JP2559343B2 - 乾式多板クラッチの打音防止構造 - Google Patents

乾式多板クラッチの打音防止構造

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JP2559343B2 JP6197158A JP19715894A JP2559343B2 JP 2559343 B2 JP2559343 B2 JP 2559343B2 JP 6197158 A JP6197158 A JP 6197158A JP 19715894 A JP19715894 A JP 19715894A JP 2559343 B2 JP2559343 B2 JP 2559343B2
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勝喜 劉
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、クラッチの断続の際に
生じ易い打音を防止する乾式多板クラッチの打音防止構
造に関するものである。
【0002】
【従来技術】打音を防止した湿式多板クラッチとして、
例えば特開昭59−86716号公報(図4ないし図5
参照)に記載されたものがある。
【0003】図4ないし図5に図示された従来の多板ク
ラッチでは、円筒状クラッチアウタ01の内周面に、開口
端面から軸方向に指向した係合凹部02が周方向に亘り複
数個形成され、駆動摩擦板03と被駆動摩擦板04とが交互
に複数枚重ね合された状態で、該駆動摩擦板03の外周突
部05が前記円筒状クラッチアウタ01の係合凹部02に嵌合
されるとともに、前記被駆動摩擦板04の内周突部06がク
ラッチインナ07の溝08に嵌合されており、前記円筒状ク
ラッチアウタ01の開口端面側に位置した押え板09がクラ
ッチバネ010 のバネ力によって前記円筒状クラッチアウ
タ01の底部に向い押されると、前記駆動摩擦板03と被駆
動摩擦板05とが相互に圧接されて、その摩擦力により、
クラッチアウタ01からクラッチインナ07の動力が伝達さ
れるようになっている。
【0004】そして、クラッチアウタ01の係合凹部02
と、駆動摩擦板03の外周突部05との間に、周方向の間隙
が存在しており、クラッチアウタ01と駆動摩擦板03との
相対的な周方向移動によって、その係合凹部02の周方向
端面015 と外周突部05の周方向端面016 とが当接する際
の衝撃力を緩和して、打音を防止するために、クラッチ
アウタ01の先端部寄りの駆動摩擦板03aの外周突部05a
が、横断面形状がコ字状のバネ部材011 の両脚部012 で
挟着され、該両脚部012 および外周突部05aを貫通する
小リベット014 により、バネ部材011 が駆動摩擦板03a
の外周突部05aに装着されており、該バネ部材011 から
半径方向へ向って突出して係合凹部02の底面014 に圧接
される弾性舌片013 によって、クラッチアウタ01と駆動
摩擦板03aとが摩擦的に接合されるようになっている。
【0005】
【解決しようとする課題】図4ないし図5に図示の多板
クラッチは、湿式であるため、駆動摩擦板03aに一体に
装着されたバネ部材011 の弾性舌片013 が係合凹部02の
底面014 に圧接されて、両者間に大きな摩擦力が働いて
も、両者にそれ程大きな摩耗が生じないが、乾式の場合
には、バネ部材が金属系であることと合いまって両者の
摩耗が大きく、クラッチアウタ01の係合凹部02および駆
動摩擦板03aの外周突部05a間の拘束力が経時的に減少
するため、クラッチアウタ01と駆動摩擦板03aとが相対
的に周方向へ移動した場合に、係合凹部02の周方向端面
015 と駆動摩擦板外周突部05aの周方向端面016 aとが
当接し、打音防止が達成されない難点があった。
【0006】また乾式多板クラッチの場合には、湿式に
比べると摩耗し易いため、バネ部材011 を頻繁に交換す
る必要があるが、リベット結合であるので、バネ部材01
1 の交換作業が困難であり、メンテナンス頻度を要求さ
