JP2557285B2 - ホース接続金具及び接続金具付ホースの製造方法 - Google Patents
ホース接続金具及び接続金具付ホースの製造方法Info
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- JP2557285B2 JP2557285B2 JP3031639A JP3163991A JP2557285B2 JP 2557285 B2 JP2557285 B2 JP 2557285B2 JP 3031639 A JP3031639 A JP 3031639A JP 3163991 A JP3163991 A JP 3163991A JP 2557285 B2 JP2557285 B2 JP 2557285B2
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、最外層に保護カバーを
有するホースに用いるホース接続金具、及びそのホース
接続金具を用いた接続金具付ホースの製造方法に関す
る。
有するホースに用いるホース接続金具、及びそのホース
接続金具を用いた接続金具付ホースの製造方法に関す
る。
【０００２】
【従来の技術】一般に、ホース端部に接続用金具を取り
付ける方法は、ホース並びに接続用金具の種類等により
幾つかの方法が知られている。
付ける方法は、ホース並びに接続用金具の種類等により
幾つかの方法が知られている。
【０００３】中でも内面ゴム層と外面ゴム層の間に繊維
や金属の補強層を有するゴムホース等では、十分な耐圧
性を得るため強固な取付が可能なホース接続金具が用い
られ、このホース取付金具は内筒金具と金属製スリーブ
とからなり、内筒金具の外周溝に他端を嵌め込んだ金属
製スリーブの一端側でホース端部の外周を覆い、このス
リーブを絞り加工することにより縮径してホース端部を
外周から絞めつける方法が取られている。
や金属の補強層を有するゴムホース等では、十分な耐圧
性を得るため強固な取付が可能なホース接続金具が用い
られ、このホース取付金具は内筒金具と金属製スリーブ
とからなり、内筒金具の外周溝に他端を嵌め込んだ金属
製スリーブの一端側でホース端部の外周を覆い、このス
リーブを絞り加工することにより縮径してホース端部を
外周から絞めつける方法が取られている。
【０００４】しかし、上記の補強層を有するゴムホース
であつても、外周面を摩耗等から保護するためポリ塩化
ビニル（ＰＶＣ）やその中に軟鋼線等を埋設したＰＶＣ
等からなる保護カバーを備えたものはその分外径が大き
くなるため、ホース接続金具を取り付けるうえで問題が
あつた。
であつても、外周面を摩耗等から保護するためポリ塩化
ビニル（ＰＶＣ）やその中に軟鋼線等を埋設したＰＶＣ
等からなる保護カバーを備えたものはその分外径が大き
くなるため、ホース接続金具を取り付けるうえで問題が
あつた。
【０００５】即ち、図３に示すように、内面ゴム層１
と、補強層３と、外面ゴム層２と、保護カバー４を有す
るゴムホースでは、絞り加工による金属襲スリーブ６と
ゴムホースの固着を強固にするため、ホース端部の外面
ゴム層２と保護カバー４を除去して補強層３を露出さ
せ、この端部に金属製スリーブ６を嵌着した内筒金具５
のニップル部を挿入し、金属製スリーブ６でホース端部
を保護カバー４の外周まで覆うようにしている。そのた
め、金属製スリーブ６と露出した補強層３との間隔が大
きくならざるを得ず、金属製スリーブ６に１段の絞り加
工を施しても、図４に示すように絞り加工された金属製
スリーブ６と補強層３の間に過大な隙間が残り、十分な
固着強度が得られなかつた。
と、補強層３と、外面ゴム層２と、保護カバー４を有す
るゴムホースでは、絞り加工による金属襲スリーブ６と
ゴムホースの固着を強固にするため、ホース端部の外面
ゴム層２と保護カバー４を除去して補強層３を露出さ
せ、この端部に金属製スリーブ６を嵌着した内筒金具５
のニップル部を挿入し、金属製スリーブ６でホース端部
を保護カバー４の外周まで覆うようにしている。そのた
め、金属製スリーブ６と露出した補強層３との間隔が大
きくならざるを得ず、金属製スリーブ６に１段の絞り加
工を施しても、図４に示すように絞り加工された金属製
スリーブ６と補強層３の間に過大な隙間が残り、十分な
固着強度が得られなかつた。
【０００６】又、金属製スリーブ６と補強層３の間隔を
少なくするため、図５のごとく更に保護カバー４の一部
を除去して外面ゴム層２をも露出させ、金属製スリーブ
６で露出した外面ゴム層２の外周までを覆うことも行わ
れている。この場合、ホース端部に露出している補強層
３と外面ゴム層２の間に段差が存在するので、金属製ス
リーブ６の絞り加工を２段にしなければならず、装置が
複雑になると共に作業能率が低下する欠点があつた。し
かも図６に示すごとく、絞り加工された金属製スリーブ
６は保護カバー４上に達していないので、使用中に保護
カバー４が端部から剥がれる危険があつた。
少なくするため、図５のごとく更に保護カバー４の一部
を除去して外面ゴム層２をも露出させ、金属製スリーブ
６で露出した外面ゴム層２の外周までを覆うことも行わ
れている。この場合、ホース端部に露出している補強層
３と外面ゴム層２の間に段差が存在するので、金属製ス
リーブ６の絞り加工を２段にしなければならず、装置が
複雑になると共に作業能率が低下する欠点があつた。し
かも図６に示すごとく、絞り加工された金属製スリーブ
６は保護カバー４上に達していないので、使用中に保護
カバー４が端部から剥がれる危険があつた。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
の事情に鑑み、内面ゴム層と外面ゴム層の間に補強層並
びに外面ゴム層の外周上に保護カバーを有する外径の大
きなホースであつても、金属製スリーブで保護カバーを
押えるようにホース端部に簡単に且つ強固に固着するこ
とができるホース接続金具を提供し、又このホース接続
金具を用いた接続金具付ホースの製造方法を提供するこ
とを目的とする。
の事情に鑑み、内面ゴム層と外面ゴム層の間に補強層並
びに外面ゴム層の外周上に保護カバーを有する外径の大
きなホースであつても、金属製スリーブで保護カバーを
押えるようにホース端部に簡単に且つ強固に固着するこ
とができるホース接続金具を提供し、又このホース接続
金具を用いた接続金具付ホースの製造方法を提供するこ
とを目的とする。
【０００８】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明が提供するホース接続金具は、内面ゴム層と
外面ゴム層の間に補強層並びに外面ゴム層の外周上に保
護カバーを有するホースの接続に使用するホース接続金
具であって、軸方向一端側にホース端部を挿着するニッ
プル部を及び他端側に環状の外周溝を設けた基部を有す
る内筒金具と、他端に前記内筒金具の外周溝に嵌合した
鍔部を及び該鍔部から軸方向一端側に延びる円筒部を有
する金属製スリーブとからなり、前記金属製スリーブの
円筒部は実質的に一定肉厚であり、鍔部に連続する他端
側が直円筒状の小径部をなし、該小径部に連続する一端
側が、段差部を介して小径部よりも内径及び外径をそれ
ぞれ大きく拡径した直円筒状の大径部に形成されてお
り、前記内筒金具のニップル部と金属製スリーブの円筒
部との間に形成される隙間に前記ホース端部の保護カバ
ーと外面ゴム層を除去して補強層を露出させた該端部側
を挿入したとき、露出した補強層が円筒部の小径部内
に、及び保護カバーが円筒部の大径部内にそれぞれ挿入
されることを特徴とする。
め、本発明が提供するホース接続金具は、内面ゴム層と
外面ゴム層の間に補強層並びに外面ゴム層の外周上に保
護カバーを有するホースの接続に使用するホース接続金
具であって、軸方向一端側にホース端部を挿着するニッ
プル部を及び他端側に環状の外周溝を設けた基部を有す
る内筒金具と、他端に前記内筒金具の外周溝に嵌合した
鍔部を及び該鍔部から軸方向一端側に延びる円筒部を有
する金属製スリーブとからなり、前記金属製スリーブの
円筒部は実質的に一定肉厚であり、鍔部に連続する他端
側が直円筒状の小径部をなし、該小径部に連続する一端
側が、段差部を介して小径部よりも内径及び外径をそれ
ぞれ大きく拡径した直円筒状の大径部に形成されてお
り、前記内筒金具のニップル部と金属製スリーブの円筒
部との間に形成される隙間に前記ホース端部の保護カバ
ーと外面ゴム層を除去して補強層を露出させた該端部側
を挿入したとき、露出した補強層が円筒部の小径部内
に、及び保護カバーが円筒部の大径部内にそれぞれ挿入
されることを特徴とする。
【０００９】又、本発明による接続金具付きホースの製
造方法は、前記の内筒金具と金属製スリーブとからなる
ホース接続金具を使用するものであって、内面ゴム層と
外面ゴム層の間に補強層並びに外面ゴム層の外周上に保
護カバーを有するホースについて、その端部の外面ゴム
層と保護カバーを除去して補強層を露出させた後、前記
ホース接続金具における内筒金具のニップル部と金属製
スリーブの円筒部との間に形成される隙間に、前記ホー
スの保護カバーと外面ゴム層を除去した端部側を挿入す
ることにより、露出した補強層を円筒部の小径部内に、
及び保護カバーを円筒部の大径部内にそれぞれ挿入せし
め、１段の絞り加工により金属製スリーブの円筒部を縮
径してホース端部に固定することを特徴とする
造方法は、前記の内筒金具と金属製スリーブとからなる
ホース接続金具を使用するものであって、内面ゴム層と
外面ゴム層の間に補強層並びに外面ゴム層の外周上に保
護カバーを有するホースについて、その端部の外面ゴム
層と保護カバーを除去して補強層を露出させた後、前記
ホース接続金具における内筒金具のニップル部と金属製
スリーブの円筒部との間に形成される隙間に、前記ホー
スの保護カバーと外面ゴム層を除去した端部側を挿入す
ることにより、露出した補強層を円筒部の小径部内に、
及び保護カバーを円筒部の大径部内にそれぞれ挿入せし
め、１段の絞り加工により金属製スリーブの円筒部を縮
径してホース端部に固定することを特徴とする
【００１０】
【作用】本発明のホース接続金具は、図１に示すよう
に、ニップル部５ａを備えた内筒金具５と、内筒金具５
の基部５ｂの環状の外周溝５ｃに鍔部９が嵌着され、鍔
部９から一端側に延びた円筒部８を有する金属製スリー
ブ７とからなっている。金属製スリーブ７の円筒部８
は、鍔部９に連続する他端側が直円筒状の小径部８ａを
なし、小径部８ａに連続する一端側が直円筒状の大径部
８ｂをなすと共に、大径部８ｂと小径部８ａは実質的に
同じ肉厚で且つ大径部８ｂの内径及び外径は小径部８ａ
のそれらよりも夫々大きく拡径されているので、円筒部
８は内周面のみならず外周面にも段差部が現れた２段形
状になっている。尚、円筒部８の小径部８ａ、大径部８
ｂ、及び両者の間の段差部は、実質的に同一肉厚であ
る。
に、ニップル部５ａを備えた内筒金具５と、内筒金具５
の基部５ｂの環状の外周溝５ｃに鍔部９が嵌着され、鍔
部９から一端側に延びた円筒部８を有する金属製スリー
ブ７とからなっている。金属製スリーブ７の円筒部８
は、鍔部９に連続する他端側が直円筒状の小径部８ａを
なし、小径部８ａに連続する一端側が直円筒状の大径部
８ｂをなすと共に、大径部８ｂと小径部８ａは実質的に
同じ肉厚で且つ大径部８ｂの内径及び外径は小径部８ａ
のそれらよりも夫々大きく拡径されているので、円筒部
８は内周面のみならず外周面にも段差部が現れた２段形
状になっている。尚、円筒部８の小径部８ａ、大径部８
ｂ、及び両者の間の段差部は、実質的に同一肉厚であ
る。
【００１１】従って、内筒金具５のニップル部５ａと金
属製スリーブ７の円筒部８との間に形成される隙間は、
円筒部８の大径部８ｂ側の方が小径部８ａ側よりも大き
くなっているから、ホース端部の保護カバー４と外面ゴ
ム層２を除去して補強層３を露出させた該端部側を挿入
したとき、露出した補強層３を小径部８ａ内に、及び補
強層３よりかなり外径が大きな保護カバー４を大径部８
ｂ内にそれぞれ挿入することができる。又、このように
円筒部８の肉厚がほぼ一定な金属製スリーブ７は、円柱
状の金属を冷間鍛造することにより製造でき、鍔部９の
中央の貫通孔は切削加工により形成するのが一般的であ
る。
属製スリーブ７の円筒部８との間に形成される隙間は、
円筒部８の大径部８ｂ側の方が小径部８ａ側よりも大き
くなっているから、ホース端部の保護カバー４と外面ゴ
ム層２を除去して補強層３を露出させた該端部側を挿入
したとき、露出した補強層３を小径部８ａ内に、及び補
強層３よりかなり外径が大きな保護カバー４を大径部８
ｂ内にそれぞれ挿入することができる。又、このように
円筒部８の肉厚がほぼ一定な金属製スリーブ７は、円柱
状の金属を冷間鍛造することにより製造でき、鍔部９の
中央の貫通孔は切削加工により形成するのが一般的であ
る。
【００１２】このホース接続金具を用いた接続金具付ホ
ースの製造は、図１に示すように、ホース端部の外面ゴ
ム層２と保護カバー４を除去することにより補強層３を
露出させたとき、この補強層３の外周に沿う内径の小径
部８ａと、該小径部８ａに段差部を介した大径部８ｂで
あって、ホースの保護カバー４の外周に沿う内径の大径
部８ｂとからなる円筒部８を備えた金属製スリーブ７を
用いる。
ースの製造は、図１に示すように、ホース端部の外面ゴ
ム層２と保護カバー４を除去することにより補強層３を
露出させたとき、この補強層３の外周に沿う内径の小径
部８ａと、該小径部８ａに段差部を介した大径部８ｂで
あって、ホースの保護カバー４の外周に沿う内径の大径
部８ｂとからなる円筒部８を備えた金属製スリーブ７を
用いる。
【００１３】この金属製スリーブ７の他端の鍔部９を接
続金具５の外周溝５ｃにカシメて嵌着させ、その接続金
具５のニップル部５ａと金属製スリーブ７の円筒部８と
の間の隙間に一端側から補強層を露出させたホース端部
を挿入する。ホースの露出した補強層３は金属製スリー
ブ７の小径部８内に挿入され且つ保護カバー４は大径部
８ｂ内に挿入される。この状態で、金属製スリーブ７の
外周形状に対応した絞り型により１段の絞り加工を行
い、金属製スリーブ７の円筒部８を縮径する。
続金具５の外周溝５ｃにカシメて嵌着させ、その接続金
具５のニップル部５ａと金属製スリーブ７の円筒部８と
の間の隙間に一端側から補強層を露出させたホース端部
を挿入する。ホースの露出した補強層３は金属製スリー
ブ７の小径部８内に挿入され且つ保護カバー４は大径部
８ｂ内に挿入される。この状態で、金属製スリーブ７の
外周形状に対応した絞り型により１段の絞り加工を行
い、金属製スリーブ７の円筒部８を縮径する。
【００１４】その結果、図２に示すごとく、絞り加工さ
れた金属製スリーブ７は、円筒部８の小径部８ａがホー
ス端部の補強層３を押え、同時に大径部８ｂが保護カバ
ー４を押えており、しかもこれら円筒部８とホースの補
強層３及び保護カバー４との間には過大な隙間は存在し
ないので、金属製スリーブ７と内筒金具５がホース端部
を極めて強固に挟み込んだ状態で固着する。又、保護カ
バー４の端部も絞り加工された金属製スリーブ７の大径
部８ｂで押えられているので、使用中に剥離することが
ない。
れた金属製スリーブ７は、円筒部８の小径部８ａがホー
ス端部の補強層３を押え、同時に大径部８ｂが保護カバ
ー４を押えており、しかもこれら円筒部８とホースの補
強層３及び保護カバー４との間には過大な隙間は存在し
ないので、金属製スリーブ７と内筒金具５がホース端部
を極めて強固に挟み込んだ状態で固着する。又、保護カ
バー４の端部も絞り加工された金属製スリーブ７の大径
部８ｂで押えられているので、使用中に剥離することが
ない。
【００１５】このように、本発明においては、接続金具
における金属製スリーブ７の円筒部８は小径部８ａと該
小径部８ａよりも内外径が共に大きな大径部８ｂとから
なり、しかも小径部８ａと大径部８ｂ及びその間の段差
部が全て同じ一定肉厚になっているので、ホース端部を
挿入して１段の絞り加工を行うだけで、縮径した小径部
８ａがホース端部の露出させた補強層３の部分を殆ど隙
間なく押え、且つ縮径した大径部８ｂが保護カバー４の
部分を押えることができる。従って、耐圧性に優れると
同時に、保護カバー４の端が金属製スリーブ７から外れ
て剥離するのを防止できる。更に、鍔部９を円筒部８よ
り肉厚に形成すれば、円筒部８の肉厚の一定化により金
属製スリーブ７の軽量化を図りつつ、鍔部９を内筒金具
５の外周溝５ｃに強固に嵌着でき、高圧に耐えることが
できる。
における金属製スリーブ７の円筒部８は小径部８ａと該
小径部８ａよりも内外径が共に大きな大径部８ｂとから
なり、しかも小径部８ａと大径部８ｂ及びその間の段差
部が全て同じ一定肉厚になっているので、ホース端部を
挿入して１段の絞り加工を行うだけで、縮径した小径部
８ａがホース端部の露出させた補強層３の部分を殆ど隙
間なく押え、且つ縮径した大径部８ｂが保護カバー４の
部分を押えることができる。従って、耐圧性に優れると
同時に、保護カバー４の端が金属製スリーブ７から外れ
て剥離するのを防止できる。更に、鍔部９を円筒部８よ
り肉厚に形成すれば、円筒部８の肉厚の一定化により金
属製スリーブ７の軽量化を図りつつ、鍔部９を内筒金具
５の外周溝５ｃに強固に嵌着でき、高圧に耐えることが
できる。
【００１６】
【実施例】図１及び図２を参照して、本発明による接続
金具付ホースの製造及びそれに用いるホース接続金具の
具体例を説明する。
金具付ホースの製造及びそれに用いるホース接続金具の
具体例を説明する。
【００１７】使用したゴムホースは、内径９，５ｍｍで
厚さ１．３ｍｍの内面ゴム層１の外周上に、編組した硬
鋼線からなる厚さ０．８ｍの補強層３、厚さ０．９ｍｍ
の外面ゴム層２、及びＰＶＣからなる厚さ０．８ｍｍの
保護カバー４をこの順序に有するゴムホースで、その外
径は１７．９ｍｍである。このゴムホースの端部から１
８ｍｍの距離まで、外面ゴム層２と保護カバー４を除去
して補強層３を露出させた。
厚さ１．３ｍｍの内面ゴム層１の外周上に、編組した硬
鋼線からなる厚さ０．８ｍの補強層３、厚さ０．９ｍｍ
の外面ゴム層２、及びＰＶＣからなる厚さ０．８ｍｍの
保護カバー４をこの順序に有するゴムホースで、その外
径は１７．９ｍｍである。このゴムホースの端部から１
８ｍｍの距離まで、外面ゴム層２と保護カバー４を除去
して補強層３を露出させた。
【００１８】一方、上記ゴムホースの接続金具として、
上記ゴムホースに対応したニップル部５ａの外径が９．
５ｍｍの内筒金具５と、その外周に設けた環状の外周溝
５ｃに嵌着した求心方向に延びる鍔部９を有し、この鍔
部９から一端側に延びた円筒部８とからなる金属製スリ
ーブ７とからなるホース接続金具を用意した。
上記ゴムホースに対応したニップル部５ａの外径が９．
５ｍｍの内筒金具５と、その外周に設けた環状の外周溝
５ｃに嵌着した求心方向に延びる鍔部９を有し、この鍔
部９から一端側に延びた円筒部８とからなる金属製スリ
ーブ７とからなるホース接続金具を用意した。
【００１９】この金属製スリーブ７は冷間鍛造により作
製され、その円筒部８は上記ゴムホースの補強層３の外
径よりもやや大きな内径１７．５ｍｍの小径部８ａ（長
さ１６．２ｍｍ）と、この小径部８ａから一端側に段差
部を介して連続し且つゴムホースの保護カバー４の外径
よりもやや大きな内径１８．５ｍｍの大径部８ｂ（長さ
４ｍｍ）とを備えたフレア型であり、図１から分かるよ
うに小径部８ａから大径部８ｂまでの円筒部８はほぼ一
定の肉厚（約１．２５ｍｍ）で、鍔部９は円筒部８より
厚肉に形成され、大径部８ｂの一端から他端の鍔部９ま
での全長が２５．０ｍｍである。
製され、その円筒部８は上記ゴムホースの補強層３の外
径よりもやや大きな内径１７．５ｍｍの小径部８ａ（長
さ１６．２ｍｍ）と、この小径部８ａから一端側に段差
部を介して連続し且つゴムホースの保護カバー４の外径
よりもやや大きな内径１８．５ｍｍの大径部８ｂ（長さ
４ｍｍ）とを備えたフレア型であり、図１から分かるよ
うに小径部８ａから大径部８ｂまでの円筒部８はほぼ一
定の肉厚（約１．２５ｍｍ）で、鍔部９は円筒部８より
厚肉に形成され、大径部８ｂの一端から他端の鍔部９ま
での全長が２５．０ｍｍである。
【００２０】このフレア型の金属製スリーブ７の鍔部９
をカシメて内筒金具５の外周溝５ｃに嵌着した後、内筒
金具５のニップル部５ａの一端側をゴムホースの補強層
３を露出させた端部に挿入し、金属製スリーブ７の小径
部８ａにより露出した補強層３の外周全体を覆い、同時
に大径部８ｂにより保護カバー４の外周を端から中央側
に約５．３ｍｍまで覆つた。
をカシメて内筒金具５の外周溝５ｃに嵌着した後、内筒
金具５のニップル部５ａの一端側をゴムホースの補強層
３を露出させた端部に挿入し、金属製スリーブ７の小径
部８ａにより露出した補強層３の外周全体を覆い、同時
に大径部８ｂにより保護カバー４の外周を端から中央側
に約５．３ｍｍまで覆つた。
【００２１】その後、絞りダイスを用いた１段の絞り加
工により、フレア型の金属製スリーブ７の円筒部８全体
を縮径してゴムホース端部に押し付け、接続金具をゴム
ホース端部に取り付けた。接続金具の固着強度をＪＩＳ
Ｋ ６３４９に規定する耐疲労性試験により評価した
ところ、４０万回を経ても異常がなく、又ゴムホース端
部の保護カバー４の端も金属製スリーブ７の縮径された
大径部８ｂで押えられているので剥離することがなかつ
た。
工により、フレア型の金属製スリーブ７の円筒部８全体
を縮径してゴムホース端部に押し付け、接続金具をゴム
ホース端部に取り付けた。接続金具の固着強度をＪＩＳ
Ｋ ６３４９に規定する耐疲労性試験により評価した
ところ、４０万回を経ても異常がなく、又ゴムホース端
部の保護カバー４の端も金属製スリーブ７の縮径された
大径部８ｂで押えられているので剥離することがなかつ
た。
【００２２】比較のため、端部で補強層３を露出させた
上記と同じゴムホースに、接続金具を取り付けるに際し
て、円筒部が内径１８．５ｍｍの大径部のみからなる以
外は上記と同様である市販の円筒状の金属製スリーブを
用いて、１段の絞り加工により固定した。取り付けた接
続金具の固着強度を上記と同じ耐疲労性試験により評価
したところ、約５万回で油漏れが発生し、又保護カバー
の端に剥離が生じた。
上記と同じゴムホースに、接続金具を取り付けるに際し
て、円筒部が内径１８．５ｍｍの大径部のみからなる以
外は上記と同様である市販の円筒状の金属製スリーブを
用いて、１段の絞り加工により固定した。取り付けた接
続金具の固着強度を上記と同じ耐疲労性試験により評価
したところ、約５万回で油漏れが発生し、又保護カバー
の端に剥離が生じた。
【００２３】
【発明の効果】本発明によれば、接続金具における金属
製スリーブの円筒部が一定肉厚の段差部を介して同じ一
定肉厚の小径部と大径部からなる２段形状になっている
ので、保護カバーを有する大径のホース端部の保護カバ
ーと外面ゴム層を除去し、その端部側を挿入して１段の
みの絞り加工を施すだけで、縮径した小径部がホース端
部の露出させた補強層の部分を殆ど隙間なく強く押える
ことができるから、耐圧性に優れた接続金具付ホースを
得ることができると同時に、保護カバーの端は縮径した
大径部によって強く押えられるので、保護カバーの端が
金属製スリーブから外れて剥離することを防止できる。
製スリーブの円筒部が一定肉厚の段差部を介して同じ一
定肉厚の小径部と大径部からなる２段形状になっている
ので、保護カバーを有する大径のホース端部の保護カバ
ーと外面ゴム層を除去し、その端部側を挿入して１段の
みの絞り加工を施すだけで、縮径した小径部がホース端
部の露出させた補強層の部分を殆ど隙間なく強く押える
ことができるから、耐圧性に優れた接続金具付ホースを
得ることができると同時に、保護カバーの端は縮径した
大径部によって強く押えられるので、保護カバーの端が
金属製スリーブから外れて剥離することを防止できる。
【００２４】又、このホース接続金具の金属製スリーブ
は円筒部の肉厚が一定であるから、円柱状の金属片を冷
間鍛造することにより極めて容易に且つ安価に製造でき
るので、工業的な利用価値は大なるものである。しか
も、金属製スリーブの鍔部を一定肉厚の円筒部より厚肉
に形成することにより、円筒部の一定肉厚化による金属
製スリーブ全体の軽量化を図りつつ、厚肉の鍔部を内筒
金具の外周溝に強固に嵌着して高圧に耐える接続金具を
提供することができる。
は円筒部の肉厚が一定であるから、円柱状の金属片を冷
間鍛造することにより極めて容易に且つ安価に製造でき
るので、工業的な利用価値は大なるものである。しか
も、金属製スリーブの鍔部を一定肉厚の円筒部より厚肉
に形成することにより、円筒部の一定肉厚化による金属
製スリーブ全体の軽量化を図りつつ、厚肉の鍔部を内筒
金具の外周溝に強固に嵌着して高圧に耐える接続金具を
提供することができる。
【図１】本発明の接続金具付ホースの製造工程における
金属製スリーブの絞り加工前の状態を示す概略の断面図
である。
金属製スリーブの絞り加工前の状態を示す概略の断面図
である。
【図２】本発明の接続金具付ホースの製造工程における
金属製スリーブの絞り加工後の状態を示す概略の断面図
である。
金属製スリーブの絞り加工後の状態を示す概略の断面図
である。
【図３】従来例の接続金具を挿入したホース端部での金
属製スリーブの絞り加工前の状態を示す概略の断面図で
ある。
属製スリーブの絞り加工前の状態を示す概略の断面図で
ある。
【図４】従来例の接続金具を挿入したホース端部での金
属製スリーブの絞り加工後の状態を示す概略の断面図で
ある。
属製スリーブの絞り加工後の状態を示す概略の断面図で
ある。
【図５】別の従来例の接続金具を挿入したホース端部で
の金属製スリーブの絞り加工前の状態を示す概略の断面
図である。
の金属製スリーブの絞り加工前の状態を示す概略の断面
図である。
【図６】別の従来例の接続金具を挿入したホース端部で
の金属製スリーブの絞り加工後の状態を示す概略の断面
図である。
の金属製スリーブの絞り加工後の状態を示す概略の断面
図である。
１ 内面ゴム層 ２ 外面ゴム層 ３ 補強層 ４ 保護カバー ５ 内筒金具 ５ａ ニップル部 ５ｂ 基部 ５ｃ 外周溝 ６ 金属製スリーブ ７ 金属製スリーブ（フレア型） ８ 円筒部 ８ａ 小径部 ８ｂ 大径部 ９ 鍔部
Claims (2)
- 【請求項１】 内面ゴム層と外面ゴム層の間に補強層並
びに外面ゴム層の外周上に保護カバーを有するホースの
接続に使用するホース接続金具であって、 軸方向一端側にホース端部を挿着するニップル部を及び
他端側に環状の外周溝を設けた基部を有する内筒金具
と、他端に前記内筒金具の外周溝に嵌合した鍔部を及び
該鍔部から軸方向一端側に延びる円筒部を有する金属製
スリーブとからなり、 前記金属製スリーブの円筒部は実質的に一定肉厚であっ
て、鍔部に連続する他端側が直円筒状の小径部をなし、
該小径部に連続する一端側が段差部を介して小径部より
も内径及び外径をそれぞれ大きく拡径した直円筒状の大
径部に形成されており、 前記内筒金具のニップル部と金属製スリーブの円筒部と
の間に形成される隙間に前記ホース端部の保護カバーと
外面ゴム層を除去して補強層を露出させた該端部側を挿
入したとき、露出した補強層が円筒部の小径部内に、及
び保護カバーが円筒部の大径部内にそれぞれ挿入される
ことを特徴とするホース接続金具。 - 【請求項２】 請求項１に記載の内筒金具と金属製スリ
ーブとからなるホース接続金具を使用し、 内面ゴム層と外面ゴム層の間に補強層並びに外面ゴム層
の外周上に保護カバーを有するホースについて、その端
部の外面ゴム層と保護カバーを除去して補強層を露出さ
せた後、 前記ホース接続金具における内筒金具のニップル部と金
属製スリーブの円筒部との間に形成される隙間に、前記
ホースの保護カバーと外面ゴム層を除去した端部側を挿
入することにより、露出した補強層を円筒部の小径部内
に、及び保護カバーを円筒部の大径部内にそれぞれ挿入
せしめ、 １段の絞り加工により金属製スリーブの円筒部を縮径し
てホース端部に固定することを特徴とする接続金具付ホ
ースの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3031639A JP2557285B2 (ja) | 1991-01-31 | 1991-01-31 | ホース接続金具及び接続金具付ホースの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3031639A JP2557285B2 (ja) | 1991-01-31 | 1991-01-31 | ホース接続金具及び接続金具付ホースの製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04254089A JPH04254089A (ja) | 1992-09-09 |
| JP2557285B2 true JP2557285B2 (ja) | 1996-11-27 |
Family
ID=12336783
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3031639A Expired - Fee Related JP2557285B2 (ja) | 1991-01-31 | 1991-01-31 | ホース接続金具及び接続金具付ホースの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2557285B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5582435A (en) * | 1994-07-27 | 1996-12-10 | Toyoda Gosei Co., Ltd. | Resin pipe provided with retainer fitting |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0326154Y2 (ja) * | 1986-08-28 | 1991-06-06 | ||
| JPH0336797Y2 (ja) * | 1987-08-31 | 1991-08-05 |
-
1991
- 1991-01-31 JP JP3031639A patent/JP2557285B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH04254089A (ja) | 1992-09-09 |
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Legal Events
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