JP2559043B2 - 印刷機における溝付き胴の紙尻保持装置 - Google Patents

印刷機における溝付き胴の紙尻保持装置

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JP2559043B2
JP2559043B2 JP62205076A JP20507687A JP2559043B2 JP 2559043 B2 JP2559043 B2 JP 2559043B2 JP 62205076 A JP62205076 A JP 62205076A JP 20507687 A JP20507687 A JP 20507687A JP 2559043 B2 JP2559043 B2 JP 2559043B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は反転機構または検査機構等が付設された枚葉
印刷機に設けられる溝付き胴の各溝内にあって胴周面に
添接される紙の紙尻を保持する紙尻保持装置に関するも
のである。
〔従来の技術〕
枚葉印刷機の一種として、一台の機械で片面印刷と両
面印刷とを可能にした反転機構付きの印刷機が知られて
いる。この種の印刷機のうち例えば特開昭57−64553号
公報に開示されているものは、上流側圧胴と下流側圧胴
との間に互いの周面を対接させて配設された倍径胴と反
転胴とを備えており、表面に印刷後、上流側圧胴の爪か
ら倍径胴の爪にくわえ替えられて搬送される紙は、紙尻
を反転胴の爪にくわえ替えられて反転しながら搬送され
たのち、この紙尻を下流側圧胴の爪にくわえ替えられて
搬送されながら裏面に印刷が施される。そして上記倍径
胴と反転胴との間における紙尻のくわえ替えに際して
は、倍径胴側に設けた吸着ヘッドで吸着された状態でく
わえ替えられるが、この際、紙を胴周面に密着させるた
めに吸着ヘッドを胴の円周方向へ移動させねばならず、
また、紙サイズが変わったときには吸着ヘッドを胴の円
周方向へ移動させなければならないので、胴周面に互い
に平行する複数条の溝を設けてこの溝内で吸着ヘッドを
移動させるように構成されている。
また、不正印刷紙の抜取り用として近年開発が進めら
れている装置は、印刷ユニットと排紙装置との間に設け
た胴の周面外方にセンサやカメラ等の検知器を設けて搬
送紙の画素を検知し、その濃度値と標準品の濃度値との
差異を判定して不正紙を抜取るものであるが、この場
合、胴周面に添接して搬送される紙がたるんでいると、
正確な検知ができないので、この胴周面に添接して搬送
される紙の紙尻を吸着ヘッドで吸着して胴の円周方向へ
引っ張り、胴周面に密着させることが行われている。こ
の場合も、紙の引っ張りと紙サイズ変更のために吸着ヘ
ッドを胴の円周方向へ移動させるので、胴周面に互いに
平行する複数条の溝を設けてこの溝内で吸着ヘッドを移
動させるように構成されている。なお、上記倍径胴と検
知用の胴とには、溝が設けられているので、これらの胴
を溝付き胴と呼んでいる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、このような従来の溝付き胴において
は、紙が薄紙の場合、吸着ヘッドで吸着した紙を胴周面
に密着させるために吸着ヘッドを溝内で移動させると、
紙が溝の対応部で凹んで紙全体がわずかに伸びる結果に
なり、反転印刷の場合には裏面印刷において印刷見当不
良が発生した。また、不正印刷紙の検知では正確な測定
データが得られないという問題があった。
〔問題点を解決するための手段〕
このような問題点を解決するために本発明では紙尻を
保持する紙保持部材に帯状板ばねの一端を固定してこの
板ばねを胴周面と同半径となるように溝内開口端の段部
に添接させて溝内に延設し、この板ばねに緊張ばね力を
付与した。
〔作 用〕
胴周部の爪にくわえられて搬送される紙は、胴周面に
添接されて紙尻を吸着ヘッドで吸着されるとともに、吸
着ヘッドが溝内を胴の円周方向へ移動し、紙は緊張して
胴周面に密着する。このとき、各溝はその開口端を帯状
の板ばねで閉塞されており、板ばねは段部に添接されて
いることにより胴周面よりも沈むことがないので、紙は
凹むことなく胴周面に密着する。紙を緊張させるため
や、紙サイズ変更に対応したりするために吸着ヘッドを
溝内で胴の円周方向へ移動させると、この吸着ヘッド側
に一端を固定された板ばねが進退するが、板ばねには緊
張ばね力が付与されているので、板ばねが弛緩せず、緊
