JP3706081B2 - 印刷版装着装置 - Google Patents

印刷版装着装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3706081B2
JP3706081B2 JP2002071170A JP2002071170A JP3706081B2 JP 3706081 B2 JP3706081 B2 JP 3706081B2 JP 2002071170 A JP2002071170 A JP 2002071170A JP 2002071170 A JP2002071170 A JP 2002071170A JP 3706081 B2 JP3706081 B2 JP 3706081B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plate
cylinder
claw
printing
plate cylinder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002071170A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003266637A (ja
Inventor
達也 坂元
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Screen Holdings Co Ltd
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Screen Holdings Co Ltd
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Screen Holdings Co Ltd, Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd filed Critical Screen Holdings Co Ltd
Priority to JP2002071170A priority Critical patent/JP3706081B2/ja
Priority to US10/378,928 priority patent/US6880460B2/en
Publication of JP2003266637A publication Critical patent/JP2003266637A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3706081B2 publication Critical patent/JP3706081B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Supply, Installation And Extraction Of Printed Sheets Or Plates (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、版胴の外周部に印刷版を装着するための印刷版装着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
このような印刷版装着装置は、爪座との間で印刷版の先端を挟持するための版胴の外周部に配設された先端咥え爪と、爪座との間で印刷版の後端を挟持するための版胴の外周部に配設された後端咥え爪とを備える。そして、このような印刷版装着装置においては、先端咥え爪および後端咥え爪は、従来、手動により開閉していた。また、これを自動的に開閉するためには、版胴の外部に先端咥え爪および後端咥え爪の開閉手段を配設して対応していた。
【0003】
すなわち、このような印刷版装着装置においては、先端咥え爪および後端咥え爪はバネ等により、各々、爪座と当接する方向に付勢されている。そして、これらの先端咥え爪および後端咥え爪を解放する際には、版胴の外周部に配設されたエアシリンダ等を利用して、先端咥え爪および後端咥え爪を爪座から離隔する方向に移動させる構成となっている(例えば、実開平4−6915号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このように版胴の外周部に配設されたエアシリンダ等を利用して、先端咥え爪および後端咥え爪を爪座から離隔する方向に移動させる構成を採用した場合には、版胴を所定の角度位置に位置決めするとともに、エアシリンダ等による押圧力で版胴が回転することを防止するため、版胴をしっかり固定する必要が生ずる。このため、給版動作や排版動作に時間がかかるばかりではなく、装置構成が複雑になるという問題が生ずる。
【0005】
この発明は上記課題を解決するためになされたものであり、簡易な構成でありながら、先端咥え爪および後端咥え爪を迅速に開閉することが可能な印刷版装着装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、版胴の外周部に印刷版を装着するための印刷版装着装置において、爪座との間で前記印刷版の先端を挟持するための前記版胴の外周部に配設された先端咥え爪と、前記先端咥え爪を開閉駆動するための前記版胴に配設された先端咥え爪開閉手段と、爪座との間で前記印刷版の後端を挟持するための前記版胴の外周部に配設された後端咥え爪と、前記後端咥え爪を開閉駆動するための前記版胴に配設された後端咥え爪開閉手段と、前記先端咥え爪または前記後端咥え爪を、それらにより挟持された印刷版が張設される方向に移動させる前記版胴に配設された張設手段と、を備え、前記版胴は、nを2以上の整数としたとき、その外周部にn枚の印刷版を装着するn倍胴であり、前記先端咥え爪、前記先端咥え爪開閉手段、前記後端咥え爪、前記後端咥え爪開閉手段および前記張設手段は、各々、等間隔にn個配設されているとともに、前記先端咥え爪開閉手段および前記後端咥え爪開閉手段は、各々、エアシリンダを含み、当該エアシリンダは、前記版胴の軸芯に配設されたロータリー継手を介して、版胴の外部に配設されたエアシリンダの供給源と接続されており、前記エアシリンダと前記ロータリー継手との間には、版胴とともに回転し、版胴の外部に配設された当たり部材と当接することにより、前記エアシリンダへの空気の供給状態を変更するメカニカルバルブが配設されることを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記張設手段は、前記先端咥え爪または前記後端咥え爪のいずれか一方を爪座とともに回転させることにより、前記先端咥え爪および前記後端咥え爪により挟持された印刷版を張設する。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0009】
[印刷機の全体構成]
【0010】
最初に、この発明を適用する印刷機の全体構成について説明する。図1は、この発明を適用する印刷機の概要図である。
【0011】
この印刷機は、第1の版胴11に保持された画像が記録されていない2枚の印刷版と、第2の版胴12に保持された画像が記録されていない2枚の印刷版とに画像を記録して製版した後、これらの印刷版に供給されたインキを第1、第2のブランケット胴13、14を介して圧胴15に保持された印刷用紙に転写することにより印刷を行うものである。
【0012】
この印刷機は、図1において実線で示す第1の印刷位置と二点鎖線で示す画像記録位置との間を移動可能な第1の版胴11と、図1において実線で示す第2の印刷位置と上記画像記録位置との間を移動可能な第2の版胴12とを有する。
【0013】
第1の印刷位置に移動した第1の版胴11の周囲には、印刷版に例えばブラック(K)のインキを供給するためのインキ供給装置20aと、印刷版に例えばマゼンタ(M)のインキを供給するためのインキ供給装置20bと、印刷版に湿し水を供給するための湿し水供給装置21a、21bとが配置されている。また、第2の印刷位置に移動した第2の版胴12の周囲には、印刷版に例えばシアン(C)のインキを供給するためのインキ供給装置20cと、印刷版に例えばイエロー(Y)のインキを供給するためのインキ供給装置20dと、印刷版に湿し水を供給するための湿し水供給装置21c、21dとが配置されている。さらに、画像記録位置に移動した第1の版胴11または第2の版胴12の周囲には、画像記録装置25と現像処理装置26とが配置されている。
