JP2557628B2 - リツプルフイルタ - Google Patents
リツプルフイルタInfo
- Publication number
- JP2557628B2 JP2557628B2 JP61115098A JP11509886A JP2557628B2 JP 2557628 B2 JP2557628 B2 JP 2557628B2 JP 61115098 A JP61115098 A JP 61115098A JP 11509886 A JP11509886 A JP 11509886A JP 2557628 B2 JP2557628 B2 JP 2557628B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- transistor
- ripple
- voltage
- output
- base
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Control Of Electrical Variables (AREA)
- Networks Using Active Elements (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 本発明は、電源に含まれるリップルを除去する為のリ
ップルフィルタに関するもので、特にIC(集積回路)化
に適し、低電源電圧で動作させることの出来るリップル
フィルタに関する。
ップルフィルタに関するもので、特にIC(集積回路)化
に適し、低電源電圧で動作させることの出来るリップル
フィルタに関する。
(ロ)従来の技術 電源ラインに重畳される電源リップルやモータの回転
に起因する電源ノイズを除去する為に、通常の音響機器
においてはリップルフィルタが用いられている。前記リ
ップルフィルタとしては、コンデンサと抵抗とから成る
ものが多用されているが、リップル除去率を向上させる
為には、前記コンデンサの容量を大とするか前記抵抗の
値を大とする必要がある。即ち、コンデンサーと抵抗と
から成るリップルフィルタの時定数を大とする必要があ
る。しかしながら、低電源電圧で動作する小型ポータブ
ル機器等においては、スペース上の制約がある為大容量
のコンデンサを使用することが出来ず、かつ減電圧特性
上の制約があり電源損失を小さく押さえる必要がある為
抵抗の値を大に出来ないので、コンデンサと抵抗とから
成るリップルフィルタではリップル除去率が低下し、使
用に耐えないという問題があった。例えば、1.5Vや3Vの
電池で動作する小型ポータプル機器においては、電源損
失を0.1V程度に押さえる必要から、出力電流を30mAに設
定すると、抵抗の値を3.3Ω以下にしなければならず、
またスペース的に220μF以下のコンデンサしか使用出
来ないので、100Hzで3dB程度の除去率しか得られず、リ
ップルフィルタとしては不十分なものとなってしまう。
に起因する電源ノイズを除去する為に、通常の音響機器
においてはリップルフィルタが用いられている。前記リ
ップルフィルタとしては、コンデンサと抵抗とから成る
ものが多用されているが、リップル除去率を向上させる
為には、前記コンデンサの容量を大とするか前記抵抗の
値を大とする必要がある。即ち、コンデンサーと抵抗と
から成るリップルフィルタの時定数を大とする必要があ
る。しかしながら、低電源電圧で動作する小型ポータブ
ル機器等においては、スペース上の制約がある為大容量
のコンデンサを使用することが出来ず、かつ減電圧特性
上の制約があり電源損失を小さく押さえる必要がある為
抵抗の値を大に出来ないので、コンデンサと抵抗とから
成るリップルフィルタではリップル除去率が低下し、使
用に耐えないという問題があった。例えば、1.5Vや3Vの
電池で動作する小型ポータプル機器においては、電源損
失を0.1V程度に押さえる必要から、出力電流を30mAに設
定すると、抵抗の値を3.3Ω以下にしなければならず、
またスペース的に220μF以下のコンデンサしか使用出
来ないので、100Hzで3dB程度の除去率しか得られず、リ
ップルフィルタとしては不十分なものとなってしまう。
低電源電圧で動作し得るリップルフィルタとしては、
第2図に示す如く、トランジスタを用いた低飽和型のも
のが存在する。第2図において、第1及び第2トランジ
スタ(1)及び(2)は差動増幅回路(3)を構成して
おり、前記第1トランジスタ(1)のベースには第1及