張を保持していて紙を凹ませることがない。
〔実施例〕
第1図ないし第5図は本発明に係る溝付き胴の紙尻保
持装置を不正印刷紙検知用の溝付き胴としての渡し胴に
実施した例を示し、第1図はこれを実施した渡し胴の平
面図、第2図は第1図のAA断面図、第3図は第2図と同
方向から見た紙尻吸着装置の詳細側面図、第4図は第1
図のBB拡大断面図、第5図は本発明を実施した枚葉印刷
機の側面図である。第5図において、印刷機1は、給紙
装置2と、複数組の印刷ユニット3と、排紙装置4とを
備えており、このうちの給紙装置2は、紙5を積載して
自動上昇する紙積台6と、紙積台5の上方に配設され紙
積台5を上層のものから1枚ずつ吸引して差板7上へ送
り出す図示しないサッカ装置および搬送装置を備えてい
る。また、各印刷ユニット3は互いに対接する版胴8,ゴ
ム胴9,圧胴10をそれぞれ備えており、隣接する印刷ユニ
ット3の圧胴10間には、渡し胴11と倍径の渡し胴12とが
互いの周面を対接させて配設されている。さらに一色目
の圧胴10の斜め上方には、スイング装置13が設けられて
いる。一方、排紙装置4は排紙胴14およびこれと同軸上
に軸着された左右一対のスプロケット15とを備えてお
り、このような問題点を解決するためにスプロケット15
と、排紙フレーム16の前端部に配設された左右一対のス
プロケット17との間には、左右一対の18が変向スプロケ
ット19等で変向されて張架されている。左右の排紙チエ
ーン18間に一定の間隔をおいて支架された各爪竿(図示
せず)上には、それぞれ複数個の排紙爪(図示せず)が
並設されている。排紙チエーン18の搬送終端部下方に
は、紙5を積載して自動降下する紙積台20が設けられて
いる。
最終印刷ユニット3と排紙装置4との間には、全体を
符号30で示す不正紙検知ユニットが設けられており、こ
の不正紙検知ユニット30は、印刷ユニット3のフレーム
31と排紙フレーム16とを連結する左右のフレーム32を備
えている。このフレーム32には、後程詳述する不正紙検
知用の倍径渡し胴33が軸支されており、この渡し胴33と
印刷ユニット3の圧胴10との間には、渡し胴34が両胴3
3,10に周面を対接させて設けられている。また前記排紙
胴14は渡し胴33に周面を対接させている。そして、渡し
胴33に上方には、テレビカメラやセンサ等の検知器35が
胴周面に対向して配設されている。なお、各印刷ユニッ
ト3と、検知ユニット30,排紙装置4は互いに連結され
たマシンベース36,37,38上に載置固定されている。ま
た、印刷機1全体はモータ31により1色目の渡し胴12側
から駆動されている。
そこで渡し胴33の構造について説明する。渡し胴33
は、胴本体40とその両端部に固定された端軸41,42とで
形成されていて、両側の端軸41,42には、提灯形に形成
された側板43,44が胴本体40の端面に対接して嵌合され
ており、図示しない調整装置に紙サイズにしたがって胴
本体40と側板43,44との円周方向位相が調整されるよう
に構成されている。胴本体40の外周部を円周方向に2等
分する位置に胴全長にわたって設けた切欠き45の一端に
は、爪台バー46がそれぞれ固定されており、その外周角
の切欠きには、複数個の爪台47が胴軸方向に並列して装
着されている。また胴本体40の両端板に固定された軸受
(図示せず)および切欠き45内の軸受48には、中空状に
形成された爪軸49が回動自在に軸支されており、爪軸49
の胴端部側突出部には、遊端部にカムフォロア52が枢着
されたカムレバー53が割締め固定されている。爪軸49上
には爪台47との間で紙5の前端をくわえる複数個の爪50
が各爪台47に対応して割締め固定されており、また爪軸
49の中空部内には、両側各端部を胴端部側と爪軸49の端
部側とにそれぞれ固定されたトーションバー51が貫通さ
れていて、爪軸49に第2図の反時計方向へのねじりばね
力を付勢している。このように構成されていることによ
り、渡し胴33が回転すると、フレーム側のカムのカム面
にカムフォロア52を対接させて周回するカムレバー53の
揺動と、トーションバー51のねじりばね力とにより爪50
が爪台47に対して開閉する。
こうして爪50でくわえられて搬送される紙5の紙尻対
応部には、全体を符号60で示す紙尻吸着装置が設けられ
ている。すなわち、前記左右の側板43,44の外面には、
円形状の軸受61がそれぞれボルト止めされていて、これ
らの軸受61間には、吸気管62が回動自在に軸支されてお