【0014】
また、この印刷機は、第1の版胴11と当接可能に設けられた第1のブランケット胴13と、第2の版胴12と当接可能に設けられた第2のブランケット胴14と、第1、第2のブランケット胴13、14に対して互いに異なる位置で当接可能に設けられた圧胴15と、給紙部27から供給された印刷用紙を圧胴15に渡すための給紙胴16と、圧胴15から受け取った印刷済の印刷用紙を排紙部28に排出するためのチェーン19を巻回した排紙胴17と、ブランケット洗浄装置29とを有する。
【0015】
上記第1、第2の版胴11、12は、それぞれ図示しない版胴移動機構と連結されており、この版胴移動機構の駆動により、上述した第1または第2の印刷位置と画像記録位置との間を往復移動する。また、図示しないモータの駆動により、第1の版胴11は、第1の印刷位置において第1のブランケット胴13と同期して回転し、第2の版胴12は、第2の印刷位置において第2のブランケット胴14と同期して回転するよう構成されている。さらに、画像記録位置近傍には、図示しない版胴回転機構が配設されており、第1、第2の版胴11、12は、いずれも、画像記録位置に移動した状態において、この版胴回転機構の駆動により回転するよう構成されている。
【0016】
画像記録位置に移動した第1の版胴11または第2の版胴12の周囲には、給版部23と排版部24とが配置されている。
【0017】
給版部23には、画像が記録されていない長尺ロール状の印刷版を光密な状態で収納する供給カセット31と、この供給カセット31から引き出した印刷版の先端部を第1の版胴11または第2の版胴12の表面に案内するためのガイド板および搬送ローラよりなる案内機構と、長尺の印刷版を切断してシート状の印刷版とするためのカッター32とが配設されている。また、第1、第2の版胴11、12には、給版部23より供給された印刷版の先端部と後端部とを咥えるための図示しない咥え爪が配設されている。
【0018】
排版部24は、印刷完了後に第1の版胴11または第2の版胴12上に保持された印刷版を、略U字状にして収納する排出カセット35を有する。
【0019】
給版部23における供給カセット31から引き出された印刷版の先端部は、案内機構により案内され、第1の版胴11または第2の版胴12の咥え爪に咥えられる。そして、第1の版胴11または第2の版胴12が版胴回転機構の駆動により回転し、印刷版が第1の版胴11または第2の版胴12の外周部に巻き付けられる。また、カッター32で切断された印刷版の後端部は、咥え爪により咥えられる。このような動作を2枚の印刷版について実行した後、第1の版胴11または第2の版胴12を低速で回転させながら、画像記録装置25により第1の版胴11または第2の版胴12の外周部に保持された印刷版の表面に変調されたレーザビームを照射し、画像を記録する。
【0020】
なお、第1の版胴11の外周部に装着された一方の印刷版には、画像記録装置25により、ブラックのインキで印刷を行うための画像領域が記録され、第1の版胴11の外周部に装着された他方の印刷版には、画像記録装置25により、マゼンタのインキで印刷を行うための画像領域が記録される。また、第2の版胴12の外周部に装着された一方の印刷版には、画像記録装置25により、シアンのインキで印刷を行うための画像領域が記録され、第2の版胴12の外周部に装着された他方の印刷版には、イエローのインキで印刷を行うための画像領域が記録される。
【0021】
上述したように、第1の印刷位置に移動した第1の版胴11の周囲には、インキ供給装置20aとインキ供給装置20bとが、また、第2の印刷位置に移動した第2の版胴12の周囲には、インキ供給装置20cとインキ供給装置20dとが配置されている。これらのインキ供給装置20a、20b、20cおよび20d(これらを総称する場合には「インキ供給装置20」という)は、各々、複数のインキローラとインキつぼとを有する。
【0022】
インキ供給装置20a、20bのインキローラは、図示しないカム等の作用で揺動動作を行う。そして、この揺動動作により、第1の版胴11の外周部に保持した2枚の印刷版に形成された2個の画像領域のうちの任意の画像領域に、インキ供給装置20aまたは20bのインキローラが接触することにより、必要な画像領域にのみインキを供給しうる構成となっている。また、同様に、インキ供給装置20c、20dのインキローラも、図示しないカム等の作用で揺動動作を行う。そして、この揺動動作により、第2の版胴12の外周部に保持した2枚の印刷版に形成された2個の画像領域のうちの任意の画像領域に、インキ供給装置20cまたは20dのインキローラが接触することにより、必要な画像領域にのみインキを供給しうる構成となっている。
【0023】
湿し水供給装置21a、21b、21cおよび21d(これらを総称する場合には「湿し水供給装置21」という)は、上記インキ供給装置20により印刷版にインキを供給する前に、印刷版に湿し水を供給するものである。これらの湿し水装置21のうち、湿し水供給装置21aは、第1の版胴11に装着された一方の印刷版における画像領域に、湿し水供給装置21bは、第1の版胴11に装着された他方の印刷版における画像領域に、各々湿し水を供給する。同様に、湿し水供給装置21cは、第2の版胴12に装着された一方の印刷版における画像領域に、また、湿し水供給装置21dは、第2の版胴12の外周部に装着された他方の印刷版における画像領域に、各々湿し水を供給する。
【0024】
画像記録位置に移動した第1の版胴11または第2の版胴12の下方には、現像処理装置26が配設されている。この現像処理装置26は、現像部、定着部および絞り部を有し、図1において実線で示す待機位置と二点鎖線で示す現像処理位置との間を昇降可能に構成されている。
【0025】
この現像処理装置26によって画像記録装置25により画像が記録された印刷版を現像処理する場合においては、第1の版胴11または第2の版胴12とともに回転する印刷版に対して、現像部、定着部および絞り部を順次接触させる。
【0026】
第1、第2の版胴11、12と当接可能に設けられた第1、第2のブランケット胴13、14は、第1、第2の版胴11、12と同一の直径を有し、その外周部にはインキ転写用のブランケットが装着されている。そして、この第1、第2のブランケット胴13、14は、第1、第2の版胴11、12および圧胴15に対し、図示しない胴入れ機構により接離自在な構成となっている。
【0027】
第1、第2のブランケット胴13、14の間に配設されたブランケット洗浄装置29は、巻き出しロールから圧接ローラを介して巻き取りロールに至る経路に貼張された長尺の洗浄布に洗浄液を供給し、この洗浄布を第1、第2のブランケット胴13、14に対して当接させた上、摺動させることにより、第1、第2のブランケット胴13、14の表面を洗浄するものである。
【0028】
第1、第2のブランケット胴13、14と当接可能に設けられた圧胴15は、第1、第2の版胴11、12および第1、第2のブランケット胴13、14の直径の1/2の直径を有する。また、圧胴15は、印刷用紙の先端を保持して搬送するための図示しないグリッパを有する。
【0029】
また、圧胴15に隣接して配設された給紙胴16は、圧胴15と同一の直径を有する。この給紙胴16は、往復移動する吸着盤33により給紙部27から1枚ずつ供給された印刷用紙の先端部をグリッパにより保持して搬送する。グリッパにより保持された印刷用紙の先端部は、給紙胴16から圧胴15への印刷用紙の受け渡し時に、圧胴15のグリッパにより保持される。
【0030】
また、圧胴15に隣接して配設された排紙胴17は、その両端部に一対のチェーン19を巻回した構造を有し、この一対のチェーン19には、各々、圧胴15の外周長と同一のピッチでグリッパが配設されている。圧胴15のグリッパにより保持された印刷用紙の先端部は、圧胴15から排紙胴17への印刷用紙の受け渡し時に、排紙胴17のいずれかのグリッパにより保持される。そして、この印刷用紙は、チェーン19の移動に伴って、排紙部28上に搬送されて排出される。
【0031】