れる乾式クラッチにおいては好ましい構造ではなかっ
た。
【0007】
【課題を解決するための手段および作用効果】本発明
は、このような難点を克服した乾式多板クラッチの改良
に係り、円筒状クラッチアウタの開口端面から軸方向に
指向して欠除された切り欠きが該円筒状クラッチアウタ
に形成され、駆動摩擦板と被駆動摩擦板とが交互に複数
枚重ね合された状態で、該駆動摩擦板の外周突部が前記
円筒状クラッチアウタの切り欠きに嵌合されるととも
に、前記被駆動摩擦板の内周突部がクラッチインナの溝
に嵌合され、前記円筒状クラッチアウタの開口端面側に
位置した押え板により押し合されて動力が伝達される乾
式多板クラッチにおいて、前記円筒状クラッチアウタの
切り欠き軸方向先端側に位置した前記駆動摩擦板の外周
突部に、該駆動摩擦板の外径方向から弾性緩衝部材が着
脱自在に嵌装されたことを特徴とするものである。
【0008】本発明は前記したように構成されているの
で、クラッチ断続の際に、前記円筒状クラッチアウタに
対しクラッチインナが相対的に回転して、前記円筒状ク
ラッチの切り欠き先端側に位置した前記駆動摩擦板の外
周突部の周方向両端面のいずれか一方が、前記クラッチ
アウタの切り欠きの周方向両端面のいずれか一方に押し
付けられる力が働いた場合には、前記駆動摩擦板の外周
突部に嵌装された弾性緩衝部材の圧縮変形によって、前
記押し付け力が緩和され、衝撃による摩耗および衝撃に
伴なう打音の発生が未然に防止される。
【0009】また本発明では、押え板の配置個所と反対
側の円筒状クラッチアウタにおける切り欠きの先端側に
前記緩衝部材が配設されているため、該緩衝部材の弾性
変形により前記円筒状クラッチアウタと駆動摩擦板とに
相対的な回転が生じても、その回転量が小さいので、ク
ラッチの切れが良好である。
【0010】さらにまた本発明では、前記円筒状クラッ
チアウタの切り欠きに位置した前記駆動摩擦板の外周突
部に、該駆動摩擦板の外径方向から弾性緩衝部材が着脱
自在に嵌装されているため、該弾性緩衝部材の着脱が頗
る容易であり、保守・点検・整備が迅速かつ確実に遂行
されうる。
【0011】
【実施例】以下、図1ないし図3に図示された本発明の
一実施例について説明する。
【0012】図1に図示の乾式多板クラッチ1は、自動
二輪車に用いられるものである。該乾式多板クラッチ1
は、図示されないエンジンにより回転駆動されるクラン
クシャフト(図示されず)に平行な変速軸2の一端に配
設されており、前記クランクシャフトにスプライン嵌合
されたドライブギヤ3と、該ドライブギヤ3に噛合され
かつ前記変速軸2にベアリング4を介して回転自在に枢
支されるドリブンギヤ5と、該ドリブンギヤ5にスプラ
イン嵌合され複数条の切り欠き7を有した有底円筒状で
硬質材料により形成されたクラッチアウタ6と、該クラ
ッチアウタ6内に位置し前記変速軸2にスプライン嵌合
され受圧部9を有したクラッチインナ8と、前記クラッ
チアウタ6の切り欠き7に挿入される突部11を外周上に
有しアルミダイキャストなどにより形成される駆動摩擦
板10と、前記クラッチインナ8に軸方向に摺動可能にス
プライン嵌合され前記駆動摩擦板10と交互に重ね合され
る被駆動摩擦板12と、前記駆動摩擦板10のうちクラッチ
アウタ6の切り欠き7の最内側に位置する駆動摩擦板10
aの突部11aに嵌装される摩擦係数が小さくさび等に強
いフッ素樹脂からなるリング状の弾性体リング状ダンパ
ー13と、前記駆動摩擦板10および被駆動摩擦板12を押圧
するプレッシャープレート14と、該プレッシャープレー
ト14をクラッチインナ8の受圧部9方向に押圧するよう
に付勢するバネ15と、前記変速軸2内を貫通し軸方向に
摺動可能なリフタロッド16と、該リフタロッド16の移動
に伴い前記プレッシャープレート14を移動させるキャッ
プ17とより構成されている。
【0013】また前記クラッチアウタ6の切り欠き7
は、その周方向の巾がクラッチアウタ6の開口側から軸
方向に向い先細に形成されており、前記リング状ダンパ
ー13は前記駆動摩擦板10のうち、クラッチアウタ6の切
り欠き7の先端側に位置する駆動摩擦板10aの突部11a
の溝18に嵌装されるようになっている。
【0014】図1ないし図3に図示の実施例は前記した
ように構成されているので、クラッチアウタ6の切り欠
き先端側に位置した駆動摩擦板10aの突部11の外周面の
溝18に嵌装されたリング状ダンパー13により、駆動摩擦
板10の突部11の周方向端面11bとクラッチアウタ6の切
り欠き7の周方向端面7bとが直接当接することがな
く、弾性的に緩衝され、その結果、衝撃や衝撃による打
音が発生することが未然に防止されるとともに、駆動摩
擦板10の突部周方向端面11bとクラッチアウタ6の切り
欠き7の周方向端面7bとの直接的な衝撃による摩耗が
阻止される。
【0015】また駆動摩擦板10および被駆動摩擦板12が
プレッシャープレート14にて押し付けられてクラッチ1
が接続された状態では、これら駆動摩擦板10および被駆
動摩擦板12は相互に圧接されて一体的に回転し、前述し
たように先細状切り欠き7の先端側の駆動摩擦板10aが
クラッチアウタ6の切り欠き7の周方向端面7bにダン
パー13を介して弾性的に保持されているため、クラッチ
アウタ6とクラッチインナ8とに相対的な回転差が生じ
ても、先細状切り欠き7の先端側の駆動摩擦板10aを除
く他の駆動摩擦板10の突部周方向端面11bがクラッチア
ウタ6の切り欠き7の周方向端面7bに衝突することが
阻止されこれらの衝突による打音の発生を防止すること
ができる。
【0016】さらに駆動摩擦板10aの突部11aは、クラ
ッチアウタ6の先細切り欠き7より外周側に露出してい
るため、該突部11aにリング状ダンパー13が嵌装されて
いるか否かを目視により容易に確認することができる。
【0017】さらにまた駆動摩擦板10aの突部11aの外
周に溝18が形成され、該溝18にリング状ダンパー13が嵌
装されているため、クラッチ1が回転して、リング状ダ
ンパー13に遠心力が働いても、外れにくい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る乾式多板クラッチの打音防止構造
の一実施例を図示した縦断側面図である。
【図2】図1のII−II線に沿って截断した横断面図であ
る。
【図3】図1のIII −III 矢視図である。
【図4】従来の多板クラッチの縦断側面図である。
【図5】図4のV−V線に沿って截断した横断面図であ
る。
【符号の説明】
1…乾式多板クラッチ、2…変速軸、3…ドライブギ
ヤ、4…ベアリング、5…ドリブンギヤ、6…クラッチ
アウタ、7…切り欠き、8…クラッチインナ、9…受圧
部、10…駆動摩擦板、11…突部、12…被駆動摩擦板、13
…リング状ダンパー、14…プレッシャープレート、15…
バネ、16…リフタロッド、17…キャップ、18…溝。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒状クラッチアウタの開口端面から軸
    方向に指向して欠除された切り欠きが該円筒状クラッチ
    アウタに形成され、駆動摩擦板と被駆動摩擦板とが交互
    に複数枚重ね合された状態で、該駆動摩擦板の外周突部
    が前記円筒状クラッチアウタの切り欠きに嵌合されると
    ともに、前記被駆動摩擦板の内周突部がクラッチインナ
    の溝に嵌合され、前記円筒状クラッチアウタの開口端面
    側に位置した押え板により押し合されて動力が伝達され
    る乾式多板クラッチにおいて、 前記円筒状クラッチアウタの切り欠き軸方向先端側に位
    置した前記駆動摩擦板の外周突部に、該駆動摩擦板の外
    径方向から弾性緩衝部材が着脱自在に嵌装されたことを
    特徴とする乾式多板クラッチの打音防止構造。
  2. 【請求項2】 前記弾性緩衝部材がリング状に形成され
    たことを特徴とする前記請求項1記載の乾式多板クラッ
    チの打音防止構造。
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