JP2559085B2 - 複合焼結材及びその製造方法 - Google Patents

複合焼結材及びその製造方法

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JP2559085B2 JP4006891A JP689192A JP2559085B2 JP 2559085 B2 JP2559085 B2 JP 2559085B2 JP 4006891 A JP4006891 A JP 4006891A JP 689192 A JP689192 A JP 689192A JP 2559085 B2 JP2559085 B2 JP 2559085B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,複合焼結材とその製造
方法に関し,詳しくは,半導体支持用の電極材料または
半導体素子搭載用基板に用いられる複合焼結材とその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体支持用の電極材料あるいは半導体
素子搭載用基板は放熱効果とともに,半導体素子や他の
外囲器材料と熱膨張係数が近似していることが必要とさ
れている。このための材料として,Cu−W系複合材或
いはCu−Mo系複合材料が提案されている。しかし,
最近CuやAlと,SiやW,Moの中間レベルの熱膨
張係数を有する材料に対する要望も多くなってきてお
り,しかも段付き等の加工を施すことが要求される傾向
にある。
【0003】従来は,熱膨張係数が近似した段付加工品
を製造する際,まずW又はMoの多孔質焼結体を作り,
この焼結体にCuを溶融含浸させて所定形状のブロック
を作り(以下,スケルトン法と呼ぶ)そのブロックを研
削加工,切削加工等によって,所定形状に削り出してい
る。
【0004】もう一つの方法として,WやMo粉とCu
粉とを混合して混合粉を作り(以下,粉末混合法と呼
ぶ),それをプレス焼結後,圧延加工を行い,所定の厚
みの板を作り,それより加工を行い,所定の形状を得る
か又は最初から製品形状を考え,混合粉を所定形状でプ
レスし,焼結を行い,焼結品として所定の形状のものを
得る方法も提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,前述の
スケルトン法は,工程数が多く,工程制御も難しい。ま
た,スケルトン法では,WやMoの焼結体中にCuを含
浸させるために,WやMoの焼結体での気孔率の調整が
難しく,又,表面がCu層で覆われるため,Cu含有量
のバラツキが大きく均質な状態が得にくく,Cuを含浸
させる際に,Cuが飛散して焼結炉内の周辺部材の汚染
が生じるという欠点がある。更に,スケルトン法で得ら
れる製品は,Cu含有量にバラツキを生じやすく,均一
な特性が得にくく,所定形状を削り出さなければならな
いのでコスト的に高くなるという欠点を有する。
【0006】一方,前述の粉末混合法では,焼結品とし
ての所定形状を得ようとすれば,焼結体の密度が上がり
難く,高温で焼結すればCuが溶出し形状が崩れてしま
う。
【0007】また,大きな焼結体を作り,それを圧延加
工して所定の厚みの板を得ようとすれば加工が難しく,
割れ等が発生し,なかなか所定形状のものが得られな
い。
【0008】そこで,本発明の第の技術的課題は,
辺部材の汚染を防止することができる複合焼結材の製造
方法を提供することにある。
【0009】また,本発明の第2の技術的課題は,所望
する形状の焼結製品を低価格で得ることができる複合粉
を用いた低価格の複合焼結材を提供することにある。
【0010】更に,本発明の第3の技術的課題は,前記
複合焼結材を容易に製造する方法を提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明によれば,Mo又
はWからなるMと,Cuとを含む焼結体であって,前記
焼結体は,更に,少量のFeを含み,少なくとも97%
の相対密度を有するとともに,前記M粒子が均一に分布
していることを特徴とする複合焼結材が得られる。
【0012】ここで,本発明の複合焼結材において,F
eは含有Cu量に対し,0.5〜2%含有することが好
ましい。
【0013】更に,本発明によれば,表面にCuの被膜
を有するMo又はWからなるM粉末と少量のFeとを混
合し,プレス成型し,焼結して少なくとも97%の相対
密度を有する焼結体を得ることを特徴とする複合焼結材
の製造方法が得られる。
【0014】ここで,本発明においては,前記複合粉を