前記給紙胴16は、図示しないベルトを介して駆動モータと連結されている。そして、給紙胴16、圧胴15、排紙胴17、第1、第2のブランケット胴13、14は、各々その端部に付設された歯車により連結されている。さらに、第1のブランケット胴13と第1の印刷位置に移動した第1の版胴11、および、第2のブランケット胴14と第2の印刷位置に移動した第2の版胴12とは、その端部に付設された歯車により各々連結されている。従って、図示しない駆動モータの駆動により、これらの給紙胴16、圧胴15、排紙胴17、第1、第2のブランケット胴13、14、第1、第2の版胴11、12は、互いに同期して回転する。
【0032】
次に、この印刷機による製版および印刷動作について説明する。図2は、この印刷機による製版および印刷動作の概要を示すフローチャートである。なお、この印刷および製版動作は、印刷用紙にイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のインキで多色印刷を行う場合のものである。
【0033】
まず、第1、第2の版胴11、12上において印刷版に画像を記録し、現像処理を行う製版工程を実行する(ステップS1)。この製版工程は、サブルーチンとしての図3のフローチャートに示す工程に従って実行される。
【0034】
すなわち、最初に第1の版胴11を、図1において二点鎖線で示す画像記録位置に移動させる(ステップS11)。
【0035】
次に、第1の版胴11の外周に2枚の印刷版を供給する(ステップS12)。この印刷版の供給は、供給カセット31から引き出した印刷版の先頭部とカッター32で切断された印刷版の後端部とを図示しない一対の咥え爪で咥えることにより実行される。
【0036】
続いて、第1の版胴11の外周に保持された印刷版に画像を記録する(ステップS13)。この画像の記録は、第1の版胴11を低速で回転させるとともに、画像記録装置25から第1の版胴11の外周に保持された2枚の印刷版に変調されたレーザビームを照射することにより実行される。
【0037】
次に、画像が記録された印刷版を現像処理する(ステップS14)。この現像処理は、現像処理装置26を図1において実線で示す待機位置から二点鎖線で示す現像処理位置まで上昇させた後、第1の版胴11とともに回転する2枚の印刷版に対して、現像部、定着部および絞り部を順次接触させることにより実行される。
【0038】
上記現像処理が終了すれば、第1の版胴11を図1において実線で示す第1の印刷位置まで移動させる(ステップS15)。
【0039】
続いて、上記ステップS11〜15と同様の動作により、第2の版胴12の外周に保持される印刷版に対する製版工程を実行する(ステップS16〜20)。 そして、第1、第2の版胴11、12の外周に保持される2枚の印刷版への製版が終了すれば、製版工程を終了する。
【0040】
再度図2を参照して、製版工程が完了すれば、第1、第2の版胴11、12上の印刷版を用いて印刷用紙に印刷を行う印刷工程を実行する(ステップS2)。
【0041】
この印刷工程においては、先ず、各湿し水供給装置21および各インキ供給装置20を第1、第2の版胴11、12上に保持された4枚の印刷版のうちの対応する印刷版の画像領域とのみ当接させる。これにより、各印刷版の画像領域には対応する各湿し水供給装置21および各インキ供給装置20から湿し水とインキとが供給される。そして、印刷版に供給されたインキは、第1、第2のブランケット胴13、14の対応する領域に転写される。
【0042】
そして、印刷用紙を給紙胴16に供給する。この印刷用紙は、給紙胴16から圧胴15に渡される。この状態で、圧胴15が回転を続けると、圧胴15は、第1、第2の版胴11、12および第1、第2のブランケット胴13、14の1/2の直径を有することから、圧胴15の外周部に保持された印刷用紙には、その1回転目においてブラックとシアンのインキが、また、その2回転目においてマゼンタとイエローのインキが転写される。
【0043】
このようにして、4色の印刷が終了した印刷用紙の先端部は、圧胴15から排紙胴17に渡される。そして、4色の印刷が終了した印刷用紙は、一対のチェーン19の駆動により、排紙部28に向けて搬送され、排紙部28上に排出される。
【0044】
印刷工程が終了すれば、印刷に使用した印刷版を排出する(ステップS3)。この印刷版の排出を行うためには、最初に第1の版胴11を、図1において二点鎖線で示す画像記録位置に移動させる。そして、第1の版胴11を時計回りに回転させるとともに、第1の版胴11上に保持された印刷版の端部を図示しない案内部材により排出カセット35方向に案内し、印刷版を略U字状にして排出カセット35内に収納する。
【0045】
印刷版の排出工程が完了すれば、ブランケット胴洗浄装置29により第1、第2のブランケット胴13、14を洗浄する(ステップS4)。
【0046】
第1、第2のブランケット胴13、14の洗浄が終了すれば、さらに別の印刷作業を行うか否かを確認する(ステップS5)。他の印刷作業を行う場合には、ステップS1〜ステップS4の動作を繰り返す。
【0047】
印刷作業が終了した場合には、インキの洗浄を行う(ステップS6)。このインキの洗浄は、各インキ供給装置20に配設された図示しないインキ洗浄装置により、各インキ供給装置20におけるインキローラやインキつぼに付着するインキを除去および洗浄することにより実行される。
【0048】
インキの洗浄工程が終了すれば、全ての工程を完了する。
【0049】
[先端咥え機構41および後端咥え機構42の構成]
【0050】
上述した印刷機においては、第1、第2の版胴11、12の外周部に印刷版を装着するために先端咥え機構41および後端咥え機構42が使用される。これらのうち、先端咥え機構41は印刷版の先端を咥えるためのものであり、後端咥え機構42は印刷版の後端を咥えるとともに、印刷版を第1、第2の版胴11、12の外周部に張設するためのものである。
【0051】
図4は、第1の版胴11または第2の版胴12に配設された先端咥え機構41および後端咥え機構42を示す側面概要図である。
【0052】
上述したように、第1の版胴11および第2の版胴12の外周面には、各々、2枚の印刷版が装着される。このため、先端咥え機構41および後端咥え機構42は、第1の版胴11および第2の版胴12に対して、各々2個配設されている。そして、これらの先端咥え機構41および後端咥え機構42は、各々、等間隔に、すなわち180度の角度だけ離隔した位置に配置されている。
なお、先端咥え機構41は、この発明に係る先端咥え爪と先端咥え爪開閉手段とを構成する。また、後端咥え機構42は、この発明に係る後端咥え爪、後端咥え爪開閉手段および張設手段を構成する。
【0053】
最初に、先端咥え機構41の構成について説明する。図5および図6は、先端咥え機構41を示す側面図である。なお、これらの図においては、一対の先端咥え機構41のうちの一方のみを示している。
【0054】
この先端咥え機構41は、第1の版胴11または第2の版胴12に固定された軸51を中心に揺動可能なアーム52と、その基端部が第1の版胴11または第2の版胴12に固定されそのシリンダロッドの先端がアーム52の端部に連結されたエアシリンダ53と、アーム52の先端に配設された先端咥え爪43と、先端咥え爪43に当接可能な位置において第1の版胴11または第2の版胴12に固定された爪座45とを備える。
【0055】
この先端咥え機構41においては、エアシリンダ53のシリンダロッドが延びた状態においては、図5に示すように、先端咥え爪43は、先端咥え爪43が爪座45と当接した、印刷版の先端を咥える咥え位置に配置される。一方、エアシリンダ53のシリンダロッドが縮んだ状態においては、先端咥え爪43は、先端咥え爪43が爪座45から離隔した、印刷版の先端を解放する解放位置に配置される。
【0056】
次に、後端咥え機構42の構成について説明する。図7乃至図12は後端咥え機構42を示す側面図であり、図13は後端咥え機構42を示す平面図である。ここで、図7はエアシリンダ54、55のシリンダロッドが縮んだ状態を、図8および図9はエアシリンダ54のシリンダロッドのみが延びた状態を、図10および図11はエアシリンダ54、55のシリンダロッドが延びた状態を、図12はエアシリンダ55のシリンダロッドがさらに延びた状態を示している。また、図7、図8および図10においては、アイドラギヤ58および後端咥え爪駆動ギヤ59等の図示を省略しており、図9、図11、図12および図13においては、跳ね上げ部材47等の図示を省略している。なお、これらの図においては、一対の後端咥え機構42のうちの一方のみを示している。
【0057】