び第2分圧抵抗(4)及び(5)の接続中点に得られる
基準電圧が印加され、前記差動増幅回路(3)の出力信
号は第3乃至第5トランジスタ(6)乃至(8)で電流
増幅されて出力端子(9)に導出される。その場合、出
力端子(9)に得られる出力信号は、第2トランジスタ
(2)のベースに帰還されるので、前記出力端子(9)
の電圧は前記基準電圧と等しくなる。第2図のリップル
フィルタのフィルタ効果は、抵抗(10)とコンデンサ
(11)とによって得られ、前記抵抗(10)は流れる電流
は第1トランジスタ(1)のベース電流のみで小である
為、前記抵抗(10)の値を大にすることが出来る。その
為、コンデンサ(11)の値を小にしても、十分なフィル
タ効果を上げることが出来る。また、第1トランジスタ
(1)のベースに印加される基準電圧をV0とすれば、電
源損失はVcc−V0(ただし、Vccは電源電圧)となるが、
第2分圧抵抗(5)の値を第1分圧抵抗(4)の値より
も十分大にすれば、前記電源損失を0.1V程度に押さえる
ことが出来る。その場合、出力端子(9)の出力電圧が
基準電圧と等しくなるので、前記基準電圧の値は、第5
トランジスタ(8)が電源リップルにより飽和しない範
囲で十分高く設定しなければならない。
第2図に示す如く、トランジスタを用いた低飽和型のも
のが存在する。第2図において、第1及び第2トランジ
スタ(1)及び(2)は差動増幅回路(3)を構成して
おり、前記第1トランジスタ(1)のベースには第1及
び第2分圧抵抗(4)及び(5)の接続中点に得られる
基準電圧が印加され、前記差動増幅回路(3)の出力信
号は第3乃至第5トランジスタ(6)乃至(8)で電流
増幅されて出力端子(9)に導出される。その場合、出
力端子(9)に得られる出力信号は、第2トランジスタ
(2)のベースに帰還されるので、前記出力端子(9)
の電圧は前記基準電圧と等しくなる。第2図のリップル
フィルタのフィルタ効果は、抵抗(10)とコンデンサ
(11)とによって得られ、前記抵抗(10)は流れる電流
は第1トランジスタ(1)のベース電流のみで小である
為、前記抵抗(10)の値を大にすることが出来る。その
為、コンデンサ(11)の値を小にしても、十分なフィル
タ効果を上げることが出来る。また、第1トランジスタ
(1)のベースに印加される基準電圧をV0とすれば、電
源損失はVcc−V0(ただし、Vccは電源電圧)となるが、
第2分圧抵抗(5)の値を第1分圧抵抗(4)の値より
も十分大にすれば、前記電源損失を0.1V程度に押さえる
ことが出来る。その場合、出力端子(9)の出力電圧が
基準電圧と等しくなるので、前記基準電圧の値は、第5
トランジスタ(8)が電源リップルにより飽和しない範
囲で十分高く設定しなければならない。
上述の如き第2図のリップルフィルタを用いれば、出
力電流を30mAとしたとき、10μFのコンデンサを用い
て、電源損失0.1V、リッブル除去率40dB以上の優れた特
性を得ることが出来る。
力電流を30mAとしたとき、10μFのコンデンサを用い
て、電源損失0.1V、リッブル除去率40dB以上の優れた特
性を得ることが出来る。
(ハ)発明が解決しようとする問題点 しかしながら、第2図のリップルフィルタは、出力ト
ランジスタとなる第5トランジスタ(8)が飽和し始め
ると、リップル除去率が急激に悪化するという問題があ
った。第5トランジスタ(8)が飽和せずに正常動作し
ている場合、第3図(イ)に示す如く出力電圧を比較的
高く設定しても良好なリップル除去率を得ることが出来
る。ところが、電源リップルが大となり、下側波形のピ
ークで第5トランジスタ(8)が飽和すると、第3図
(ロ)に示す如くリップル除去率が急激に悪化する。ま
た、負荷抵抗が小となり出力電流が増大した場合には、
第5トランジスタ(8)の飽和電圧が大になり、第3図
(ハ)に示す如くリップル除去率が悪化する。
ランジスタとなる第5トランジスタ(8)が飽和し始め
ると、リップル除去率が急激に悪化するという問題があ
った。第5トランジスタ(8)が飽和せずに正常動作し
ている場合、第3図(イ)に示す如く出力電圧を比較的
高く設定しても良好なリップル除去率を得ることが出来
る。ところが、電源リップルが大となり、下側波形のピ
ークで第5トランジスタ(8)が飽和すると、第3図
(ロ)に示す如くリップル除去率が急激に悪化する。ま
た、負荷抵抗が小となり出力電流が増大した場合には、
第5トランジスタ(8)の飽和電圧が大になり、第3図
