JP2559369B2 - 電動式パワ−ステアリング装置 - Google Patents

電動式パワ−ステアリング装置

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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は電動機を用いた操舵力倍力装置により補助ト
ルクを発生する電動式パワーステアリング装置に関す
る。
(従来の技術) 従来の電動式パワーステアリング装置は、電動機を動
力源とする操舵力倍力装置やマイクロコンピュータユニ
ットで構成された制御装置を備え、また電動機が一般に
低出力トルク高回転数であるので、電動式パワーステア
リング装置に用いる場合に高出力トルク低回転数となる
よう減速する減速装置を備えており、操舵時には電動機
を駆動制御して電動機動力をステアリング系に作用させ
て操舵力の軽減を図り、その結果ドライバビリティを向
上させ、操舵フィーリングの向上を図ったものとして
「特願昭60−9545号」および「特願昭60−9546号」が本
出願人により出願されている。
(発明が解決しようとする問題点) ところが、上記従来の電動式パワーステアリング装置
は、車両走行中にステアリングホイールを操舵した後ス
テアリングホイールから手を放したような時には、キャ
スタ・トレールを含むタイヤ反力により、電動機を回転
させステアリング系を中位位置に復帰させようとする
(以下、タイヤ反力によりステアリングホイールが中位
位置に自由に復帰させられる状態を手放し戻り操作時と
いう。)。またタイヤ反力は車速の増大に伴って大きく
なる。このため、減速装置がその出力側から回転させら
れるために電動機が増速回転させられる。この場合、ス
テアリング系での電動機の慣性モーメントが減速比の2
乗倍と大きいため、ステアリング系の手放し戻り操作時
には装置自らの慣性により、ステアリング系が、中位位
置を越えて反対方向へ行き過ぎたり再び戻ったりする振
動を長い周期で繰り返し、短時間に中位位置に収束しづ
らいおそれがあった。つまり、マニュアル・ステアリン
グ系における収束特性を、第8図(A)の特性曲線で示
すように、走行時にステアリング系を中位位置からα度
操舵して手放した場合にはステアリング系の振動はt1
間で収束するが、電動式パワーステアリング装置におい
ては第8図(B)に示すように自らの慣性力により振動
の周期が長く振れ巾が大きくなるため、収束時間t2がマ
ニュアル・ステアリング系の場合に比べて大きくなり、
ステアリング系の手放し戻り安定性を低下させていた。
(発明の目的) そこで本発明では、電動機の回転速度が大きくなる
程、慣性の影響が顕著であることに着目して、ステアリ
ング系の操舵トルクが所定値以下で且つ電動機回転速度
が所定値以上であるときに電動機を電気的に制動するこ
とにより、ステアリング系の中位位置での収束時間を短
縮し、ステアリング系の安定した手放し戻り特性が得ら
れる電動式パワーステアリング装置を提供することを目
的としている。
(問題点の解決手段およびその作用) 第1図は本発明の全体構成図である。
本発明の電動式パワーステアリング装置は、第1図に
示す如く、ステアリング系の操舵トルクを検出する操舵
トルク検出手段(41)と、電動機(10)の回転速度を検
出する電動機回転検出手段(42)と、これら両検出手段
(41),(42)からの出力信号に基づいて電動機制御信
号を決定する電動機制御信号発生手段(43)とこの制御
信号発生手段(43)の制御信号に基づき電動機(10)を
駆動する電動機駆動手段(44)およびこれにより駆動さ
れる電動機(10)とを備え、さらに前記両検出手段(4
1)と(42)からの出力信号に基づいて操舵トルクが所
定値以下で且つ電動機の回転速度が所定値以上であるこ
とを検出する零トルク過回転検出手段(45)と、この検
出手段(45)からの出力信号に基づいて電動機(10)を
制動する電動機制動手段(45)とを備えた構成である。
したがって、操舵トルクが所定値以下で、かつ電動機回
転速度が所定値以上となるときをステアリング系の手放
し戻り状態時であるとして零トルク過回転検出手段(4
5)から制動信号が出力され、この制動信号に基づいて
電動機制動手段(46)により電動機(10)の電機子巻線
の両端子が短絡され、電動機(10)の自己制動が行なわ
れ、手放し戻り操作時でのステアリング系を短時間のう