り、また、側板43の軸孔と、他方の側板44に固定された
軸受板との間には、もう1個の吸気管63が固定されて軸
架されている。両方の吸気管62,63は第1図および第3
図に示すように胴軸方向中央部の連結板64で連結されて
おり、この連結板64に設けた連通孔64aによって連通さ
れている。一方の吸気管63には、複数個の吸着ヘッド65
が軸方向に並列して割締め固定されており、その外周部
は、胴周面に軸方向に並列して設けた円周方向へ延びる
複数個の各長溝66にそれぞれ円周方向へ移動自在に係合
されている。また、他方の吸気管63には、逆L字状に形
成された複数個のガイド67が割締め固定されており、こ
れら各ガイド67も長溝66にそれぞれ円周方向へ移動自在
に係合されている。吸着ヘッド65の先端部に胴周面へ開
口して設けた吸気孔68は、吸気管62の内孔との間をエア
通路69で連通されており、このエア通路69にはその断面
積を調節するバルブ70が設けられている。
一方、側板43には、環状のバルブリング72が側板43側
から一対の円孔73内へ突出するエア短管74によって胴軸
方向へ僅かに進退自在に支持されており、エア短管74は
前記吸気管63の内孔との管をエア通路75で連通されてい
る。76は側板43とバルブリング72との間に介装されたバ
ルブリング72弾発用の圧縮コイルばねである。なお、エ
ア通路75は、吸気管63に一端を嵌装されて側板43の裏側
に固定された連結金具77に設けられている。そしてバル
ブリング72は吸引エア源に接続された図示しないロータ
リバルブに平面を回動自在に圧接されている。このよう
に構成されていることにより、ロータリバルブに吸引エ
アを作用させて渡し胴33が回転すると、ロータリバルブ
の長孔とエア短管74とが対向して連通するときのみ所定
のタイミングすなわち爪50による紙5のくわえ搬送中、
各エア通路75,64a,69を介して吸気孔68からエアを吸引
し、紙尻を胴周面に吸着する。
さらにこの紙尻吸着装置60には、吸着時に吸着ヘッド
65を円周方向へ移動させて紙5を紙尻方向へ引っ張る機
構が設けられている。すなわち、吸気管62の軸受61から
の突出端には、カムフォロア78が遊端部に枢着されたカ
ムレバー79が割締め固定されており、カムフォロア78
は、フレーム側に固定されたカム80の外周カム面に対接
されている。また、他方の側板44側の軸受61から突出す
る吸気管62の突出端には、ばねレバー81が割締め固定さ
れており、このばねレバー81に枢着されて側板44側のス
タッド82に挿入されたばね軸上には、カムフォロア78を
カム80のカム面に圧接させる方向の回動力を吸気管62に
付与する圧縮コイルばねが介装されている。83はカムレ
バー79側のボルト84を当接させてカムレバー79の回動限
を規制するストッパである。このように構成されている
ことにより、前記吸着ヘッド65による紙5の吸着中、カ
ムフォロア78がカム80の上り傾斜カム面を上ると、カム
レバー79が回動して吸気管62を介し吸着ヘッド65の外周
部を長溝66内で移動させ、吸着した紙5を引っ張って緊
張させる。
このような紙尻吸着装置60のさらに紙尻側には、全体
を符号90で示す紙尻くわえ爪が設けられている。すなわ
ち、左右の側板43,44の軸孔には、中空状の爪台軸91が
両端部を軸支され側板44側に固定された固定金具で固定
されており、この爪台軸91には、複数個の爪台92が胴軸
方向に並列して固着されている。さらに、左右の側板4
3,44の外面にそれぞれ固定された軸受には、中空状の爪
軸93が回動自在に軸支されており、爪軸93の軸受側突出
端には、遊端部にカムフォロアが枢着されたカムレバー
が割締め固定されている。爪軸93上には、爪台92との間
で紙5の紙尻をくわえる複数個の爪94が各爪台92に対応
して割締め固定されており、また爪軸92の中空部内に
は、両側各端部を胴端部側と爪軸93の端部側とにそれぞ
れ固定されたトーションバー95が貫通されていて、爪軸
93に第2図の時計方向へのねじりばね力を付勢してい
る。このように構成されていることにより、渡し胴33が
回転すると、フレーム側のカムのカム面にカムフォロア
を対接させて周回するカムレバーの揺動と、トーション
バー95のねじりばね力とにより爪94が爪台92に対して開
閉する。そして爪94は前記吸着ヘッド65が吸着して緊張
させた紙5の紙尻くわえ、紙尻が排紙胴14に達する手前
