JP2555601B2 - 共鳴トンネル半導体装置 - Google Patents

共鳴トンネル半導体装置

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Description

【発明の詳細な説明】 〔概要〕 インジウム燐(InP)基板上に構成された、インジウ
ム・アルミニウム・砒素(InAlAs)層を両端のバリア層
とするインジウム・ガリウム・砒素(InGaAs)量子井戸
(ウエル)層における第2量子化準位は、該準位に対応
する波動関数の極値に相当する位置にインジウム・ガリ
ウム・アルミニウム・砒素(InGaAlAs)層を作成してポ
テンシヤルバリア層を設けることにより、高エネルギ側
へシフトする。この事実を利用して共鳴トンネル電流の
バレー電流を減少させることができ、従って該共鳴トン
ネル電流の負性微分抵抗特性に大きな改善がもたらされ
ることが示された。
〔産業上の技術分野〕
本発明は共鳴トンネル効果に基ずく共鳴トンネル電流
の負性抵抗特性の改善された半導体装置に関する。
最近、化合物半導体のヘテロ接合を用いる新機能素子
の研究が盛んに行われているなかで、共鳴トンネル効果
による負性抵抗特性を応用する、共鳴トンネルバリア
(RTB)ダイオード、共鳴トンネルホットエレクトロン
トランジスタ(RHET)等が高速で、且つ新しい機能を有
する素子として期待されている。
(例えば次の文献を参照、 N.Yokoyama:Resonant Tunneling Hot Elecron Transist
or(RHET):Potential and Applications,Extended Abs
tracts cf The 18th Conf.on Solid State Devices and
Materials,Tokyo,1986,p.347〜p.350) 第3図に示されるような共鳴トンネル電流の負性抵抗
特性において、共鳴トンネル電流のピーク値とバレー電
流値との比は一つ重要なパラメータであり、この比が大
きい程例えばRHETに利用した場合、ノイズマージンのよ
り大きい新機能回路が構成できる。
分子ビームエピタキシヤル技術の進歩によって従来困
難であった共鳴トンネルバリヤ構造の製作が可能にな
り、素子特性の改善や新しい機能素子開発が促進されて
いる。
〔従来の技術〕
共鳴トンネルバリアとして一般的な構造のエネルギバ
ンド構造図を第2図(b)に示す。ここにウエルの両側
にはバリアがあり、該バリアの高さは伝導帯底の差に相
当する。E0、E1はそれぞれウエルの第1量子化準位、第
2量子化準位で、Ψ0は対応する波動関数である。
E0,E1の値はウエル値の厚さによって決まり解析の結果
によれば厚さが薄い程E0とE1の差は大きい。
共鳴トンネル電流のバレー電流値は後述のようにE0
E1の差が大きい程小さくなるからそのためにウエル層の
厚さを薄くすればよい。しかしながらその場合には直接
のトンネル電流が増加し、従ってバレー電流は小さくな
らない故にウエル層の厚さを薄くすることには限界があ
る。
従来の共鳴トンネルバリアダイオードの一例を第2図
(a)にしめす。ここで二つのInAlAsバリア層の間にIn
GaAs井戸層がある。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上述のような理由によってウエル層の厚さを薄くする
以外の方法で、E0、E1の差を大きくする方法を見いだす
ことが必要である。
〔問題点を解決するための手段〕
前記問題点は2つのバリヤ層に挟まれた1つの量子井
戸層より成る半導体共鳴トンネルバリア構造を有し、該
量子井戸層内にポテンシヤルバリアを設けてなり、該ポ
テンシヤルバリアにより該量子井戸層における量子化準
位を制御する事を特徴とする共鳴トンネル半導体装置に
よって解決される。
上記ポテンシヤルバリアが,第2量子化準位に対応す
る波動関数の極値に相当する位置に設けられ,且つ該ポ
テンシヤルの幅と高さが一定の条件を満足している場合
に上記制御効果は大きい。
〔作用〕
実験の解析によれば、室温における共鳴トンネル電流
のバレー電流は主として熱的励起により電子がE1を経由
して流れるトンネル電流より成る。この電流はE1とE0
差に依存し、この差が大きい程電流は減少する。
第1図(c)にはポテンシアル突起を有する量子井戸