ちに中位位置に復帰することができ、安定した手放し戻
り特性が得られる。
(実施例) 以下に本発明の一実施例を添付図面に基づいて説明す
る。
第2図は電動式パワーステアリング装置を示す縦断面
図である。第2図において、(1)はピニオン軸、
(2)はラック軸であり、ピニオン軸(1)の下方に一
体的に設けられたピニオンギヤ(3)と、ラック軸
(2)の背面に設けられたラック歯(4)とが噛み合わ
され、ピニオン軸(1)の回転をラック軸(2)の直線
運動に変換する。ピニオン軸(1)は図示されない自在
継手、ステアリング軸を介してステアリングホイールに
連結され、ラック軸(2)は図示されないタイロッドを
介して車輪を回転自在に支承するナックルに連結され、
ステアリングホイールの回転を車輪の揺動運動に変換し
車両の操舵を可能にする。ピニオン軸(1)の周囲には
操舵トルクセンサ(6)が、電動機(10)には電動機回
転センサ(71)が設けられている。ラック軸(2)のラ
ック歯(4)の他端側にはボールねじ機構(7)と大径
の歯付きプーリ(8)と、タイミングベルト(9)と、
小径の歯付きプーリ(10a)が軸着された電動機(10)
とが設けられており、電動機(10)の回転をプーリ(10
a)、タイミングベルト(9)、プーリ(8)を介して
ボールねじ機構(7)に伝達し、このボールねじ機構
(7)において電動機(10)の回転を減速してラック軸
(2)に伝達し、ラック軸(2)の直線運動に変換す
る。
更に詳述すると、電動機回転センサ(71)は、スリッ
ト(72)を有し電動機(10)の回転軸に軸着される回転
円板(73)と、スリット(72)の通過光を検出するフォ
トカプラ(74)とからなり、フォトカプラ(74)からは
電動機(10)の回転速度に応じたディジタル信号が制御
装置(13)に出力される。
操舵トルクセンサ(6)は、ピニオンギヤ(3)の周
囲に配設された軸受(14),(15)でピニオンギヤ
(3)を回転自在に支承する一方、ケース(16)に、ピ
ニオンギヤ(3)の回転中心と異なる回転中心で軸受
(17),(18)で回転自在に支承されるピニオンホルダ
(19)と、このピニオンホルダ(19)の回転運動をピニ
オンホルダ(19)に一体駅に設けられるピン(20)によ
り軸方向変位に変換されるピストン(21)と、このピス
トン(21)の軸方向変位を抑制するばね(22),(23)
と、この軸方向変位を電気信号に変換する差動変圧器は
(26)により構成される。従って、ラック軸(2)の負
荷が大きいと、ピニオンギヤ(3)とラック歯(4)と
の噛み合い部によりピニオンギヤ(3)の自転は阻止さ
れ、ピニオンホルダ(19)の回転中心による公転運動に
変換され、この公転運動によりピン(20)の回転半径に
より拡大されピストン(21)を変位させる。そしてばね
(22),(23)の反力に釣り合う位置までピニオンギヤ
(3)は公転することにより操舵トルクに応じたピニオ
ンホルダ(19)の変位が得られる。そしてピストン(2
1)の一端に一体的に設けられた磁性体の鉄心(25)の
変位を差動変圧器(26)により検出する。差動変圧器
(26)は一次巻線(27a)と二次巻線(27b),(27c)
より構成され、一次巻線(27a)には制御装置(13)よ
り交流電圧が印加され、二次巻線(27b),(27c)には
鉄心(25)の電気的中位点からの変位に応じて振幅が差
動的に変位する。二次巻線(27b),(27c)の出力は夫
々制御装置(13)に入力され、後述するインターフェー
ス回路(49)を経て操舵トルクの大きさとその作用方向
が検出される。
ラック軸(2)のピニオンギヤ(3)との噛み合い部
と反対側は、球面軸受(30)によりケース(16)に、揺
動自在にかつ軸方向自在に支承される。ラック軸(2)
の外周にはボールねじ溝(16a)が形成され、このボー
ルねじ溝(16a)に環装され同様のねじ溝(31a)をその
内周面に有するボールナット(31)と前記ボールねじ溝
(16a)との間には複数個のボール(32)が嵌合され両
ねじ溝(16a),(31a)の間を転動してボールナット
(31)に設けられる循環路を得て循環している。したが
って、ボールナット(31)の回転はボール(32)を介し
て滑らかにラック軸(2)を直線運動に変換する。ボー
ルナット(31)はその両端から弾性部材(33),(34)
を介してプーリケースA(35A)とプーリケースB(35
B)により挟み込まれることにより弾性的に係合され