でくわえから解放するように構成されている。なお、第
2図では爪装置を1列のみ示し、反対側の爪装置は図示
を省略した。また、爪95と爪台92および前記紙尻吸着装
置60は、側板43,44に支持されていて紙サイズ変更時に
側板43,44とともに胴本体との相対位置が移動するの
で、爪95と爪台92および紙尻吸着装置60は前記長溝66内
に円周方向へ移動自在に係入して設けられている。
さらに本装置においては、胴周面の長溝66の開口を閉
塞する帯状の板ばねが設けられている。すなわち、各長
溝66内で胴の円周方向に移動可能な前記吸着ヘッド65と
連結部材64で連結されてこれと一体のガイド67の給着ヘ
ッド65側側面には、板ばね材により長溝66と胴幅の帯状
に形成された板ばね96の一端がボルト97で固定されてお
り、この板ばね96は長溝66内を前記爪台47方向に延設さ
れている。長溝66の開口端部両側端には2条の段部66a
が形成されており、板ばね96はこの段部66aに添接され
ることにより外周面が同周面と同半径の円弧面を呈して
いる。そして、板ばね96の他端は巻回方向の弾性力によ
り緊張ばね力を蓄積された状態で、爪台47用爪台バー46
の中空部内に設けた軸98に巻回されており、板ばね96は
吸着ヘッド65の移動にかかわらず常時たるむことなく緊
張して胴周面と同一弧面となっている。すなわち、紙5
は前記紙尻引っ張りならびに紙サイズ変更のための吸着
ヘッド65の移動にかかわらず常時溝部で凹むことなく胴
周面と板ばね96とに密着して添接している。なお、第2
図では板ばね装置を1列のみ示し、反対側は図示を省略
した。
以上のように構成された不正印刷紙検知装置の動作を
説明する。図示しないサッカ装置で吸引された紙積台6
上の紙5は、差板7上へ送り出されてスイング装置13で
1枚ずつくわえられ、圧胴10の爪にくわえ替えられる。
このあと、圧胴10と渡し胴11,12との爪でくわえ替えら
れながら搬送される紙5には、各色のゴム胴9と圧胴10
との間を通過するときに、版面からゴム胴9のブランケ
ット面に転写された画像が転写されて印刷が施される。
印刷後の紙5は渡し胴33に添接されて搬送されるときに
その印刷濃度を検知器30が1枚ごとに検知し、これが例
えば油汚れや見当ずれ等によって標準画像の濃度値との
間に差異が出たとき、すなわち不正印刷紙が発生したと
きには信号を発する。この信号は例えばタイマを経て排
紙装置4へ送られ、この不正紙が排紙装置4のくわえ解
放部へきたときに紙積台20上とは別径路へ排紙させた
り、あるいは不正紙のところへテープを挿入したりして
正常紙と不正紙とが区別される。
このような不正印刷紙検出動作において、渡し胴34の
爪と検知用渡し胴33の爪54とが対向すると、カムフォロ
アが爪開閉カムの山を越し、トーションバー51との協働
で爪50が開閉するので、渡し胴34側の爪の開閉とともに
紙5が爪50にくわえ替えられて胴周面に添接しながら搬
送される。このとき渡し胴33のバルブリング72は圧縮コ
イルばね76の弾発力で図示しないロータリバルブに平面
を圧接されながら回転しており、搬送紙5の紙尻が両胴
34,33の対接点に達したときにエア短管76とロータリバ
ルブの長孔とが対向し始めるので、吸気孔68がエア通路
64a,75を介して吸引エア源と連通され、紙尻が吸気孔68
に吸着される。紙尻の吸着よりやゝ遅れてカムフォロア
78がカム80の山に上り、カムレバー79と吸気管62とを介
し吸着ヘッド65が吸気管62等を伴い長溝66に沿って爪50
から遠ざかる方向に移動するので、吸気孔68に吸着され
た紙尻が引っ張られて緊張しながら胴周面に密着する。
これよりやゝ遅れてカムフォロアが爪開閉カムの山を
越し、トーションバー95との協働でカムレバーが揺動し
て爪94が開いたのち閉じ、紙尻が爪94と爪台92とでくわ
えられる。なお、爪94が開くときに爪94で紙尻を弾かな
いようにするためには、吸気孔68が紙尻を引っ張る前に
爪94を開いておく方がよい。紙尻が両胴33,14の対接点
手前に達すると、エア短管74がロータリバルブの長孔を
過ぎるとともに、カムフォロア78がカム80の山を下り、
カムフォロアが爪開閉カムの山を再び越すので、紙尻が
吸気孔68の吸引と爪94のくわえから解放される。
このような不正印刷紙の検知動作においては、胴周面
の長溝66の開口端が、胴周面と同一円弧面を呈する板ば
ね96で閉塞されているので、吸着ヘッド65に吸着保持さ
れて胴周面に添接される紙5の長溝対応部が凹むことが
