JP2559452B2 - 超音波治療装置 - Google Patents

超音波治療装置

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JP2559452B2 JP63061610A JP6161088A JP2559452B2 JP 2559452 B2 JP2559452 B2 JP 2559452B2 JP 63061610 A JP63061610 A JP 63061610A JP 6161088 A JP6161088 A JP 6161088A JP 2559452 B2 JP2559452 B2 JP 2559452B2
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正造 渋谷
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達也 久保田
俊樹 寺山
忠夫 萩野
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、超音波振動によって組織の切除,結石の破
砕等を行う超音波治療装置に関する。
[従来の技術と発明が解決しようとする課題] 近年、体腔内に細長の挿入部を挿入することにより、
体腔内臓器等を観察したり、必要に応じ処置具チャンネ
ル内に挿通した処置具を用いて各種治療処置のできる内
視鏡が広く利用されている。
ところで、例えば関節治療に用いられるものであっ
て、関節を切開することなく、関節に小さな穿刺孔を形
成し、この穿刺孔に挿入部を挿入して、前記内視鏡の一
つである関節鏡による観察のもとで、半月板の切除等の
手術を行うことのできる外科手術装置が提案されてい
る。このような装置の一つとして、細長の振動伝達部材
を介して伝達される超音波振動によって、前記半月板や
腫瘍等の組織の切除,乳化や結石の破砕等を行う超音波
治療装置がある。
従来の超音波治療装置では、超音波の伝達部材とし
て、ステンレス・チタン等の金属のパイプまたは中実の
棒が用いられていた。しかしながら、従来の装置では、
パイプまたは棒の先端を押し当てて、組織の切除,乳化
や結石の破砕等を行うため、治療部位の保持ができず、
また、治療範囲が狭く、治療の効果,効率が悪かった。
[発明の目的] 本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、治
療部位の保持が可能で、また、広い範囲の治療が可能な
超音波治療装置を提供することを目的としている。
[課題を解決するための手段及び作用] 本発明の超音波治療装置は、細長の振動伝達部材の先
端部に屈曲部を設け、この屈曲部上に、治療部位を保持
可能な空間を形成するように、線材を張設したものであ
る。
[作用] 本発明では、振動伝達部材の先端部に設けられた屈曲
部と線材とによって形成される空間内に、治療部位が保
持され、前記線材を超音波振動させることにより、組織
の切除,乳化や結石の破砕等の治療が行われる。
[実施例] 以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
第1図及び第2図は本発明の第1実施例に係り、第1
図は超音波治療装置の一部切欠側面図、第2図は第1図
のA−A′線断面の拡大図である。
第1図に示すように、超音波治療装置1は、細長の挿
入部2と、この挿入部2の後端に連設された振動子部3
とで構成されている。前記振動子部3は、振動子枠5
と、この振動子枠5に取付けられた超音波励振用の振動
子、例えば圧電振動子6と、この振動子6の前端部に接
合されたホーン7とを備えている。そして、前記ホーン
7の前端部に、前記挿入部2を構成する棒状の振動伝達
部材8が接続されている。前記振動伝達部材8の先端部
には、弧状に湾曲された湾曲部10が形成されている。こ
の湾曲部10には、弦を形成するように、ワイヤ11が張設
されている。そして、第1図及び第2図に示すように、
前記振動伝達部材8の湾曲部10と、前記ワイヤ11との間
に、治療部位を保持するため空間12が形成されている。
尚、前記振動伝達部材8は、例えば、先端位置が超音波
振動の定在波の腹となるような長さに設定されている。
また、前記ワイヤ11としては、タングステン,チタン等
の金属や、セラミック、炭素繊維等が用いられる。
次に、本実施例の作用について説明する。
本実施例の超音波治療装置1を用いて、関節治療等を
行う場合、例えば膝部に穿刺孔を形成し、この穿刺孔か
ら関節腔内に、トラカール,シース等を介して、あるい
は直接、超音波治療装置1の挿入部2を挿入する。そし
て、前記シースを介して、または、他の穿刺孔を介して
関節腔内に挿入された関節鏡による観察のもので、前記
挿入部2の先端部に形成された空間12内に、組織や結石
等の治療部位を挿入し、この治療部位を保持する。この
状態で、振動子6を振動させると、この振動子6で発生
された超音波振動は、ホーン7を介して、振動伝達部材
8に伝達され、この振動伝達部材8を介して、ワイヤ11
に伝達される。そして、このワイヤ11の振動によって組
織の切除,乳化や結石の破砕等の治療が行われる。
このように、本実施例によれば、湾曲部10とワイヤ11
とによって形成される空間12によって、治療部位の保持
が可能になり、また、ワイヤ11の全体または任意の部分
で治療を行うことができるので、より広い範囲の治療が
可能になり、治療の効果,効率が向上される。
また、前記ワイヤ11による弦を長くすることにより、
より広い範囲の治療が可能になる。
尚、前記空間12内に治療部位を挿入せずに、ワイヤ11
のみを治療部位に当接して、治療を行うことも可能であ
る。
尚、振動伝達部位8は、パイプ状であっても良い。
また、ワイヤ11は、断面が円形のものに限らず、断面
が偏平形状のものであっても良い。
第3図及び第4図は本発明の第2実施例に係り、第3
図は超音波治療装置の挿入部先端部の側面図、第4図は
第3図のB−B′線断面図である。
本実施例は、振動伝達部材8の湾曲部10の内側に、第
4図に示すように、刃14を形成したものである。
本実施例によれば、組織の切除,結石の破砕等を、ワ
イヤ11だけではなく、湾曲部10の刃14でも行うことがで
きるので、より、治療の効果,効率が向上する。
その他の構成,作用及び効果は、第1実施例と同様で
ある。
第5図及び第6図は本発明の第3実施例に係り、第5
図は超音波治療装置の挿入部先端部の側面図、第6図は
第5図のC−C′線断面図である。
本実施例は、振動伝達部材8の湾曲部10に、2本のワ
イヤ16,17を、所定の間隔を開けて平行に張設したもの
である。
本実施例によれば、ワイヤを複数本設けたことによ
り、一度に治療できる範囲が広がるので、より治療効果
が向上する。
尚、ワイヤは、2本に限らず3本以上であっても良
い。
その他の構成,作用及び効果は、第1実施例と同様で
ある。
第7図は本発明の第4実施例の超音波治療装置の挿入
部先端部の側面図である。
本実施例は、振動伝達部材8の先端部に、弧状の湾曲
部10の代わりに、長方形の3辺を形成するように屈曲さ
せた屈曲部18を設け、この屈曲部18に、長方形の他の一
辺を形成するようにワイヤ11を張設したものである。
その他の構成,作用及び効果は、第1実施例と同様で
ある。
尚、第8図に示すように、振動伝達部材全体をワイヤ
21によって形成しても良い。この第8図に示す例では、
ワイヤ21は、一端が振動子部3のコーン7に接合され、
このコーン7から挿入部の先端側に直線状に延設され、
先端部においてループ22を形成した後、後端側に直線状
に延設されて、他端が前記コーン7に接合されている。
尚、前記ワイヤ21の直線状の部分は、シース23内に挿通
されるようになっている。この超音波治療装置では、先
端のループ22を、腫瘍や結石等の治療部位24に引っ掛け
て、この治療部位24を保持し、ワイヤ21を超音波振動さ
せることにより処置を行う。
この第8図に示す例によれば、第1実施例と同様に、
治療部位を保持でき、治療が容易になる。また、細いワ
イヤを用いることにより、切除力が向上する。また、ワ
イヤ21の全体または任意の位置で治療を行うことが可能
であるため、治療の効率が向上する。
尚、第9図に示すように、ワイヤ21のループ22の部分
を、コイル状にしても良い。これにより治療面積が広く
なる。
また、第10図に示すように、ワイヤ21のループ22内
に、網25を設けても良い。これにより、治療部位の保持
が容易になると共に、治療面積が広くなる。
尚、本発明は、上記各実施例に限定されず、例えば、
振動伝達部材8をパイプ状とし、この振動伝達部材8の
中空部を吸引路とすると共に、この振動伝達部材8の後
端側に吸引手段を設け、破砕された結石等を振動伝達部
材8の中空部を介して吸引除去できるようにしても良
い。
[発明の効果] 以上説明したように本発明によれば、振動伝達部材の
先端部に設けられた屈曲部と線材とによって形成される
空間により、治療部位を容易に保持でき、また、線材を
超音波振動させることにより、広い範囲の治療が可能に
なるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は本発明の第1実施例に係り、第1図
は超音波治療装置の一部切欠側面図、第2図は第1図の
A−A′線断面の拡大図、第3図及び第4図は本発明の
第2実施例に係り、第3図は超音波治療装置の挿入部先
端部の側面図、第4図は第3図のB−B′線断面図、第
5図及び第6図は本発明の第3実施例に係り、第5図は
超音波治療装置の挿入部先端部の側面図、第6図は第5
図のC−C′線断面図、第7図は本発明の第4実施例の
超音波治療装置の挿入部先端部の側面図、第8図は振動
伝達部材全体をワイヤで形成した超音波治療装置の一部
切欠側面図、第9図及び第10図は第8図の超音波治療装
置の変形例における先端部を示す斜視図である。 1……超音波治療装置、2……挿入部 3……振動子部、6……振動子 8……振動伝達部材、10……湾曲部 11……ワイヤ、12……空間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池田 裕一 東京都渋谷区幡ケ谷2丁目43番2号 オ リンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 渋谷 正造 東京都渋谷区幡ケ谷2丁目43番2号 オ リンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 楠 博幸 東京都渋谷区幡ケ谷2丁目43番2号 オ リンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 窪田 哲丸 東京都渋谷区幡ケ谷2丁目43番2号 オ リンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 久保田 達也 東京都渋谷区幡ケ谷2丁目43番2号 オ リンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 寺山 俊樹 東京都渋谷区幡ケ谷2丁目43番2号 オ リンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 萩野 忠夫 東京都渋谷区幡ケ谷2丁目43番2号 オ リンパス光学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−149135(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】超音波振動発生手段と、この超音波振動発
    生手段に接続され、この超音波振動発生手段によって発
    生される超音波振動を伝達する細長の振動伝達部材とを
    備えた超音波治療装置において、前記振動伝達部材の先
    端部に屈曲部を設け、この屈曲部上に、治療部位を保持
    可能な空間を形成するように、線材を張設したことを特
    徴とする超音波治療装置。
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