この後端咥え機構42は、第1の版胴11または第2の版胴12に固定された軸61を中心に揺動可能なアーム56と、その基端部が第1の版胴11または第2の版胴12に固定されそのシリンダロッドの先端がアーム56の端部に連結されたエアシリンダ55と、第1の版胴11または第2の版胴12に固定された軸62を中心に揺動可能なアーム57と、その基端部が第1の版胴11または第2の版胴12に固定されそのシリンダロッドの先端がアーム57の端部に連結されたエアシリンダ54とを備える。アーム57の他方の端部は、軸61と連結されている。
【0058】
図9、図11、図12および図13に示すように、アーム56には、軸61を中心に回転可能なアイドラギヤ58が固定されている。このアイドラギヤ58は、軸62を中心に回転可能な後端咥え爪駆動ギヤ59と噛合している。そして、図7、図8および図10に示すように、後端咥え爪開閉ギヤ59には、後端咥え爪44を支持するブラケット63が連結されている。このため、後端咥え爪44は、アイドラギヤ58および後端咥え爪駆動ギヤ59と同期して、軸62を中心として回転する。
【0059】
後端咥え爪44と対向可能な位置には、爪座46が配設されている。この爪座46は、軸61を中心に回転可能に固定されている。このため、この爪座46は、軸61を中心に回転する。
【0060】
図7、図8および図10に示すように、第1の版胴11または第2の版胴12には、ブラケット64が固定されている。このブラケット64には、跳ね上げ部材47が、ブラケット64の先端に配設された軸65を中心に揺動自在に配設されている。この跳ね上げ部材47の端部に配設された軸66と、後端咥え爪44を支持するブラケット63に配設された軸68とは、リンクプレート67により連結されている。
【0061】
なお、この跳ね上げ部材47と上述した爪座46とは、第1の版胴11または第2の版胴12の軸芯方向(図7乃至図12における紙面に垂直な方向)に互い違いに複数配設されている。
【0062】
以上のような構成を有する後端咥え機構42において、エアシリンダ54、55のシリンダロッドが共に縮んだ状態においては、図7に示すように、後端咥え爪44は、後端咥え爪44が爪座46から離隔した、印刷版の後端を解放する解放位置に配置される。また、この状態においては、跳ね上げ部材47は、リンクプレート67の作用により、その先端部が第1の版胴11または第2の版胴12の外側に突出する跳ね上げ位置に配置される。
【0063】
この状態からエアシリンダ54のシリンダロッドのみが延びた場合においては、図8に示すように、アーム57の移動に伴い、アイドラギヤ58と噛合する後端咥え爪開閉ギヤ59が自転しながら反時計方向に移動する。これに伴い、ブラケット63と連結するリンクプレート67の作用により、跳ね上げ部材47が、図8において二点鎖線で示す位置まで一旦沈下した後、図8において実線で示す位置に配置される。この状態においては、跳ね上げ部材47の上端は爪座46の表面より内側に配置されている。なお、この状態においても、図8および図9に示すように、後端咥え爪44は、後端咥え爪44が爪座46から離隔した、印刷版の後端を解放する解放位置に配置されている。
【0064】
この状態からエアシリンダ55のシリンダロッドが延びた場合においては、アーム56の軸61を中心とする揺動に伴い、アイドラギヤ58が軸61を中心として回転し、このアイドラギヤ58の回転に伴い、アイドラギヤ58と噛合する後端咥え爪開閉ギヤ59がブラケット63と共に回転する。これにより、図10および図11に示すように、後端咥え爪44は、後端咥え爪44が爪座46と当接した、印刷版の後端を咥える咥え位置に配置される。なお、この状態においては、跳ね上げ部材47の上端は爪座46の表面より内側に配置されたままの状態となっている。
【0065】
そして、エアシリンダ55のシリンダロッドがエアシリンダ54の付勢力よりも強い力で付勢されてさらに延びた状態においては、後端咥え爪44と爪座46とは既に当接しておりアーム56とアーム57との位置関係は変更されないことから、アーム56とアーム57とは一体となって軸61を中心に回転する。このアーム56とアーム57との回転に伴い、爪座46が軸61を中心として図12に示す位置まで回転する。
【0066】
[給版部23および排版部24の構成]
【0067】
上述したように、画像記録位置に移動した第1の版胴11または第2の版胴12の周囲には、給版部23と排版部24とが配置されている。図14は、これらの給版部23および排版部24を第1の版胴11または第2の版胴12と共に示す示す側面概要図である。
【0068】
上記給版部23は、画像が記録されていない長尺ロール状の印刷版を光密な状態で収納する供給カセット31と、この供給カセット31から引き出した印刷版の先端部を第1の版胴11または第2の版胴12の表面に案内するためのガイド板71および搬送ローラ72よりなる案内機構と、長尺の印刷版を切断してシート状の印刷版とするためのカッター32と、印刷版の供給時に印刷版を第1の版胴11または第2の版胴12に押しつけるための給版用ニップローラ73とを備えている。
【0069】
一方、上記排版部24は、印刷完了後に第1の版胴11または第2の版胴12上に保持された印刷版を、略U字状にして収納するための排出カセット35を有する。
【0070】
図15は、排版部24を第1の版胴11または第2の版胴12の一部と共に示す側面図である。
【0071】
この排版部24は、シート状の印刷版Pの排出時に印刷版Pを第1の版胴11または第2の版胴12に押しつけるための排版用ニップローラ74と、上述した跳ね上げ部材47により第1の版胴11または第2の版胴12の外周部から外側に向けて突出した印刷版Pの後端を第1の版胴11または第2の版胴12の外周面から剥離するする剥離爪75と、剥離爪75により剥離された印刷版Pを搬送する一対の搬送ローラ76と、搬送ローラ76により搬送された印刷版Pの後端を挟持して印刷版Pを排出カセット35内に排出させる印刷版Pの搬送機構とを備える。
【0072】
この搬送機構は、3個のスプロケット81、82、83に巻回された無端状のチェーン84と、このチェーン84に固定された排出爪機構85と、搬送ローラ76により搬送された印刷版Pの後端を咥えるために排出爪機構85における排出爪86を開放するための円形のカム91と、印刷版Pを排出カセット35内に収納するために排出爪機構85における排出爪86を開放するためのカム92と、印刷版Pを検出するためのセンサ93、94とを備える。
【0073】
なお、印刷版を略U字状にして収納するための排出カセット35は、一対のリニアガイド77により、スプロケット82や第1の版胴11または第2の版胴12の軸芯方向(図14および図15における紙面に垂直な方向)に移動可能に支持されている。このため、この排出カセット35を、その内部に印刷版Pを収納した状態で第1の版胴11または第2の版胴12の軸芯方向に引き出して取り出すことが可能となる。
【0074】
図16は、排出爪機構85の動作を示す説明図である。
【0075】
この排出爪機構85は、軸88を中心に揺動可能な略L字状の排出爪86と、この排出爪86に連結されたカムフォロワー89と、爪座87とを備える。排出爪86は図示しないバネにより付勢されており、通常の状態においては、図16(a)に示すように、その先端が爪座87に当接する挟持位置に配置される。そして、この排出爪86は、図16(b)に示すように、そこに連結されたカムフォロワー89が図15に示すカム91またはカム82と当接することにより、その先端が爪座87から離隔した開放位置に配置される。
【0076】
以上のように構成された排版部24においては、排出爪機構85は、最初は図15に示す位置に待機している。この状態においては、図16(b)に示すように、排出爪86は、そこに連結されたカムフォロワー89がカム91と当接することにより、その先端が爪座87から離隔した開放位置に配置されている。
【0077】
そして、センサ93が第1の版胴11または第2の版胴12から排出され搬送ローラ76により搬送された印刷版Pの後端を検出した後、印刷版Pの後端が排出爪機構85に到達するまでに要する一定のラグタイムが経過した時点で、チェーン84を巻回した3個のスプロケット81、82、83のうちの少なくとも1個が駆動を受け、これらのスプロケット81、82、83が回転し、チェーン84が反時計方向に回転する。これにより、排出爪機構85が移動してカムフォロワー89とカム91との当接状態が解除され、印刷版Pの後端が排出爪機構85の排出爪86と爪座87との間に挟持される。そして、印刷版Pは、チェーン84に沿った略U字状の排出爪機構85の走行経路に沿って、排出カセット35内に略U字状となった状態で搬送される。