(ハ)に示す如くリップル除去率が悪化する。
前記リップル除去率の悪化を防ぐ為には、基準電圧を
低くし、出力電圧を低く押さえればよいが、低電源電圧
を使用する機器においては、減電圧特性の悪化を招くの
で、出力電圧を低くする方法を採用することが出来な
い。
低くし、出力電圧を低く押さえればよいが、低電源電圧
を使用する機器においては、減電圧特性の悪化を招くの
で、出力電圧を低くする方法を採用することが出来な
い。
(ニ)問題点を解説するための手段 本発明は、上述の点に鑑み成されたもので、出力トラ
ンジスタが飽和したことを検出する検出回路と、該検出
回路の出力信号に応じて基準電圧を低下させる手段とを
設けた点を特徴とする。
ンジスタが飽和したことを検出する検出回路と、該検出
回路の出力信号に応じて基準電圧を低下させる手段とを
設けた点を特徴とする。
(ホ)作用 本発明に依れば、通常動作時においては、出力電圧を
高く保つことが出来るので、電源損失を低く押さえ、か
つリップル除去率を良好に保つことが出来る。また、出
力トランジスタが飽和した場合には、前記飽和を検出
し、出力電圧を飽和防止に最小限必要な電圧迄低下させ
ることが出来るので、リップル除去率の悪化を防止出来
る。
高く保つことが出来るので、電源損失を低く押さえ、か
つリップル除去率を良好に保つことが出来る。また、出
力トランジスタが飽和した場合には、前記飽和を検出
し、出力電圧を飽和防止に最小限必要な電圧迄低下させ
ることが出来るので、リップル除去率の悪化を防止出来
る。
(ヘ)実施例 第1図は、本発明の一実施例を示す回路図で、(12)
はエミッタが共通接続された第1及び第2トランジスタ
(13)および(14)を有する差動増幅回路、(15)は第
1及び第2分圧抵抗(16)及び(17)の接続中点に得ら
れる基準電圧を前記第1トランジスタ(13)のベースに
印加するバイアス回路、(18は前記第1トランジスタ
(13)のコレクタ電流を反転する第1電流反転回路、
(19)は前記第2トランジスタ(14)のコレクタ電流を
反転する第2電流反転回路、(20)は前記第1電流反転
回路(18)の出力電流を更に反転する第3電流反転回
路、(20)乃至(23)は前記第2及び第3電流反転回路
(19)及び(20)の差電流を増幅する第3乃至第5トラ
ンジスタ、(24)はエミッタが前記第3トランジスタ
(21)のコレクタに、ベースが前記第4トランジスタ
(22)のコレクタに接続された飽和検出用の検出トラン
ジスタ、及び(25)は該検出トランジスタ(24)の出力
信号により制御される制御トランジスタである。
はエミッタが共通接続された第1及び第2トランジスタ
(13)および(14)を有する差動増幅回路、(15)は第
1及び第2分圧抵抗(16)及び(17)の接続中点に得ら
れる基準電圧を前記第1トランジスタ(13)のベースに
印加するバイアス回路、(18は前記第1トランジスタ
(13)のコレクタ電流を反転する第1電流反転回路、
(19)は前記第2トランジスタ(14)のコレクタ電流を
反転する第2電流反転回路、(20)は前記第1電流反転
回路(18)の出力電流を更に反転する第3電流反転回
路、(20)乃至(23)は前記第2及び第3電流反転回路
(19)及び(20)の差電流を増幅する第3乃至第5トラ
ンジスタ、(24)はエミッタが前記第3トランジスタ
(21)のコレクタに、ベースが前記第4トランジスタ
(22)のコレクタに接続された飽和検出用の検出トラン
ジスタ、及び(25)は該検出トランジスタ(24)の出力
信号により制御される制御トランジスタである。
第5トランジスタ(23)が飽和しない通常動作状態に
おいては、出力端子(26)に得られる出力電圧が負帰還
により、第1及び第2分圧抵抗(16)及び(17)の接続
中点に得られる基準電圧に等しくなり、電源リップルは
コンデンサ(27)で除去される為、前記出力電圧を一定
に保つことが出来る。尚、当然のことながら前記コンデ
ンサー(27)の充放電時定数は、リップルが除去できる
様に十分大に設定されている。その際、基準電圧を高目
に設定すれば、出力電圧も高くなれので、リップル除去
率が良く、減電圧特性が優れたリップルフィルタを提供
出来る。その状態においては、第5トランジスタ(23)
のhFE(電料増幅率)が高い為、そのベース電流が小と
なり、検出トランジスタ(24)のベース電圧が高く保た
れる。また、第3トランジスタ(21)のコレクタ電圧が
低い為、前記検出トランジスタ(24)のエミッタ電圧も
