JP2555954B2 - 半導体レーザ - Google Patents

半導体レーザ

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JP2555954B2
JP2555954B2 JP5274139A JP27413993A JP2555954B2 JP 2555954 B2 JP2555954 B2 JP 2555954B2 JP 5274139 A JP5274139 A JP 5274139A JP 27413993 A JP27413993 A JP 27413993A JP 2555954 B2 JP2555954 B2 JP 2555954B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光通信システムの光源
および光計測器の光源もしくは光情報処理用の光源であ
り、選択成長によって活性層および導波路層が形成され
る半導体レーザに関し、特に半導体レーザの導波路構造
に関する。
【0002】
【従来の技術】図7は、従来の埋め込み型半導体レーザ
の一般的な構造を模式的に示したものである。同図中1
1は電極、12はP型半導体、13は活性層、14はN
型半導体をそれぞれ示す。発光部であると同時に導波路
である活性層13は、図8に示す様に、共振器方向で活
性層厚(da)、活性層幅(Wa)、活性層組成(λ
a)が一定であり、その結果レーザの導波モードを決定
する実効屈折率(neff )および光閉じ込め係数(Γ)
も共振器方向で一定である。したがって、閾値、スロー
プ効率、温度特性等のレーザ特性から活性層13の設計
を行うと、端面での光閉じ込め係数から決まる垂直およ
び水平放射角は付随して決定されてしまう。例えば、温
度特性を重視して活性層厚を厚くすると、それに伴い垂
直および水平放射角は大きくなってしまう。一般的には
活性層の厚さ方向、つまり垂直放射角の方が幅方向への
広がり、即ち水平放射角より大きい。したがって、最終
的にレーザ端面からの放射光を光ファイバへ効率よく結
合するためには、厚さ方向と幅方向で焦点距離が異なる
ような円柱レンズ等を用る必要があった。
【0003】また、光ファイバとの結合効率をあげるた
めに特開昭63−152190号明細書に示されるよう
なモードフィールド変換として円柱状の導波路を半導体
レーザに一体的に設ける方法も提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】まず、通常の均一な導
波路を有する半導体レーザの場合は前述した様に放射角
をレーザ特性と独立に制御できないため放射ビームと光
ファイバとの結合において特殊な光学系を用いる必要が
あるが、この場合、組立と調整に極めて複雑な作業が要
求され最終製品のコストを上昇させるという欠点があ
る。また、最終的な結合効率(半導体レーザから出射さ
れる光の全パワーに対する光ファイバに入る光のパワー
比)はかならずしも十分ではないという欠点があった。
また、モードフィールド変換型半導体レーザの場合、円
柱状でかつ断面方向に所定の屈折率分布を有する導波路
を半導体レーザと同時に成長したり、マストランスファ
ーで形成することは極めて困難であるという欠点があっ
た。
【0005】本発明の目的は、半導体レーザの特性に影
響を与えることなく放射角を容易に制御し光ファイバへ
の結合効率を向上させることができる半導体レーザを提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体レーザ
は、端面付近において導波路層厚が薄くされるか、また
は導波路層幅が狭くされ、かつ導波路層組成が短波長化
されている。
【0007】
【作用】上述した従来技術の課題で、光ファイバへ放射
光を結合しにくいために生じる課題は、出射端面付近で
の活性層の厚さ方向と幅方向での光閉じ込め率を近づけ
放射角を小さくすることで大幅に緩和できる。また、出
射端面付近で活性層の厚さ方向と幅方向の光閉じ込め率
を近ずけるためには出射端面付近で導波路層厚を薄くす
ることで活性層の厚さ方向の光閉じ込め率を下げたり、
導波路層組成を短波長化することで光閉じ込め率を下げ
ることで実現できる。このとき共振器長方向で活性層厚
を変化させたり組成を制御するにはMOVPE法やMO
MBE法等の気相成長法で同一成長面内で成長速度や組
成を制御する選択成長法がある。すなわち、基板上に成
長阻止膜をパターンニングした後に結晶成長を行うとそ
の結晶成長部の成長速度、組成は結晶成長部近傍の成長
阻止部の面積に依存するという成長法がある(“Sel
ective growth of InP/GaIn
As in LP−MOVPE and MOMBE/
CBE”O.Kayser.J.Crystal Gr
owth 107(1991)989−995,“La
teral and longitudinal pa
tterning of semiconductor
structures by crystal gr
owth on nonplanar and die
lectric masked GaAs subst
rates:application to thic
kness−modulated waveguide
structures”E.Cols et al.