【0078】
排出爪機構85により挟持された状態で排出カセット35内を搬送される印刷版Pの後端(排出爪機構85により挟持される側で、搬送方向から見て先頭側)が排出カセット35におけるストッパ90に当接した時点で、排出爪86に連結されたカムフォロワー89がカム92と当接する。これにより、排出爪86の先端が爪座87から離隔した開放位置に配置される。このため、排出爪機構85によりその後端を挟持された状態で搬送されていた印刷版Pは、ストッパ90と当接した状態で停止する。この状態においては、印刷版Pは印刷版P自体の可撓性により外側に向けて広がる方向に移動しようとするが、この移動は印刷版Pがカセット35の内壁に当接することで規制される。このため、印刷版Pは、略U字状となった状態で、排出カセット35内に収納される。一方、印刷版Pの後端を開放した排出爪機構85は、図15に示す初期位置まで移動した後、停止する。
【0079】
以上のような動作を繰り返すことにより排出カセット35内に複数枚の印刷版Pが排出された状態においては、複数の印刷版Pは互いに重畳した略U字状の状態で排出カセット35内に収納される。このとき、印刷版Pの先端は、その曲率半径の違いに起因して、図15に示すように、後から排出された印刷版Pほど第1の版胴11または第2の版胴12側に配置されることになる。
【0080】
そして、センサ94が印刷版Pの先端を検出した場合には、排出カセット35内における印刷版Pの収納量が限界に達したと判断して、図示しない警告手段により警告を発信する。この警告を認識したオペレータは、排出カセット35を一対のリニアガイド77に沿ってスプロケット82の軸芯方向に引き出し、排出カセット35内の印刷版Pを排出カセットから取り出す。このときには、インキの付着した面を内側にして印刷版Pを取り出すことができるため、オペレータの手を汚すことを防止できる。
【0081】
[エアシリンダ制御機構の構成]
【0082】
上述した先端咥え機構41および後端咥え機構42においては、第1の版胴11または第2の版胴12に配設されたエアシリンダ53、54、55を使用して、先端咥え爪43および後端咥え爪44の開閉動作を実行している。次に、これらのエアシリンダ53、54、55を制御するためのエアシリンダ制御機構の構成について説明する。図17は、エアシリンダ53、54、55への圧縮空気の供給機構を示す説明図である。
【0083】
図17に示すように、第1の版胴11または第2の版胴12の軸芯部分には、図示しない圧縮空気の供給源と接続されたロータリ継手110が配設されている。そして、エアシリンダ53は、図14および図17に示すメカニカルバルブ103を介して、ロータリ継手110と接続されている。同様に、エアシリンダ54は図14および図17に示すメカニカルバルブ104を介してロータリ継手110と接続されており、エアシリンダ55は図14および図17に示すメカニカルバルブ105を介してロータリ継手110と接続されている。なお、メカニカルバルブ104とメカニカルバルブ105とは、図14に示す側面視においては同一位置に配置されている。
【0084】
これらのメカニカルバルブ103、104、105は、図14および図17に示すように、そのベアリング部100が、第1の版胴11または第2の版胴12の外側に配設されたカム95またはカム96と当接した状態と離隔した状態とで各エアシリンダ53、54、55への圧縮空気の供給状態が変化する構成となっている。
【0085】
より詳細には、エアシリンダ53は、メカニカルバルブ103におけるベアリング部100がカム96と当接した状態においてそのシリンダロッドが縮む方向にロータリ継手110から圧縮空気の供給を受ける。また、エアシリンダ54は、メカニカルバルブ104におけるベアリング部100がカム95と当接した状態においてそのシリンダロッドが縮む方向にロータリ継手110から圧縮空気の供給を受ける。さらに、エアシリンダ55は、メカニカルバルブ105におけるベアリング部100がカム96と当接した状態においてそのシリンダロッドが縮む方向にロータリ継手110から圧縮空気の供給を受ける。
【0086】
このように、第1の版胴11または第2の版胴12の外側に配設されたカム95、96とメカニカルバルブ103、104、105を利用して、第1の版胴11または第2の版胴12に配設されたエアシリンダ53、54、55制御する構成を採用した場合には、高価な多回路ロータリ継手を使用することなく複数のエアシリンダ53、54、55を正確に制御することが可能となる。
【0087】
なお、上述したカム95およびカム96は、図17に示すように、エアシリンダ111の駆動により第1の版胴11または第2の版胴12から離隔する退避位置に退避可能となっている。第1の版胴11または第2の版胴12が移動する際には、カム95およびカム96は退避位置に移動する。
【0088】
[給版動作]
【0089】
次に、印刷に使用する印刷版Pを第1の版胴11または第2の版胴12の外周部に装着する給版動作について説明する。
【0090】
第1の版胴11または第2の版胴12に印刷版Pを供給する際には、供給カセット31から引き出した長尺の印刷版をカッター32により切断した後、ガイド板71および搬送ローラ72よりなる案内機構により第1の版胴11または第2の版胴12に向けて搬送する。このときには、メカニカルバルブ103のベアリング部100がカム96と当接し、先端咥え機構41における先端咥え爪43は、図6に示すように、解放位置に配置されている。
【0091】
印刷版Pの先端が先端咥え機構41の位置に到達すれば、第1の版胴11または第2の版胴12を各図に示す反時計方向に低速で回転させる。これにより、メカニカルバルブ103のベアリング部100がカム96から離隔し、先端咥え機構41における先端咥え爪43は、図5に示すように、咥え位置に配置される。この状態において、第1の版胴11または第2の版胴12を各図に示す反時計方向に低速で回転させ、印刷版Pを第1の版胴11または第2の版胴12と供給用ニップローラ73とにより挟持して第1の版胴11または第2の版胴12の外周部に巻き付ける。
【0092】
このような状態から、印刷版Pの後端が後端咥え機構42の位置に達した状態においては、メカニカルバルブ104のベアリング部100がカム95と当接すると共にメカニカルバルブ105のベアリング部100がカム96と当接することから、後端咥え爪44は図7に示すように解放位置に配置されている。
【0093】
この状態において、第1の版胴11または第2の版胴12が各図に示す反時計方向に低速で回転を続けると、メカニカルバルブ104のベアリング部100がカム95から離隔した後、メカニカルバルブ105のベアリング部100がカム96から離隔する。これにより、後端咥え爪44は、図8および図9に示す状態を経て、図10および図11に示すように咥え位置に移動し、印刷版Pの後端を爪座46との間に挟持する。そして、図12に示すように、爪座46が軸61を中心に回転し、後端咥え爪44と爪座46との間に挟持した印刷版Pの後端を牽引することにより、印刷版Pを第1の版胴11または第2の版胴12の外周部に張設して、印刷版Pの給版動作を完了する。
【0094】
[排版動作]
【0095】
次に、印刷が完了した印刷版Pを第1の版胴11または第2の版胴12から排出する排版動作について説明する。
【0096】
後端咥え機構42が印刷版Pの後端を咥えた状態で、第1の版胴11または第2の版胴12を各図に示す時計方向に回転し、メカニカルバルブ105のベアリング部100がカム96と当接すると、図8に示すようにエアシリンダ55のシリンダロッドが縮み、後端咥え爪44が解放位置に移動する。そして、メカニカルバルブ104のベアリング部100がカム95と当接すると、エアシリンダ54のシリンダロッドが縮み、図7に示すように、跳ね上げ部材47が、その先端部が第1の版胴11または第2の版胴12の外側に突出する跳ね上げ位置に配置される。これにより、図7において仮想線で示すように、第1の版胴11または第2の版胴12の外周部に装着されていた印刷版Pが外側に向けて突出する。
【0097】
この状態において、印刷版Pを第1の版胴11または第2の版胴12と排版用ニップローラ74との間で挟持しながら、第1の版胴11または第2の版胴12を各図に示す時計方向に回転させる。すると、跳ね上げ部材47により第1の版胴11または第2の版胴12の外周部から外側に向けて突出した印刷版Pの後端は、図15に示すように、剥離爪75の作用により第1の版胴11または第2の版胴12の外周面から剥離される。第1の版胴11または第2の版胴12の外周部から剥離された印刷版Pは、一対の搬送ローラ76により挟持され、排出カセット35方向に搬送される。
【0098】
排出カセット35方向に搬送された印刷版Pの後端がセンサ93により検出されると、一定のラグタイムが経過した時点で、チェーン84を巻回した3個のスプロケット81、82、83が回転し、印刷版Pの後端が排出爪機構85の排出爪86と爪座87との間に挟持された後、印刷版Pが、チェーン84に沿った略U字状の排出爪機構85の走行経路に沿って、排出カセット35内に略U字状となった状態で搬送される。そして、排出爪機構85により挟持された状態で排出カセット35内を搬送される印刷版Pの後端が排出カセット35におけるストッパ90に当接した時点で、排出爪機構85によりその後端を挟持された状態で搬送されていた印刷版Pは搬出カセット35内で停止する。
【0099】
[他の実施形態]
【0100】
上述した実施形態においては、第1の版胴11または第2の版胴12として、その外周部に2枚の印刷版Pを装着する2倍胴を使用し、先端咥え機構41および後端咥え機構42を、各々、等間隔に2個配置している。このため、第1の版胴11または第2の版胴12の重力バランスが良好となり、第1の版胴11または第2の版胴12を安定した状態で高速に回転させることが可能となる。このように、第1の版胴11または第2の版胴12として2倍胴のものを使用する他、nを2以上の整数としたときその外周部にn枚の印刷版を装着するn倍胴を使用することも可能である。この場合においては、先端咥え機構41および後端咥え機構42を、各々、等間隔にn個配設するようにすればよい。
【0101】
なお、第1の版胴11または第2の版胴12としてその外周部に単一の印刷版を装着する場合においては、重力バランスを良好にするため、重り等を使用すればよい。
【0102】
図18は、このような実施形態に係る第1の版胴11または第2の版胴12の側面概要図である。
【0103】
この実施形態においては、第1の版胴11または第2の版胴12の外周部に、各々、単一の先端咥え機構41および後端咥え機構42が配設されている。そして、これらの先端咥え機構41および後端咥え機構42に対して重量的に対応する位置に重り60が配設されている。第1の版胴11または第2の版胴12としてその外周部に単一の印刷版を装着する場合においては、このような重り60を利用して重力バランスを良好にすることにより、第1の版胴11または第2の版胴12を安定した状態で高速に回転させることが可能となる。
【0104】
また、上述した実施形態においては、第1の版胴11または第2の版胴12の外側に配設されたカム95、96とメカニカルバルブ103、104、105を利用して、第1の版胴11または第2の版胴12に配設されたエアシリンダ53、54、55制御する構成を採用している。しかしながら、このようなメカニカルバルブを省略し、多回路ロータリ継手を使用する用にしてもよい。
【0105】
図19はこのような実施形態に係るエアシリンダ53、54、55への圧縮空気の供給機構を示す説明図である。
【0106】
この実施形態においては、第1の版胴11または第2の版胴12に配設されたエアシリンダ53、54、55は、多回路ロータリ継手121を介して、各々、対応する電磁弁122と連結されている。このような実施形態においては、メカニカルバルブを使用することなく、各エアシリンダ53、54、55への圧縮空気の供給を制御することが可能となる。
【0107】
また、上述した実施形態においては、後端咥え爪44を爪座46と共に、印刷版Pが張設される方向に移動させているが、先端咥え爪43を印刷版Pが張設される方向に移動させるようにしてもよい。
【0108】
さらに、上述した実施形態においては、画像データを受け取って印刷版を製版するとともに、製版後の印刷版を使用して印刷を実行する印刷機にこの発明を適用した場合について説明したが、この発明は、印刷のみを実行する通常の印刷機にも同様に適用可能である。また、この発明は、印刷を行わず、版胴上に印刷版を装着して画像の記録のみを行う印刷版記録装置にも適用可能である。
【0109】
【発明の効果】
請求項1および請求項に記載の発明によれば、先端咥え爪、先端咥え爪開閉手段、後端咥え爪、後端咥え爪開閉手段および張設手段が版胴に配設されていることから、簡易な構成でありながら、先端咥え爪および後端咥え爪を迅速に開閉することが可能となる。
【0110】
また、当たり部材と当接することによりエアシリンダへの空気の供給状態を変更するメカニカルバルブを備えることから、高価な多回路ロータリ継手を使用することなくエアシリンダを正確に制御することが可能となる。
【0111】
さらに、版胴がその外周部にn枚の印刷版を装着するn倍胴であり、先端咥え爪、先端咥え爪開閉手段、後端咥え爪、後端咥え爪開閉手段および張設手段が、各々、等間隔にn個配設されていることから、版胴を安定した状態で高速に回転させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明を適用する印刷機の概要図である。
【図2】 この印刷機による製版および印刷動作の概要を示すフローチャートである。
【図3】 製版工程を示すフローチャートである。
【図4】 第1の版胴11または第2の版胴12に配設された先端咥え機構41および後端咥え機構42を示す側面概要図である。
【図5】 先端咥え機構41を示す側面図である。
【図6】 先端咥え機構41を示す側面図である。
【図7】 後端咥え機構42を示す側面図である。
【図8】 後端咥え機構42を示す側面図である。
【図9】 後端咥え機構42を示す側面図である。
【図10】 後端咥え機構42を示す側面図である。
【図11】 後端咥え機構42を示す側面図である。
【図12】 後端咥え機構42を示す側面図である。
【図13】 後端咥え機構42を示す平面図である。
【図14】 給版部23および排版部24を第1の版胴11または第2の版胴12と共に示す側面概要図である。
【図15】 排版部24を第1の版胴11または第2の版胴12の一部と共に示す側面図である。
【図16】 排出爪機構85の動作を示す説明図である。
【図17】 エアシリンダ53、54、55への圧縮空気の供給機構を示す説明図である。
【図18】 他の実施形態に係る第1の版胴11または第2の版胴12の側面概要図である。
【図19】 他の実施形態に係るエアシリンダ53、54、55への圧縮空気の供給機構を示す説明図である。
【符号の説明】
11 第1の版胴
12 第2の版胴
13 第1のブランケット胴
14 第2のブランケット胴
15 圧胴
16 給紙胴
17 排紙胴
19 チェーン
20 インキ供給装置
21 湿し水供給装置
23 給版部
24 排版部
25 画像記録装置
26 現像処理装置
27 給紙部
28 排紙部
29 ブランケット洗浄装置
31 供給カセット
32 カッター
35 排出カセット
41 先端咥え機構
42 後端咥え機構
43 先端咥え爪
44 後端咥え爪
45 爪座
46 爪座
47 跳ね上げ部材
52 アーム
53 エアシリンダ
54 エアシリンダ
55 エアシリンダ
56 アーム
57 アーム
58 アイドラギヤ
59 後端咥え爪駆動ギヤ
64 ブラケット
67 リンクプレート
71 ガイド板
72 搬送ローラ
73 供給用ニップローラ
74 排出用ニップローラ
75 剥離爪
76 搬送ローラ
81 スプロケット
82 スプロケット
83 スプロケット
84 チェーン
85 排出爪機構
86 排出爪
87 爪座
89 カムフォロワー
90 ストッパ
91 カム
92 カム
93 センサ
94 センサ
95 カム
96 カム
100 ベアリング部
103 メカニカルバルブ
104 メカニカルバルブ
105 メカニカルバルブ
110 ロータリ継手
P 印刷版

Claims (2)

  1. 版胴の外周部に印刷版を装着するための印刷版装着装置において、
    爪座との間で前記印刷版の先端を挟持するための前記版胴の外周部に配設された先端咥え爪と、
    前記先端咥え爪を開閉駆動するための前記版胴に配設された先端咥え爪開閉手段と、
    爪座との間で前記印刷版の後端を挟持するための前記版胴の外周部に配設された後端咥え爪と、
    前記後端咥え爪を開閉駆動するための前記版胴に配設された後端咥え爪開閉手段と、
    前記先端咥え爪または前記後端咥え爪を、それらにより挟持された印刷版が張設される方向に移動させる前記版胴に配設された張設手段と、
    を備え
    前記版胴は、nを2以上の整数としたとき、その外周部にn枚の印刷版を装着するn倍胴であり、
    前記先端咥え爪、前記先端咥え爪開閉手段、前記後端咥え爪、前記後端咥え爪開閉手段および前記張設手段は、各々、等間隔にn個配設されているとともに、
    前記先端咥え爪開閉手段および前記後端咥え爪開閉手段は、各々、エアシリンダを含み、
    当該エアシリンダは、前記版胴の軸芯に配設されたロータリー継手を介して、版胴の外部に配設されたエアシリンダの供給源と接続されており、
    前記エアシリンダと前記ロータリー継手との間には、版胴とともに回転し、版胴の外部に配設された当たり部材と当接することにより、前記エアシリンダへの空気の供給状態を変更するメカニカルバルブが配設されることを特徴とする印刷版装着装置。
  2. 請求項1に記載の印刷版装着装置において、
    前記張設手段は、前記先端咥え爪または前記後端咥え爪のいずれか一方を爪座とともに回転させることにより、前記先端咥え爪および前記後端咥え爪により挟持された印刷版を張設する印刷版装着装置。
JP2002071170A 2002-03-15 2002-03-15 印刷版装着装置 Expired - Fee Related JP3706081B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002071170A JP3706081B2 (ja) 2002-03-15 2002-03-15 印刷版装着装置
US10/378,928 US6880460B2 (en) 2002-03-15 2003-03-05 Printing plate mounting apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002071170A JP3706081B2 (ja) 2002-03-15 2002-03-15 印刷版装着装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003266637A JP2003266637A (ja) 2003-09-24
JP3706081B2 true JP3706081B2 (ja) 2005-10-12