なく、紙5は正確な天地方向位相を保持して胴周面に密
着する。また吸着ヘッド65が長溝66内で円周方向へ進退
しても、板ばね96には緊張ばね力が付与されているの
で、たるむことなく常時緊張状態を保持する。
紙サイズが変わった場合には、側板43,44と胴本体40
との固定を解き、その相対位置を円周方向に移動させる
と、側板43,44と一体の紙尻吸着装置60と紙尻くわえ爪9
0との位置が爪50に対し円周方向に移動して紙サイズに
対応する。このときも吸着ヘッド65とガイド67とが爪台
47に対して胴の円周方向に進退して板ばね66が緊張,弛
緩しようとするが、板ばね66の弛緩はばね力による軸98
への巻回で吸収されるので、常時緊張状態を保持する。
第6図は本発明の他の実施例を第2図に対応して示す
断面図であって第2図と同構成の部材にはこれと同符号
を付してその説明を省略する。本実施例においては、ガ
イド67に一端を固定された帯状の鋼板96Aは前記実施例
と同じく長溝66の段部66aに添接されて爪台47方向に延
設されており、爪台バー46の中空部に設けた軸98a上の
ころ98に添接して折り返したのち、他端をカバー67に固
定されている。そして板ばね96Aのたるみ側には、胴本
体側に引っ張りばね99を介して支持されたテンションこ
ろ100が添接されて鋼板96Aを緊張させている。こうする
ことにより、吸着ヘッド65が引っ張りや紙サイズ対応の
ために長溝66内で進退しても、無端状の全長が変わら
ず、引っ張りばね99によって常時緊張状態を保持してい
る。
なお、前記各実施例では、本発明に係る紙尻保持装置
を不正印刷紙検知装置の渡し胴に実施した例を示した
が、前述した反転機構付枚葉印刷機の倍径胴にも同様に
実施することができる。
〔発明の効果〕
以上の説明により明らかなように本発明によれば印刷
機における溝付き胴の紙尻保持装置において、紙尻を保
持する紙保持部材に帯状板ばねの一端を固定してこの板
ばねを胴周面と同半径となるように溝内開口端の段部に
添接させて溝内に延設し、この板ばねに緊張ばね力を付
与したことにより、紙尻を紙保持部材に保持されて胴周
面に添接される紙が、溝との対応部で溝に落ち込んで凹
むというようなことがなく胴周面に密着して正確な印刷
見当が保持されるので、印刷物の品質が大幅に向上す
る。また、紙保持部材が溝内で移動しても、緊張ばね力
が付与されていることにより板ばねが緩むことがなく印
刷物の品質が維持される。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第6図は本発明に係る印刷機における溝付
き胴の紙尻保持装置の実施例を示し、第1図はこれを実
施した不正印刷紙検知用渡し胴の平面図、第2図は第1
図のAA断面図、第3図は第2図と同方向から見た紙尻吸
着装置の詳細側面図、第4図は第1図のBB拡大断面図、
第5図は本発明を実施した枚葉印刷機の側面図、第6図
は本発明の他の実施例を第2図に対応して示す断面図で
ある。 1……印刷機、5……紙、33,34……渡し胴、35……検
知器、50……爪、60……紙尻吸着装置、 62,63……吸着管、65……吸着ヘッド、66……長溝、66a
……段部、67……ガイド、68……吸気孔、91……爪台
軸、92……爪台、93……爪軸、96……板ばね、96a……
鋼板、97……ボルト、98……ころ、98a……軸、99……
引っ張りばね、テンションころ。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに平行して胴周面の軸方向に並列する
    複数条の溝を備えた溝付き胴と、前記各溝内に円周方向
    へ移動自在に支持され紙尻を保持して引っ張ることによ
    り紙を胴周面に密着させる紙保持部材とを備えた印刷機
    における溝付き胴の紙尻保持装置において、一端を前記
    紙保持部材側に固定された板ばねを、外周面が胴周面と
    同半径の円弧面を呈するように前記溝の開口端段部に添
    接させかつ緊張ばね力を付与して各溝内にそれぞれ設け
    たことを特徴とする印刷機における溝付き胴の紙尻保持
    装置。
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JPS6449645A (en) 1989-02-27

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