る。プーリケースA,B(35A,35B)はアンギユラコンタク
ト軸受(36),(37)によりケース(16)により回転自
在に支承される。プーリケースA(35A)の外周には大
径プーリ(8)が一体的に設けられ、電動機(10)の小
径プーリ(10a)との間に巻き回されたタイミングベル
ト(9)を介して電動機(10)の回転が大径プーリ
(8)へ伝達される。上記電動機(10)は、制御装置
(13)により制御される。
次に上記制御装置(13)について説明する。
第3図に制御装置(13)の一例を示す。同図におい
て、(47)はA/Dコンバータ、(48)はマイクロコンピ
ュータユニットであり、マイクロコンピュータユニット
(48)には操舵トルク検出手段(41)および電動機回転
検出手段(42)からの各検出信号S1〜S3がA/Dコンバー
タ(47)を通じてマイクロコンピュータユニット(48)
の命令に従って入力されている。
上記操舵トルク検出手段(41)は、操舵トルクセンサ
(6)とマイクロコンピュータユニット(48)からの基
準クロックパルスを分周し交流信号に変換して差動変圧
器(26)の一次巻線(27a)に供給するとともに差動変
圧器(26)の二次巻線(27b,27c)からの出力を整流平
滑化する操舵トルク・インターフェース回路(48)とか
らなり、操舵トルクの作用方向とその大きさを示す第4
図の如き操舵トルク信号S1,S2を出力する。
上記電動機回転検出手段(42)は、電動機回転センサ
(5)と、このセンサ(5)のフォトカプラ(74)に電
源を供給するとともにフォトカプラ(74)からのディジ
タル信号を電圧に変換する電動機回転・インターフェー
ス回路(50)とからなり、電動機(10)の回転速度を示
す第5図の如き電動機回転速度信号S3を出力する。
マイクロコンピュータユニット(48)はI/Oポート、
メモリ、演算部、制御部、各レジスタ及びクロックジェ
ネレータ等により構成され、クロックパルスに基づき作
動する。マイクコンピュータユニット(48)等を駆動す
る電源回路は、車載のバッテリ(53)の+端子にヒュー
ズ回路(54)およびイグニッションキーのキースイッチ
(55)を介して接続されるヒューズ回路(56)と、この
回路(56)の出力側に接続されるリレー回路(57)およ
び定電圧回路(58)とから構成され、リレー回路(57)
の出力側のB端子から後述する電動機駆動回路(電動機
駆動手段)(60)に電源を供給し、定電圧回路(58)の
出力端子であるA端子からはマイクロコンピュータユニ
ット(48)、各検出手段(41),(42)およびその他の
インターフェース回路(49,50)等に電源を供給する。
従って、キースイッチ(55)が投入されると、マイロコ
ンピュータユニット(48)は命令に基づき各検出信号S1
〜S3をA/Dコンバータ(47)でディジタル変換して、メ
モリに書き込まれたプログラムに従って処理し、電動機
制御信号T3・T4又は電動機制動制御信号T5を電動機駆動
回路(60)に出力し、電動機(10)を駆動制御し、又は
制動する。尚、第1図に示す電動機制御信号発生手段
(43)および零トルク過回転検出手段(45)はマイクロ
コンピュータユニット(48)により、また電動機制動手
段(46)はマイクロコンピュータユニット(48)および
電動機駆動回路(60)により構成されている。
電動機駆動回路(60)は、FET(電界効果トランジス
タ)(Q1,Q2,Q3,Q4)から成るブリッジ回路と、マイク
ロコンピュータユニット(48)からの制御信号T3・T4
T5によりブリッジ回路を駆動するインターフェース回路
(61)とにより構成されている。ブリッジ回路はFET(Q
1)と(Q4)の夫々のドレイン端子が電源回路のB端子
に接続される一方、これらのソース端子が他方のFET(Q
2)と(Q3)のドレイン端子に夫々接続されている。FET
(Q2)と(Q3)とのソース端子は夫々バッテリ(53)の
−端子へ接続されている。FET(Q1,Q2,Q3,Q4)の夫々の
ゲート端子はインターフェース回路(61)の出力側に接
続され、ブリッジ回路の出力側となるFET(Q1)のソー
ス端子とFET(Q4)のソース端子が前記電動機(10)の
電機子巻線に接続されている。前記インターフェース回
路(61)は、マイクロコンピュータユニット(48)から
の電動機回転方向制御信号T3に基づいてFET(Q1)をオ
ン駆動すると同時にFET(Q3)を駆動可能状態にし、PWM
