JP2558430B2 - 台間遊技用貸機の据付構造 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、パチンコ台やスロット
マシン等の遊技台間に、パチンコ玉貸機やメダル貸機等
の遊技用貸機を据え付けるための構造で、詳しくは、遊
技台間の固定部に、遊技用貸機を前方に抜き出し可能に
保持するフレーム枠を設け、このフレーム枠に、当該フ
レーム枠の所定位置に押し込まれた遊技用貸機と接続さ
れる紙幣搬送装置、硬貨供給装置、硬貨搬送装置を上下
方向に間隔を置いて取付けるとともに、前記遊技用貸機
の上方を覆う開閉自在な化粧板に、該化粧板を閉鎖姿勢
で固定する施錠装置を設けてある台間遊技用貸機の据付
構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】冒記の台間遊技用貸機の据付構造では、
フレーム枠の所定据付位置に押し込まれた遊技用貸機と
接続される紙幣搬送装置、硬貨供給装置、硬貨搬送装置
がフレーム枠に設けられているため、例えば、特開昭６
３−２６７３７８号公報等に開示されているように、遊
技用貸機自体に紙幣や硬貨の貯蔵部を構成する場合に比
して、遊技用貸機自体の薄幅化を促進して遊技台の並設
台数の増加を図ることができる利点がある。 そして、従
来では、図６、図７に示すように、遊技用貸機０２を前
後方向に抜き差し自在に案内するガイド０１ａが備えら
れているフレーム枠０１を遊技台間に取付け、この遊技
台間の前方側から遊技用貸機０２をフレーム枠０１の所
定据付位置にまで押し込み可能に構成するとともに、遊
技用貸機０２の背面側の被係止部０３ａに係入される揺
動部材０３ｂをフレーム枠０１の背面側に枢支して、該
揺動部材０３ｂと遊技用貸機０２の被係止部０３ａとを
もって、フレーム枠０１のガイド０１ａに沿って所定の
据付位置に押し込み移動された遊技用貸機０２をフレー
ム枠０１に固定する固定装置０３を構成し、更に、前記
揺動部材０３ｂを掴んで固定解除側に揺動操作すること
により、遊技用貸機０２が遊技台間から当該遊技用貸機
０２の前面側の方向に抜き出し可能に構成されていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来の台間遊技用貸機
の据付構造では、遊技用貸機０２の背面とこれに相対向
するフレーム枠０１の背面側との間に、該フレーム枠０
１の所定据付位置に押し込み移動された遊技用貸機０２
をフレーム枠０１に固定する固定装置０３を設けてある
から、例えば、フレーム枠０１の前面と遊技用貸機０２
の前端部との間に、遊技用貸機０２をフレーム枠０１に
固定する鍵装置が設けられているものに比して、フレー
ム枠０１や遊技用貸機０２に前後方向での寸法誤差が発
生しても、遊技用貸機０２の背面とこれに相対向するフ
レーム枠０１との間を所定間隔に保持し易く、据え付け
固定された遊技用貸機０２とフレーム枠０１側に設けら
れる紙幣搬送装置、硬貨供給装置、硬貨搬送装置の各々
との間での紙幣及び硬貨の授受を確実、円滑に行わせる
ことができる利点を有する。 しかしながら、例えば、稼
動中の台間遊技用貸機にトラブルが発生した場合、固定
装置による遊技用貸機の固定を解除して当該遊技用貸機
全体を直ちに遊技台間から抜き出し、必要な修理作業を
行ったり正常に作動する遊技用貸機と交換する必要があ
るが、前述のように、固定装置の固定解除具としての揺
動部材が遊技用貸機の背面側に設けられているので、固
定解除具を操作する為には、手指を貸機背面側に入り込
ませることができるように、抜き出し対象の遊技用貸機
に隣接する左右いずれかの遊技台を移動させる必要があ
り、その結果、遊技台の移動に労力を要するとともに、
トラブル発生の遊技用貸機を遊技台間から抜き出すあい
だ、左右いずれかの遊技台の使用を中断しなければなら
ない。しかも、修理終了後の遊技用貸機又は正常に作動
する遊技用貸機を据え付ける場合には、遊技用貸機をフ
レーム枠の所定据付位置に押し込み操作したのち、移動
された隣接遊技台の取付け空間を通して手指を貸機背面
側に入り込ませ、固定装置の固定解除具を固定操作しな
ければならないため、遊技用貸機の取替え作業に多くの
手間を要するとともに、隣接する遊技台の使用中断時間
が長くなる欠点がある。本発明は上記実状に鑑みて為さ
れたものであって、フレーム枠に対する遊技用貸機の据
付作業を簡単な操作で能率良く行うことができ、しか
も、遊技用貸機とフレーム枠側に設けられる紙幣搬送装
置、硬貨供給装置、硬貨搬送装置の各々との間での紙幣
及び硬貨の授受を確実、円滑に行わせ易い背面側固定方
法を採りながらも、トラブルの発生した遊技用貸機の前
方への抜き出し作業を簡単な固定解除操作で能率良く行
うことができ、更に、固定装置の固定解除具に対するカ
バー構造等の簡素化も同時に達成することのできる台間
遊技用貸機の据付構造を提供することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成する為の
本発明の第１特徴構成は、遊技台間の固定部に、遊技用
貸機を前方に抜き出し可能に保持するフレーム枠を設
け、このフレーム枠に、当該フレーム枠の所定据付位置
に押し込まれた遊技用貸機と接続される紙幣搬送装置、
硬貨供給装置、硬貨搬送装置を上下方向に間隔を置いて
取付けるとともに 、前記遊技用貸機の上方を覆う開閉自
在な化粧板に、該化粧板を閉鎖姿勢で固定する施錠装置
を設けてある台間遊技用貸機の据付構造であって、 前記
遊技用貸機の背面とこれに相対向するフレーム枠の背面
部との間に、該フレーム枠に対して遊技用貸機を所定据
付位置に押し込み移動させたとき、遊技用貸機をフレー
ム枠に固定する固定装置を設け、前記固定装置を固定解
除操作する固定解除具を、前記化粧板の背面側に配設し
た点にある。 また、本発明の第２特徴構成は、前記台間
遊技用貸機の据付構造の第１特徴構成において、前記固
定解除具が、遊技用貸機を上下方向の複数位置でフレー
ム枠に係合固定する複数の係止部材を備えた点にある。

