JP2556628Y2 - 焼結含油軸受ユニット - Google Patents
焼結含油軸受ユニットInfo
- Publication number
- JP2556628Y2 JP2556628Y2 JP1991054720U JP5472091U JP2556628Y2 JP 2556628 Y2 JP2556628 Y2 JP 2556628Y2 JP 1991054720 U JP1991054720 U JP 1991054720U JP 5472091 U JP5472091 U JP 5472091U JP 2556628 Y2 JP2556628 Y2 JP 2556628Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sintered oil
- impregnated
- bearing
- sliding contact
- impregnated bearing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Sliding-Contact Bearings (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、焼結含油軸受を用いた
軸受ユニットに関するもので、例えば、オーディオ・V
TR装置、事務機器、産業機器等において利用すること
ができる。
軸受ユニットに関するもので、例えば、オーディオ・V
TR装置、事務機器、産業機器等において利用すること
ができる。
【0002】
【従来の技術】図5に示すVTRキャプスタンモータを
例にとって説明すると、キャプスタンモータはキャプス
タン3の一端に担持されたロータ4と静止部材に固定さ
れるステータ5とで構成され、キャプスタン3を回転駆
動するようになっている。キャプスタン3は、ピンチロ
ーラ6と協働してそれらの間を走行するテープに送りを
かける働きをするもので、2個の焼結含油軸受1で支持
されている。そして、図6に示すように、下側の焼結含
油軸受1には、ロータ4およびステータ5による磁力に
よってスラスト荷重が加わり、このスラスト荷重は焼結
含油軸受1の端面と平板状のワッシャ2との摺動接触面
で支持される。
例にとって説明すると、キャプスタンモータはキャプス
タン3の一端に担持されたロータ4と静止部材に固定さ
れるステータ5とで構成され、キャプスタン3を回転駆
動するようになっている。キャプスタン3は、ピンチロ
ーラ6と協働してそれらの間を走行するテープに送りを
かける働きをするもので、2個の焼結含油軸受1で支持
されている。そして、図6に示すように、下側の焼結含
油軸受1には、ロータ4およびステータ5による磁力に
よってスラスト荷重が加わり、このスラスト荷重は焼結
含油軸受1の端面と平板状のワッシャ2との摺動接触面
で支持される。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】上記ワッシャ2の材料
として、通常、焼き入れ鋼等の表面硬度が高い材料を使
用するため、長期使用によりワッシャ2との摺動接触に
よって焼結含油軸受1が摩耗する。焼結含油軸受1の摩
耗した面は鏡面状になって、ワッシャ2と吸着し合うこ
とがある。これにより、起動トルク、駆動トルクが大き
くなってしまう。また、摩耗が進行すると、摩耗粉の塑
性流動によって焼結含油軸受1の空孔が封じられる(封
孔)。封孔が進むと空孔内に含侵された潤滑油の滲み出
し量が減少し、潤滑油の供給不足となって、トルク上昇
の原因となる他、ワッシャ2とのきしみ音(擦過音)が
発生したりする。
として、通常、焼き入れ鋼等の表面硬度が高い材料を使
用するため、長期使用によりワッシャ2との摺動接触に
よって焼結含油軸受1が摩耗する。焼結含油軸受1の摩
耗した面は鏡面状になって、ワッシャ2と吸着し合うこ
とがある。これにより、起動トルク、駆動トルクが大き
くなってしまう。また、摩耗が進行すると、摩耗粉の塑
性流動によって焼結含油軸受1の空孔が封じられる(封
孔)。封孔が進むと空孔内に含侵された潤滑油の滲み出
し量が減少し、潤滑油の供給不足となって、トルク上昇
の原因となる他、ワッシャ2とのきしみ音(擦過音)が
発生したりする。
【0004】そこで、本考案の目的は、焼結含油軸受の
摺動接触部で発生する吸着現象、潤滑油の供給不足等の
弊害を長期的に解消することにある。
摺動接触部で発生する吸着現象、潤滑油の供給不足等の
弊害を長期的に解消することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本考案の焼結含油軸受ユ
ニットは、円筒状の軸受面を有する固定側の焼結含油軸
受と、焼結含油軸受の軸受面に挿通された回転軸と、回
転軸に固定され、焼結含油軸受の端面と接触する摺動接
触面を有する焼結含油材とを備え、回転軸のラジアル荷
重を焼結含油軸受の軸受面で支持し、回転軸のスラスト
荷重を焼結含油軸受の端面と焼結含油材の摺動接触面と
の摺動接触部で支持するものである。
ニットは、円筒状の軸受面を有する固定側の焼結含油軸
受と、焼結含油軸受の軸受面に挿通された回転軸と、回
転軸に固定され、焼結含油軸受の端面と接触する摺動接
触面を有する焼結含油材とを備え、回転軸のラジアル荷
重を焼結含油軸受の軸受面で支持し、回転軸のスラスト
荷重を焼結含油軸受の端面と焼結含油材の摺動接触面と
の摺動接触部で支持するものである。
【0006】
【作用】焼結含油軸受と焼結含油材との摺動接触部には
これら両者から潤滑油が供給される。したがって、いず
れか一方の摩耗が進行して封孔が生じたとしても他方か
ら潤滑油が供給されるため、潤滑油の供給不足が生じな
い。また、両者の摺動接触部がともに鏡面となることが
ないので、吸着現象が生じにくい。
これら両者から潤滑油が供給される。したがって、いず
れか一方の摩耗が進行して封孔が生じたとしても他方か
ら潤滑油が供給されるため、潤滑油の供給不足が生じな
い。また、両者の摺動接触部がともに鏡面となることが
ないので、吸着現象が生じにくい。
【0007】
【実施例】以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明
する。
する。
【0008】図1に示す実施例は、ハウジング16に固
定された焼結含油軸受11の端面を、回転軸13に固定
された焼結含油材12の摺動接触面で支持するようにし
たものである。回転軸13が回転すると、焼結含油材1
2が回転軸13と伴に回転し、その摺動接触面が焼結含
油軸受11の端面と摺動接触する。回転軸13のラジア
ル荷重は、焼結含油軸受11の円筒状の軸受面で支持さ
れ、回転軸13のスラスト荷重は、焼結含油軸受11の
端面と焼結含油材12の摺動接触面との摺動接触部15
で支持される。
定された焼結含油軸受11の端面を、回転軸13に固定
された焼結含油材12の摺動接触面で支持するようにし
たものである。回転軸13が回転すると、焼結含油材1
2が回転軸13と伴に回転し、その摺動接触面が焼結含
油軸受11の端面と摺動接触する。回転軸13のラジア
ル荷重は、焼結含油軸受11の円筒状の軸受面で支持さ
れ、回転軸13のスラスト荷重は、焼結含油軸受11の
端面と焼結含油材12の摺動接触面との摺動接触部15
で支持される。
【0009】図2に示す実施例は、焼結含油軸受11の
端面に外壁11aを設け、摺動接触部15から滲み出し
た潤滑油が遠心力で外径方向に飛散しようとするのを外
壁11aで防止するようにしたものである。
端面に外壁11aを設け、摺動接触部15から滲み出し
た潤滑油が遠心力で外径方向に飛散しようとするのを外
壁11aで防止するようにしたものである。
【0010】図3に示す実施例は、焼結含油軸受11の
端面と焼結含油材12の摺動接触面との摺動接触部15
および焼結含油軸受11の軸受面を除く外表面の空孔を
ラップあるいはコーティング等(同図は、コーティング
膜11b、12bを例示している。)によって目潰しし
たものである。上記外表面の空孔が目潰しによって封孔
されるため、潤滑油の不要部分への滲み出しがなくな
り、外径方向への飛散量が減少する。
端面と焼結含油材12の摺動接触面との摺動接触部15
および焼結含油軸受11の軸受面を除く外表面の空孔を
ラップあるいはコーティング等(同図は、コーティング
膜11b、12bを例示している。)によって目潰しし
たものである。上記外表面の空孔が目潰しによって封孔
されるため、潤滑油の不要部分への滲み出しがなくな
り、外径方向への飛散量が減少する。
【0011】図4に示す実施例は、回転軸13に焼結含
油ブッシュ17を固定し、焼結含油軸受11の軸受面と
焼結含油ブッシュ17の外径面との摺動接触部15’で
ラジアル荷重を、焼結含油軸受11の端面と焼結含油材
12の摺動接触面との摺動接触15でスラスト荷重を支
持するようにしたものである。焼結含油ブッシュ17
は、回転軸13の小径部13aにブッシュ18で固定さ
れている。
油ブッシュ17を固定し、焼結含油軸受11の軸受面と
焼結含油ブッシュ17の外径面との摺動接触部15’で
ラジアル荷重を、焼結含油軸受11の端面と焼結含油材
12の摺動接触面との摺動接触15でスラスト荷重を支
持するようにしたものである。焼結含油ブッシュ17
は、回転軸13の小径部13aにブッシュ18で固定さ
れている。
【0012】図示は省略するが、以上の実施例におい
て、摺動接触部15を構成する、焼結含油軸受11の端
面と焼結含油材12の摺動接触面のうち少なくとも一方
にクラウニングを設けるようにしても良い。クラウニン
グを設けることによって、摺動接触部の摺動抵抗が小さ
くなるため、トルク低減に寄与する。
て、摺動接触部15を構成する、焼結含油軸受11の端
面と焼結含油材12の摺動接触面のうち少なくとも一方
にクラウニングを設けるようにしても良い。クラウニン
グを設けることによって、摺動接触部の摺動抵抗が小さ
くなるため、トルク低減に寄与する。
【0013】尚、以上の実施例は竪型の焼結含油軸受ユ
ニットに関するものであるが、本考案はこれに限定され
ず、例えば、自動車のラジエータの冷却ファンモータ等
に使用される横型の焼結含油軸受にも適用することがで
き、その場合にも同様の効果を奏する。
ニットに関するものであるが、本考案はこれに限定され
ず、例えば、自動車のラジエータの冷却ファンモータ等
に使用される横型の焼結含油軸受にも適用することがで
き、その場合にも同様の効果を奏する。
【0014】
【考案の効果】以上説明したように、本考案によれば、
回転軸のスラスト荷重を、焼結含油軸受の端面と、回転
軸に固定された焼結含油材の摺動接触面との摺動接触部
で支持する構成としたため、摺動接触部における吸着現
象、潤滑油の供給不足等が回避され、良好な運転状態が
長期的に維持される。
回転軸のスラスト荷重を、焼結含油軸受の端面と、回転
軸に固定された焼結含油材の摺動接触面との摺動接触部
で支持する構成としたため、摺動接触部における吸着現
象、潤滑油の供給不足等が回避され、良好な運転状態が
長期的に維持される。
【図1】本考案の実施例を示す断面図である。
【図2】本考案の実施例を示す断面図である。
【図3】本考案の実施例を示す断面図である。
【図4】本考案の実施例を示す断面図である。
【図5】VTRキャプスタンモータの構造を示す断面図
である。
である。
【図6】従来の焼結含油軸受ユニットを示す断面図であ
る。
る。
11 焼結含油軸受 12 焼結含油材 13 回転軸 15 摺動接触部 15’ 摺動接触部 16 ハウジング 17 焼結含油ブッシュ
Claims (1)
- 【請求項1】 円筒状の軸受面を有する固定側の焼結含
油軸受と、焼結含油軸受の軸受面に挿通された回転軸
と、回転軸に固定され、焼結含油軸受の端面と接触する
摺動接触面を有する焼結含油材とを備え、回転軸のラジ
アル荷重を焼結含油軸受の軸受面で支持し、回転軸のス
ラスト荷重を焼結含油軸受の端面と焼結含油材の摺動接
触面との摺動接触部で支持することを特徴とする焼結含
油軸受ユニット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991054720U JP2556628Y2 (ja) | 1991-07-15 | 1991-07-15 | 焼結含油軸受ユニット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991054720U JP2556628Y2 (ja) | 1991-07-15 | 1991-07-15 | 焼結含油軸受ユニット |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH058030U JPH058030U (ja) | 1993-02-02 |
JP2556628Y2 true JP2556628Y2 (ja) | 1997-12-08 |
Family
ID=12978641
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1991054720U Expired - Lifetime JP2556628Y2 (ja) | 1991-07-15 | 1991-07-15 | 焼結含油軸受ユニット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2556628Y2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5343953Y2 (ja) * | 1973-05-17 | 1978-10-21 | ||
JP2593528B2 (ja) * | 1988-08-04 | 1997-03-26 | 日立粉末冶金株式会社 | 含油滑り軸受 |
-
1991
- 1991-07-15 JP JP1991054720U patent/JP2556628Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH058030U (ja) | 1993-02-02 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
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