低く保たれる。従って、前記検出トランジスタ(24)が
オンすることは無く、制御トランジスタ(25)もオンす
ることは無い。
おいては、出力端子(26)に得られる出力電圧が負帰還
により、第1及び第2分圧抵抗(16)及び(17)の接続
中点に得られる基準電圧に等しくなり、電源リップルは
コンデンサ(27)で除去される為、前記出力電圧を一定
に保つことが出来る。尚、当然のことながら前記コンデ
ンサー(27)の充放電時定数は、リップルが除去できる
様に十分大に設定されている。その際、基準電圧を高目
に設定すれば、出力電圧も高くなれので、リップル除去
率が良く、減電圧特性が優れたリップルフィルタを提供
出来る。その状態においては、第5トランジスタ(23)
のhFE(電料増幅率)が高い為、そのベース電流が小と
なり、検出トランジスタ(24)のベース電圧が高く保た
れる。また、第3トランジスタ(21)のコレクタ電圧が
低い為、前記検出トランジスタ(24)のエミッタ電圧も
低く保たれる。従って、前記検出トランジスタ(24)が
オンすることは無く、制御トランジスタ(25)もオンす
ることは無い。
電源リップルが大となったり、出力電流が大となって
第5トランジスタ(23)が飽和しhFEが低下すると、前
記第5トランジスタ(23)のベース電流が過大となり、
第3及び第4トランジスタ(21)及び(22)も飽和す
る。その為、検出トランジスタ(24)のベース電圧がア
ーク近くに低下し、前記検出トランジスタ(24)のエミ
ッタ電圧が電源電圧近くまで上昇する。その結果、前記
検出トランジスタ(24)がオンし、制御トランジスタ
(25)がオンして第1トランジスタ(13)のベース電
圧、すなわち基準電圧を低下させる。その際、前記基準
電圧はコンデンサー(27)の放電時定数に応じて低下す
る。前記基準電圧が低下すると、出力端子(26)に得ら
れる出力電圧も低下し、それによって第5トランジスタ
(23)が飽和から解除されるので、第3図(ロ)及び
(ハ)の如きリップル除去率の悪化を防止出来る。例え
ば、リップルを連続して振れる信号とするとともに、リ
ップルの1サイクルに相当する周波数を100Hzとし、充
電時定数を10Hzとし、放電時定数を50Hzとしたとき、第
4図を用いてリップル除去率の悪化の防止を説明する。
初めに、第4図の期間Iの動作を説明する。出力電圧が
第4図の一点鎖線の如き電圧Vx(Vcc−(第5トランジ
スタ(23)の飽和電圧))と略等しくなったとき、第5
トランジスタ(23)の飽和が検出され、コンデンサ(2
7)が放電される。この時点では放電時定数による基準
電圧の低下はリップルの半サイクルの低下より遅いの
で、出力電圧にリップルが発生する。その後、電圧Vxが
出力電圧より高くなると第5トランジスタ(23)の飽和
は解除されるので、検出トランジスタ(24)及び制御ト
ランジスタ(24)がオフする。そして、コンデンサ(2
7)は充電を開始するので、出力電圧は緩やかに上昇す
る。次のリップルの下側半サイクルでまた電圧Vxが出力
電圧と略等しくなると、再度コンデンサ(27)は放電さ
れるので、出力電圧は二点鎖線の如き電圧Bになる。そ
して、リップルの下側ピークで電圧Vxが出力電圧より高
くなるので、第5トランジスタ(23)の飽和わ解除され
コンデンサ(27)は緩やかに充電される。
第5トランジスタ(23)が飽和しhFEが低下すると、前
記第5トランジスタ(23)のベース電流が過大となり、
第3及び第4トランジスタ(21)及び(22)も飽和す
る。その為、検出トランジスタ(24)のベース電圧がア
ーク近くに低下し、前記検出トランジスタ(24)のエミ
ッタ電圧が電源電圧近くまで上昇する。その結果、前記
検出トランジスタ(24)がオンし、制御トランジスタ
(25)がオンして第1トランジスタ(13)のベース電
圧、すなわち基準電圧を低下させる。その際、前記基準
電圧はコンデンサー(27)の放電時定数に応じて低下す
る。前記基準電圧が低下すると、出力端子(26)に得ら
れる出力電圧も低下し、それによって第5トランジスタ
(23)が飽和から解除されるので、第3図(ロ)及び
(ハ)の如きリップル除去率の悪化を防止出来る。例え
ば、リップルを連続して振れる信号とするとともに、リ
ップルの1サイクルに相当する周波数を100Hzとし、充
電時定数を10Hzとし、放電時定数を50Hzとしたとき、第
4図を用いてリップル除去率の悪化の防止を説明する。