【０００５】

【作用】本発明の台間遊技用貸機の据付構造の第１特徴
構成によれば、遊技用貸機をフレーム枠に対して前方側
から所定の据付位置に押し込むだけで、当該遊技用貸機
を固定装置を介してフレーム枠に据付固定することがで
きる。この据付固定状態では、遊技用貸機がフレーム枠
側に設けられる紙幣搬送装置、硬貨供給装置、硬貨搬送
装置の各々に接続される。 また、稼動中の遊技用貸機に
トラブルが発生して、該遊技用貸機を修理や交換のため
に直ちに遊技台間から抜き出す必要が生じた場合には、
遊技用貸機の上方を覆う開閉自在な化粧板の施錠装置を
解錠操作して、該化粧板を開動させたのち、当該部位に
臨む固定装置の固定解除具を前方側から解除操作するこ
とにより、トラブル発生の遊技用貸機に隣接する左右い
ずれの遊技台も移動させることなく、トラブル発生の遊
技用貸機のみを前方に抜き出すことができる。 更に、化
粧板の施錠装置を施錠した状態では、閉止姿勢にある化
粧板にて固定装置の固定解除具を覆い隠すことができる
とともに、第三者が不用意に固定解除具を操作すること
を確実に防止することができる。 また、本発明の台間遊
技用貸機の据付構造の第２特徴構成によれば、固定解除
具の複数の係止部材で、遊技用貸機の上下方向の複数位
置をフレーム枠に係合固定するから、所定据付位置に押
し込まれた遊技用貸機がフレーム枠に対して傾動した状
態で固定されることを抑制することができる。

