JP2556579Y2 - 移動棚装置の緩衝装置 - Google Patents

移動棚装置の緩衝装置

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JP2556579Y2
JP2556579Y2 JP9098191U JP9098191U JP2556579Y2 JP 2556579 Y2 JP2556579 Y2 JP 2556579Y2 JP 9098191 U JP9098191 U JP 9098191U JP 9098191 U JP9098191 U JP 9098191U JP 2556579 Y2 JP2556579 Y2 JP 2556579Y2
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stopper
shelf
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movable shelf
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邦雄 宮崎
豊 上野
雅洋 植木
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Kongo Co Ltd
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Kongo Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、例えば地震時などにお
ける安全性を高めるための移動棚装置の緩衝装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】図10に示すように、建物などの床11
上に敷設したレール12に沿って走行可能な複数の移動
棚15,16,17,18,19を集合離散可能に設置
してなる移動棚装置が知られている。符号21は、各移
動棚15〜19の底部に設けられていてレール12上を
転動することにより各移動棚を走行させる車輪を示す。
符号13は、移動棚の走行範囲の限界を画するエンドス
トッパーを示す。
【0003】このような移動棚装置では、通常の使用状
態では、図11に矢印Aで示すように移動棚が走行して
その台枠20又は車輪21がエンドストッパー13に当
接して移動棚が停止する。エンドストッパー13に当接
するときの移動棚の速度は遅く、移動棚が保有している
エネルギーも小さいため、移動棚がエンドストッパー1
3に当接したときの衝撃力は小さい。しかし、震度の大
きい地震が発生すると、移動棚に対して床11の方が図
11に矢印Bで示すように相対移動し、しかもこの移動
速度が早く、エネルギーも大きいため、床11と共に相
対移動したエンドストッパー13が移動棚に激突して各
移動棚15〜19が大きく揺れ、甚だしい場合は移動棚
が転倒して人身に対して危険であり、収容物が落下する
という問題がある。
【0004】このような問題点を解消するために本出願
人は、移動棚の走行範囲の限界付近に、移動棚が乗り上
げることができる緩衝部材を設けてなる移動棚装置に関
して先に実用新案登録出願をした。実開平1−1525
36号公報記載のものがそれである。また、移動棚の走
行範囲の限界位置で移動棚の走行エネルギーを吸収する
緩衝部材を設けてなる移動棚装置に関しても実用新案登
録出願した。実開平1−152537号公報記載のもの
がそれである。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】上記各出願にかかる移
動棚装置によれば、地震等によって移動棚に対し床が急
速にかつ大きなエネルギーによって移動しても、緩衝部
材が移動棚に当接することによってエネルギーが緩衝部
材に吸収蓄勢され、移動棚の転倒や収容物の落下などを
防止することができる、という効果を奏する。
【0006】本考案は、上記各出願にかかる移動棚装置
の利点を活かしながら、さらに改良を重ねたものであ
り、緩衝部材によって大きなエネルギーを吸収した後、
移動棚を自動的に復帰させることができるようにした移
動棚装置の緩衝装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本考案は、移動棚の走行範囲の限界位置に移動棚の最
終的な走行限界を画する第1のストッパーを設けると共
に、第1のストッパーの前方に、日常的な使用での移動
棚の走行限界を画する第2のストッパーを設けてなる移
動棚装置において、移動棚の台枠に弾性部材を下向きに
して取付け、移動棚の走行を案内するレール又はこのレ
ールを取付けた床などの不動部の上記弾性部材の通路上
に上記第2のストッパーを配置したことを特徴とする。
【0008】
【作用】地震等によって移動棚に対し床が相対移動し
て、弾性部材の一部と第2のストッパーが当接すると、
移動棚と不動部との相対的な移動エネルギーが弾性部材
に吸収蓄勢されることにより、移動棚に衝撃力が加わる
ことを防止する。弾性部材に吸収蓄勢されたエネルギー
は、移動棚及び緩衝部材の自動復帰に消費される。
【0009】
【実施例】以下、図1ないし図9を参照しながら本考案
にかかる移動棚装置の緩衝装置の実施例について説明す
る。図1ないし図3において、移動棚の台枠20の天井
部には鉄板などを複数回直角に折り曲げて逆「凹」状に
形成してなる補強板23が溶接等によって固定されてい
る。補強板23は台枠20の奥行き方向に固定されてい
る。補強板23の両側の突部で挾まれた凹部には逆U字
状の取付け板24が配置され、同取付け板24と補強板
23の突部とを貫いたボルト25とこれに螺入されたナ
ットによって取付け板24が固定されている。取付け板
24の両側板間には軸27が掛けわたされると共に、片
方の側板にはボルトでなるストッパー35が固定されて
いる。上記軸27によってコイルばねでなる弾性部材3
0が支持されると共に、弾性部材30の両側にスペーサ
33,33が支持されている。図4及び図5(a)に弾
性部材30を示す。弾性部材30の一端部30aは台枠
20の天井面に当接している。弾性部材30の他端部3
0bは弾性部材30を巻締める向き(図1において時計
方向)に付勢された状態で上記ストッパー35に当接
し、斜め下向きに延びた姿勢が保たれている。
【0010】上記台枠20には前後に対をなす車輪21
が適宜の軸受を介して回転自在に支持されている。車輪
21は、図10、図11について説明したように、建物
などの床11に敷設されたレール12上を転動すること
により、台枠20をベースとして構築された移動棚がレ
ール12を案内として移動することができるようになっ
ている。図2、図3に示すように、レール12は、床1
1に埋め込まれたチャンネル状の枕材37の内底部に固
定されている。枕材37の両端部に位置するレール12
の両端部は移動棚の走行範囲の限界位置であり、この枕
材37の両端部には移動棚の最終的な走行限界を画する
エンドストッパーとしての第1のストッパー13が固定
されている。また、第1のストッパー13の前方には、
日常的な使用での移動棚の走行限界を画する第2のスト
ッパー39が固定されている。第2のストッパー39は
レール12の側面に沿い、枕材37の内底部に台板38
を介して止めねじによって固定されている。第2のスト
ッパー39の前端部は折り曲げによる立上り部39aと
なっており、移動棚の走行に伴う上記弾性部材30の他
端部30aの通路上に上記立上り部39aが位置してい
る。
【0011】図1に示す車輪21はフランジ付きであ
り、このフランジがレール12の一側部を通る。従っ
て、上記フランジが通る部分に上記第2のストッパー3
9があると移動棚の走行に対して支障を来すことになる
ため、図2に示すように、第2のストッパー39はフラ
ンジが通らない片側にのみ配置する。フランジのない車
輪の場合は、図3に示すようにレール12の両側に第2
のストッパー39を設けてもよい。この場合は、移動棚
側には図1に示すように弾性部材30のほかに別の弾性
部材31を設ける。弾性部材31も弾性部材30と略同
様に構成されるが、図5(a)(b)に示すように、弾
性部材31は弾性部材30に対してコイル状の部分の捻
じりの向きを逆向きにしてある。弾性部材31も一端部
31aが台枠20の天井面に当接し、他端部31bが図
1に示すストッパー35と同様のストッパー(図示され
ず)に当接して斜め下方に延びている。また、移動棚の
移動に伴う弾性部材31の上記他端部31bの移動通路
上に、もう一つの第2のストッパー39の立上り部39
aが位置している。
【0012】なお、台枠20の上に支柱や側板などが構
築され、さらに棚板が取付けられることによって移動棚
が構成される。もっとも、台枠20のみでフラットな移
動棚として用いられることもある。また、弾性部材3
0,31は複数の移動棚のうち両端に位置する移動棚に
設ければ足り、中間部の移動棚に設ける必要はない。
【0013】次に、上記実施例の動作を説明する。日常
的な使用状態では弾性部材30,31の他端部30b,
31bがストッパー39の立上り部39aに当接するこ
とによって移動棚の走行限界が画される。いま、地震が
発生して移動棚に対し床11が相対移動し、第2のスト
ッパー39の立上り部39aに当接してこれを図1に一
点鎖線及び二点鎖線で示すように押す。上記立上り部3
9aが押されることにより弾性部材30,31にエネル
ギーが吸収されて蓄勢され、地震エネルギーが直接移動
棚に伝達されることはない。従って、移動棚に衝撃力が
加わることはないから、移動棚が転倒することはない
し、収納物品が転落することもない。地震が終ると弾性
部材30,31の蓄勢力で移動棚が移動し、蓄勢力が放
出される。このときの移動速度は遅く、移動棚に衝撃力
を与えることはない。
【0014】このように、上記実施例によれば、地震時
に第2のストッパー39に弾性部材30,31が当接し
て弾性部材30,31が弾性変形し、地震による移動棚
の不動部との相対移動エネルギーを吸収蓄勢するため、
移動棚に衝撃力が加わることを防止することができ、移
動棚の転倒防止を図ると共に、収納物品の落下防止を図
ることができる。また、地震が収まったのちに、弾性部
材30,31に吸収蓄勢されたエネルギーは移動棚及び
緩衝部材としての弾性部材30,31の自動復帰に消費
される。
【0015】なお、地震の震度が極めて大きい場合は、
弾性部材30,31の他端部30a,31aが第2のス
トッパー39を乗り越えていくこともあり得る。その場
合、最終的には第1のストッパー13で走行限界が画さ
れることになる。弾性部材30,31と第2のストッパ
ー39との当接をより確実に行わせるために、図5に鎖
線で示すように、弾性部材30,31の他端部30b,
31bの先端に水平方向の折曲部30c,31cを設け
てもよい。
【0016】次に、弾性部材の各種変形例について説明
する。図6、図7に示す例は、移動棚の台枠20の天井
板に逆L字状のアングル材41を固定すると共にこのア
ングル材41と前後方向に並べてリング状の支持部材4
2を固定し、支持部材42に遊嵌したコイルばねでなる
弾性部材43の一端部を上記アングル材41に掛け、弾
性部材43の他端部43aを下向きに折り曲げることに
より、移動棚の走行に伴う上記弾性部材43の他端部4
3aの通路上に、床11上の第2のストッパー44が位
置するようにしたものである。
【0017】図6、図7の例によれば、地震等によって
移動棚と床11等の不動部が相対移動したとき、弾性部
材43の他端部43aが第2のストッパー44に当接
し、弾性部材43が引き延ばされることによってエネル
ギーが吸収蓄勢され、移動棚に衝撃力が加わるのを防止
する。
【0018】図6、図7に示す例の発展形として、図8
に示すように、弾性部材43の他端部43cを下向きに
折り曲げたあとさらに水平方向に折り返して鉤状に形成
し、一方、床11上に台板46を介して固定した第2の
ストッパー47の一端部を台板46から突出させ、地震
等によって移動棚と不動部とが相対移動したとき、弾性
部材43の上記鉤状の他端部43cを第2のストッパー
47の一端部に当接させると共に係合させるようにした
ものである。このように構成しておけば、弾性部材43
と第2のストッパー47とをより確実に当接させること
ができる。なお、図6、図7の例と同様に、支持部材4
2によって弾性部材43を支持するのが望ましい。
【0019】以上説明した各実施例は弾性部材を直接第
2のストッパーに当接させるものであったが、図9に示
すように、弾性部材を間接的に第2のストッパーに当接
させるようにしてもよい。図9において、移動棚の台枠
20の天井面には複数のスペーサ51が固定されてお
り、これらのスペーサ51の下端面に係合部材50がね
じ52によって取付けられている。ただし、ねじ52は
係合部材50の長孔50aを貫いており、この長孔50
aの範囲内において係合部材50が移動可能となってい
る。係合部材50は弾性部材55によって図において右
方に付勢されている。係合部材50の一端部50bは下
向きに折り曲げられていて、移動棚の走行に伴う上記係
合部材50の一端部50bの走行通路上に第2のストッ
パー44が位置している。
【0020】図9に示す実施例によれば、地震等によっ
て移動棚と不動部とが相対移動したとき、係合部材50
の一端部50bが第2のストッパー44に当接し係合し
て弾性部材55を付勢力に抗し引っ張りながら係合部材
50を移動させる。こうして、弾性部材55が引き延ば
されることによってエネルギーが吸収蓄勢され、移動棚
に衝撃力が加わるのを防止する。
【0021】以上説明した各種実施例のほか、実用新案
登録請求の範囲に記載した技術的範囲を逸脱しない範囲
で自由に設計変更して差し支えない。
【0022】
【考案の効果】本考案によれば、地震時に第2のストッ
パーに弾性部材の下向きの部分が当接して弾性部材が弾
性変形し、地震による移動棚の不動部との相対移動エネ
ルギーを吸収蓄勢するため、移動棚に衝撃力が加わるこ
とを防止することができ、移動棚の転倒防止を図ると共
に、収納物品の落下防止を図ることができる。また、地
震が収まったのちに、弾性部材に吸収蓄勢されたエネル
ギーが移動棚及び弾性部材の自動復帰に消費される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案にかかる移動棚装置の緩衝装置の一実施
例を示す一部断面側面図。
【図2】同上実施例の一部断面正面図。
【図3】上記実施例に用いられているレール及び第2の
ストッパーの平面図。
【図4】上記実施例中の弾性部材の側面図。
【図5】上記実施例に用いられる異なる形状の弾性部材
を比較して示す側面図。
【図6】本考案装置の別の実施例の要部を示す側面図。
【図7】同上実施例の正面図。
【図8】本考案装置のさらに別の実施例の要部を示す側
面図。
【図9】本考案装置のさらに別の実施例の要部を示す側
面図。
【図10】従来の移動棚装置の例を示す側面図。
【図11】従来の移動棚装置のエンドストッパーの例を
示す側面図。
【符号の説明】
11 床 12 レール 13 第1のストッパー 15,16,17,18,19 移動棚 20 台枠 30,31 弾性部材 39,44,47 第2のストッパー

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動棚の走行範囲の限界位置に移動棚の
    最終的な走行限界を画する第1のストッパーを設けると
    共に、第1のストッパーの前方に、日常的な使用での移
    動棚の走行限界を画する第2のストッパーを設けてなる
    移動棚装置の緩衝装置において、 移動棚の台枠に弾性部材を下向きにして取付け、 移動棚の走行を案内するレール又はこのレールを取付け
    た床などの不動部の上記弾性部材の通路上に上記第2の
    ストッパーを配置し、 弾性部材を介して第2のストッパーが当接することによ
    り、移動棚の停止位置を定めることを特徴とする移動棚
    装置の緩衝装置。
JP9098191U 1991-10-09 1991-10-09 移動棚装置の緩衝装置 Expired - Lifetime JP2556579Y2 (ja)

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JPH0531634U JPH0531634U (ja) 1993-04-27
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