初めに、第4図の期間Iの動作を説明する。出力電圧が
第4図の一点鎖線の如き電圧Vx(Vcc−(第5トランジ
スタ(23)の飽和電圧))と略等しくなったとき、第5
トランジスタ(23)の飽和が検出され、コンデンサ(2
7)が放電される。この時点では放電時定数による基準
電圧の低下はリップルの半サイクルの低下より遅いの
で、出力電圧にリップルが発生する。その後、電圧Vxが
出力電圧より高くなると第5トランジスタ(23)の飽和
は解除されるので、検出トランジスタ(24)及び制御ト
ランジスタ(24)がオフする。そして、コンデンサ(2
7)は充電を開始するので、出力電圧は緩やかに上昇す
る。次のリップルの下側半サイクルでまた電圧Vxが出力
電圧と略等しくなると、再度コンデンサ(27)は放電さ
れるので、出力電圧は二点鎖線の如き電圧Bになる。そ
して、リップルの下側ピークで電圧Vxが出力電圧より高
くなるので、第5トランジスタ(23)の飽和わ解除され
コンデンサ(27)は緩やかに充電される。
尚、放電時定数を大変小さくすると、出力電圧が急激
に低下するため出力電圧にリップルの影響が発生しな
い。しかし、第1図のリップルフィルタが例えばスピー
カ等の負荷を駆動する増幅回路に接続される場合、急激
なリップルフィルタの出力電圧低下が前記増幅回路の出
力ラインに悪影響を与えショック音が発生する恐れがあ
る。そのため、リップルの1波形または2波形のリップ
ルが出力電圧に出るように放電時定数を設定している。
尚、リップルの1波形または2波形が出力電圧に出ても
実際動作には悪影響を与えない。
に低下するため出力電圧にリップルの影響が発生しな
い。しかし、第1図のリップルフィルタが例えばスピー
カ等の負荷を駆動する増幅回路に接続される場合、急激
なリップルフィルタの出力電圧低下が前記増幅回路の出
力ラインに悪影響を与えショック音が発生する恐れがあ
る。そのため、リップルの1波形または2波形のリップ
ルが出力電圧に出るように放電時定数を設定している。
尚、リップルの1波形または2波形が出力電圧に出ても
実際動作には悪影響を与えない。
次に、第4図の期間IIにおいて、大リップルの下側ピ
ークで電圧Vxは出力電圧より高くなるので、第5トラン
ジスタ(23)の飽和が解除されコンデンサ(27)の充電
が開始する。充電に応じて出力電圧は緩やかに上昇して
いき、出力電圧が次の大リップルで電圧Vxと略等しくな
ったとき第5トランジスタ(23)が飽和する。飽和検出
によりコンデンサ(27)は放電し始め、出力電圧が低下
する。そして、大リップルのピークで第5トランジスタ
(23)の飽和が解除される。期間IIでは以上の動作が繰
り返される。
ークで電圧Vxは出力電圧より高くなるので、第5トラン
ジスタ(23)の飽和が解除されコンデンサ(27)の充電
が開始する。充電に応じて出力電圧は緩やかに上昇して
いき、出力電圧が次の大リップルで電圧Vxと略等しくな
ったとき第5トランジスタ(23)が飽和する。飽和検出
によりコンデンサ(27)は放電し始め、出力電圧が低下
する。そして、大リップルのピークで第5トランジスタ
(23)の飽和が解除される。期間IIでは以上の動作が繰
り返される。
そして、第4図の期間IIIにおいて、出力電圧が電圧V
xより高くなり、最後の大リップルの下側ピークで第5
トランジスタ(23)の飽和が解除されると、以後リップ
ルは出力電圧より低くならないので、出力電圧は緩やか
い電圧Aまで上昇する。
xより高くなり、最後の大リップルの下側ピークで第5
トランジスタ(23)の飽和が解除されると、以後リップ
ルは出力電圧より低くならないので、出力電圧は緩やか
い電圧Aまで上昇する。
ところで、第4図において、電源電圧を1.5Vとし、電
圧Aを0.9Vとすると、期間IIでの電圧Bの変動は0.024V
となる。実際には、定電圧回路といえども、発生する出
力電圧は完全な一定電圧ではなく、10〜15%の変動率、
即ち、0.09〜0.135Vの変動が発生する。それに比べ、大
リップル時、コンデンサ(27)の時定数により電圧Bの
変動は0.024Vと僅かである。この変動は実際の定電圧回
路の動作から言えば無視することができ、期間IIでの出
力電圧は平らであると言える。また、リップル1サイク
ルに相当する周波数が高い場合や充電時定数が大の場
合、この微視的な変動はさらに小さくなる。
圧Aを0.9Vとすると、期間IIでの電圧Bの変動は0.024V
となる。実際には、定電圧回路といえども、発生する出