混合し,所定矩形形状又はそれに段を施した物等にプレ
ス成型することが好ましい。
【0015】また,本発明の複合焼結材の製造方法にお
いて,前記複合粉に含有されるFeは,10μm以下の
微粒Fe粉を含有Cu量に対し,0.5〜2.0%添加
することが好ましい。
【0016】また,前記複合粉を混合した混合粉の焼結
温度は1100〜1350℃の範囲内であることが好ま
しい。というのは,Cu量によって焼結温度は異なる
が,1100℃未満の温度であると,焼結が進まず焼結
体の密度を上昇させることができず,一方1350℃を
越える温度では,Cuの浸み出しが始まるからである。
【0017】
【作用】本発明においては,Mo及びWの内のいずれか
一種からなるMの表面に,Cu被覆層を生成させ,M−
Cuの複合粉を生成し,その複合粉を用い,所定形状に
プレス成型し,焼結し,高密度の所定形状の焼結体を得
ている。この焼結体は,ほぼ真密度まで達しており,表
面への金属の浸み出しもない。
【0018】また,本発明による複合粉を用いて焼結を
行うと,スケルトン法の場合と異なり,Cu−Mとの接
触が少なく,スケルトンができにくいため,焼結品をサ
イジングする場合においても,割れの発生が少ない。
【0019】
【実施例】以下,本発明の実施例について,図面を参照
して説明する。
【0020】本発明の実施例に係る複合粉は,として
Mo又はW粉の表面に,このMo又はWよりも低融点を
有するCu被覆層を有する。この実施例では,複合粉
は,Cu被覆層を有する。この複合粉は,Cu塩類の水
溶液中に,Mo又はW粉及びそれらの酸化物を入れ,攪
拌乾燥し,表面にCu塩類を付着させ,これらの粉を水
素気流中又は還元雰囲気中で還元し,Mo粉又はW粉の
表面にCu層を形成することにより得られる。
【0021】また,複合粉の原料粉として,Mo又はW
粉ではなく,Mo酸化物又はWの酸化物も使用できる。
この酸化物を用いた場合は,Cu層が形成されると同時
に酸化物も還元される。
【0022】このように,Mo,W又は,Mo,W酸化
物粉末に,Cu塩類水溶液でドープするため,Mo,W
又はMo,W酸化物粉末粒子の凹部にまでCu塩類水溶
液が十分に行き渡り,Mo,W又はMo,W酸化物粉末
粒子表面に隙間なく付着し,還元後のMo又はW粉末粒
子表面にもCu層が一様に形成された複合粉を得ること
ができる。
【0023】このため,この複合粉をプレス成型し,焼
結するとCuとMo又はWとの濡れ性もよく,実質的に
は,Cu単味の焼結に近似したものになるため,容易に
高密度の焼結体が低温で得られ,それ故焼結時のCuの
浸み出しや揮散もない。また,この実施例では,銅粉体
の焼結に略近い状態で焼結できる。
【0024】更に,得られた焼結体には,少量の残留ポ
アが生じている。このため,複合粉に微粒鉄(Fe)粉
を少量添加すると,焼結の際にFe粉が焼結体中の残留
ポア内のガス成分(酸素や炭素)と反応して,Feの酸
化物又は炭化物としてこのガス成分を補促し,ポアを消
滅させるので,得られる焼結体密度を完全緻密化し真密
度まで上昇させる。更に,Fe粉を複合粉に少量添加す
ると焼結温度をも低下させることができる。また,上記
のようなCu−Mo複合粉及びCu−Wの複合粉は,M
o又はW粉に電解メッキ,無電解メッキのいずれかを行
うことによっても,生成することができる。更に,Ni
−Moの複合粉及びNi−Wの複合粉についてもCuの
代わりにNiを用いて,Cu層を形成する場合と同様に
生成することができる。
【0025】以下,本発明の実施例に係る複合焼結材の
製造の具体例を示す。
【0026】(比較例1) 塩化Cu溶液でドープし,その後還元して得た20%C
u−Moの複合粉と同様にして得た20%Cu−Wの複
合粉と,同じ重量比でCu及びMoを単に混合した混合
粉及び同様のCu及びWを単に混合した混合粉を294
MPaで夫々プレス成型し,水素雰囲気中の各温度で,
2時間焼結した時の焼結体相対密度の比較を図1に示
す。図1において,○は20%Cu−Mo複合粉,●は
20%Cu−Wの複合粉,☆は20%Cu及び残部Mo
からなる混合粉,★は20%Cu及び残部Moからなる
混合粉を夫々示す。図1から複合粉を用いた焼結体は,
双方とも混合粉から形成した焼結体よりも相対密度が向
上していることが判明した。
【0027】(比較例2) また,比較例1で用いた20%Cu−Mo,及び20%
Cu−Wの複合粉を所定形状にプレス成型し,1300
℃で2時間焼結した時の特性値を表1に示す(n=5
0)。得られた焼結体の相対密度は97.5〜98.5
%でCuの浸み出しは見られなかった。
