JP2556989Y2 - オイルクーラ - Google Patents

オイルクーラ

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JP2556989Y2
JP2556989Y2 JP8482691U JP8482691U JP2556989Y2 JP 2556989 Y2 JP2556989 Y2 JP 2556989Y2 JP 8482691 U JP8482691 U JP 8482691U JP 8482691 U JP8482691 U JP 8482691U JP 2556989 Y2 JP2556989 Y2 JP 2556989Y2
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oil
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潔 佐々木
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東洋ラジエーター株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は自動車用又は自動二輪車
用エンジンブロックに着脱自在に取付けられる円筒形オ
イルクーラであって、オイルクーラ内の目詰まり等の際
にオイルをバイパスすることができるバイパス弁付きの
ものに関する。
【0002】
【従来の技術】この種のオイルクーラは、ケーシングが
中空なドーナツ状に形成され、内部に偏平なドーナツ状
のエレメントが多数積層されている。そして、このエレ
メント内にオイルを導き、エレメントの外周に冷却水を
流通させ、オイルを冷却するものが一般的である。この
ようなオイルクーラにおいて、コア内部に目詰まりが生
じたり、或いは冬季においてエンジン始動時等の如くオ
イル温度が低温の場合には、バイパス弁を介してオイル
をエンジンブロックに直接還流するように構成してい
た。このバイパス弁は、ケーシング内部に設けられてい
た。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】ところが、このような
バイパス弁付きオイルクーラは、そのバイパス構造が比
較的スペースを要し、結果としてコア及びケーシングが
大きくなる欠点があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで本考案は、特に取
付け高さの低いコンパクトなオイルクーラを提供するこ
とを目的とし、その目的達成のために次の構成をとる。
本考案のオイルクーラは、ケーシング8がセンタパイプ
4を中心にして中空なドーナツ状に形成されると共に、
エンジンブロック側の端面にオイル孔5が形成される。
そして、そのケーシング8に内装するコア6は、夫々の
内部に冷却水が流通する偏平なドーナツ状に形成された
複数のエレメント2の積層体からなる。そして、中空ボ
ルト11がケーシング8のセンタパイプ4内に貫通し、そ
の一端フランジ部がケーシング端面に当接すると共に、
他端部がエンジンブロック7のオイル流入孔9に螺着さ
れる。そして、オイル12がエンジンブロック7のオイル
流出孔13より、ケーシング8のオイル孔5を介してその
ケーシング8内に流入し、夫々のエレメント2外周を放
射方向に流通して、中空ボルト11よりエンジンブロック
7にオイルが還流するものに関する。
【0005】ここにおいて本考案の特徴とするところ
は、エンジンブロック7側でセンタパイプ4の一端にケ
ーシング8よりも突出する突出部14が形成され、その突
出部14外周に環状溝15を有するバイパス部16が突設され
る。そして、その溝の開口端に設けられた弁座にバイパ
ス弁18が接離自在に着座すると共に、バイパス部16内で
センタパイプ4および、中空ボルト11にバイパス孔17,
17が形成される。そして、バイパス部16がエンジンブロ
ック7の凹陥部25に嵌入すると共に、その凹陥部25がオ
イル流出孔13に連通されたものである。
【0006】
【作用】本考案のオイルクーラによれば、その下端中央
に突出されたバイパス部16がオイル流出孔13に連通する
凹陥部25内に嵌着される。従って、オイルクーラ全体の
取付け高さを小さくすることができる。係る状態で、オ
イル12はエンジンブロック7のオイル流出孔13から流出
し、図1の矢印の如くコア6の各エレメント2外周を放
射方向に流通し、オイル還流孔22より中空ボルト11内に
導かれてエンジンブロック7内に還流する。次に、コア
6のアウターフィン10に目詰まりが生じたとき、或いは
冬季のエンジン始動時においてオイル12の温度が低温の
ときには、凹陥部25内のオイルの圧力が高まり、コイル
スプリング19に抗してバイパス弁18が上昇し、図2の如
くオイル12は凹陥部25からバイパス孔17を介し中空ボル
ト11にバイパスされる。
【0007】
【実施例】次に図面に基づいて本考案の実施例につき説
明する。図1は本考案のオイルクーラの使用状態を示す
縦断面説明図であり、図2はそのバイパス弁18が開放さ
れた状態を示す。又、図3はコア6の構成部品であるエ
レメント2の分解説明図であり、図4はケーシング8の
平面図である。この実施例のオイルクーラは、アルミニ
ューム又はその合金よりなり、ケーシング8とその内部
に設けられたコア6とその下端に突設されたバイパス部
16とを具備し、それらが中空ボルト11を介してエンジン
ブロック7に螺着締結されるものである。ケーシング8
は、センタパイプ4の回りに中空なドーナツ状に形成さ
れ、その下端にオイル孔5が設けられている。又、セン
タパイプ4はその下端部がケーシング8から突出して突
出部14を形成する。さらに、突出部14の外周に環状溝15
を介してバイパス部16が形成されている。
【0008】この環状溝15内には、コイルスプリング19
により下方に付勢された環状のバイパス弁18が設けら
れ、そのバイパス弁18下端が環状溝15の下端開口に形成
された弁座を開閉自在に閉塞する。このバイパス弁18に
は、その内面に軸方向外方へ弾発するコイルスプリング
19の一端が着座すると共に、そのコイルスプリング19の
他端が環状溝15の底部に当接する。次にセンタパイプ4
は、ケーシング8内の中央に鍔状の仕切り部20が突出さ
れている。そして、この仕切り部20がコア6の中央位置
のエレメント2端面に当接するものである。次にコア6
は、そのエレメント2が図3に示す如く一対の皿状に形
成された円形金属板1aとアウターフィン10とからな
る。この金属板1aは中心に中心孔1bを有すると共
に、その中心孔1bの口縁部及び外周縁が立ち上げられ
て、そこにフランジ部を形成する。さらに、その中心孔
1bのフランジ部と外周縁のフランジ部の間を連結する
仕切り部1fが形成される。そして、仕切り部1fの両
側にオイル孔1が穿設され且つ、そのオイル孔1周縁部
が外側に膨出し、そこにフランジ部1eを形成したもの
である。このようにしてなる一対の金属板1aは、アル
ミニューム合金板の両面にろう材が予めクラッドされて
いる。
【0009】次にアウターフィン10は金属板1aのオイ
ル孔1の口縁に形成されたフランジ部1eに整合する一
対の孔10aが穿設されると共に、中央に孔10bが穿設さ
れている。このようにしてなるエレメントを多数積層
し、その最下端にはオイル孔1の存在しない閉塞板が配
置される。そして、最上段のオイル孔1は、ケーシング
8の冷却水管23の開口端に整合される。そしてこれらの
各部品は、ろう付け(ハンダ付の場合もある)により互
いに液密に接合される。次に中空ボルト11はその上端に
フランジ部を形成すると共に、該フランジ部の下面側に
環状の溝部が形成され、そこにOリング24が嵌着され
る。この中空ボルト11には、夫々センタパイプ4のオイ
ル還流孔22及びバイパス孔17に整合する位置に、同様の
オイル還流孔22及びバイパス孔17が穿設されている。
又、中空ボルト11の下端外周にはネジが螺刻され、それ
がエンジンブロック7のオイル流入孔9内面に螺着され
るように構成されている。
【0010】このようにしてなるオイルクーラは、ケー
シング8のセンタパイプ4に中空ボルト11を貫通し、ケ
ーシング8下面にOリング24を嵌着してエンジンブロッ
ク7に螺着締結される。このとき、エンジンブロック7
の凹陥部25にバイパス部16が嵌入される。この凹陥部25
の中心には、前記オイル流入孔9が形成されると共に、
凹陥部25の縁部にオイル流出孔13が連通するものであ
る。しかして、一対の冷却水管23(図4)の一方から冷
却水をコア6の各エレメント2(図1)内に流入させ、
エレメント2内を環状に流通して他方の冷却水管23より
それを流出させる。又、エンジンブロック7のオイル流
出孔13から流出したオイル12は、ケーシング8のオイル
孔5から図1矢印の如くコア6の下半分を放射方向外方
に流通する。即ち、オイル12はセンタパイプ4の環状仕
切り部20より下方に位置する各エレメント2の夫々のア
ウターフィン10を流通し、ケーシング8の内周に達す
る。そして、そのオイル12は上方に移動し、上部の夫々
のエレメント2を矢印の如く放射方向内方に移動し、セ
ンタパイプ4及び中空ボルト11の夫々のオイル還流孔22
より中空ボルト11内に流入し、エンジンブロック7のオ
イル流入孔9に導かれる。そして、オイル12は夫々のエ
レメント2外面を流通する間に、エレメント内の冷却水
21により冷却されるものである。
【0011】次にエレメント2のアウターフィン10に目
詰まりが生じた時には、エンジンブロック7の凹陥部25
のオイルの内圧が高まり、バイパス弁18がコイルスプリ
ング19に抗して上昇する。すると、図2の如くオイル12
はバイパス孔17から中空ボルト11にバイパスされる。こ
のバイパス量は、アウターフィン10の目詰まり量に応じ
る。又、冬季等のエンジン始動時の如く、オイル12の温
度が低温であり粘性が高い場合にも凹陥部25のオイル内
圧が高まり、前記同様にバイパス弁18が開放され、オイ
ル12はバイパス孔17よりバイパスされる。
【0012】
【考案の効果】本考案のオイルクーラは、以上のような
構成からなり、バイパス部16がケーシング8の中心部外
面に突出し且つ、そのバイパス部16がエンジンブロック
7の凹陥部25に嵌入するように構成したから、オイルク
ーラの取付け高さを低くし、コンパクトなオイルクーラ
となる。さらにこのバイパス部16が、エンジンブロック
7の凹陥部25に嵌入するため、コア目詰まり時や、オイ
ルの粘度が高い低温始動時等にそのオイルを最短距離で
バイパスさせ、循環タイムロスを少なくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案のオイルクーラの縦断面説明図。
【図2】同オイルクーラのバイパス弁18の作動状態を示
す説明図。
【図3】本オイルクーラのエレメント2の分解斜視図。
【図4】ケーシング8の平面図。
【符号の説明】
1 オイル孔 2 エレメント 4 センタパイプ 5 オイル孔 6 コア 7 エンジンブロック 8 ケーシング 9 オイル流入孔 10 アウターフィン 11 中空ボルト 12 オイル 13 オイル流出孔 14 突出部 15 環状溝 16 バイパス部 17 バイパス孔 18 バイパス弁 19 コイルスプリング 20 仕切り部 21 冷却水 22 オイル還流孔 23 冷却水管 24 Oリング 25 凹陥部

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 センタパイプ(4)を中心にして中空な
    ドーナツ状に形成されると共に、エンジンブロック側の
    端面にオイル孔(5)が形成されたケーシング(8)
    と、夫々内部に冷却水が流通する偏平なドーナツ状に形
    成された複数のエレメント(2)の積層体からなり、前
    記ケーシング(8)に内装されるコア(6)と、前記セ
    ンタパイプ(4)内に貫通し、一端フランジ部がケーシ
    ング端面に当接すると共に、他端部がエンジンブロック
    (7)のオイル流入孔(9)に螺着される中空ボルト
    (11)と、を具備し、オイル(12)が前記エンジンブロ
    ック(7)のオイル流出孔(13)よりケーシング(8)
    の前記オイル孔(5)を介してそのケーシング(8)内
    に流入し、夫々の前記エレメント(2)外周を放射方向
    に流通して前記中空ボルト(11)よりエンジンブロック
    (7)にオイルが還流するオイルクーラにおいて、前記
    エンジンブロック(7)側で前記センタパイプ(4)の
    一端が前記ケーシング(8)よりも突出する突出部(1
    4)が形成され、該突出部(14)外周に環状溝(15)を
    有するバイパス部(16)が突設され、その溝の開口端に
    設けられた弁座に環状のバイパス弁(18)が接離自在に
    着座すると共に、前記バイパス部(16)内で前記センタ
    パイプ(4)および、前記中空ボルト(11)にバイパス
    孔(17)(17)が形成され、前記バイパス部(16)が前
    記エンジンブロック(7)の凹陥部(25)に嵌入すると
    共に、その凹陥部(25)が前記オイル流出孔(13)に連
    通されたことを特徴とするオイルクーラ。
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