信号から成る電動機駆動信号T4に基づいてFET(Q3)を
ドライブするか、又は、制御信号T3によりFET(Q4)と
オン駆動すると同時にFET(Q2)を駆動可能状態にし、P
WM信号から成る電動機駆動信号T4に基づいてFET(Q2
をドライブする。従って、電動機駆動回路(60)におい
ては、一方のFET(Q1)とオン駆動とFET(Q3)のPWM駆
動、又は他方のFET(Q4)のオン駆動とFET(Q2)のPWM
駆動により、制御信号T3・T4に応じて電動機(10)の回
転方向とその動力(回転数とトルク)が制御される。さ
らに、電動機制動時には、制動信号T5によりFET(Q2
と(Q3)のオン駆動して電動機(10)の電機子巻線を短
絡し、これにより電動機(10)の自己制動が行なわれ
る。
また、本実施例においては、上記電源回路のリレー回
路(57)の他に、ブリッジ回路と電動機(10)との間に
リレー回路(62)が介装されている。電源回路リレー回
路(57)は装置全体が異常の場合にマイクロコンピュー
タユニット(48)からリレー制御信号ORにより動作し、
B電源の供給を停止させる。また、他方のリレー回路
(62)は電動機駆動回路(60)のFET(Q1〜Q4)のいず
れかがオン故障した場合に、リレー制御信号ORに動作
し、電動機(10)を電動機駆動回路(60)から切離す
る。
次に作用を説明する。
第6図はマイクロコンピュータユニット(48)におけ
る電動機制御処理の概略を示すフローチャートであり、
図中P1〜P26はフローチャートの各ステップを示す。
イグニションキーのキースイッチ(55)がオンに投入
されると、マイクロコンピュータユニット(48)や他の
回路に電源が供給され制御が開始される(ステップ
P0)。まず、マイクロコンピュータユニット(48)内部
においてはI/Oポートのセット、各レジスタおよびRAM内
のデータをクリアして初期設定する(P1)。次にステッ
プP2で操舵トルク検出信号S1,S2を読込み、ステップP3
でS1,S2に基づき操舵トルクセンサ(6)の故障診断が
行なわれ、異常であれば制御信号ORによりリレー回路
(57)と(62)をオフにし駆動回路(60)の動作を停止
させる。操舵トルクセンサ(6)が正常であれば、ステ
ップP4でS1−S2を計算してこれを操舵トルクTとして記
憶し、ステップP5操舵トルクの作用方向を判別する為
に、操舵トルクTが正か負かを判別する。そして、正又
は零であれば、ステップP6で作用方向を示す符号フラグ
FをF=0としてステップP9に進み、負であればステッ
プP7で絶対値変換、即ちT=−Tの処理をした後、ステ
ップP8で符号フラグFをF=1としてステップP9に進
む。
ステップP9では操舵トルクTが予め設定した所定値a
よりも小さいかどうかが判別される。この所定値aは例
えば第8図(C)の如く設定される。T>aの場合には
ステアリング系に操舵トルクが付与されているとして、
ステップP10で零トルクフラグF1をF1=0とする。T≦
aの場合にはステアリング系に操舵トルクが付与されて
いないとしてこれを示す零フラグF1とF1=1にセット
(P11)する。
次にステップP12では電動機回転速度S3を読込み、ス
テップP13において回転速度信号S3に基づく回転速度NM
が予め設定した所定値bよりも大きいかどうかが判別さ
れる。この所定値bは例えば第5図及び第8図(C)の
如く設定される。NM<bの場合にはステップP14で過回
転フラグF2をF2=0とし、NM≧bの場合にはステアリン
グ系と共に電動機(10)が回転しているとして、これを
示す過回転フラグF2をF2=1にセットする(P15)。ス
テップP16では、零フラグF1と過回転フラグF2の双方が
セットされているか、即ちF1=F2=1かが判別される。
双方がセットされている以外の場合、即ち、ステアリン
グ系が戻り状態でない場合にはステップP17〜P22の通常
の電動機制御が行なわれる。つまり、ステップP17で操
舵トルクの絶対値Tをアドレスとするメモリの内容がテ
ーブルから呼び出される。テーブルは、第7図に示す操
舵トルクの絶対値Tに対応する電動機制御デユーティD
が格納されている。さらに、ステップP18では、Dが零
かどうかの判別が行なわれ、D=0の場合にはステアリ
ング系に操舵トルクが付与されていないとしてステップ
P19でHL=HR=LL=LR=0としてステップP23およびP24
でR=L=0とD=0を出力する。したがって、電動機