力電圧は完全な一定電圧ではなく、10〜15%の変動率、
即ち、0.09〜0.135Vの変動が発生する。それに比べ、大
リップル時、コンデンサ(27)の時定数により電圧Bの
変動は0.024Vと僅かである。この変動は実際の定電圧回
路の動作から言えば無視することができ、期間IIでの出
力電圧は平らであると言える。また、リップル1サイク
ルに相当する周波数が高い場合や充電時定数が大の場
合、この微視的な変動はさらに小さくなる。
従って、リップルが連続して発生した場合、基準電圧
は元の高電圧に戻ることなく、その間、低電圧に保たれ
る。所定レベル以上のリップルがなくなると、コンデン
サ(27)の端子電圧即ち基準電圧は、コンデンサー(2
7)の充電によって上昇し、元の高電圧に戻る。尚、第
5トランジスタ(23)が飽和し、検出トランジスタ(2
4)及び制御トランジスタ(25)が動作したときは、出
力端子(26)の出力電圧が初期設定値よりも低くなり飽
和防止に必要な値に自動調整されるが、通常動作時の出
力電圧を最大に設定出来るので、減電圧特性を有利なも
のにすることが出来る。
は元の高電圧に戻ることなく、その間、低電圧に保たれ
る。所定レベル以上のリップルがなくなると、コンデン
サ(27)の端子電圧即ち基準電圧は、コンデンサー(2
7)の充電によって上昇し、元の高電圧に戻る。尚、第
5トランジスタ(23)が飽和し、検出トランジスタ(2
4)及び制御トランジスタ(25)が動作したときは、出
力端子(26)の出力電圧が初期設定値よりも低くなり飽
和防止に必要な値に自動調整されるが、通常動作時の出
力電圧を最大に設定出来るので、減電圧特性を有利なも
のにすることが出来る。
(ト)発明の効果 以上述べた如く、本発明に依れば、通常時のリップル
除去率が優れ、過大リップル時や負荷電流の増大時にも
リップル除去率が悪化しないリップルフィルタを提供出
来る。また、出力電圧を十分高く設定出来るので、減電
圧特性に優れたリップルフィルタを提供出来、1.5Vや3V
の電源電圧を使用する機器に利用して好適である。更
に、本発明に依れば、リップル除去用のコンデンサを除
きIC化に適したリップルフィルタを構成出来、特に飽和
特性の異るトランジスタを第5(出力)トランジスタに
並列接続した場合においても、最適な動作点を持ったリ
ップルフィルタを構成出来る。
除去率が優れ、過大リップル時や負荷電流の増大時にも
リップル除去率が悪化しないリップルフィルタを提供出
来る。また、出力電圧を十分高く設定出来るので、減電
圧特性に優れたリップルフィルタを提供出来、1.5Vや3V
の電源電圧を使用する機器に利用して好適である。更
に、本発明に依れば、リップル除去用のコンデンサを除
きIC化に適したリップルフィルタを構成出来、特に飽和
特性の異るトランジスタを第5(出力)トランジスタに
並列接続した場合においても、最適な動作点を持ったリ
ップルフィルタを構成出来る。
第1図は、本発明の一実施例を示す回路図、第2図は従
来のリップルフィルタを示す回路図、第3図(イ)乃至
(ハ)は本発明の説明に供する為の特性図、及び第4図
は本発明の説明に供する為の波形図である。 (12)……差動増幅回路、(15)……バイアス回路、
(23)……第5(出力)トランジスタ、(24)……検出
トランジスタ、(25)……制御トランジスタ。
来のリップルフィルタを示す回路図、第3図(イ)乃至
(ハ)は本発明の説明に供する為の特性図、及び第4図
は本発明の説明に供する為の波形図である。 (12)……差動増幅回路、(15)……バイアス回路、
(23)……第5(出力)トランジスタ、(24)……検出
トランジスタ、(25)……制御トランジスタ。
Claims (1)
- 【請求項1】エミッタが共通接続された第1及び第2ト
ランジスタを含む差動増幅回路と、電源と前記第1トラ
ンジスタのベースとに接続され、電源電圧に応じて前記
第1トランジスタのベースに基準電圧を供給するバイア
ス回路と、電源と出力端子との間にコレクターエミッタ
路が接続され、ベースに前記差動増幅回路の出力に応じ
た信号が印加される出力トランジスタと、前記第1トラ
ンジスタのベースに接続され、前記ベースに供給される
基準電圧のリップルを除去するリップル除去用のコンデ
ンサとを備え、前記出力トランジスタから得られる出力
信号を前記第2トランジスタのベースに帰還して成るリ
ップルフィルタにおいて、前記出力トランジスタのベー
スに接続され、飽和による前記出力トランジスタのベー