【０００６】

【発明の効果】本発明の台間遊技用貸機の据付構造の第
１特徴構成によれば、フレーム枠に対して遊技用貸機を
所定据付位置に押し込み操作するだけの簡便な操作で遊
技用貸機を能率良く据付固定することができる。しか
も、フレーム枠や遊技用貸機に前後方向での寸法誤差が
発生しても、遊技用貸機とフレーム枠側に設けられる紙
幣搬送装置、硬貨供給装置、硬貨搬送装置の各々との間
での紙幣及び硬貨の授受を確実、円滑に行わせ易い背面
側固定方法を採りながらも、トラブルの発生した遊技用
貸機の固定解除操作を、該遊技用貸機の上部の化粧板取
付け位置において前面側から行うことができるから、従
来のように、トラブル発生の遊技用貸機に隣接する遊技
台の使用を中断してその遊技台を移動させる必要がな
く、トラブル発生の遊技用貸機を遊技台間から少ない労
力で能率良く抜き出すことができる。 更に、遊技用貸機
が稼働している状態では、点検等のために開閉自在に設
けられている鍵装置付きの化粧板を利用して、第三者が
不用意に操作出来ない状態で固定解除具を覆い隠すこと
ができるから、該固定解除具に対するカバー構造や鍵装
置を不要化して、据付構造の簡素化を図ることができ
る。 本発明の台間遊技用貸機の据付構造の第２特徴構成
によれば、前記の第１特徴構成による効果に加え、遊技
用貸機とフレーム枠側に設けられる紙幣搬送装置、硬貨
供給装置、硬貨搬送装置の各々との間での紙幣及び硬貨
の授受の確実化、円滑化を促進することができる。

【０００７】

【実施例】図１乃至図５は本発明による台間遊技用貸機
の据付構造を示し、遊技台の一例としての左右のパチン
コ台Ａ間に位置させてコの字形のフレーム枠１が基台Ｂ
に取付けられ、このフレーム枠１に装着された遊技用貸
機の一例としてのパチンコ玉貸機２を固定部としての前
記フレーム枠１に対して自動的に固定する固定装置３が
備えられている。

【０００８】前記フレーム枠１には貸機２枢支した移動
用ローラ２ａを前後方向に案内するガイド溝１ａと枠体
１ｈに保持されているスプリング１ｂとが設けられ、貸
機２は、ガイド溝１ａに沿って後方に押し込まれること
により、スプリング１ｂを圧縮しながら所定の据付位置
に案内されて固定装置３で自動的にフレーム枠１に固定
される。そして、固定装置３の固定解除操作により、貸
機２がスプリング１ｂに蓄えられた弾性付勢力でパチン
コ台Ａ間からの抜き出し方向に押圧されて、貸機２の前
面側がパチンコ台Ａ間から押し出され、その押し出され
た部分を掴んで、パチンコ台Ａ間から貸機２の前面側の
方向に簡単に抜き出せるよう構成してある。

【０００９】前記固定装置３は、貸機２の背面に形成さ
れている被係止部３ａと、フレーム枠１の背面部に枢支
されて貸機２の被係止部３ａに係入される係止部材であ
る揺動部材３ｂとから構成され、上下の揺動部材３ｂを
リンク部材３ｃで連係して、揺動部材３ｂをリンク部材
３ｃの重量とスプリング３ｆとで下向きに付勢してあ
る。前記被係止部３ａにはカム面３ｄを形成してあり、
貸機２をガイド溝１ａに差し込んでスプリング１ｂを枠
体１ｈ内に圧縮変形させながら押し込むと、被係止部３
ａはフレーム枠１に形成した貫通孔を通過して揺動部材
３ｂに接当し、揺動部材３ｂはカム面３ｄに案内されて
上方に揺動する。そして、貸機２が所定の据付位置に案
内されると揺動部材３ｂはカム面３ｄから外れて被係止
部３ａの係止溝３ｅに係入され、貸機２が自動的にフレ
ーム枠１に対して固定される。