【0028】
【表1】
【0029】(比較例3比較例 2の複合粉を所定形状にプレス成型し,焼結温度
を変化させて,相対密度を90%,95%,97%の焼
結体を作り,その焼結体にNiメッキテストを行った。
その結果を表2に示す。
【0030】
【表2】
【0031】表2で示すように,相対密度が97%の焼
結体は,Cu−Mo,Cu−Wともにメッキ面が良好で
あったが,その他は不適当であった。
【0032】(実施例1) 比較例1 と同様にして,Cu−Wの組成を変化させたも
のと,微粒Fe(10μm)を0.2wt% 添加したもの
とをプレス成型し,焼結した。得られた焼結体試料の熱
伝導率及び熱膨脹率の測定結果を表3に示す。
【0033】
【表3】
【0034】
【発明の効果】以上,説明したように,本発明では,
合粉を用いたので,成形体が低温で焼結できるため,
金属の揮散が起こりにくく,炉内がCuで著しく汚染
されたり,飛散したCuが凝縮して治工具へも付着する
ことによる操炉での支障を防止することができるととも
に,Feを少量添加したので焼結体の密度を真密度まで
上昇でき,高密度の焼結体の製造ができ,低コストで,
周辺機器の汚染を防止し所望する形状の焼結体を得るこ
とができる。
【0035】本発明においては,複合粉は,M又はM酸
化物粉末粒子の表面にCu塩類を隙間無く付着させ,還
元処理することにより,任意の組成でMとCuの密着性
の良い複合粉が容易に得られるとともに組成比も容易に
コントロールできる。上記した複合粉にFeを少量添加
して焼結体を得ているので,殆ど後加工なしで,M−C
uの所定形状で均質で且つ高密度な焼結体が得られ,こ
のために低価格で歩留りの良い複合焼結材を製造するこ
とができる。この複合焼結材は,前記複合粉によってヒ
ートシンク材料の特性として必要な熱伝導率,熱膨脹
を容易に調整できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】複合粉を用いた複合焼結材の焼結体密度と焼結
温度との関係を示す図である。
フロントページの続き (72)発明者 有川 正 富山県富山市岩瀬古志町2番地 東京タ ングステン株式会社富山製作所内 (56)参考文献 特開 昭63−286537(JP,A) 特開 昭62−136501(JP,A) 特公 昭48−25851(JP,B1) 特公 昭42−22134(JP,B1) 特公 昭36−20854(JP,B1)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Mo又はWからなるMと,Cuとを含む
    焼結体であって,前記焼結体は,更に,少量のFeを含
    み,少なくとも97%の相対密度を有するとともに,前
    記M粒子が均一に分布していることを特徴とする複合焼
    結材。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の複合焼結材において,前
    記Feは,重量比で前記Cuに対して0.5〜2.0%
    含有されていることを特徴とする複合焼結材。
  3. 【請求項3】 表面にCuの被膜を有するMo又はWか
    らなるM粉末と少量のFeとを混合し,プレス成型し,
    焼結して少なくとも97%の相対密度を有する焼結体を
    得ることを特徴とする複合焼結材の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の複合焼結材の製造方法に
    おいて,前記Feを,重量比で前記Cuに対して0.5
    〜2.0%添加することを特徴とする複合焼結材の製造
    方法。
  5. 【請求項5】 請求項3又は4記載の複合焼結材の製造
    方法において,前記焼結体を得るための焼結温度は,1
    100〜1350℃の範囲内であることを特徴とする複
    合焼結材の製造方法。
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JPS62136501A (ja) * 1985-12-09 1987-06-19 Shinko Electric Ind Co Ltd セラミツク用メタライズ粉およびこれを用いたセラミツク用メタライズペ−スト
JPS63286537A (ja) * 1987-05-19 1988-11-24 Nisshin Steel Co Ltd 粒子分散型複合材料の製造法

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