ス電流の増加を検出する検出回路と、該検出回路の出力
信号の印加により前記バイアス回路の基準電圧を前記コ
ンデンサーを含む放電回路の放電時定数に応じて低下さ
せる手段とを設け、過大リップル等に応じて前記出力ト
ランジスタが飽和したとき、前記検出回路の出力によっ
て前記基準電圧を低下させるとともに、飽和が解除され
たとき前記コンデンサーを含む充電回路の充電時定数に
応じて基準電圧を上昇させる様にしたことを特徴とする
リップルフィルタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61115098A JP2557628B2 (ja) | 1986-05-20 | 1986-05-20 | リツプルフイルタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61115098A JP2557628B2 (ja) | 1986-05-20 | 1986-05-20 | リツプルフイルタ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62295126A JPS62295126A (ja) | 1987-12-22 |
JP2557628B2 true JP2557628B2 (ja) | 1996-11-27 |
Family
ID=14654160
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61115098A Expired - Lifetime JP2557628B2 (ja) | 1986-05-20 | 1986-05-20 | リツプルフイルタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2557628B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CA1306006C (en) * | 1988-07-05 | 1992-08-04 | Yoshiaki Sano | Constant voltage source circuit |
-
1986
- 1986-05-20 JP JP61115098A patent/JP2557628B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62295126A (ja) | 1987-12-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2665736B2 (ja) | 電力切換増幅器 | |
EP0570655A1 (en) | Audio amplifier on-off control circuit | |
JP2557628B2 (ja) | リツプルフイルタ | |
US5220613A (en) | Audio amplifier circuit | |
JPH08213849A (ja) | 音声ミュート回路 | |
JPS6145622Y2 (ja) | ||
JP3620766B2 (ja) | 増幅器用電圧供給回路 | |
JP2869255B2 (ja) | 増幅器 | |
JPS6126845B2 (ja) | ||
JPS6127926B2 (ja) | ||
JP2003332848A (ja) | ポップ音防止回路 | |
JPH0352023Y2 (ja) | ||
JPS643363B2 (ja) | ||
JPH0810975Y2 (ja) | 低周波増幅器 | |
JPH02137506A (ja) | ショック音防止回路 | |
JP2793071B2 (ja) | ポップ音防止回路 | |
JP3530326B2 (ja) | 増幅装置 | |
JPS6033618Y2 (ja) | 信号ミユ−テイング回路 | |
JPS6042644B2 (ja) | 電力増幅器 | |
JPS6085608A (ja) | 増幅回路 | |
JP3157461B2 (ja) | 平滑回路 | |
JPS60123111A (ja) | 増幅回路 | |
JPH0458201B2 (ja) | ||
JPH0132412Y2 (ja) | ||
JP3189281B2 (ja) | ショック音防止回路 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |