JP2556619Y2 - 溶融還元炉 - Google Patents

溶融還元炉

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JP2556619Y2
JP2556619Y2 JP2696691U JP2696691U JP2556619Y2 JP 2556619 Y2 JP2556619 Y2 JP 2556619Y2 JP 2696691 U JP2696691 U JP 2696691U JP 2696691 U JP2696691 U JP 2696691U JP 2556619 Y2 JP2556619 Y2 JP 2556619Y2
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弘充 森寺
隆 中村
成行 矢動丸
雅夫 山内
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、溶融還元に伴い生成す
る排ガスを予備還元装置の還元ガスとして用いるための
排ガス改質用の粉炭吹出みランスを備えた溶融還元炉に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、粉鉱石を予備還元装置によっ
て予備還元し、これを溶融還元炉で溶融還元して溶鉄を
得る製鉄技術が知られている。
【0003】この技術においては、一般に溶融還元炉で
生成された排ガスを予備還元装置の還元ガスとして利用
されるようになっており、その還元力を高めるために
(CO2 +H2 O)/(CO2 +CO+H2 +H2 O)
で表されるガスの酸化度(OD)を高めるガス改質が行
われるのが通例となってきている。
【0004】このガス改質の手段としては、一般に排ガ
ス中に石炭粉末を主体とするガス改質剤を吹込み、排ガ
スの顕熱を反応(吸熱)の熱源として利用する方法が知
られており、この改質剤の吹込みは例えば、特開昭63
−140012号のように溶融還元炉の上方に設けられ
た煙道や、特開昭63−140014号のように溶融還
元炉の炉壁から行われたり、あるいは、特開平1−11
6020号のように酸素吹込みランスと兼用するランス
から行うようにしたものが知られている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】上記のような溶融還元
炉の排ガスの酸化度を低減させるための石炭粉によるガ
ス改質においては、その改質効果は改質剤である石炭粉
が有する気化物(VM)の気化特性、粒度等の性状と操
業条件や、炉壁条件等によって変化し易い排ガスの温
度、酸化度等排ガスの状態に左右されることが本考案者
等の実験により判明している。
【0006】しかし、前記従来のガス改質においては、
これらの変化を充分考慮したガス改質剤の吹込みが行わ
れているとは言い難く、溶融還元反応ゾーンにガス改質
剤である石炭粉が入り、溶融還元効率が低下し、また、
この石炭粉のガス改質剤への寄与が低下するという問題
点がある。
【0007】本考案は、溶融還元炉の排ガス改質を効率
的に行うために適性の高い粉炭吹込みランスを設けた溶
融還元炉を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本考案は、鉄浴面上方の
炉肩部炉壁に下向きに傾斜した貫通孔を設け、この貫通
孔から炉内に対して進退自在に挿入され、その先端部に
上向きの粉炭吹出し口を扇状に形成したガス改質用粉炭
吹込みランスを備えた溶融還元炉であり、必要に応じて
該ランスの軸心を中心として回動自在とすることを特徴
とするものである。
【0009】
【作用】本考案の溶融還元炉においては、炉況に応じ
て、粉炭の吹込み位置をガス改質反応が効率的に行われ
る条件を備えた位置に調整自在であり、高温排ガス流に
対して、粉炭を上向きにかつ扇状に吹き出し、拡散させ
て、粉炭と排ガス流との接触度を高め、ガス改質反応の
向上を可能にする。
【0010】
【実施例】図1は、本考案の一実施例を示す転炉型の溶
融還元炉の一部における縦断面説明図であり、1は転炉
型の溶融還元炉で、炉殻鉄皮2と、その内側に内張りさ
れた耐火れんが3からなる炉壁を有している。
【0011】この炉壁のトラニオン軸側の炉肩部には、
炉外側から炉内側に約20°傾斜する貫通孔4が設けら
れており、この貫通孔4には粉炭吹込みランス5が炉内
に対して進退自在でかつその軸心を中心として回動自在
に挿入されている。
【0012】この粉炭吹込みランス5の先端部には、ス
リット状の粉炭吹出し口6を有する扇状の粉炭吹出しノ
ズル7が、図2に示すように、その軸心Jcが粉炭吹込
みランスの軸心Cと130°の角度で上向きに取り付け
られている。
【0013】この粉炭吹出しノズル7の粉炭吹出し口6
は、図3に示すように、粉炭吹込みランス5の軸心を中
心として直角ではなく10°位傾斜して設けられてい
る。
【0014】これは、図4に示すように、粉炭吹込みラ
ンス5がトラニオン軸心Tcから若干外れた位置に対向
配置していることによるものであり、両側の粉炭吹込み
ランス5を炉心に向けて、正対して配置する場合には直
角に設けても良い。
【0015】Pは粉炭吹込みランス5の先端と粉炭吹出
しノズル7の粉炭導入口との間に設けたポケット部で、
粉炭吹出しノズル7に粉炭を導入する場合に、均一な粉
炭拡散流を形成し、粉炭吹込みランス5の先端を保護す
る機能を有する。
【0016】8は粉炭吹込みランス5にその軸方向にス
ライド自在に設けた歯車で、支持体Fに設けられたラン
ス回動モーター9により回転する歯車10と噛み合って
いる。11は粉炭吹込みランス5に設けたラックで、支
持体Fに設けられたランス進退モーター12によって回
転するピニオン13と噛み合っている。14は炉内中心
部に挿入された酸素吹込みランスである。
【0017】図1に示すような粉炭吹込み構造は、図4
に示すように溶融還元炉1の炉壁に対向して設けられて
おり、この対向する両粉炭吹込みランス5から粉炭吹出
しノズル7を経てその粉炭吹出し口6から吹き出された
粉炭は、上下方向に約20°の広がりを持ち、平面的に
見て左右に約30°の広がりを持って拡散し、上方の炉
中心部の酸素ランス14の先端(酸素吹出し口)より上
方領域において、排ガス流と激しく接触混合する。この
領域は、通常操業状態においては、図5の(a)に示す
ように、ガス流が上向きであり、同図の(b)に示すよ
うに、高温でかつ酸化度が高い。
【0018】したがって、この領域に吹込まれた粉炭、
は反応効果の小さい領域から、反応効果の大きい領域に
この排ガス流の上昇流によって拡散、接触し、上昇しな
がら排ガスと反応するので、接触飛行時間も長く、充分
にガス改質に寄与する。
【0019】したがって、ガス改質に寄与しないまま、
スラグ浴中に降下して、溶融還元反応を阻害する懸念も
極めて少ないので、溶融還元効率も良好である。
【0020】このガス改質はガス発生が多く、ガス改質
効果の大きい排ガス状態、スラグレベルが安定状態にあ
る安定操業状態下で行うことが望ましいが、これらの状
態を最適状態に維持する操業は難しく、変動するのが通
例であるので、これらの状態を把握して、これらの状態
の変化に応じて、その状態で最適な粉炭吹込み条件を得
るため、粉炭の吹込みランスの挿入深度の調整、粉炭吹
出し口の向きの調整、粉炭の吹込み量の調整を行うこと
が必要である。
【0021】本考案においては、この粉炭吹込みランス
5は炉内に対して、進退自在で、又、粉炭吹出し口6の
向きを調整自在であり、粉炭吹込み量の調整も容易にで
きるようにすることによって、前述のような調整が容易
にできる構造を有するものである。
【0022】また、前記の炉内状態を検知する検知手段
と組み合わせることによって、各検知手段からの情報を
処理して粉炭吹込みランスの深度、粉炭吹出し口の向
き、粉炭吹込み量等を自動的に調整することも容易であ
る。
【0023】上記のような構造を有する本実施例の転炉
型溶融還元炉において排ガスの改質を行った場合の結果
を、図1の溶融還元炉と同様の転炉型溶融還元炉で酸素
吹込みランスの外周に粉炭吹込み口を形成した従来例に
よって排ガスの改質を行った場合の結果(比較例)と共
に以下に説明する。
【0024】基本操業条件は、表1の通りで、本発明の
実施例、比較例共に共通である。粉炭の吹込みを行わな
い場合の排ガスの酸化度は44〜54%で平均では約5
0%である。
【0025】
【表1】
【0026】この基本条件で操業し、炉内への粉炭吹込
みによる排ガス改質を行い、粉炭吹込み開始直後から吹
込み終了直後までの炉口からの排ガスをダクトを経て回
収する過程で酸化度限定装置を設け、酸化度を連続的に
測定した結果、本考案の実施例では、32〜40%の範
囲にあり、平均では約35%となった。すなわち、本考
案では約30%排ガスの酸化度を低下させることがで
き、ほぼ、満足するガス改質ができた。なお、本実施例
ではスラグ浴面レベルは大巾な変動がなかったので、粉
炭吹込みランス、酸素吹込みランスの挿入深度、粉炭吹
出し口の向きの調整は行われなかった。
【0027】これに対して、比較例では酸化度は38〜
48の範囲にあり、平均では42%となった。即ち、比
較例では約16%排ガスの酸化度を低下できたが、これ
では充分なガス改質ができたとは言い難い。
【0028】この実施例と比較例におけるガス改質結果
は、操業条件、炉壁状況、粉炭の性状、吹込み条件等に
よって多少異なるが、概ね、上述のようなガス改質結果
が得られる。
【0029】なお、本考案における粉炭吹込みランスの
挿入角度については、該ランスへのスラグの流入を防止
するため下向きとし、その先端部の粉炭吹出しノズルの
粉炭吹出し口からガス改質反応の良好なスラグ浴面上方
の炉心部付近の領域に粉炭を充分に拡散して到達させ、
かつその飛行時間を長くして、排ガスとの接触を充分に
して、ガス改質反応効率を高める意味から、垂直線に対
して20〜40°の範囲に設定することが望ましい。
【0030】また、粉炭吹込みランスの先端部に設けた
粉炭吹出しノズルは、上向き、すなわち、粉炭吹出し口
は粉炭を上向きに吹き出すように設けられており、その
上向きの角度については、、粉炭吹込みランスの挿入角
度、挿入深度にも関係があり、上述のように、粉炭をガ
ス改質反応の良好な領域に拡散して到達させ、かつ、そ
の飛行時間を長くして排ガスとの接触を充分にして、ガ
ス改質反応効率を高める意味から、粉炭吹込みランスの
軸線に対して90〜140°の範囲に設定することが望
ましい。さらに、粉炭の吹き出し流の拡散角度は上下方
向に10〜30°、平面的に見て左右に20〜50°の
範囲になるように粉炭吹出しノズルを設計することが望
ましい。
【0031】なお、本実施例においては、粉炭吹込みラ
ンスをその軸心を中心に回動できるようになっており、
粉炭吹出しノズルは扇状に形成されたスリット状の粉炭
吹出し口を有しているが、このスリットの長さは短くし
て、即ち、拡散角度を小さくし、粉炭吹込みランスを回
動して、拡散範囲を経時的に広げるようにしても良く、
この場合は、スリット状のほか、他の丸、角、三角、楕
円、多角形状の吹き出し口を複数並設しても良い。また
粉炭吹込みランスは2本を対向設置したが、これは転炉
型の溶融還元炉で傾動するため、傾動側には粉炭吹込み
ランスを挿入することは困難なためである。固定型の溶
融還元炉の場合は、この粉炭吹込みランスは、炉壁周方
向にほぼ等間隔で複数本(通常3〜6本程度)挿入する
ことが好ましい。
【0032】なお、この粉炭吹込みランスの上下方向の
粉炭吹き出し位置や吹き出し方向等をすべて同じにする
必要はなく、たとえば、酸素吹込みランスの挿入位置が
偏心している場合等は、排ガス流分布が偏るので、この
場合には等間隔でなくても良く、またレベルは不揃いに
することが、ガス改質反応効率を上げる上で有効であ
る。
【0033】
【考案の効果】本考案においては、粉炭吹込みランスを
炉内に下向きに傾斜して、炉内に対して、その深度を調
整でき、粉炭吹出し口をその先端部から上向きに調整可
能にできるようにしているので、ガス改質反応に大きな
影響を与える炉内のガス状態の変化に応じて最適な粉炭
吹込み位置の調整ができ、排ガスに対して粉炭を充分に
拡散接触させて、吹込み粉炭の排ガス改質に対する反応
効率を向上し、ガス改質反応に寄与しない粉炭のスラグ
中への混入を防止して、溶融還元反応効率も向上させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の溶融還元炉の縦断面説明図である。
【図2】図1における粉炭吹込みランスの先端部の拡大
説明図である。
【図3】図2の平面説明図である。
【図4】粉炭吹込みランスの対向配置を示す平面説明図
である。
【図5】(a)は定常操業状態における炉内ガス流速分
布を示す説明図であり、(b)は定常操作状態における
炉内温度分布と酸化度分布を示す説明図である。
【符号の説明】
1 溶融還元炉 2 炉殻鉄皮 3 耐火れんが 4 貫通孔 5 粉炭吹込みランス 6 粉炭吹出し口 7 粉炭吹出しノズル 8 歯車 9 ランス回動モーター 10 歯車 11 ラック 12 ランス進退モーター 13 ピニオン 14 酸素吹込みランス

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炉肩部の炉壁に、炉外側から炉内側に下
    向きに傾斜する貫通孔を設け、この貫通孔に、先端部に
    上向きの粉炭吹出し口を形成する扇状の粉炭吹出しノズ
    ルを設けたガス改質用粉炭吹込みランスを炉内に対して
    進退自在に挿入したことを特徴とする溶融還元炉。
  2. 【請求項2】 炉壁に設けた貫通孔に炉内に対して進退
    自在に挿入されたガス改質用粉炭吹込みランスが、その
    軸心を中心に回動自在であることを特徴とする請求項1
    記載の溶融還元炉。
JP2696691U 1991-04-20 1991-04-20 溶融還元炉 Expired - Lifetime JP2556619Y2 (ja)

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JPH04123237U JPH04123237U (ja) 1992-11-06
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