J.Crystal growth 107(199
1)226−230)。この方法を用いれば、共振器長
方向で導波路層厚、幅、組成を任意にしかも容易に精度
よく制御することができ、円柱状の導波路を活性層と一
体的に設けるモードフィールド変換型半導体レーザの作
製が容易でないという問題点を解決できる。
【0008】本発明の半導体レーザでは、端面付近以外
でのレーザ特性として最適化された活性層によって生じ
たレーザ光が端面付近の光閉じ込め率の小さい部分を通
過することで、レーザ光のフィールドがクラッド層側に
しみだすことになる。従って、端面での近視野像は大き
くなり、かつ活性層の厚さ方向の光閉じ込めはより小さ
くなっているために、活性層の厚さ方向と幅方向の光閉
じ込めの差が小さくなるため近視野像は円に近ずく。そ
の結果として放射角自体が小さくなり、かつ放射角の垂
直、水平方向でのアスペクト比が小さくなるために光フ
ァイバとの結合は容易になる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面にもとずいて詳
細に説明する。
【0010】図1は本発明の第1の実施例の斜視図であ
る。1はn型InP基板、2はn−InPバッファ層、
3は1.3μmのInGaAsP活性層、4はp−In
Pクラッド層、5はi−InP埋め込み層、6はp−I
nP埋め込み層、7はp+ −InGaAsPキャップ
層、8はSiO2 絶縁膜、9は電極である。図1のA−
A′での断面での活性層の層厚分布と組成分布を図2
(a),(b)にそれぞれに示す。ここで重要なのは、
出射端面より30μm離れたところからはレーザ発振領
域であり、活性層厚は0.12μm、活性層組成は1.
3μmになっており、端面側10μmのところはモード
変換領域として活性層厚が0.08μmと薄くなって、
活性層組成が1.28μmと短波長化していることであ
る。レーザ発振領域とモード変換領域の間の20μmは
遷移領域としてそれぞれの領域の活性層厚と活性層組成
を滑らかにつないでいる。活性層厚および活性層組成の
変化に伴う有効屈折率と光閉じ込め率の分布を図2
(c),(d)にそれぞれ示す。明らかに、出射端面付
近での光閉じ込め率は小さくなり、その結果放射角が小
さくなりアスペクト比が改善される。
【0011】次に、この半導体レーザの製造方法につい
て図3と図4により説明する。まず、基板1を成長阻止
膜としてSiO2 膜19で被覆し部分的に成長阻止膜の
幅が異なる選択成長用マスク(図3(a))でパターン
ニングして(図4(a))、n−InPバッファ層2、
InGaAsP活性層3、p−InPクラッド層4をそ
れぞれ0.3μm,0.12μm,0.1μm成長する
(図4(b))。このとき選択成長部の幅は例えば1.
5μmから2μmであり、結晶阻止膜の幅は広いところ
で片側10μmから20μmで、端面付近の狭いところ
では片側4μm程度である。このとき活性層3の厚さと
組成は結晶阻止膜の幅の広い部分でレーザ特性として最
適化するようにしてある。次に、図3(b)のマスクを
用いて活性層3近傍の結晶阻止膜であるSiO2 膜を取
り除く(図4(c))。このとき新たに成長可能になる
部分の幅は4μm程度である。更に、i−InP、p−
InP埋め込み層5、およびp+ −InGaAsPキャ
ップ層7をそれぞれ0.05μm,1.5μm,0.2
μm成長する(図4(d))。SiO2 絶縁膜8で全体
を被覆した後、中央の導波路上部のSiO2 を除去しコ
ンタクト部を形成し電極9をつける(図4(e))。劈
開が可能な程度に基板1を薄くした後n側電極を形成す
る。最後に、光閉じ込め率が小さいところが端面にくる
ように劈開してレーザチップを形成する。この方法によ
れば、エッチング等で導波路を形成しているのではない
ため導波路側面は極めて直線性がよく、放射ビームも理
想に近いガウス分布になる。
【0012】本実施例の場合、同様の構造で端面付近で
の光閉じ込め率の変化がない場合と比べると閾値、効率
は同程度で、垂直、水平放射角はそれぞれ30deg、
25degから20deg、18degに減少した。こ
のため、通常のレンズを用いた場合、シングルモード光
ファイバへの結合損失は−3.5dBから−2.5dB
に減少し、結合効率が向上した。
【0013】次に、本発明の第2実施例について図5と
図6を用いて述べる。第1の実施例では選択成長用マス
クの成長部の幅が狭く導波路層そのものを選択成長で形
成したが、成長部の幅を広くしエッチングと組み合わせ
ることでpnpnサイリスタブロック構造をもつレーザ
にも適用できる。まず、n型InP基板1に成長部の幅
が10μm程度の選択成長マスク(図5(a))を用い