Family

ID=29201519

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002071170A Expired - Fee Related JP3706081B2 (ja) 2002-03-15 2002-03-15 印刷版装着装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3706081B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003266637A (ja) 2003-09-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3706081B2 (ja) 印刷版装着装置
JP3706079B2 (ja) 印刷版排出装置
JPH0747755A (ja) 製版印刷装置
JP3706080B2 (ja) 印刷版装着装置
JPH10272756A (ja) 印刷装置
US6880460B2 (en) Printing plate mounting apparatus
JP3600744B2 (ja) 印刷装置の胴洗浄装置
JPH04301457A (ja) オフセット印刷機
US6318256B1 (en) Printing apparatus
JP2003266638A (ja) 印刷版回収装置
JP3474473B2 (ja) 印刷装置
JP3549747B2 (ja) 印刷装置
JP4626910B2 (ja) 印刷装置
JP2002264298A (ja) 印刷装置
JP2004025526A (ja) 印刷装置
JP2001010195A (ja) 印刷装置
JP3441862B2 (ja) 印刷装置
JPH11207926A (ja) 印刷機の咥え装置
JP2005297439A (ja) 印刷装置および印刷版の装着方法
JP3288862B2 (ja) 孔版式製版印刷装置におけるマスタ着脱方法及びマスタ着脱用カセット
JP3396607B2 (ja) 印刷装置
JP2001063001A (ja) 印刷装置における印刷版固定装置および印刷版固定方法
JP3335914B2 (ja) オフセット印刷機の排紙装置
JPH10286938A (ja) 印刷装置
JPH1177970A (ja) 印刷装置の印刷版収納装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040226

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050201

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050308

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050422

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050726

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050727

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080805

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090805

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090805

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090805

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100805

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100805

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110805

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110805

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120805

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120805

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120805

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130805

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees