JP3209324B2 - 多板クラッチの打音防止構造 - Google Patents

多板クラッチの打音防止構造

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JP3209324B2 JP27160396A JP27160396A JP3209324B2 JP 3209324 B2 JP3209324 B2 JP 3209324B2 JP 27160396 A JP27160396 A JP 27160396A JP 27160396 A JP27160396 A JP 27160396A JP 3209324 B2 JP3209324 B2 JP 3209324B2
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勝喜 劉
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は多板クラッチの打音
防止構造に関するものである。
【0002】
【従来技術】多板クラッチ01は、駆動摩擦板02の外周突
部03が、有底円筒状のクラッチアウタ04の切り欠き05に
軸方向に摺動自在に挿入され、被駆動摩擦板06の内周突
部07がクラッチインナ08の溝09に軸方向に摺動自在に嵌
合され、駆動摩擦板02と被駆動摩擦板06が交互に重ねら
れ、これら摩擦板02のクラッチアウタ04開口部側がプレ
ッシャープレート010 にて押されて、駆動摩擦板02と被
駆動摩擦板06の摩擦によってクラッチアウタ04からクラ
ッチインナ08へと動力が伝達されるようになっていた。
【0003】またこのプレッシャープレート010 を離す
と、駆動摩擦板02と被駆動摩擦板06の間に隙間ができて
動力伝達が断たれ、クラッチが切れるようになってい
た。
【0004】
【解決しようとする課題】しかし、このような多板クラ
ッチ01では、クラッチアウタ04に回転変動があると、ク
ラッチアウタ04の切り欠き05と駆動摩擦板02の外周突部
03間の隙間分だけクラッチアウタ04に対し被駆動摩擦板
02が回転方向に相対的に変位するので、クラッチアウタ
04の切り欠き05の端面と、駆動摩擦板02の外周突部03の
端面が衝突し打音が発生して騒音となっており、特にギ
ヤがニュートラルに設定されてエンジン回転数がアイド
リング回転数付近の状態、あるいは車両が一定の速度状
態においてはこの騒音が顕著であった。
【0005】
【課題を解決するための手段および効果】本発明はこの
ような不具合を解消したもので、請求項1記載の発明
は、円筒状クラッチアウタの開口端面から軸方向に指向
して欠除された切り欠きが該円筒状クラッチアウタに形
成され、駆動摩擦板と被駆動摩擦板とが交互に複数枚重
ね合わされた状態で、該駆動摩擦板の外周突部が前記円
筒状クラッチアウタの切り欠きに嵌合されるとともに、
前記被駆動摩擦板の内周突部が前記クラッチインナの溝
に嵌合され、前記円筒状クラッチアウタの開口端面側に
位置した押え板により押し合されて動力が伝達される
多板クラッチにおいて、前記切り欠きが前記円筒状のク
ラッチアウタの開口端面側から軸方向最内側に向って先
細になるように形成され、該切り欠きの前記最内側に位
置した前記駆動摩擦板の外周突部にのみ、その周方向両
端面が前記クラッチアウタの切り欠きの周方向両端面に
当接する際の前記駆動摩擦板の周方向の動きを緩衝する
弾性緩衝部材が、前記クラッチアウタの外周面から突出
することなく付設され、少なくとも前記緩衝部材が付設
される部位のクラッチアウタの切り欠きにより前記緩衝
部財が目視可能に構成されたことを特徴とするものであ
る。
【0006】本願請求項1記載の発明では、前記したよ
うに円筒状クラッチアウタの切り欠きが該クラッチアウ
タの開口端面側から軸方向最内側に向って先細に形成さ
れ、該切り欠きの最内側に位置した駆動摩擦板の外周突
部のみに弾性緩衝部材が付設されているため、クラッチ
の断続に際して、最内側に位置して前記切り欠き周方向
端面との間隔が最も狭い駆動摩擦板の該周突部が、眞先
になって弾性緩衝部材を介して前記円筒状クラッチアウ
タの先細切り欠き周方向端面に当接し、その大きな衝撃
力が前記弾性緩衝部材によって緩和される結果、衝撃お
よび衝撃に伴なう打音の発生が未然に防止される。そし
て、前記最内側駆動摩擦板に隣接した駆動摩擦板の外周
突部が前記円筒状クラッチアウタの先細切り欠き周方向
端面に次に当接し、さらにその外側の駆動摩擦板の外周
突部が前記先細切り欠き周方向端面に順次当接するが、
これらの当節に伴なう衝撃は最初の当接に比べると、駆
動摩擦板と被駆動摩擦板と相互摩擦によって著しく低減
されかつこの当接が同時でないので、当接面間に弾性緩
衝部材がなくても、打音が発生する惧れがない。
【0007】また本発明では、円筒状クラッチアウタに
おける先細状切り欠きの最内側に前記弾性緩衝部材が配
設されているため、前記円筒状クラッチアウタと駆動摩
擦板との間の相対的回転量が小さくて、遊びが少ない結
果、クラッチの切れが良好であり、緩衝部材が小さく
て、かつその個数も少ないので、コストダウンが可能で
ある。さらに本発明においては、少なくとも前記緩衝部
材が付設される部位のクラッチアウタの切り欠きにより
前記緩衝部材が見視可能に構成されているため、クラッ
チを組立てた状態でも、前記切り欠きから、前記緩衝部
材を見ることができるので、緩衝部材の損傷の状態を把
握することができ、保守、点検、整備を迅速かつ確実に
遂行することができる。
【0008】また請求項2記載のように発明を構成する
ことにより、前記弾性緩衝部材を脱落しないように駆動
摩擦板の外周突部に強固に取付けることができる。
【0009】さらに請求項3記載のように発明を構成す
ることにより、前記弾性緩衝部材の耐久性を向上させる
ことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下図1ないし図3に図示された
本発明の一実施例について説明する。 図1に図示の乾
式多板クラッチ1は、自動二輪車に用いられるものであ
る。該乾式多板クラッチ1は、図示されないエンジンに
より回転駆動されるクランクシャフト(図示されず)に
平行な変速軸2の一端に配設されており、前記クランク
シャフトにスプライン嵌合されたドライブギヤ3と、該
ドライブギヤ3に噛合されかつ前記変速軸2にベアリン
グ4を介して回転自在に枢支されるドリブンギヤ5と、
該ドリブンギヤ5にスプライン嵌合され、複数条の切り
欠き7を有した有底円筒状で硬質材料により形成された
クラッチアウタ6と、該クラッチアウタ6内に位置し前
記変速軸2にスプライン嵌合され受圧部9を有したクラ
ッチインナ8と、前記クラッチアウタ6の切り欠き7に
挿入される突部11を外周上に有しアルミダイキャストな
どにより形成される駆動摩擦板10と、前記クラッチイン
ナ8に軸方向に摺動可能にスプライン嵌合され前記駆動
摩擦板10と交互に重ね合される被駆動摩擦板12と、前記
駆動摩擦板10のうちクラッチアウタ6の切り欠き7の最
内側に位置する駆動摩擦板10aの突部11aの周方向端面
11bと切り欠き7の周方向端面7bとの間に介装され、
摩擦係数が小さくさび等に強いフッ素樹脂からなる弾性
体であるダンパー13と、前記駆動摩擦板10および被駆動
摩擦板12を押圧するプレッシャープレート14と、該プレ
ッシャープレート14をクラッチインナ8の受圧部9方向
に押圧するように付勢するバネ15と、前記変速軸2内を
貫通し軸方向に摺動可能なリフタロッド16と、該リフタ
ロッド16の移動に伴い前記プレッシャープレート14を移
動させるキャップ17とより構成されている。
【0011】また、前記クラッチアウタ6の切り欠き7
は、その周方向の巾がクラッチアウタの開口側から軸方
向に向って先細になるように形成されており、前記ダン
パー13は前記駆動摩擦板10のうちクラッチアウタ6の切
り欠き7の最内側に位置する駆動摩擦板10aの突部11の
外周に溝18が形成され、該溝18にリング状ダンパー13が
嵌着されており、該駆動摩擦板10aがクラッチアウタ6
に挿入されてクラッチアウタ6の最内側に位置される
と、該切り欠き7にダンパー13が嵌着された突部11が挟
持される。
【0012】前記実施例は前記したように構成されてい
るので、クラッチアウタ6の切り欠き先細側に位置した
駆動摩擦板10aは,該駆動摩擦板10の周方向端面11bと
クラッチアウタ6の切り欠き7の周方向端面7bとの間
に介装されたダンパー13により弾性的に保持され、該駆
動摩擦板10の突部11の周方向端面11bとクラッチアウタ
6の切り欠き7の周方向端面7bとが衝突することがな
い。
【0013】さらに、駆動摩擦板10および被駆動摩擦板