てパターンニングする(図6(a))。次に、n−In
Pバッファ層2、InGaAsP活性層3、p−InP
クラッド層4をそれぞれ0.4μm,0.12μm,
0.7μm成長する(図6(b))。ここまでは、第1
の実施例とほぼ同じである。次に、成長選択した部分の
中央を用いてメサを形成する(図6(c))。これ以降
は通常のLPE成長を用いてpnpnブロック構造を形
成しながら埋め込む(図6(d))。できあがった半導
体レーザは共振器方向での活性層厚、活性層組成が図2
とおなじように分布している他は従来のpnpnブロッ
ク構造を有するレーザと同じである。この方法では、p
npnブロック構造を有しているため活性層13以外の
ところを流れるリーク電流がきわめて少ないのでレーザ
特性をほとんど損なわずに放射角を小さくできるという
利点を有している。
【0014】以上は端面近傍の活性層厚で放射角を制御
する実施例について述べてきたが、端面付近での活性層
幅をせまくすることも活性層を薄くするのと同じように
光閉じ込め率をさげ、同様の効果をもたらすことは明か
である。活性層幅を部分的に狭くするのは第1の実施例
の構造で成長領域を部分的に狭くすることで容易に実現
できる。
【0015】また、第2の実施例の場合、後面に70%
の高反射膜を施した時、閾値11mA,スロープ効率
0.4W/Aと通常のpnpnブロック構造を有するレ
ーザと全く変わらない特性を示し、かつ、垂直、水平放
射角はそれぞれ22deg、19degであり、通常の
レンズを用いたシングルモードファイバへの結合効率は
−3dBと向上した。したがって、光ファイバからでて
くるレーザ光のスロープ効率は従来の均一な導波路層を
有するレーザの場合の0.18W/Aから0.21W/
Aと約1.16倍の向上が見られた。
【0016】なお、第2の実施例ではInGaAsP系
のパルク活性層を有するファブリーベローレーザの例を
あげたが、GaAs系のレーザ、活性層として多重量子
井戸を有するレーザ、DFBやDBRレーザ等の単一軸
モードレーザにも適用できる。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、端面付近
において導波路層厚を薄くするか、または導波路層幅を
狭くし、かつ導波路層組成を短波長化することにより、
レーザ特性を損なうことなく放射角を小さくし光ファイ
バへの結合効率を改善することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体レーザの第1の実施例の斜視図
である。
【図2】本発明の導波路パラメータ(層厚、組成、有効
屈折率、光閉じ込め係数)の共振器方向分布を示す図で
ある。
【図3】第1の実施例に使用した選択成長用マスク図で
ある。
【図4】第1の実施例の半導体レーザの製造方法を示す
工程図である。
【図5】第2の実施例で使用したマスク図である。
【図6】第2の実施例の製造方法を示す工程図である。
【図7】一般的な半導体レーザの模式図である。
【図8】従来の半導体レーザの導波路パラメータの共振
器方向分布を示す図である。
【符号の説明】
1 n−InP基板 2 n−InPバッファ層 3 InGaAsP活性層 4 p−InPクラッド層 5 i−InP埋め込み層 6 p−InP埋め込み層 7 p+ −InGaAsPキャップ層 8 SiO2 絶縁膜 9 電極 11 電極 12 P型半導体 13 活性層 14 N型半導体 15 レジストマスク 17 n−InPブロック層 18 p−InPブロック層 19 SiO2 成長阻止膜

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 選択成長によって活性層および導波路層
    が形成される半導体レーザにおいて、端面付近において
    導波路層厚が薄くされるか、または導波路層幅が狭くさ
    れ、かつ導波路層組成が短波長化されていることを特徴
    とする半導体レーザ。
  2. 【請求項2】 導波路層が成長膜の幅が狭い選択成長用
    マスクを用いて選択成長で形成される、請求項1記載の
    半導体レーザの製造方法。
  3. 【請求項3】 導波路層が、成長膜の幅が広い選択成長
    用マスクを用い、エッチングと組み合わされて形成され
    る、請求項1記載の半導体レーザの製造方法。
JP5274139A 1993-11-02 1993-11-02 半導体レーザ Expired - Lifetime JP2555954B2 (ja)

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