時間(表示略)に変更され
る。
【0019】以上詳細に説明したとおり本実施例に係る
飲料ディスペンサの注出調整装置は、単一の調整指令器
からの信号入力により、飲料注出量と濃淡との両方を指
示するようにしたので、これにより、部品点数が減りコ
ストを下げるとともに、操作性にもすぐれた飲料ディス
ペンサを提供できる。なお、前記実施例は本考案を限定
するものではなく、本考案の要旨を逸脱しない範囲内に
おいて種々の変形、改良が可能であることはもちろんで
ある。例えば本実施例では、飲料注出量を3水準、濃度
を2水準としたが、さらに多水準としてもよい。また本
実施例では、粉末コーヒーを原料とするコーヒーディス
ペンサとしたが、紅茶、ココア等でもよい。また図2の
ヒータ10、ヒータ電源回路18のかわりに冷却装置と
その電源回路を設ければジュース等冷たい飲料にも適用
できる。これらにおいて原料は、粉末ばかりでなく濃縮
液を使うものでもよい。
【0020】
【考案の効果】以上説明したことから明かなように本考
案の注出調整装置では、注出すべき飲料の量および濃度
の指示を単一の調整指令器により行うようにした。その
結果、飲料ディスペンサの部品点数を減らし、操作性を
向上することができた。したがって、部品配置上のスペ
ースを確保して飲料ディスペンサのデザイン上の自由度
が増すとともに、使用に当たっての手間あるいは誤操作
の可能性も減少でき、その奏する効果は大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 飲料ディスペンサの斜視図である。
【図2】 本実施例の飲料ディスペンサの構成の概念図
である。
【図3】 本実施例の飲料ディスペンサの濃度および注
出量調整ツマミの正面図(a)および信号回路図(b)
である。
【図4】 調整ツマミに連動する可変抵抗からの入力電
圧と飲料の状態との関係を示すグラフである。
【図5】 入力電圧と供給装置の作動時間の関係を示す
表である。
【図6】 本実施例の飲料ディスペンサの作動のフロー
チャートである。
【図7】 従来技術の飲料ディスペンサの濃度および注
出量調整ツマミの正面図(a)および信号回路図(b)
である。
【符号の説明】
1・・・・飲料ディスペンサ、3・・・・材料収容器、4・・・・駆
動モータ 5・・・・スクリュー、7・・・・ミキシングボウル、8・・・・貯
湯タンク 17・・・・コントローラ、19・・・・ROM、20・・・・調整
指令器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 斉藤 文誉 愛知県豊明市栄町南館3番地16 ホシザ キ電機株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−219790(JP,A)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原材料を収容する材料収容器と、 水または湯を貯留する貯留タンクと、 前記材料収容器から原材料を送出する材料送出手段と、 前記貯留タンクから水または湯を送水する送水手段と、 前記材料収容器から前記材料送出手段により送出される
    原材料と前記貯留タンクから前記送水手段により送水さ
    れる水または湯とを混合する混合器と、 飲料の濃度および量の両方を指定する単一の指定手段
    と、 前記単一の指定手段からの指令に基づいて前記材料送出
    手段および送水手段の駆動制御を行うことにより前記材
    料収容器からの原材料供給量と前記貯留タンクからの水
    または湯供給量とを調整する制御部とを備え、 前記単一の指定手段は、飲料の濃度と量との一方を指定する複数の区間と、その
    区間内にそれぞれ設けられ他方を指定する指定点とを有
    し、 予め定められた原材料供給量と水または湯供給量との組
    合せに対応して飲料の濃度および量を指定することを特
    徴とする飲料ディスペンサの注出調整装置。
JP1992056319U 1992-07-16 1992-07-16 飲料ディスペンサの注出調整装置 Expired - Lifetime JP2559836Y2 (ja)

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JPH0610198U JPH0610198U (ja) 1994-02-08
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