12がプレッシャープレート14にて押し付けられてクラッ
チが接続された状態では、これら駆動摩擦板10および被
駆動摩擦板12は摩擦により一体に回動し、前述の如く駆
動摩擦板10aとクラッチアウタ6に弾性的に保持されて
いるので、クラッチ1に回転変動が生じても、全ての駆
動摩擦板10および被駆動摩擦板12ではクラッチアウタ6
に対して相対的な変位が発生せず、全ての駆動摩擦板10
の突部11の周方向端面11bがクラッチアウタ6の切り欠
き7の周方向端面7bに衝突することがなく、これらの
衝突による打音の発生を防ぐことができる。
【0014】また乾式クラッチでは駆動摩擦板の突部の
周方向端面とクラッチアウタの周方向端面とが直接衝接
することによりこれらが摩耗していたが、本実施例で
は、駆動摩擦板10aの突部周方向端面11bとクラッチア
ウタ6の切り欠き7の周方向端面7bとの間にダンパー
13を介装したことによりこれらは直接衝接しないので、
駆動摩擦板10の突部周方向端面11bと切り欠き7の周方
向端面7bとはほどんど摩耗することがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る打音防止構造の一実施例が適用さ
れたクラッチの縦断側面図である。
【図2】図1の側面図である。
【図3】図2のIII −III 線に沿って截断した要部拡大
縦断面図である。
【図4】図3のIV矢視要部拡大側面図である。
【図5】従来の多板摩擦クラッチの縦断側面図である。
【符号の説明】
1…乾式多板クラッチ、2…変速軸、3…ドライブギ
ヤ、4…ベアリング、5…ドリブンギヤ、6…クラッチ
アウタ、7…切り欠き、8…クラッチインナ、9…受圧
部、10…駆動摩擦板、11…突部、12…被駆動摩擦板、13
…ダンパー、14…プレッシャープレート、15…バネ、16
…リフタロッド、17…キャップ、18…溝。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−86716(JP,A) 特開 昭63−96367(JP,A) 特開 昭63−287511(JP,A) 特開 昭63−67489(JP,A) 特開 昭50−90943(JP,A) 実開 昭62−163329(JP,U) 実公 昭57−30496(JP,Y2) 実公 昭62−20746(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16D 13/60 T F16D 15/32 C

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円筒状クラッチアウタの開口端面から軸方
    向に指向して欠除された切り欠きが該円筒状クラッチア
    ウタに形成され、駆動摩擦板と被駆動摩擦板とが交互に
    複数枚重ね合わされた状態で、該駆動摩擦板の外周突部
    が前記円筒状クラッチアウタの切り欠きに嵌合されると
    ともに、前記被駆動摩擦板の内周突部が前記クラッチイ
    ンナの溝に嵌合され、前記円筒状クラッチアウタの開口
    端面側に位置した押え板により押し合されて動力が伝
    達される多板クラッチにおいて、 前記切り欠きが前記円筒状のクラッチアウタの開口端面
    側から軸方向最内側に向って先細になるように形成さ
    れ、該切り欠きの前記最内側に位置した前記駆動摩擦板
    の外周突部にのみ、その周方向両端面が前記クラッチア
    ウタの切り欠きの周方向両端面に当接する際の前記駆動
    摩擦板の周方向の動きを緩衝する弾性緩衝部材が、前記
    クラッチアウタの外周面から突出することなく付設さ
    、少なくとも前記緩衝部材が付設される部位のクラッ
    チアウタの切り欠きにより前記緩衝部財が目視可能に構
    成されたことを特徴とする多板クラッチの打音防止構
    造。
  2. 【請求項2】前記弾性緩衝部材は、前記駆動摩擦板外周
    突部の周方向両端面にそれぞれ一体に固着されたことを
    特徴とする請求項1記載の多板クラッチの打音防止構
    造。
  3. 【請求項3】前記緩衝部材は、フッ素樹脂からなる弾性
    体であることを特徴とする請求項1または請求項2記載
    の多板クラッチの打音防止構造。
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