【００１０】前記リンク部材３ｃには固定解除具として
の引手４付きワイヤー５が連結され、ワイヤー５をフレ
ーム枠１に連設したアーム６に係止して、引手４を貸機
２の前面側上方に臨ませてある。そして、貸機２の上方
を覆う開閉可能な化粧板７が旋錠装置７ａで閉塞姿勢に
固定され、旋錠装置７ａを解錠して化粧板７を揺動させ
ることにより引手４を貸機前面側から操作できるよう開
放し、この状態で引手４を引張ることにより、リンク部
材３ｃが上方にスライド移動して揺動部材３ｂが被係止
部３ａの係止溝３ｅから離脱し、固定装置３による貸機
２のフレーム枠１に対する固定が解除されるよう構成し
てある。

【００１１】前記ワイヤー５の途中位置には揺動自在な
ローラ６ａが巻掛けられてワイヤー５がくの字状に架設
され、固定解除に必要な引手４の操作量をリンク部材３
ｃのスライド移動距離だけでなく、ローラ６ａを上方に
揺動させるに必要な距離を付加した大きな操作量に設定
して、この大きな操作量とローラ６ａの重みによる操作
抵抗で確かな操作感覚を操作者に与えることができるよ
う構成されている。前記フレーム枠１にはパチンコ玉供
給ホース１ｃ、紙幣搬送装置１ｄ、硬貨供給装置１ｅ、
硬貨搬送装置１ｆ、貸機２に対する入出力用ソケット１
ｇが取付けられ、貸機２を据付位置に案内することによ
り、これらの装置１ｃ, １ｄ，１ｅ，１ｆ，１ｇが貸機
２に接続され、固定解除操作により、これらの装置１
ｃ, １ｄ，１ｅ，１ｆ，１ｇはスプリング１ｂの付勢力
で貸機２から離脱される。

【００１２】〔別実施例〕 イ. 台間遊技用貸機としては、遊技台としてのスロット
マシンの間に設けられるメダル貸機であっても良い。 ロ. 固定解除具は固定装置に対してリンク部材を介して
連係されるものであっても、電気的に連係されるもので
あっても良い。ハ. 固定解除具を操作して固定部に対する貸機の固定が
解除されたとき、そのことを音又は発光装置の光で操作
者に報知するように構成して実施しても良い。

【００１３】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

【図１】側面図

【図２】要部斜視図

【図３】要部斜視図

【図４】正面図

【図５】背面図

【図６】従来例を示す斜視図

【図７】従来例を示す斜視図

【符号の説明】

１ フレーム枠 １ｄ 紙幣搬送装置 １ｅ 硬貨供給装置 １ｆ 硬貨搬送装置 ２ 遊技用貸機 ３ 固定装置３ｂ 係止部材（揺動部材） ４ 固定解除具７ 化粧板 ７ａ 施錠装置 Ａ 遊技台

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 遊技台（Ａ）間の固定部に、遊技用貸
   機（２）を前方に抜き出し可能に保持するフレーム枠
   （１）を設け、このフレーム枠（１）に、当該フレーム
   枠（１）の所定据付位置に押し込まれた遊技用貸機
   （２）と接続される紙幣搬送装置（１ｄ）、硬貨供給装
   置（１ｅ）、硬貨搬送装置（１ｆ）を上下方向に間隔を
   置いて取付けるとともに、前記遊技用貸機（２）の上方
   を覆う開閉自在な化粧板（７）に、該化粧板（７）を閉
   鎖姿勢で固定する施錠装置（７ａ）を設けてある台間遊
   技用貸機の据付構造であって、前記遊技用貸機（２）の背面とこれに相対向するフレー
   ム枠（１）の背面部との間に、該フレーム枠（１）に対
   して遊技用貸機（２）を所定据付位置に押し込み移動さ
   せたとき、遊技用貸機（２）をフレーム枠（１）に固定
   する固定装置（３）を設け、前記固定装置（３）を固定
   解除操作する固定解除具（４）を、前記化粧板（７）の
   背面側に配設してある 台間遊技用貸機の据付構造。
2. 【請求項２】 前記固定解除具（４）が、遊技用貸機
   （２）を上下方向の複数位置でフレーム枠（１）に係合
   固定する複数の係止部材（３ｂ）を備えたものである請
   求項１記載の台間遊技用貸機の据付構造。