における量子化準位E0,E1を示し,併せて突起の無い場
合の量子化準位(E0),(E1)及び対応する波動関数
(Ψ),(Ψ)を点線で示している。Ψの例えば
極大値及び極小値に相当する位置の近傍に適当な高さの
ポテンシヤルの突起を形成すると、その影響によって量
子力学的解析の結果,E1はポテンシアル突起の無い場合
よりも高エネルギ側にシフトする。一方、Ψはポテン
シヤル突起の影響をあまり受けない。そのためE1とE0
エネルギ差Δは大きくなる。
(E1)と(E0)の差を(Δ)とすると,Δ−(Δ)=
δが数10meV以上の場合,熱的にE1を経由して流れるト
ンネル電流は減少し,従ってポテンシアル突起の効果は
大きい。
正確には,第1図(c)に示される位置にポテンシア
ル突起がある場合においてもE0−(E0)は零でない。こ
の値は略2L0V0/Lで与えられるとみて,また代表的な場
合,E0,E1,Vとして0.1eV,0.2eV,0.5eVの値を用いると, 2L0V0/L≦0.1eV, 即ち, 5L0V0/LV≦1 の場合にポテンシアル突起の効果が顕著になる。
その結果共鳴トンネル電流のバレー電流は小さくな
り、従って負性微分抵抗特性の改善が計られる。
〔実施例〕
第1図は本発明による実施例で、第1図(a)は本装
置の断面構造の模式図、第1図(b)は該装置のエネル
ギバンド構造図である。
第1図(a)において、1は半絶縁性InP基板で、2
〜12は該基板(100)面上に例えば分子ビームエピタキ
シアル成長法によって形成した例えば下記のような結晶
層である。
第1図(b)に示すように、本実施例においてはウエ
ル内のポテンシアル突起はIn1-y(Ga1-xAlxyAs(y=
0.48)層6、8を挿入することにより形成される。xと
して0.20をとっているが、0<x<1の任意の値でよ
い。これらポテンシヤル突起層6、8は、それぞれ第2
量子化準位に対応する波動関数の極大値、極小値に相当
する位置に在る。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明のようにウエル層内にポテ
ンシヤル突起を有する共鳴トンネルバリア構造から成る
共鳴トンネルダイオードの負性抵抗特性は、ポテンシヤ
ル突起のない場合に比較してピーク/バレー電流比にお
いて数倍の改善がもたらされた。この結果本発明は共鳴
トンネル効果を利用する半導体装置の進歩に貢献した。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)は本発明による装置の断面構造の模式図、 第1図(b)は該装置のエネルギバンド構造図、 第1図(c)はポテンシアル突起を有する量子井戸の量
子化準位及び突起の無い場合の量子化準位と波動関数、 第2図(a)は従来装置断面構造模式図、 第2図(b)は量子井戸層における第1、第2量子化準
位と対応するそれぞれの波動関数、 第3図は共鳴トンネル電流の負性抵抗特性 である。 図において、 1は半絶縁性InP基板、 2、12はn+InGaAsエピタキシヤル層、 3、11はn InGaAsエピタキシヤル層、 4、10はInAlAsエピタキシヤル層、 5、7、9はInGaAsエピタキシヤル層、 6、8はIn1-y(Ga1-xAlxyAs(x=0.20、y=0.48)
エピタキシヤル層 を示す。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2つのバリヤ層に挟まれた1つの量子井戸
    層より成る半導体共鳴トンネルバリア構造を有し、該量
    子井戸層内にポテンシヤルバリアを設けてなり、該ポテ
    ンシヤルバリアにより該量子井戸層における量子化準位
    を制御する事を特徴とする共鳴トンネル半導体装置。
  2. 【請求項2】前記ポテンシヤルバリアは第2量子化準位
    に対応する波動関数の極値に相当する位置に設けられ、
    且つ該ポテンシヤルバリアが、該ポテンシヤルバリアの
    高さをV0、幅をL0、2つのバリヤ層の高さをV、量子井
    戸の幅をLとした時に、 5L0V0/LV≦1 の関係を満足している事を特徴とする特許請求範囲第1
    項記載の共鳴トンネル半導体装置。
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