(10)により補助トルクがステアリング系には付与され
ない。尚、上記L,Rは回転方向信号T3の回転方向を示す
信号であり、Hはブリッジの図中上側のFETQ1,Q4に対応
する符号、Lは図中下側のFETQ2,Q3に対応する符号であ
る。また、Dはトルク信号T4の内容であるデユーティ値
で、PWM信号である。また、ステップP18でD≠0の場合
には、ステップP20で操舵トルクTの符号フラグFが1
かどうかが判別され、F=1の場合には例えば左回転と
してステップP21でHL=LR=1、HR=LL=0とし、ステ
ップP23,P24でR,LおよびDを出力する。したがって、FE
TQ1とQ3が駆動される。ステップP20でF≠1の場合には
例えば右回転としてHL=LR=0、HR=LL=1とし同様に
R,LおよびDを出力してステップP2に戻る。したがっ
て、この場合にはFETQ2とQ4が駆動される。
これに対し、ステップP16でF1=F2=1の場合には、
ステアリング系に操舵トルクが付与されていない状態で
ステアリング系が回転しているので、ステアリング系が
手放し状態でタイヤ反力により戻されている戻り状態と
判断して、ステップP25に進む。つまり、ステップP16
は第8図(B)に示す如き特性に至るステアリング系の
手放し戻り状態時であることが判別される。そして、ス
テップP25ではHL=HR=0、LL=LR=1とし、FETQ2とQ3
がセットされる。またステップP26では制動制御信号T5
がD=1にセットされる。したがって、この制動信号T5
は第8図(C)に示す如くステアリング系の操舵トルク
T所定値a以下で、且つ電動機回転速度NMが所定値b以
上となる範囲でセットされることになる。
そして、ステップP23,P24でR・L,Dが出力されると、
インターフェース回路(61)によりブリッジ回路のFETQ
2とQ3とがオン駆動され、電動機(10)と電機子巻線が
短絡される。したがって、電動機(10)は自らの回転に
より発生する逆起電力により電機子巻線には回転方向に
応じた向きに制動電流が流れることとなり、電動機(1
0)が自己制動される。その結果、ステアリング系の戻
り操作時には、第8図(C)のt3で示す如くステアリン
グ系の中位位置近傍で自己制動されることになり、マニ
アルステアリングと略同等に収束時間が短縮され、ステ
アリング系の安定した戻り特性が得られる。
(発明の効果) 以上説明した如く本発明によれば、操舵トルクが所定
値以下、かつ電動機回転速度が所定値以上の場合のステ
アリング系の手放し戻り状態時に、電動機を制動するこ
とができるので、電動機等の慣性の影響を除去でき、短
時間のうちにステアリング系を中位位置に収束でき、安
定したステアリング系の手放し戻り特性を得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の全体構成図、第2図ないし第7図およ
び第8図(C)は本発明の一実施例に係り、第2図は電
動式パワーステアリング装置の縦断面図、第3図は制御
装置のブロック構成図、第4図、第5図は各検出信号の
特性図、第6図は制御処理の概略を示すフローチャー
ト、第7図はマイクロコンピュータユニットの動作を説
明する図、第8図(C)は電動機制動制御信号および収
束特性を示す説明図、第8図(A),(B)は従来例に
係り、第8図(A)はマニュアルステアリングの収束特
性を示す図、第8図(B)は電動式パワーステアリング
装置の収束特性を示す図である。 図面中、(10)は電動機、(45)は零トルク過回転検出
手段、(46)は電動機制動手段、T,aは操舵トルクおよ
びその所定値、NM,bは電動機回転速度およびその所定値
である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電動機の動力をステアリング系に作用させ
    て操舵力の軽減を図る電動式パワーステアリング装置に
    おいて、 ステアリング系の操舵トルクを検出する操舵トルク検出
    手段と、電動機の回転速度を検出する電動機回転検出手
    段と、これら検出手段の検出信号に基づき操舵トルクが
    所定値以下で、かつ電動機回転速度が所定値以上の時
    に、前記電動機の電機子巻線を短絡して電磁制動を行う
    ことを特徴とする電動式パワーステアリング装置。
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